JPH06160166A - 振動計 - Google Patents

振動計

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Publication number
JPH06160166A
JPH06160166A JP32872992A JP32872992A JPH06160166A JP H06160166 A JPH06160166 A JP H06160166A JP 32872992 A JP32872992 A JP 32872992A JP 32872992 A JP32872992 A JP 32872992A JP H06160166 A JPH06160166 A JP H06160166A
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JP
Japan
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vibration
axis
axis direction
measurement
sensors
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JP32872992A
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Inventor
Hidetomo Komura
英智 小村
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Rion Co Ltd
Original Assignee
Rion Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】振動測定対象物の振動測定面に固定して使用す
る振動計において、互いに垂直な3方向の振動量を同時
に1箇所で測定でき、かつ接触共振振動数を高振動数領
域にまで高め得る振動計の実現を目的とする。 【構成】複数の振動センサを所定の軸を中心として等角
度で、かつ各振動センサの各受感軸が軸と所定の交差角
度で交わるように固定保持すると共に、当該各振動セン
サの出力信号に基づき振動測定対象物の振動測定位置に
おいて直交する2軸又は3軸方向の振動量を算出するよ
うにしたことにより、各振動センサは高いばね定数で2
軸又は3軸方向の振動成分の振動量を検出し得、かくし
て振動測定対象物の互いに垂直な2軸又は3軸方向の振
動量を同時に1箇所で測定できると共に、このときの接
触共振振動数を高振動数領域にまで高め得る振動計を実
現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動計に関し、例えば機
械設備の保全及び故障診断を目的として運転状態におけ
る当該機械設備の振動量を測定するようになされた振動
計のうち、特に振動測定対象物の振動測定面に固定して
使用する振動計に適用して好適なものである。さらに述
べると加速度計、速度計及び変位計を包含する振動計の
なかでも、特に加速度計に適用して好適なものである。
従つて以下主として加速度計(振動計)に基づいて説明
する。
【0002】
【従来の技術】従来、振動計を振動を受感する方向で分
類すると、単一の受感軸のみを有する1軸用振動計と、
3方向の受感軸を有する3軸用振動計等とに分けること
ができる。また振動計は使用方法に応じて、振動測定対
象物にねじや接着剤を用いて振動計を固定して使用する
ようになされた固定式のものと、測定者が手で保持しな
がら振動測定対象物に押し当てることによつて押圧固定
して使用するようになされた押当て式のものとに分類す
ることができる。一般的にこれら全ての振動計は、振動
計の振動測定面に対する当接面(又は押当て部)及び当
該振動測定面間のばね定数(以下これを接触ばね定数と
呼ぶ)の大きさと、振動センサの質量とによつてほぼそ
の振動計が測定できる測定領域が決定する。
【0003】すなわち振動測定面の振動と振動センサの
感度との関係(以下これを振動数特性と呼ぶ)は、感度
を縦軸にとりかつ振動測定面の振動数を横軸にとると、
通常図7に示すようなグラフとして表され、一般的に振
動測定では接触ばね定数の大きさと振動センサの質量と
に応じて生じる振動計及び振動測定面間の共振の振動数
f1(以下これを接触共振振動数と呼ぶ)のほぼ3分の
1以下の振動数領域Fieを測定データとして利用するよ
うになされている。これに加えて、図8(A)に示す振
動センサ1と図8(B)に示す振動センサ2が質量、感
度及び振動測定面3に対する当接面積がそれぞれ等しい
場合、振動方向が図8(A)の矢印aで示すように振動
測定面3に対して水平で、かつ当該振動測定面3に取り
付けられた振動センサ1の受感軸K1も当該振動測定面
3に対して水平な場合の振動数特性と、振動方向が図8
(B)の矢印bで示すように振動測定面3に対して垂直
で、かつ当該振動測定面3に取り付けられた振動センサ
2の受感軸K2も当該振動測定面3に対して垂直な場合
の振動数特性とを比べると、図9に示すように、図8
(A)での接触共振振動数fa は図8(B)での接触共
振振動数fb よりも低くなる。
【0004】このように接触共振振動数fa 及びfb
差異が生じる原因としては、振動センサ1及び2と振動
測定面3との間の接触ばね定数が振動方向によつて異な
るためであり、従つて振動センサ1及び2においては、
その受感軸K1及びK2が振動測定面に対して垂直でか
つ振動測定対象物の振動方向も当該振動測定面3に垂直
な場合の接触ばね定数の方が、その受感軸K1及びK2
が振動測定面3に対して平行でかつ振動測定対象物の振
動方向も当該振動測定面3に水平な場合の接触ばね定数
に比べて大きいと言える。ところで従来、機械設備の保
全及び故障診断を目的とした機械設備の振動測定におい
ては、測定対象物の測定面に対して垂直方向(以下この
方向をZ軸方向と呼ぶ)の振動量、及び当該測定面に平
行で互いに垂直な任意の2方向(以下この方向をそれぞ
れX軸方向及びY軸方向と呼ぶ)の振動量をそれぞれ測
定し、得られた測定結果に基づいて振動測定対象物の振
動状態を3次元的に解析することが行われている。
【0005】この場合の検査方法としては、一般的にX
軸方向と直交する平面上の箇所、Y軸方向と直交する平
面上の箇所及びZ軸方向と直交する平面上の箇所にそれ
ぞれ1個ずつ、合計3個の1軸用振動計を固定又は押し
当てる方法がとられている。ところが、このような検査
方法では検査効率も悪く、さらに3軸方向の振動に対す
る測定点が同一でないために厳密には所望する1箇所に
おける振動の測定とは言えず、従つて全体としては振動
測定対象物の大まかな振動測定結果しか得られない問題
があつた。この問題点を解決するための1つの方法とし
て、従来、図10に示すような構造の固定式の3軸用振
動計10が提案されている。
【0006】すなわち3軸用振動計10は、ほぼ直方体
形状に形成された振動センサ取付ブロツク11の互いに
隣合う3つの各側面11A〜11Cに受感軸K10〜K
12が当該各側面11A〜11Cに対して垂直になるよ
うに振動センサ11A〜11Cがそれぞれ配設されてな
り、Z軸方向の振動測定用として用いる振動センサ12
Aの配設面11Aと対向する側面側11Dを測定対象物
(図示せず)の測定面に接着剤又はねじ等を用いて固定
することにより、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の3
つの軸方向の振動を同時に1箇所で検出できるようにな
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
固定式の振動計10をねじ等を用いて振動測定面(図示
せず)に固定して使用する場合、振動測定面に垂直な方
向(Z軸方向)の振動に対しては接触ばね定数が大きい
ために接触共振振動数は高く、従つて振動センサ13A
が測定できる振動数領域が広くなるのに対して、当該振
動測定面に水平な方向(X軸方向及びY軸方向)の振動
に対してはZ軸方向の接触ばね定数に比べてその接触ば
ね定数が低くなるために接触共振振動数が低くなること
により、振動センサ12B及び12Cが測定できるX軸
方向及びY軸方向の振動領域が狭くなる。このため、測
定結果として得られるX軸方向及びY軸方向の振動数領
域がZ軸方向の振動数領域の5分の1程度にしかならな
い問題があつた。
【0008】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、互いに垂直な3方向の振動量を同時に1箇所で測定
でき、かつ接触共振振動数を高振動数領域にまで高め得
る固定式の振動計を提案しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、1つの受感軸K20〜K22又は
K23〜K26を有し、受感軸K20〜K22又はK2
3〜K26上の振動を検出して検出信号S1〜S3又は
S10〜S13として出力する複数の振動センサ22A
〜22C又は22D〜22Gと、所定の剛性を有し、複
数の振動センサ22A〜22C又は22D〜22Gを所
定の軸Mを中心として等角度α又はβで、かつ各振動セ
ンサ22A〜22C又は22D〜22Gの各受感軸K2
0〜K22又はK23〜K26が軸Mと所定の交差角度
θでそれぞれ交わるように固定保持する振動センサ保持
手段21又は41と、検出信号S1〜S3又はS10〜
S13に基づき振動測定対象物の振動測定位置において
互いに直交する2軸又は3軸方向の振動量を算出する演
算手段31A〜31C又は31D〜31Fとを設け、振
動センサ保持手段21又は41を振動測定対象物の振動
測定面に固定して使用するようにした。また本発明にお
いては、複数の振動センサ22A〜22C又は22D〜
22Gの各受感軸K20〜K22又はK23〜K26
は、振動センサ保持手段21又は41の振動測定面に対
する取付け面21B又は41A上の1点Pにおいて軸M
と交差するようにした。
【0010】
【作用】複数の振動センサ22A〜22C又は22D〜
22Gを所定の軸Mを中心として等角度α又はβに、か
つ各振動センサ22A〜22C又は22D〜22Gの各
受感軸K20〜K22又はK23〜K26が軸Mと所定
の交差角度θで交わるように固定保持すると共に、検出
信号S1〜S3又はS10〜S13に基づき振動測定対
象物の振動測定位置において互いに直交する2軸又は3
軸方向の振動量を算出するようにしたことにより、各振
動センサ22A〜22C又は22D〜22Gは高いばね
定数で2軸又は3軸方向の振動成分の振動量をそれぞれ
検出し得、かくして振動測定位置における互いに垂直な
2軸又は3軸方向の振動量を同時に1箇所で測定できる
と共に、このときの接触共振振動数f1を高振動数領域
にまで高め得る振動計を実現できる。
【0011】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0012】(1)第1実施例 図1及び図2において、20は全体として固定式の3軸
用加速度計を示し、金属等の剛体基材を用いてほぼ円柱
状に形成された加速度センサ取付ブロツク21の上端部
21Aは、平面状に形成された第1〜第3の加速度セン
サ22A〜22Cの取り付け部21AXを除いてほぼ僅
かな高さの円錐台形状に成形されている。この場合加速
度センサ22A〜22Cは圧電素子を用いて構成され、
各加速度センサ22A〜22Cは上端部21Aの中央部
Cと平面に形成された加速度センサ取付ブロツク21の
底面でなる取付け面21Bの中心(以下これを振動測定
点Pと呼ぶ)とを通る軸Mの周りに角度α〔°〕(α=
120 )の等間隔で、かつその受感軸K20〜K22が当
該振動測定点Pにおいて軸Mとそれぞれ等しい所定の交
差角度θで交わるようにそれぞれ配設され、取付け面2
1Bを振動測定対象物(図示せず)の測定面に固着して
使用するようになされている。
【0013】この場合当該3軸用加速度計20において
は、軸M上の振動測定点Pから上端部21Aの上面中心
に向かう方向をZ軸方向とし、Z軸から第1の加速度セ
ンサ22Aの中心位置に延びる方向をY軸方向として、
当該振動測定点Pと接触する測定面がX軸方向、Y軸方
向及びZ軸方向にそれぞれ次式
【数1】
【数2】
【数3】 で表される加速度で振動をしているとすると、第1〜第
3の加速度センサ22A〜22CはX軸方向の振動に対
してそれぞれ次式
【数4】
【数5】
【数6】 で表される振動量を検出する。
【0014】また第1〜第3の加速度センサ22A〜2
2CはY軸方向の振動に対してそれぞれ次式
【数7】
【数8】
【数9】 で表される振動量を検出し、さらにZ軸方向の振動に対
してそれぞれ次式
【数10】
【数11】
【数12】 で表される振動量を検出する。
【0015】従つて第1〜第3の各加速度センサ22A
〜22Cは、(1)〜(12)式から全体としてそれぞれ
次式
【数13】
【数14】
【数15】 で表される振動を振動測定点Pの接触した測定面から検
出する。
【0016】ここで図3に示すように、第1の加速度セ
ンサ22Aは検出結果を検出信号S1に変換して電荷増
幅回路30Aを介して第1及び第3の演算回路31A及
び31Cに供給すると共に、第2及び第3の加速度セン
サ22B及び22Cは検出結果をそれぞれ検出信号S2
及びS3に変換して電荷増幅回路30B及び30Cを介
して第1〜第3の全ての演算回路31A〜31Cに供給
するようになされている。このとき次式
【数16】 の近似値及び次式
【数17】 を用いて(13)式、(14)式及び(15)式のαに120
〔°〕を代入すると、それぞれ次式
【数18】
【数19】
【数20】 に示すように、不要な項がキヤンセリングされて、未知
数としてX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動を表す
式のみを含んだ等式を導くことができる。
【0017】従つて当該3軸用加速度計20の振動測定
点Pが接触した振動測定面上の点におけるX軸方向、Y
軸方向及びZ軸方向の振動は、(18)式、(19)式及び
(20)式をそれぞれX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の
振動を表す式について解いた次式
【数21】
【数22】
【数23】 によつて算出することができる。
【0018】かくして各演算回路31A〜31Cは、検
出信号S1〜S3に基づきそれぞれ(21)式、(22)式
及び(23)式に示す演算式に従つてX軸方向、Y軸方向
及びZ軸方向の振動量を算出し、算出結果を演算信号S
4〜S6として出力するようになされている。実施例の
場合、各加速度センサ22A〜22Cの受感軸K20〜
K22が振動測定点Pにおいて軸Mと交わる角度θは、
実験上のデータから10〔°〕〜45〔°〕程度の角度に選
定されている。
【0019】以上の構成において、当該3軸用加速度計
20の取付け面21Bを振動測定物の振動測定面に固定
するとき軸Mは測定面に対して垂直な方向を向く。従つ
てこの場合、各加速度センサ22A〜22Cは測定面の
垂直方向に対して角度θの傾きで当該測定面に取付けら
れた場合と等価である。この場合各加速度センサ22A
〜22Cからみた角度θ方向の振動に対する加速度セン
サ取付ブロツク21の接触ばね定数の大きさは、図10
に示すような従来の3軸用加速度計10を振動測定面に
固定した場合における加速度センサ12B及び12Cか
らみた振動測定面と水平な方向の振動に対する加速度セ
ンサ取付ブロツク11の接触ばね定数に比べて大きく、
この結果各加速度センサ22A〜22Cは角度θ方向の
振動として高い振動数領域まで検出することができる。
【0020】この場合検出した角度θ方向の振動には、
振動測定面に垂直な方向(Z軸方向)の振動成分と当該
測定面に平行な方向(X軸方向及びY軸方向)の振動成
分とが含まれており、従つて当該3軸用加速度センサ2
0は全体として測定面に対して平行なX軸方向及びY軸
方向の振動成分を実用上十分に高い振動数領域まで検出
することができる。
【0021】以上の構成によれば、第1〜第3の各加速
度センサ22A〜22Cをそれぞれ、加速度センサ取付
ブロツク21の上端部21Aの斜面表面に軸Mの周りに
角度αの等間隔で、かつ当該軸Mと取付け面中央の振動
測定点Pにおいて等しい交差角度θで交わるように配設
すると共に、演算回路31A〜31Cが第1、第2及び
又は第3の加速度センサ22A、22B及び又は22C
から供給される検出信号S1、S2及び又はS3に基づ
き(21)式、(22)式又は(23)式に示す演算式に従つ
てX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動量をそれぞれ
算出するようにしたことにより、第1〜第3の各加速度
センサ22A〜22Cは高いばね定数で振動測定点Pに
おける水平方向の振動成分を含む振動を検出し得ると共
に、(18)式、(19)式及び(20) 式のキヤンセリング
によつて各加速度センサ22A〜22Cからの検出信号
S1〜S3に基づいて3軸方向の振動量をそれぞれ算出
することができ、かくして振動測定対象物の振動測定点
Pにおける互いに直交する3軸方向の振動量を同時に1
箇所で測定できると共に、このときの接触共振振動数f
1を高振動数領域にまで高め得る押当て式の3軸用加速
度計を実現できる。
【0022】また第1〜第3の各加速度センサ22A〜
22Cをそれぞれ、加速度センサ取付ブロツク21の上
端部21Aの斜面表面に軸Mの周りに角度αの等間隔
で、かつ当該軸Mと取付け面21B中央の振動測定点P
において等しい交差角度θで交わるように配設したこと
により、従来の3軸用加速度計10では接触ばね定数が
低く使用できなかつた両面テープ及びマグネツト等を振
動測定面への固着手段として使用しても実用上十分な測
定振動数領域を確保できる。さらに従来の3軸用加速度
計10においては、各振動センサ12A〜12CがX
軸、Y軸及びZ軸の各軸に対して平行に振動しているも
のと仮定せざるを得なかつたが、第1〜第3の各加速度
センサ22A〜22Cをそれぞれ、加速度センサ取付ブ
ロツク21の上端部21Bに軸Mの周りに角度αの等間
隔で、かつ当該軸Mと取付け面21B中央の振動測定点
Pにおいて等しい交差角度θで交わるように配設したこ
とにより、1点における3軸方向の振動量を正確にそれ
ぞれ測定できる。
【0023】(2)第2実施例 図1との対応部分に同一符号に添字D〜Gを付して示す
図4は本発明の第2実施例による3軸用加速度計40を
示し、加速度センサ取付ブロツク41は加速度センサ2
2D〜22Gの配設状態を除いて図1において上述した
3軸用加速度計20の加速度センサ取付ブロツク21と
ほぼ同様の外観構成を有する。すなわち3軸用加速度計
40においては、図5に示すように、第1〜第3の加速
度センサ22A〜22Cと同様の第4〜第7の加速度セ
ンサ22D〜22Gがその受感軸K23〜K26が平面
に形成された加速度センサ取付ブロツク41の底面でな
る取付け面41Aの中心P(以下これを振動測定点Pと
呼ぶ)において軸Mとそれぞれ等しい角度θで交わるよ
うに、取付け面41Aと対向する加速度センサ取付ブロ
ツク41の上端部41Bの加速度センサ取り付け部41
BXにβ(β=90〔°〕)の等間隔で配設されている。
【0024】従つて当該3軸用加速度計40において
は、取付け面41Aを振動測定対象物(図示せず)の測
定面に取り付けたとき当該測定面に垂直な方向をZ軸方
向とし、軸Mから第4の加速度センサ22Dの中心位置
に向かう方向をY軸方向及び軸Mから第5の加速度セン
サ22Eの中心位置に向かう方向をX軸方向として、振
動測定点Pと接触する測定面がX軸方向、Y軸方向及び
Z軸方向にそれぞれ(1)式、(2)式及び(3)式で
表す振動をしているとすると、第4〜第7の各加速度セ
ンサ22D〜22GはX軸方向の振動に対してそれぞれ
次式
【数24】
【数25】
【数26】
【数27】 に示す振動量の振動成分を検出する。
【0025】また第4〜第7の各加速度センサ22D〜
22GはY軸方向の振動に対してそれぞれ次式
【数28】
【数29】
【数30】
【数31】 に示す振動量の振動成分を検出し、さらにZ軸方向の振
動に対してそれぞれ次式
【数32】
【数33】
【数34】
【数35】 に示す振動量の振動成分を検出する。
【0026】従つて第4〜第7の加速度センサ22D〜
22Gは、(24)〜(35)式を用いて、全体としてそれ
ぞれ次式
【数36】
【数37】
【数38】
【数39】 で表される振動を振動測定点Pの接触した測定面から検
出する。
【0027】ここで図6に示すように、第4及び第6の
加速度センサ22D及び22Fは検出結果を検出信号S
10及びS12に変換してそれぞれ電荷増幅回路30D
又は30Fを介して第2及び第3の演算回路31E及び
31Fに送出すると共に、第5及び第7の加速度センサ
22E及び22Gは検出結果を検出信号S11及びS1
3に変換してそれぞれ電荷増幅回路30E又は30Gを
介して第1及び第3の演算回路31D及び31Fに送出
するようになされている。
【0028】この場合(36)式、(37)式、(38)式及
び(39)式から次式
【数40】
【数41】
【数42】 に示すように、不要な項をキヤンセリングさせて未知数
としてX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動を表す式
のみを含んだ等式を導くことができる。従つて当該加速
度計40の振動測定点Pが接触した振動測定対象物の振
動測定面上の位置におけるX軸方向、Y軸方向及びZ軸
方向の振動は、(35)式、(36)式、(37)式及び(3
8)式をそれぞれX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振
動を表す式について解いた次式
【数43】
【数44】
【数45】 によつて算出することができる。
【0029】かくして各演算回路31D〜31Fは、検
出信号S10、S11、S12及び又はS13に基づき
それぞれ(43)式、(44)式及び(45)式に示す演算式
に従つてX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動量とを
算出し、これを増幅した後演算信号S14〜S16とし
て出力するようになされている。
【0030】以上の構成において、当該3軸用加速度計
40の取付け面41Aを振動測定物の振動測定面に固定
するとき軸Mは測定面に対して垂直な方向を向く。従つ
てこの場合、各加速度センサ22D〜22Gは測定面の
垂直方向に対して角度θの傾きで当該測定面に取り付け
られた場合と等価である。この場合各加速度センサ22
D〜22Gからみた角度θ方向の振動に対する加速度セ
ンサ取付ブロツク41のばね定数の大きさは、図10に
示すような従来の3軸用加速度計10を振動測定面に固
定し、又は押し当てた場合における加速度センサ取付ブ
ロツク11の接触ばね定数に比べて大きく、この結果各
加速度センサ22D〜22Gは角度θ方向の振動として
高い振動数領域まで検出することができる。
【0031】この場合検出した角度θ方向の振動には、
振動測定面に垂直な方向(Z軸方向)の振動成分と当該
測定面に平行な方向(X軸方向及びY軸方向)の振動成
分とが含まれており、従つて当該3軸用加速度センサ4
0は全体として測定面に対して平行なX軸方向及びY軸
方向の振動成分を実用上十分に高い振動数領域まで検出
することができる。以上の構成によれば、当該3軸用加
速度計40は第1実施例の3軸用加速度計に比してX軸
方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動に対してそれぞれ1
個ずつ多くの加速度センサ22D〜22F又は22Gで
振動量を検出するために振動データをより多く得られる
ことにより、一段と感度良く3軸方向の振動量をそれぞ
れ測定することができる。
【0032】(3)他の実施例 なお上述の実施例においては、本発明を加速度計20及
び40に適用する場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、変位計及び速度計等この他種々の振動計に適
用することができる。また上述の第1及び第2実施例に
おいては、加速度センサ取付ブロツク21及び41を金
属等の剛性基材を用いてほぼ円柱形状に形成する場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、要は、所定の
剛性を有し、かつ各加速度センサ22A〜22C又は2
2D〜22Gを所定の状態に保持できるのであれば、加
速度センサ取付ブロツク21及び41の基材及び形状と
しては、この他種々のものを適用できる。
【0033】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、複数の加速度センサ22A〜22C又は22D〜
22Gを加速度センサ取付ブロツク21又は41におけ
る上端部21A又は41Bの斜面表面に配設することに
より各加速度センサ22A〜22C又は22D〜22G
から振動測定点Pまでの距離が等しくなる場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、要は各加速度センサ
22A〜22C又は22D〜22Gの受感軸K20〜K
22又はK23〜K26と軸Mとの交差角度θが等しい
のであれば各加速度センサ22A〜22C又は22D〜
22Gから振動測定点Pまでの距離が等しくなくて良
い。この場合においてもこの加速度計は上述の第1及び
第2実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0034】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、各加速度センサ22A〜22C又は22D〜22
Gの受感軸K20〜K22又はK23〜K26が加速度
センサ取付ブロツク21又は41の平面に形成された側
の底面中央Pにおいて交わるようにした場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、要は、各加速度センサ
22A〜22C又は22D〜22Gを受感軸K20〜K
22又はK23〜K26が軸Mと所定の交差角度で交わ
るように保持するのであれば、その交差位置は当該底面
中央Pでなくても良く、さらには各加速度センサ22A
〜22C又は22D〜22Gの受感軸K20〜K22又
はK23〜K26が1点で交わらないようにしても良
い。このようにしてもこの3軸用加速度計は上述の第1
及び第2実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
なおこの場合、例えば各加速度センサ22A〜22C又
は22D〜22Gの受感軸K20〜K22又はK23〜
K26が加速度センサ取付ブロツク21又は41の底面
中央Pよりも所定の距離だけ下側において交差する場合
には各加速度センサ22A〜22C又は22D〜22G
は振動測定対象物の測定面表面から当該所定距離だけ内
部の振動を検出する。
【0035】さらに上述の第1及び第2実施例において
は、各加速度センサ22A〜22C又は22D〜22G
の受感軸K20〜K22又はK23〜K26が振動測定
点Pにおいて軸Mと交わる角度θを10〔°〕〜45〔°〕
程度の大きさになるように選定する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、交差角度θがこの他の大き
さであつても良い。さらに上述の第1及び第2の実施例
においては、3軸用加速度計20及び40が互いに垂直
な3方向の振動量を検出するようにした場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、当該加速度計20及び
40が検出した互いに垂直な3方向の振動量のうち1方
向又は2方向の振動量しか出力しないようにしても良
く、この場合当該加速度計20及び40を1軸又は2軸
方向の加速度計として使用すれば良い。
【0036】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、加速度センサ22A〜22C又は22D〜22G
を加速度センサ取付ブロツク21又は41における上端
部21A又は41Bに3個又は4個配設するようにした
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、
各加速度センサ22A〜22C又は22D〜22Gから
出力される検出信号S1〜S3又はS10〜S13に基
づいて互いに垂直な3軸方向の振動量がそれぞれ検出す
ることができるのであれば、加速度センサ取付ブロツク
21又は41に配設する加速度センサ22A〜22C又
は22D〜22Gの数としてはこの他種々の値を適用で
きる。さらに上述の第1及び第2の実施例においては、
各演算回路31A〜31C及び31D〜31Fが(21)
式、(22)式及び(23)式に示す演算式若しくは(43)
式、(44)式及び(45)式に示す演算式に従つて振動測
定点Pが接触した振動測定対象物の測定面におけるX軸
方向、Y軸方向及びZ軸方向の振動量とを算出するよう
にした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
(13)式、(14)式及び(15)式若しくは(36)式、
(37)式及び(38)式に基づいて振動量を検出する演算
式としてはこの他種々の演算式を適用できる。
【0037】さらに上述の第1及び第2の実施例におい
ては、圧電素子からなる加速度センサ22A〜22C又
は22D〜22Gを用いる場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、加速度センサ22A〜22C又は2
2D〜22Gとしてはこの他ひずみ振動センサ又は光学
式振動センサ等種々のものを適用でき、かつその形状と
して種々の形状を適用できる。さらに上述の第1および
第2実施例においては、演算回路31A〜31C又は3
1D〜31Gを3つ用いて各演算回路31A〜31C又
は31D〜31FがX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の
振動量をそれぞれ算出するようにした場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、要は、3軸方向の振動量
をそれぞれ算出できるのであれば、演算回路31A〜3
1C又は31D〜31Fの数は1つでも良く、又はそれ
以上であつても良い。
【0038】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、振動測定
対象物の振動測定面に固定して使用する振動計におい
て、複数の振動センサを所定の軸を中心として等角度
で、かつ各振動センサの各受感軸が軸と所定の交差角度
で交わるように固定保持すると共に、当該各振動センサ
の出力信号に基づき振動測定対象物の振動測定位置にお
いて直交する2軸又は3軸方向の振動量を算出するよう
にしたことにより、各振動センサは高いばね定数で2軸
又は3軸方向の振動成分の振動量を検出し得、かくして
振動測定対象物の互いに垂直な2軸又は3軸方向の振動
量を同時に1箇所で測定できると共に、このときの接触
共振振動数を高振動数領域にまで高め得る振動計を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による3軸用加速度計の第1実施例を示
す側面図である。
【図2】図1に示す3軸用加速度計の上面図である。
【図3】図1に示す3軸用加速度計の信号処理回路を示
すブロツク図である。
【図4】本発明による3軸用加速度計の第2実施例を示
す側面図である。
【図5】図4に示す3軸用加速度計の上面図である。
【図6】図4に示す3軸用加速度計の信号処理回路を示
すブロツク図である。
【図7】振動センサの感度と振動周波数の関係の説明に
供する特性曲線図である。
【図8】振動方向及び振動センサの受感軸の方向の違い
による接触共振振動数の差異の説明に供する平面図であ
る。
【図9】振動方向及び振動センサの受感軸の方向の違い
による接触共振振動数の差異の説明に供する特性曲線図
である。
【図10】従来の3軸用振動計を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、12A〜12C、22A〜22G……振動センサ
(加速度センサ)、10、20、40……振動計(3軸
用加速度計)、11、21、41……振動センサ保持手
段(振動センサ取付ブロツク)、21B、41A……取
付け面、31A〜31F……演算手段(演算回路)、K
1、K2、K10〜K12、K20〜K26……受感
軸、S1〜S3、S10〜S13……検出信号、M……
軸(中心軸)、P……点(振動測定点)、α、β……角
度、θ……交差角度。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つの受感軸を有し、上記受感軸上の振動
    を検出して検出信号として出力する複数の振動センサ
    と、 所定の剛性を有し、上記複数の振動センサを所定の軸を
    中心として等角度に、かつ上記各振動センサの上記各受
    感軸が上記軸と所定の交差角度でそれぞれ交わるように
    固定保持する振動センサ保持手段と、 上記検出信号に基づき振動測定対象物の振動測定位置に
    おいて互いに直交する2軸又は3軸方向の振動量を算出
    する演算手段とを具え、上記振動センサ保持手段を上記
    振動測定対象物の振動測定面に固定して使用することを
    特徴とする振動計。
  2. 【請求項2】上記複数の振動センサの各上記受感軸は、
    上記振動センサ保持手段の上記振動測定面に対する取付
    け面上の1点において上記軸と交差することを特徴とす
    る請求項1に記載の振動計。
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