JPH06198338A - 金属薄板折り曲げ加工方法及び装置 - Google Patents

金属薄板折り曲げ加工方法及び装置

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JPH06198338A
JPH06198338A JP35865692A JP35865692A JPH06198338A JP H06198338 A JPH06198338 A JP H06198338A JP 35865692 A JP35865692 A JP 35865692A JP 35865692 A JP35865692 A JP 35865692A JP H06198338 A JPH06198338 A JP H06198338A
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die
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thin metal
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章 水田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属薄板のコ状状折り曲げが一工程で精度良
く、折り曲げることができる金属薄板の折り曲げ加工方
法及び装置を提供する。 【構成】 ダイス2 を保持したダイホルダベース30をそ
の移動方向に重なる二重ベース構造とし反発し合う付勢
力を備えた状態とし、ポンチ1 側のホルダベース上に配
置された一対のダイスがその両ダイス間隙を狭める方向
に付勢され該付勢力に抗してその付勢途中にて係止され
た状態に保たれ、この状態にてポンチと押さえ手段及び
ダイスとの間に金属薄板を供給した後、ダイホルダーベ
ースをポンチ側に移動して、金属薄板をポンチにほぼ沿
うように折り曲げ、その後、ダイホルダベースをポンチ
側にさらに押圧することにより、該ベース間の間隔が小
さくなるように相互移動を生じさせ、該相互移動により
ダイスの係止を解除することにより、ダイスをポンチ方
向に押しつけるようにして前記金属薄板の折り曲げ角部
の角決めを行う金属薄板折り曲げ加工方法及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄板の折り曲げが
一工程で精度良く、且つ金属板の板厚寸法のバラツキに
影響されることなく、所定の寸法に折り曲げることので
きる金属薄板の折り曲げ加工方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、所定の形状に切り抜かれた金
属板をポンチ及びダイスにより一定の形状に折り曲げる
加工は各種分野において広く採用されている。この折り
曲げ加工を用いたものとして、例えば磁気ディスクや光
磁気ディスク等のカートリッジの開口部を開閉する金属
シャッタがある。この金属シャッタを成形には、平板状
の金属板をコ字状に折り曲げるのであるが、このコ字状
の曲げ加工方法として一般的な方法は、例えば図5に示
すような構成の装置を使用して行う。
【0003】すなわち、図5に示すように、金属薄板6
0をポンチホルダ20に固定されたポンチ1とばね4で
付勢された突き出しパッド3で挟持した状態で、この金
属薄板60を型溝状の一対のダイス22の中に押し込む
ようにする。この動作は、ダイスホルダベース31をシ
ャンク50で駆動して下降(ポンチ側への移動)させる
ことにより、前記金属薄板60をダイス内に押し込んで
断面コ字状に曲げる所謂底突曲げ金型を使用する。そし
て、この方式では前記ダイス22は前記ダイスホルダベ
ース31に固定された固定式であって、図6に示すよう
に前記ダイス22の溝幅寸法Wの設定は、前記ポンチ1
の厚み幅Wに金属板60の板厚t×2を加えた値とする
のが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、折り曲げ理論
上はスプリングバックやスプリングゴーを極力抑制して
精度良く折り曲げを行うためには、突き出しパッドの適
性な圧力と型溝ダイスの所定の安定した面圧(例えば前
記シャッタにおいては2〜4t/cm2 程度の面圧)が
必要である。しかし、従来方式では特に金属板の板厚寸
法のバラツキの影響により、前記ダイスとポンチとの間
の隙間寸法も変動するため、所定の安定した面圧をかけ
ることは現実的には殆どできず、コ字状折り曲げの寸法
もバラツキを生じるという問題があった。
【0005】これに対し、特公平4−4047号公報で
は、ダイ部の角部を傾斜面とする装置が開示されてお
り、また特開平3−264116号公報においては、プ
レス下死点において金属板のウエブの両側端部に1〜3
%の圧縮塑性歪みを付与する方法として、型溝底部の曲
げ角R部を除く両側端部1/4以内とする内側部に上記
圧縮塑性歪みを起こさせる方法が開示されている。しか
し、いずれにしても従来のごとく固定型のダイスである
と、板厚寸法のバラツキに対しては完全な対策とはなり
得ず、あるいは長期使用による装置の位置設定が部材の
磨耗により正確な折り曲げができず、折り曲げ寸法にバ
ラツキが発生するという難点があった。特に、磁気ディ
スクカートリッジ用の金属シャッタにおいては、その曲
げ精度は表裏板部と天板部の角部分において決定される
が、この角部分の精度の僅かなずれが該表裏板部の先端
部分の間隔の大きなずれとなって現れるために、極めて
高精度の折り曲げ加工が要求されている。この発明は、
このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、
金属板の板厚寸法にバラツキがあっても、極めて簡単な
方法および構成によって所定の安定した面圧を金属薄板
にかける金属薄板の折り曲げ加工方法及び装置を得るこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、ポ
ンチと押さえ手段の間に金属薄板を挟持した状態で該押
さえ手段の両側に位置するダイスにより該金属薄板をポ
ンチ側に折り曲げる金属薄板折り曲げ加工方法におい
て、前記ダイスを保持したダイホルダベースをその移動
方向に重なる二重ベース構造としてかつ互いに反発し合
う付勢力を備えて初期間隔をあけた状態とし、前記ポン
チ側の前記ホルダベース上に配置された一対の前記ダイ
スがその両ダイス間隙を狭める方向に付勢され該付勢力
に抗してその付勢途中にて係止された状態に保たれてお
り、この状態にて前記ポンチと前記押さえ手段及びダイ
スとの間に金属薄板を供給したのちに、前記ダイホルダ
ーベースを前記ポンチ側に移動して、前記金属薄板を前
記ポンチにほぼ沿うように折り曲げ、その後、前記ダイ
ホルダベースをポンチ側にさらに押圧することにより、
該ベース間の前記初期間隔が小さくなるように相互移動
を生じさせ、該相互移動により前記ダイスの前記係止を
解除することにより、前記ダイスを前記ポンチ方向に押
しつけるようにして前記金属薄板の折り曲げ角部の角決
めを行うことを特徴とする金属薄板折り曲げ加工方法に
より達成できる。
【0007】又、本発明の上記目的は、ポンチと該ポン
チに対向する押さえ手段の間に金属薄板を挟持すると共
に、該押さえ手段の両側に位置するダイスにより該金属
薄板をポンチ側に折り曲げて断面略コ字状に成形する金
属薄板折り曲げ加工装置において、前記ダイスを保持し
たダイホルダベースがその移動方向に重なる第1のベー
スと第2のベースとの二重ベース構造で、該両ベース間
には該ベースが互いに反発し合う付勢部材を備えて相互
の距離を特定の範囲で変更自在に構成されており、前記
第1のベース上に配置された前記ダイスはその両ダイス
が回動自在に軸支され該両ダイスの加工面が間隙を狭め
る方向へ該第1のベースとの間に設けた付勢部材にて付
勢され且つ前記第2のベースに固定されたストッパーア
ームにより該付勢部材の付勢力に抗して付勢途中にて係
止されており、一方、前記ポンチを保持するポンチホル
ダ側には前記ダイスを保持した前記第1のベースの一部
に当接して該第1のベースの移動を制限するストッパが
設けられており、前記ダイホルダーベースを前記ポンチ
側に移動して前記ストッパが前記第1のベースに当接し
てその移動を制限したときに、前記ストッパーアームに
よる前記両ダイスの係止が解除されて、前記ポンチにほ
ぼ沿うように折り曲げられた前記金属薄板を、さらにポ
ンチ側に押圧するように構成されたことを特徴とする金
属薄板折り曲げ加工装置により達成することができ、さ
らに、前記金属薄板を前記ポンチとの間に押圧する前記
押さえ手段が、該金属薄板の屈曲される断面方向におい
てその剛性の低い領域を避けた位置にて押さえるように
構成されたことによっても達成することができる。
【0008】
【実施態様】以下、本発明の一実施態様を図面を参照し
て説明する。図1〜図5は本発明に係る一実施態様を示
すものであり、図1及び図2は磁気ディスクカートリッ
ジの金属シャッタを折り曲げ加工する装置、図3は本実
施態様の装置により成形する金属シャッタの外観斜視図
であり、図4及び図5は本実施態様における装置の動作
を示すための要部拡大概略図である。本実施態様におけ
る折り曲げ加工装置(プレス機)は、図1及び図2に示
すように、大別すると上側に位置するダイホルダーベー
ス30と、下側に位置するポンチホルダーベース40と
からなる所謂ダイセットであり、前記ダイホルダーベー
ス30は図示しないガイドポスト等によりその上下移動
を高精度に案内されるものである。
【0009】前記ポンチホルダーベース40には、ポン
チホルダ20、該ポンチホルダ20によりベース中央に
ポンチ1が保持され、該ポンチ1の両側には金属シャッ
タ70(図3参照)の素材板である平板状の金属薄板6
0を位置決めする位置決めガイド20aが配置されてお
り、さらに該位置決めガイド20aの外側には、前記ダ
イホルダーベース30が下降した際に第1のベース31
に設けた上側ストッパ10と当接して、該ダイホルダー
ベース30の作動圧を受ける下側ストッパ11が設けら
れている。なお、前記ポンチ1の幅wは、図3に示す前
記金属シャッタ70の幅w0 と略同じに構成され、ま
た、その横方向(図において紙面の垂直方向)の長さは
該シャッタ70の長さA以上の長さを有している。な
お、本明細書中における金属薄板とはその板厚が0.1
mm乃至0.5mm程度の金属板であり、例えばSUS
304等に素材からなるものである。
【0010】前記ダイホルダーベース30は第1のベー
ス31と第2のベース32とから二重ベース構造であ
る。そして、プレス駆動力に連結されたシャンク50と
は前記第2のベース32が接続されている。前記第1の
ベース31には軸支部21において支持ピン5により軸
支された一対のダイス2が回動可能に向き合うように設
けられている。前記一対のダイス2は横方向部材である
槓杆部2aと縦方向部材である成形部2bとからなる側
面形状が例えばL字形状のものであり、その槓杆部2a
は、それぞれ押圧ばね9により下方に付勢された押圧ピ
ン8によりその一端が押されていると共に、この付勢力
に対向するべく該前記押圧ピン8とは反対側をおさえる
ストッパアーム7が夫々設けられている。
【0011】すなわち、前記第1のベース31の両端付
近には、前記ダイス2の槓杆部2aの端部を前記押圧ば
ね9によって常に下方に付勢する一方、前記槓杆部2a
の端部下面は、前記第2のベース32の両側に取付けら
れた前記ストッパアーム7の受け部7aに常に押し付け
られた状態となっている。さらに前記一対のダイス2の
成形部2b,2b間には複数本の丸棒で構成される突き
出しパッド3が設けられ、金属板60を前記ポンチ1と
協働して曲げ加工時に位置ずれを生じない程度の強さの
パッド用ばね4により常に付勢することができる。な
お、前記両ダイス2の槓杆部2aにはそれぞれ調節ボル
ト6が貫通した状態で設けられており、該調節ボルト6
の先端部が前記第1ベース31に接していることによ
り、前記両ダイス2間の間隔調整を行うことが出来ると
共に、前記第1のベース31と前記第2のベース32が
相互に接近しない限り、前記ダイス2は前記第1のベー
ス31に固定された状態となっている。また、前記第1
のベース31と前記第2のベース32間には圧縮ばね3
3が適宜箇所に複数介装されていると共に、適所に配置
された吊りボルト34により、該圧縮ばね33の弾力で
両ベース間には非作動時には一定の間隔Lが保たれるよ
うになっている。なお、前記吊りボルト34は第1のベ
ース31を第2のベース32に吊持するもので、その数
は特に限定するものではなく一つ或は複数個配置されて
両ベースを相互間隔を移動可能に連結しているボルトで
ある。
【0012】次に作動を説明する。図示しない供給装置
により前記金属薄板60が所定位置に送り込まれた後
に、前記シャンク50を介した駆動力によって前記ダイ
ホルダーベース30が下降を開始する。前記ダイホルダ
ーベース30が所定の位置まで下降すると、前記金属薄
板60は前記ポンチ1と前記突き出しパッド3により押
圧された状態となり、さらに前記ダイホルダーベース3
0が下降すると、該金属薄板60は一対の前記ダイス
2,2間内に折り曲げられながら押し込まれる(図2の
状態)。この押し込まれた時点では、前記ダイス2は前
記第2のベース32に取付けられた前記ストッパアーム
7および該ダイス2に設けた前記調節ボルト6により固
定された状態となっている。すなわち、この状態では従
来の一般的な底突きU折り曲げ金型とほぼ同じ位置関係
となっている。
【0013】そして、その詳細は拡大部分図4に示すご
とく、一対の前記ダイス2,2の間隔W1 と前記ポンチ
1の厚み幅w、および前記金属薄板60の最大許容厚み
寸法tmax の関係はW1 =w+2tmax となっている。
図2において、さらに駆動手段が駆動されることにより
前記ダイホルダーベース30が下降すると、前記第1の
ベース31に設けた上側ストッパ10と前記ポンチホル
ダーベース40に設けた下側ストッパ11とが当接し、
該第1のベース31はそれ以上下降できなくなる。つま
りこの状態で従来のU字折り曲げに近い状態の一次折り
曲げが完了することになる。
【0014】次に、この時点で本実施態様ではさらにプ
レス駆動が続いており、その駆動力が前記第1のベース
31と前記第2のベース32間に介装された前記押しば
ね33の弾力を上回ると、前記第2のベース32はさら
に下降し、前記第1のベース31との間隙寸法Lが小さ
くなる。そして間隙寸法Lが小さくなった分だけ、前記
ストッパアーム7も下降するため、前記一対のダイス
2,2はそれぞれ前記支持ピン5を軸として回動可能な
状態となる。このとき、前記第1のベース31に設けた
前記押圧ばね9に付勢された前記押圧ピン8による前記
ダイス2の槓杆部2aに対する押圧力により、前記ダイ
ス2は前記支持ピン5を支点とするてこの力が生じ、該
ダイス2の成形部2bが前記金属薄板60の折り曲げ側
面角部61を強圧する。
【0015】すなわち、図5に示すように、一対の前記
ダイス2,2の間隔W2 が狭くなるように駆動され、前
記金属薄板60に必要な所定の面圧がかかるようになっ
ている。このときの前記ダイホルダーベース30の下死
点における前記ダイス2,2の最大間隔W2 と、前記ポ
ンチ1の厚み幅w、及び前記金属薄板60の最小許容量
厚みtmin との寸法関係はW2 <w+2tmin となっ
て、成形された該金属薄板の折り曲げ側面角部61は塑
性変形歪みを受ける。その結果、図3に示す成形完了金
属薄板である前記シャッタ70におけるコ字形の内側寸
法wは、w<W2 −2tmin の寸法関係となる。そこ
で、上記の関係状態を満足するように、前記ダイホルダ
ーベース30の下死点を設定するとともに、前記第1の
ベース31と前記第2のベース32との間隔Lの押し代
を決定すればよいことになる。又、加圧のときは前記ダ
イス2の成形部2bと前記ポンチ1との関係は、平行状
態かあるいはポンチ角部(折り曲げコーナー部)に近く
なるような傾斜を有する方が望ましい。
【0016】なお、本実施態様においては、ステンレス
薄鋼板を用いた3.5インチ磁気ディスクカートリッジ
用のシャッタを製造した場合について説明したもので、
その先端部分、すなわち表裏板部72と73との間隔w
1 =3.0mm±0.3の精度を得ることができた。ま
た、本実施態様においては、前記金属薄板60を前記ポ
ンチ1との間に押圧する押さえ手段である前記突き出し
パッド3は、該金属薄板60の屈曲される断面方向にお
いてその剛性の低い領域(図3において開口部74)を
避けた位置で、例えば図3に示すように天面板部71の
略中央部及び両端部の3箇所を押さえるようにすること
により、前記金属薄板60が折れ曲がるときに力の作用
状態をバランスが良くなる結果、安定した折り曲げ加工
を実施することができる。
【0017】本発明は上記実施態様に限らず突き出しパ
ッドは例えば図8に示すような構成でもよい。図8に示
す構成の場合は、一対のダイス2(片方のみ図示)間に
は直方体で構成される突き出しパッド3が設けられ、該
突き出しパッド3は金属板60を前記ポンチ1と協働し
て曲げ加工時に位置ずれを生じない程度の強さの複数の
パッド用ばね4により常に付勢されている。本実施態様
においては、前記金属薄板60を前記ポンチ1との間に
押圧する押さえ手段である直方体の前記突き出しパッド
3は上述の如く少なくとも2ケ以上のばね4を有してお
り、該金属薄板60を全体的に押さえることができるだ
けでなく、該金属薄板60の屈曲される断面方向におい
てその剛性の低い領域(図3において開口部74)で
は、押圧する該ばね4の強さを調整することにより、前
記金属薄板60が折れ曲がるときに力の作用状態のバラ
ンスを良くすることができ、安定した折り曲げ加工を実
施することができる。
【0018】また、上記実施態様では、上側ベースに折
り曲げダイスを、下側ベースにポンチを設けたが、本発
明においてはこれをベースごと逆の位置関係としてもよ
く、ベースの移動を案内するガイドポストの取付けを変
更する程度で、全く同様な機構で達成できる。さらに前
記第1のベースに設けたダイスを加圧する手段はばねに
限らず、気圧、液圧等の手段でもよいことは勿論であ
り、またダイスの形状等においても図示のものに限定さ
れるものではない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る可動
ダイスを有する装置を用い、成形品の折り曲げ側面角部
に強圧を加える方法を採ることによって、しかもその可
動ダイスの移動は上下ベースの接近動作に伴って作動で
きるので、金属薄板のコ字形折り曲げが一工程で精度よ
くでき、且つ金属薄板の板厚寸法のバラツキに影響され
ることなく、所定の折り曲げが可能である。又、可動ダ
イスの移動に特別な駆動系を必要とせず折り曲げ金型の
構成も簡単であり、摺動部が少なく摩擦によるプレス精
度への影響が殆んどない。従って、無潤滑でもプレス機
の単純な上下駆動のみで容易に折り曲げ部に必要な面圧
を長期にわたり安定して横方向から加えられ、折り曲げ
加工後、スプリングバック等の変形の生じない寸法の安
定した製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施態様における装置の一部破
断部を伴う正面図である。
【図2】図1に示した装置における作動途中の一部破断
部を伴う正面図である。
【図3】本発明による装置により形成された製品の斜視
図である。
【図4】図1における要部(ダイス部)の作用説明図で
ある。
【図5】図1における要部(ダイス部)の作用説明図で
ある。
【図6】従来の折り曲げ加工装置の概略図である。
【図7】図6におけるダイス部分の作用説明図である。
【図8】本発明の他の実施態様における要部拡大斜視図
である。
【符号の説明】
1 ポンチ 2 ダイス 2a ダイス横杆部 2b ダイス成形部 3 突き出しパッド 4 パッド用ばね 5 支持ピン 6 調節ボルト 7 ストッパアーム 7a 受け部 8 押圧ピン 9 押圧ばね 10 上側ストッパ 11 下側ストッパ 21 軸支部 30 ダイホルダーベース 31 第1のベース 32 第2のベース 33 押しばね 34 吊りボルト 40 ポンチホルダーベース 50 シャンク 60 金属薄板 61 金属薄板の折り曲げ側面角部 L 第1のベースと第2のベースとの間隔 W ダイス間隔 w ポンチの厚み幅 t 金属薄板の板厚
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】すなわち、図5に示すように、金属薄板6
0をポンチホルダ20に固定されたポンチ1とばね4で
付勢された突き出しパッド3で挟持した状態で、この金
属薄板60を型溝状の一対のダイス22の中に押し込む
ようにする。この動作は、ダイスホルダベース31をシ
ャンク50で駆動して下降(ポンチ側への移動)させる
ことにより、前記金属薄板60をダイス内に押し込んで
断面コ字状に曲げる所謂底突曲げ金型を使用する。そし
て、この方式では前記ダイス22は前記ダイスホルダベ
ース31に固定された固定式であって、図6に示すよう
に前記ダイス22の溝幅寸法Wの設定は、前記ポンチ1
の厚み幅に金属板60の板厚t×2を加えた値とする
のが一般的である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンチと押さえ手段の間に金属薄板を挟
    持した状態で該押さえ手段の両側に位置するダイスによ
    り該金属薄板をポンチ側に折り曲げる金属薄板折り曲げ
    加工方法において、前記ダイスを保持したダイホルダベ
    ースをその移動方向に重なる二重ベース構造としてかつ
    互いに反発し合う付勢力を備えて初期間隔をあけた状態
    とし、前記ポンチ側の前記ホルダベース上に配置された
    一対の前記ダイスがその両ダイス間隙を狭める方向に付
    勢され該付勢力に抗してその付勢途中にて係止された状
    態に保たれており、この状態にて前記ポンチと前記押さ
    え手段及びダイスとの間に金属薄板を供給したのちに、
    前記ダイホルダーベースを前記ポンチ側に移動して、前
    記金属薄板を前記ポンチにほぼ沿うように折り曲げ、そ
    の後、前記ダイホルダベースをポンチ側にさらに押圧す
    ることにより、該ベース間の前記初期間隔が小さくなる
    ように相互移動を生じさせ、該相互移動により前記ダイ
    スの前記係止を解除することにより、前記ダイスを前記
    ポンチ方向に押しつけるようにして前記金属薄板の折り
    曲げ角部の角決めを行うことを特徴とする金属薄板折り
    曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 ポンチと該ポンチに対向する押さえ手段
    の間に金属薄板を挟持すると共に、該押さえ手段の両側
    に位置するダイスにより該金属薄板をポンチ側に折り曲
    げて断面略コ字状に成形する金属薄板折り曲げ加工装置
    において、前記ダイスを保持したダイホルダベースがそ
    の移動方向に重なる第1のベースと第2のベースとの二
    重ベース構造で、該両ベース間には該ベースが互いに反
    発し合う付勢部材を備えて相互の距離を特定の範囲で変
    更自在に構成されており、前記第1のベース上に配置さ
    れた前記ダイスはその両ダイスが回動自在に軸支され該
    両ダイスの加工面が間隙を狭める方向へ該第1のベース
    との間に設けた付勢部材にて付勢され且つ前記第2のベ
    ースに固定されたストッパーアームにより該付勢部材の
    付勢力に抗して付勢途中にて係止されており、一方、前
    記ポンチを保持するポンチホルダ側には前記ダイスを保
    持した前記第1のベースの一部に当接して該第1のベー
    スの移動を制限するストッパが設けられており、前記ダ
    イホルダーベースを前記ポンチ側に移動して前記ストッ
    パが前記第1のベースに当接してその移動を制限したと
    きに、前記ストッパーアームによる前記両ダイスの係止
    が解除されて、前記ポンチにほぼ沿うように折り曲げら
    れた前記金属薄板を、さらにポンチ側に押圧するように
    構成されたことを特徴とする金属薄板折り曲げ加工装
    置。
  3. 【請求項3】 前記金属薄板を前記ポンチとの間に押圧
    する前記押さえ手段は、該金属薄板の屈曲される断面方
    向においてその剛性の低い領域を避けた位置にて押さえ
    るように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の
    金属薄板折り曲げ加工装置。
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