JP4440746B2 - 構造体の耐震装置 - Google Patents

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Description

本発明は構造体の耐震装置に関し、例えば木造住宅に対する縦揺れ地震及び横揺れ地震の影響を緩和でき、しかも通常時には構造体の姿勢を安定に維持できるようにした装置に関する。
例えば、在来工法による木造建築物は熟練の職人の手による場合には木造骨組の出来ばえが見事であり、しかも十分な強度が得られる。しかし、最近はかかる熟練した職人は少なくなり、強固な筋違等によって木造建築物を補強することが行われているが、非常に大きな地震に対しては木造建築物の強度が十分に確保されていないのが実情である。
そこで、木造住宅の基礎と土台との間に耐震構造を採用することが提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、等参照)。
特開2002−139101号公報 特開平09−96125号公報 特開2003−269006号公報
しかし、特許文献1記載の耐震装置では構造物に対する横揺れの地震の影響を緩和できるものの、縦揺れの地震の影響を緩和することはできない。
他方、特許文献2及び特許文献3記載の耐震装置では構造物に対する縦揺れ及び横揺れの地震の影響を緩和することが期待できるものの、構造物の荷重をばね部材で常に受ける構造であるので、構造物の姿勢が安定し難く、構造物に歪みが発生するおそれがある。
本発明はかかる点に鑑み、構造物に対する縦揺れ及び横揺れのいずれの地震の影響も緩和でき、しかも通常は構造物の姿勢を安定に維持できるようにした構造体の耐震装置を提供することを課題とする。
そこで、本発明に係る構造体の耐震装置は、基部から上方の構造体に伝わる縦揺れ及び横揺れの地震の影響を緩和する構造体の耐震装置であって、上記構造体を受ける衝撃吸収台座と、上記基部に支持されるベース部材と、該ベース部材上に配置されるタワー部材と、該タワー部材に設けられ、上記ベース部材からの衝撃を緩和する衝撃吸収部材と、上記衝撃吸収台座と上記タワー部材との間に傾斜して設けられ、上記衝撃吸収台座を上記タワー部材に対して吊り下げ支持し、その傾動によって上記衝撃吸収台座に対する上記ベース部材からの横方向の衝撃を緩和する傾動アームと、上記衝撃吸収台座を受けて該衝撃吸収台座を水平な姿勢に維持するスタビライザーと、を備えたことを特徴とする。
本発明の特徴の1つは衝撃吸収台座を傾動アームによってタワー部材に吊り下げ支持する一方、衝撃吸収台座とタワー部材との間に衝撃吸収部材を介在させるようにした点にある。
これにより、縦揺れの地震が起こった場合、衝撃吸収部材によってそれを緩和するので、縦揺れの地震が構造体に影響することはほとんどない。
また、横揺れの地震が起こった場合、傾動アームが傾動して横方向の衝撃を緩和するの
で、横揺れの地震が構造体に影響することもほとんどない。
さらに、通常時には衝撃吸収台座はスタビライザーによって水平な姿勢に維持されているので、構造体が傾いて歪みが発生するおそれはない。この場合、複数の傾動アームを等しい角度間隔をあけて設けると、衝撃吸収台座の姿勢が何らかの理由で水平な姿勢からくずれても、傾動アームが衝撃吸収台座の重さをバランスさせ、衝撃吸収台座を水平な姿勢に復帰させるので、水平な姿勢をより確実に維持できる。
また、衝撃吸収台座はスタビライザー及び傾動アームによって水平な姿勢に維持されるが、さらにロック機構を設けて通常時は衝撃吸収台座をロックし、地震発生時にロックを解除するようにするのがよい。即ち、通常時には衝撃吸収台座を上記ベース部材に対してロックし、地震の縦揺れ又は横揺れに応動してロックを解除するロック機構を更に備えるのが好ましい。
本発明に係る構造体の耐震装置を実現する場合、例えば上記タワー部材内を挿通してその下端が上記ベース部材上に載置される支柱部材と、上記衝撃吸収部材を上記ベース部材に弾性支持する衝撃吸収ばねとを更に備え、上記衝撃吸収部材を上記支柱部材に設け、上記ベース部材から上記支柱部材への所定の大きさ以下の衝撃を緩和する一方、上記衝撃吸収ばねによって上記ベース部材から上記支柱部材への所定の大きさ以上の衝撃を緩和し、上記傾動アームを上記衝撃吸収台座と上記支柱部材との間に傾斜して設けるようにすることができる。
上述のように衝撃吸収部材以外に衝撃吸収ばねを設けると、縦揺れの地震が起こった場合に所定の大きさ以下の衝撃の時には衝撃吸収部材によってそれを緩和し、所定の大きさ以上の衝撃の時には衝撃吸収ばねによってそれを緩和し、縦揺れの地震が構造体に影響することを確実に抑制し防止できる。
また、上記の耐震装置では支柱部材に衝撃吸収台座を吊り下げ支持したが、支柱部材を衝撃吸収台座に固定することもできる。即ち、上記衝撃吸収台座に設けられ、上記タワー部材内に挿通される支柱部材と、上記ベース部材とタワー部材との間に設けられる衝撃吸収ばねとを更に備え、上記衝撃吸収部材を上記タワー部材と上記ベース部材との間に設け、上記ベース部材から上記タワー部材への所定の大きさ以下の衝撃を緩和する一方、上記衝撃吸収ばねによって上記ベース部材から上記支柱部材への所定の大きさ以上の衝撃を緩和し、上記傾動アームを上記タワー部材と上記支柱部材との間に傾斜して設けるようにすることもできる。
衝撃吸収部材は、ゴム部材等によって構成することもできるが、金属製板ばねあるいはダイヤスラム式ばね、エアーやオイル等の流体式のダンパーによって構成することもできる。
衝撃吸収ばねが所定の大きさ以上の衝撃を緩和できるのは、衝撃吸収ばねによって衝撃吸収部材又はタワー部材をベース部材に対して弾性支持しているので、衝撃吸収部材で緩和できない大きさの衝撃が加わると衝撃吸収ばねが弾性変形してその衝撃を緩和するからである。
下記の実施形態では傾動アームは支柱に対しボールジョイントで支持しているが、傾動アーム全体をユニバーサルジョイントによって支柱に対し傾動自在に支持しても同様の作用効果を奏する。
本発明に係る構造体の耐震装置は単独で用いてもよいが、少なくとも3個以上をモノコックフレームあるいは鋼製のプラットホームで相互に連結して耐震基礎を構成するようにしてもよい。
即ち、本発明に係る構造体の耐震基礎は、上述の構造体の耐震装置が少なくとも3個以上用いられ、該少なくとも3個以上の耐震装置の各衝撃吸収台座がフレームによって相互に連結され、上記少なくとも3個以上の耐震装置の衝撃吸収台座上に構造体が支持されるようになしたことを特徴とする。
このように少なくとも3個の耐震装置を用いて耐震基礎を構成すると、木造住宅の基礎に簡単に用いることができ、又既存の木造住宅をジャッキアップし、その下側に耐震基礎を配置することによって既存の木造住宅に耐震性を与えることができる。さらに、耐震基礎上に天板を載せると、耐震性能を有するテーブルとして利用することもでき、博物館等の展示品等の保護に利用することもできる。
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図5は本発明に係る構造体の耐震基礎の好ましい実施形態を示す。本例の耐震基礎10では金属製のフレームシリンダ12内に耐震装置20を挿入し、ロックリング13とロックボルトとによって固定し、4個の耐震装置20のフレームシリンダ12を金属製のモノコックフレーム11で相互に連結して構成されている。
なお、図示していないが、耐震装置20の下方部分は下方部分にフック(図7の218C参照)が設けられるとともに、分割式のリング(図7の218B参照)が装着され、フレームシリンダ12内に下方から嵌入された構造となっている。また、モノコックフレーム11は図示のものに限定されるものではなく、例えば傾斜フレームを追加してねじり剛性をアップさせるようにすることもできる。
耐震装置20では金属製のベース部材21がコンクリート基礎や床面等の基部にアンカーボルト(図示せず)によって固定されるようになっている。このベース部材21の中央の取付け穴には金属製又は合成樹脂製のタワー部材22の下端部が嵌め込まれ、タワー部材22は円錐台状をなして上方に延び、又タワー部材22の下端の取付け穴内には合成樹脂製又は金属製の支柱サポート24及び硬質ゴム製のマウント台座25の基部25Aが嵌め込まれて取付けられている。
タワー部材22内には金属製の支柱部材23が挿通されてメタルブッシュ28によって受けられ、支柱部材23の下端にはストッパー23Aが一体に設けられ、ストッパー23Aはマウント台座25で受けられるようになっている。
また、支柱部材23の途中には衝撃吸収部材26が設けられて固定ナット26Aによって下方に抜け止めされ、衝撃吸収部材26は衝撃吸収ばね27の弾性力によってタワー部材22の中間仕切り部に押圧保持され、衝撃吸収ばね27はばね座金27Aをタワー部材22の下端雌ねじに螺合させその螺合位置を調整することによってその作動を開始する衝撃の大きさが設定されている。
衝撃吸収部材26は2枚の円板の間に1枚の円板を挟み込み、円板の間にゴム等の弾性部材を介在させ、中間の円板を支柱部材23に、両側の円板をタワー部材22に支持することによって構成されている。
また、支柱部材23の上部にはダストブーツ29が外嵌され、ダストブーツ29はタワー部材22の上端に嵌合されている。
さらに、支柱部材23の上端にはボール210が一体に形成され、ボール210には受け座211が任意の方向に回転可能に嵌合されてリング211Aとねじとによって抜け止めされることによってボールジョイントが構成され、受け座211にはボールジョイント212が円周方向の120°毎の位置に設けられ、3つのボールジョイント212には傾動アーム213の上端リングが回転可能に外嵌され、傾動アーム213の途中には長さ調整用のターンバックル214が介設されている。
また、ベース部材21の外周縁には受け座が環状に形成され、受け座には金属製、合成樹脂製又はゴム製(軟質ラバーの表面をキャンパス生地で被覆してもよい)のスタビライザー217が取付けられている。このスタビライザー217は平面環状で断面円形状をなし、スタビライザー217上には衝撃吸収台座218の下端フランジが載置されている。
衝撃吸収台座218は金属材料又は硬質合成樹脂材料を用いて有蓋円筒状に製作され、その筒状部分の下端縁にはスタビライザー217上に載置される上記フランジが形成されている。この衝撃吸収台座218の下端部内面には受け部215が円周方向の120°毎に形成され、受け部215にはボールジョイント216が設けられ、ボールジョイント216には傾動アーム213の下端のリングが回転自在に外嵌されており、こうして傾動アーム213は傾斜してかつ傾動自在に設けられて衝撃吸収台座218を吊り下げ支持している。
また、フレームシリンダ12、従って衝撃吸収台座218には上方の構造体、例えば木造住宅の土台が載置して固定されるようになっている。
地震が発生した場合、地震の初期には突き上げるような縦揺れが起こる。すると、この縦揺れはベース部材21及び支柱部材23を経て衝撃吸収台座218、さらには構造体に伝わろうとするが、支柱部材23に伝わる衝撃は衝撃吸収部材26の中間の円板が上下の円板に対して相対的に下方に移動して弾性部材を弾性変形させ、これによって縦揺れの衝撃を緩和するので、衝撃吸収台座218には縦揺れの衝撃はほとんど伝わらない。
地震初期の縦揺れの衝撃が大きい場合、今度は衝撃吸収部材26とともに衝撃吸収ばね27が相対的に圧縮されるようになるので、縦揺れの大きな衝撃が緩和される。
地震初期の縦揺れの引き下げるような衝撃は衝撃吸収部材26が上記とは逆に動作してその衝撃を緩和する。
地震の縦揺れが済んで横揺れが始まると、傾動アーム213が両端のボールジョイント212、216で揺動して傾動アーム213の全体が傾動し、これによってベース部材21から衝撃吸収台座218への横揺れの衝撃が緩和されるので、衝撃吸収台座218には横揺れの衝撃はほとんど伝わらない。
また、傾動アーム213が傾動して衝撃吸収台座218が水平の姿勢からずれを起こしても3本の傾動アーム213が相互にバランスをとって衝撃吸収台座218をスタビライザー217上を滑らせ、衝撃吸収台座218を元の水平な姿勢に戻す。
地震のない通常時には衝撃吸収台座218はその下端フランジがスタビライザー217上に載置され、3本の傾動アーム213の働きと相まって水平な姿勢に確実に維持されることとなる。
図6は第2の実施形態を示し、図において図1ないし図5と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例ではベース部材21には円筒状部分が21Aが形成され、円筒状部分21A内には有底円筒状のタワー部材22’が上下動自在に差し込まれ、ベース部材21の上面にはマウント台座25が取付けられてタワー部材22’の底面を受けるようになっている。
また、ベース部材21の円筒状部分21Aとタワー部材22’の側面との間には衝撃吸収部材26が円周方向に等角度間隔をあけた位置に設けられ、衝撃吸収部材26は2つの部材間に弾性部材、例えばゴムを介在させて構成され、弾性部材を弾性変形させることによって衝撃を緩和するようになっている。
ベース部材21の上面とタワー部材22’の底面との間には衝撃吸収ばね27が縮装され、所定の大きさ以上の衝撃を緩和するようになっている。
また、タワー部材22’の上端縁には受け部が形成されてスタビライザー217が接着剤等によって取付けられ(又は固定リングとボルトによって取付けることもできる)、スタビライザー217上には衝撃吸収台座218が載置されている。
衝撃吸収台座218の底面中央には支柱部材23’が下方に延びて固定され、支柱部材23’の下端とタワー部材22’の上端取付け部との間には複数の傾動アーム213が第1の実施形態と同様にして設けられ、これによって衝撃吸収台座218がベース部材21に対して吊り下げ支持されている。
縦揺れの地震の衝撃が所定の大きさ以下の場合には衝撃吸収部材26がこれを緩和し、所定の大きさ以上の衝撃の場合には衝撃吸収ばね27がこれを緩和する。横揺れの地震の衝撃は傾動アーム213が傾動することによってこれを緩和する。
通常時は衝撃吸収台座218がスタビライザー217によって受けられ、傾動アーム213の働きと相まって水平な姿勢に維持される。
図7ないし図9は第3の実施形態を示し、図において図1と同一符号は同一又は相当部部を示す。本例では通常時は衝撃吸収台座218をロックし地震発生時に衝撃が吸収されるようにロックを解除するロック機構30が設けられている。
このロック機構30において、ベース部材21の外側縁上には載置台31が固定され、載置台31上には抑えリング32が配置され、又載置台31と抑えリング32との間には抑えリング32との接触部位にリレー金具34Aを取りつけたゴム製リング34が設けられている。
この抑えリング32と衝撃吸収台座218の下端部218Aとは円周方向に等角度間隔をあけた複数箇所で上下動可能に係合され、又抑えリング32と衝撃吸収台座218の下端部218Aとの間にはショックアブソーバ35が設けられ、抜け止め片33によって抜け止めされている。また、ショックアブソーバ35の内蔵ばねは衝撃吸収台座218の下端部218Aに対し、抑えリング32を載置台31に対して押圧する方向に付勢する。
また、抑えリング32内にはレバー機構が設けられている。このレバー機構において抑えリング32内には摺動穴が穿設され、摺動穴内にはスライド片36Bがばね部材36Eによって摺動穴から突出する方向に、板ばね36Cによって上方におのおの付勢され、又スライド片36Bにはレバー36Dが係合されている。
地震による揺れ、例えば図8の矢印aの方向への横揺れが発生すると、抑えリング32と載置台31の円形突起31Aの間にごくわずかなクリアランスがあり、ゴム製リング34で0クリアランスに保持されているが、さらにゴム製リング34のリレー金具34Aを押し弾性変形させながら載置台31の円形突起31A(球形ベアリングを環状に配列した突起部でもよい)によって上方に持ち上げられ、これによってショックアブソーバ35がさらに圧縮され、内蔵ばねの付勢力によって伸長されるが、その際ショックアブソーバ35内のオイルが弁と弁座との間の狭い隙間(或いは弁にあけられた小穴のリターンポート)を通過することによってショックアブソーバ35は徐々に伸長されることとなる。
ショックアブソーバ35の圧縮前には図9の(a)に示されるように、スライド片36Bが摺動穴から突出して衝撃吸収台座218の下端部218Aを係止しており、これによって衝撃吸収台座218は安定な姿勢に固定されている。
抑えリング32が持ち上げられると、図9の(b)に示されるように、レバー36Dがスライド片36Bを摺動穴内に没入させ、ショックアブソーバ35が徐々に伸長されて抑えリング32が元の位置に復帰するまでの間、衝撃吸収台座218がフリーとなり、これによって第1の実施形態において説明した通りの傾動アーム213の作用によって衝撃が緩和される。
また、地震による縦揺れが起こった場合にも横揺れの場合と同様にしてショックアブソーバ35が内蔵ばねによって徐々に伸長されて抑えリング32が元の位置に復帰するまでの間、衝撃吸収台座218がフリーとなり、これによって第1の実施形態において説明した通りの衝撃吸収部材26及び衝撃吸収ばね27の作用によって衝撃が緩和される。
図10は第4の実施形態を示し、図において図1ないし図9と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では支柱部材23には短尺の部材が用いられ、支柱部材23とタワー部材22との間にゴム部材からなる衝撃吸収部材40が介設され、又支柱部材22と衝撃吸収台座218の下端縁との間には衝撃吸収ばねに代えてショックアブソーバ41が介設されている。
図11は第5の実施形態を示し、図において図1ないし図10と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では傾動アームとしてダンパ42Aを用い、ダンパ42Aには電磁弁によって流量を制御された油圧が供給され、電磁弁は流量センサーの信号を受けたマイクロコンピュータ42Bによって制御されるようになっており、このように傾動アームにダンパの機能を付与するようにしてもよい。
図12は第6の実施形態を示し、図において図1ないし図11と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例ではマウンド台座25に代え、ばね受け座43Cが設けられ、ばね受け座43Cとストッパー23Aとの間には衝撃吸収ばね27とともに支柱部材23の上下方向の衝撃を緩和する第2の衝撃吸収ばね43Dが介設されており、傘歯車43Bを回転操作することによってばね受け座43Cが上下に進退され、第2の衝撃吸収ばね43Dのばね力が調整されるようになっている。
図13は第7の実施形態を示し、図において図1ないし図13と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では支柱部材に代え、エアーばね46が用いられ、エアーばね46の上方にボールジョイントが構成されて傾動アーム213のボールジョイント212が任意の方向に回転可能に支持されている。
なお、衝撃吸収台座のロック機構は上記第3の実施形態に示される方式に限定されず、他の方式を採用することもできる。例えば、衝撃吸収部材を係止部材によってベース部材に対して係止し、地震センサーで地震を検知した時に、電磁マグネットで係止部材を吸引して移動させ、あるいは流体シリンダ、例えばエアーシリンダのロッドによって係止部材を押し引きして移動させ、係止を解除する方式とすることもできる。
また、上記の各実施形態では衝撃吸収台座内にベース部材、タワー部材、支柱部材及び傾動アームの組合せ体を1つだけ内蔵するようにしたが、この組合せ体を衝撃吸収台座内に複数、例えば3つ内蔵し、各組合せ体の傾動アームの下端をプレート等によって相互に連携させるとともに、各組合せ体のタワー部材をプレート等によって相互に連携させ、衝撃の作用点が衝撃吸収台座上で移動しても複数の組合せ体が一体となって衝撃を吸収するように構成することもできる。
本発明に係る構造体の耐震基礎の好ましい実施形態の概略構造を示す図である。 上記実施形態における耐震装置20を示す分解斜視図である。 上記実施形態における耐震装置20の構造を示す断面図である。 上記実施形態におけるボールジョイントを示す平面図である。 上記実施形態における衝撃吸収部材の構造を示す図である。 第2の実施形態を示す図である。 第3の実施形態を示す図である。 上記の実施形態における固定機構の構成を示す図である。 上記の実施形態における固定機構の一部を示す図である。 第4の実施形態を示す図である。 第5の実施形態を示す図である。 第6の実施形態を示す図である。 第7の実施形態を示す図である。
符号の説明
10 構造物の耐震基礎 11 モノコックフレーム
20 耐震装置 21 ベース部材
22 タワー部材 23 支柱部材
26 衝撃吸収部材 27 衝撃吸収ばね
210、211 ボールジョイント
212 ボールジョイント 213 傾動アーム
216 ボールジョイント 217 スタビライザー
218 衝撃吸収台座 30 固定機構
40 衝撃吸収部材 41 ショックアブソーバ
42A オイルダンパ(傾動アーム)
43D 第2の衝撃吸収ばね
46 エアーばね

Claims (2)

  1. 基部から上方の構造体に伝わる縦揺れ及び横揺れの地震の影響を緩和する構造体の耐震装置であって、
    有底筒状をなし、底面を上側にして設けられて上記構造体を受ける衝撃吸収台座(218)と、
    上記基部に支持されるベース部材(21)と、
    上記ベース部材(21)に立設され、上記衝撃吸収台座(218)に内蔵され、上部にジョイント(211)が上下変移可能に設けられたタワー部材(22)と、
    上記ベース部材(21)からタワー部材(22)のジョイント(211)への上下方向の衝撃を緩和する衝撃吸収部材(26)と、
    上記衝撃吸収台座(218)の下部と上記タワー部材(22)上部のジョイント(211)との間に設けられ、その傾動によって上記衝撃吸収台座(218)に対する上記ベース部材(21)からの横方向の衝撃を緩和する傾動アーム(213)と、
    上記衝撃吸収台座(218)の下端とベース部材(21)との間に介在され、上記衝撃吸収台座(218)を水平な姿勢に維持するスタビライザー(217)と、
    を備えたことを特徴とする構造体の耐震装置。
  2. 基部と構造体との間で伝わる縦揺れ及び横揺れの地震の影響を緩和する構造体の耐震装置であって、
    下面に下方に延びる支柱部材(23’)を有し、上記構造体を受ける衝撃吸収台座(218)と、
    筒状部(21A)を有し、上記基部に支持されるベース部材(21)と、
    有底筒状をなし、上記ベース部材(21)の筒状部(21A)内に上下動可能に収納されたタワー部材(22’)と、
    上記ベース部材(21)とタワー部材(22’)との間に設けられ、上記ベース部材(21)とタワー部材(22’)との間で伝わる上下方向の衝撃を緩和する衝撃吸収部材(26)と、
    上記衝撃吸収台座(23)の支柱部材(23’)の下部と上記タワー部材(22’)の上部との間に設けられ、その傾動によって上記衝撃吸収台座(218)と上記ベース部材(21)及びタワー部材(22’)との間に伝わる横方向の衝撃を緩和する傾動アーム(213)と、
    上記衝撃吸収台座(218)とタワー部材(22’)上端との間に介在され、上記衝撃吸収台座(218)を水平な姿勢に維持するスタビライザー(217)と、
    を備えたことを特徴とする構造体の耐震装置。
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