JPH06199605A - 防虫剤組成物及びその製造方法 - Google Patents

防虫剤組成物及びその製造方法

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JPH06199605A
JPH06199605A JP35973292A JP35973292A JPH06199605A JP H06199605 A JPH06199605 A JP H06199605A JP 35973292 A JP35973292 A JP 35973292A JP 35973292 A JP35973292 A JP 35973292A JP H06199605 A JPH06199605 A JP H06199605A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】パラジクロルベンゼンの使用量を減量するとき
にも有効な防虫効果を長期間に亘って発揮し、パラジク
ロルベンゼンに特有な芳香を減衰させ得る防虫剤組成
物、及びこの組成物を得る有効な製造方法を弊害なく提
供するにある。 【構成】天然植物精油又はその抽出成分が溶融状態にあ
るパラジクロルベンゼン中に混入されることによって固
体パラジクロルベンゼン中に含有せしめられてなること
を特徴とする。 【効果】固体パラジクロルペンゼンに天然植物精油又は
その抽出成分を配合した組成から、使用量を減量する場
合にも一定の防虫効力を長期間に亘って発揮させること
ができる。また精油は固体パラジクロルベンゼン中に均
一な状態で配合される。これによって防虫効果は安定化
され、さらに精油の流出による弊害が防止される。また
パラジクロルベンゼンに特有な刺激臭をも減衰させ得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パラジクロルベンゼ
ンを主剤とする防虫剤組成物の改良構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衣料等に対する最も強力な防虫剤
として用いられてきたものの1つとして、パラジクロル
ベンゼン製剤を挙げることができる。
【0003】このパラジクロルベンゼン製剤は、パラジ
クロルベンゼンの結晶の一定量を例えば打錠することに
よって一定形に成形して利用されるのが一般的である。
つまり、パラジクロルベンゼンの昇華ガスが周囲に発散
されることによってその防虫効力が発揮される。また、
このパラジクロルベンゼン製剤は、通気性の包袋内に封
入されることによって製品化されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のパラジクロルベンゼン製剤では、その昇華ガスを発散
させることによるものであるから、その防虫効力を2〜
3ヶ月の長期間に亘って安定的に発揮させるためには比
較的に多量の製剤が必要となる。
【0005】つまり、従来、標準容量の領域(50l容
量)について、パラジクロルベンゼン製剤が標準用量
(約80g)で使用される場合、実際上、その有効期間と
される2〜3ヶ月に亘りその防虫効力を有効に発揮させ
ることはできない。事実上、その有効な防虫効力を上記
した期間を通じて有効に発揮させるためには上記した標
準用量の数倍の薬剤量が必要となる。
【0006】しかし、これでは衣類等の収納ケース内が
多量の防虫剤によって占められることになって不都合で
ある。即ち、防虫剤の存在によって収納可能な衣類等の
量が制限されることだけでなく、その収納ケースへの衣
類等の出し入れが困難となる場合があるからである。
【0007】また、防虫剤につき、前記した標準用量と
する場合、その防虫剤を例えば20日間隔で追加乃至は取
り替えることが必要となる。この期間はあまりにも短期
間であり、また季節の移り変わりにも即応していないた
め、その操作ははなはだめんどうである。
【0008】また、パラジクロルベンゼンは特有の強い
芳香を伴うため、その使用量が多くなると収納していた
衣類等に強く浸み付いてしまうという欠点もある。
【0009】そこで、この発明では、パラジクロルベン
ゼンの使用量を減量するときにも有効な防虫効力を長期
間に亘って発揮し得ると共に、パラジクロルベンゼンに
特有な芳香を減衰させ得る防虫剤組成物及びこの組成物
を得る有用な製造方法を弊害なく提供することを目的と
した。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は防虫剤組成物につき、次のような構成とし
た。即ち、天然植物精油又は天然植物精油の抽出成分が
溶融状態にある固体パラジクロルベンゼン中に混入され
ることによって固体パラジクロルベンゼン中に含有せし
められてなることを特徴とする。
【0011】上記した組成において、天然植物精油とし
ては、レモングラス油、カッシャ油、タイムホワイト
油、ピメント油など、また天然植物精油の抽出成分とし
ては、オイゲノール、チモール、ケイヒユなど、パラジ
クロルベンゼンの融点に比して沸点が極端に低く揮発性
の高いものを除いて選択的に適用することができる。
【0012】パラジクロルベンゼンの溶融状態は、その
結晶を直接その融点(約64℃)以上に加熱することによ
って得られるが、この加熱操作は、加熱時の温度の安定
性を考慮して、例えば、その融点以上にまで加温した水
浴上で実行することが好ましい。
【0013】また、天然植物精油等の量は、パラジクロ
ルベンゼンに基づく防虫作用を維持させ、かつ有効な減
量効果を発揮させるためのバランスを考慮して、パラジ
クロルベンゼンに対し 0.5〜10重量%とするのが好まし
い。
【0014】この防虫剤組成物は、結晶粉末、顆粒状の
ほか、打錠剤の形態で使用することができ、また、通気
性の包袋若しくは容器内に収容して利用することができ
る。
【0015】なお、通気性の包袋を利用する場合には、
使用過程においてこの防虫剤組成物から流出するおそれ
のある含有精油を外部へ流出させない構成、例えば、不
織布材と不織材、不織布材と通気性の合成樹脂フィルム
等の外層と内層とからなる二重層の包材を用いた包袋を
採用することができる。
【0016】次に、この防虫剤組成物は、次のような製
造方法によって得ることができる。即ち、固体パラジク
ロルベンゼンと天然植物精油又は天然植物精油の抽出成
分(以下、単に「精油」という。)とを混合し、これを
溶融混合する過程と、この混合液を冷却する過程とから
なることを特徴とする。
【0017】また、固体パラジクロルベンゼンの溶融温
度は、十分かつ安定的な溶融状態を得るに足る60〜100
℃、好ましくは60〜80℃である。
【0018】この固体パラジクロルベンゼン中への精油
の混入は、固体パラジクロルベンゼンに対し所定量の精
油を注加撹拌するをもって足りる。
【0019】この混合液は冷却されることによって固化
される。この冷却過程が自然放冷による場合には塊状物
として得られる。従って、この場合には、特定の成形器
内で一定大きさ及び一定形のものとして個別に冷却固化
させるか、または得られた塊状物を適当な大きさに破断
しこの断片を製剤とするか、若しくはこれを破砕するこ
とによって粉末粒を得て、この粉末粒を打錠し製剤化す
ることができる。
【0020】次に、この発明の第二の製造方法は、前記
第一の製造方法における冷却過程が、溶融状態のパラジ
クロルベンゼンと精油との混合液を氷水中で冷却する過
程と、さらにこの冷却によって生じた固体を脱水する過
程とからなることを特徴とする。
【0021】この方法の冷却過程では、氷水量は前記し
た混合液量に比して大量、例えば約5倍量であることが
好ましい。また脱水は、例えば吸引ろ過、遠心脱水など
の方法によって実行することができる。
【0022】また、この方法により得られる冷却後の固
体は、パラジクロルベンゼンの結晶粉末の状態で得られ
る。従って、この結晶粉末のまま製剤として使用するこ
とができるが、この結晶粉末を打錠しまたは顆粒化して
製剤化することができる。
【0023】
【作用】この発明では、次のような作用が生じる。ま
ず、この発明の防虫剤組成物において、精油がパラジク
ロルベンゼンの結晶中にその皮膜によって包み込まれた
状態で含有保持される。従って、常温下において、パラ
ジクロルベンゼンの昇華に伴って精油も揮散して両者の
ガスが混合状態で生じる。
【0024】この混合ガスは、後記するように、一種の
防虫効力の補強作用、つまり、パラジクロルベンゼンの
使用量の減少分を補うに足る防虫作用を発揮する。具体
的には、パラジクロルベンゼンの使用量につき約3分の
1の量で同等の防虫効力を得ることができる。
【0025】また、この混合ガスにおいて、精油の特有
な芳香がパラジクロルベンゼンの刺激臭を減衰させるよ
うに作用する。
【0026】また、前記したように、精油はパラジクロ
ルベンゼンの結晶中に含有保持されていることから、容
易に外部に流出せず、また結晶粉末のままで製剤化さ
れ、また錠、顆粒として製剤化されるときにも固体パラ
ジクロルベンゼンに対し精油は均一に配合された状態で
得ることができる。従って、生じる混合ガス中に含まれ
る各成分の割合は経時的にほぼ一定していて、前記した
防虫効力の安定化に寄与する。
【0027】次に、この発明の製造方法において、第一
過程は固体パラジクロルベンゼンを溶融して液化するも
のであり、例えば、約64℃の比較的に低い温度状態で実
行されることと相俟って、これに対する精油の混合を可
能とする。従って、冷却過程におけるパラジクロルベン
ゼンの再結晶化により、混合された精油はこのパラジク
ロルベンゼンの結晶中に包含される。
【0028】また、特に、冷却過程が比較的に多量の氷
水中で行われる場合には、前記した混合液中の特にパラ
ジクロルベンゼンが急冷されると共に、多量の分散媒の
存在によって、パラジクロルベンゼンの結晶が精油を包
含した状態で水中に分散して得られる。従って、これを
脱水することによって、パラジクロルベンゼンの結晶が
精油を包含した粉末粒を得ることができる。
【0029】
【実施例】次に、この発明の実施例を示す。 (実施例1)先ず、パラジクロルベンゼンの結晶99.5g
にレモングラス油 0.5gを注加混合し、これを撹拌しな
がら、水浴上で約64℃にまで加温して溶融液とした。次
いで、これを底の平たい容器内に流し込んで室温(約20
℃)下に自然放冷させた。この結果、容器内に結晶塊が
得られた。次いで、これを取り出して粉砕して、この粉
末を打錠して4gの錠剤を得た。
【0030】図1に、この錠剤1の内部形態を示した。
即ち、この錠剤1は前記した粉砕によるパラジクロルベ
ンゼンの粒子2中に一定量の精油3を包含していること
によって、全体としてこの精油3…が均一に分散した状
態で含有する様子を示したものである。なお、4、5、
6はそれぞれ、この錠剤1についての上面部、下面部及
び側面部である。
【0031】次に、この錠剤1の2個を図2に示すよう
に並列的に包袋11内に封入して製品10とした。なお、12
はこの包袋11の形成材たる包材であり、19…はこの包袋
11の閉止部を示す。
【0032】また、この包材12は、図3に示すように、
比較的に孔目の荒い不織布剤(60μ厚)の外層13とより
孔目の細いポリプロピレン材(40μ厚)の内層16とから
なる重層構成をなす。なお、14及び15はそれぞれ外層13
の繊維材とその目の孔部を、また17及び18は内層16の繊
維材とその目の孔部を表わしている。従って、この包材
12は通気性を呈する。
【0033】次に、この製品10を試料として、室温25〜
27℃、平均湿度60%下に以下のように試験を行った。先
ず、30×30mm大のウールモスリンについて初期重量を測
定し、このウールモスリンの表面にコイガ(20日令、1
検体10匹)の5検体を供試虫として放ち、この供試虫が
逃げないようにこれを金網で包んで供試材とした。
【0034】また、ダンボール紙からなる収納ケース
(50l容量)を用意し、この収納ケース内に前記した製
品10の試料を3個均等位置に分散配置し、この収納ケー
ス内を蓋で閉じた状態でそのまま1週間放置した。
【0035】次いで、この収納ケースの蓋を開いて、前
記した供試材の1つを配置して同様に蓋で閉じた。この
配置時から1週間経過後に当該供試材を取り出して、ウ
ールモスリンについての食害状況を観察し1週間のデー
タとした。
【0036】次いで、この収納ケース内を蓋で閉じた状
態で1週間放置した後、これを開いて前記の新たな供試
材を配置し同様に蓋で閉じた。この配置時から1週間経
過後に当該供試材を取り出して、そのウールモスリンに
ついての食害状況を観察し3週間後のデータとした。以
後同様の手段で5週間後の供試材におけるウールモスリ
ンについての食害状況のデータを得た。
【0037】また別途に、パラジクロルベンゼンのみか
らなる打錠剤4.0 g2個を前記と同一の包袋11内に並列
的に封入して対照試料とした。
【0038】この対照試料を10包配置して、上記同様の
試験を行って、供試材のウールモスリンについての食害
状況の経時的なデータを得て、これを対照試料(1)の
データとした。またこの対照試料を3包配置して上記同
様の試験を行って得られた食害状況の経時的なデータを
対照試料(2)のデータとした。
【0039】このようにして得た製品試料及び対照試料
(1)及び(2)のデータについて、防虫剤が無の場合
のコントロールによるときのデータに基づいて、それぞ
れの場合の食害抑制率を求めて次表1に示した。
【表1】 なお、食害抑制率の算出は次の計算式によった。
【数1】
【0040】表1の結果から、この発明の製品試料によ
れば、パラジクロルベンゼンの量を標準用量(80g)の
約3分の1に減量したにもかかわらず、パラジクロルベ
ンゼン単独でその実質使用量が標準用量である場合と同
等の防虫効果が得られることを確認することができる。
この防虫効果の向上は、パラジクロルベンゼンをほぼ同
量使用した場合の対照試料(2)のデータとの対比から
も確認することができる。
【0041】また、この発明の製品試料による場合、そ
の使用期間中に生じた芳香も、含有するレモングラス油
に特有の芳香を主体としたものであり、もってパラジク
ロルベンゼンの刺激性の芳香が減衰していたことも確認
した。
【0042】また、この発明の錠剤1については、当初
その含有する精油3はパラジクロルベンゼンの個々の結
晶2中にその一定量がそれぞれ包含された状態にあって
容易に外部へ流出するおそれはない。しかし、使用過程
において打錠剤1の表面部分に存在する結晶2…につい
てその結晶2の一部分が昇華するとき、その精油3が外
部へ流出することもある。実際、使用開始後7日で錠剤
1の表面に精油3の存在が認められた。
【0043】しかし、この場合、精油3の浸み出し量が
比較的に少ないことから、製品10において、図4に示す
ように、その流出精油3aのほとんどは内層16部にのみ
吸着され、外層13の表面上には全く及んでいなかった。
これは外層13上の孔部15での毛細管現象による作用が内
層16の孔部18での作用力より弱いことによると考えられ
る。
【0044】なお、パラジクロルベンゼンの結晶と精油
との組み合わせにおいて、パラジクロルベンゼンの結晶
の一定量を打錠し、これに一定量の精油を滴下含浸させ
た組成も考えられる。しかし、この組成の錠剤におい
て、精油は主としてパラジクロルベンゼンの結晶間に及
んだ状態で含有されることになる。従って、図5に示す
ように、この錠剤21中での精油23の含有状態は極めて不
均一な状態にあり、例えば精油23が滴下された面である
上面部24及び下面部25の部分に集中して存在し、その側
周面部26にはほとんど存在しない偏った状態となる。
【0045】従って、例えば、錠剤21量に対し1重量%
量の精油23が含浸され、これが前記包材12と同一の包材
27によって包装され使用される場合、その偏ったしかも
結晶22…間に存在する状態にある精油23はその比較的に
多量のものが錠剤21の表面上に浸出状態となり易い。こ
のため、図6に示すように、この錠剤21の表面に接する
包材27上にはその内層31のみならず外層28上にも流出精
油23aが及ぶことになる。なお、29、30は外層28の繊維
材と孔部、また32、33は内層31の繊維材と孔部である。
【0046】このような弊害はケース内収された衣類に
精油の付着によるシミなどを生じさせ、またこの発明の
防虫効果を不安定化させる原因ともなる。前記たよう
に、この発明はこれらの弊害をも解消し得る。
【0047】(実施例2)先ず、パラジクロルベンゼン
の結晶99.5gにレモングラス油 0.5gを注加混合、これ
を撹拌しながら水浴上で約64℃にまで加温して溶融液と
した。次いで、これを撹拌しながら 500mlの氷水(約5
℃)中へ注加して撹拌した。次いで、これを吸引ろ過し
て後、そのろ紙上で乾燥させた。この結果、結晶粉末が
得られた。
【0048】この結晶粉末の8gを前記した実施例1の
場合と同様に包袋11内に図2に示す形態で封入して製品
試料とし、その10包を収納ケース(50l容量)内に配置
して試験し、供試材についてのウールモスリンに対する
食害抑制率を求めて次表2に示した。
【表2】
【0049】なお、食害抑制率の計算は前記同様であ
る。表2の結果から、この製品試料によれば、実施例1
の場合と同等の防虫効果を発揮し得ることを確認するこ
とができ、また使用期間中パラジクロルベンゼンからの
刺激臭は減衰され、また包袋11の外層13面上への精油の
流出も全く認められなかった。
【0050】
【発明の効果】上述したように本発明は構成されること
から、次のような効果が発揮される。先ず、防虫剤組成
物について、固体パラジクロルベンゼンに天然植物精油
又はその抽出成分を配合した組成から、パラジクロルベ
ンゼンの使用量について減量する場合にも一定の防虫効
力を長期間に亘って発揮させることができる。この防虫
効果の向上により、防虫剤の使用個数を減少させ、また
従来の標準用量で使用されるときにはより効果的な防虫
効果を長期間に亘って発揮させることが可能となった。
【0051】また、精油は溶融状態にあるパラジクロル
ベンゼン中に混入されることによって含有されることか
ら、パラジクロルベンゼンの結晶固体中にそれぞれ一定
量の精油が包含されるように構成される。従って、この
結晶粉体のままでの使用の場合のみならず、錠剤、顆粒
剤としての使用の場合にも、精油の均一な配合状態が得
られる。
【0052】この精油の均一化は、上記した防虫効果の
安定化、確実性、さらには精油の残量を減じて効率的な
利用が可能となる。また一定期間に表面上に浸出する精
油の量を減少させ、衣類等上への精油の付着するなどの
弊害を容易に解消することが可能となる。
【0053】また、パラジクロルベンゼンからの刺激臭
は減衰状態となるから、この刺激臭の衣類への付着に伴
う障害等が軽減される。
【0054】また、この発明の製造方法は、上記した有
用な防虫剤組成物を容易かつ確実に製造することを可能
とするものである。
【0055】特に、溶融状態にあるパラジクロルベンゼ
ンと精油の混合液が氷水中で冷却される過程による場合
には、組成物が直接均一な結晶で得られることから、粉
末分包製剤に適し、また打錠して錠剤にまで加工するの
も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この本発明の防虫剤組成物の中央縦断面正面図
【図2】同製品化形態の斜視図
【図3】同説明的部分拡大断面図
【図4】同説明的部分拡大断面図
【図5】比較対照の中央縦断面正面図
【図6】同説明的部分拡大断面図
【符号の説明】
1 錠剤 2 パラジクロルベンゼンの結晶 3 精油
【数2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然植物精油又は天然植物精油の抽出成
    分が溶融状態にあるパラジクロルベンゼン中に混入され
    ることによって固体パラジクロルベンゼン中に含有せし
    められてなることを特徴とする防虫剤組成物。
  2. 【請求項2】 固体パラジクロルベンゼンと天然植物精
    油又は天然植物精油の抽出成分とを混合し、これを溶融
    混合する過程と、この混合液を冷却する過程とからなる
    ことを特徴とする防虫剤組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 固体パラジクロルベンゼンと天然植物精
    油又は天然植物精油の抽出成分とを混合し、これを溶融
    混合する過程と、この混合液を氷水中で冷却する過程
    と、この冷却によって生じた固体を脱水する過程とから
    なることを特徴とする防虫剤組成物の製造方法。
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