JPH06202312A - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JPH06202312A
JPH06202312A JP5593A JP5593A JPH06202312A JP H06202312 A JPH06202312 A JP H06202312A JP 5593 A JP5593 A JP 5593A JP 5593 A JP5593 A JP 5593A JP H06202312 A JPH06202312 A JP H06202312A
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JP
Japan
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acid
photosensitive
weight
developer
alkyl
Prior art date
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Pending
Application number
JP5593A
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English (en)
Inventor
Keiji Akiyama
慶侍 秋山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06202312A publication Critical patent/JPH06202312A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高活性度の現像液で現像しても、現像液中に
不溶物を発生しない感光性平版印刷版を提供する。 【構成】 アルミニウム支持体の表面に感光層を設け、
一方、アルミニウム支持体の裏面にバックコート層を設
けた感光性平版印刷版において、その感光層に現像液不
溶性化合物を1〜10重量%の量で添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、感光性平版印刷版に関し、特に
高活性の現像液で処理しても不溶物の発生しない感光性
平版印刷版に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来より広く使用されてい
るポジ型感光性平版印刷版は、支持体としてのアルミニ
ウム板上にo−キノンジアジド化合物からなる感光層を
設けたものである。o−キノンジアジド化合物は紫外線
露光によりカルボン酸に変化することが知られており、
従って、これをアルカリ水溶液で現像すると当該感光層
の露光部のみが除去されて支持体表面が露出する。アル
ミニウム支持体の表面は親水性なので現像により、支持
体の表面が露出された部分(非画像部)は水を保持して
油性インキを反発する。一方、現像によって感光層の除
去されなかった領域(画像部)は親油性なので水を反発
しインキを受けつける。他方、ネガ型感光性平版印刷版
としては、支持体上に感光性ジアゾニウム塩からなる感
光層、光重合性モノマーからなる感光層及び桂皮酸やジ
メチルマレイミド基を含む高分子化合物からなる光架橋
性感光層を設けたものが知られている。これらの感光層
は露光部が硬化し、未露光部のみ適当な現像液によって
除去され、同様に印刷版として用いられる。これらのネ
ガ又はポジ型の感光性平版印刷版を、例えば、ポジ型感
光性平版印刷版の現像液として使用されるケイ酸アルカ
リ金属塩の水溶液で多量に処理すると、印刷版からアル
ミニウムが現像液中に溶出し、次に溶け出したアルミニ
ウムは現像液中のケイ酸と反応して不溶物となり、平版
印刷版に付着したり、自動現像機のノズルを詰まらせた
り、あるいはフィルターを詰まらせるなど問題となって
いた。更に最近、ランニングコストや廃液を減らすため
従来よりアルカリ強度の高い現像液が望まれているが、
現像液のアルカリ強度を高くするといっそうアルミニウ
ム溶出量が増すので、実際には実現できず、この問題の
解決が技術上の課題となっていた。この問題に対し、ア
ルミニウム支持体裏面に有機化合物層を設ける等の手段
が考えられるが、溶出防止効果は十分ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、ア
ルカリ強度の高い現像液により長期間多量に処理しても
不溶物が発生せず、安定して処理することのできる改良
された感光性平版印刷版を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は現像液補充液の量を低減し、
処理廃液を減らすことのできる感光性平版印刷版を提供
することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本願の発明者ら
は、このようなアルミニウムの現像液への溶出現象を詳
しく検討したところ、従来はこのようなアルミニウムの
現像液への溶出はアルミニウム板の裏面からであろうと
思われていたが、実際は、該溶出はアルミニウム板の裏
面からのみでなく、おもて面からも起こることを見いだ
した。したがって前述の問題点を完全に解決するには、
裏面にも表面にもアルミニウム溶出防止の手段を施さね
ばならないことがわかった。更に、本発明者らは、上記
目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、アルミニウム
支持体の裏面に有機高分子化合物からなるバックコート
層を設け、更に感光層中に現像液に不溶性の化合物を一
定量添加することにより、アルミニウムの溶出量を大巾
に低減できることを見い出し、本発明を成すに至ったも
のである。即ち、本発明は、アルミニウム支持体の表面
に感光層を設け、一方その支持体の裏面にバックコート
層を設けた感光性平版印刷版において、その感光層中に
現像液不溶性化合物を1〜10重量%配合したことを特
徴とする感光性平版印刷版に関するものである。以下、
本発明について詳述する。
【0005】
【アルミニウム支持体】本発明の感光性平版印刷版は、
基本的には支持体として陽極酸化皮膜を有するアルミニ
ウム板が用いられる。好適なアルミニウム板には、純ア
ルミニウム板及びアルミニウム合金板が含まれ、更にア
ルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチッ
クフィルムも含まれる。このようなアルミニウム板の表
面には、陽極酸化処理前に、砂目立て処理を施してもよ
く、また、特公昭47−5125号公報に記載されてい
るように陽極酸化処理後に、アルカリ金属珪酸塩の水溶
液に浸漬処理したものも好適に使用される。陽極酸化処
理は、例えば、リン酸、クロム酸、硫酸、硼酸等の無機
酸、若しくは、シュウ酸、スルファミン酸等の有機酸又
はこれらの塩の水溶液又は非水溶液の単独又は二種以上
を組み合わせた電解液中でアルミニウム板を陽極として
電流を流すことにより実施される。
【0006】また、米国特許第3,658,662 号明細書に記
載されているようなシリケート電着も有効である。更
に、米国特許第4,087,341 号明細書、特公昭46−27
481号公報、特開昭52−30503号公報に開示さ
れているような電解グレインを施した支持体を上記のよ
うに陽極酸化処理したものも有用である。更に、米国特
許第3,834,998 号明細書に記されているような砂目立て
した後に化学的にエッチングし、しかる後に陽極酸化処
理したアルミニウム板も好ましい。これらの親水化処理
は、支持体の表面を親水性とするために施される以外
に、その上に設けられる感光性組成物との有害な反応を
防ぐため、更には感光層との密着性を向上させるためな
どの種々の目的をもって施されるものである。
【0007】
【バックコート層】本発明の感光性平版印刷版の支持体
の裏面には、アルミニウムの陽極酸化皮膜の溶出を抑え
るためのバックコート層が設けられる。バックコート層
の素材としては、アルカリ性のケイ酸塩現像液に不溶性
の有機高分子化合物が用いられ、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ナイロ
ン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリイ
ミド、ポリシロキサン、ポリカーボネート、フェノキシ
樹脂、エポキシ樹脂、アルキルフェノールのアルデヒド
縮合樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリル系樹
脂及びこれらの共重合樹脂等が適している。
【0008】また特に、光及び/又は熱により硬化可能
であり、これを支持体の裏面に設けた後硬化させること
により得られるバックコート層は、耐アルカリ現像液適
性に富む有機高分子化合物として好ましい。かかる光及
び/又は熱硬化性のバックコート層は、例えば光重合性
組成物、ジアゾ樹脂からなる組成物、感光性アジド化合
物からなる組成物、光架橋性組成物、熱重合性組成物及
び熱架橋性組成物から得られる。a) 光重合性組成物 本発明で使用されるバックコート層として使用される光
重合性組成物は、高分子バインダー、少なくとも1個の
付加重合性不飽和結合を有する不飽和モノマー、及び光
重合開始剤を含む。光重合性組成物の高分子バインダー
は特公昭38−9663号公報に開示されているような
ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート、ポリビ
ニルピロリドン、ゼラチン、クマロンインデン樹脂、シ
リコン樹脂、ゴム等、特開昭47−7728号公報に開
示されているようなビニリデンクロライド共重合体、セ
ルロースエーテル、合成ゴム、ポリビニルアセテート共
重合体、ポリアクリレート、ポリ塩化ビニル等や特開昭
49−123021号公報に開示されているような塩素
化ポリオレフィンである。
【0009】少なくとも1つの付加重合性不飽和結合基
を有する不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)ア
クリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、アリ
ル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、N−
ビニル化合物、スチレン類、クロトン酸エステル類など
がある。
【0010】上記アクリル酸エステル類、及びメタクリ
ル酸エステル類のうち、最も好ましいものは、その入手
の容易さから、エチレングリコールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレング
リコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、グリセリ
ントリアクリルレート、ジグリセリンジメタクリレー
ト、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,
2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4
−シクロヘキサンジオールジアクリレート、1,5−ペ
ンタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、エチレンオキサイド付加したトリメ
チロールプロパンのトリアクリル酸エステル等である。
一方、アクリルアミド類、及びメタクリルアミド類とし
ては、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタ
クリルアミドの他、エチレンジアミン、ジアミノプロパ
ン、ジアミンブタン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサ
メチレン−ビス(2−アミノプロピル)アミン、ジエチ
レントリアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチ
レンジアミン並びに異種原子により中断されたポリアミ
ン、環を有するポリアミン(例えばフェニレンジアミ
ン、キシリレンジアミン、β−(4−アミノフェニル)
エチルアミン、ジアミノベンゾイックアシッド、ジアミ
ノトルエン、ジアミノアントラキノン、ジアミノフルオ
レンなど)のポリアクリルアミド及びポリメタクリルア
ミドがある。
【0011】アリル化合物としては、例えばフタル酸、
テレフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、グルタール
酸、マロン酸、シュウ酸等のジカルボン酸のジアリルエ
ステル、例えば、アントラキノンジスルホン酸、ベンゼ
ンジスルホン酸、2,5−ジヒドロキシ−p−ベンゼン
ジスルホン酸、ジヒドロキシナフタレンジスルホン酸、
ナフタレンジスルホン酸などのジスルホン酸のジアリル
エステル、ジアリルアミドなどがある。ビニルエーテル
化合物としては、前記多価アルコールのポリビニルエー
テルがあり、例えばエチレングリコールジビニルエーテ
ル、1,3,5−トリ−β−ビニロキシエトキシベンゼ
ン、1,3−ジ−β−ビニロキシエトキシベンゼン、グ
リセロールトリビニルエーテルなどがある。ビニルエス
テル類としては、ジビニルサクシネート、ジビニルアジ
ペート、ジビニルフタレート、ジビニルテレフタレー
ト、ジビニルベンゼン−1,3−ジスルホネート、ジビ
ニルブタン−1,4−ジスルホネートなどがある。スチ
レン化合物としては、ジビニルベンゼン、p−アリルス
チレン、p−イソプロペンスチレンなどがある。
【0012】更に、N−β−ヒドロキシエチル−β−
(メタクリルアミド)エチルアクリレート、N,N−ビ
ス(β−メタクリロキシエチル)アクリルアミド、アリ
ルメタクリレートなどの如き、異なった付加重合性不飽
和結合を2個以上有する化合物も、本発明に好適に用い
られる。かかる付加重合性不飽和結合を有する不飽和モ
ノマーは2種以上を併用して用いることもできる。これ
らのモノマーは高分子バインダー100重量部に対して
10重量部から500重量部、好ましくは30〜200
重量部の範囲で用いられる。本発明に用いられるバック
コート層用の光重合開始剤としては、従来公知のものを
好適に用いることができ、例えば、J.コーサー著「ラ
イト・センシティブ・システムズ」第5章に記載されて
いるようなカルボニル化合物、有機硫黄化合物、過酸化
物、レドックス系化合物、アゾ並びにジアゾ化合物、ハ
ロゲン化合物、光還元性色素などがある。これ等の光重
合開始剤は不飽和モノマー100重量部に対して0.1重
量部から20重量部の範囲で用いるが、好ましくは1重
量部から10重量部の範囲である。本発明のバックコー
ト層に使用される光重合性組成物(a)は、上記成分か
らなるものであるが、更に熱重合防止剤を加えることが
好ましい。熱重合防止剤の具体例としては、例えばパラ
メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル若しく
はアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコー
ル、ピロガロール、塩化第1銅、フェノチアジン、クロ
ラニール、ナフチルアミン、α−ナフトール、2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピリジン、ニトロベ
ンゼン、ジニトロベンゼン、p−トルイジン、メチレン
ブルー有機酸銅(例えば酢酸銅など)などがある。これ
らの熱重合防止剤は不飽和モノマー100重量部に対し
て0.001〜5重量部の範囲で含有されるのが好まし
い。
【0013】本発明に使用する光重合性組成物(a)に
は、更に着色剤、樹脂などの各種添加剤を含有させるこ
とができる。着色剤としては、例えば酸化チタン、カー
ボンブラック、酸化鉄、フタロシアニン系顔料、アゾ系
顔料などの顔料や、メチレンブルー、クリスタルバイオ
レット、ローダミンB、フクシン、オーラミン、アゾ系
染料、アントラキノン系染料などの染料があるが、使用
される着色剤が光重合開始剤の吸収波長の光を吸収しな
いものが好ましい。かかる着色剤は、高分子バインダー
と不飽和モノマーの合計量100重量部に対して、顔料
の場合は0.1〜30重量部、染料の場合は0.01〜10
重量部、好ましくは0.1〜3重量部の範囲で含有させる
のが好ましい。
【0014】b) ジアゾ樹脂からなる組成物 p−ジアゾジフェニルアミンとパラホルムアルデヒドと
の縮合物に代表されるジアゾ樹脂は、水溶性のもので
も、水不溶性のものでも良いが、好ましくは、水不溶性
でかつ通常の有機溶媒に可溶性のものが使用される。特
に好ましいジアゾ化合物としては、p−ジアゾジフェニ
ルアミンとホルムアルデヒド又はアセトアルデヒドとの
縮合物の塩、例えばフェノール塩、フルオロカプリン酸
塩、及びトリイソプロピルナフタレンスルホン酸、4,
4−ビフェニルジスルホン酸、5−ニトロオルト−トル
エンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメ
チルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン
酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼ
ンスルホン酸、2−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホ
ン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、1
−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒ
ドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸及びパ
ラトルエンスルホン酸などのスルホン酸の塩などのよう
に一分子中に2個以上のジアゾ基を有する化合物であ
る。この他望ましいジアゾ樹脂としては上記の塩を含む
2,5−ジメトキシ−4−p−トリルメルカプトベンゼ
ンジアゾニウムとホルムアルデヒドとの縮合物、2,5
−ジメトキシ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウムと
ホルムアルデヒド又はアセトアルデヒドとの縮合物が含
まれる。
【0015】また、英国特許第1,312,925 号明細書に記
載されているジアゾ樹脂も好ましい。ジアゾ樹脂は、単
独でバックコート層を構成し得るが、好ましくはバイン
ダーと共に使用される。かかるバインダーとしては、種
々の高分子化合物が使用され得るが、ヒドロキシ、アミ
ノ、カルボン酸、アミド、スルホンアミド、活性メチレ
ン、チオアルコール、エポキシ等の基を含むものが好ま
しい。このような好ましいバインダーには、英国特許第
1,350,521 号明細書に記されているシエラック、英国特
許第1,460,978 号及び米国特許第4,123,276 号の各明細
書に記されているようなヒドロキシエチルアクリレート
単位又はヒドロキシエチルメタクリレート単位を主なる
繰り返し単位として含むポリマー、米国特許第3,751,25
7 号明細書に記されているポリアミド樹脂、英国特許第
1,074,392 号明細書に記されているフェノール樹脂及び
例えばポリビニルフォルマール樹脂、ポリビニルブチラ
ール樹脂のようなポリビニルアセタール樹脂、米国特許
第3,660,097 号明細書に記されている線状ポリウレタン
樹脂、ポリビニルアルコールのフタレート化樹脂、ビス
フェノールAとエビクロルヒドリンから縮合されたエポ
キシ樹脂、ポリアミノスチレンやポリアルキルアミノ
(メタ)アクリレートのようなアミノ基を含むポリマ
ー、酢酸セルロース、セルロースアルキルエーテル、セ
ルロースアセテートフタレート等のセルロース類等が包
含される。バインダーの含有量は、バックコート層中に
40〜95重量%含まれているのが適当である。バイン
ダーの量が多くなれば(即ち、ジアゾ樹脂の量が少なく
なれば)感光性は当然大になる。最適のバインダーの量
は約70〜90重量%である。ジアゾ樹脂からなる組成
物には、更に、米国特許第3,236,646 号明細書に記載さ
れている燐酸、染料や顔料などの添加剤を加えることが
できる。
【0016】c) 感光性アジド化合物からなる組成物 適当な感光性アジド化合物は、アジド基が直接又はカル
ボニル基又はスルホニル基を介して芳香環に結合してい
る芳香族アジド化合物である。これらは光によりアジド
基が分解して、ナイトレンを生じ、ナイトレンが種々の
反応を起こして不溶化するものである。好ましい芳香族
アジド化合物としては、アジドフェニル、アジドスチリ
ル、アジドベンザル、アジドベンゾイル及びアジドシン
ナモイルの如き基を1個又はそれ以上含む化合物であ
る。また、これらの低分子量芳香族アジド化合物以外に
も特公昭44−9047号、同44−31837号、同
45−9613号、同45−24915号、同45−2
5713号、特開昭50−5102号、同50−843
02号、同50−84303号、同53−12984号
の各公報に記載のアジド基含有ポリマーも適当である。
【0017】これらの感光性アジド化合物は、好ましく
はバインダーとしての高分子化合物と共に使用される。
好ましいバインダーとしてはアルカリ可溶性樹脂があ
り、例えばシェラック、ロジンなどの天然樹脂、例えば
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホ
ルム−アルデヒド樹脂などのノボラック型フェノール樹
脂、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタク
リル酸−スチレン共重合体、メタクリル酸−アクリル酸
メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体な
どの不飽和カルボン酸の単独重合体又はこれと他の共重
合し得るモノマーとの共重合体、ポリ酢酸ビニルの部分
又は完全けん化物を例えばアセトアルデヒド、ベンズア
ルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、カルボキシベ
ンズアルデヒドなどのアルデヒドで部分アセタール化し
た樹脂、ポリヒドロキシスチレンなどが含まれる。更
に、例えばセルロースメチルエーテル、セルロースエチ
ルエーテルなどのセルロースアルキルエーテル類をはじ
めとする有機溶媒可溶性樹脂もバインダーとして使用で
きる。
【0018】バインダーは、バックコート層の全重量に
対して約10重量%から約90重量%の範囲で含有させ
ることが好ましい。感光性アジド化合物からなる組成物
には、更に染料や顔料、例えばミヒラ−ケトン、9−フ
ルオレノン、1−ニトロピレン、1,8−ジニトロピレ
ン、2−クロロ−1,2−ベンズアントラキノン、2−
ブロモ−1,2−ベンズアントラキノン、ピレン−1,
6−キノン、2−クロロ−1,8−フタロイルナフタレ
ン、シアノアクリジンなどの増感剤などの添加物を加え
ることができる。
【0019】d)光架橋性組成物 重合体の主鎖又は側鎖に感光性基として−CH=CH−
CO−を含むポリエステル類、ポリアミド類、ポリカー
ボネート類のような感光性重合体を主成分とするもの
(例えば米国特許第3,030,208 号、同第3,707,373 号及
び同第3,453,237号の各明細書に記載されているような
化合物);シンナミリデンマロン酸等の(2−プロペニ
リデン)マロン酸化合物及び二官能性グリコール類から
誘導される感光性ポリエステル類を主成分としたもの
(例えば米国特許第2,956,878 号及び同第3,173,787 号
の各明細書に記載されているような感光性重合体);ポ
リビニルアルコール、澱粉、セルロース及びその類似物
のような水酸基含有重合体の桂皮酸エステル類(例えば
米国特許第2,690,966 号、同第2,752,372 号、同第2,73
2,301 号等の各明細書に記載されているような感光性重
合体)等が包含される。これらの組成物中には他に増感
剤、安定化剤、可塑剤、顔料や染料等を含ませることが
できる。
【0020】e)熱重合性及び熱架橋性組成物 熱重合性組成物としては、例えば先に述べた光重合性組
成物(a)に、過酸化物等の熱重合開始剤を加えた組成
物や、熱により分解、架橋が可能なアジド化合物からな
る組成物が用いられる。これらの組成物を硬化するのに
場合により光及び熱の両者を用いることができる。他に
イソシアネート化合物やエポキシ基を含む熱硬化性組成
物も好ましく用いることができる。
【0021】上記バックコート層は、有機高分子化合物
の他に、可撓性を付与するための可塑剤を含んでいても
よい。このような可塑剤の好ましい例としては、ジメチ
ルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジイソブチルフタレート、ジオクチルフタレート、
オクチルカプリルフタレート、ジシクロヘキシルフタレ
ート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレ
ート、ジイソデシルフタレート、ジアリールフタレート
などのフタル酸エステル類、ジメチルグリコールフタレ
ート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフ
タリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチル
グリコレート、トリエチレングリコールジカプリル酸エ
ステルなどのグリコールエステル類、トリクレジルホス
フェート、トリフェニルホスフェートなどのリン酸エス
テル類、ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペー
ト、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ジオク
チルアゼレート、ジブチルマレートなどの脂肪族二塩基
酸エステル類、クエン酸トリエチル、グリセリントリア
セチルエステル、ラウリン酸ブチルなどがある。可塑剤
は、バックコート層に使用される樹脂の全重量に対して
一般に約30重量%以下の量で使用される。本発明のバ
ックコート層には更に界面活性剤が、滑り性、塗布面
状、支持体との密着等を向上させる目的で加えられる。
好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン
系、ノニオン系及び両性界面活性剤が挙げられる。
【0022】界面活性剤の好ましい例としては、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
スチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪
酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、
ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレ
ングリコールモノ脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部
分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル
類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシ
エチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、
N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン
脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの非
イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、
【0023】アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンス
ルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルス
ルホコハク酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、
アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキ
シポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオ
キシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N
−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩、N−ア
ルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石
油スルホン酸塩類、硫酸化ひまし油、硫酸化牛脂油、脂
肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫
酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル
塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニル
エーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩
類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類リン酸エス
テル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ルリン酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重
合物の部分けん化物類、オレフィン−無水マレイン酸共
重合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホル
マリン縮合物類などのアニオン性界面活性剤、アルキル
アミン塩類、第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導
体などのカチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン
類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫
酸エステル類、イミダゾリン類などの両性界面活性剤が
挙げられる。以上挙げた界面活性剤の中でポリオキシエ
チレンとあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシ
プロピレン、ポリオキシブチレンなどのポリオキシアル
キレンに読み替えることもでき、それらの界面活性剤も
また包含される。更に好ましい界面活性物質は分子内に
パーフルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性
剤である。
【0024】かかるフッ素系界面活性剤としては、パー
フルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキル
スルホン酸塩、パーフルオロアルキル燐酸エステルなど
のアニオン型、パーフルオロアルキルベタインなどの両
性型、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩
などのカチオン型及びパーフルオロアルキルアミンオキ
サイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加
物、パーフルオロアルキル基及び親水性基含有オリゴマ
ー、パーフルオロアルキル基及び親油性含有オリゴマ
ー、パーフルオロアルキル基、親水性基及び親油性基含
有オリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基含
有ウレタンなどの非イオン型が挙げられる。上記の界面
活性剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて使用す
ることができ、バックコート層中に0.001重量%から
約10重量%、より好ましくは0.01重量%から1重量
%の範囲で使用される。
【0025】本発明で用いられるバックコート層の厚さ
は基本的には現像時アルミニウムの陽極酸化皮膜の溶出
を抑えられる厚さがあればよく、0.01〜50μmの範
囲が好ましく、より好ましくは0.05〜8.0μmが好ま
しい。バックコート層をアルミニウム支持体の裏面に被
覆する方法としては種々の方法が適用できる。例えば、
前記成分を適当な溶媒に溶液にして、又は乳化分散液に
して塗布、乾燥する方法や、予め成分をフィルム状に成
形したものを接着剤や熱で支持体に貼り合わせる方法、
溶融押し出し機で溶融皮膜を形成し、支持体に貼り合わ
せる方法等が挙げられるが、上記の塗布量を確保する上
で最も好ましいのは成分を溶媒に溶解し、溶液を支持体
表面に塗布、乾燥する方法である。
【0026】また、実質的に光及び/又は熱硬化性組成
物の硬化物からなるバックコート層は、上記光及び/又
は熱硬化性組成物を用意し、無溶媒又は適当な溶媒に溶
液にして、もしくは乳化分散液にしてこれを支持体に塗
布、乾燥する方法や、例えば予めフィルム状に成形した
ものを接着剤や熱で支持体に貼り合わせる方法、溶融押
し出し機で溶融皮膜を形成し、支持体に貼り合わせる方
法等が挙げられるが、上記の塗布量を確保する上で最も
好ましいのは無溶媒又は溶液にして塗布、乾燥する方法
である。この様にして設けられたバックコート層は活性
光線及び/又は熱により硬化される。
【0027】バックコート層用の塗布液の溶剤として
は、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン
などの如きケトン類、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、
酢酸n−アミル、蟻酸メチル、プロピオン酸エチル、フ
タル酸ジメチル、安息香酸エチルなどの如きエステル
類、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベン
ゼンなどの如き芳香族炭化水素、例えば四塩化炭素、ト
リクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリク
ロロエタン、メチレンジクロライド、エチレンジクロラ
イド、モノクロルベンゼン、クロルナフタリンなどの如
きハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、タ
−シャリ−ブタノール等の脂肪族アルコール類、例えば
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルア
セテートなどのグリコールエーテル及びそのエステル
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイドな
どを単独又は混合使用できる。塗布液の濃度としては、
固形分として0.1 〜50重量%、好ましくは1〜30重
量%である。本発明において、バックコート層は、感光
層を設ける前に設けることが好ましい。
【0028】
【感光層】本発明の感光性平版印刷版は、o−キノンジ
アジド化合物を感光性物質として含む感光層を支持体の
親水性表面の上に設けたものが好ましい。o−キノンジ
アジド化合物の好ましい例は、o−ナフトキノンジアジ
ド化合物であり、例えば、米国特許第 3,046,110号、同
第 3,046,111号、同第3,046,112 号、同第3,046,115
号、 同第3,046,118 号、同第3,046,119 号、同第3,046,
120 号、同第3,046,121 号、同第 3,046,122号、同第3,
046,123 号、同第 3,061,430号、同第 3,102,809号、同
第3,106,465 号、同第 3,635,709号、同第3,647,443 号
の各明細書をはじめ、多数の刊行物に記されており、こ
れらは好適に使用することができる。
【0029】これらの内でも、特に芳香族ヒドロキシ化
合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル又
はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸エステル、及び
芳香族アミノ化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸アミド又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸ア
ミドが好ましく、特に米国特許第 3,635,709号明細書に
記されているピロガロールとアセトンとの縮合物にo−
ナフトキノンジアジドスルホン酸をエステル反応させた
もの、米国特許第 4,028,111号明細書に記されている末
端にヒドロキシ基を有するポリエステルにo−ナフトキ
ノンジアジドスルホン酸、又はo−ナフトキノンジアジ
ドカルボン酸をエステル反応させたもの、米国特許第
1,494,043号明細書に記されているようなp−ヒドロキ
シスチレンのホモポリマー又はこれと他の共重合し得る
モノマーとの共重合体にo−ナフトキノンジアジドスル
ホン酸又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸をエス
テル反応させたもの、米国特許第 3,759,711号明細書に
記されているようなp−アミノスチレンと他の共重合し
うるモノマーとの共重合体にo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸を
アミド反応させたものは非常にすぐれている。
【0030】これらのo−キノンジアジド化合物は、単
独で使用することができるが、バインダーとしてのアル
カリ可溶性樹脂と混合し、この混合物を感光層として設
けたものが好ましい。好適なアルカリ可溶性樹脂には、
ノボラック型フェノール樹脂が含まれ、具体的には、フ
ェノールホルムアルデヒド樹脂、o−クレゾールホルム
アルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂
などが含まれる。これらのバインダーは感光層の重量に
基づいて、80重量%以下の量で、好ましくは20〜8
0重量%の量で使用される。本発明の感光性平版印刷版
の感光層に配合される現像液不溶性化合物としては、
(1)炭素数3〜8のアルキル基で置換されたフェノー
ル又はクレゾールと、ホルムアルデヒドとの縮合物、
(2)2,4−ビス−(トリクロロメチル)−6−p−
メトキシスチリル−5−トリアジン、4−(2,4−ジ
メトキシ−スチリル)−6−トリクロロメチル−2−ピ
ロン、4−(3,4−ジオキシメチレン−スチリル)−
6−トリクロロメチル−2−ピロン、2,4−ビス−
(トリクロロメチル)−6−p−ジメチルアミノ−スチ
リル−5−トリアジン、4−(4−ジメトキシ−スチリ
ル)−6−トリクロロメチル−2−ピロン、2−トリク
ロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,
4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−
(3′,4′−メチレンジオキシスチリル)−1,3,
4−オキサジアゾール、2−クロロメチル−5−(p−
メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、
【0031】
【化1】
【0032】
【化2】
【0033】(3)ジメチルフタレート、ジエチルフタ
レート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、オクチルカプリルフタレー
ト、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレ
ート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレ
ート、ジアリールフタレートなどのフタル酸エステル
類、ジメチルグリコールフタレート、エチルフタリール
エチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレ
ート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチ
レングリコールジカプリル酸エステルなどのグリコール
エステル類、トリクレジルホスフェート、トリフェニル
ホスフェートなどのリン酸エステル類、ジイソブチルア
ジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケー
ト、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブ
チルマレエートなどの脂肪族二塩基酸エステル類、ポリ
グリシジルメタクリレート、クエン酸トリエチル、グリ
セリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル等、が
挙げられる。これらの現像液不溶性化合物の内、炭素数
3〜8のアルキル基で置換されたフェノール又はクレゾ
ールと、ホルムアルデヒドとの縮合物(1)が特に好ま
しい。
【0034】上記縮合物(1)において、炭素数3〜8
のアルキル基で置換されたフェノールとしては、イソプ
ロピルフェノール、n−、i−、sec −又はt−ブチル
フェノール、ペンチルフェノール、ヘキシルフェノー
ル、ヘプチルフェノール、オクチルフェノール等が挙げ
られる。また、炭素数3〜8のアルキル基で置換された
クレゾールとしては、n−又はi−プロピルクレゾー
ル、ブチルクレゾール、ペンチルクレゾール、ヘキシル
クレゾール、ヘプチルクレゾール、オクチルクレゾール
等が挙げられる。このうち特にt−アルキルフェノール
ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。また好ましいアルキ
ル基の炭素数は6〜8である。これらの現像液不溶性化
合物は、感光層の重量に基づいて、1〜10重量%、好
ましくは3〜7重量%である。使用量が1重量%より少
ないと、アルミニウムの溶出防止効果が小さくなる。一
方、10重量%より多く使用すると、現像性や、非画像
部の汚れ防止の点で好ましくない。
【0035】感光層には、必要に応じて染料や、界面活
性剤などの添加剤を加えることができる。染料は、PS
版を露光及び現像後に画像部が非画像部(支持体表面)
とコントラストを与えるようにする為に用いられるもの
であり、例えばC.I.26,105(オイルレッドR
R)、C.I.21,260(オイルスカーレット#30
8)、C.I.74,350(オイルブルー)、C.I.
52,015(メチレンブルー)、C.I.42,555
(クリスタルバイオレット)などや、特開昭62−29
3247号公報に記載されているようなアルコール可溶
性染料が好ましい。かかる染料は、感光性印刷版の露光
及び現像により露出された支持体の親水性表面の色と、
感光層の残存する部分とが明確なコントラストを与える
に十分な量だけ添加すれば良く、一般的には感光層の重
量に対して約7重量%以下の範囲で含有させるのが適当
である。また、界面活性剤としては米国特許第3,787,35
1 号明細書、特開昭62−170950号公報などに記
載されている弗素系界面活性剤が好ましい。
【0036】o−ナフトキノンジアジドからなる感光層
を形成するための感光性組成物は、上記成分を適当な溶
剤に溶解した後支持体上に塗布される。適当な溶剤とし
ては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、酢酸2−メトキシエ
チルなどのグリコールエーテル類、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、エチレ
ンジクロライド等の塩素化炭化水素類等が含まれる。支
持体上に設けられるo−キノンジアジド化合物からなる
感光層の塗布量は約0.5〜約7μmであり、好ましくは
1.5〜3μmである。上記のようにして設けられた感光
層の表面は、真空焼枠を用いた密着露光の際の真空引き
の時間を短縮し、かつ焼きボケを防ぐ為、マット化する
ことが好ましい。具体的には、特開昭50−12580
5号、特公昭57−6582号、同61−28986号
の各公報に記載されているようなマット層を設ける方
法、特公昭62−62337号公報に記載されているよ
うな固体粉末を熱融着させる方法などが挙げられる。
【0037】
【現像処理】かくして得られる、例えばポジ型PS版は
透明原画を通してカーボンアーク灯、水銀灯、メタルハ
ライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプな
どの活性光線の豊富な光源により露光されると、その部
分はアルカリ可溶性に変る。従って、アルカリ水溶液に
より、感光層の露光部分は溶出され、支持体の親水性表
面が露出される。本発明の感光性平版印刷版(PS版)
を現像するのに使用される現像液及び補充液は何れもア
ルカリ金属ケイ酸塩を含むものである。アルカリ金属ケ
イ酸塩のアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウ
ム、カリウムが含まれるが、このうちカリウムが最も好
ましい。また、ケイ酸塩の成分である酸化ケイ素SiO
2 とアルカリ金属酸化物M2 Oの比率(一般に〔SiO
2 〕/〔M2 O〕のモル比で表す)と濃度によってある
程度現像性の調節が可能である。例えば、特開昭54−
62004号公報に開示されているような、SiO2
Na2 Oのモル比が1.0 〜1.5 (即ち〔SiO2〕/
〔Na2 O〕が1.0 〜1.5 )であって、SiO2 の含有
量が1〜4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液や、特公
昭57−7427号公報に記載されているような、〔S
iO2 〕/〔M〕が0.5 〜0.75(即ち〔SiO2 〕/
〔M2 O〕が1.0 〜1.5 )であって、SiO2 の濃度が
1〜4重量%であり、かつ該現像液がその中に存在する
全アルカリ金属のグラム原子を基準にして少なくとも2
0%のカリウムを含有していることからなるアルカリ金
属ケイ酸塩が好適に用いられる。
【0038】更に、ランニングコストや廃液量の削減の
為、アルカリ強度の高い現像液としてSiO2 /M2
のモル比が0.7 〜1.5 であって、SiO2 の濃度が1.0
〜4.0重量%のアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液からな
り、また、補充液がSiO2 /M 2 Oのモル比が0.3 〜
1.0 であって、SiO2 の濃度が0.5 〜4.0 重量%のア
ルカリ金属ケイ酸塩の水溶液であるような系を用いても
本発明の感光性平版印刷版は現像液中に不溶物が発生す
ることがないので特に好適に用いられる。このような現
像液及び補充液には、更に有機溶剤を含有させてもよ
い。かかる有機溶剤としては、例えばベンジルアルコー
ル、2−ブトキシエタノール、トリエタノールアミン、
ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、グリセリ
ン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコールなどがある。このような有機溶
剤は、本発明の現像方法に使用される現像液中に総重量
に対して5重量%以下に維持されるような範囲で、現像
液又は補充液中に含有させておくことができる。
【0039】このような現像液又は補充液には、更に界
面活性剤を含有させることができる。これにより現像液
の処理能力(単位容積の現像液が溶解除去できる感光層
の量)を向上させることができ、更に最適な結果を与え
る現像条件(温度及び処理時間など)の巾を広げること
ができる。このような界面活性剤としては、例えばドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルベ
ンゼンスルホン酸塩類(アルキル基の炭素原子数は8〜
18、好ましくは12〜16)、例えば、イソプロピル
ナフタレンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルナフ
タレンスルホン酸塩類(アルキル基の炭素数は3〜1
0)、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ジ
アルキルスルホコハク酸塩類(アルキル基の炭素数は2
〜18)、ジアルキルアミドスルホン酸塩類(アルキル
基の炭素数は11〜17)などのアニオン界面活性剤、
イミダゾリン誘導体、例えばN−アルキル−N,N,N
−トリス(カルボキシメチル)アンモニウム(アルキル
基の炭素数12〜18)、N−アルキル−N−カルボキ
シメチル−N,N−ジヒドロキシエチルアンモニウム
(アルキル基の数は12〜18)などのベタイン型化合
物のような両性界面活性剤、
【0040】ポリエチレングリコール、ポリオキシエチ
レンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエー
テル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンべヘニル
エーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレ
ンオレイルアミン、ポリオキシエチレンステアリン酸ア
ミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド、ポリオキ
シエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアビエチルエ
ーテル、ポリオキシエチレンラノリンエーテル、ポリオ
キシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノ
ステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノオレ
ート、ポリオキシエチレングリセルモノステアレート、
ポリオキシエチレンプロピレングリコールモノステアレ
ート、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマ
ー、
【0041】ジスチレン化フェノールポリエチレンオキ
シド付加物、トリベンジルフェノールポリエチレンオキ
シド付加物、オクチルフェノールポリオキシエチレンオ
キシプロピレン付加物、グリセロールモノステアレー
ト、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノラウレート等のノニオン界面活性剤、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン、N−アルキルプロピレ
ンアミン、N−アルキルポリエチレンポリアミン、N−
アルキルポリエチレンポリアミンジメチル硫酸塩、アル
キルビグアニド、長鎖アミンオキシド、アルキルイミダ
ゾリン、1−ヒドロキシエチル−2−アルキルイミダゾ
リン、1−アセチルアミノエチル−2−アルキルイミダ
ゾリン、2−アルキル−4−メチル−4−ヒドロキシメ
チルオキサゾリン、長鎖第1アミン塩、アルキルトリメ
チルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルエチルアンモ
ニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキル
ジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウ
ム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニ
ウム塩、アルキルピリジニウム硫酸塩、ステアラミドメ
チルピリジニウム塩、アシルアミノエチルジエチルアミ
ン塩、アシルアミノエチルメチルジエチルアンモニウム
塩、アルキルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニ
ウム塩、脂肪酸ポリエチレンポリアミド、アシルアミノ
エチルピリジニウム塩、アシルコラミノホルミルメチル
ピリジニウム塩、ステアロオキシメチルピリジニウム
塩、脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸トリエタノー
ルアミンギ酸塩、トリオキシエチレン脂肪酸トリエタノ
ールアミン、脂肪酸ジブチルアミノエタノール、アセチ
ルオキシメチルピリジニウム塩、p−イソオクチルフェ
ノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩
等のカチオン界面活性剤が挙げられる。
【0042】かかる界面活性剤の使用量は特に制限はな
いが、一般的には使用時の現像液の総重量に対して約0.
003〜約3重量%、好ましくは0.006〜1重量%の
範囲内に維持されるように現像液及び補充液中に含有さ
せられる。本発明に使用される現像液及び補充液には、
更に、消泡剤を含有させることができる。好適な消泡剤
には、米国特許第 3,250,727号、同第3,545,970 号、英
国特許第 1,382,901号、同第1,387,713 号などの各明細
書に記されている化合物がある。これらの内でも有機シ
ラン化合物が好ましい。本発明の現像方法においては、
例えばポジ型PS版が処理されることによって消費され
た現像液中の成分、処理されたポジ型PS版に付着して
持ち出された現像液及び/又は空気中の炭酸ガスにより
中和された現像液中のアルカリ成分を補償するような量
の補充液が添加される。
【0043】例えば、PS版をローラーで搬送しながら
処理する自動現像機で現像する場合には、英国特許第2
046931号に記載されているように、処理されるP
S版の搬送方向の長さに比例する量の補充液を添加する
方法、処理されるPS版の面積に比例する量の補充液を
添加する方法、あるいはこれらの添加と共に、自動現像
機の現像液循環ポンプが作動している時間に比例する量
の補充液を間歇的に添加する方法が有利である。また、
米国特許第4,882,246号や欧州特許第1074
54号に記載されているように、現像液の電気伝導度又
はインピーダンスを測定し、その値に応じて補充液を添
加する方法も好ましい方法である。どのような手段によ
り補充液を加えるかはともかく、PS版を現像すること
による、及び/又は経時による、現像液の成分の変化を
補償するように及び/又は現像されたPS版と共に持ち
出される量の現像液を補うように補充液が加えられる。
【0044】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1、比較例1及び2 厚さ0.30mmのアルミニウム板をナイロンブラシと40
0メッシュのパミストンの水懸濁液を用いその表面を砂
目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリ
ウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流
水で水洗後20%HNO3 で中和洗浄、水洗した。これ
をVA =12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用
いて1%硝酸水溶液中で160クーロン/dm2 の陽極時
電気量で電解粗面化処理を行った。この表面粗さを測定
したところ0.6μ(Ra表示)であった。ひきつづいて
30%のH2 SO4 水溶液中に浸漬し、55℃で2分間
デスマットした後、20%H2 SO4 水溶液中、電流密
度2A/dm2 において厚さが2.7g/m2になるように陽極
酸化し、基板Aを調製した。一方、ポリエステル樹脂
(商品名ケミットK−1294:東レ製)0.2重量部
を、16重量部のエチレングリコールモノメチルエーテ
ルと24重量部のメチルエチルケトンとの混合溶媒に溶
かして、塗布液Bを準備した。次いで、基板Aの裏面に
この塗布液Bを乾燥重量部にして0.1μmとなるように
塗布、乾燥した。次いで、基板Aの表面に以下の組成か
らなる感光液C及びDを乾燥後の重量が2.5μmとなる
よう塗布、乾燥して、感光性平版印刷版(PS版)
(a)、(b)を調製した。
【0045】
【表1】表 1
【感光液C、D】 感光液 ナフトキノン−1,2−ジアジド−5− 0.9g 0.9g スルホン酸クロライドとピロガロール/ アセトン樹脂とのエステル化合物 (米国特許第3,635,709 号明細書実施例 1に記載のもの) クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂 1.7g 1.7g t−オクチルフェノール−ホルムアルデ − 0.06g ヒド樹脂 ナフトキノン−1,2−ジアジド−4− 0.03g 0.03g スルホン酸クロライド(焼出し剤) テトラヒドロ無水フタル酸(感度向上剤) 0.2g 0.2g オイルブルー#603 0.05g 0.05g (オリエント化学工業(株)製) メチルエチルケトン 8g 8g エチレングリコールモノメチルエーテル 15g 15g このようにして得られたポジ型感光性平版印刷版を多数
枚用意し、全面露光を実施した。
【0046】次に浸漬型現像槽を有する市販の自動現像
機PS−900D(富士写真フィルム(株)製)の現像
槽にSiO2 1.5重量%及びK2 O1.2重量%からなる
ケイ酸カリウム水溶液と、N−アルキル−N,N−ジヒ
ドロキシエチルベタイン両性界面活性剤を0.04重量%
とからなる現像液を仕込み、前述の露光済みのPS版
(a)、(b)を1日当り30版づつ、1ヶ月間ランニ
ング処理した。この間、PS版の処理及び空気中の炭酸
ガスによる現像液活性度の低下をPS−900Dに内蔵
されている電導度センサーで検出し、コンピューターに
よるフィードバック方式で、それぞれ表2に示した補充
液を補充して現像液の活性度を一定に保った。結果を表
2に示す。
【0047】
【表2】 表 2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 比較例1 比較例2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 支持体 A A A 平版印刷版 ハ゛ックコート層 B B B 感光層 D C C ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 補充液組成 SiO2/K2O 重量% 0.7/2.0 0.7/2.0 1.0/2.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ランニング時の 平均補充量 30 30 40 (処理能力:cc/m2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 平均廃液量(比) 70〜75 70〜75 100 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 不溶物の発生 ホトント゛無イ 有り ホトント゛無イ スフ゜レ-目詰リ有リ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0048】本発明の感光層/バックコート層を組み合
わせた実施例1のPS版(b)について、補充液組成を
高活性な液として、補充液の量を低減しても、表面から
のアルミニウム溶出量が少ないため処理液中に不溶物の
発生が無く安定な処理ができた。それに対して従来のP
S版(a)(比較例1、2)では、補充液量低減のため
に高活性な液を用いた場合、表面からのアルミニウム溶
出に起因すると考えられる不溶解物が発生し、バックコ
ート層を形成させるのみでは充分な不溶物発生防止が達
成できなかった。
【0049】実施例2及び比較例3〜4 実施例1と同様にして基板Aを作製した。次いでフェノ
キシ樹脂(商品名フェノートYP−50:東都化成
(株))0.2重量部を、16重量部のエチレングリコー
ルモノメチルエーテルと24重量部のメチルエチルケト
ンとの混合溶剤に溶かして塗布液Eを準備した。この塗
布液Eを、基板Aの裏面に乾燥重量として0.2μmとな
るよう塗布、乾燥した。次に以下の組成を有する感光液
F及びGを作成し、基板Aの表面に乾燥後の重量が2μ
mとなるよう塗布、乾燥し、PS版(c)、(d)を調
製した。
【0050】
【表3】表 3
【感光液F、G】 ナフトキノン−1,2−ジアジド−5− 0.9g 0.9g スルホニルクロライドとピロガロール/ アセトン樹脂とのエステル化物 (米国特許第3,635,709 号明細書実施例 1に記載されているもの) クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック 2.0g 2.0g 樹脂 2−(p−メトキシフェニル)−4,6− 0.02g 0.04g ビス(トリクロロメチル)−s−トリア ジン(焼出し剤) t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド − 0.03g 樹脂 (米国特許第4,123,279 号明細書実施例 1に記載) ビクトリアピュアーブルーBOH 0.01g 0.01g (保土谷化学(株)製) メガファックF−177 0.001g 0.001g (大日本インキ化学工業(株)製) メチルエチルケトン/プロピレングリコ 10/10g 10/10g ールモノメチルエーテル
【0051】このようにして得られたPS版(c)、
(d)を各々多数枚用意し全面露光を実施した。次に浸
漬型現像槽を有する市販の自動現像機PS−900D
(富士写真フィルム(株)製)の現像槽に実施例1の組
成のケイ酸カリウム水溶液と、N−アルキル−N,N−
ジヒドロキシエチルベタイン両性界面活性剤0.04重量
%とからなる現像液を仕込み、前述の露光済みのPS版
を1日当り30版づつ、1ケ月間ランニング処理した。
この間、PS版の処理及び空気中の炭酸ガスによる現像
液活性度の低下をPS−900Dに内蔵されている電導
度センサーで検出し、コンピューターによるフィードバ
ック方式で、それぞれ表4に示した補充液を補充して現
像液の活性度を一定に保った。
【0052】
【表4】 表 4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例2 比較例3 比較例4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 支持体 A A A 平版印刷版 ハ゛ックコート層 E E E 感光層 G F F ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 補充液組成 SiO2/K2O 重量% 0.7/2.0 0.7/2.0 1.0/2.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ランニング時の 平均補充量 30 30 40 (処理能力:cc/m2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ランニング時の 平均廃液量(比) 70〜75 70〜75 100 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 不溶物の発生 ホトント゛無イ 有り ホトント゛無イ スフ゜レ-目詰リキ゛ミ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表4にランニング処理した結果を示したが、本発明の感
光層/バックコート層を組み合わせた実施例2のPS版
(d)については補充液組成を高活性な液として、補充
量を低減しても、表面からのアルミニウム溶出量が少な
いため処理液中に不溶物の発生がなく安定な処理ができ
た。それに対して従来のPS(c)版(比較例3、4)
では表面からのアルミニウム溶出に起因すると考えられ
る不溶物が発生し、バックコート層を設けただけでは充
分な不溶物発生防止を達成できなかった。
【発明の効果】本発明方法によれば、アルカリ強度の強
い補充液を使用して補充液量を低減しても、長期間にわ
たって多量の感光性平版印刷版を処理した場合に不溶物
が発生せず、安定した現像処理を行なうことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム支持体の表面に感光層を設
    け、一方、前記アルミニウム支持体の裏面にバックコー
    ト層を設けた感光性平版印刷版において、前記感光層に
    現像液不溶性化合物を1〜10重量%の量で配合したこ
    とを特徴とする感光性平版印刷版。
JP5593A 1993-01-04 1993-01-04 感光性平版印刷版 Pending JPH06202312A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6294298B1 (en) 1999-02-26 2001-09-25 Agfa-Gevaert N.V. Pigmented recording material having a backing coating for the production of offset printing plates
US6670092B2 (en) 2001-03-06 2003-12-30 Agfa-Gevaert Radiation-sensitive recording material having an electrically conductive back coating
US6936404B2 (en) 2000-12-20 2005-08-30 Agfa-Gevaert Radiation-sensitive recording material having a structured back
EP1834802A1 (en) * 2006-03-15 2007-09-19 FUJIFILM Corporation Infrared-sensitive lithographic printing plate

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