JPH06200658A - 免震機構装置 - Google Patents

免震機構装置

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JPH06200658A
JPH06200658A JP22718893A JP22718893A JPH06200658A JP H06200658 A JPH06200658 A JP H06200658A JP 22718893 A JP22718893 A JP 22718893A JP 22718893 A JP22718893 A JP 22718893A JP H06200658 A JPH06200658 A JP H06200658A
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earthquake
isolation mechanism
pin
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 免震性を高くして軽い地震にも免震し、ま
た、強風時には揺れないようにし、更に、軽い地震でも
免震するような免震性が高い免震機構でも、強風時に免
震機構が作動しないようにして、強風時の構造体の揺れ
を阻止することを可能にした免震機構装置を提供する。 【構成】 免震される構造体の梁1と前記構造体の基礎
部分2を固定するピンとその挿入穴とを有し、前記ピン
は風力では免震機構の状態を作動せず固定状態にし、地
震時には作動させる機能を持ち、かつ、前記ピンおよび
その挿入穴のうち、一方を免震される構造体の梁1に、
他方を基礎部分に設けることにより構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は地震に対する免震機構
装置に関するもので、建物と基礎との間および人工土地
の場合には人工土地と人工土地上の建物との間にも設け
られるものである。
【0002】
【従来技術および解決しようとする問題点】一般の建物
は耐震構造により地震に対応してきたが、建物自体の倒
壊という1次被害だけでなく、家具の転倒による物的・
人的被害またストーブ等の転倒による火災等の2次被害
の発生率も高かった。免震機構は建物自体の地震時の揺
れを最少限に抑さえ、これらの問題を解決してさらに地
震時の不快感もなくさせる目的で開発されたものであ
る。そのため各種免震機構が開発されているが、以下の
問題があった。
【0003】積層ゴム方式等の免震方式では水平長さに
対して高さの高い建物等に使用する場合に生じるロッキ
ングの問題と、高さの方が水平長さより大きい塔状建物
の転倒の問題があった。
【0004】また、免震性を高くした免震機構の場合に
は、強風時にも免震機構が働き、建物が揺れるという問
題が生じ、また免震性を低くした免震機構の場合には強
風時に免震機構が働き建物が揺れることは少なくなる
が、軽い地震には免震機構が働かないという問題があっ
た。
【0005】そのためこのような風による建物が揺れる
という問題を考えると従来型の免震機構は、重量建物に
は向くが、重量の割りには建物の表面積が大きく、風荷
重の影響の方が大きく受ける軽量建物には向かないとい
った問題があった。また、重量建物には向くといっても
余りの重量物には復元能力に問題があり、例えば積層ゴ
ムでは巨大になり過ぎ、実用的でなくなるといった問題
もあった。また、構造設計的にも複雑でかつコストが高
く、さらに耐久年数には心配があった。以上のことから
建物への免震機構を採用できる範囲が非常に狭かった。
【0006】
【問題点を解決するための手段】複雑でなく簡易で低コ
スト化を図るために地震時の免震とその振幅に対して元
の位置に重力で復元する方式を採用する。さらにこの重
力方式は積層ゴム方式よりも摩擦抵抗を少なくでき、軽
い地震時にも高い免震性が得られる。また静止摩擦係数
と動摩擦係数の違いから風程度では動きにくい割りに、
ある一定以上の大きさの免震に対して一旦動き出せば、
免震性が優れて高いという利点もある。
【0007】地震は現在のところ予想できないが、風は
気象情報で予想可能であり、また、地震は突然襲ってく
るが風は次第に強まるので、風圧センサー等の利用によ
り一定値以上の風圧で固定のためのピンが差し込まれる
自動化された方法によるか、また手動の場合でも風圧の
大きくなる時は前もって固定ピンを差し込み、普段は外
しておくといった方法によるかしてなる固定ピン装置に
より、軽い地震にも免震機構が働くというような免震性
の高い免震機構を可能にして、なおかつ強風時において
は免震機構が働かないようにすることができ、免震性の
高い免震機構における強風時の免震機構稼動による建物
が揺れるという問題を解決して理想的な免震機構を可能
にする。
【0008】また、建物の水平長さに対して高さの高い
建物に従来型免震機構を使用する場合に生じるロッキン
グまた転倒の問題も、この問題の原因となる地震時の免
震される建物と基礎部等の両者間の免震機構に働く引抜
き力に対処する引抜き防止装置を設けることにより解決
する。
【0009】また、個々の免震機構装置を複合化し、単
一化した複合機能装置を使用して免震機構装置数を整理
し、かつ免震機構装置の設置数を減らす。
【0010】
【実施例】免震機構装置としては、免震復元装置C、免
震装置D、外れ防止装置E、引抜き防止装置F、固定ピ
ン装置Gまたこれらの複合装置からなり、免震機構とし
ては、これらの適宜組合せで構成される。そのため各種
バリエーションが考えられる。
【0011】免震復元装置Cの実施例は図1から図7お
よび図16に示される。そして符号1は構造体の梁、2
は構造体の梁または基礎部分である。
【0012】免震皿3の形状は凹曲滑り面部を有し、凹
曲滑り面部を滑走しうる免震ローラーまたは滑り支承5
とから構成してある。
【0013】免震皿3の凹曲滑り面部の形状は全方向性
型と一方向性型の2つの場合が考えられる。またこの2
つの場合ともに、免震皿3と免震ローラー・滑り支承5
の上下関係は図5と図7各々に示されるように免震皿3
が上で免震ローラー・滑り支承5が下の場合とその逆の
場合の両方がある。符号6は緩衝材である。
【0014】材料・材質は低摩擦材使用と低摩擦材で被
覆された免震皿3および免震ローラー・滑り支承5また
は免震皿3に潤滑油を溜める。但し大地震のみの免震復
元を考えると少々摩擦抵抗の大きい鋼材またはステンレ
ス材等の錆びない程度の材料でも良い。
【0015】免震装置Dは、地面と建物の間の摩擦抵抗
を少なくして建物慣性の利用により建物への地震入力を
最大限抑さえる役割を果たす。実施例は図8、図9、図
16に示される。
【0016】免震皿4の形状は平滑面部を有し、その平
滑面部を滑走しうる免震ローラー・滑り支承5とから構
成してある。
【0017】材料・材質はテフロン(登録商標)加工等
の低摩擦材使用と潤滑油含有メタル等の低摩擦材により
被覆された免震皿4および免震ローラー・滑り支承5、
大地震のみの免震を考えると少々摩擦抵抗の大きい鋼材
またはステンレス材等の錆びない程度の材料でも良い。
【0018】また、免震皿4と免震ローラー・滑り支承
5の上下関係は図9、図8に示されるように免震皿4が
上で免震ローラー・滑り支承5が下の場合またその逆の
場合の両方がある。
【0019】地面と建物の間の低摩擦材使用と低摩擦材
で被覆された免震皿4と免震ローラー・滑り支承5とを
設けて支持し、これらにより地面と建物の間の摩擦抵抗
を少なくして建物への地震入力を抑える。
【0020】外れ防止装置Eは最大地震時の免震皿から
のはみだしを防ぐもので、実施例は図9、図10、図1
1、図13に示される。図9は免震装置Dを兼ねた場合
の実施例で図10、図11、図13は後述されるように
免震装置Dおよび引抜き防止装置Fを兼ねた場合の実施
例である。また、図13は後述されるように固定ピン装
置Gを兼ねている。
【0021】最大地震時の免震ローラー・滑り支承の免
震皿からのはみだしを防ぐために、建物重量・形状と免
震復元装置Cの減衰度とによって決まる地震水平力に合
致した強度を持つ外れ止めを付ける。また、ぶつかった
場合のショックを防ぐために図10、図11、図13に
示されるようにゴム等の緩衝材6を設ける。また、外れ
止め部材は図9のように一方向止め、図10、図11、
図13のように二方向止めの場合がある。更に、外れ止
め部材も上に付く場合、下に付く場合の両方がある。
【0022】引抜き防止装置Fは免震される建物と基礎
部等の間に設けられて両者間の引抜き力に対処する。横
幅に対して高さの高い建物等に使用する場合に生じる地
震時のロッキング防止また高さの方が水平長さより大き
い塔状建物の転倒防止または軽量建物など強風時の風圧
による引抜き、転倒またロッキングに対処する。実施例
は図10、図11、図13に示される。但し、図10、
図11、図13に示される引抜き防止装置Fは上述のよ
うに免震装置Dおよび外れ防止装置Eを兼ねた場合の実
施例である。さらに図13は後述されるように固定ピン
装置Gを兼ねている。
【0023】免震される建物と基礎部等の両者間に設け
るもので、真横に細長く開口したスライド孔を有する上
部スライド部材と下部スライド部材とから構成してあ
り、一方を免震される建物に、もう一方を基礎部等に設
けて、前記上下スライド部材は互いに双方のスライド孔
に当該スライド孔の範囲内で互いに交差する方向にスラ
イドできるように係合してある。建物重量・形状によっ
て決まる地震力に合わせた上下スライド部材を付ける。
【0024】固定ピン装置Gは軽量建物などの強風時に
免震機構が稼動しないように対処するもので実施例は図
12、図13に示される。また、図13に示されるよう
に強風時等の風圧による引抜きに対してはピンがナット
止めされた形で対処する。また図13の免震機構装置は
前述した外れ防止装置Eおよび引抜き防止装置Fをも兼
ねた複合機能装置である。
【0025】免震される建物と基礎部等を固定するピン
とその挿入穴からなる。一定以上の地震時に切断するよ
うに建物重量に合わせてピンを設計してあり、切断とと
もに免震機構が稼動するものでピンに切断線を入れる方
法もある。また、大きい風圧時にのみピンを差し込む方
法もある。また風圧センサーで一定風圧以上の場合にピ
ンが差し込まれる方法もある。また、強風時等の風圧に
よる引抜き、転倒またロッキングに対してピンがナット
止めされる形の固定ピン装置を採用して対処する。ま
た、固定ピンと挿入穴の関係は固定ピンが上で挿入穴が
下の場合またその逆の場合の両方がある。
【0026】実施に際しては以下の複合機能装置が考え
られる。
【0027】(1)免震装置+外れ防止装置 図9は免震装置Dと外れ防止装置Eの複合機能装置で効
果も合せ持つ。
【0028】(2)免震装置+外れ引抜き防止装置 図10、図11は接触面が低摩擦材等で構成された上下
の外れ引抜き防止部材が互いに接してスライドし免震装
置Dをも兼用し外れ引抜き防止装置との複合機能装置で
効果も合せ持つ。
【0029】 (3)免震装置+外れ引抜き防止装置+固定ピン装置 図13も同様に、接触面が低摩擦材等で構成された上下
の外れ引抜き防止部材が互いに接してスライドし免震装
置をも兼用して外れ引抜き防止装置と固定ピン装置Gと
の複合機能装置で効果も合せ持つ。
【0030】さらにその他、単一機能装置同士が合さっ
た種々の複合装置が考えられる。
【0031】以上の免震機構装置の適宜組合せにより、
免震機構が構成される。以上述べた免震機構装置をすべ
て使用すればどのような種類の建物にも適用可能である
が、それは不経済であり、その建物特性に合わせて必要
な機能のものを選択すれば良い。以下整理すれば次のよ
うになるが、効果も以下に示されるように各免震機構装
置の持つ上述した効果の組合せの範囲内で、免震機構装
置が欠ける分、その装置の機能が欠けて適用範囲が狭ま
ってゆく。
【0032】(1) 免震復元装置Cのみによる免震機構 免震復元装置Cのみによる免震機構で、実施例は図14
(a)、図14(b)に示される。風圧による引抜き、
稼動の心配がない重量建物で地震時のロッキング、転倒
の心配のない高さより水平長さが大きい偏平建物などに
適用可能である。免震皿の大きさは最大地震時の想定よ
りも余裕を見る必要がある。
【0033】 (2) 免震復元装置C、免震装置Dによる免震機構 免震復元装置C、免震装置Dによる免震機構で実施例は
図16に示される。
【0034】風圧による引抜き、稼動の心配がない重量
建物で地震時のロッキング、転倒の心配のない高さより
水平長さが大きい偏平建物などに適用可能である。免震
皿の大きい最大地震時の想定よりも余裕を見る必要があ
る。
【0035】建物重量との関係で必要量の免震復元装置
Cを一定間隔に設けて他は免震装置Dで済ます。そのこ
とでコスト低減化を可能にする。
【0036】(3) 免震復元装置C、免震装置D、外れ防
止装置Eによる免震機構 a.免震復元装置C、外れ防止装置Eによる免震機構 b.免震復元装置C、免震装置D、外れ防止装置Eによ
る免震機構 c.また同じ機能の複合機能装置による免震機構(例え
ば、免震+外れ防止装置等 ) a.bは上記(2) のコスト低減化の判断から採用する。
【0037】風圧による引抜き、免震稼動の心配がない
重量建物で高さより水平長さが大きい偏平建物などに適
用可能である。
【0038】外れ防止装置付きなので免震皿の大きさは
最大地震時の想定からの算出で良い。
【0039】(4) 免震復元装置C、免震装置D、引抜き
防 止装置Fによる免震機構 a.免震復元装置C、引抜き防止装置Fによる免震機構 b.免震復元装置C、免震装置D、引抜き防止装置Fに
よる免震機構 c.また同じ機能の複合機能装置による免震機構(例え
ば、免震復元+引抜き防止装置、免震+引抜き防止装置
等) a.bは上記(2) のコスト低減化の判断から採用する。
【0040】横鋼に対して高さの高い建物等に使用する
場合に生じるロッキング防止また高さの方が水平長さよ
り大きい塔状建物時の転倒防止が可能である。
【0041】そのため風圧による稼動の心配がない重量
建物で高さの方が水平長さより大きい塔状建物時などに
も適用可能である。免震皿の大きさは最大地震時の想定
よりも余裕を見る必要がある。
【0042】(5) 免震復元装置C、免震装置D、固定ピ
ン装置による免震機構 a.免震復元装置C、固定ピン装置Gによる免震機構 b.免震復元装置C、免震装置D、固定ピン装置Gによ
る免震機構 c.また同じ機能の複合機能装置による免震機構 a.bは上記(2) のコスト低減化の判断から採用する。
【0043】強風時の風圧に免震機構が稼動しないよう
に対処する。また大きい風圧時にのみピンを差し込むこ
とも考えられる。また風圧センサーで一定風圧以上の場
合にピンが差し込まれる方法もある。また強風時等の風
圧による引抜きに対してはピンがナット止めされた形で
対処する。
【0044】そのため強風時等の風圧に免震機構が稼動
するような軽量建物などにも適用可能である。
【0045】免震皿の大きさは最大地震時の想定よりも
余裕を見る必要がある。
【0046】(6) 免震復元装置C、免震装置D、外れ防
止装 置E、引抜き 防止装置Fによる免震機構 a.免震復元装置C、外れ防止装置E、引抜き防止装置
Fによる免震機構 b.免震復元装置C、免震装置D、外れ防止装置E、引
抜き防止装置Fによる免震機構 c.また、同じ機能の複合機能装置による免震機構(例
えば、外れ引抜き防止装置等) a.bは上記(2) のコスト低減化の判断から採用する。
【0047】横幅に対して高さの高い建物等に適用する
場合に生じるロッキング防止また高さの方が水平長さよ
り大きい塔状建物の転倒防止が可能である。外れ防止装
置付きなので免震皿の大きさは最大地震時の想定からの
算出で良い。
【0048】そのため風圧による稼動の心配がない重量
建物で特に高さの方が水平長さより大きい塔状建物時な
どにも適用可能である。
【0049】(7) 免震復元装置C、免震装置D、外れ防
止装置E、固定ピン装置Gによる免震機構 a.免震復元装置C、外れ防止装置E、引抜き防止装置
Fによる免震機構 b.免震復元装置C、免震装置D、外れ防止装置E、固
定ピン装置Gによる免震機構 c.また同じ機能の複合機能装置による免震機構 a.bは上記(2) のコスト低減化の判断から採用する。
【0050】強風時の風圧に免震機構が稼動しないよう
に対処できる。また大きい風圧時にのみピンを差し込む
ことも考えられる。また強風時等の風圧による引抜きに
対してピンがナット止めされた形で対処する。外れ防止
装置付きなので免震皿の大きさは最大地震時の想定から
の算出で良い。
【0051】そのため強風時の風圧に免震機構が稼動す
るような軽量建物にも適用可能である。
【0052】(8) 免震復元装置C、免震装置D、引抜き
防止装置F、固定ピン装置Gによる免震機構 a.免震復元装置C、引抜き防止装置F、固定ピン装置
Gによる免震機構 b.免震復元装置C、免震装置D、引抜き防止装置F、
固定ピン装置Gによる免震機構 c.また同じ機能の複合機能装置による免震機構(例え
ば、引抜き防止+固定ピン装置等) a.bは上記(2) のコスト低減化の判断から採用する。
【0053】横幅に対して高さの高い建物等に適用する
場合に生じるロッキング防止また高さの方が水平長さよ
り大きい塔状建物時の転倒防止が可能である。また軽量
建物の強風時の風圧による引抜き、転倒またロッキング
に対処でき、強風時の風圧に免震機構が稼動しないよう
にも対処できる。また大きい風圧時にのみピンを差し込
むことも考えられる。また風圧センサーで一定風圧以上
の場合にピンが差し込まれる自動化された方法もある。
【0054】そのため高さの方が水平長さより大きい塔
状建物また軽量建物などにも適用可能である。免震皿の
大きさは最大地震時の想定よりも余裕を見る必要があ
る。
【0055】(9) 免震復元装置C、免震装置D、外れ防
止装置E、引抜き防止装置F、固定ピン装置Gによる免
震機構 a.免震復元装置C、外れ防止装置E、引抜き防止装置
F、固定ピン装置Gによる免震機構 b.免震復元装置C、免震装置D、外れ防止装 置E、
引抜き防止装置F、固定ピン装置Gによる免震機構 c.また同じ機能の複合機能装置による免震機構(例え
ば、外れ引抜き防止+固定ピン装置等) a.bは上記(2) のコスト低減化の判断から採用する。
実施例は図15に示される。
【0056】横幅に対して高さの高い建物等に使用する
場合に生じるロッキング防止また高さの方が水平長さよ
り大きい塔状建物時の転倒防止が可能である。
【0057】また、軽量建物の強風時の風圧による引抜
き、転倒またロッキングに対処でき、強風時の風圧に免
震機構が稼動しないようにも対処できる。また、大きい
風圧時にのみピンを差し込むことも考えられる。また、
風圧センサーで一定風圧以上の場合にピンが差し込まれ
る自動化された方法もある。外れ防止装置付きなので免
震皿の大きさは最大地震時の想定からの算出で良い。
【0058】そのため高さの方が水平長さより大きい塔
状建物時かつ強風時の風圧に免震機構が稼動するような
軽量建物などにも適用可能である。
【0059】
【発明の効果】この発明の各種の免震機構装置の組合せ
の選択により、小規模から大規模、軽量から重量建物、
偏平建物から塔状建物さらに複雑な形態の建物まで適用
範囲が広い。
【0060】また、重力式を採用しているので大規模の
建物でも免震装置が容易に作製可能であり、しかも機構
が単純でローコスト化が可能であり、小規模建物、ロー
コスト建物でも適用可能である。また、風では稼動せ
ず、しかも免震性が高いので軽量建物まで適用可能であ
る。
【0061】また、地震時および強風時の引抜きに対処
して転倒およびロッキング防止できるので塔状建物にま
で適用可能であり、さらに複雑な形態の建物においても
地震時・強風時に生じる免震面に働く様々な大きさの圧
縮、引張り力に対応でき、転倒およびロッキングを防止
する。
【0062】そして以上の組合せからより複雑な建物ま
で適応できる。
【0063】また、静止摩擦係数と動摩擦係数の違いを
生かした重力方式の免震復元装置により、風程度では動
きにくい割りに、ある一定以上の大きさの地震に対して
一旦動き出せば、免震性が優れて高い。
【0064】また、固定ピン方式により、免震性を高く
して軽い地震にも免震して、しかも強風時には揺れない
ということが可能になる。地震は現在のところ予想でき
ないが、風は気象情報で予想可能なため、風圧の大きい
ときは前もって固定ピンを差し込み、普段は外しておく
ことにより、軽い地震でも免震するような免震性が高い
免震機構でも、強風時に免震機構が働かず、強風時の建
物が揺れるという問題も解決する。また風圧センサーで
一定風圧以上の場合にピンが差し込まれる方法もある。
また積層ゴム方式よりも摩擦抵抗が少なく、高い免震性
が得られる。
【0065】地震時の免震に対して元の位置に重力式で
復元する方式のため、小さくかつ厚みも大きくなく、コ
ンパクトになり、また複合機能装置の採用により、さら
に省スペースが可能となる。また、複雑でなく簡易なた
め大規模から小規模装置まで低コスト化が図られる。ま
た、規格化が可能で工業化も容易でより低コスト化が図
られ、普及性も高い。また、建物特性に応じて適宜装置
の組合せを選択してさらに低コスト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図2】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図3】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図4】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図5】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図6】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図7】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図8】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図9】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) はそ
の断面図である。
【図10】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) は
その断面図である。
【図11】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) は
その断面図である。
【図12】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) は
その断面図である。
【図13】(a) は各免震機構装置の斜視図、(b),(c) は
その断面図である。
【図14】(a) ,(b) は免震機構の構成を示すの斜視図
である。
【図15】免震機構の構成を示すの斜視図である。
【図16】免震機構の構成を示すの斜視図である。
【符号の説明】
A…支持され免震される構造体、B…支持する構造体お
よび基礎、C…免震復元装置、D…免震装置、E…外れ
防止装置、F…引抜き防止装置 1…構造体の梁、2…構造体の梁および基礎部分、3…
免震皿、4…免震皿、5…免震ローラー・滑り支承、6
…緩衝材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 免震される構造体と基礎部等を固定する
    ピンとその挿入穴とを有し、前記ピンは風力では免震機
    構の状態を作動せず固定状態にし、地震時には作動させ
    る機能を持ち、かつ、前記ピンおよびその挿入穴のう
    ち、一方を免震される構造体に、他方を基礎部等に設け
    ることにより構成されてなることを特徴とする免震機構
    装置。
  2. 【請求項2】 免震される構造体と基礎部等の両者間に
    設けられ、真横に細長く開口したスライド孔を有する上
    部スライド部材と下部スライド部材とを、互いに交差す
    る方向にスライドできるように双方のスライド孔に係合
    することにより構成され、かつ、前記上部スライド部材
    を免震される構造体に、下部スライド部材を基礎部に設
    け、かつ、免震される構造体と基礎部等を固定するピン
    とその挿入穴とを有し、前記ピンは風力では免震機構の
    状態を作動せず固定状態にし、地震時には作動させる機
    能を持ち、かつ、前記ピンおよびその挿入穴のうち、一
    方を免震される構造体に、他方を基礎部等に設けること
    により構成されてなることを特徴とする免震機構装置。
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