JPH0619609B2 - 複写機用複写紙搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複写機における複写紙搬送装置に関するもの
で、特に複写紙の両面を複写するための複写機用複写紙
搬送装置に関するものである。

従来原稿等の被複写物を複写するのに使用される複写紙
は、複写に際して片面のみしか複写されていないので、
複写紙を節約するためと、大量に複写紙を消費する場合
紙の使用量が半分で済み複写紙の保管が効率的になると
いう理由により両面複写の必要性が生じてきた。

この両面複写をするには、複写紙の片面を複写して排出
口から排出された複写紙を人為的に裏返しにして、送入
口にセットし再び複写をするという煩雑な方法で実施し
ているので非能率であるという欠点があった。

このような欠点を除去するために、大型複写機において
は、自動的に複写紙を反転させて両面複写を可能にした
ものも一部開発されているが、複雑な反転機構を必要と
し装置も大型化され、その結果ディスクトップタイプ式
の小型機にはとうてい適応できないという不都合があっ
た。

また、特開昭５８−５４３５２号公報並びに特開昭５６
−２５７５５号公報に示されているような両面複写機が
あった。

しかしながら、前記特開昭５８−５４３５２号公報に記
載された両面複写機は、複写紙の片面が複写された後、
その複写紙の他面を複写するために、付加ユニット装置
を必要とし、必然的に複写紙を大型化し、構造が複雑に
なるので、もっと小型で簡単な構造の両面複写機の開発
が望まれていた。

また、特開昭５６−２５７５５号に記載された両面複写
機は、複写紙の片面が複写された後、その複写紙の他面
を複写するために、両面コピー用の補助トレーを本体に
対して出没動作させる構造にしていた。

そのため、同補助トレーが本体から突出した場合に、作
業者に当接するおそれがあり、危険性を有し、また、複
写紙本体外に突出するための、スペースを必要としてい
た。

したがって、補助トレー自身を出没させるための機構が
複雑で、高価なものとなっていた。

そこでこの発明は、主機枠１の一側端に装着されている
第１の給紙カセット３と、前記主機枠１の一側端に装着
され前記第１の給紙カセット３と併設されている第２給
紙カセット４と、前記第１の給紙カセット３より供給さ
れ、片面側を画像が転写されて定着された後の複写紙Ａ
を指令信号に基づいてコピー受皿５へ向かう第１の案内
路と、この第１の案内路から分岐している第２の案内路
と、前記複写紙Ａを前記第１の案内路と第２の案内路と
のいずれか一方に搬送する搬送方向切換板２７と、この
搬送方向切換板２７により前記第２の案内路の方向に送
り込まれた複写紙Ａを第２の給紙カセット４に向けて還
送する還送ベルト３３とを備えた複写機用複写紙搬送装
置において、前記第２の給紙カセット４は、反転された
複写紙の他面側に画像を転写し、転写された画像を定着
させるために給紙する乗載板４１と、前記還送ベルト３
３により送られた複写紙を前記還送ベルト３３から受け
とるための第１の位置と前記乗載板４１に隣接して複写
紙を前記乗載板４１に移載するための第２の位置との間
を移動し得る移載皿４９とを有している複写機用複写紙
搬送装置を得ることを主な目的とするものである。

以下図面に従って本発明の一実施例を説明する。第１図
は反転状態を示す複写紙の簡略化した断面図で、第２図
は反転した他面側を複写する複写機の簡略化した断面図
である。図中１は主機枠であって、その上部には原稿を
水平に載置する透明板２が設けられてる。複写紙Ａを収
納する第１の給紙カセット３は、第１図のごとく主機枠
１の右端部の略中央に装着され、その構造は後述するが
複写紙の裏面を複写するための第２の給紙カセット４
が、第１の給紙カセット３の下方に併設されて、複写完
了後の複写紙は第１図における左端部に設けられたコピ
ー受皿５上に排出される。

なおこのような主機枠１に装着される給紙カセットは垂
直方向に併設される第１の給紙カセット３、第２の給紙
カセット４の二段２個に限定されるものではなく、垂直
方向に三段３個のごとく多段に多数個併設して各種サイ
ズの複写紙を収納するようにしてもよい。

主機枠１の略中央部にはその全周面に感光層（図示せ
ず）が被覆されている感光ドラム６が回転自在に装着さ
れており、前記透明板２上の原稿に投射されて反射され
た光は、可動反射鏡７，８，インミラーレンズ９、反射
鏡１０を介して感光層上に投射されて原稿の像を結像
し、感光層上に静電像を形成する。この感光ドラム６の
周囲には感光層を帯電させる帯電コロナ放電器１１、感
光層上に形成された静電潜像を顕像化してトナー像にす
る現像装置１２、感光層上に形成されたトナー像を複写
紙に転写するための転写用コロナ放電器１３転写後の感
光層上に残留しているトナーを除去するクリーニング装
置１４とが配置されている。

１８，１８′，２０，２０′，２２，２２′，は片面複
写をするためレバー１６により押し上げられて給紙ロー
ラ１５により給紙された複写紙Ａを搬送するためのそれ
ぞれ一対の搬送ローラである。また１７，１７′は給紙
ローラ１５と搬送ローラ１８，１８′との間に設けられ
ている案内板で、１９，１９′，２１，２１′は前記ロ
ーラ間に架設されて複写紙を案内するそれぞれ一対の案
内板である。２４は感光ドラム６で転写された複写紙を
定着器２５へ搬送する搬送ベルトでベルトローラ２３，
２３′間に張設されている。

定着器２５で加熱定着された複写紙は、送り出しローラ
２６，２６′により送り出され、第２図仮想線に示すよ
うに排出ローラ６０，６０′を経てコピー受皿５へ向か
う第１の案内路と、第１図仮想線に示すように、第１の
案内路から垂直方向へ分岐して還送ベルト３３へ向かう
第２の案内路に従って搬送される。

この複写紙を第１の案内路と、第１の案内路から分岐す
る第２の案内路とのうちいずれか一方に搬送させるのが
搬送方向切換板２７で、第１図に示されるように主機枠
１に一体的に取付けられてもよければ、主機枠１に着脱
自在に取付けられてもよい補助機枠３０に配設され、主
機枠１内に設けられている送り出しローラ２６，２６′
と補助機枠３０内に設けられている排出ローラ６０，６
０′との間に介在されている。この搬送方向切換板２７
は枢支軸２７ａにより枢支され、指令信号により枢支軸
２７ａを中心として第１図、第２図に示されるように回
動可能で、第２図実線に示すように水平方向に回動され
たときは送り出しローラ２６，２６′から送り出された
複写紙は搬送方向切換板２７上を通過して排出ローラ６
０，６０′を経てコピー受皿５へ向かう第１の案内路を
とる。他方搬送方向切換板２７が第１図に示すように上
方に回動即ち斜辺部２７ｂが送り出しローラ２６，２
６′と相対する方向に回動した場合には、送り出しロー
ラ２６，２６′から送り出された複写紙は搬送方向切換
板２７と当接して垂直方向に分岐される第２の案内路を
とる。

この搬送方向切換板２７の下方には引き込みローラ２
９，２９′が配設され、搬送方向切換板２７と当接して
水平方向から垂直方向下方に分岐されてきた片面複写済
みの複写紙を引込み、引き込みローラ２９，２９′の下
方に位置する還送ベルト３３上に複写紙を載置させる。
２８，２８′は前記搬送方向切換板２７より分岐されて
きた複写紙を還送ベルト３３上に案内する案内板であ
る。

この還送ベルト３３は、第１図に示されるように、補助
機枠３０の右端部に配置されているベルトローラ３１と
その右端部に配置されているベルトローラ３２間に張設
されている。なお、この還送ベルト３３は単にベルトに
限定されるものではなくローラコンベヤでも差支えなく
要は複写紙をその上に載置して搬送できるものであれば
よい。前記ベルトローラ３２上には還送ベルト３３を挟
持してベルトローラ３４が配設され、このベルトローラ
３４の斜め上方に主機枠１より突出してベルトローラ３
５が設けられ、このベルトローラ３５の下に補助ベルト
３６を挟持してベルトローラ３７が設けられ、さらにベ
ルトローラ３４と３５との間に補助ベルト３６が、ベル
トローラ３２とベルトローラ３７との間には補助ベルト
３８がそれぞれ張設され、還送ベルト３３により搬送さ
れた複写紙は補助ベルト３６と３８とにより挟持されて
第２の給紙カセット４へ送り込まれる。

この第２の給紙カセット４の構造を第３図、第４図によ
って説明すると、この第２の給紙カセット４は略長方形
状の枠体をなし、この枠体内に第３図紙面上前方におい
て前壁４ａに台板部３９が垂直方向に一体的に形成され
ており、この台板部３９の右端部には複数個の係止孔４
０，４０′，４０″が穿設されておる。この係止孔４
０，４０′，４０″に垂載板４１の一端に形成されてい
る係合爪４２，４２′，４２″が係合されて垂載板４１
は台板部３９上に配置される。

この垂載板４１と隣接して第２の給紙カセット４の両側
壁４ｃ，４ｄに一対の回動軸４３，４３′が、また第２
の給紙カセット４の後壁４ｂの近傍の両側壁４ｃ，４ｄ
に一対の回動軸４４，４４′が固定されておる。

この回転軸４３には回動レバー４５の一端が枢支され、
その他端は移載皿４９の枢支部４７に枢支され、同様に
回動軸４３′には回動レバー４５′の一端が枢支され、
その他端は移載皿４９の枢支部４７′が枢支されてい
る。さらに前記回動軸４４には回動レバー４６の一端が
枢支され、その他端は移載皿４９の後端部に位置する枢
支部４８に枢支され、同様に回動軸４４′には回動レバ
ー４６′の一端が枢支され、その他端は移載皿４９の枢
支部４８′に枢支されている。

そして回動レバー４５，４５′，４６，４６′は同一方
向に平行に配置され、即ち回動レバー４５，４５′，４
６，４６′と移載皿４９とで平行リンク機構を構成し、
回動軸４３，４３′，４４，４４′を中心として第３図
実線の位置から仮想線の位置へ移動することができ、そ
の結果移載皿４９を実線の位置から仮想線の位置へ上方
に変位することが可能である。

この移載皿４９は第４図に示すように、その左端部に複
数個の切欠部４９，４９′，４９″，４９，４９′
が形成され、この切欠部４９，４９′，４９″，４９
，４９′に第２の給紙カセット４の両側壁４ｃ，４
ｄ間に架設されてある回転駆動軸５０に固定されてある
搬送ローラ５１、５１′，５１″，５１，５１′が
それぞれ位置されておる。この搬送ローラ５１，５
１′，５１″，５１，５１′には回動駆動軸５０の
両端と連結している支持軸５３に遊嵌されてある自由回
転ローラ５４，５４′，５４″，５４，５４′がそ
れぞれ接触している。

そして前記還送ベルト３３を介して補助搬送ベルト３６
と３８に挟持されて搬送された複写紙は、この搬送ロー
ラ５１，５１′，５１″，５１，５１′の回転によ
り、支持軸５３と移載皿４９との間に形成されてある間
隙Ｓから第２の給紙カセット４へ侵入し、移載皿４９に
順次積載される。この場合移載皿４９の位置は複写紙を
還送ベルト３３から受けとる第１の位置即ち第３図にお
いて実線の位置にある。このように順次移載皿４９に複
写紙が積載された場合に、平行リンク機構の回動レバー
４５，４５′，４６，４６′を第３図において矢印方向
に回動すると、移載皿４９は搬送ローラ５１，５１′，
５１″，５１，５１′と自由回転ローラ５４，５
４′，５４″，５４，５４′とを跨いで仮想線の位
置まで上方に変位し、移載皿４９は垂載板４１と近接す
るとともに同一レベルの位置になり、即ち複写紙を垂載
板４１に移載するための第２の位置になり、その結果複
写紙は移載皿４９から垂載板４１へ乗り移ることが可能
となる。

以上の構成の複写紙搬送装置を使用して複写紙の両面複
写について説明すると、第１図において、両面が未だ複
写されていない複写紙Ａが収納されている第１の給紙カ
セット３を主機枠１に装着し、また下方に複写紙の全然
収納されていない空の第２の給紙カセット４を装着す
る。この状態で第１の給紙カセット３に収納されている
レバー１６により押し上げられている複写紙Ａを給紙ロ
ーラ１５によって給紙カセット３から給紙させる。この
給紙された複写紙は、一対の案内板１７，１７′搬送ロ
ーラ１８，１８′、案内板１９，１９′、搬送ローラ２
０，２０′、案内板２１，２１′を経て一対の搬送ロー
ラ２２，２２′によって転写用コロナ放電器１３に対向
した感光ドラム６の感光層に密接するように送り込まれ
て転写される。転写完了後の複写紙は搬送ベルト２４に
より定着器２５に送られて定着される。

定着器２５で定着された複写紙は送り出しローラ２６，
２６′を経て搬送方向切換板２７に当接する。この搬送
方向切換板２７は第１図に示されるように、予め指令信
号により枢支軸２７ａを中心として上方即ち斜辺部２７
ｂが送り出しローラ２６，２６′と相対する方向に回動
しているので、送り出しローラ２６，２６′により水平
方向に送り出された複写紙は、搬送方向切換板２７に当
接し垂直方向下方に導かれ、即ちコピー受皿５へ向かう
第１の案内路と分岐して第２の案内路をとり、案内板２
８，２８′により案内されて引き込みローラ２９，２
９′の回転により還送ベルト３３上に載置され、この段
階で複写紙は他面側に画像が転写されるように反転され
る。即ち画像済の片面は還送ベルト３３上に接し、未だ
複写されていない片面は露出されている。この還送ベル
ト３３上に載置された複写紙は、第１図のごとく還送ベ
ルト３３の移動により右方に搬送され、補助ベルト３
６，３８に挟持されて第２の給紙カセット４に搬送され
第４図に示されるように、第２の給紙カセット４に取付
けられている搬送ローラ５１，５１′，５１″，５１
，５１′と自由回転ローラ５４，５４′，５４″，
５４，５４′とで挟持されて、支持軸５３と移載皿
４９との間に形成されてある間隙Ｓから第２のカセット
４に侵入して移載皿４９に順次積載される。この場合移
載皿４９の位置は第２の給紙カセット４に侵入した複写
紙が積載し易いように第３図の実積の位置にある。この
ようにして移載皿４９に片面が転写された複写紙が或る
程度積載させてから、回動レバー４５，４５′，４６，
４６′を矢印方向に回動させると、移載皿４９は搬送ロ
ーラ５１，５１′，５１″，５１，５１′と自由回
転ローラ５４５４′，５４″，５４，５４′とを跨
いで仮想線の位置まで上方に変位し、移載皿４９は垂載
板４１と近接するとともに同一レベルの位置になる。次
いでこのような状態において、移載皿４９の後部に立設
されてある押送板６１を前方に押送すると、押送板６１
はガイド６２，６２′上を滑動して複写紙を垂載板４１
に移載させる。

したがって、従来例のように、わざわざ付加ユニット装
置を取り付ける必要がなく、簡単な構成になっている。

また他の他の従来例の補助トレーのように、両面コピー
時に本体に対してカセットを自動的に出没動作させる必
要もなく、安全で、コンパクトな構造となっている。

このようにして垂載板４１に移載された複写紙の未だ複
写されていない片面を複写するためには、指令信号によ
り搬送方向切換板２７を枢支軸２７ａを中心として複写
紙の搬送方向と平行に回動させる。即ち第２図に示され
る位置に変位させる。それからレバー５６によって上方
に押し上げられている複写紙を給紙ローラ５５によって
第２の給紙カセット４から給紙させる。この給紙された
複写紙は案内板５７，５７′、搬送ローラ５８，５
８′、案内板５９，５９′に案内されて搬送ローラ２
０，２０′へ搬送され、以下前述した系路を経て転写定
着されて送り出しローラ２６，２６′に至り、搬送方向
切換板２７に当接することなく、第２図仮想線のごとく
搬送方向切換板２７上を通過して排出ローラ６０，６
０′によりコピー受皿５に向かう第１の案内路に従って
コピー受皿５に送り込まれる。かくして複写紙の両面複
写が完成される。

以上のような構成としたので、本発明は、従来ディスク
トップ型の複写機では困難であった複写紙の両面複写が
簡単な構成で可能となり、その結果、複写紙の節約がで
きるとともに、その複写紙の保管も効率的になる。

また複写紙に装着される第２の給紙カセットは、従来の
給紙カセットを改良したもので、第２の給紙カセット内
に垂載板と移載皿とを設け、両面複写の場合は、片面複
写済みの用紙を前記第２の給紙カセット内で、移載皿か
ら垂載板に移動できるように構成したので、付加ユニッ
ト不用とし、簡単な構成でコストの低廉かをはかること
ができる。

さらに第２の給紙カセットは、本体に対して自動的に出
没動作する必要はないので、第２の給紙カセットの出没
動作により、作業者と第２の給紙カセットとが当接する
おそれがなくなり、複写作業が安全であるとともに、第
２の給紙カセットが複写機本体外に突出するためのスペ
ースの必要性もなくなり、場所を有効に利用できる、な
どの効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例であって、第１図は反転状態を
示す複写機の簡略断面図、第２図は反転されて未だ画像
が転写されていない他面側を複写する状態を示す複写機
の簡略断面図、第３図は第２の給紙カセット４の縦断面
図、第４図は第３図の平面図である。 ３……第１の給紙カセット、 ４……第２の給紙カセット、 ５……コピー受皿、 ２７……搬送方向切換板 ３３……還送ベルト、 ４１……垂載板、 ４９……移載皿、 Ａ……複写紙。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】主機枠１の一側端に装着されている第１の
   給紙カセット３と、前記主機枠１の一側端に装着され前
   記第１の給紙カセット３と併設されている第２給紙カセ
   ット４と、前記第１の給紙カセット３より供給され、片
   面側を画像が転写されて定着された後の複写紙Ａを指令
   信号に基づいてコピー受皿５へ向かう第１の案内路と、
   この第１の案内路から分岐している第２の案内路と、前
   記複写紙Ａを前記第１の案内路と第２の案内路とのいず
   れか一方に搬送する搬送方向切換板２７と、この搬送方
   向切換板２７により前記第２の案内路の方向に送り込ま
   れた複写紙Ａを第２の給紙カセット４に向けて還送する
   還送ベルト３３とを備えた複写機用複写紙搬送装置にお
   いて前記第２の給紙カセット４は、反転された複写紙の
   他面側に画像を転写し、転写された画像を定着させるた
   めに給紙する乗載板４１と、前記還送ベルト３３により
   送られた複写紙を前記還送ベルト３３から受けとるため
   の第１の位置と前記乗載板４１に隣接して複写紙を前記
   乗載板４１に移載するための第２の位置との間を移動し
   得る移載皿４９とを有している複写機用複写紙搬送装
   置。