JPH06201832A - シンチレーションカメラ - Google Patents

シンチレーションカメラ

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JPH06201832A
JPH06201832A JP34761392A JP34761392A JPH06201832A JP H06201832 A JPH06201832 A JP H06201832A JP 34761392 A JP34761392 A JP 34761392A JP 34761392 A JP34761392 A JP 34761392A JP H06201832 A JPH06201832 A JP H06201832A
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JP
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value
memory
detector
ray source
conical surface
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JP34761392A
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Inventor
Takuzo Takayama
卓三 高山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明目的は多方向から入射するγ線入射方向
を特定することによってメカニカルコリメータを不要と
するシンチレーションカメラを提供すること。 【構成】本発明によるシンチレーションカメラは、被検
体の放射性同位元素からのγ線入射位置と損失エネルギ
とを測定する前段検出系2と、この検出系2を通過した
γ線到達位置を測定する後段検出系3と、この入射位置
と到達位置とを結ぶ結線を計算すると共に損失エネルギ
に基づいて前段検出系2を通過するに際して生じる散乱
角度を計算するコンプトンテレスコープ9と、三次元実
空間に対応したメモリ空間を有し上記結線を中心線とし
散乱角度を拡がり角とした円錐の錐面上の各位置の計数
値をγ線入射毎にカウントアップする第1メモリ手段
と、このメモリ空間に対応したメモリ空間を有し上記各
位置の計数値が所定値に一致したとき当該位置の計数値
をカウントアップする第2メモリ手段とを具備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の臓器や組織に吸
収され又は集中する医薬品を放射性同位元素(radioiso
tope;以下単に「RI」という)で標識(ラベル)して
被検体内に投与し、そこからランダムに放出されるγ線
を一定期間検出することにより被検体内における放射性
同位元素の分布画像(シンチグラム)を求めるシンチレ
ーションカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のシンチレーションカメラ
は、被検体からランダムに放射される僅微のγ線を多孔
性のメカニカルコリメータで特定方向からのγ線だけに
コリメートした後、検出器において例えばヨウ化ナトリ
ウム(NaI) を発光物質としたシンチレータで受け、その
蛍光像を複数本の高電子増倍管で検出するようにしてい
た。
【0003】ところで、メカニカルコリメータは、15
0kev 以下の低エネルギ用コリメータや、150kev 〜
300kev の中エネルギ用コリメータなどがあり、γ線
のエネルギによって適したものが選べるようになってい
る。
【0004】また、メカニカルコリメータは、各孔の方
向がスライス面に集中するファンビームコリメータや、
各孔の方向が平行なパラレルホールコリメータなどがあ
り、それぞれ一長一短の特性を有しており、適宜選択で
きるようになっている。すなわちファンビームコリメー
タは有効視野が狭い反面高感度であるので精度の要求さ
れる頭部撮影に適しており、一方、パラレルホールコリ
メータは低感度である反面有効視野が広いので体躯撮影
に適している。このようにメカニカルコリメータには、
エネルギ特性や感度特性の相違に応じて各種準備されて
おり、適宜選択できるようになっていて非常に便利であ
る。
【0005】しかし、このようなメカニカルコリメータ
は、そのコリメート原理が特定方向以外の方向から入射
したγ線を孔内壁にて吸収消滅せしめるものであるた
め、非常に収集効率が悪いという問題があった。
【0006】また、シンチレーションカメラに固有の空
間分解能は、検出器の検出精度等に依存するのではな
く、主にメカニカルコリメータの孔精度に依存する。現
在、この孔精度は、製造精度の限界に伴って限界に達し
ており、したがって固有空間分解能を飛躍的に向上する
ことは困難であった。
【0007】なお、以上のような収集効率や固有空間分
解能の問題を解決するには、メカニカルコリメータを用
いないことが効果的であるが、あらゆる方向から入射す
るγ線の入射方向を特定する方法がないため、実現化に
至っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に対処すべくなされたもので、その目的は、あらゆる
方向から入射するγ線の入射方向を特定する手段を実現
し、それによってメカニカルコリメータを用いることな
く、収集効率や固有空間分解能の向上を実現し得るシン
チレーションカメラを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるシンチレー
ションカメラは、被検体内に投与した放射性同位元素か
らのγ線の入射位置と損失エネルギとを測定する第1の
検出器と、上記第1の検出器を通過したγ線の到達位置
を測定する第2の検出器と、
【0010】上記入射位置と上記到達位置とを結ぶ結線
を計算すると共に上記損失エネルギに基づいて上記第1
の検出器を通過するに際して発生する散乱の散乱角度を
計算する手段と、
【0011】三次元実空間に対応したメモリ空間を有
し、上記結線を中心線とし上記散乱角度を拡がり角とし
た円錐の錐面上の各位置の計数値をγ線入射毎にカウン
トアップする第1のメモリ手段と、
【0012】上記第1のメモリ手段の上記メモリ空間に
対応したメモリ空間を有し、上記位置の計数値が所定の
値に一致したときに当該位置の計数値をカウントアップ
することにより三次元の分布画像を生成する第2のメモ
リ手段とを具備したことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明によるシンチレーションカメラによれ
ば、被検体内に投与した放射性同位元素からのγ線を第
1の検出器で受けてその入射位置と損失エネルギとを測
定し、上記第1の検出器を通過したγ線を第2の検出器
で受けてその到達位置を測定し、そして、これら入射位
置と到達位置とから両者の結線を計算し、また損失エネ
ルギに基づいて第1の検出器を通過するに際して生じる
散乱角度を計算することにより、γ線源の位置をその可
能性のある範囲として上記結線を中心として上記散乱角
度を拡がり角とした円錐の錐面として認識できる。
【0014】したがって、この円錐の錐面上の各位置の
計数値をγ線入射毎にカウントアップして第1のメモリ
手段で記憶し、ある位置の計数値が所定の値に一致した
ときに当該位置にγ線源が存在する可能性が高いものと
して当該位置の計数値を第2のメモリ手段でカウントア
ップすることによりγ線源の3次元の分布画像を得るこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を用いて本発明一実施例を説明す
る。図1は、第1実施例のブロック図であり、図2は検
出器の概略構造を示す図であり、(a)はその断面図、
(b)は前段の検出系の平面図である。検出器1は、γ
線が入射する側の前段とその後方に位置する後段との2
つの検出系2,3を備えていて、その構造は図2に示す
通りである。
【0016】すなわち、図2(a),(b)に示すよう
に、前段の検出系2は、両端に2本の光電子増倍管(P
MT)5を対向させて配置した例えばファイバーシンチ
レータ4を、交差させてかつ多層に配列してなる位置検
出型検出器である。
【0017】したがって、このシンチレータ4に入射し
たγ線は、ここでのコンプトン散乱(以下説明の便宜
上、この前段のシンチレータ4でのコンプトン散乱を、
「1回目のコンプトン散乱」と称するものとする)によ
り電子を反跳させた分エネルギを減ぜられた後、後方に
通過するようになっていて、ここで減ぜられたエネルギ
は各光電子増倍管5で検出されるようになっている。
【0018】一方、後段の検出系3は、前段のシンチレ
ータ4に対して所定の距離だけ離間して対向配置され、
例えばヨウ化ナトリウム(NaI) を発光物質としたシンチ
レータ6の背面に、複数の光電子増倍管7をちょう密に
配列してなる。したがって、前段のシンチレータ4を通
過したγ線は、シンチレータ6で2回目のコンプトン散
乱を行い、そのエネルギが各光電子増倍管7で検出され
るようになっている。なお、上記、シンチレータ4,6
および光電子増倍管5,7らは、シールド8に収容さ
れ、不要な放射線や光の入射から保護されている。この
検出系2,3の検出信号は、コンプトンテレスコープ9
に出力される。
【0019】このコンプトンテレスコープ9は、従来検
出器に不可欠とされていたメカニカルコリメータに代わ
るものであり、ランダムな方向から入射するγ線の入射
方向を求めるためのものである。
【0020】その基本原理は、散乱現象を2個の弾性衝
突として説明したコンプトン散乱の考え方に立脚したも
ので、すなわち図3(a)に示すように、あるエネルギ
hνを持つγ線が電子Eに衝突すると、この電子Eを入
射方向線CLに対してある角度θの方向に反跳させ、そ
の分エネルギをhν´に減ぜられ(波長が長くなり)、
かつその方向が電子Eの反跳方向と入射方向線CLを挟
んで反対側に同じ散乱角度θだけ散乱される。このとき
の角度θは、Klein および仁科らにより明らかにされた
以下のKlein-仁科の式(1)により求めることができ
る。なお、m0 は電子の静止質量、Cは光速度を示す。 cos θ=1−m0 ・C2 ・(1/hν´−1/hν) …(1) この式(1)から明らかなように、散乱角度θは、衝突
によるγ線のエネルギ損失、つまり(hν−hν´)か
ら求めることができる。
【0021】なお、上記説明は、二次元平面での説明で
あったが、これを三次元にあてはめると、図3(b)に
示すように、コンプトン散乱されたγ線は、衝突点Pか
ら散乱角度θだけ拡がる円錐Tの錐面に沿ったいずれか
の方向に散乱される。
【0022】このことを衝突後のγ線の飛跳線側から見
ると、図3(c)に示すように、衝突前のγ線は、衝突
後の飛跳線Sが規定されると、この飛跳線Sを中心に散
乱角度θだけ拡がる円錐T´の錐面に沿ったいずれかの
方向から入射したものであることを特定することができ
る。つまり、換言するとγ線源は、上記円錐T´の錐面
のいずれかの位置に存在するものと特定することができ
る。図1に戻る。コンプトンテレスコープ9は、上記円
錐T´を計算するものである。
【0023】すなわち、位置計算部10は、前段の検出
系2の各光電子増倍管5の出力を受けて、1回目のコン
プトン散乱の位置P1 (X,Y)を計算するものであ
る。加算部11は、前段の検出系2の各光電子増倍管5
の出力を受けて、それらを加算することで、1回目のコ
ンプトン散乱によるγ線のエネルギ損失Hνを計算す
る。
【0024】また、位置計算部12は、後段の検出系3
の各光電子増倍管7の出力を受けて、2回目のコンプト
ン散乱の位置、つまり前段のシンチレータ4を通過した
γ線のシンチレータ6への到達位置P2 (x,y)を計
算するものである。
【0025】円錐計算部13は、位置計算部10,12
とからの1回目のコンプトン散乱の位置P1 (X,Y)
および2回目のコンプトン散乱の位置、つまり到達位置
P2(x,y)並びに前後段のシンチレータ4と6との
距離に基づいて、両点を結ぶ結線、つまり衝突後の飛跳
線Sを計算すると共に、加算部11からの1回目のコン
プトン散乱によるγ線のエネルギ損失Hνを受けて散乱
角度θを計算することで、円錐T´を求める。この円錐
T´を特定するためのパラメータは、中心線(飛跳線
S)を規定する以下の式(2)のα,β,γ,a,b,
cと、散乱角度θである。 (x−α)/a=(y−β)/b=(z−γ)/c …(2)
【0026】メモリ制御部14は、コンプトンテレスコ
ープ9の円錐計算部13から上記パラメータを受けて、
実空間に対応した三次元のメモリ空間を有し、多数の記
憶要素(以下ボクセルという)を三次元的に配列した第
1の3次元メモリ15に、このメモリ空間の円錐T´の
錐面上に相当する複数のボクセルを特定するためのアド
レスと、上記パラメータを供給し、当該各ボクセルのR
値(計数値)を1カウントアップせしめると共に、当該
各ボクセルに上記パラメータを記憶せしめる。
【0027】線源推定部16は、いわゆる比較器であ
り、第1の3次元メモリ15の各ボクセルで計数されて
いるR値をあらかじめ設定した比較値δに比較し、R値
が比較値δに到達したとき、第1の3次元メモリ15の
メモリ空間に対応するメモリ空間を有する第2の3次元
メモリ17の当該ボクセルにδを記憶せしめる。また、
線源推定部16は、このR値が比較値δに到達したボク
セルの位置データをメモリ制御部14に送る。メモリ制
御部14は、この位置データを受けて、第1の3次元メ
モリ15に対し、当該ボクセルを通過するすべての円錐
上の他のボクセルのR値を1カウントダウンせしめる。
このような動作を所定期間γ線が入射する毎に繰り返す
ことにより第2の3次元メモリ17には、被検体内のγ
線源の3次元分布画像が生成される。この分布画像は、
図示しない3次元画像処理装置を介して画像情報記憶装
置やモニタに送られ、そこで記憶や表示に共される。以
上のように構成された本実施例の作用について説明す
る。図4は、本実施例による3次元分布画像の生成処理
の流れを示す流れ図である。データ収集が開始される
と、被検体に投与され特定の臓器等に集中した放射性同
位元素からγ線がランダムに放射される(S1)。
【0028】このγ線のうち検出器1に向かうγ線は、
従来のようにメカニカルコリメータを介してその一部が
消滅されることなく、すべて検出器1に入射し、前段の
検出系2のシンチレータ4で1回目のコンプトン散乱さ
れて蛍光を発し、電子を反跳させた分エネルギを減ぜら
れた後、後方に通過する。このとき減ぜられたエネル
ギ、つまり損失エネルギは、各光電子増倍管5で検出さ
れ、各光電子増倍管5の出力が、位置計算部10および
加算部11に供給される。
【0029】そして、前段の検出系2のシンチレータ4
を通過したγ線は、後段の検出系3のシンチレータ6に
到達し、そこで2回目のコンプトン散乱されて蛍光を発
し、各光電子増倍管7で検出され、各光電子増倍管7の
出力が、位置計算部12に供給される。
【0030】そして、1回目のコンプトン散乱の位置P
1 (X,Y)と2回目のコンプトン散乱の位置P2
(x,y)とが、位置計算部10,12それぞれで計算
されると共に、1回目のコンプトン散乱による損失エネ
ルギHνが、加算部11で各光電子増倍管5の出力が加
算されることにより求められる(S2)。
【0031】これら1回目のコンプトン散乱の位置P1
(X,Y)と2回目のコンプトン散乱の位置P2 (x,
y)とは円錐計算部13に送られ、そこで両点を結ぶ結
線、つまり衝突後の飛跳線Sが計算され、この飛跳線S
を規定する上述した式(2)のα,β,γ,a,b,c
とが求められる。また、1回目のコンプトン散乱による
損失エネルギHνから、上述した式(1)を適用され
て、散乱角度θが計算される(S3)。これら円錐T´
を特定するパラメータ、つまりα,β,γ,a,b,c
およびθは、メモリ制御部14に送られる。
【0032】メモリ制御部14は、コンプトンテレスコ
ープ9の円錐計算部13からの上記パラメータを、第1
の3次元メモリ15のメモリ空間の円錐T´の錐面上に
対応する複数のボクセルを特定するためのアドレスに変
換し、このアドレスと共に上記パラメータを第1の3次
元メモリ15に供給する。第1の3次元メモリ15は、
このアドレスに対応する複数のボクセルの各R値を1カ
ウントアップすると共に、当該各ボクセルに上記パラメ
ータを記憶する(S4)。
【0033】そして、各ボクセルのR値は、線源推定部
16であらかじめ設定された比較値δ(例えば「3」)
と比較され、あるボクセルのR値が比較値δに一致した
とき(R値が3になったとき)には次ステップS6に行
き、また各ボクセルのR値が比較値δに一致していない
ときにはステップS1に戻り、次のγ線の入射を待機す
る(S5)。
【0034】そして、あるボクセルのR値が比較値δに
一致したときには、第2の3次元メモリ17の当該ボク
セルのR値が、比較値δだけカウントアップされる(S
6)。つまり、ここで行うことは、図5に示すように、
γ線の入射する毎に作成される円錐T1 、T2 ・・・が
何度(δ回)も交差する点を、γ線源の存在する確度の
高い点として抽出することである。
【0035】また、このとき、当該ボクセルに記憶され
ているδ個の円錐パラメータが、メモリ制御部14に供
給され、各パラメータにより特定されるすべての第1の
3次元メモリ15のボクセル、つまり換言すると、当該
ボクセルと共にカウントアップされた第1の3次元メモ
リ15の他のボクセルが、1カウントダウンされると共
に、当該各ボクセルの当該パラメータが消去され、γ線
源の存在しないとされた円錐の錐面上の各点がクリアさ
れる(S7)。
【0036】そして、あらかじめ設定したデータ収集の
ための所定期間が経過したかどうか判断され(S8)、
経過していないときにはステップS1に戻り、次のγ線
の入射を待機して、ステップS2からS7までの同様の
動作を、所定期間経過するまでγ線が入射する毎に繰り
返すことにより、第2の3次元メモリ17に、γ線源の
存在する確度の高い点が蓄積され、被検体内のγ線源の
3次元分布画像が生成される。この分布画像は、図示し
ない3次元画像処理装置を介して画像情報記憶装置やモ
ニタに送られ、そこで記憶や表示に共される。
【0037】以上のように本実施例によれば、あらゆる
方向から入射するγ線の線源位置を従来のようにメカニ
カルコリメータを用いないで求めることができ、したが
って収集効率や固有空間分解能を向上することができ
る。また本実施例で生成できる分布画像には、奥行き情
報も含まれるので、従来のように検出器を被検体の周囲
を回転させる必要もない。さらには、仮に、不要な散乱
線が入射しても、この散乱線のエネルギは被検体に投与
した放射性同位元素からのγ線のエネルギより低いの
で、そのエネルギから求まる散乱角度は特異的であり、
その結果、なんども交差することがなく、分布画像に表
れることは非常にまれになり、したがって特に散乱線除
去の手段を設けなくても有効に散乱線を除去することが
できる。次に第2の実施例について説明する。
【0038】本実施例は図6に、そのブロック図を示す
如く構成されている。なお、この図7は図1に対応した
図であり、図1と同じ部分には同符号を付して説明は省
略する。
【0039】検出器1の前面には、図7(a)にその断
面を、また(b)に平面を示した複数のコリメータ板1
8を平行に並設した一次元のメカニカルコリメータ19
を装着する。したがって、コリメータ板18に交差する
方向から入射してくるγ線は、コリメータ板18で吸収
消滅され、コリメータ板18に沿って入射してくるγ線
だけが検出器1に到達する。
【0040】したがって、本実施例では、上述の第1実
施例でγ線入射方向に相当する円錐を、図8に示すよう
に、YZ軸からなる二次平面上の入射位置P11やP12で
散乱角度θで交差する2直線として取り扱うことができ
計算処理規模を縮小できると共に、第1の三次元メモリ
15をYZ面に対応した複数の二次元メモリ20からな
る比較的安価な二次元メモリ群21に置換して装置規模
を縮小することができる。
【0041】本発明は上述した実施例に限定されること
なく、種々変形して実施可能である。例えば、コンプト
ンテレスコープの検出誤差による円錐の中心線からの散
乱角度の誤差を実測することにより図9に示すように直
線に垂直な方向に分布する積分値が1である関数を得
て、この関数を用いて上述した実施例のようにR値に1
づつカウントアップするのではなく、この関数値をR値
に加算することにより、検出精度を向上させるようにし
てもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明によるシンチレーションカメラ
は、被検体内に投与した放射性同位元素からのγ線の入
射位置と損失エネルギとを測定する第1の検出器と、上
記第1の検出器を通過したγ線の到達位置を測定する第
2の検出器と、
【0043】上記入射位置と上記到達位置とを結ぶ結線
を計算すると共に上記損失エネルギに基づいて上記第1
の検出器を通過するに際して発生する散乱の散乱角度を
計算する手段と、
【0044】三次元実空間に対応したメモリ空間を有
し、上記結線を中心線とし上記散乱角度を拡がり角とし
た円錐の錐面上の各位置の計数値をγ線入射毎にカウン
トアップする第1のメモリ手段と、
【0045】上記第1のメモリ手段の上記メモリ空間に
対応したメモリ空間を有し、上記位置の計数値が所定の
値に一致したときに当該位置の計数値をカウントアップ
することにより三次元の分布画像を生成する第2のメモ
リ手段とを具備したことを特徴とする。
【0046】したがって、被検体内に投与した放射性同
位元素からのγ線を第1の検出器で受けてその入射位置
と損失エネルギとを測定し、上記第1の検出器を通過し
たγ線を第2の検出器で受けてその到達位置を測定し、
そして、これら入射位置と到達位置とから両者の結線を
計算し、また損失エネルギに基づいて第1の検出器を通
過するに際して生じる散乱角度を計算することにより、
γ線源の位置をその可能性のある範囲として上記結線を
中心として上記散乱角度を拡がり角とした円錐の錐面と
して認識できる。
【0047】その結果、この円錐の錐面上の各位置の計
数値をγ線入射毎にカウントアップして第1のメモリ手
段で記憶し、ある位置の計数値が所定の値に一致したと
きに当該位置にγ線源が存在する可能性が高いものとし
て当該位置の計数値を第2のメモリ手段でカウントアッ
プすることによりγ線源の3次元の分布画像を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例のブロック図。
【図2】図1の検出器の構造を示す図。
【図3】第1実施例によるγ線入射方向を求める基本原
理を説明する図。
【図4】第1実施例の処理手順を示す流れ図。
【図5】第1実施例によるγ線源の位置を特定する基本
原理を説明する図。
【図6】本発明第2実施例のブロック図。
【図7】図6の一次元メカニカルコリメータの構造を示
す図。
【図8】第2実施例によるγ線源の位置を特定する基本
原理を説明する図。
【図9】コンプトンテレスコープの検出精度の向上を実
現する関数の一例を示す図。
【符号の説明】 1…検出器、2…前段の検出系、3…後段の検出系、
4,6…シンチレータ、5,7…光電子増倍管、8…シ
ールド、9…コンプトンテレスコープ、10,12…位
置計算部、11…加算部、13…円錐計算部、14…メ
モリ制御部、15…第1の三次元メモリ、16…線源推
定部、17…第2の三次元メモリ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内に投与した放射性同位元素から
    のγ線の入射位置と損失エネルギとを測定する第1の検
    出器と、 前記第1の検出器を通過したγ線の到達位置を測定する
    第2の検出器と、 前記入射位置と前記到達位置とを結ぶ結線を計算すると
    共に前記損失エネルギに基づいて前記第1の検出器を通
    過するに際して発生する散乱の散乱角度を計算する手段
    と、 三次元実空間に対応したメモリ空間を有し、前記結線を
    中心線とし前記散乱角度を拡がり角とした円錐の錐面上
    の各位置の計数値をγ線入射毎にカウントアップする第
    1のメモリ手段と、 前記第1のメモリ手段の前記メモリ空間に対応したメモ
    リ空間を有し、前記位置の計数値が所定の値に一致した
    ときに当該位置の計数値をカウントアップすることによ
    り三次元の分布画像を生成する第2のメモリ手段とを具
    備したことを特徴とするシンチレーションカメラ。
JP34761392A 1992-12-28 1992-12-28 シンチレーションカメラ Pending JPH06201832A (ja)

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