JPH06197693A - 甲殻類のシーズニングオイルの製造方法 - Google Patents

甲殻類のシーズニングオイルの製造方法

Info

Publication number
JPH06197693A
JPH06197693A JP4362136A JP36213692A JPH06197693A JP H06197693 A JPH06197693 A JP H06197693A JP 4362136 A JP4362136 A JP 4362136A JP 36213692 A JP36213692 A JP 36213692A JP H06197693 A JPH06197693 A JP H06197693A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
fat
crustacean
seasoning
flavor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4362136A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Sakamoto
浩一 坂元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANNOO SHOKUHIN KK
Original Assignee
SANNOO SHOKUHIN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANNOO SHOKUHIN KK filed Critical SANNOO SHOKUHIN KK
Priority to JP4362136A priority Critical patent/JPH06197693A/ja
Publication of JPH06197693A publication Critical patent/JPH06197693A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
  • Seasonings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 甲殻類の風味を有し赤橙色を呈するシーズニ
ングオイルを簡便に製造する。 【構成】 甲殻類のシーズニングオイルは,甲殻類の副
生物と食用油脂を主原料とし,加熱フライ,加熱ボイ
ル,油脂の分離,酸化防止剤の添加,油脂の精製といっ
た工程で製造される。得られるシーズニングオイルは,
市販の甲殻類のフレーバーと比べ匂いは弱いが,自然な
甲殻類の風味を持ち,かつ,加熱フライ時の条件を変え
ることで匂いの質が変えられるという特徴を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,甲殻類の風味を有し赤
橙色を呈するシーズニングオイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からブール・ド・クルュスタッセと
いうフランス料理の素材があるが,工業生産はされてい
ない。
【0003】工業生産されている甲殻類のフレーバー
は,いわゆるオレオレジンや精油またはその乳化型であ
り,抽出・蒸留・精製などの大がかりな装置や複雑な操
作や調香が必要となり高価である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,甲殻類の風
味を有し赤橙色を呈するシーズニングオイルを大量・簡
便かつ安価に製造しようとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は,甲殻類の
副生物(頭・殻)と食用油脂を主原料とし,大量・簡便
かつ安価に製造可能なシーズニングオイルである。
【0006】本発明でいう甲殻類の副生物である頭や殻
(以下,副生物と略す)は,組砕もしくは原形のまま用
いる。使用する副生物は,単独あるいは二者の混合でも
かまわない。副生物の鮮度に問題がなければ,冷蔵品あ
るいは凍結品のどちらでもよい。また,使用する食用油
脂はいかなるものでもよく,例えば大豆油,なたね油,
コーン油,パーム油などの植物油脂,牛脂,豚脂,鶏
脂,乳脂などの動物油脂を単独あるいは混合して用いる
ことができる。これらの原料油脂は,日本農林規格(J
AS)の食用精製油脂に準じた油脂であればよい。
【0007】本発明の甲殻類のシーズニングオイルに
は,副原料として油溶性の酸化防止剤の添加が不可欠で
ある。酸化防止剤は,食品衛生法に使用が認められたも
のであればよい。例えば,グアヤク脂,クエン酸イソプ
ロピル,ビタミンE,ノルジヒドログアヤレチック酸,
没食子酸プロピルなどがあげられる。しかし,顧客に与
える印象を考慮するとビタミンEが好ましい。
【0008】まず原料油脂を100〜180℃まで加熱
昇温する。加熱温度は,100℃以上であればいかなる
温度でもかまわないが,作業上,原料油脂の沸点以下が
好ましい。この時の加熱方法は特に限定されないが,昇
温時間を短くする目的で撹拌しながら加熱するのが好ま
しい。
【0009】次に原料油脂100部に対し副生物70〜
100部を加熱された原料油脂中に投入する。副生物
は,さきに述べたいずれのものでもかまわない。副生物
の投入量が甲殻類のシーズニングオイルの匂いの強さを
決定する。しかし,投入量が70部末満だと匂いが弱過
ぎ,100部以上だと効率よく着香されない。
【0010】副生物投入後,加熱フライする。フライ時
の加熱方法は特に限定されないが,均一にフライする目
的で撹拌しながら加熱するのが好ましい。フライ終了時
の油脂温度は,甲殻類のシーズニングオイルの匂いの質
を左右する。例えば,フライ終了時の油脂温度が100
〜105℃だと煮えた甲殻類臭がし,105〜114℃
だと焼けた甲殻類臭がし,115℃以上だと焦げた匂い
がする。希望する匂いを着香させるため各温度域を適宜
選択する必要がある。
【0011】フライ終了時の油脂温度は,甲殻類のシー
ズニングオイルのもう一つの特徴である呈色も左右す
る。油脂温度が100〜110℃の時鮮やかな赤橙色を
呈する。フライ終了時の油脂温度が100℃末満だと副
生物の持つ水分が十分に蒸発せず原料油脂の副生物への
浸透を阻害するため,香気物質や呈色物質(アスタキサ
ンチン)が抽出されず原料油脂への着香や着色は起こら
ない。加熱時間の長短は,製造スケールの大きさや製造
条件に関係するが,上記の各温度域に達しさえすれば問
題とはならない。
【0012】フライ終了後,副生物が上に浮かないよう
おもしを入れ,原料油脂100部に対し熱湯を130部
以上投入する。おもしの形態は,副生物が通過しなけれ
ばいかなるものでもかまわない。熱湯の投入量は,副生
物が完全にひたればよい。投入量が少な過ぎると油脂の
回収率がおちる。
【0013】熱湯投入後,加熱ボイルする。ボイル時間
は30分間程度でよい。この操作は,副生物に付着・浸
透した油脂を分離し,かつ着香する目的を持つ。ボイル
時間が短いと油脂の分離が十分でなく,ボイル時間が長
くてもより以上の効果は期待できない。ボイル時の加熱
方法は特に限定されないが,撹拌しないほうがよい。加
熱温度は水相が弱く沸騰する程度が好ましい。この時,
油相上に不溶物が浮いてくるので,できるだけ取り除く
ほうが好ましい。
【0014】ボイル終了加熱停止後,油相を回収する。
回収方法はいかなる方法でもよいが,油脂を効率よく回
収するため釜の上の方から粗瀘過しながら回収するほう
がよい。
【0015】回収後の油脂に酸化防止剤を直ちに添加す
る。この時の添加方法は,酸化防止剤を均一に分散させ
る目的で撹拌するのが好ましい。添加量は酸化防止剤に
よりそれぞれ異なり,また,原料油脂でも異なるので種
々選択する必要がある。例えば,ビタミンEで,α−ト
コフェロール高含有物を動物由来の原料油脂に用いた場
合回収油脂に対し210〜280ppm,β−トコフェ
ロール・γ−トコフェロール高含有物を動物由来の原料
油脂に用いた場合回収油脂に対し40〜160ppm添
加するのが好ましい。酸化防止剤は,油脂の酸化を防止
するだけでなくアスタキサンチンの酸化も防止する。ア
スタキサンチンは,比較的不安定な物質で酸化され易
く,酸化されると色を消失する。この事により酸化防止
剤は,二次的に甲殻類のシーズニングオイルの退色も防
止する。
【0016】酸化防止剤添加後の油脂を瀘過・精製す
る。瀘過・精製方法は通常行なわれている方法でよい。
連続式遠心分離機だけでも十分精製できるが,複数の瀘
過・精製操作を組み合わせるのが好ましい。油脂温度が
低下し効率よく精製できない時は,80〜90℃に加熱
保温する必要がある。
【0017】精製後の油脂を冷却する。冷却の方法は,
放冷または熱交換などいかなる方法でもよい。
【0018】このようにして製造された甲殻類のシーズ
ニングオイルは,そのまま用いることもできるが,他の
食用油脂や甲殻類のフレーバー(オレオレジン,精油)
を混合したりできる。また,食品添加物の乳化剤を用い
て上記のものの乳化品を作成したり,乳化後賦形剤を添
加し噴霧乾燥などの乾燥処理をして粉末品を作成したり
できる。乳化剤としては,レシチン,グリセリン脂肪酸
エステル,ソルビタン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エ
ステル,プロピレングリコール脂肪酸エステルがあげら
れる。乳化後に添加する賦形剤としては,デキストリン
などがあげられる。
【0019】
【実施例】
【0020】実施例1
【0021】サンノー食品(株)製鶏油1000gを1
20℃に撹拌加熱した。
【0022】これに,未処理のエビの凍結副生物770
gを加え,油温が103℃になるまで撹拌し加熱フライ
した。
【0023】これにおもしを入れ,熱湯1300gを加
え,水相が弱く沸騰した状態で30分間加熱した。同時
に油相上に浮いてきた不溶物をすくいとり捨てた。
【0024】加熱を止め,油相をすくいとり分液ロート
に入れ分離した。
【0025】ビタミンE(理研ビタミン(株)製Eオイ
ルスーパー80)を分離した油脂に対し100ppm添
加し撹拌した。
【0026】この油脂を90℃に加熱保温し,卓上遠心
分離機で3500rpmにて精製した。
【0027】このようにしてエビのシーズニングオイル
(A)810gを得た。
【0028】シーズニングオイル(A)と市販のエビフ
レーバーとを官能比較した結果,シーズニングオイル
(A)は,エビフレーバーより匂いは弱いが,自然なエ
ビの風味を有していた。
【0029】実施例2
【0030】サンノー食品(株)製鶏油1000gを1
20℃に撹拌加熱した。
【0031】これに,未処理のエビの凍結副生物770
gを加え,油温が110℃になるまで撹拌し加熱フライ
した。
【0032】これにおもしを入れ,熱湯1300gを加
え,水相が弱く沸騰した状態で30分間加熱した。同時
に油相上に浮いてきた不溶物をすくいとり捨てた。
【0033】加熱を止め,油相をすくいとり分液ロート
に入れ分離した。
【0034】ビタミンE(理研ビタミン(株)製Eオイ
ルスーパー80)を分離した油脂に対し100ppm添
加し撹拌した。
【0035】この油脂を90℃に加熱保温し,卓上遠心
分離機で3500rpmにて精製した。
【0036】このようにしてエビのシーズニングオイル
(B)810gを得た。
【0037】シーズニングオイル(B)と市販のエビフ
レーバーとを官能比較した結果,シーズニングオイル
(B)は,エビフレーバーより匂いは弱いが,自然なエ
ビの調理香と風味を有していた。
【0038】実施例3
【0039】サンノー食品(株)製鶏油1000gを1
20℃に撹拌加熱した。
【0040】これに,粗砕したカニの凍結副生物770
gを加え,油温が103℃になるで撹拌し加熱フライし
た。
【0041】これにおもしを入れ,熱湯1300gを加
え,水相が弱く沸騰した状態で30分間加熱した。同時
に油相に浮いてきた不溶物をすくいとり捨てた。
【0042】加熱を止め,油相をすくいとり分液ロート
に入れ分離した。
【0043】ビタミンE(理研ビタミン(株)製Eオイ
ルスーパー80)を分離した油脂に対し100ppm添
加し撹拌した。
【0044】この油脂を90℃に加熱保温し,卓上遠心
分離機で3500rpmにて精製した。
【0045】このようにしてカニのシーズニングオイル
(C)800gを得た。
【0046】シーズニングオイル(C)と市販のカニフ
レーバーとを官能比較した結果,シーズニングオイル
(C)は,カニフレーバーより匂いは弱いが,自然なカ
ニの風味を有していた。
【発明の効果】
【0047】本発明により甲殻類の風味を有し赤橙色を
呈するシーズニングオイルが簡便に製造できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 甲殻類の副生物(頭・殻)と食用油脂を
    主原料とした甲殻類のシーズニングオイルの製造方法。
JP4362136A 1992-12-28 1992-12-28 甲殻類のシーズニングオイルの製造方法 Pending JPH06197693A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4362136A JPH06197693A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 甲殻類のシーズニングオイルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4362136A JPH06197693A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 甲殻類のシーズニングオイルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06197693A true JPH06197693A (ja) 1994-07-19

Family

ID=18476027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4362136A Pending JPH06197693A (ja) 1992-12-28 1992-12-28 甲殻類のシーズニングオイルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06197693A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2402723A1 (es) * 2011-10-31 2013-05-08 Restaurante Casa José Aranjuez S.L. Procedimiento para la elaboración de un concentrado de marisco rico en grasa

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2402723A1 (es) * 2011-10-31 2013-05-08 Restaurante Casa José Aranjuez S.L. Procedimiento para la elaboración de un concentrado de marisco rico en grasa

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6348711B2 (ja) 呈味改善剤
CN102239977B (zh) 应用包含长链高不饱和脂肪酸和/或其酯的醇香味改良剂的方法
KR20190043531A (ko) 감미 및/또는 염미의 증강제
JPH099939A (ja) パーム油抽出天然抗酸化剤を含有する食品又は飼料
WO2017061524A1 (ja) 香味油の製造方法
ZA200104534B (en) Fortification of food products with olive fruit ingredients.
CN106689418B (zh) 用于炒制火锅底料的油脂组合物
JPH0581214B2 (ja)
JPH01218549A (ja) 風味油の製造法
JP2015057979A (ja) 酸化安定性が向上した油脂及びその製造法
CN103859244A (zh) 含油脂食品及其制造方法、菜籽油、抑制加热杀菌气味的方法
JP4974302B2 (ja) 香味抽出物の製造方法
JP6361853B2 (ja) ルウ用油中水型乳化物及びそれを使用したソース類またはスープ類
JPS6356790B2 (ja)
WO2022158297A1 (ja) 食用油脂組成物、食品、食用油脂組成物の製造方法、食品の製造方法、食品の風味付与剤、食品の風味付与方法、及び風味油の風味維持方法
JPH06197693A (ja) 甲殻類のシーズニングオイルの製造方法
JPH02200159A (ja) 賦香食用組成物
JPH05987B2 (ja)
JP6821937B2 (ja) 生鮮魚肉加工食品用の魚由来成分含有植物油脂、油脂組成物、生鮮魚肉加工食品および酢飯食品
JP2001029050A (ja) 含水固形ルー用油脂組成物
KR101687011B1 (ko) 참치 꼬리 스테이크 및 이의 제조방법
JPH02131538A (ja) 風味油およびその製造法
KR100271560B1 (ko) 당과 아미노산의 가열반응에 의한 향미유 제조방법
JP2004129615A (ja) 食品用着色剤、着色食品および食品の着色方法
JPH0453448A (ja) 風味油の製造法