JP5148320B2 - 静電容量型センサ - Google Patents

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Description

本発明は、静電容量型センサに関し、より詳細には、変位可能な重錘体と、この重錘体に対向して配置された電極とを備え、重錘体と電極間の静電容量の変化を検出するようにした静電容量型センサに関する。
従来の静電容量型センサとしては、振動子に作用するコリオリ力を容量素子の静電容量の変化に基づいて検出するものがある。例えば、特許文献1に記載のものは、可撓性を有する円盤状の変位基板と剛性を有する固定基板とを対向させて装置筐体で支持し、変位基板と固定基板にそれぞれが対向するように電極を設けるとともに、変位基板に振動子を固着する。対抗する電極間に交流駆動信号を与え、クーロン力を利用して振動子を上下に振動させる。対向する電極により第1の容量素子及び第2の容量素子を構成し、角速度が作用すると、コリオリ力+Fxにより変位基板が傾斜し、振動子と電極間の静電容量の変化を検出するものである。
また、特許文献2に記載のものは、中間基板を構成する重錘体に4本の梁部材を直交して設けた構造の静電容量型センサである。
図1は、従来の静電容量型センサの中間基板の構成図で、特許文献2の図27に記載されているものである。重錘体215は、上方から見ると4枚の羽状部分を備えた構造を有する。可撓部225は、この重錘体215の周囲を取り囲む板状枠体と、スリットSLによって隔てられた4本のビーム部BMとによって構成されている。スリットSLは、重錘体215と可撓部225とを隔てる貫通溝をなしている。このように、スリットSLで重錘体215を物理的に隔絶するようにすると、重錘体215は、4本のビーム部BMによってのみ支持された状態となるので、重錘体215がより変位しやすい構造が実現できる。
つまり、この特許文献2には、4本の梁部材が直交して設けられており、検出電極が梁部材に対して45°傾いている(隣り合う2つの梁部材の間にある)構造の静電容量型センサが開示されている。
4本の梁部材で支えられている重錘体にかかるコリオリ力を重錘体の変位として検出しており、重錘体の変位の検出方法は、重錘体に対向して配置された検出電極と、重錘体の間の静電容量の変化を検出するものである。
このような構造の静電容量型センサでは、X軸及びY軸方向の力を各軸に設置された2つの検出電極を用いて、その容量変化の差からコリオリ力を検出する場合、4本の梁部材のバランスが取れていることが前提となっている。
特開平10−227644号公報 特開2007−46927号公報
しかしながら、上述した特許文献2においては、梁部材のバランスが狂うと、重錘体にかかるコリオリ力の方向と重錘体の変位の方向が一致せずに静電容量として変位を検出する加速度センサは、コリオリ力の向きに誤差を生じ、コリオリ力の方向を正確に検出できないという問題点があった。
また、バランスに影響を与える梁部材や重錘体の形状は加工精度上、製造ばらつきを有しており、すべての角速度センサにおいて、バランスがとれているわけでない。このバランスの狂いは、角速度センサの重要な特性である他軸感度不良として現れる。
このような構造の角速度センサは、製造上のばらつきにより、梁部材のバランスが狂うと他軸感度が敏感に現れてしまうという欠点を有している。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、製造上のばらつきにより梁部材のバランスが完全に取れていない場合でもX軸及びY軸の感度調整のみで他軸感度を小さくできる静電容量型センサを提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、変位可能な重錘体(42a〜42d,62a〜62d)と、梁部材(43da〜43cd,63ab〜63da)を介して前記重錘体を保持する保持部材(41,61)と、前記重錘体に対向して配置された電極(32a〜32d,52a〜52d)とを備え、前記電極(32a〜32d,52a〜52d)は、前記梁部材(43da〜43cd,63ab〜63da)の直上を覆うように隣接する前記重錘体(42a〜42d,62a〜62d)に対向して配置され、前記重錘体と前記電極間の静電容量の変化を検出することを特徴とする。(図3,図8)
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記重錘体は、前記梁部材の交点に配置された中心部(42e,62e)を有するとともに、前記保持部材と前記梁部材に沿って前記中心部からクローバ型に配置された周辺部(42a〜42d,62a〜62d)を有することを特徴とする。(図3,図8)
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記梁部材は、前記重錘体の中心部から前記保持部材の対角線上に沿って、前記重錘体の隣接する周辺部に挟まれるように配置されていることを特徴とする。(図3)
また、請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記電極の形状は、前記梁部材の軸方向と一致する対角線を有する矩形であることを特徴とする。(図3)
また、請求項5に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記電極の形状は、前記梁部材の軸方向に対して直交および平行な辺を有する矩形であることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記電極のうち、一方のY軸用検出電極(32a)からの出力信号をa、一方のX軸用検出電極(32b)からの出力信号をb、他方のY軸用検出電極(32c)からの出力信号をc、他方のX軸用電極(32d)からの出力信号をdとした場合に、X軸方向の角速度成分XをX=b−dとして算出し、Y軸方向の角速度成分YをY=a−cとして算出する信号演算部を備えたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記電極に対向して前記重錘体を挟むようにさらに他の電極が配置されたサンドイッチ構造を有することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記他の電極は、前記梁部材の直下を覆うように隣接する前記重錘体に対向して配置されていることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記他の電極の形状は、前記梁部材の軸方向と一致する対角線を有する矩形であることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記他の電極の形状は、前記梁部材の軸方向に対して直交および平行な辺を有する矩形であることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記梁部材は、前記重錘体の中心部から前記保持部材の辺に沿って、前記重錘体の隣接する周辺部に挟まれるように配置されていることを特徴とする。(図8)
また、請求項12に記載の発明は、請求項1,2又は11に記載の発明において、前記電極の形状は、前記梁部材の軸方向の直上で跨る三角形であることを特徴とする。(図8)
本発明によれば、変位可能な重錘体と、梁部材を介して重錘体を保持する保持部材と、重錘体に対向して配置された電極とを備え、電極は、梁部材の直上を覆うように重錘体に対向して配置されているので、製造上のばらつきにより梁部材のバランスが完全に取れていない場合でもX軸及びY軸の感度調整のみで他軸感度を小さくできる静電容量型センサを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
本発明に係る静電容量型センサの特徴を明確にするために、まず、以下に比較例について説明する。
図2は、本発明に係る静電容量型センサとの比較例を説明するための構成図である。この比較例の静電容量型センサは、変位可能な重錘体22a乃至22eを保持する保持部材21と、重錘体22a乃至22eに対向するように、基板11上に設けられた検出電極12a乃至12dとを備え、重錘体22a乃至22dと検出電極12a乃至12d間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
重錘体22a乃至22eは、梁部材23da,23ab、23bc,23cdを介して保持部材21によって保持されている。基板11上に設けられた検出電極12a乃至12dは、重錘体22a乃至22dに対向して配置されたX軸用検出電極12a,12cと、Y軸用検出電極12b,12dとを備えている。なお、符号13は、X軸用検出電極12a,12cとY軸用検出電極12b,12dの中央部分に配置された駆動電極である。
また、検出電極12a乃至12dは、梁部材23da乃至23cdの直上を覆うことなく、重錘体22a乃至22dのそれぞれに対向して配置されている。
なお、梁部材23daは、重錘体22dと重錘体22aに挟まれ、梁部材23abは、重錘体22aと重錘体22bに挟まれ、梁部材23bcは、重錘体22bと重錘体22cに挟まれ、梁部材23cdは、重錘体22cと重錘体22dに挟まれた梁部材である。
また、重錘体22a乃至22eは、梁部材23da乃至23cdの交点に配置された中心部22eを有するとともに、保持部材21と梁部材23da乃至23cdに沿って中心部22eからクローバ型に配置された周辺部22a乃至22dを有している。
また、梁部材23da乃至23cdは、重錘体の中心部22eから保持部材21の対角線上に沿って、重錘体の隣接する周辺部22a乃至22dに挟まれるように配置されている。また、電極12a乃至12dの形状は、中心から四方に連なるクローバ型に配置された重錘体の周辺部22a乃至22dに相似形の三角形である。
このような構成において、X軸用検出電極12aからの出力信号をA、Y軸用検出電極12bからの出力信号をB、X軸用検出電極12cからの出力信号をC、Y軸用検出電極12dからの出力信号をDとすると、図4(a)に示すように、X軸方向のY軸回りの角速度成分により生じたコリオリ力が及ぼす容量変化はX=A−C、Y軸方向のX軸回りの角速度成分により生じたコリオリ力が及ぼす容量変化はY=D−Bとなる。この場合の検出方向は、梁部材23da乃至23cdに対して45°の傾きを有している。つまり、梁部材23daと23bcで構成される軸と、梁部材23abと23cdで構成される軸は、X軸用検出電極12aと12cで構成される軸と、Y軸用検出電極12bと12dで構成される軸とそれぞれ45°の傾きを有している。
この比較例における構成による容量変化と角速度との特性を図6(a)に示す。この図6(a)は、X軸まわりに角速度を与えて、Y軸用検出電極とX軸用検出電極で検出される容量変化を、角速度を変化させて測定した例であり図中の菱型はX軸用検出電極で検出される容量変化で、Aは電極12aからの出力信号を示し、Cは電極12cからの出力信号を示している。また、図中の矩形はY軸用検出電極で検出される容量変化で、Dは電極12dからの出力信号を示し、Bは電極12bからの出力信号を示している。図6(a)に示すように、X軸まわりに角速度を与えているため、コリオリ力はY軸方向に働くため、本来は、Y軸検出電極のみ容量変化が現れてほしいが、比較例ではX軸検出電極にも容量変化が現れており、梁材部のバランスのずれにより正確にコリオリ力の方向を検出することができないようになっている。この図6(a)において、X軸まわりに角速度を与えた時のY軸の他軸感度は36%を示している。
複数のセンサの容量変化と角速度との特性を測定した結果から他軸感度の分布は図7(a)に示される通りとなっている。この図7(a)から他軸感度の頻度が0%から15%を中心に、75%まで他軸感度の発生が生じている。つまり、比較例のような構造の角速度センサでは、製造上のばらつきによる梁部材のバランスの狂いが他軸感度に敏感に現れてしまうという欠点を図7(a)は表しており、このため他軸感度が広い範囲に分布している。
図3は、本発明に係る静電容量型センサの一実施例を説明するための構成図である。
本発明の静電容量型センサは、変位可能な重錘体42a乃至42eを保持する保持部材41と、重錘体42a乃至42dに対向するように、基板31上に設けられた検出電極32a乃至32dとを備え、重錘体42a乃至42dと検出電極32a乃至32d間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
重錘体42a乃至42dは、梁部材43da,43ab、43bc,43cdを介して保持部材41によって保持されている。基板31上に設けられた検出電極32a乃至32dは、重錘体42a乃至42dに対向して配置されたX軸用検出電極32b,32dと、Y軸用検出電極32a,32cとを備えている。なお、符号33は、X軸用検出電極32b,32dとY軸用検出電極32a,32cの中央部分に配置された駆動電極を示している。
また、検出電極32a乃至32dは、梁部材43da乃至43cdの直上を覆うように隣接する重錘体42a乃至42dに対向して配置されている。
梁部材43daは、重錘体42dと重錘体42aに挟まれ、梁部材43abは、重錘体42aと重錘体42bに挟まれ、梁部材43bcは、重錘体42bと重錘体42cに挟まれ、梁部材43cdは、重錘体42cと重錘体42dに挟まれた梁部材である。
また、重錘体42a乃至42eは、梁部材43da乃至43cdの交点に配置された中心部42eを有するとともに、保持部材41と梁部材43da乃至43cdに沿って中心部42eから四方に連なるクローバ型に配置された周辺部42a乃至42dを有している。
また、梁部材43da乃至43cdは、重錘体の中心部42eから保持部材41の対角線上に沿って、重錘体の隣接する周辺部42a乃至42dに挟まれるように配置されている。
また、検出電極32a乃至32dの形状は、梁部材43da乃至43cdの軸方向と一致する対角線を有する矩形である。なお、電極32a乃至32dの形状は、梁部材43da乃至43cdの軸方向に対して直交および平行な辺を有する矩形であってもよく、梁部材43da乃至43cdの直上を覆うように隣接する重錘体42a乃至42dに対向して配置されているものならば、これらの形状に限定されるものではない。
つまり、本発明の静電容量型センサは、重錘体とこの重錘体を支持するための直交する4本の梁部材と重錘体に対向して形成される電極とからなるものである。そして、検出電極が直交する梁部材で定義される軸上の直上で、かつ隣接する重錘体に対向して設けられていることを特徴としている。
このような構成において、Y軸用検出電極32aからの出力信号をa、X軸用検出電極32bからの出力信号をb、Y軸用検出電極32cからの出力信号をc、X軸用電極32dからの出力信号をdとすると、図4(b)に示すように、X軸方向の角速度成分はX=b−d,Y軸方向の角速度成分はY=a−cとなる。この場合の検出方向は、梁部材23da乃至23cdに対して同じ方向を有している。つまり、梁部材43abと43cdで構成される軸が、X軸用検出電極32bと32dで構成されるX軸と一致しており、梁部材43daと43bcで構成される軸が、Y軸用検出電極32aと32cで構成されるY軸と一致している。
図5は、本発明の静電容量型センサに係る信号演算部の回路図で、この信号演算部は、X軸用検出電極32bと32dの差分からX軸方向の角速度成分を演算し、Y軸用検出電極32aと32cの差分からY軸方向の角速度成分を演算するものである。
図中符号C1は、Y軸用検出電極32aと隣接する重錘体42a,42dとで構成される容量素子を示し、C2は、X軸用検出電極32bと隣接する重錘体42a,42bとで構成される容量素子を示し、C3は、Y軸用検出電極32cと隣接する重錘体42b,42cとで構成される容量素子を示し、C4は、X軸用検出電極32dと隣接する重錘体42c,42dとで構成される容量素子を示している。なお、重錘体の電位をT0、検出電極32a,32b,32c,32dの電位をそれぞれT1,T2,T3,T4とする。
上述したように、Y軸用検出電極32aからの出力信号をa,X軸用検出電極32bからの出力信号をb,Y軸用検出電極32cからの出力信号をc,X軸用検出電極32dの出力信号をdとすると、容量素子C2からの出力信号は、C/V変換回路402を介してV2が得られ、容量素子C4からの出力信号は、C/V変換回路404を介してV4が得られ、演算増幅器406の出力(b−d)=(V2−V4)を得る。これがX軸方向の角速度成分になる。
また、容量素子C1からの出力信号は、C/V変換回路401を介してV1が得られ、容量素子C3からの出力信号は、C/V変換回路403を介してV3が得られ、演算増幅器407の出力(a−c)=(V1−V3)を得る。これがY軸方向の角速度成分になる。
この本発明における構成による容量変化と角速度との特性は、図6(b)に示すように、他軸感度が非常に小さい。この図6(b)は、X軸まわりに角速度を与えて、Y軸用検出電極とX軸用検出電極で検出される容量変化を角速度を変化させて測定している。図中の菱型はX軸用検出電極で検出される容量変化で、bは電極32bからの出力信号を示し、cは電極32cからの出力信号を示している。また、図中の矩形はY軸用検出電極で検出される容量変化で、dは電極32dからの出力信号を示し、bは電極32bからの出力信号を示している。図6(b)に示すように、X軸まわりに角速度を与えているため、コリオリ力はY軸方向に働くため、Y軸検出電極のみ容量変化が現れ、X軸検出電極には容量変化が現れていない。比較例ではX軸検出電極にも容量変化が現れているが、本発明では、そのような他軸感度が発生していないことがわかる。
X軸及びY軸の感度調整による他軸感度は1.5%を示している。他軸感度の分布は図7(b)に示されている。この図7(b)から他軸感度の頻度が0%に集中していることが分かり、X軸及びY軸の感度調整のみで他軸感度を小さくできる。つまり、比較例と本発明では、梁部材や重錘体は同じ加工精度で製作されているため、同じ製造ばらつきを有しているにもかかわらず、従来例では他軸感度が0%から75%まで広い範囲でばらついていたが、本発明では0%に集中している。すなわち製造上のばらつきにより梁部材のバランスが完全に取れていない場合でもX軸及びY軸の感度調整のみで他軸感度を小さくできる静電容量型センサが実現できている。
このような構成により、梁部材方向にX軸及びY軸を設定しても、従来と同様各2組の電極から容量変化を用いてX軸方向とY軸方向のコリオリ力を検出することができる。また、各軸のバランスが崩れている場合でも、X軸とY軸の方向の感度を信号処理によって揃えることにより、簡単に他軸感度の発生をなくすことができる。
上述した実施例では、1つの電極が重錘体に対向して配置されている場合について説明したが、一方の電極に対向して重錘体を挟むようにさらに他方の電極を配置したサンドイッチ構造としてもよい。この場合の他の電極は、梁部材の直下を覆うように隣接する重錘体に対向して配置されている。また、他の電極の形状は、梁部材の軸方向と一致する対角線を有する矩形であってもよく、さらに、梁部材の軸方向に対して直交および平行な辺を有する矩形であってもよく、梁部材の直下を覆うように隣接する重錘体に対向して配置されているものならば、これらの形状に限定されるものではない。
図8は、本発明に係る静電容量型センサの他の実施例を説明するための構成図である。
本実施例に係る静電容量型センサは、変位可能な重錘体62a乃至62eを保持する保持部材61と、重錘体62a乃至62dに対向するように、基板51上に設けられた検出電極52a乃至52dとを備え、重錘体62a乃至62dと検出電極52a乃至52d間の静電容量の変化を検出するように構成されている。
重錘体62a乃至62dは、梁部材63da,63ab,63bc,63cdを介して保持部材61によって保持されている。基板51上に設けられた検出電極52a乃至52dは、重錘体62a乃至62dに対向して配置されたX軸用検出電極52a,52cと、Y軸用検出電極52b,52dとを備えている。なお、符号53は、X軸用検出電極52a,52cとY軸用検出電極52b,52dの中央部分に配置された駆動電極を示している。
また、検出電極52a乃至52dは、梁部材63ab乃至63daの直上を覆うように隣接する重錘体62a乃至62dに対向して配置されている。
梁部材63abは、重錘体62aと重錘体62bに挟まれ、梁部材63bcは、重錘体62bと重錘体62cに挟まれ、梁部材63cdは、重錘体62cと重錘体62dに挟まれ、梁部材63daは、重錘体62dと重錘体62aに挟まれた梁部材である。
また、重錘体62a乃至62eは、梁部材63ab乃至63daの交点に配置された中心部62eを有するとともに、保持部材61と梁部材63ab乃至63daに沿って中心部62eから四方に連なるクローバ型に配置された周辺部62a乃至62dを有している。
また、梁部材63ab乃至63daは、重錘体の中心部62eから保持部材61の辺に沿って、重錘体の隣接する周辺部62a乃至62dに挟まれるように配置されている。
また、検出電極52a乃至52dの形状は、梁部材63ab乃至63daの軸方向の直上で跨る三角形である事が好ましいが、梁部材63ab乃至63daの直上で跨るように隣接する重錘体62a乃至62dに対向して配置されているものならば、これらの形状に限定されるものではない。
従来の静電容量型センサの中間基板の構成図である。 本発明に係る静電容量型センサとの比較例を説明するための構成図である。 本発明に係る静電容量型センサの一実施例を説明するための構成図である。 (a),(b)は、X軸及びY軸の加速度の検出方向を示す図で、(a)は比較例の場合、(b)は本発明の場合を示している。 本発明の静電容量型センサに係る信号演算部の回路図である。 (a),(b)は、角速度の検出感度特性を示す図で、(a)は比較例の場合、(b)は本発明の場合を示している。 (a),(b)は、他軸感度の分布を示す図で、(a)は比較例の場合、(b)は本発明の場合を示している。 本発明に係る静電容量型センサの他の実施例を説明するための構成図である。
符号の説明
12a,12c,32b,32d,52a,52c X軸用検出電極
12b,12d,32a,32c,52b,52d Y軸用検出電極
13,33,53 駆動電極
21,41,61 保持部材
22a乃至22e,42a乃至42e,62a乃至62e 重錘体
22e,42e,62e 重錘体の中心部
22a乃至22d,42a乃至42d,62a乃至62d 重錘体の周辺部
23da乃至23cd,43da乃至43cd,63ab乃至63da 梁部材
215 重錘体
225 可撓部
401乃至404 C/V変換回路
406,407 演算増幅器
SL スリット
BM ビーム部

Claims (12)

  1. 変位可能な重錘体と、梁部材を介して前記重錘体を保持する保持部材と、前記重錘体に対向して配置された電極とを備え、
    前記電極は、前記梁部材の直上を覆うように隣接する前記重錘体に対向して配置され、前記重錘体と前記電極間の静電容量の変化を検出することを特徴とする静電容量型センサ。
  2. 前記重錘体は、前記梁部材の交点に配置された中心部を有するとともに、前記保持部材と前記梁部材に沿って前記中心部からクローバ型に配置された周辺部を有することを特徴とする請求項1に記載の静電容量型センサ。
  3. 前記梁部材は、前記重錘体の中心部から前記保持部材の対角線上に沿って、前記重錘体の隣接する周辺部に挟まれるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の静電容量型センサ。
  4. 前記電極の形状は、前記梁部材の軸方向と一致する対角線を有する矩形であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の静電容量型センサ。
  5. 前記電極の形状は、前記梁部材の軸方向に対して直交および平行な辺を有する矩形であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の静電容量型センサ。
  6. 前記電極のうち、一方のY軸用検出電極からの出力信号をa、一方のX軸用検出電極からの出力信号をb、他方のY軸用検出電極からの出力信号をc、他方のX軸用電極からの出力信号をdとした場合に、X軸方向の角速度成分XをX=b−dとして算出し、Y軸方向の角速度成分YをY=a−cとして算出する信号演算部を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電容量型センサ。
  7. 前記電極に対向して前記重錘体を挟むようにさらに他の電極が配置されたサンドイッチ構造を有することを特徴とする請求項1に記載の静電容量型センサ。
  8. 前記他の電極は、前記梁部材の直下を覆うように隣接する前記重錘体に対向して配置されていることを特徴とする請求項7に記載の静電容量型センサ。
  9. 前記他の電極の形状は、前記梁部材の軸方向と一致する対角線を有する矩形であることを特徴とする請求項8に記載の静電容量型センサ。
  10. 前記他の電極の形状は、前記梁部材の軸方向に対して直交および平行な辺を有する矩形であることを特徴とする請求項8に記載の静電容量型センサ。
  11. 前記梁部材は、前記重錘体の中心部から前記保持部材の辺に沿って、前記重錘体の隣接する周辺部に挟まれるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の静電容量型センサ。
  12. 前記電極の形状は、前記梁部材の軸方向の直上で跨る三角形であることを特徴とする請求項1,2又は11に記載の静電容量型センサ。
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