JPH06200050A - 成形用ポリエステルシートおよびそれからなる成形品 - Google Patents

成形用ポリエステルシートおよびそれからなる成形品

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JPH06200050A
JPH06200050A JP1674993A JP1674993A JPH06200050A JP H06200050 A JPH06200050 A JP H06200050A JP 1674993 A JP1674993 A JP 1674993A JP 1674993 A JP1674993 A JP 1674993A JP H06200050 A JPH06200050 A JP H06200050A
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JP
Japan
Prior art keywords
sheet
polyester
ethylene glycol
butanediol
molding
Prior art date
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Pending
Application number
JP1674993A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Kawabe
雅之 川辺
Masaki Yamamoto
正樹 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 テレフタル酸とエチレングリコールおよび
1,4−ブタンジオールとを主たる構成成分としてな
り、且つエチレングリコール成分と1,4−ブタンジオ
ール成分とのモル比が9:1〜5:5であるポリエステ
ル共重合体からなり、極限粘度[η](dl/g)が
0.6≦[η]≦1.0、密度ρ(g/cm3 )が1.
280≦ρ≦1.350である、成形用ポリエステルシ
ート、および該シートからなる成形品。 【目的】 本発明の目的は、熱成形品とした場合に、優
れた耐熱性を有し、表面が平坦で美観に優れたポリエス
テルシートおよびポリエステル成形品を提供することに
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルシートおよ
びポリエステル成形品に関する。さらに詳しくは、結晶
化速度が速く成形性に優れ、成形品とした場合、表面に
異物感の少ないポリエステルシートおよびそのシートを
熱成形したポリエステル成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレートは優れた力学特性・化学特性を有するため、衣
料用・産業用繊維のほか、フィルム,プラスチックとし
て広く利用されているが最近ポリエステルシートを熱成
形し、適度に結晶化させた成形品を耐熱容器等として利
用する試みがなされている。
【0003】繊維,フィルムとしてポリエチレンテレフ
タレートを利用する場合、延伸および熱処理工程によっ
て十分結晶化させることにより形態安定性の良い製品と
しているが、上記した耐熱容器等の成形品を製造する場
合、一旦ポリエステルを押し出し成形により非晶シート
化したあと、真空成形や圧空成形といった工程において
熱的に結晶化させ、寸法安定性・耐熱性を高める場合が
多い。この際、金型温度としては150〜170℃で成
形する必要があるが、経済的にみると結晶化速度が速
く、短い成形サイクル内で成形品全体が充分結晶化し、
寸法安定性が良く、かつ良好な表面状態の成形品となる
ポリエステルシートが望まれていた。
【0004】従来、この結晶化速度が遅いという欠点を
改善するため、タルクやカオリン、炭酸カルシウムとい
った無機フィラーを押出し成形時に結晶核剤として添加
する試みがなされてきたが、添加の際ポリエステルの持
つ良好な力学特性の低下を防ぐことが出来なかった。ま
たこれらの無機フィラーはポリエステルとは本質的に親
和性がなく成形品の表面上で異物化し、そのため商品の
美観を損なう欠点があった。
【0005】さらに特開昭59−62660号公報に
は、ポリエステルにポリオレフィンを添加せしめること
により、結晶化速度を高め、成形性の改善をはかる技術
が開示されているが、ポリエステルとポリオレフィンは
本質的に非相溶であり、このためシート中のポリオレフ
ィンの含有量にバラツキが生じやすく、成形品の結晶化
速度のバラツキとなり好ましくない。またシートの成形
温度がポリオレフィンの融点よりはるかに高い温度であ
るため、ポリオレフィンが熱分解しやすいなどの問題点
があった。
【0006】また、特開平2−212546号公報に
は、ポリエステルに有機系カルシウム化合物を配合せし
めることにより結晶化速度を高める技術が開示されてい
るが、ポリエステルに不溶性のカルシウム化合物に起因
する異物が発生しやすく、成形品の表面外観が悪くなる
という欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱成
形品とした場合に、優れた耐熱性を有し、表面が平坦で
美観に優れたポリエステルシートおよびポリエステル成
形品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、テレフタ
ル酸とエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオー
ルとを主たる構成成分としてなり、且つエチレングリコ
ール成分と1,4−ブタンジオール成分とのモル比が
9:1〜5:5であるポリエステル共重合体からなり、
極限粘度[η](dl/g)が0.6≦[η]≦1.
0、密度ρ(g/cm3 )が1.280≦ρ≦1.35
0である成形用ポリエステルシート、および該シートか
らなる成形品によって達成される。
【0009】本発明において用いられるポリエステル共
重合体は、ジカルボン酸成分とグリコール成分とを公知
の方法によって重縮合せしめて得られるものであり、酸
成分として用いられるジカルボン酸は、その90モル%
以上がテレフタル酸であることが重要である。テレフタ
ル酸以外のジカルボン酸も用いることが出来るが、これ
らはなるべく酸成分の10モル%未満にとどめるのが好
ましい。このようなジカルボン酸としてイソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフ
ェニル−4,4’ジカルボン酸、3,3−ジメチルフェ
ニル−4,4’−ジカルボン酸等が例示され、これらの
ジカルボン酸は1種のみを用いても2種以上を併用して
もよい。
【0010】またグリコール成分は、エチレングリコー
ルと1,4−ブタンジオールとからなり、そのモル比が
9:1〜5:5であることが重要であり、7:3〜5:
5であることがより好ましい。エチレングリコールのモ
ル比が9より大きい場合は、熱成形品の結晶化速度が遅
すぎて、高温または長時間のヒートセット工程が必要で
あることから好ましくない。また、逆にエチレングリコ
ールのモル比が5より小さい場合は、再結晶化速度が速
すぎて、成形時に溶融ポリマーが結晶化し製膜性,後加
工性が悪くなることから好ましくない。
【0011】通常ポリエステルにはリン化合物を安定剤
として添加することが多いが、本発明のシートを構成す
るポリエステルにはリン化合物が含有されていないこと
が望ましい。これはリン化合物の含有量を多くするに従
ってシートの結晶化速度が低下してくるためである。こ
のような観点から、リン化合物を含有していないことが
高結晶性のシートとするために特に好ましい。
【0012】また本発明におけるポリエステルシートの
極限粘度[η](dl/g)は0.6≦[η]≦1.0
である必要がある。[η]が0.6より小さいと耐衝撃
性が低く、実用品として使用できない。また[η]が高
い程、一般に耐衝撃性が大きくなり成形品として好まし
い特性となるが、逆に結晶化速度は遅くなるため、長い
成形時間が必要となり成形性が悪化するため[η]は
1.0以下であることが必要である。
【0013】さらに本発明におけるポリエステルシート
の密度ρ(g/cm3 )は1.280≦ρ≦1.350
で実質的に非晶である必要がある。一方、結晶化が進
み、ρ>1.350となると成形の際、シートは硬化し
変形しにくくなり成形性が悪化する。
【0014】なお本発明のポリエステルシートは成形品
の高級感を付与する上で酸化チタン,酸化亜鉛,炭酸カ
ルシウム等の顔料を含有することもできる。さらに耐衝
撃性を高めるためにポリエチレン,ポリプロピレン等の
ポリオレフィンを、また熱安定性を高めるために抗酸化
剤等の安定剤等を含有することもできる。
【0015】本発明のポリエステルシートの製造方法と
しては特に制限はないが、通常押出機にダイを設置し、
前記ポリエステルを溶融可塑化して製造される。より非
晶状態のシートを得るためにはキャストロール温度はで
きるだけ低いことが好ましく、水冷等により冷却する。
【0016】本発明の成形品は本発明のシートを真空成
形や圧空成形といった通常の成形方法を採用して得るこ
とができる。また、熱成形品は常用のヒートセット装置
を用いてヒートセットすることが好ましい。
【0017】
【発明の効果】本発明の熱成形物は、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂から得られた熱成形物に比べて、低温か
つ短時間で、耐熱性を与える所定の結晶化度に到達させ
ることができ、経済的に非常に有利である。
【0018】
【実施例】以下、実施例にて本発明を詳述する。尚、特
性値の測定条件は表1に示す。
【0019】実施例1 ジメチルテレフタレート1モル、エチレングリコール
2.0モル、1,4−ブタンジオール0.2モル、エス
テル交換触媒として所定のテトラブチルチタネートを精
留塔を有する重合缶に投入後、微量の窒素を流しながら
210℃まで加熱,攪拌した。この間精留塔温度を60
〜70℃に維持することで、エチレングリコールを還流
させメタノールだけを系外に留出させた。収集したメタ
ノールの量より計算して、エステル交換率が約90%に
達したところで、重合用触媒としてさらにテトラブチル
チタネートを投入し、加熱,攪拌を続けながら徐々に減
圧し、約1時間かけて缶内を5Torr以下の高真空と
した。この間、温度は280℃まで上昇させた。この状
態で約4時間重合を続けた後、常圧に戻しガット状に押
し出して水で冷却後、カッターを用いて極限粘度=0.
548のペレット状のポリマーを得た。
【0020】このポリマーを減圧下150℃で水分10
0ppm以下に乾燥した後、小型製膜機によるシート成
形を行い、厚み300μmのシートを得た。得られたシ
ートをKiefel社製熱成形機を用いて成形温度15
0℃、5秒間という条件で、縦120mm,横160m
m,高さ37mmの熱成形物に成形した。この成形物に
ついて、表1の物性評価を行った。結果を表2に示す。
【0021】実施例2,3 エチレングリコール及び1,4−ブタンジオールの添加
量を表2に示す値に代える以外は同様にして重合,シー
ト成形,熱成形,測定を行った。結果を表2に示す。
【0022】比較例1,2 エチレングリコール及び1,4−ブタンジオールの添加
量を表2に示す値に代える以外は同様にして重合,シー
ト成形,熱成形,測定を行った。結果を表2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸とエチレングリコールおよ
    び1,4−ブタンジオールを主たる構成成分とし、且つ
    エチレングリコール成分と1,4−ブタンジオール成分
    とのモル比が9:1〜5:5であるポリエステル共重合
    体からなり、極限粘度[η](dl/g)が0.6≦
    [η]≦1.0、密度ρ(g/cm3 )が1.280≦
    ρ≦1.350である、成形用ポリエステルシート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシートからなるポリエス
    テル成形品。
JP1674993A 1993-01-05 1993-01-05 成形用ポリエステルシートおよびそれからなる成形品 Pending JPH06200050A (ja)

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