JPH06201449A - 振動計 - Google Patents

振動計

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JPH06201449A
JPH06201449A JP20573893A JP20573893A JPH06201449A JP H06201449 A JPH06201449 A JP H06201449A JP 20573893 A JP20573893 A JP 20573893A JP 20573893 A JP20573893 A JP 20573893A JP H06201449 A JPH06201449 A JP H06201449A
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、振動測定対象物の測定面に押し当て
て使用する振動計において、互いに垂直な3方向の振動
量を同時に1箇所で測定できると共に、このときの接触
共振振動数を高振動数領域にまで高めようとするもので
ある。 【構成】複数の振動センサを所定の中心軸を中心として
等角度で、かつそれぞれ受感軸が当該中心軸と押当て部
の表面上の一点で交わるように固定保持すると共に、当
該各振動センサの出力に基づき振動測定対象物の測定点
における2軸又は3軸方向の振動量を算出するようにし
たことにより、各振動センサは高い接触ばね定数で2軸
又は3軸方向の振動成分を含む振動量をそれぞれ検出し
得、かくして振動測定位置における互いに垂直な2つの
軸方向又は3つの軸方向の振動量を同時に1箇所で測定
できると共に、このときの接触共振振動数を高振動数領
域にまで高め得る振動計を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動計に関し、例えば機
械設備の保全及び故障診断を目的として運転状態におけ
る当該機械設備の振動量を測定するようになされた振動
計のうち、特に振動測定対象物の振動測定面に押し当て
て使用する振動計に適用して好適なものである。さらに
述べると加速度計、速度計及び変位計等を包含する振動
計のなかでも、特に加速度計に適用して好適なものであ
る。従つて以下、主として加速度計(振動計)に基づい
て説明する。
【0002】
【従来の技術】従来、振動計を振動を受感する方向で分
類すると、単一の受感軸のみを有する1軸用振動計と3
方向の受感軸を有する3軸用振動計等とに分けることが
できる。また振動計は使用方法に応じて、振動測定対象
物にねじや接着剤を用いて振動計を固定して使用するよ
うになされた固定式のものと、測定者が手で保持しなが
ら振動測定対象物に押し当てることによつて押圧固定し
て使用するようになされた押当て式のものとに分類する
ことができる。
【0003】一般にこれら全ての振動計は、振動計の振
動測定面に対する当接面(又は押当て部)及び当該振動
測定面間のばね定数(以下これを接触ばね定数と呼ぶ)
の大きさと、振動センサの質量とによつてほぼその振動
計が測定できる測定領域が決定する。すなわち振動測定
面の振動と振動センサの感度との関係(以下これを振動
数特性と呼ぶ)は、感度を縦軸にとりかつ振動測定面の
振動数を横軸にとると、通常図11に示すようなグラフ
として表され、通常、振動測定では接触ばね定数の大き
さと振動センサの質量とに応じて生じる振動計及び振動
測定面間の共振の振動数f1(以下これを接触共振振動
数と呼ぶ)のほぼ3分の1以下の振動数領域Fieを測定
データとして利用するようになされている。
【0004】この場合例えば図12(A)に示す振動セ
ンサ1と図12(B)に示す振動センサ2とが質量、感
度及び振動測定面3に対する当接面積がそれぞれ等しい
ものとすると、振動方向が図12(A)の矢印aで示す
ように振動測定面3に対して水平で、かつ当該振動測定
面3に取り付けられた振動センサ1の受感軸K1が当該
振動測定面3に対して平行な場合の振動数特性と、振動
方向が図12(B)の矢印bで示すように振動測定面3
に対して垂直で、かつ当該振動測定面3に取り付けられ
た振動センサ2の受感軸K2が当該振動測定面3に対し
て垂直な場合の振動数特性とを比べると、図13に示す
ように、図12(A)の条件下での接触共振振動数fa
は図12(B)の条件下での接触共振振動数fb よりも
低くなる。
【0005】このように振動測定面3の振動方向及び当
該振動測定面3に取り付けられた振動計1又は2の受感
軸K1又はK2の方向によつて接触共振振動数fa 及び
bに差異が生じる原因としては、振動センサ1及び2
と振動測定面3との間の接触ばね定数が振動方向によつ
て異なるためであり、一般的には振動センサは、その受
感軸が振動測定面に対して垂直でかつ振動測定対象物の
振動方向も当該振動測定面に垂直な場合の接触ばね定数
の方が、その受感軸が振動測定面に対して平行でかつ振
動測定対象物の振動方向も当該振動測定面に平行な場合
の接触ばね定数に比較して大きいと言える。
【0006】さらに振動計においては、固定式の振動計
は振動測定対象物に面で固定されるのに対して、押当て
式の振動計は一般的にそのプローブの先端が3〜10〔m
m〕の球面に形成されて振動測定面とは点接触に近い状
態で接触するようになされ、通常1〜2〔Kg重〕程度の
押当て力で使用される。従つて押当て式の振動計は、固
定式の振動計に比べて振動測定面に対する接触面積が小
さいために接触ばね定数も小さく、このため接触共振振
動数が低い問題がある。ところが押当て式の振動計は振
動測定面に押し当てるだけで振動量が測定できるため、
例えば多くの測定対象点を連続して測定する場合には固
定式の振動計に比べて容易かつ効果的な測定ができ、従
つて機械設備の保全及び故障診断を目的として運転状態
における当該機械設備の振動量を測定する場合に適して
いる。
【0007】ところで従来、この種の測定においては、
振動測定対象物の測定面に対して垂直方向(以下この方
向をZ軸方向と呼ぶ)の振動量、及び当該測定面に平行
で互いに垂直な任意の2方向(以下この方向をそれぞれ
X軸方向及びY軸方向と呼ぶ)の振動量をそれぞれ測定
し、得られた測定結果に基づいて振動測定対象物の振動
状態を3次元的に解析することが行われている。この場
合の検査方法としては、一般的にX軸方向と直交する平
面上の1点、Y軸方向と直交する平面上の1点及びZ軸
方向と直交する平面上の1点にそれぞれ1個ずつ、合計
3個の1軸用振動計を固定又は押し当てる方法がとられ
ている。
【0008】ところが、このような検査方法では検査効
率も悪く、さらに各軸方向の振動に対する測定点が同一
でないため厳密には所望する1箇所における振動の測定
とは言えないために、全体として振動測定対象物の大ま
かな振動測定結果しか得られない問題があつた。この問
題を解決する1つの手段として、従来、図14に示すよ
うな構造の固定式の3軸用振動計10が提案されてい
る。
【0009】すなわち3軸用振動計10は、ほぼ直方体
形状に形成された振動センサ取付けブロツク11の互い
に隣合う3つの各側面11A、11B及び11Cに受感
軸K10、K11及びK12が当該各側面11A〜11
Cに対して垂直になるように振動センサ12A、12B
及び12Cがそれぞれ配設されてなり、Z軸方向の振動
測定用として用いる振動センサ12Aの配設面11Aと
対向する側面側11Dを測定対象物(図示せず)の振動
測定面に接着剤又はねじ等を用いて固定することによ
り、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の3つの軸方向の
振動を同時に1箇所で検出できるようになされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの種の振動
計10においては、ねじ等を用いて振動測定面に固定し
た場合、振動測定面に垂直な方向(Z軸方向)の振動に
対しては接触ばね定数が大きいために接触共振振動数は
高く、従つて振動センサ12Aの測定できるZ軸方向の
振動数領域が広くなるのに対して、当該振動測定面に水
平な方向(X軸方向及びY軸方向)の振動に対してはZ
軸方向の接触ばね定数に比べてその接触ばね定数が低く
なるために接触共振振動数が小さくなることにより、振
動センサ12B及び12Cが測定できるX軸方向及びY
軸方向の振動領域が狭くなる。このため、この種の振動
計10では測定結果として得られるX軸方向及びY軸方
向の振動数領域がZ軸方向の振動数領域の5分の1程度
にしかならない問題があつた。まして、従来の固定式の
3軸用振動計10を手で把持して振動測定対象物に押し
当てて測定しても、振動計10をねじ等で振動測定面に
固定した場合に比べてもX軸方向及びY軸方向の測定で
きる振動数領域はさらに狭くなる。
【0011】さらには、従来の3軸用振動計10にプロ
ーブを取り付け、これを手で把持しながらプローブの先
端を振動測定対象物に押し当てて測定するようになされ
た振動計(図示せず)が考えられ得るものの、プローブ
の先端は球面に形成されていて振動測定面とは点接触に
近い状態で接触するようになされているため、図14に
示す3軸用振動計10を手で把持しながら押し当てて使
用する場合に比較してもX軸方向及びY軸方向の接触ば
ね定数は小さい値しか得られない。従つて、設備診断に
おいて必要とされる2〔KHz 〕以上の振動数領域まで
平坦な振動特性を得ることができず、未だ実用的な押し
当て式の3軸用振動計は実現されていない。
【0012】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、互いに垂直な3方向の振動量を同時に1箇所で測定
できると共に、このときの接触共振振動数を高振動数領
域にまで高め得る振動計を提案しようとするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、振動測定対象物の振動測定面に押
し当てて使用する振動計において、それぞれ1方向の受
感軸K30〜K32、K33〜K36を有し、受感軸K
30〜K32、K33〜K36方向の振動量を検出して
検出信号S1〜S3、S10〜S13としてそれぞれ出
力する複数の振動センサ32A〜32C、32D〜32
Gと、所定の剛性を有し、複数の振動センサ32A〜3
2C、32D〜32Gをそれぞれ所定の中心軸M2 を中
心として等角度θ2 に、かつ各受感軸K30〜K32、
K33〜K36がそれぞれ中心軸M2 と振動測定対象物
の振動測定面に押し当てる押当て部31A、51Aの表
面上の一点U2 において交わるように固定保持する振動
センサ保持手段31、51と、検出信号S1〜S3、S
10〜S13に基づいて振動測定対象物の振動測定位置
における互いに直交する2軸又は3軸方向の振動量をそ
れぞれ算出する演算手段41A〜41C、41D〜41
Fとを設けた。
【0014】
【作用】複数の振動センサ32A〜32C、32D〜3
2Gをそれぞれ所定の中心軸M2 を中心として等角度θ
2 に、かつ各受感軸K30〜K32、K33〜K36が
中心軸M2 と振動測定対象物の振動測定面に押し当てる
押当て部31A、51Aの表面上の一点U2 において交
わるように固定保持すると共に、検出信号S1〜S3、
S10〜S13に基づいて振動測定対象物の振動測定位
置における互いに直交する2軸又は3軸方向の振動量を
それぞれ算出するようにしたことにより、各振動センサ
32A〜32C、32D〜32Gは高いばね定数で2軸
又は3軸方向の振動成分を含む振動を高い接触共振振動
数までそれぞれ検出し得、かくして振動測定位置におけ
る互いに垂直な2つの軸方向又は3つの軸方向の振動量
を同時に1箇所で測定できると共に、このときの接触共
振振動数f1を高振動数領域にまで高め得る振動計を実
現できる。
【0015】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0016】(1)動作原理 一般的に、水平方向に振動している面(以下これを水平
振動面と呼ぶ)に先端が鋭角な棒を垂直に押し当てた場
合、この棒は先端が水平振動面と一体になつて振動す
る。この動きは水平振動面に接した棒部材の先端が当該
棒部材の中心軸上のある点(以下この点を支点と呼ぶ)
を中心にして円弧上を振動しているのと同じである。こ
こで図1(A)に示すように、棒部材(図示せず)の中
心軸M1 を中心として線対称の位置にあるS点及びT点
とにそれぞれ第1及び第2の振動センサ素子(図示せ
ず)を当該棒部材と一体に振動するように、かつ各受感
軸K20及びK21が中心軸M1 上の所定の一点Rで交
わるように配置した振動ピツクアツプ20を考える。
【0017】この振動ピツクアツプ20の先端点U1
水平振動面21に垂直に押し当てた場合、第1及び第2
の振動センサ素子は水平振動面21から棒部材を介して
受ける振動(以下これを直接振動と呼ぶ)によつて水平
方向に振動する。またこのとき当該第1及び第2の振動
センサ素子は、図1(B)に示すように、棒部材がその
中心軸M1 上の所定の一点Pを支点として傾斜するよう
に動くことにより、S点及びT点を通る直線と棒部材の
中心軸M1 の交点Hを中心にしていわゆるロツキング運
動をする。この場合第1及び第2の各振動センサ素子が
平行振動面21から受ける直接振動とロツキング運動に
基づく振動(以下これをロツキング振動と呼ぶ)とは同
相であり、従つて当該第1及び第2の各振動センサ素子
からは直接振動に基づく出力とロツキング振動に基づく
出力とが合成されて出力される。
【0018】ここで例えば図2に示すように、棒部材の
支点Pを原点として支点P及び先端点U1 を通る直線を
Z軸、当該Z軸と直交しかつS点及びT点を通る直線と
平行な直線をY軸とすると共に、このときの交点H、点
R及び先端点U1 のZ座標をそれぞれZH 、ZR 及びZ
U とし、かつ点TのY座標をYT とする。この場合振動
ピツクアツプ20の先端点U1 が矢印cで示すY軸と平
行な方向に加速度αで振動するとすると、当該点Tに配
置された第2の振動センサ素子はY軸方向及びZ軸方向
の振動を同時に検出する。
【0019】この場合当該第2の振動センサ素子の出力
T は、第2の振動センサ素子の水平方向の振動量を
y、垂直方向の振動量をz、第2の振動センサ素子の受
感軸K21が棒部材の中心軸M1 となす角(以下これを
交差角と呼ぶ)をθ1 として次式
【数1】 で与えられる。このとき振動ピツクアツプ20の先端点
1 がY軸方向に加速度αで移動したときの支点Pの振
角をδとすると、次式
【数2】 の等式が成り立ち、従つて第2の振動センサ素子の水平
方向の振動量y及び垂直方向の振動量zはそれぞれ次式
【数3】
【数4】 と表すことができる。
【0020】従つて(1)式のy及びzにそれぞれに
(3)式及び(4)式を代入することにより第2の振動
センサ素子の出力PT は次式
【数5】 のように変形できる。このとき交点HのZ座標ZH は点
RのZ座標ZR を用いて次式
【数6】 のように表すことができ、従つて当該(6)式を(5)
式に代入することにより第2の振動センサ素子の出力P
T は次式
【数7】 のように書き換えられ、さらに当該(7)式に(2)式
を代入することにより(7)式は次式
【数8】 のように変形できる。
【0021】ここでこの(8)式からも明らかなよう
に、第2の振動センサ素子の出力PTは当該第2の振動
センサ素子の受感軸K21及び棒部材の中心軸M1 (す
なわち平行振動面の垂線)の交差角θ1 と支点Pの位置
に依存する。この場合当該交差角θ1 は機械的に調整す
ることができるが、支点Pを広範囲の振動数領域におい
て、常に一点に固定することはできない。
【0022】ところが、次式
【数9】 のように、第2の振動センサ素子の受感軸K21と棒部
材の中心軸M1 との交点Rを振動ピツクアツプ21の先
端点U1 に一致させるようにすると、当該第2の振動セ
ンサ素子は出力PT が次式
【数10】 と表せることからも明らかなように、支点Pの位置に依
存せず、結果的に先端点U1 に取り付けられた場合と同
様の出力を呈する。この場合第1の振動センサ素子の出
力及び第2の振動センサ素子の出力は、水平振動は逆相
で、かつ平行振動面21と垂直な方向は同相であるた
め、結果的に当該第1及び第2の振動センサ素子の出力
の差をとることにより当該第1及び第2の振動センサ素
子に与えられる水平方向の振動量を検出できると共に、
当該第1及び第2の振動センサ素子の出力の和をとるこ
とにより当該第1及び第2の振動センサ素子に与えられ
る平行振動面21と垂直な方向の振動量を検出すること
ができる。
【0023】(2)第1実施例 図3において、30は全体として3軸用加速度計を示
し、金属等の剛体基材を用いて全体としてほぼ円錐形状
に形成された加速度センサ取付けブロツク31は、その
頂点部31Aが球面状に形成されている。加速度センサ
取付けブロツク31の底面部31Bは、図3及び図4か
ら明らかなように、平面状に形成された第1〜第3の加
速度センサ32A〜32Cの取り付け部31BXを除い
てほぼ僅かな高さの円錐台形状に形成され、その上面に
は棒状のハンドル33がその中心軸M2 の延長線が頂点
部31Aの先端U2 (以下これを振動測定点U2 と呼
ぶ)及び底面部31Bの上面中心点Cを通るように配設
されている。
【0024】この場合加速度センサ32A〜32Cは圧
電素子を用いて構成されており、各加速度センサ32A
〜32Cはその受感軸K30〜K32が振動測定点U2
においてハンドル33の中心軸M2 の延長線とそれぞれ
等しい所定の角度θ2 で交わるように等角度β〔°〕
(β= 120〔°〕)でそれぞれ配設されている。これに
より当該3軸用加速度計30では、ハンドル33を手で
把持しながら振動測定点U2 を測定対象物の振動測定面
(図示せず)に押し当てることにより、当該振動測定面
のうち振動測定点U2 が押し当てられた位置における振
動量を測定し得るようになされている。
【0025】この場合当該3軸用加速度計30において
は、ハンドル33の中心軸M2 の延長線が振動測定対象
物の測定面に対して垂直な方向(Z軸方向)を向くよう
に振動測定点U2 を押し当てたとき、Z軸から第1の加
速度センサ32Aの中心位置に延びる方向をY軸方向と
して、当該振動測定点U2 と接触する測定面がX軸方
向、Y軸方向及びZ軸方向にそれぞれ次式
【数11】
【数12】
【数13】 で表される加速度で振動をしているとすると、第1〜第
3の加速度センサ32A〜32CはX軸方向の振動に対
してそれぞれ次式
【数14】
【数15】
【数16】 で表される振動量を検出する。
【0026】また第1〜第3の加速度センサ32A〜3
2CはY軸方向の振動に対してそれぞれ次式
【数17】
【数18】
【数19】 で表される振動量を検出し、さらにZ軸方向の振動に対
してそれぞれ次式
【数20】
【数21】
【数22】 で表される振動量を検出する。
【0027】従つて第1〜第3の各加速度センサ32A
〜32Cは、(11)〜(22)式から全体としてそれぞれ
次式
【数23】
【数24】
【数25】 で表される振動を振動測定点U2 の接触した測定面から
検出する。この場合図5に示すように、第1の加速度セ
ンサ32Aは検出結果を検出信号S1に変換して電荷増
幅回路40Aを介して第1及び第3の演算回路41A及
び41Cに供給すると共に、第2及び第3の加速度セン
サ32B及び32Cは検出結果をそれぞれ検出信号S2
及びS3に変換して電荷増幅回路40B又は40Cを介
して第1〜第3の全ての演算回路41A〜41Cに供給
するようになされている。
【0028】このとき次式
【数26】 の近似値及び次式
【数27】 を用いて(23)式、(24)式及び(25)式のβに 120
〔°〕を代入するとそれぞれ次式
【数28】
【数29】
【数30】 に示すように不要な項がキヤンセリングされて、未知数
としてX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動を表す式
のみを含んだ等式を導くことができる。
【0029】従つて当該3軸用加速度計30の振動測定
点U2 が接触した振動測定面上の点におけるX軸方向、
Y軸方向及びZ軸方向の振動は、(28)式、(29)式及
び(30)式をそれぞれX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向
の振動を表す式について解いた次式
【数31】
【数32】
【数33】 によつて算出することができる。
【0030】かくして演算回路41A〜41Cは、検出
信号S1〜S3に基づきそれぞれ(31)式、(32)式及
び(33)式に示す演算式に従つてX軸方向及びY軸方向
の振動量とZ軸方向の振動量とを算出し、当該算出結果
を増幅した後演算信号S4〜S6として出力するように
なされている。この実施例の場合、加速度センサ32A
〜32Cの受感軸K30〜K32が振動測定点U2 にお
いてハンドル33の中心軸M2 の延長線と交わる角度θ
2 は、実験上のデータから10〔°〕〜45〔°〕程度の角
度に選定されている。
【0031】以上の構成において、当該3軸用加速度計
30では、振動測定対象物の振動測定面に対して加速度
センサ取り付けブロツク31の振動測定点U2 を押し当
てることにより各加速度センサ32A〜32Cが当該測
定面の振動加速度を検出し、これを検出信号S1〜S3
として所定の演算回路41A〜41Cに供給する。各演
算回路41A〜41Cは検出信号S1〜S3に基づいて
所定の演算処理を実行し、これにより振動測定対象物の
測定面のうち振動測定点U2 を押し当てた位置における
X軸方向、Y軸方向又はZ軸方向の振動量を算出する。
【0032】ここで図6に実施例の各加速度センサ32
A〜32Cの鉛直方向及び水平方向の振動数特性を示
し、図7に当該各加速度センサ32A〜32CのY軸方
向の指向性を示す。通常振動ピツクアツプの重要な要素
の1として接触共振振動数があり、例えば加速度型の振
動ピツクアツプでは、上述したように一般的に接触共振
振動数の3分の1の振動数を平坦領域として測定データ
に用いている。従つて接触共振振動数が高いほど測定範
囲が広くなる。
【0033】この場合、接触共振振動数は質量及び接触
ばね定数によつて決定し、例えば図14に示すような各
受感軸K10〜K12がそれぞれ互いに直交した固定式
の3軸用振動計10では、水平方向のばね定数が鉛直方
向のばね定数に比べて小さいために、水平方向の接触共
振振動数が鉛直方向の接触共振振動数に比べて5分の1
程度であつた。ところが実施例の3軸用加速度計30で
は、水平方向の接触共振振動数が5.3〔KHz〕、鉛直方
向の接触共振振動数が3.5 〔KHz〕となることからも明
らかなように水平方向の接触共振振動数が鉛直方向の接
触共振振動数に比べて高くなることが確認できた。
【0034】これは当該3軸用加速度計30では水平方
向の接触ばね定数が固定式の3軸用振動計10と同様に
小さいがそれ以上に動的な実効質量が小さくなるために
全体としての水平方向の接触共振振動数が高くなるため
であると推測できる。実際上この種の3軸用加速度計3
0では、鉛直方向では加速度センサ取り付けブロツク3
1の全てが動的質量となるが、水平方向ではこれらを傾
けるのに必要な力に比例した質量となり、見かけの動的
質量は小さな値となる。この傾向は先端を細く、又は長
くするにつれて顕著になり、従つて当該3軸用加速度計
30では、先端を細く、かつ長くすることにより水平方
向の見かけの動的質量を小さくでき、かくして水平方向
の接触共振振動数を高くすることができるものと考えら
れる。
【0035】実験によれば、図14に示すような従来の
固定式の3軸用加速度計30を測定対象物の測定対象面
に押し当てて使用した場合には、通常の数〔Kg〕程度の
押当て力では接触共振振動数は非常に低い振動数領域に
あるのに対して、当該3軸用加速度計30の場合には例
えば1〔Kg〕程度の押当て力で接触共振振動数を実用上
十分に高い振動領域まで測定し得ることが分かつた。
【0036】以上の構成によれば、第1〜第3の加速度
センサ32A〜32Cを、それぞれ加速度センサ取付け
ブロツク31の底面部31Bの斜面上にハンドル33の
中心軸M2 の延長線の周りに角度βの等間隔で、かつ当
該中心軸M2 の延長線と振動測定点U2 において等しい
交差角度θ2 で交わるように配設すると共に、演算回路
41A〜41Cが各加速度センサ32A〜32Cから供
給される検出信号S1、S2及び又はS3に基づきそれ
ぞれ(31)式、(32)式及び(33)式に示す演算式に従
つて測定対象物の測定面に平行なX軸方向及びY軸方向
の振動量と当該測定面に垂直なZ軸方向の振動量とを算
出するようにしたことにより、第1〜第3の加速度セン
サ32A〜32Cは高い接触ばね定数で振動測定点U2
における水平方向及垂直方向の振動成分を含む振動を検
出すると共に、(28)式、(29)式及び(30)式に基づ
く不要項のキヤンセリングによつて検出信号S1〜S3
に基づいて3軸方向の振動量をそれぞれ算出することが
でき、かくして振動測定位置において互いに直交する3
軸方向の振動量を同時に1箇所で測定できると共に、こ
のときの接触共振振動数f1を高振動数領域にまで高め
得る押当て式の3軸用加速度計を実現できる。
【0037】また1点における振動測定で3軸方向の振
動測定ができることにより、物理的に狭い範囲の振動に
よる3軸の挙動解析をすることができる。さらに1点の
3軸方向の振動を容易に同時測定することができること
により、3軸の相対的な振動測定を行うことができ、か
くして3次元の動きを把握し、かつ振動と実態のより密
接な相関を理解することができる。さらに1点の3軸方
向の振動を容易に同時測定できることにより、3次元の
振動状態を効果的に表示する振動計の開発や、最大振幅
の振動波形の振動数解析等の機器の開発を促し、今後の
振動測定の応用分野を大きく広げることができる。
【0038】さらに1点の3軸方向の振動を容易に同時
測定できることにより、労力を要していたコンピユータ
の信号処理による振動の解析である、いわゆるモーダル
解析の測定を容易に行うことができるようにし得る。さ
らに第1〜第3の加速度センサ32A〜32Cが振動測
定対象物の測定面における振動を検出し、これを検出信
号S1〜S3として電荷増幅回路40A〜40Cを介し
て演算回路41A〜41Cに送出すると共に、当該演算
回路41A〜41Cが検出信号S1〜S3に基づきそれ
ぞれ(31)式、(32)式及び(33)式に示す演算式に従
つてX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動量を算出す
るようにしたことにより、当該3軸用振動計30の測定
面に対する押当て角度を調整することで振動測定点U2
において互いに直交する所望の3方向の振動量を検出す
ることができる。
【0039】この場合各加速度センサ32A〜32C
は、ハンドル33の中心軸M2 方向の振動をZ軸方向の
振動として検出すると共に、振動測定点U2 を通り当該
Z軸と垂直な平面上の第1の加速度センサ32Aを向く
方向をY軸方向の振動として検出する。
【0040】(3)第2実施例 図3及び図4との対応部分に同一符号を付して示す図8
及び図9は本発明の第2実施例による3軸用加速度計5
0を示し、加速度センサ取付けブロツク51は加速度セ
ンサ32D〜32Gの配設状態を除いて図3及び図4に
おいて上述した3軸用加速度計30の加速度センサ取付
けブロツク31とほぼ同様の外観構成を有する。すなわ
ち3軸用加速度計50においては、図8からも明らかな
ように、第1〜第3の加速度センサ32A〜32C(図
3及び図4)と同様の第4〜第7の加速度センサ32D
〜32Gがその受感軸K33〜K36が加速度センサ取
付けブロツク51の頂点部51A先端の振動測定点U3
においてハンドル33の中心軸M2 の延長線とそれぞれ
等しい角度θ2 で交わるように、加速度センサ取付けブ
ロツク51の底面部51Bの加速度センサ取り付け部5
1BXに角度γ(γ=90〔°〕)の等間隔で配設されて
いる。
【0041】従つて当該3軸用加速度計50において
は、ハンドル33の中心軸M2 が振動測定対象物(図示
せず)の測定面に対して垂直に振動測定点U3 を当該測
定面に押し当てたとき、当該中心軸M2 から第4の加速
度センサ32Dの中心位置に向かう方向をY軸方向と
し、当該中心軸M2 から第5の加速度センサ32Eの中
心位置に向かう方向をX軸方向として、振動測定点U3
と接触する測定面がX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に
それぞれ(11)式、(12)式及び(13)式で表す振動を
しているとすると、第4〜第7の各加速度センサ32D
〜32GはX軸方向の振動に対してそれぞれ次式
【数34】
【数35】
【数36】
【数37】 に示す振動量の振動成分を検出する。
【0042】また第4〜第7の各加速度センサ32D〜
32GはY軸方向の振動に対してそれぞれ次式
【数38】
【数39】
【数40】
【数41】 に示す振動量の振動成分を検出し、さらにZ軸方向の振
動に対してそれぞれ次式
【数42】
【数43】
【数44】
【数45】 に示す振動量の振動成分を検出する。
【0043】従つて第4〜第7の加速度センサ32D〜
32Gは、(34)式〜(45)式を用いて、全体としてそ
れぞれ次式
【数46】
【数47】
【数48】
【数49】 で表される振動を振動測定点U3 の接触した測定面から
検出する。ここで図10に示すように、第4及び第6の
加速度センサ32D及び32Fは検出結果を検出信号S
10及びS12に変換してそれぞれ電荷増幅回路40D
又は40Fを介して第2及び第3の演算回路41E及び
41Fに送出すると共に、第5及び第7の加速度センサ
32E及び32Gは検出結果を検出信号S11及びS1
3に変換してそれぞれ電荷増幅回路40E又は40Gを
介して第1及び第3の演算回路41D及び41Fに送出
するようになされている。
【0044】この場合(46)式、(47)式、(48)式及
び(49)式から次式
【数50】
【数51】
【数52】 に示すように、不要な項をキヤンセリングさせて未知数
としてX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向の振動を表す式
のみを含んだ等式を導くことができる。従つて当該加速
度計50の振動測定点U3 が接触した振動測定対象物の
振動測定面上の位置におけるX軸方向、Y軸方向及びZ
軸方向の振動は、(50)式、(51)式及び(52)式をそ
れぞれX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向の振動を表す式
について解いた次式
【数53】
【数54】
【数55】 によつて算出することができる。
【0045】かくして演算回路41D〜41Fは、検出
信号S10、S11、S12及び又はS13に基づきそ
れぞれ(53)式、(54)式及び(55)式に示す演算式に
従つてX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動量とを算
出し、算出結果を演算信号S14〜S16として出力す
るようになされている。
【0046】以上の構成において、当該3軸用加速度計
50では、振動測定対象物の測定面に対して加速度セン
サ取り付けブロツク51の振動測定点U3 を押し当てる
ことにより各加速度センサ32D〜32Fが当該測定面
の振動加速度を検出し、これを検出信号S10〜S13
として所定の演算回路41D〜41Fに供給する。各演
算回路41D〜41Fは検出信号S10〜S13に基づ
いて所定の演算処理を実行し、かくして振動測定対象物
の測定面のうち振動測定点U3 を押し当てた位置におけ
るX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向の振動量を算出す
る。
【0047】以上の構成によれば、当該3軸用加速度計
50は第1実施例の3軸用加速度計30に比してX軸方
向、Y軸方向及びZ軸方向の振動に対してそれぞれ1個
づつ多くの加速度センサ32D〜32F又は32Gで振
動量を検出するため、一段と感度良く3軸方向の振動量
をそれぞれ測定し得る振動計を実現できる。
【0048】(4)他の実施例 なお上述の第1及び第2実施例においては、本発明を3
軸用加速度計30及び50に適用する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、変位計及び速度計等種々
の振動計に適用することができる。
【0049】また上述の第1及び第2実施例において
は、加速度センサ取付けブロツク31及び51を金属等
の剛性基材を用いてほぼ円錐形状に形成する場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、要は、所定の剛性
を有し、各加速度センサ32A〜32C又は32D〜3
2Gを所定の状態に保持できるのであれば、加速度セン
サ取付けブロツク31及び51の基材及び形状として
は、この他種々のものを適用できる。
【0050】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、複数の加速度センサ32A〜32C又は32D〜
32Gを加速度センサ取付けブロツク31又は51にお
ける底面部31A又は51Aの斜面表面に配設すること
により各加速度センサ32A〜32C又は32D〜32
Gから振動測定点U2 又はU3 までの距離を等しくする
ようにした場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、各加速度センサ32A〜32C又は32D〜32G
の受感軸K30〜K32又はK33〜K36とハンドル
33の中心軸M2 の延長線とのなす角度が等しいのであ
れば各加速度センサ32A〜32C又は32D〜32G
から振動測定点U2 又はU3 までの距離が等しくしなく
ても良い。この場合においてもその3軸用振動計は上述
の第1及び第2実施例とほぼ同様の効果を得ることがで
きる。
【0051】さらに上述の第1及び第2実施例において
は、各加速度センサ32A〜32C又は32D〜32G
の受感軸K30〜K32又はK33〜K36が振動測定
点U 2 又はU3 においてハンドル33の中心軸M2 の延
長線と交わる角度θ2 を10〔°〕〜45〔°〕程度の大き
さになるように選定する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、角度θ2 がこの他の大きさであつても
良い。
【0052】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、3軸用加速度計30及び50が互いに垂直な3方
向の振動量を検出するようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、当該振動計30及び50が
検出した互いに垂直な3方向の振動量のうち1方向又は
2方向の振動量しか出力しないようにしても良く、この
場合当該振動計30及び50を1軸又は2軸方向の振動
計として使用すれば良い。
【0053】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、加速度センサ32A〜32C又は32D〜32G
を加速度センサ取付けブロツク31又は51における底
面部31B又は51Aの斜面表面に3個又は4個配設す
るようにした場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、要は、各加速度センサ32A〜32C又は32D
〜32Gから出力される検出信号S1〜S3又はS10
〜S13に基づいて3軸方向又は2軸方向の振動量をそ
れぞれ検出することができるのであれば、加速度センサ
取付けブロツク31又は51に配設する加速度センサの
数としてはこの他種々の値を適用できる。
【0054】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、各演算回路41A〜41C又は41D〜41Gが
(31)式、(32)式及び(33)式に示す演算式若しくは
(53)式、(54)式及び(55)式に示す演算式に従つて
振動測定点U2 又はU3 が接触した振動測定対象物の測
定面におけるX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動量
とを算出するようにした場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、(23)式、(24)式及び(25)式若し
くは(46)式、(47)式、及び(48)式に基づいて振動
量を検出する演算式としてはこの他種々の演算式を適用
できる。
【0055】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、圧電素子からなる加速度センサ32A〜32C又
は32D〜32Gを用いる場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、加速度センサ32A〜32C又は3
2D〜32Gとしてはこの他ひずみ振動センサ又は光学
式振動センサ等この他種々のものを適用でき、その形状
としては種々のものを適用できる。
【0056】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、演算回路41A〜41C又は41D〜41Fを3
つ用いて各演算回路41A〜41C又は41D〜41F
がX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向の振動量をそれぞれ
算出するようにした場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、要は、3軸方向の振動量をそれぞれ算出で
きるのであれば、1つ又はそれ以上の演算回路41A〜
41C又は41D〜41Fを用いるようにしても良い。
【0057】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、振動測定
対象物の測定面に押し当てて使用する振動計において、
複数の振動センサを所定の中心軸を中心として等角度
で、かつそれぞれ受感軸が当該中心軸と押当て部の表面
上の一点で交わるように固定保持すると共に、当該各振
動センサの出力に基づき振動測定対象物の測定点におけ
る2軸又は3軸方向の振動量を算出するようにしたこと
により、各振動センサは高い接触ばね定数で2軸又は3
軸方向の振動成分の振動量をそれぞれ検出し得、かくし
て振動測定位置における互いに垂直な2つの軸方向又は
3つの軸方向の振動量を同時に1箇所で測定できると共
に、このときの接触共振振動数を高振動数領域にまで高
め得る振動計を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動作原理の説明に供する概念的な略線
図である。
【図2】本発明の動作原理の説明に供する概念的な略線
図である。
【図3】本発明による3軸用加速度計の第1実施例を示
す側面図である。
【図4】図3に示す3軸用加速度計の上面図である。
【図5】図3に示す3軸用加速度計の信号処理回路を示
すブロツク図である。
【図6】実施例による3軸用加速度計の鉛直方向及び水
平方向の接触共振振動数を示す特性曲線図である。
【図7】実施例による3軸用加速度計の水平方向の指向
性を示す特性曲線図である。
【図8】本発明による3軸用加速度計の第2実施例を示
す側面図である。
【図9】図8に示す3軸用加速度計の上面図である。
【図10】図8に示す3軸用加速度計の信号処理回路を
示すブロツク図である。
【図11】加速度センサの感度と振動周波数の関係の説
明に供する特性曲線図である。
【図12】振動方向及び振動センサの受感軸の方向の違
いによる接触共振振動数の差異の説明に供する平面図で
ある。
【図13】振動方向及び振動センサの受感軸の方向の違
いによる接触共振振動数の差異の説明に供する特性曲線
図である。
【図14】従来の固定式の3軸用振動計を示す略線的な
斜視図である。
【符号の説明】
1、2、12A〜12C、32A〜32G……振動セン
サ(加速度センサ)、10……振動計、11、31、5
1……振動センサ保持手段(加速度センサ取付けブロツ
ク)、30、50……振動計(3軸用加速度計)、31
A、51A……押当て部(頂点部)、41A〜41F…
…演算手段(演算回路)、S1〜S3、S10〜S13
……検出信号、K1、K2、K10〜K12、K30〜
K36……受感軸、M2 ……軸(中心軸)、U2 、U3
……点(振動測定点)、β、γ……角度、θ2 ……交差
角度。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動測定対象物の振動測定面に押し当てて
    使用する振動計において、 それぞれ1方向の受感軸を有し、上記受感軸方向の振動
    量を検出して検出信号としてそれぞれ出力する複数の振
    動センサと、 所定の剛性を有し、上記複数の振動センサをそれぞれ所
    定の中心軸を中心として等角度に、かつ上記受感軸がそ
    れぞれ上記中心軸と上記振動測定対象物の上記振動測定
    面に押し当てる押当て部の表面上の一点において交わる
    ように固定保持する振動センサ保持手段と、 上記検出信号に基づいて上記振動測定対象物の振動測定
    位置における互いに直交する2軸又は3軸方向の振動量
    をそれぞれ算出する演算手段とを具えることを特徴とす
    る振動計。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010249710A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Chugoku Electric Power Co Inc:The 聴診装置
JP2013145237A (ja) * 2005-09-16 2013-07-25 Murata Electronics Oy 加速度の微小機械式計測方法および微小機械式加速度センサー
WO2018198629A1 (ja) * 2017-04-24 2018-11-01 株式会社デンソー 振動検出器
JP2019096289A (ja) * 2017-11-17 2019-06-20 富士電機株式会社 異常検出装置、異常検出方法、異常検出プログラム及び異常検出システム

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