JPH0620008Y2 - 調理器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はハロゲンランプを熱源として使用する調理器に
関する。

（従来の技術） 従来の調理器として、耐熱ガラスを上面開口部に取付け
た器具本体内に、上面開口が該耐熱ガラスで覆われるよ
うにケーシングを配設し、該ケーシング内にハロゲンラ
ンプをその封止部を外部に位置させて取付けたものは知
られ、この場合、該ケーシングの上面開口縁部と該耐熱
ガラスとの間に光漏れ防止板を挾着してハロゲンランプ
のフィラメントからの光が該ケーシング外へ漏れ出して
も、該耐熱ガラスのケーシングの上面開口に対向する箇
所以外の箇所がその光によって明るくならないようにし
ている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来のものによれが、光漏れ防止板
の一部或いは端面がケーシング内に臨んでいるので、ハ
ロゲンランプのフィラメントからの放射熱が光漏れ防止
板を加熱し、これを歪ませるため、光漏れ防止板本来の
機能を十分に果し得ず、またケーシング内の熱の一部が
光漏れ防止板を伝って逃げるため、ケーシングの上方に
設置する被加熱物への加熱効率が悪くなるという不都合
があった。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記不都合を解決しようとするものであって、
耐熱ガラスを上面開口部に取付けた器具本体内に、上面
開口が該耐熱ガラスで覆われるようにケーシングを配設
し、該ケーシング内にハロゲンランプを取付けたものに
おいて、該ケーシングの上面開口縁部の外側に下段部を
設け、該下段部と該耐熱ガラスとの間に光漏れ防止板を
挾着することを特徴とする。

（作用） 本考案は上記構成によるもので、これによれば、光漏れ
防止板はケーシング内に臨んでいないので、ハロゲンラ
ンプのフィラメントからの放射熱を直接受けるようなこ
とがなくなり、したがって、光漏れ防止板は熱の影響で
歪むようなことがなく、また光漏れ防止板を伝ってケー
シング内の熱が逃げて被加熱物への加熱効率が悪くなる
ようなことはない。

（実施例） 次に本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

１は調理器の器具本体を示し、該器具本体１には、その
上面開口部２に例えば暗赤色の半透明の耐熱ガラス３を
取付けると共に、その内部にハロゲンランプ４を熱源と
したハロゲンこんろ５と、ニクロム線６を熱源としたニ
クロムこんろ７とシートヒータ８を熱源とした保温こん
ろ９とを収容する。

該耐熱ガラス３は後部に図示しないグリル用の排気口10
を備えた枠体11に嵌め込まれている。

該ハロゲンこんろ５のケーシング12は、内部のハロゲン
ランプ４のフィラメント13から発生される熱が分散され
ず、上面開口１４に集中するように、円筒形の金属製の
枠15の上面に上下２分割型の断熱材16を施して成る。該
断熱材16を構成する上下両断熱材16a,16bの接合面には
夫々半円状の切欠き17a,17bが設けられ、該ハロゲンラ
ンプ４はその封止部4aが外部に位置するように該切欠き
17a,17bに取付けられ、さらに該断熱材16aの上面開口す
なわち該ケーシング12の上面開口14は前記耐熱ガラス３
に覆われている。またハロゲンランプ４はケーシング12
の外部に設けた位置決め部材Ａによって固定される。

該ケーシング12の上面開口縁部18の外側には下段部19が
設けられ、該下段部19と該耐熱ガラス３との間に光漏れ
防止板20が介在される。この実施例では、ニクロムこん
ろ７においても同様にそのケーシングの上面開口縁部の
外側に下段部が設けられている。

尚、ケーシング12の金属製の枠15の上面15aを第４図の
ように下段部19より低い位置としたので、断熱材16aの
弾力性を利用して耐熱ガラス３と断熱材16a及び光漏れ
防止板20のそれぞれの接合面を密着させることができ
る。

ハロゲンこんろ５とニクロムこんろ７を支持する支持金
具21,22は夫々４個所ずつ器具本体１の底面のねじ24,25
により固定されて立設されるスペーサ27,28に嵌め込ま
れて位置決めされ、各こんろ５，７は各スペーサ27,28
の周囲に設けられたスプリング30,31により前記耐熱ガ
ラス３に押圧され、固定される。かくて、光漏れ防止板
20はケーシング12の上面開口縁部18の下段部19と耐熱ガ
ラス３との間に挾着され、該上面開口縁部18の該下段部
19以外の部分は該耐熱ガラス３と当接されるので、ハロ
ゲンランプ４のフィラメント13からの放射熱が光漏れ防
止板20に直接届くことがなく、したがって、光漏れ防止
板20の熱歪みを防止でき、ハロゲンランプ４のフィラメ
ント13からの光が該ケーシング12外へ漏れ出しても、そ
の光によって耐熱ガラス３のケーシング12の上面開口に
対向する個所以外の個所が確実に明るくならないように
することができる。また、光漏れ防止板20を伝ってケー
シング12内の熱が逃げることがないため、加熱効率を向
上させることができる。

尚、ハロゲンランプ４のフィラメント13からのケーシン
グ12へ漏れ出した光は、該光漏れ防止板20がなくてもニ
クロムこんろ７の周囲の耐熱ガラス３まで明るくするこ
とはないので、該ニクロムこんろ７の周囲には光漏れ防
止板20を設けなくても良いが、本実施例では光漏れ防止
板20の両側端を枠体11に嵌め込んで固定しているので、
ニクロムこんろ７の場合もハロゲンこんろ５と同様な構
成で光漏れ防止板20を挾着している。

前記ハロゲンこんろ５は熱源として３本の互いに平行す
るハロゲンランプ４，４，４を備えるもので、過熱防止
の安全装置として、650℃で出力を弱くするための熱電
対33と、700℃で出力を停止させるためのオーバーヒー
トスイッチ34とを備える２重安全構造となっている。

前記保温こんろ９は、ヒートヒータ８を耐熱ガラス３の
裏面に接着したものであり、保温こんろ９の周囲の耐熱
ガラス３も、たとえ光漏れ防止板20がなくてもハロゲン
こんろ５からケーシング12外へ漏れ出した光によって明
るくなることはないが、本実施例では保温こんろ９の周
囲にも該光漏れ防止板20を及ぼし、これに第５図のよう
にシートヒータ８の大きさよりやや大きい透孔23を設け
ることによって、組付時該透孔23をシートヒータ８の位
置決め手段とするようにした。

本実施例では、さらに碍子37を介してホットランプ38が
設けられており、このホットランプ38はハロゲンこんろ
５とニクロムこんろ７の支持金具21,22の裏側に設けら
れている図示しない温度スイッチが60℃以上を検知した
場合、点灯して耐熱ガラス３が熱くなったことを知らせ
火傷を防ぐ役目をする。

（考案の効果） このように本考案によるときは、ケーシングの上面開口
縁部の外側に設けた下段部と耐熱ガラスとの間に光漏れ
防止板を挾着したので、光漏れ防止板は、ハロゲンラン
プのフィラメントからの放射熱の影響を受けるようなこ
とがなく、本来の機能を十分に果し、また従来のものに
比して加熱効率を上げる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施の１例を示す分解斜視図、第２図
はそのハロゲンこんろの部分を示す截断正面図、第３図
はその断熱材の断面図、第４図はその要部の拡大断面
図、第５図はそのシートヒータの組付けを説明する図で
ある。 １……器具本体、２……上面開口部 ３……耐熱ガラス、４……ハロゲンランプ 12……ケーシング、14……上面開口 18……上面開口縁部、19……下段部 20……光漏れ防止板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】耐熱ガラスを上面開口部に取付けた器具本
   体内に、上面開口が該耐熱ガラスで覆われるようにケー
   シングを配設し、該ケーシング内にハロゲンランプを取
   付けたものにおいて、該ケーシングの上面開口縁部の外
   側に下段部を設け、該下段部と該耐熱ガラスとの間に光
   漏れ防止板を挾着することを特徴とする調理器。