JPH0620209Y2 - 硬貨投出装置のコイン送り円板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、両替機、ゲーム機等で硬貨またはメダル（以
下コインと総称する）を１個宛投出するために用いられ
る硬貨投出装置のコイン送り円板に関するものである。

（従来の技術） 硬貨投出装置のコイン送り円板としては、例えば、実公
昭５８−１９６４６号公報に記載されているように、コ
イン送り円板に複数個のコイン受け孔を円周方向に互い
に離間した位置で貫通して設け、多数のコインをバラ状
態で収容したコインホッパーの下端に設けた円筒形コイ
ン容器内で、その底板上に、コイン送り円板を回転する
ことによって、コイン受け孔内に入り込んだコインを円
筒形コイン容器の外周壁に開口する出口に送るようにし
たものが既知である。

従来のこの種のコイン送り円板では、コイン送り円板の
コイン送り回転方向に関して、各コイン受け孔の後側の
上端縁と前側の上端縁との高さを等しくするか、または
後側の上端縁を僅かに低くしてコイン送り円板の回転に
際してコインがコイン受け孔に入り易くしていた。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は、コイン受け孔内へのコインの入り易さを改善
しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案によれば、図面に示すように、コイン送り円板１
のコイン送り回転方向Ａに関して、各コイン受け孔２の
後側の上端縁３を前側の上端縁４より高くし、順次の前
側および後側コイン受け孔2a,2b間に位置すコイン送り
円板上面を前側コイン受け孔2aの後側上端縁３より後側
コイン受け孔2bの前側上端縁４に向け下り斜面５とした
ことを特徴とする。

（作用） 上述した構成とすることによって、コインをバラ状態で
収容したコインホッパーの下端に設けた円筒形コイン容
器内でコイン送り円板を回転する際、コイン受け孔２間
の下り斜面５はコインをコイン受け孔２内に滑り落とす
作用を生じ、前側上端縁４より高い後側上端縁３はコイ
ンをコイン受け孔２内に押し落とす作用を生じる。そし
て、これらの両作用によってコイン受け孔内へのコイン
の入りを良くし、特に、円筒形容器内の残留コインが少
なくなった際、コイン送り円板のコイン受け孔後端縁３
による突条と斜面５とによりコイン送り円板１の上面に
形成された凹凸によってコインが活発に動かされ、従来
のコイン送り円板を具える硬貨投出装置において発生し
ていた複数個のコインが円周方向に積み重なった状態で
滑る問題をも解消することができる。

（実施例） 図面は本考案によるコイン送り円板の１実施例を示す。

図面に示すように、コイン送り円板１の回転方向Ａに関
して、各コイン受け孔２の後側の上端縁３を前側の上端
縁４より高くし、順次の前側および後側コイン受け孔2
a,2b間に位置するコイン送り円板上面を前側コイン受け
孔2aの後側上端縁３より後側コイン受け孔2aの前側上端
縁４に向け下り斜面５としている。

図示の例では、コイン送り円板１と回転軸６とを合成樹
脂材料で一体に成形しており、７はコイン受け孔２，２
間でコイン送り円板の下面に突設したコイン送り腕、８
はコイン送り円板の上面に突設した攪拌用突起を示す。

（考案の効果） 本考案によれば、コイン受け孔内へのコインの入りが極
めて良くなり、硬貨投出装置の投出効率を著しく向上さ
せることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるコイン送り円板の斜視図、 第２図は第１図に示すコイン送り円板の平面図、 第３図は第２図のIII−III線上の断面図である。 １……コイン送り円板、２……コイン受け孔 ３……後側上端縁、４……前側上端縁 ５……斜面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】円周方向に互いに離間した位置で貫通する
   複数個のコイン受け孔を有し、多数のコインをバラ状態
   で収容するコインホッパーの下端に設けた円筒形コイン
   容器内に回転するよう取付けられる硬貨投出装置のコイ
   ン送り円板において、コイン送り円板(1)のコイン送り
   回転方向Ａに関して、各コイン受け孔(2)の後側の上端
   縁(3)を前側の上端縁(4)より高くし、順次の前側および
   後側コイン受け孔間に位置するコイン送り円板上面を前
   側コイン受け孔の後側上端縁(3)より後側コイン受け孔
   の前側上端縁(4)に向け下り斜面(5)としたことを特徴と
   する硬貨投出装置のコイン送り円板。