JPH06199843A - 5−フルオロウラシル誘導体 - Google Patents

5−フルオロウラシル誘導体

Info

Publication number
JPH06199843A
JPH06199843A JP22977491A JP22977491A JPH06199843A JP H06199843 A JPH06199843 A JP H06199843A JP 22977491 A JP22977491 A JP 22977491A JP 22977491 A JP22977491 A JP 22977491A JP H06199843 A JPH06199843 A JP H06199843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
fluorouracil
derivative
compound
glyceric acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22977491A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Akiyama
澄 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BIGEN KENKYUSHO KK
Original Assignee
BIGEN KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BIGEN KENKYUSHO KK filed Critical BIGEN KENKYUSHO KK
Priority to JP22977491A priority Critical patent/JPH06199843A/ja
Publication of JPH06199843A publication Critical patent/JPH06199843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 式中、Yは水素原子又は式 【化2】 の基を表わし;R1及びR2は同一もしくは相異なり、そ
れぞれ水素原子又は低級アルキル基を表わす、で示され
る5‐フルオロウラシル誘導体。 【効果】 本化合物は優れた癌細胞増殖抑制作用を有し
ており、制癌剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は新規な5‐フルオロウラシル誘導
体に関し、さらに詳しくは下記式
【0002】
【化3】
【0003】式中、Yは水素原子又は式
【0004】
【化4】
【0005】の基を表わし;R1及びR2は同一もしくは
相異なり、それぞれ水素原子又は低級アルキル基を表わ
す、で示される5‐フルオロウラシル誘導体に関する。
【0006】5‐フルオロウラシル(5‐FU)は癌細
胞に対する極めて強い細胞増殖抑制作用を有している
が、毒性が非常に強く医薬として使用することができな
い。この5‐FUの毒性を軽減することを目的として下
記式
【0007】
【化5】
【0008】で示されるフトラフールが開発さて、制癌
剤として臨床的に使用されているが、5‐FUに比べて
癌細胞の増殖抑制作用がかなり低下するという難点があ
る。
【0009】本発明により提供される前記式(I)の化
合物は、後述する試験例に示すとおり、5‐FUに比べ
ると若干劣るが、フトラフールよりもはるかに強い癌細
胞の増殖抑制作用を示し、制癌剤として使用することが
大いに期待される。
【0010】前記式(I)において、R1及び/又はR2
によって表わされうる低級アルキル基は直鎖状もしくは
分岐鎖状のいずれであってもよく、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル等が挙げられる。
【0011】本発明の式(I)の化合物は、例えば下記
【0012】
【化6】
【0013】で示される5‐フルオロウラシル(5‐F
U)を下記式
【0014】
【化7】
【0015】式中、R1及びR2は前記定義のとおりであ
る。
【0016】で示されるグリセリン酸誘導体又はその反
応性誘導体でアミド化することにより製造することがで
きる。
【0017】5‐フルオロウラシル(5‐FU)の式
(III)のグリセリン酸誘導体又はその反応性誘導体に
よるアミド化は、ペプチド化学におけるそれ自体既知の
アミド化反応を利用して行なうことができる。
【0018】例えば、式(I)化合物は、5‐FUを式
(III)のグリセリン酸誘導体のハライドと、塩基の存
在下に反応させることによりる。製造することができ
る。この際グリセリン酸誘導体ハライドの使用量をコン
トロールすることにより、Yが水素原子である式(I)
の化合物[以下、化合物(Ia)という]又はYが式
【0019】
【化8】
【0020】の基を表わす式(I)の化合物[以下、化
合物(Ib)という]を生成せしめることができる。
【0021】上記反応は、一般に約0°〜約30℃間の
温度、好ましくは約0°ないしほぼ室温において実施す
ることができる。該ハライドの使用量は厳密に制限され
るものではないが、通常、化合物(Ia)を目的とする
場合には、5‐FU1モル当り1〜3モル、特に1〜2
モルの範囲内で使用するのが好都合であり、また化合物
(Ib)を目的とする場合には、5‐FU1モル当り2
〜4モルの範囲内で使用するのが好都合である。また、
塩基としては、例えば、トリクエチルアミン、ピリジン
などの第三級アミン類;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムなどの無機ア
ルカリ等を使用することができ、その使用量は一般に該
ハライド1モル当り1〜2モル、好ましくは1.2〜1.
5モルの範囲内とすることができる。
【0022】上記反応は通常不活性溶媒中で行なうこと
ができ、用いうる溶媒としては、例えば、塩基メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエチレン、ト
リクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素;エチルエ
ーテル、メチルセロソルブなどの脂肪族エーテル類;ベ
ンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;アセトニトリ
ル等が挙げられる。
【0023】また、本発明の式(I)の化合物は、5‐
FUを前記式(III)のグリセリン酸誘導体それ自体
と、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)等の縮
合剤の存在下に直接反応させるか、或いは5‐FUを式
(III)のグリセリン酸誘導体のエステル(例えばメチ
ルエステル、エチルエステル、ブチルエステルなど)と
反応させることによっても製造することができる。
【0024】かくして得られる本発明の式(I)の化合
物は、一般的な既知の方法、例えば抽出、クロマトグラ
フィー、結晶化等又はそれらの組合せにより単離精製す
ることができる。
【0025】本発明により提供される前記式(I)の5
‐フルオロウラシル誘導体は、以下に記載する癌細胞に
対するin uitro試験の結果から明らかなよう
に、強力な癌細胞の増殖抑制作用を有しており、制癌剤
としての使用が大いに期待される。
【0026】試験例:in vitro癌細胞増殖抑制試験 マウス白血病P388/s 2×105個を牛胎仔血清
10%を含むRPMI1640培地に懸濁し、被検物質
(1mg/mlとなるようにジメチルスルホキシドに溶
解し、さらにこれをリン酸緩衝液にて希釈して使用)の
存在下に2日間培養し、細胞増殖に対する影響を調べ、
50%増殖抑制濃度IC50値(μg/ml)を決定す
る。その結果を下記表1に示す。
【0027】
【表1】 表 1 被検物質 IC50 後記実施例1の化合物 0.10 5‐FU 0.017 フトラフール 0.48 次に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0028】
【実施例】
実施例 1 1‐(O,O‐イソプロピリデン)グリセロイル‐5‐
フルオロウラシル(化合物(Ia))
【0029】
【化9】
【0030】グリセリン酸アセトニドカリウム塩(2.
58g、14mmol)を乾燥エーテル(30ml)に
懸濁させ、その中へ塩化チオニル(1.80g、15m
mol)のエーテル(5ml)溶液を滴下する。滴下後
2時間還流させた後、室温に冷却し、沈殿を吸引ロ過す
る。ロ液を減圧濃縮し、残渣をグリセリン酸アセトニド
酸塩化物として用いる。
【0031】5‐フルオロウラシル(1.30g、10
mmol)とピリジン(1.11g、14mmol)お
よび乾燥アセトニトリル(25ml)の混合物を0℃に
冷却し、この混合物へ上記の酸塩化物のアセトニトリル
溶液(10ml)を滴下する。1時間0℃でかくはんし
た後、室温で12時間かくはんする。反応終了後、エバ
ポレーターで溶媒を除去し、残渣にクロロホルム(40
ml)を加える。結晶が析出するので吸引ロ過を行う。
この結晶は生成物の一部であるため、加熱クロロホルム
で洗浄する。一方、ロ液はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフで精製し、ベンゼン‐アセトン(3:1)の溶媒で
留出した部分より1‐(O,O‐イソプロピリデン)グ
リセロイル‐5‐フルオロウラシルが得られる。収量は
クロロホルムより析出した結晶をあわせ1.15g(収
率44.6%)。Mp257‐260℃IR:3100
cm-1(NH)、1730、1660cm-1(C=
O)、124 0cm-1(―O―) NMR:δ=1.31(3H,s)、1.44(3H,
s)、4.20(1H,d)、4.25(1H,d)、
5.42(1H,dd)、8.20(1H,d)、12.
2(1H,brs)。
【0032】実施例 2 1.3‐ビス[(O,O‐イソプロピリデン)グリセロイ
ル]‐5‐フルオロウラシル(化合物(Ib))
【0033】
【化10】
【0034】実施例1と同様の方法によりグルセリン酸
アセトニドカリウム塩(2.58g、14mmol)と
塩化チオニル(1.80g、15mmol)より、グリ
セリン酸アセトニド酸塩化物を合成する。
【0035】5‐フルオロウラシル(1.30g、10
mmo)を乾燥ピリジン(30ml)中に懸濁させ、0
℃に冷却し、上記の酸塩化物のアセトニトリル(5m
l)溶液を滴下する。0℃で1時間かくはん後、室温で
12時間かくはんする。反応終了後ピリジンを減圧濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用い
精製する。ベンゼン‐アセトン(10:1)の溶媒で留
出した部分より、1,3‐ビス[O,O‐イソプロピリデ
ン)グリソロイル]‐5‐フルオロウラシルが得られ
る。収量1.18g(収率31%)、油状物質。
【0036】IR:1740cm-1(C=O)、120
0cm-1、1100cm-1、1060cm-1(―O
―)。
【0037】NMR:δ=1.37(6H,s)、1.4
9(6H,s)、4.15(2H,d)、4.23(2
H,d)、4.62(2H,d)、8.81(1H,
d)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 式中、Yは水素原子又は式 【化2】 の基を表わし;R1及びR2は同一もしくは相異なり、そ
    れぞれ水素原子又は低級アルキル基を表わす、で示され
    る5‐フルオロウラシル誘導体。
JP22977491A 1991-08-16 1991-08-16 5−フルオロウラシル誘導体 Pending JPH06199843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22977491A JPH06199843A (ja) 1991-08-16 1991-08-16 5−フルオロウラシル誘導体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22977491A JPH06199843A (ja) 1991-08-16 1991-08-16 5−フルオロウラシル誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06199843A true JPH06199843A (ja) 1994-07-19

Family

ID=16897468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22977491A Pending JPH06199843A (ja) 1991-08-16 1991-08-16 5−フルオロウラシル誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06199843A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0354583B1 (en) DC-88A derivatives
JPS58154582A (ja) 新規なカンプトテシン誘導体およびその製造法
CN114276354B (zh) 1-氨基苯并[4,5]咪唑并[1,2-a]吡嗪-3-甲酰胺类化合物及其制备和应用
Sneath et al. Protein-binding polyhedral boranes. 3
JPS6247196B2 (ja)
CN116897149A (zh) 一种连接基药物偶联物的制备方法及其中间体
JPH06199843A (ja) 5−フルオロウラシル誘導体
JPS6272662A (ja) 4−アルコキシ−3−ピロリン−2−オン−1−イル−酢酸アルキルエステルおよびその製造方法
Rigo et al. Studies on pyrrolidinones. Synthesis of N‐acylpyroglutamic acids having bactericide and fungicide properties
KR100708581B1 (ko) 리토나비르의 합성 방법
JPS6024102B2 (ja) 5−フルオロウラシル誘導体の製法
US5079375A (en) Process for the synthesis of N.sup.α -fluorenylmethoxycarbonyl-NG -trityl-arginine
US6593475B1 (en) Preparation of derivative of 3-sulfonamido-4-phenylaminopyridine
JP2671401B2 (ja) α‐アミノチオアセトアミド誘導体およびその製造法
El Naggar et al. Synthesis and Biological Activity of Some New 4-(Aminoacyl) Aminopyridines and 2-(Aminoacyl) Aminopyrimidine Derivatives
JPS6360969A (ja) イミダゾ−ル誘導体の製造方法
JPS58172399A (ja) ムラミルトリペプチド誘導体
JP2004511548A (ja) N−置換された2−スルファニルイミダゾールの調製方法
JPS5946511B2 (ja) 1−(n−ヒドロキシアルキルカルバモイル)−5−フルオロウラシル類およびその製造法
KR900004218B1 (ko) 아미노글리코사이드계 항생물질 유도체의 제조방법
AU692774B2 (en) Asymmetrically substituted diaminodicarboxylic acid derivatives and a process for their preparation
JPS607624B2 (ja) 1―(n―アラルキルカルバモイル)―5―フルオロウラシル類およびその製造法
JPH06228149A (ja) 新規な5環性ヘテロ環化合物、製造中間体とそれらの製造方法
PL189248B1 (pl) Sposób wytwarzania 1-(p-metoksybenzoilo)-2-pirolidonu
US4631291A (en) Enterobactin type compounds