JPH06200444A - テープ状織物とこれを用いた複合材の製造方法 - Google Patents

テープ状織物とこれを用いた複合材の製造方法

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JPH06200444A
JPH06200444A JP4349608A JP34960892A JPH06200444A JP H06200444 A JPH06200444 A JP H06200444A JP 4349608 A JP4349608 A JP 4349608A JP 34960892 A JP34960892 A JP 34960892A JP H06200444 A JPH06200444 A JP H06200444A
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JP
Japan
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tape
woven fabric
pitch
composite material
fiber
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Application number
JP4349608A
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Inventor
Hajime Ishikawa
源 石川
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピッチ系炭素繊維およびピッチ系黒鉛繊維の
優れた超高引張弾性率を活かし且つ大きな断面積を有す
る複合材を安定して且つより効率的に製造することがで
きるテープ状織物と該テープ状織物を用いた複合材の製
造方法の提供。 【構成】 ピッチ系炭素繊維および黒鉛繊維のうちの少
なくも一方を含むヤーンを経糸2として一方向に隙間な
く引き揃え、緯糸3として合成繊維糸を一定の間隔で配
置したテープ状織物1。ロール状に巻いた前記テープ状
織物4をクリール5に配置し、該クリール5から引出さ
れた複数枚のテープ状織物1をマトリックスを収容した
バス6中に供給してマトリックス7を含浸させた後金型
8等を用いて所定の形状に成形して成形品9を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は引抜成形法、フィラメン
トワインディング成形法などによりピッチ系炭素繊維お
よびピッチ系黒鉛繊維の双方又は一方を用いて強化した
複合材の製造に供されるテープ状織物と該複合材の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】引抜成形法、フィラメントワインディン
グ成形法などにより、炭素繊維および黒鉛繊維の双方又
は一方を用いて強化した複合材を製造する場合、従来P
AN系の炭素繊維や黒鉛繊維のマルチフィラメントヤー
ンが主に使われてきている。ピッチ系の炭素繊維や黒鉛
繊維はPAN系の炭素繊維や黒鉛繊維と比べ単糸フィラ
メントの構成本数の極めて多いマルチフィラメントヤー
ンが得にくいこと、ブリットルであることから引抜成
形、フィラメントワインディング成形においては商業生
産レベルに到っておらず、研究検討の段階に現状ではと
どまっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち従来のピッチ
系の炭素繊維や黒鉛繊維を用いた複合材の製造方法にお
いては次のような問題点がある。 1.ピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維のヤーンは、PAN
系の炭素繊維や黒鉛繊維のヤーンと比し構成本数の多い
マルチフィラメントヤーンを得ることが困難で、現状の
最多フィラメント数は6,000である。通常のフィラ
メント数は2,000ないし3,000であり、引抜成
形で断面積の大きい炭素繊維又は黒繊維維強化複合材を
得るには、PAN系の炭素繊維や黒鉛繊維のヤーンを用
いる場合に比べてより本数の多いヤーンを準備する必要
があり、したがって設備として炭素繊維又は黒鉛繊維の
繰出用多錘クリールおよび多系列糸道が必要となる。ま
た製造運転においても多系列の糸道管理が必要となり、
人手を多く必要としている。したがって断面積の大きい
成形体を得ることが困難であった。 2.PAN系の炭素繊維や黒鉛繊維のヤーンと比しフィ
ラメント数の少ないピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維のヤ
ーンをフィラメントワインディング成形で使用する場
合、大口径、厚肉の成形体を得るには、PAN系の炭素
繊維や黒鉛繊維と比しワインディングにより長時間を要
する。 3.ピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維はPAN系の炭素繊
維や黒鉛繊維と比しブリットルであることから、糸道、
樹脂含浸槽、フォーミングガイド、金型入口などの繊維
が治具類に擦過される箇所において毛羽立ち、断糸など
のトラブルが発生しがちである。 4.したがって現状では、PAN系の炭素繊維や黒鉛繊
維では発現できないピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維の超
高引張弾性率の性能を活用する黒鉛繊維強化複合材を引
抜成形法で商業レベルの製造をすることは困難である。 5.経糸および緯糸に高弾性のピッチ系黒鉛繊維ヤーン
を使用した織物を用いることも考えられるが、このよう
な織物は、ヤーン中の繊維の屈曲度が大きくなり成形体
の強化材として使用する場合、繊維の機械的性能を充分
に活かすことができない。又このような織物を引抜成形
機に供給すると主に緯糸が治具類に擦過される箇所で毛
羽立ち、断糸などのトラブルを生じやすい。
【0004】本発明は従来公知のピッチ系の炭素繊維や
黒鉛繊維を用いて複合材を製造する場合に生ずる前述の
問題を解消して、ピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維の優れ
た超高引張弾性率を活かし且つ大きな断面積を有する複
合材を安定して且つより効率的に製造することができる
テープ状織物と該テープ状織物を用いた複合材の製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の前述の目的はピ
ッチ系炭素繊維およびピッチ系黒鉛繊維のうちの少なく
とも一方を含むヤーンを経糸として一方向に引き揃え、
緯糸として合成繊維糸を一定の間隔で配置したテープ状
織物によって達成される。本発明のテープ状織物では経
糸としてピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維からなるヤーン
を一方向に引き揃え、この伸度の低い経糸に対して伸度
の高い例えばポリエステル繊維の如き合成繊維糸を緯糸
として用いることを特徴とする。前記緯糸は経糸として
用いられるピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維の複数本のヤ
ーンを結束することが目的であり、且つ緯糸による経曲
がり構造が多数生ずることが好ましくないので結束の目
的を達成し得る範囲内で緯糸の単位長当たり打込本数が
少ない方が好ましい。例えばテープ状織物の経糸方向1
cm当たり2〜3本、より好ましくは1本の緯糸が用いら
れるとよい。その結果、本発明のテープ状織物を用いる
ことにより、一方向に引き揃えられた18tonf/mm2〜8
0tonf/mm2の引張弾性率を有するするピッチ系の炭素繊
維や黒鉛繊維の機械的性能を損なうことなく、緯糸とし
て炭素繊維や黒鉛繊維に比べ10倍前後の伸度を有する
合成繊維によりピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維を結束す
ることにより、ブリットルなピッチ系の炭素繊維や黒鉛
繊維を損傷することなく、また真直度を低下させること
なく、引抜成形およびフィラメント(テープ)ワインデ
ィング成形によるピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維で強化
した複合材の成形体を得ることを可能とするものであ
る。又緯糸の合成繊維糸の打ち込み間隔を任意に設定す
ることにより、経糸のピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維の
真直性(曲がりのなさ)の程度を最適に設定することに
よりその機械的、物理的性能を活かした繊維強化複合材
を得ることができる。さらにテープ状織物体は織物の経
糸ヤーンのフィラメントの本数を増やして織り幅を大き
くすることにより、1本のテープで供給する総ヤーン数
を自由に設定することができる。総ヤーン数を大きくし
たテープ状織物により、大きい断面積の引抜成形体もし
くは大口径、厚肉のフィラメント(テープ)ワインディ
ング成形を、設備を増設することなく容易に実施するこ
とができるようになる。緯糸に使用する繊維は補強効果
を有していなくてもよく、前述のように経糸を結束する
ことができればよいが、緯糸の合成繊維を目的に合わせ
て選定することにより、引抜成形における90°方向の
機械的性能、物理的性能を発現させることができる。経
糸としてのヤーンはピッチ系炭素糸繊維およびピッチ系
黒鉛繊維のいずれかを含むものに限らず、双方を含むも
のでもよい。
【0006】本発明に係るテープ状織物を用いた複合材
の製造方法はロール状に巻かれた複数枚の請求項1記載
のテープ状織物をクリールに配置し、該クリールから引
出された複数枚の前記テープ状織物にマトリックスを含
浸させた後、所定の形状に成形することを特徴とする。
【0007】
【実施例】本発明のテープ状織物及び複合材の製造方法
の一例を示す添付図面を参照して本発明を以下詳述す
る。図1はこの発明に係るテープ状織物の一実施例であ
ってピッチ系黒鉛繊維ヤーン2を経糸とし、緯糸にポリ
エステル繊維ヤーン3を使用したものである。使用した
ピッチ系黒鉛繊維束は引張弾性率50tonf/mm2の長繊維
を4,000本合糸したものを経糸として34本、ポリ
エステル繊維は150デニールのものを緯糸として3本
/cmの間隔で打ち込み、織り幅40mmのテープ状織物が
得られた。経糸としてのピッチ系黒鉛繊維束は、引張弾
性率18tonf/mm2〜80tonf/mm2、合糸数500〜6,
000本を使うことが可能であるが、2,000本以上
の合糸数が多い繊維束の方がコストの面でも有利であ
る。
【0008】このテープ状織物54本とマトリックスと
してビニルエステル樹脂を原料としてピッチ系黒鉛繊維
強化複合材を引抜成形法(樹脂バス含浸法)で製造した
が、図2に示す幅40mm、高さ20mmの成形体が製造中
の毛羽発生、断糸、含浸不良などのトラブルも全くなく
得られた。得られたピッチ系黒鉛繊維強化複合材は繊維
含有率60%換算で20tonf/mm2の曲げ弾性率を示し、
一方向プリプレグから成形した平板複合材の0°曲げ弾
性率21tonf/mm2の95%の機械的物性値を得ることが
できた。これは織物状の原料使用にも関わらず、繊維の
真直度がほとんど損なわれていないことを示している。
このテープ状織物を使用せず4,000本合糸の繊維束
により同じ成形体を製造しようとすると、1,836本
のクリールを用意する必要があり、設備的に大きな問題
となるが、この実施例ではテープ状織物用に54本のク
リールを設置するだけで済んだ。
【0009】次にこの発明に係るテープ状織物の他の実
施例を説明する。この実施例のテープ状織物はピッチ系
炭素繊維ヤーン2を経糸とし、緯糸にポリエステル繊維
ヤーン3を使用したものである。使用したピッチ系炭素
繊維束は引張弾性率25tonf/mm2 の長繊維を2,00
0本合糸したものを経糸として40本、ポリエステル繊
維は100デニールのものを緯糸として1本/cmの間隔
で打ち込み、織り幅25mmのテープ状織物が得られた。
【0010】
【発明の効果】本発明のテープ状織物を用いることによ
り、ピッチ系炭素繊維/黒鉛繊維の優れた超高引張弾性
率を活かして且つ大きな断面積を有する複合材を安定し
て且つより効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテープ状織物の一例を示す平面図。
【図2】本発明の複合材の製造方法を実施する装置の一
例を示す正面図。
【符号の説明】
1…テープ状織物 2…経糸 3…緯糸 4…テープ状織物のロール 5…クリール 6…バス 7…マトリックス 8…金型 9…成形品 10…糸道目板 11…ガイド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチ系炭素繊維およびピッチ系黒鉛繊
    維のうちの少なくとも一方を含むヤーンを経糸として一
    方向に引き揃え、緯糸として合成繊維糸を一定の間隔で
    配置したテープ状織物。
  2. 【請求項2】 ロール状に巻かれた複数枚の請求項1記
    載のテープ状織物をクリールに配置し、該クリールから
    引出された複数枚の前記テープ状織物にマトリックスを
    含浸させた後、所定の形状に成形するテープ状織物を用
    いた複合材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記成形が引抜成形法で行われる請求項
    2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記成形がフィラメントワインディング
    成形法で行われる請求項2記載の製造方法。
JP4349608A 1992-12-28 1992-12-28 テープ状織物とこれを用いた複合材の製造方法 Pending JPH06200444A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103556354A (zh) * 2013-10-31 2014-02-05 常熟市众望经纬编织造有限公司 吸湿性好的编织品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103556354A (zh) * 2013-10-31 2014-02-05 常熟市众望经纬编织造有限公司 吸湿性好的编织品

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