JP2659801B2 - 電気調理器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明はランプヒータを熱源とする電気調理器に関す
る。

（従来の技術） 従来より考えられているこの種ランプヒータを熱源と
する電気調理器は、ランプヒータとして一般にハロゲン
ランプを複数具え、その上方を耐熱ガラス等から成って
透光性を有するトッププレートにより覆い、鍋など調理
容器に入れた状態でそのトッププレート上に置いた被加
熱物を、上記ハロゲンランプが発する熱により、トップ
プレートを透過させて加熱調理するようにしたものであ
る。

（発明が解決しようとする課題） 上述の電気調理器においては、ハロゲンランプが熱と
共に光を発し、その光がハロゲンランプの直上部分に透
過されるだけでなく、該ハロゲンランプを保持したホル
ダ相当の断熱体の合わせ目等から洩れ、又、その断熱体
より突出したハロゲンランプのガラス管端部の部分まで
が発光したりすることで、ハロゲンランプ部周囲の意匠
的配慮を施さない部分が照らし出されて使用者に見える
ようになり、商品性が低下するという問題点を有してい
た。

本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従
ってその目的は、ランプヒータ部周囲の意匠的配慮を施
さない部分が使用者に見えることをなくして、商品性を
向上させ得、同時に装飾枠の熱劣化やトッププレートの
割れ等も防止することのできる優れた電気調理器を提供
するにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明の電気調理器は、ランプヒータを熱源とし、そ
の上方を透光性を有するトッププレートで覆って、該ト
ッププレート上に置いた被加熱物を加熱調理するように
したものにあって、そのトッププレートの裏面に、前記
ランプヒータ直上の部分を除いて、低熱伝導性の板材か
ら成る遮光材を、前記ランプヒータを囲う断熱体とトッ
ププレートとの間で挟むと共にその断熱体により支持し
て設けて成るところに特徴を有する。

（作用） 上記手段によれば、ランプヒータ部周囲の意匠的配慮
を施さない部分が、そこに洩れた光やそこで発せられ光
により照らされても、トッププレートを透過して見える
ことは、遮光材により阻止される。

又、その遮光材は、低熱伝導性のものであるから、ラ
ンプヒータから発せられた熱を、周囲部の装飾枠等に伝
えることもほとんどない。

更に、遮光材は低熱伝導性の板材から成り、それをラ
ンプヒータを囲う断熱体とトッププレートとの間で挟む
と共にその断熱体の上に支持して設けているから、遮光
材とトッププレートの熱膨張による伸びは互いに自由に
なされ、ストレスを相手方に与えることがない。

（実施例） 以下、本発明の一実施例につき図面を参照して説明す
る。

まず第２図において、１は全体の外枠を示しており、
この外枠１内の例えば３箇所にランプヒータであるハロ
ゲンランプ２をそれぞれ複数本ずつ配設している。ハロ
ゲンランプ２は、詳細にはそのうちの図中前左部の１群
を例にとって示す第３図及び第１図から明らかなよう
に、例えば４本ずつを長円形の上・下両断熱体3,4によ
り挟んで、その下断熱体４を受皿５により外枠１の内底
面に固着することによって、該外枠１内のそれぞれ定位
置に配設している。又、その各ハロゲンランプ２群に対
しては、温度検知器６を設けると共に、排熱用の吸気ダ
クト7,排気ダクト８及び送風機９を設けている。

そして外枠１上には、例えば耐熱ガラス製にて透光性
を有するトッププレート10を設けており、これによっ
て、すべてのハロゲンランプ２群を覆っている。しかし
て、トッププレート10の裏面には、各ランプヒータ２群
の直上部分を除いて、低熱伝導性を有する板材例えばマ
イカ等のシート状薄板材から成る遮光材11を、前記上断
熱材３との間で挟むと共にその断熱体により支持して設
けている。又、トッププレート10の外周縁部には、第２
図に示す装飾枠12を設けている。

さて、上述のごとく構成したものの場合、被加熱物を
入れた鍋など調理容器を、一つのハロゲンランプ２群直
上のトッププレート10上に置き、その上でそこのハロゲ
ンランプ２に通電すると、該ハロゲンランプ２が発光・
発熱して、その熱をトッププレート10を透過して上記調
理容器に与えることにより、その内部の被加熱物が加熱
調理される。

このとき、ハロゲンランプ２を保持した上下の断熱体
3,4の合わせ目等から洩れる光や、その断熱体3,4より突
出したハロゲンランプ２のガラス管端部の部分から発せ
られる光等で、ハロゲンランプ２部周囲のダクト7,8や
送風機９など意匠的配慮を施さない部分が照らされて
も、それらがトッププレート10を透過して見えること
を、遮光材11が阻止するから、結局、それらは使用者に
見えず、かくして商品性を向上させることができる。

又、この場合、遮光材11が上述のように機能するもの
であっても、金属板など高熱伝導性のものであったとす
ると、ハロゲンランプ２から発せられた熱を、周囲部の
装飾枠12等に伝えてしまい、その熱劣化を招来すること
になるが、しかし、上記遮光材11は、マイカ等から成っ
ていて、低熱伝導性のものであるから、ハロゲンランプ
２から発せられた熱を、上記装飾枠12等に伝えることも
ほとんどなく、かくしてその熱劣化等も防止することが
でき、永く良好な状態で使用することができる。

更に、この場合、遮光材11がトッププレート10と一体
になったものであると、遮光材11とトッププレート10と
の熱膨張率の違いから、長期の使用を重ねたときに、そ
れらの伸びの違いによるストレスからトッププレート10
に割れを生じ、それ以後の使用ができなくなってしま
う。しかし、遮光材11は上記低熱伝導性の部材の中でも
板材から成るもので、更に、それをランプヒータ２を囲
った断熱体3,4とトッププレート10との間で挟むと共に
その断熱体の上に支持して設けているから、遮光材11と
トッププレート10の熱膨張による伸びは互いに自由にな
され、ストレスを相手方に与えないので、トッププレー
ト10に上述のような割れを生じず、やはり永く良好な状
態で使用できる。

尚、遮光材11はマイカ以外に、フェノール樹脂やシリ
コン樹脂，ポリフェニリンサルファイト，セラミック，
不透明ガラスなど、透光性を有する他の低熱伝導材から
成っていても良い。又、ランプヒータも、ハロゲンラン
プ以外の他のランプヒータから成っていても良い。

そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に
のみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内
で適宜変更して実施し得る。

［発明の効果］ 以上の記述で明らかなように、本発明の電気調理器
は、ランプヒータを熱源とし、その上方を透光性を有す
るトッププレートで覆って、該トッププレート上に置い
た被加熱物を加熱調理するようにしたものにあって、そ
のトッププレートの裏面に、前記ランプヒータ直上の部
分を除いて、低熱伝導性の板材から成る遮光材を、前記
ランプヒータを囲う断熱体とトッププレートとの間で挟
むと共にその断熱体により支持して設けて成るところに
特徴を有するものであり、それによって、ランプヒータ
部周囲の意匠的配慮を施さない部分が使用者に見えるこ
とをなくし得て、商品性を向上させることができ、同時
に装飾枠の熱劣化やトッププレートの割れ等も防止し得
て永く良好な状態で使用できるという優れた効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示したもので、第１図は主要
部分の縦断面図、第２図は全体の斜視図、第３図は主要
部分の斜視図である。 図面中、２はハロゲンランプ（ランプヒータ）、3,4は
断熱体、10はトッププレート、11は遮光材を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ランプヒータを熱源とし、その上方を透光
   性を有するトッププレートで覆って、該トッププレート
   上に置いた被加熱物を加熱調理するようにしたものであ
   って、そのトッププレートの裏面に、前記ランプヒータ
   直上の部分を除いて、低熱伝導性の板材から成る遮光材
   を、前記ランプヒータを囲う断熱体とトッププレートと
   の間で挟むと共にその断熱体により支持して設けて成る
   ことを特徴とする電気調理器。