JPH06195130A - 空調用熱交換器の液面調節器及びそれを用いた空調システム - Google Patents

空調用熱交換器の液面調節器及びそれを用いた空調システム

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JPH06195130A
JPH06195130A JP17262493A JP17262493A JPH06195130A JP H06195130 A JPH06195130 A JP H06195130A JP 17262493 A JP17262493 A JP 17262493A JP 17262493 A JP17262493 A JP 17262493A JP H06195130 A JPH06195130 A JP H06195130A
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liquid level
refrigerant
liquid
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tank
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JP17262493A
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Nobuyuki Hashimoto
信行 橋本
Yuichi Kimura
裕一 木村
Jiyunji Sotani
順二 素谷
Masahiro Kotani
正浩 小谷
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷媒の相変化を用いた空調システムに使用す
る空調用熱交換器の液面調節器に関し、熱交換器の液面
が適正位置となったときに冷媒液の供給を確実に停止す
ることのできる液面調節器および空調システムを提供す
ることを目的とする。 【構成】 内部に冷媒液を蓄積して熱交換器に供給する
タンクと、このタンク内の冷媒液上に浮かび液位と共に
上下動するフロート部材と、このフロート部材に連結さ
れてフロート部材の上下動と共に移動する弁棒と、タン
クへ流入する冷媒液の流路を開閉する弁機構とを備え、
この弁機構はタンク内の冷媒液の液位が所定の高さ位置
以上に達すると弁棒によって弁体が駆動されて冷媒液の
流路を閉塞し、冷媒液の液位が所定の高さ位置よりも低
くなると流路を開放し、冷媒液の液位が常に所定の高さ
位置を保つように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷媒の相変化による自
然循環作用を用いた空調システムに使用する空調用熱交
換器の液面調節器およびそれを用いた空調システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のビル等の空調システムにおいて
は、一般にヒートポンプやボイラ等の熱源機器により温
水や冷水を作り、これらをポンプで各室内の空調ユニッ
トの熱交換器に循環させる単相の顕熱輸送方式をとって
いる。このため、冷温水を循環させるポンプの動力費が
高額なものとなり、また、OA(オフィスオートメーシ
ョン)機器の普及に伴って漏水等の影響も問題となって
きた。そこで、最近では冷媒の相変化を用いた自然循環
式の空調システムが着目されてきている(例えば、特開
昭63−118546号公報参照)。
【0003】この空調システムは、冷房サイクルと暖房
サイクルとを独立した2系統で構成している。冷房サイ
クルはビルの最上階に設置した凝縮器と各室内に設置し
た室内ユニットとを冷媒蒸気管および冷媒液管で接続
し、室内ユニットで発生した冷媒蒸気を氷蓄熱槽等から
の冷熱によって凝縮器で冷却して液化させ、冷媒液を重
力の作用により再び室内ユニットに戻して冷房運転を行
うものである。暖房サイクルはビルの最下階に設置した
蒸発器と各室内に設置した室内ユニットとを冷媒蒸気管
および冷媒液管で接続し、蒸発器に温水等の温熱を供給
して冷媒を蒸発させ、発生した冷媒蒸気を室内ユニット
で凝縮させたのち、重力の作用により再び蒸発器に戻し
て暖房運転を行うものである。両サイクルとも冷媒を無
動力で自然循環させるシステムである。
【0004】しかし、このような空調システムでは、凝
縮した冷媒の水頭圧を利用して空調ユニットへ液を供給
するため、ビルの上部と下部とでは水頭圧に大きな違い
が生じる。そこで、特公平3−21813号公報(発明
の名称;冷却システム)に示すように、各空調ユニット
の熱交換器の液面液位を所定の高さで検知する液位検知
手段と、各熱交換器への分岐管に設けた流量調整弁とに
よって液位を制御する方法が用いられている。
【0005】また、特開平1−121688号公報(発
明の名称;熱移動装置)では、熱交換器の冷媒液入口付
近の液管と冷媒蒸気出口付近の蒸気管とを接続する連通
管を設け、この連通管内に浮子を浮かべ、さらに冷媒液
管と連通管の接続部に弁体を設置し、浮子と弁体とを連
結することによって熱交換器の液面を制御する方法が用
いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した特
公平3−21813号公報に開示されている冷却システ
ムでは、熱交換器の液位を検知し、この検知信号によっ
て液配管に設けた流量調整弁を制御するようにしている
ため、システム本体の他に信号を出力する発信器等の制
御機器を別途設ける必要があり、システム全体の構造が
複雑になる。また、ビルの上部と下部とでは供給される
冷媒液の水頭圧が大きく異なるため、流量調整弁を開け
たときの熱交換器への冷媒の流入速度が設置位置によっ
て大きく変わり、各設置高さ毎に流量調整弁の制御量を
調節、変更する必要がある。さらに、熱交換器での交換
熱量が多くなると、熱交換器での冷媒の沸騰が激しくな
るため、液位検知手段の検知部に沸騰により生じた気泡
(蒸気)が流入し、液位を正しく検知できなくなり、制
御が困難になることがあった。
【0007】また、前述した特開平1−121688号
公報に開示されている熱移動装置では、冷媒蒸気管と冷
媒液管を連通接続した連通管内に浮子を設けた構造とな
っているが、この構造では連通管の管径を大きくするこ
とが出来ないため浮子の浮力が小さく、液管の流路を充
分に閉塞することが難しい。とくにビルの下部に設置さ
れている熱交換器では、冷媒液の水頭圧が大きいために
浮力が小さいと充分に液を閉塞することができず、シス
テムの運転停止中に熱交換器に接続されている冷媒蒸気
管まで液が浸かる状態となってしまい、運転開始時に熱
交換器内で熱交換が行えなくなることがある。
【0008】また、液管と連通管との接続部に設けた弁
体は上下方向に動くように構成されているが、弁体は水
平方向に接続された液管の上流側の水頭圧の高い液の圧
力を横方向から受けるため、この力によって弁体の動き
が阻害されることがある。この場合にも液が十分閉塞さ
れなくなるため、システムの運転停止中に熱交換器に接
続されている蒸気管まで液が浸かってしまう不都合があ
る。
【0009】さらに、連通管と浮子との間に隙間がある
と、この部分から冷媒蒸気管へ液が流入してしまい、冷
媒蒸気管内に液が満たされてしまうおそれがある。この
ため、この部分に隙間ができないようにする必要があ
り、精度の高い加工が要求される。また、隙間がない場
合は浮子と連通管との間に摩擦力が生じるため、浮子の
応答が液面の変化に対して悪くなる、あるいは浮子が動
かなくなり、液面調節の機能を全く果たさなくなること
がある。
【0010】一方、このような冷媒の相変化を利用した
空調システムでは、熱交換器内で冷媒が蒸発する際に、
沸騰などにより液が飛散して冷媒蒸気管内に流入するこ
とがある。とくに運転開始時等のシステムを起動した直
後は急激に沸騰蒸発するため冷媒蒸気管内へ流入する液
の量が多くなる。冷媒蒸気管内に冷媒液が流入すると蒸
気の流れが阻害されるため流路抵抗が増大し、冷却性能
の低下を来すことがある。とくに冷媒蒸気管が水平また
は緩やかな勾配をもった状態から急激に立ち上がるよう
な構造を有する場合には、この立ち上がり部に液がプラ
グ状に溜まり、システムが作動しなくなるといった不都
合が生じる。
【0011】本発明は、ビル等の上部と下部に設置され
た空調ユニット間の特性の違いをなくすとともに、空調
ユニットの液面制御機構の簡素化を図り、熱交換器の液
面が適正位置となったときに冷媒液の供給を確実に停止
し、さらに熱交換器から冷媒蒸気管に流入した冷媒液を
確実に分離することの出来る液面調節器および空調シス
テムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による液面調節器
は、内部に冷媒液を蓄積して熱交換器に供給するタンク
と、このタンク内の冷媒液上に浮かび液位と共に上下動
するフロート部材と、このフロート部材に連結されてフ
ロート部材の上下動と共に移動する弁棒と、タンクへ流
入する冷媒液の流路を開閉する弁機構とを備え、この弁
機構はタンク内の冷媒液の液位が所定の高さ位置以上に
達すると弁棒によって弁体が駆動されて冷媒液の流路を
閉塞し、冷媒液の液位が所定の高さ位置よりも低くなる
と冷媒液の流路を開放し、冷媒液の液位を所定の高さ位
置に保つように構成されている。
【0013】この場合、タンクの冷媒蒸気部分に、該液
面調節器により液面高さが調節される熱交換器に接続し
た冷媒蒸気管を連通接続するための接続部を設け、冷媒
蒸気管に流入した冷媒液をこの接続部から該液面調節器
に戻せるように構成する。
【0014】また、タンクの冷媒蒸気部分に、該液面調
節器により液面高さが調節される熱交換器で発生した冷
媒蒸気を流入させる蒸気流入部と、この蒸気流入部より
流入した冷媒蒸気を凝縮器へ送るための蒸気流出部とを
設け、タンク内で冷媒蒸気と熱交換器から冷媒蒸気管へ
流入した冷媒液とを分離するように構成する。
【0015】また、フロート部材と弁棒とを梃子によっ
て連結し、梃子の力点にフロート部材を、作用点に弁棒
を、それぞれ連結する構成とする。
【0016】また、本発明による液面調節器は、内部に
冷媒液を蓄積して熱交換器に供給するタンクと、タンク
内の冷媒液上に浮かび液位と共に上下動するフロート部
材と、フロート部材の上下動と共に移動する弁棒と、タ
ンクへ流入する冷媒液の流路を開閉する弁機構とを有
し、フロート部材と弁棒とを梃子によって連結し、梃子
の力点にフロート部材を、梃子の作用点に弁棒をそれぞ
れ連結すると共に、梃子の支点に対し力点と相対する側
に、フロート部材の質量による浮力の低下を抑えるため
の錘を取り付けた構成を有する。
【0017】また、本発明による液面調節器は、タンク
の底面に、冷媒液の液位が所定の高さ位置を超える第2
の高さ位置に達したときに、冷媒液の流出口を閉塞する
第2の弁機構を設け、この弁機構によって冷媒液の熱交
換器への供給を停止するように構成する。
【0018】また、本発明による空調システムは、前述
のように構成した液面調節器を冷媒液管の途中に設置す
る構成とする。
【0019】
【作用】本発明の構成において、タンク内の液位が上昇
すると、それに連れてフロート部材が上昇し、弁棒が弁
体を押して弁機構を閉じ、タンク内への冷媒液の流入を
停止させる。この場合、フロート部材の容積が大きいた
めに浮力も大きく、したがって弁体に作用する力も大き
くなるため弁機構が確実に閉じ、冷媒液のタンク内への
流入を確実に阻止することが出来る。
【0020】弁機構が閉じている状態で液位が下降する
と、それに連れてフロート部材が下降し、同時に弁棒も
移動して弁機構が開く。これによって再び冷媒液がタン
ク内に流入して液位が上昇する。こうして弁機構の開閉
を繰り返すことにより液面高さを適正液位に維持する。
【0021】この場合、熱交換器における冷媒の蒸発に
伴って飛散して冷媒蒸気管へ流入した冷媒液は、冷媒蒸
気と分離されて液面調節器に戻るため、冷媒蒸気管内に
液が流入することがなく、冷却性能の低下を来さずに良
好な運転状態を維持することが出来る。
【0022】また、フロート部材と弁棒とを梃子によっ
て連結し、梃子の作用点に弁棒を、梃子の力点にフロー
ト部材を、それぞれ連結する構成とすれば、梃子の原理
により小さな浮力でも確実に弁機構を閉じることが出来
る。
【0023】また、フロート部材に梃子を介して錘を取
り付け、この錘の重量をフロート部材の重量により生じ
る回転トルクよりわずかに弱い反対向きの回転トルクを
生じる重量に設定することにより、フロート部材の浮力
が低下しても錘によって浮力の低下を補うことができ、
確実に弁機構を閉じることが出来る。
【0024】さらに、弁機構を閉じても冷媒液の流入が
止まらず、タンク内の液位が所定の液位以上に上昇した
場合の安全対策として、タンク底面の流出口に第2の弁
機構を設け、この弁機構を第2のフロート部材によって
閉塞するようにし、熱交換器内の液位の上昇を防ぐよう
にすることも出来る。
【0025】
【実施例】図1は、本発明による液面調節器を用いた空
調システムの一実施例を示す模式的接続図である。な
お、この図では建物の構造については詳述していない
が、図の上部が建物の高所を表している。
【0026】この空調システムは建物等の高所に冷熱源
装置1が設置され、それより低所の被空調室内に空調ユ
ニット2a,2b,…が設置されている。冷熱源装置1
および各空調ユニット2a,2b,…の間は液相の冷媒
が重力によって流下する冷媒液管3と気相の冷媒が蒸気
圧で上昇する冷媒蒸気管4とで接続され、いわゆる重力
式ヒートパイプ構造となっている。
【0027】冷熱源装置1は冷媒蒸気管4内を上昇して
きた冷媒蒸気を凝縮するもので、コンデンシングユニッ
ト11および凝縮器12等から構成されている。コンデ
ンシングユニット11はヒートポンプ構成となってお
り、その蒸発器13は冷媒蒸気を凝縮する凝縮器12内
に設けられている。
【0028】各空調ユニット2a,2b,…は、ファン
21と、その下流側に設置される熱交換器22とを備え
ている。また、各空調ユニット2a,2b,…には、後
述する液面調節器5a,5b,…がそれぞれ対応して設
けられており、各液面調節器5a,5b,…は対応する
空調ユニット2a,2b,…の熱交換器22に冷媒液管
31によって接続されている。
【0029】また、各熱交換器22と冷媒蒸気管4とを
接続する冷媒蒸気管32の途中には、熱交換器22で冷
媒蒸気と共に冷媒蒸気管32に流入した冷媒液を分離す
るための気液分離器6a,6b,…が設けられており、
気液分離器6a,6b,…と液面調節器5a,5b,…
は補助配管33で連通接続されている。液面調節器5
a,5b,…は冷媒液管3の分岐管34を経て流入する
冷媒液の液位を制御することによって熱交換器22内の
液面を調整している。
【0030】この構成において、冷媒蒸気管4を上昇し
てきた冷媒蒸気は凝縮器12で冷却されて凝縮し、冷媒
液として受液器7を経て冷媒液管3内を高所から低所へ
流下し、分岐管34を経て各液面調節器5a,5b,…
に流入する。
【0031】液面調節器5a,5b,…は、設定液面以
下で開き設定液面になると閉じる弁機構を有しており、
この液面調節器5a,5b,…から冷媒液管31を経て
対応する空調ユニット2a,2b,…内の熱交換器22
に冷媒液を供給することによって各熱交換器22内の液
面高さを調整する。熱交換器22に流入した冷媒液は、
被空調室内の空気を冷却するように熱交換して蒸発気化
し、冷媒蒸気管4内を上昇して冷熱源装置1へ還流す
る。こうして冷媒の自然循環による冷房サイクルが形成
される。
【0032】このとき、熱交換器22における冷媒の蒸
発に伴い、飛散した冷媒液の一部が冷媒蒸気管32内に
流入することがあるが、流入した冷媒液は気液分離器6
a,6b,…にて蒸気と分離される。分離された液は補
助配管33を通って液面調節器5a,5b,…に戻る。
このため、冷媒蒸気管4内に液が流入することがなく、
冷却性能の低下を来さずに良好な運転状態を維持するこ
とが出来る。
【0033】図2は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第1の実施例を示す構成図で、図(a)
は正断面図、図(b) はそのA−A′線上の平断面図であ
る。この液面調節器5は、円筒状のタンク51内に冷媒
液を蓄え、この冷媒液上にフロート部材52を浮かべ、
フロート部材52の上下動によって弁機構の開閉を行う
構成となっている。フロート部材52は外形がドーナツ
状の形状をした内部が空洞の部材で、その内周壁52a
内には、フロート部材52の底板52bに固定された弁
棒53が上方に直立した形で取り付けられている。
【0034】この弁棒53は、タンク51の上板51a
からタンク51の中心軸に沿って下方に向けて取り付け
られた円筒状のパイプ55の内部に下端から挿入され、
パイプ55内に設置されている弁体54を押し上げ、弁
座56に結合させるように構成されている。この弁体5
4および弁座56によって弁機構57が構成されてい
る。
【0035】パイプ55の上端部は前述した分岐管34
に接続されており、冷媒液管3内を流下した冷媒液がパ
イプ55を通ってタンク51内に流入する。また、タン
ク51の上板51aには前述した補助配管33が取り付
けられ、さらに、タンク51の底板51bには前述した
冷媒液管31が取り付けられている。
【0036】この構成において、タンク51内の冷媒液
の液位が上昇すると、それに連れてフロート部材52が
上昇し、弁棒53が弁体54を押し上げて弁座56に結
合させる。これによってパイプ55内の弁機構57が閉
じ、タンク51内への冷媒液の流入が停止する。この場
合、フロート部材52の容積が大きいため浮力も大き
く、したがって弁体54に作用する力も大きくなるため
弁体54が確実に弁座56に結合し、冷媒液の流入を確
実に阻止することが出来る。
【0037】弁機構57が閉じている状態でタンク51
内の冷媒液の液位が下降すると、それに連れてフロート
部材52が下降し、同時に弁棒53も下降して弁体54
が弁座56から離れ弁機構57が開く。これによって再
び冷媒液がタンク51内に流入し、冷媒液の液位が上昇
する。こうして弁機構57の開閉を繰り返し、外部から
の制御なしに自動的に熱交換器22の液面高さを適正液
位に維持している。
【0038】なお、本実施例の液面調節器5は、前述し
た特開平1−121688号公報に開示されている冷媒
蒸気管と冷媒液管とを連通接続した連通管内に浮子を設
けた構造とは異なり、浮子がタンク内のいずれの箇所と
も接触しないため、応答が早く、長期間にわたり確実に
冷媒液の流入阻止を行うことが出来る。
【0039】図3は、本発明による液面調節器を用いた
空調システムの他の実施例を示す模式的接続図で、前述
の図1に示す実施例と同一部分には同一符号を付して説
明する。本実施例では、建物の最上部に冷熱源装置1と
してヒートポンプチラー1aおよび氷蓄熱槽1bからな
る氷蓄熱ユニットを設置し、冷媒蒸気管4を上昇してき
た冷媒蒸気を、凝縮器12にて冷熱源装置1によって作
られた冷水により凝縮させるようにする。なお、冷熱源
装置1で冷水を作るにあたっては、安価な深夜電力を利
用して夜間に氷によって氷蓄熱槽1aに蓄熱し、昼間に
冷水として利用する。
【0040】各液面調節器5a,5b,…は対応する空
調ユニット2a,2b,…の熱交換器22に冷媒液管3
1によって接続されている。また、各熱交換器22とこ
れに対応する液面調節器5a,5b,…との間、および
液面調節器5a,5b,…と冷媒蒸気管4との間はそれ
ぞれ冷媒蒸気管32で接続され、各熱交換器22で蒸発
した冷媒蒸気が液面調節器5a,5b,…を経由して凝
縮器12へ供給されるように構成される。
【0041】この構成により、熱交換器22から冷媒蒸
気管32へ流入した冷媒液は、液面調節器5a,5b,
…にて冷媒蒸気と分離して液面調節器5a,5b,…内
に蓄えられるため、冷媒蒸気管4内に冷媒液が混入する
ことがなく、冷却性能の低下を来さずに良好な運転状態
を維持することができる。その他の機能については前述
の図1に示す実施例と同様である。
【0042】図4は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第2の実施例を示す構成図で、図(a)
は正断面図、図(b) はそのA−A′線上の側断面図であ
る。本実施例は繭形のタンク51内に冷媒液を蓄え、パ
イプ55の左右両側に2つの球形状のフロート部材60
a,60bを浮かべ、この2つのフロート部材60a,
60bを接続ロッド62によって連結し、接続ロッド6
2上に弁棒53を固定するように構成されている。
【0043】また、タンク51の上部には冷媒蒸気が流
入・流出するための冷媒蒸気管32がそれぞれ1つずつ
取り付けられており、タンク51内で気液分離が行える
ように構成されている。その他の構成については、前述
の第1の実施例(図2)と同一の構成を有している。
【0044】本実施例においても、フロート部材60
a,60bの容積が大きいため浮力が大きく、弁体54
が確実に弁座56に結合して冷媒液の流入を阻止するこ
とが出来る。
【0045】図5は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第3の実施例を示す構成図である。前
述の第1および第2の実施例構成(図2,図4)におい
ては、パイプ55をタンク51の中心軸上に設置し、そ
の周囲にフロート部材52または60a,60bを浮か
べるようにしたが、本実施例では、タンク51の中心軸
から偏心した位置にパイプ55を設置し、それと並行し
てフロート部材70を浮かべ、弁棒53とフロート部材
70の底面70aとを梃子71によって連結し、梃子7
1のパイプ55側の端部71aを支点とするように構成
した点を除いては、前述の実施例と同一の構成を有して
いる。
【0046】本実施例では、支点71aからフロート部
材70の底面70aとの接続点(力点)71bまでの距
離を、弁棒53との接続点(作用点)71cまでの距離
よりも長く設定したので、梃子の原理により小さな浮力
でも確実に弁機構57を閉じることができ、フロート7
0およびタンク51の容量をコンパクトにすることが可
能である。
【0047】図6は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第4の実施例を示す構成図である。本
実施例は前述の第3の実施例(図5)と同様に梃子の原
理を利用して弁機構を開閉するようにした例で、梃子7
1をフロート部材70の上部に設け、パイプ55の長さ
を短くして梃子71の上方に弁体54および弁座56の
弁機構57を設けるようにしている。
【0048】また、この実施例では、弁体54および弁
座56を閉じても冷媒液の流入が止まらず、タンク51
内の液位が上昇した場合に、熱交換器22の液位の上昇
を防ぐための安全対策として、タンク51の底板51b
に取り付けられている冷媒液管31の出口に第2の弁機
構72を設け、この弁機構72を梃子73およびフロー
ト部材74によって開閉するように構成している。
【0049】したがって、図示の状態から液位がさらに
上昇し、冷媒液が第2のフロート部材74にまで達する
と、フロート部材74が受ける浮力によって梃子73が
支点73aを回転中心として上方に回転し、これによっ
て弁機構72が閉じ、熱交換器22へ流入する冷媒液を
遮断することによって熱交換器22内の液位の上昇を防
ぐようにしている。
【0050】図7は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第5の実施例を示す構成図である。本
実施例はタンク51内の冷媒液上に球形のフロート部材
80を浮かべ、タンク51の側壁に弁装置81を設け、
この弁装置81の第1の支点81aとフロート部材80
とを連結部材82で接続し、さらに弁装置81の第2の
支点81bと連結部材82との間を連接棒81cおよび
81dからなるリンク機構によって接続し、連接棒81
cの途中に設けた弁棒81eによって不図示の弁体を上
下動させることによって弁機構81fの開閉を行い、分
岐管34を経て流入する冷媒液の液量を調整するように
している。
【0051】また、タンク51の上部には前述した2つ
の冷媒蒸気管32が取り付けられ、さらに、タンク51
の底部には前述した冷媒液管31が取り付けられてい
る。
【0052】この構成において、タンク51内の冷媒液
の液位が上昇すると、それに連れてフロート部材80が
上昇し、同時に連結部材82が連接棒81cおよび81
dのリンク機構を押し上げ、弁棒81eを上方に移動さ
せる。これによって弁機構81fが閉じ、タンク51内
への冷媒液の流入が停止する。
【0053】この実施例構成では、二重の梃子構造にな
っているため弁機構81fによる冷媒液の流入を阻止す
る力が大きく作用し、熱交換器22の設置高さが大きく
異なっても液面の制御を容易に行うことが出来る。
【0054】図8は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第6の実施例を示す構成図である。本
実施例は前述の第5の実施例(図7)と同様に、球形の
フロート部材90の上下動を利用して分岐管34を経て
流入する冷媒液の液量を調整するもので、タンク51の
上部に弁装置91を固定し、この弁装置91の支点91
aとフロート部材90とを梃子92で接続し、梃子92
の他端に錘93を取り付け、梃子92の支点91aから
フロート部材90側の位置(作用点)に弁棒91bを連
結し、この弁棒91bによって弁体91cを上下動させ
ることにより弁機構91dの開閉を行うようにしてい
る。なお、弁棒91bと弁体91cとは一体化して一つ
の構成要素としてもよい。
【0055】また、タンク51の上部には前述した冷媒
蒸気管32に連通する補助配管33が取り付けられてお
り、冷媒蒸気管32に流入した冷媒液が液面調節器5に
戻るように構成されている。さらに、タンク51の側面
下部ないし底部には前述した冷媒液管31が取り付けら
れている。
【0056】この構成において、タンク51内の冷媒液
の液位が上昇すると、それに連れてフロート部材90が
上昇し、同時に梃子92が弁棒91bを上方へ移動させ
る。これによって弁機構91dが閉じ、タンク51内へ
の冷媒液の流入が停止する。この場合、錘93の重量
は、フロート部材90の重量により生じる回転トルク
(力のモーメント)よりわずかに弱い反対向きの回転ト
ルクを生じさせる重量に設定されているので、フロート
部材90の重量が増加して当該フロート部材90自体の
浮力が低下しても、錘93が浮力の低下分を補い、確実
に冷媒の流入を停止することができる。
【0057】このように、本実施例では、錘93を設け
ることによってフロート部材90の浮力の低下に対応で
きる構造となっている。このため、フロート部材90を
小さくしたり、重量を増加させたりして浮力が低下して
も、その低下分を補うことができ、例えば天井裏のよう
な高さ制限のある場所に液面調節器5を小型化して設置
する場合などに好適である。さらに自然循環式の空調シ
ステムでは、システム内部に潜熱交換を行うための冷媒
を封入するためシステム内部の圧力が高圧状態となるこ
とが多く、この圧力に耐えるようにフロート部材90の
肉厚を厚くすると重量が大きくなり浮力が低下するが、
錘93を取り付けることにより、フロート部材90の重
量の増加による浮力の低下を補うことができるため特に
好適である。
【0058】また、フロート部材90の浮力を利用した
液面調節器5では、水頭圧と弁機構91dを閉じる力と
のアンバランスによりフロート部材90や弁体91cが
自励振動を起こすことがあるが、錘93を設けることに
よってこの振動を抑えることができ、騒音を防止するこ
とができると共に、液面調節器5および空調システム全
体の長期信頼性を向上させることができる。
【0059】図9は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第7の実施例を示す構成図である。本
実施例は前述した第6の実施例(図8)の変形例で、リ
ンク機構を用いて弁装置91の開閉を行うもので、弁装
置91に設けた第1の支点91pとフロート部材90と
を連結部材94で接続し、連結部材94の他端に錘93
を取り付け、連結部材94の支点91pからフロート部
材90側の所定の位置と弁装置91の第2の支点91q
との間を2つの連接棒95aおよび95bからなるリン
ク機構によって接続し、連接棒95bの途中に接続した
弁棒91bによって弁体91cを上下動させることによ
り、弁機構91dの開閉を行うようにしている。
【0060】また、タンク51の上部には冷媒蒸気が流
入・流出するための2つの冷媒蒸気管32が取り付けら
れており、冷媒蒸気管32に流入した冷媒液と冷媒蒸気
とがタンク51内で気液分離できるように構成されてい
る。さらに、タンク51の側面下部ないし底部には前述
した冷媒液管31が取り付けられている。
【0061】この実施例構成では、二重の梃子構造にな
っているため弁機構91dによる冷媒液の流入を阻止す
る力が大きく作用し、フロート部材90および液面調節
器5の大きさをさらに小型にすることができる。また、
各熱交換器22の設置高さが大きく異なっても液面の制
御を容易に行うことができる。
【0062】さらに、冷媒蒸気が流入・流出するための
冷媒蒸気管32が設けられているため、熱交換器22か
ら冷媒蒸気管32へ流入した冷媒液は液面調節器5にて
冷媒蒸気と分離して液面調節器5内に蓄えられ、下流側
の冷媒蒸気管32に冷媒液が流入することがなく、冷却
性能の低下を来さずに良好な状態で空調システムを運転
することができる。
【0063】図10は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第8の実施例を示す構成図である。本
実施例は前述した第7の実施例(図9)の変形例で、冷
媒液が流入する分岐管34と冷媒液が流出する冷媒液管
31とをタンク51の底部に設け、冷媒蒸気の流入・流
出を行うための2つの冷媒蒸気管32をタンク51の側
面上部にそれぞれ設けることにより液面調節器5を熱交
換器22よりも若干高い位置に設置できるように構成し
たもので、弁装置91をタンク51の内底部に固定し、
連結部材94と連接棒95aとの接続部を第1の支点9
1pと錘93との間に設けた点を除いては、前述の第7
の実施例と同一の構成を有している。
【0064】この実施例構成においても、前述の第7の
実施例と同様に二重の梃子構造となっているため弁機構
91dによる冷媒液の流入を阻止する力を大きくするこ
とができる。なお、本実施例では、タンク51内の冷媒
液の液位が下降し、弁装置91が開いて冷媒液がタンク
51内に流入する際、弁体91cは冷媒液の水頭圧によ
り上昇する必要があるため、弁体91cの材料はテフロ
ンなどの軽量な材料にするのが望ましい。
【0065】以上が本発明の実施例説明であるが、前述
した各実施例のうち、図2、図5、図6および図8に示
す各液面調節器5は、図1に示した空調システムの実施
例に対応してタンク51の上板51aに補助配管33が
取り付けられているが、この補助配管33に代え、図3
に示す空調システムに対応するように冷媒蒸気管32を
2つ取り付け、液面調節器5にて気液分離を行うように
してもよい。また、同様に、図3に示す空調システムに
対応する図4、図7、図9および図10の液面調節器5
に、冷媒蒸気管32に代えて補助配管33を取り付け、
図1に示した空調システムに対応するようにしてもよ
い。
【0066】さらに、本発明による空調用熱交換器の液
面調節器は、前述の実施例に示した空調システムのみに
適用されるものではなく、例えば1つの液面調節器に複
数台の空調ユニットの熱交換器が対応するなど、冷媒の
相変化による自然循環作用を用いた空調システムであれ
ば、その他の構成の空調システムにも適用できるもので
ある。
【0067】また、本発明の空調用熱交換器の液面調節
器は、前述の実施例に示した空調システムのみに適用さ
れるものではなく、請求の範囲内において主要でない構
成部分を変更したり、あるいは他の要素を付加して実施
する場合も含まれるものである。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、フロート部材の浮力に
より弁体に作用する力が大きいため、流入する冷媒液を
弁機構によって確実に停止することができ、簡易な構成
で確実な液面調節を行うことが可能となり、建物等の上
部と下部とによる空調ユニットの特性の違いをなくすこ
とができる。また、簡易な構成であるため万一破損して
も、簡単に補修や交換ができ、工業上優れた効果を奏す
ることができる。
【0069】また、熱交換器における冷媒の蒸発に伴っ
て冷媒蒸気管へ流入した冷媒液は、この液面調節器で気
液分離されるため、冷媒蒸気管に冷媒液が混入すること
がなく、冷却性能の低下を来さずに良好な運転状態を維
持することが出来る。
【0070】また、本発明によれば、フロート部材の浮
力を錘によって補うことができるため、小さなフロート
部材を用いても大きな浮力を得ることができ、液面調節
器を小型化することが可能となり、天井裏などの狭いス
ペースに設置しても良好な状態で空調システムを運転す
ることができ、さらに小型化することによる低コスト化
にも貢献することができる。また、水頭圧と弁機構を閉
じる力とのアンバランスにより生じる自励振動を抑える
ことができるため、騒音を防止し、液面調節器および空
調システムの長期信頼性の向上を図ることができ、工業
上優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液面調節器を用いた空調システム
の一例を示す模式的構成図である。
【図2】本発明による液面調節器の第1の実施例を示す
構成図である。
【図3】本発明による液面調節器を用いた空調システム
の他の例を示す模式的構成図である。
【図4】本発明による液面調節器の第2の実施例を示す
構成図である。
【図5】本発明による液面調節器の第3の実施例を示す
構成図である。
【図6】本発明による液面調節器の第4の実施例を示す
構成図である。
【図7】本発明による液面調節器の第5の実施例を示す
構成図である。
【図8】本発明による液面調節器の第6の実施例を示す
構成図である。
【図9】本発明による液面調節器の第7の実施例を示す
構成図である。
【図10】本発明による液面調節器の第8の実施例を示
す構成図である。
【符号の簡単な説明】
1 冷熱源装置 2a,2b,… 空調ユニット 3 冷媒液管 4 冷媒蒸気管 5,5a,5b,… 液面調節器 11 コンデンシングユニット 12 凝縮器 13 蒸発器 21 ファン 22 熱交換器 31 冷媒液管 32 冷媒蒸気管 33 補助配管 34 分岐管 51 タンク 52,60a,60b,70,74,80,90 フロ
ート部材 53,81e,91b 弁棒 54,91c 弁体 55 パイプ 56 弁座 57,72,81f,91d 弁機構 71,73.92 梃子 81,91 弁装置 93 錘
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 空調用熱交換器の液面調節器及びそれ
を用いた空調システム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷媒の相変化による自
然循環作用を用いた空調システムに使用する空調用熱交
換器の液面調節器およびそれを用いた空調システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のビル等の空調システムにおいて
は、一般にヒートポンプやボイラ等の熱源機器により温
水や冷水を作り、これらをポンプで各室内の空調ユニッ
トの熱交換器に循環させる単相の顕熱輸送方式をとって
いる。このため、冷温水を循環させるポンプの動力費が
高額なものとなり、また、OA(オフィスオートメーシ
ョン)機器の普及に伴って漏水等の影響も問題となって
きた。そこで、最近では冷媒の相変化を用いた自然循環
式の空調システムが着目されてきている(例えば、特開
昭63−118546号公報参照)。
【0003】この空調システムは、冷房サイクルと暖房
サイクルとを独立した2系統で構成している。冷房サイ
クルはビルの最上階に設置した凝縮器と各室内に設置し
た室内ユニットとを冷媒蒸気管および冷媒液管で接続
し、室内ユニットで発生した冷媒蒸気を氷蓄熱槽等から
の冷熱によって凝縮器で冷却して液化させ、冷媒液を重
力の作用により再び室内ユニットに戻して冷房運転を行
うものである。暖房サイクルはビルの最下階に設置した
蒸発器と各室内に設置した室内ユニットとを冷媒蒸気管
および冷媒液管で接続し、蒸発器に温水等の温熱を供給
して冷媒を蒸発させ、発生した冷媒蒸気を室内ユニット
で凝縮させたのち、重力の作用により再び蒸発器に戻し
て暖房運転を行うものである。両サイクルとも冷媒を無
動力で自然循環させるシステムである。
【0004】しかし、このような空調システムでは、凝
縮した冷媒の水頭圧を利用して空調ユニットへ液を供給
するため、ビルの上部と下部とでは水頭圧に大きな違い
が生じる。そこで、特公平3−21813号公報(発明
の名称;冷却システム)に示すように、各空調ユニット
の熱交換器の液面液位を所定の高さで検知する液位検知
手段と、各熱交換器への分岐管に設けた流量調整弁とに
よって液位を制御する方法が用いられている。
【0005】また、特開平1−121688号公報(発
明の名称;熱移動装置)では、熱交換器の冷媒液入口付
近の液管と冷媒蒸気出口付近の蒸気管とを接続する連通
管を設け、この連通管内に浮子を浮かべ、さらに冷媒液
管と連通管の接続部に弁体を設置し、浮子と弁体とを連
結することによって熱交換器の液面を制御する方法が用
いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した特
公平3−21813号公報に開示されている冷却システ
ムでは、熱交換器の液位を検知し、この検知信号によっ
て液配管に設けた流量調整弁を制御するようにしている
ため、システム本体の他に信号を出力する発信器等の制
御機器を別途設ける必要があり、システム全体の構造が
複雑になる。また、ビルの上部と下部とでは供給される
冷媒液の水頭圧が大きく異なるため、流量調整弁を開け
たときの熱交換器への冷媒の流入速度が設置位置によっ
て大きく変わり、各設置高さ毎に流量調整弁の制御量を
調節、変更する必要がある。さらに、熱交換器での交換
熱量が多くなると、熱交換器での冷媒の沸騰が激しくな
るため、液位検知手段の検知部に沸騰により生じた気泡
(蒸気)が流入し、液位を正しく検知できなくなり、制
御が困難になることがあった。
【0007】また、前述した特開平1−121688号
公報に開示されている熱移動装置では、冷媒蒸気管と冷
媒液管を連通接続した連通管内に浮子を設けた構造とな
っているが、この構造では連通管の管径を大きくするこ
とが出来ないため浮子の浮力が小さく、液管の流路を充
分に閉塞することが難しい。とくにビルの下部に設置さ
れている熱交換器では、冷媒液の水頭圧が大きいために
浮力が小さいと充分に液を閉塞することができず、シス
テムの運転停止中に熱交換器に接続されている冷媒蒸気
管まで液が浸かる状態となってしまい、運転開始時に熱
交換器内で熱交換が行えなくなることがある。
【0008】また、液管と連通管との接続部に設けた弁
体は上下方向に動くように構成されているが、弁体は水
平方向に接続された液管の上流側の水頭圧の高い液の圧
力を横方向から受けるため、この力によって弁体の動き
が阻害されることがある。この場合にも液が十分閉塞さ
れなくなるため、システムの運転停止中に熱交換器に接
続されている蒸気管まで液が浸かってしまう不都合があ
る。
【0009】特公平3−21813号公報に記載されて
いる液位検知手段、あるいは、特開平1−121688
号公報に記載されている前記連通管の見かけの液位は、
冷媒の蒸発(沸騰)あるいは熱交換器の圧力変動により
大きく変動しているため、正しい液位を検知することが
できなくなって、弁が誤作動することが多く、安定した
制御を行うことができない。前記両従来例とも、熱交換
器の冷媒入口部と冷媒出口部を連通した連通部の液位に
より冷媒の流量を制御しているため、空調用に広く用い
られているフィンチューブ式熱交換器のような流路抵抗
の大きな熱交換器を使用した場合には、熱交換器に十分
な冷媒が供給されなくなり、熱交換器の能力を十分に発
揮することができなくなることがあった。このため、熱
交換器の液位によって冷媒の流量を制御する方法は、制
御性の点から好ましくない。前述のように熱交換器の液
位によって冷媒の流量を制御する方法に代えて、例えば
特開平4−39545号公報には、蒸発器の入口側の冷
媒液管接続部には流量制御弁を、出口側の冷媒蒸気管接
続部には感温筒をそれぞれ設置し、蒸発器における冷媒
液の入口側と冷媒蒸気の出口側との温度差(圧力差)に
応じて、前記流量制御弁により蒸発器への冷媒液の供給
量を制御する(両者の温度差が大きいときは冷媒液の供
給量を多くし、温度差が小さいときは冷媒液の供給量を
少なくする)方法が提案されている。しかしながら、こ
の制御方法によれば、入口側の冷媒液と出口側の冷媒蒸
気との間に温度差がなければ制御できないが、両者間に
温度差をつけると熱交換器(蒸発器)内の各部で温度差
が生じ、熱交換器内の冷媒温度の高い部分では冷媒蒸気
が過熱状態(過熱蒸気)になり、この過熱状態の領域で
は冷媒が蒸発しなくなる。すなわち、冷媒が蒸発してい
ない領域は冷媒が蒸発している領域に比べて熱性能が低
下してしまうので、熱交換器の熱性能が低下することに
なる。
【0010】一方、このような冷媒の相変化を利用した
空調システムでは、熱交換器内で冷媒が蒸発する際に、
沸騰などにより液が飛散して冷媒蒸気管内に流入するこ
とがある。とくに運転開始時等のシステムを起動した直
後は急激に沸騰蒸発するため冷媒蒸気管内へ流入する液
の量が多くなる。冷媒蒸気管内に冷媒液が流入すると蒸
気の流れが阻害されるため流路抵抗が増大し、冷却性能
の低下を来すことがある。とくに冷媒蒸気管が水平また
は緩やかな勾配をもった状態から急激に立ち上がるよう
な構造を有する場合には、この立ち上がり部に液がプラ
グ状に溜まり、システムが作動しなくなるといった不都
合が生じる。
【0011】本発明は、前述のような問題を改善するこ
と、すなわち、第1に上部と下部に設置された空調ユニ
ット間の特性の違いをなくし又はより少なくすることが
でき、第2に液面制御機構の簡素化を図ることができ、
第3に液面が適性位置になったときに冷媒液を供給を確
実に停止するとともに、冷媒の蒸発に伴う制御の不安定
性をなくす(制御の安定化を図る)ことができ、第4に
冷媒蒸気を過熱させることなく熱交換器全域で冷媒を蒸
発させる(性能低下をまねかない)ことができ、第5に
冷媒蒸気管に流入した冷媒液を確実に分離することがで
きる、液面調節器及びそれを利用した空調システムを提
供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による液面調節器
は、内部に冷媒液を蓄積して熱交換器に供給するタンク
と、このタンク内の冷媒液上に浮かび液位と共に上下動
するフロート部材と、このフロート部材に連結されてフ
ロート部材の上下動と共に移動する弁棒と、タンクへ流
入する冷媒液の流路を開閉する弁機構とを備え、この弁
機構はタンク内の冷媒液の液位が所定の高さ位置以上に
達すると弁棒によって弁体が駆動されて冷媒液の流路を
閉塞し、冷媒液の液位が所定の高さ位置よりも低くなる
と冷媒液の流路を開放し、冷媒液の液位を所定の高さ位
置に保つように構成されている。
【0013】この場合、タンクの冷媒蒸気部分に、該液
面調節器により液面高さが調節される熱交換器に接続し
た冷媒蒸気管を連通接続するための接続部を設けるのが
好ましい。
【0014】また、タンクの冷媒蒸気部分に、該液面調
節器により液面高さが調節される熱交換器で発生した冷
媒蒸気を流入させる蒸気流入部と、この蒸気流入部より
流入した冷媒蒸気を凝縮器へ送るための蒸気流出部とを
設けるのが好ましい。
【0015】また、フロート部材と弁棒とを梃子によっ
て連結し、梃子の力点にフロート部材を、作用点に弁棒
を、それぞれ連結する構成とするのが好ましい。
【0016】また、本発明による液面調節器は、内部に
冷媒液を蓄積して熱交換器に供給するタンクと、タンク
内の冷媒液上に浮かび液位と共に上下動するフロート部
材と、フロート部材の上下動と共に移動する弁棒と、タ
ンクへ流入する冷媒液の流路を開閉する弁機構とを有
し、フロート部材と弁棒とを梃子によって連結し、梃子
の力点にフロート部材を、梃子の作用点に弁棒をそれぞ
れ連結すると共に、梃子の支点に対し力点と相対する側
に、フロート部材の質量による浮力の低下を抑えるため
の錘を取り付けた構成を有する。
【0017】また、本発明による液面調節器は、タンク
の底面に、冷媒液の液位が所定の高さ位置を超える第2
の高さ位置に達したときに、冷媒液の流出口を閉塞する
第2の弁機構を設け、この弁機構によって冷媒液の熱交
換器への供給を停止するように構成する。
【0018】また、本発明による空調システムは、前述
のように構成した液面調節器を冷媒液管の途中に設置す
る構成とする。
【0019】
【作用】本発明の構成において、タンク内の液位が上昇
すると、それに連れてフロート部材が上昇し、弁棒が弁
体を押して弁機構を閉じ、タンク内への冷媒液の流入を
停止させる。この場合、フロート部材の容積が大きいた
めに浮力も大きく、したがって弁体に作用する力も大き
くなるため弁機構が確実に閉じ、冷媒液のタンク内への
流入を確実に阻止することが出来る。
【0020】弁機構が閉じている状態で液位が下降する
と、それに連れてフロート部材が下降し、同時に弁棒も
移動して弁機構が開く。これによって再び冷媒液がタン
ク内に流入して液位が上昇する。こうして弁機構の開閉
を繰り返すことにより液面高さを適正液位に維持する。
このときの制御対象は、液面調節器内の液位であるか
ら、従来例の熱交換器の液位を制御するときのように、
熱交換器での冷媒の蒸発(沸騰)、圧力変動による制御
の不安定化は生じず、常に安定した液面制御が維持され
る。熱交換器内で温度差が生じず、したがって冷媒蒸気
が過熱状態になる領域が発生しないので、熱交換器全体
にわたって冷媒を蒸発させることができ、熱交換器の熱
性能を低下させることはない。また、液面調節器は熱交
換器に対して任意の高さ位置に設置することができるた
め、フィンチューブ式熱交換器のような流路抵抗の大き
い熱交換器の場合でも冷媒を十分に供給することがで
き、その性能を最大限に発揮させることができる。
【0021】この場合、熱交換器における冷媒の蒸発に
伴って飛散して冷媒蒸気管へ流入した冷媒液は、冷媒蒸
気と分離されて液面調節器に戻るため、冷媒蒸気管内に
液が流入することがなく、冷却性能の低下を来さずに良
好な運転状態を維持することが出来る。
【0022】また、フロート部材と弁棒とを梃子によっ
て連結し、梃子の作用点に弁棒を、梃子の力点にフロー
ト部材を、それぞれ連結する構成とすれば、梃子の原理
により小さな浮力でも確実に弁機構を閉じることが出来
る。
【0023】また、フロート部材に梃子を介して錘を取
り付け、この錘の重量をフロート部材の重量により生じ
る回転トルクよりわずかに弱い反対向きの回転トルクを
生じる重量に設定することにより、フロート部材の浮力
が低下しても錘によって浮力の低下を補うことができ、
確実に弁機構を閉じることが出来る。
【0024】さらに、弁機構を閉じても冷媒液の流入が
止まらず、タンク内の液位が所定の液位以上に上昇した
場合の安全対策として、タンク底面の流出口に第2の弁
機構を設け、この弁機構を第2のフロート部材によって
閉塞するようにし、熱交換器内の液位の上昇を防ぐよう
にすることも出来る。
【0025】
【実施例】図1は、本発明による液面調節器を用いた空
調システムの一実施例を示す模式的接続図である。な
お、この図では建物の構造については詳述していない
が、図の上部が建物の高所を表している。
【0026】この空調システムは建物等の高所に冷熱源
装置1が設置され、それより低所の被空調室内に空調ユ
ニット2a,2b,…が設置されている。冷熱源装置1
および各空調ユニット2a,2b,…の間は液相の冷媒
が重力によって流下する冷媒液管3と気相の冷媒が蒸気
圧で上昇する冷媒蒸気管4とで接続され、いわゆる重力
式ヒートパイプ構造となっている。
【0027】冷熱源装置1は冷媒蒸気管4内を上昇して
きた冷媒蒸気を凝縮するもので、コンデンシングユニッ
ト11および凝縮器12等から構成されている。コンデ
ンシングユニット11はヒートポンプ構成となってお
り、その蒸発器13は冷媒蒸気を凝縮する凝縮器12内
に設けられている。
【0028】各空調ユニット2a,2b,…は、ファン
21と、その下流側に設置される熱交換器22とを備え
ている。また、各空調ユニット2a,2b,…には、後
述する液面調節器5a,5b,…がそれぞれ対応して設
けられており、各液面調節器5a,5b,…は対応する
空調ユニット2a,2b,…の熱交換器22に冷媒液管
31によって接続されている。
【0029】また、各熱交換器22と冷媒蒸気管4とを
接続する冷媒蒸気管32の途中には、熱交換器22で冷
媒蒸気と共に冷媒蒸気管32に流入した冷媒液を分離す
るための気液分離器6a,6b,…が設けられており、
気液分離器6a,6b,…と液面調節器5a,5b,…
は補助配管33で連通接続されている。液面調節器5
a,5b,…は冷媒液管3の分岐管34を経て流入する
冷媒液の液位を制御することによって熱交換器22内の
液面を調整している。
【0030】この構成において、冷媒蒸気管4を上昇し
てきた冷媒蒸気は凝縮器12で冷却されて凝縮し、冷媒
液として受液器7を経て冷媒液管3内を高所から低所へ
流下し、分岐管34を経て各液面調節器5a,5b,…
に流入する。
【0031】液面調節器5a,5b,…は、設定液面以
下で開き設定液面になると閉じる弁機構を有しており、
この液面調節器5a,5b,…から冷媒液管31を経て
対応する空調ユニット2a,2b,…内の熱交換器22
に冷媒液を供給することによって各熱交換器22内の液
面高さを調整する。熱交換器22に流入した冷媒液は、
被空調室内の空気を冷却するように熱交換して蒸発気化
し、冷媒蒸気管4内を上昇して冷熱源装置1へ還流す
る。こうして冷媒の自然循環による冷房サイクルが形成
される。
【0032】このとき、熱交換器22における冷媒の蒸
発に伴い、飛散した冷媒液の一部が冷媒蒸気管32内に
流入することがあるが、流入した冷媒液は気液分離器6
a,6b,…にて蒸気と分離される。分離された液は補
助配管33を通って液面調節器5a,5b,…に戻る。
このため、冷媒蒸気管4内に液が流入することがなく、
冷却性能の低下を来さずに良好な運転状態を維持するこ
とが出来る。また、前述のように液面調節器5a,5b
と蒸気管4とを補助配管33で連通したことにより、熱
交換器22で冷媒が蒸発することによって生じる当該熱
交換器22の気相領域と、液面調節器5a,5bの気相
領域との圧力差を解消し、圧力差に起因して空調ユニッ
ト2a,2b・・・内の液面高さが不安定になることを
防止することが可能になる。さらに、前述のように構成
すれば、万一循環系内に不凝縮ガスが混入し液面調節器
5a,5b内に対流した場合の脱気も可能になる。
【0033】図2は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第1の実施例を示す構成図で、図(a)
は正断面図、図(b) はそのA−A′線上の平断面図であ
る。この液面調節器5は、円筒状のタンク51内に冷媒
液を蓄え、この冷媒液上にフロート部材52を浮かべ、
フロート部材52の上下動によって弁機構の開閉を行う
構成となっている。フロート部材52は外形がドーナツ
状の形状をした内部が空洞の部材で、その内周壁52a
内には、フロート部材52の底板52bに固定された弁
棒53が上方に直立した形で取り付けられている。
【0034】この弁棒53は、タンク51の上板51a
からタンク51の中心軸に沿って下方に向けて取り付け
られた円筒状のパイプ55の内部に下端から挿入され、
パイプ55内に設置されている弁体54を押し上げ、弁
座56に結合させるように構成されている。この弁体5
4および弁座56によって弁機構57が構成されてい
る。
【0035】パイプ55の上端部は前述した分岐管34
に接続されており、冷媒液管3内を流下した冷媒液がパ
イプ55を通ってタンク51内に流入する。また、タン
ク51の上板51aには前述した補助配管33が取り付
けられ、さらに、タンク51の底板51bには前述した
冷媒液管31が取り付けられている。
【0036】この構成において、タンク51内の冷媒液
の液位が上昇すると、それに連れてフロート部材52が
上昇し、弁棒53が弁体54を押し上げて弁座56に結
合させる。これによってパイプ55内の弁機構57が閉
じ、タンク51内への冷媒液の流入が停止する。この場
合、フロート部材52の容積が大きいため浮力も大き
く、したがって弁体54に作用する力も大きくなるため
弁体54が確実に弁座56に結合し、冷媒液の流入を確
実に阻止することが出来る。
【0037】弁機構57が閉じている状態でタンク51
内の冷媒液の液位が下降すると、それに連れてフロート
部材52が下降し、同時に弁棒53も下降して弁体54
が弁座56から離れ弁機構57が開く。これによって再
び冷媒液がタンク51内に流入し、冷媒液の液位が上昇
する。こうして弁機構57の開閉を繰り返し、外部から
の制御なしに自動的に熱交換器22の液面高さを適正液
位に維持している。
【0038】なお、本実施例の液面調節器5は、前述し
た特開平1−121688号公報に開示されている冷媒
蒸気管と冷媒液管とを連通接続した連通管内に浮子を設
けた構造とは異なり、液面調節器5の設置高さを任意に
設定できるうえ、蒸気管4に飛散した冷媒液を気液分離
し得るシステムを構成できるため、熱交換器で冷媒が蒸
発する際に若干の冷媒液が蒸気管4に飛散するように、
熱交換器よりも適当な高い位置に液面調節気5を設置す
ることにより、冷媒の過熱による熱交換量の低下を防止
するとともに、常に安定した熱交換量を維持することが
できる。したがって、この実施例の液面調節器5は、例
えばフィンチューブ式熱交換器のように、蒸発による流
路抵抗が大きく、従来の制御方法では過熱度が大きくな
るような熱交換器を制御する場合には特に有効である。
【0039】図3は、本発明による液面調節器を用いた
空調システムの他の実施例を示す模式的接続図で、前述
の図1に示す実施例と同一部分には同一符号を付して説
明する。本実施例では、建物の最上部に冷熱源装置1と
してヒートポンプチラー1aおよび氷蓄熱槽1bからな
る氷蓄熱ユニットを設置し、冷媒蒸気管4を上昇してき
た冷媒蒸気を、凝縮器12にて冷熱源装置1によって作
られた冷水により凝縮させるようにする。なお、冷熱源
装置1で冷水を作るにあたっては、安価な深夜電力を利
用して夜間に氷によって氷蓄熱槽1aに蓄熱し、昼間に
冷水として利用する。
【0040】各液面調節器5a,5b,…は対応する空
調ユニット2a,2b,…の熱交換器22に冷媒液管3
1によって接続されている。また、各熱交換器22とこ
れに対応する液面調節器5a,5b,…との間、および
液面調節器5a,5b,…と冷媒蒸気管4との間はそれ
ぞれ冷媒蒸気管32で接続され、各熱交換器22で蒸発
した冷媒蒸気が液面調節器5a,5b,…を経由して凝
縮器12へ供給されるように構成される。
【0041】この構成により、熱交換器22から冷媒蒸
気管32へ流入した冷媒液は、液面調節器5a,5b,
…にて冷媒蒸気と分離して液面調節器5a,5b,…内
に蓄えられるため、冷媒蒸気管4内に冷媒液が混入する
ことがなく、冷却性能の低下を来さずに良好な運転状態
を維持することができる。その他の機能については前述
の図1に示す実施例と同様である。
【0042】図4は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第2の実施例を示す構成図で、図(a)
は正断面図、図(b) はそのA−A′線上の側断面図であ
る。本実施例は繭形のタンク51内に冷媒液を蓄え、パ
イプ55の左右両側に2つの球形状のフロート部材60
a,60bを浮かべ、この2つのフロート部材60a,
60bを接続ロッド62によって連結し、接続ロッド6
2上に弁棒53を固定するように構成されている。
【0043】また、タンク51の上部には冷媒蒸気が流
入・流出するための冷媒蒸気管32がそれぞれ1つずつ
取り付けられており、タンク51内で気液分離が行える
ように構成されている。その他の構成については、前述
の第1の実施例(図2)と同一の構成を有している。
【0044】本実施例においても、フロート部材60
a,60bの容積が大きいため浮力が大きく、弁体54
が確実に弁座56に結合して冷媒液の流入を阻止するこ
とが出来る。
【0045】図5は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第3の実施例を示す構成図である。前
述の第1および第2の実施例構成(図2,図4)におい
ては、パイプ55をタンク51の中心軸上に設置し、そ
の周囲にフロート部材52または60a,60bを浮か
べるようにしたが、本実施例では、タンク51の中心軸
から偏心した位置にパイプ55を設置し、それと並行し
てフロート部材70を浮かべ、弁棒53とフロート部材
70の底面70aとを梃子71によって連結し、梃子7
1のパイプ55側の端部71aを支点とするように構成
した点を除いては、前述の実施例と同一の構成を有して
いる。
【0046】本実施例では、支点71aからフロート部
材70の底面70aとの接続点(力点)71bまでの距
離を、弁棒53との接続点(作用点)71cまでの距離
よりも長く設定したので、梃子の原理により小さな浮力
でも確実に弁機構57を閉じることができ、フロート7
0およびタンク51の容量をコンパクトにすることが可
能である。
【0047】図6は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第4の実施例を示す構成図である。本
実施例は前述の第3の実施例(図5)と同様に梃子の原
理を利用して弁機構を開閉するようにした例で、梃子7
1をフロート部材70の上部に設け、パイプ55の長さ
を短くして梃子71の上方に弁体54および弁座56の
弁機構57を設けるようにしている。
【0048】また、この実施例では、弁体54および弁
座56を閉じても冷媒液の流入が止まらず、タンク51
内の液位が上昇した場合に、熱交換器22の液位の上昇
を防ぐための安全対策として、タンク51の底板51b
に取り付けられている冷媒液管31の出口に第2の弁機
構72を設け、この弁機構72を梃子73およびフロー
ト部材74によって開閉するように構成している。
【0049】したがって、図示の状態から液位がさらに
上昇し、冷媒液が第2のフロート部材74にまで達する
と、フロート部材74が受ける浮力によって梃子73が
支点73aを回転中心として上方に回転し、これによっ
て弁機構72が閉じ、熱交換器22へ流入する冷媒液を
遮断することによって熱交換器22内の液位の上昇を防
ぐようにしている。
【0050】図7は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第5の実施例を示す構成図である。本
実施例はタンク51内の冷媒液上に球形のフロート部材
80を浮かべ、タンク51の側壁に弁装置81を設け、
この弁装置81の第1の支点81aとフロート部材80
とを連結部材82で接続し、さらに弁装置81の第2の
支点81bと連結部材82との間を連接棒81cおよび
81dからなるリンク機構によって接続し、連接棒81
cの途中に設けた弁棒81eによって不図示の弁体を上
下動させることによって弁機構81fの開閉を行い、分
岐管34を経て流入する冷媒液の液量を調整するように
している。
【0051】また、タンク51の上部には前述した2つ
の冷媒蒸気管32が取り付けられ、さらに、タンク51
の底部には前述した冷媒液管31が取り付けられてい
る。
【0052】この構成において、タンク51内の冷媒液
の液位が上昇すると、それに連れてフロート部材80が
上昇し、同時に連結部材82が連接棒81cおよび81
dのリンク機構を押し上げ、弁棒81eを上方に移動さ
せる。これによって弁機構81fが閉じ、タンク51内
への冷媒液の流入が停止する。
【0053】この実施例構成では、二重の梃子構造にな
っているため弁機構81fによる冷媒液の流入を阻止す
る力が大きく作用し、熱交換器22の設置高さが大きく
異なっても液面の制御を容易に行うことが出来る。
【0054】図8は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第6の実施例を示す構成図である。本
実施例は前述の第5の実施例(図7)と同様に、球形の
フロート部材90の上下動を利用して分岐管34を経て
流入する冷媒液の液量を調整するもので、タンク51の
上部に弁装置91を固定し、この弁装置91の支点91
aとフロート部材90とを梃子92で接続し、梃子92
の他端に錘93を取り付け、梃子92の支点91aから
フロート部材90側の位置(作用点)に弁棒91bを連
結し、この弁棒91bによって弁体91cを上下動させ
ることにより弁機構91dの開閉を行うようにしてい
る。なお、弁棒91bと弁体91cとは一体化して一つ
の構成要素としてもよい。
【0055】また、タンク51の上部には前述した冷媒
蒸気管32に連通する補助配管33が取り付けられてお
り、冷媒蒸気管32に流入した冷媒液が液面調節器5に
戻るように構成されている。さらに、タンク51の側面
下部ないし底部には前述した冷媒液管31が取り付けら
れている。
【0056】この構成において、タンク51内の冷媒液
の液位が上昇すると、それに連れてフロート部材90が
上昇し、同時に梃子92が弁棒91bを上方へ移動させ
る。これによって弁機構91dが閉じ、タンク51内へ
の冷媒液の流入が停止する。この場合、錘93の重量
は、フロート部材90の重量により生じる回転トルク
(力のモーメント)よりわずかに弱い反対向きの回転ト
ルクを生じさせる重量に設定されているので、フロート
部材90の重量が増加して当該フロート部材90自体の
浮力が低下しても、錘93が浮力の低下分を補い、確実
に冷媒の流入を停止することができる。
【0057】このように、本実施例では、錘93を設け
ることによってフロート部材90の浮力の低下に対応で
きる構造となっている。このため、フロート部材90を
小さくしたり、重量を増加させたりして浮力が低下して
も、その低下分を補うことができ、例えば天井裏のよう
な高さ制限のある場所に液面調節器5を小型化して設置
する場合などに好適である。さらに自然循環式の空調シ
ステムでは、システム内部に潜熱交換を行うための冷媒
を封入するためシステム内部の圧力が高圧状態となるこ
とが多く、この圧力に耐えるようにフロート部材90の
肉厚を厚くすると重量が大きくなり浮力が低下するが、
錘93を取り付けることにより、フロート部材90の重
量の増加による浮力の低下を補うことができるため特に
好適である。
【0058】また、フロート部材90の浮力を利用した
液面調節器5では、水頭圧と弁機構91dを閉じる力と
のアンバランスによりフロート部材90や弁体91cが
自励振動を起こすことがあるが、錘93を設けることに
よってこの振動を抑えることができ、騒音を防止するこ
とができると共に、液面調節器5および空調システム全
体の長期信頼性を向上させることができる。
【0059】図9は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第7の実施例を示す構成図である。本
実施例は前述した第6の実施例(図8)の変形例で、リ
ンク機構を用いて弁装置91の開閉を行うもので、弁装
置91に設けた第1の支点91pとフロート部材90と
を連結部材94で接続し、連結部材94の他端に錘93
を取り付け、連結部材94の支点91pからフロート部
材90側の所定の位置と弁装置91の第2の支点91q
との間を2つの連接棒95aおよび95bからなるリン
ク機構によって接続し、連接棒95bの途中に接続した
弁棒91bによって弁体91cを上下動させることによ
り、弁機構91dの開閉を行うようにしている。
【0060】また、タンク51の上部には冷媒蒸気が流
入・流出するための2つの冷媒蒸気管32が取り付けら
れており、冷媒蒸気管32に流入した冷媒液と冷媒蒸気
とがタンク51内で気液分離できるように構成されてい
る。さらに、タンク51の側面下部ないし底部には前述
した冷媒液管31が取り付けられている。
【0061】この実施例構成では、二重の梃子構造にな
っているため弁機構91dによる冷媒液の流入を阻止す
る力が大きく作用し、フロート部材90および液面調節
器5の大きさをさらに小型にすることができる。また、
各熱交換器22の設置高さが大きく異なっても液面の制
御を容易に行うことができる。
【0062】さらに、冷媒蒸気が流入・流出するための
冷媒蒸気管32が設けられているため、熱交換器22か
ら冷媒蒸気管32へ流入した冷媒液は液面調節器5にて
冷媒蒸気と分離して液面調節器5内に蓄えられ、下流側
の冷媒蒸気管32に冷媒液が流入することがなく、冷却
性能の低下を来さずに良好な状態で空調システムを運転
することができる。
【0063】図10は、本発明による液面調節器5(5
a,5b,…)の第8の実施例を示す構成図である。本
実施例は前述した第7の実施例(図9)の変形例で、冷
媒液が流入する分岐管34と冷媒液が流出する冷媒液管
31とをタンク51の底部に設け、冷媒蒸気の流入・流
出を行うための2つの冷媒蒸気管32をタンク51の側
面上部にそれぞれ設けることにより液面調節器5を熱交
換器22よりも若干高い位置に設置できるように構成し
たもので、弁装置91をタンク51の内底部に固定し、
連結部材94と連接棒95aとの接続部を第1の支点9
1pと錘93との間に設けた点を除いては、前述の第7
の実施例と同一の構成を有している。
【0064】この実施例構成においても、前述の第7の
実施例と同様に二重の梃子構造となっているため弁機構
91dによる冷媒液の流入を阻止する力を大きくするこ
とができる。なお、本実施例では、タンク51内の冷媒
液の液位が下降し、弁装置91が開いて冷媒液がタンク
51内に流入する際、弁体91cは冷媒液の水頭圧によ
り上昇する必要があるため、弁体91cの材料はテフロ
ンなどの軽量な材料にするのが望ましい。
【0065】以上が本発明の実施例説明であるが、前述
した各実施例のうち、図2、図5、図6および図8に示
す各液面調節器5は、図1に示した空調システムの実施
例に対応してタンク51の上板51aに補助配管33が
取り付けられているが、この補助配管33に代え、図3
に示す空調システムに対応するように冷媒蒸気管32を
2つ取り付け、液面調節器5にて気液分離を行うように
してもよい。また、同様に、図3に示す空調システムに
対応する図4、図7、図9および図10の液面調節器5
に、冷媒蒸気管32に代えて補助配管33を取り付け、
図1に示した空調システムに対応するようにしてもよ
い。
【0066】さらに、本発明による空調用熱交換器の液
面調節器は、前述の実施例に示した空調システムのみに
適用されるものではなく、例えば1つの液面調節器に複
数台の空調ユニットの熱交換器が対応するなど、冷媒の
相変化による自然循環作用を用いた空調システムであれ
ば、その他の構成の空調システムにも適用できるもので
ある。
【0067】また、本発明の空調用熱交換器の液面調節
器は、前述の実施例に示した空調システムのみに適用さ
れるものではなく、請求の範囲内において主要でない構
成部分を変更したり、あるいは他の要素を付加して実施
する場合も含まれるものである。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、熱交換器に対する液面
調節器の設置高さ(すなわち、制御液位)を任意に設定
できるとともに、熱交換器における冷媒の蒸発に伴って
冷媒蒸気管へ流入した冷媒液を気液分離することができ
るため、冷媒を過熱させることなく熱交換器の交換熱量
の低下を防止することができ、常に安定した交換熱量を
維持することができる。
【0069】本発明によれば、フロート部材の浮力によ
り弁体に作用する力が大きいため、流入する冷媒液を弁
機構によって確実に停止することができる。また、タン
ク内の液位により冷媒流量を制御するため、簡易な構成
で常に安定した液面調節を行うことが可能となり、建物
等の上部と下部とによる空調ユニットの特性の違いをな
くすことができる。また、簡易な構成であるため万一破
損しても、簡単に補修や交換ができ、工業上優れた効果
を奏することができる。
【0070】また、本発明によれば、フロート部材の浮
力を錘によって補うことができるため、小さなフロート
部材を用いても大きな浮力を得ることができ、液面調節
器を小型化することが可能となり、天井裏などの狭いス
ペースに設置しても良好な状態で空調システムを運転す
ることができ、さらに小型化することによる低コスト化
にも貢献することができる。また、水頭圧と弁機構を閉
じる力とのアンバランスにより生じる自励振動を抑える
ことができるため、騒音を防止し、液面調節器および空
調システムの長期信頼性の向上を図ることができ、工業
上優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液面調節器を用いた空調システム
の一例を示す模式的構成図である。
【図2】本発明による液面調節器の第1の実施例を示す
構成図である。
【図3】本発明による液面調節器を用いた空調システム
の他の例を示す模式的構成図である。
【図4】本発明による液面調節器の第2の実施例を示す
構成図である。
【図5】本発明による液面調節器の第3の実施例を示す
構成図である。
【図6】本発明による液面調節器の第4の実施例を示す
構成図である。
【図7】本発明による液面調節器の第5の実施例を示す
構成図である。
【図8】本発明による液面調節器の第6の実施例を示す
構成図である。
【図9】本発明による液面調節器の第7の実施例を示す
構成図である。
【図10】本発明による液面調節器の第8の実施例を示
す構成図である。
【符号の簡単な説明】 1 冷熱源装置 2a,2b,… 空調ユニット 3 冷媒液管 4 冷媒蒸気管 5,5a,5b,… 液面調節器 11 コンデンシングユニット 12 凝縮器 13 蒸発器 21 ファン 22 熱交換器 31 冷媒液管 32 冷媒蒸気管 33 補助配管 34 分岐管 51 タンク 52,60a,60b,70,74,80,90 フロ
ート部材 53,81e,91b 弁棒 54,91c 弁体 55 パイプ 56 弁座 57,72,81f,91d 弁機構 71,73.92 梃子 81,91 弁装置 93 錘
フロントページの続き (72)発明者 小谷 正浩 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒の相変化による自然循環作用を用い
    た空調システムの熱交換器の液面高さを調節する液面調
    節器において、 前記液面調節器は、内部に冷媒液を蓄積して前記熱交換
    器に供給するタンクと、前記タンク内の前記冷媒液上に
    浮かび液位と共に上下動するフロート部材と、前記フロ
    ート部材に連結されてこのフロート部材の上下動と共に
    移動する弁棒と、前記タンクへ流入する前記冷媒液の流
    路を開閉する弁機構とを有し、 前記弁機構は、前記タンク内の前記冷媒液の液位が所定
    の高さ位置以上に達すると前記弁棒によって弁体が駆動
    されて前記冷媒液の流路を閉塞し、前記冷媒液の液位が
    前記所定の高さ位置よりも低くなると前記冷媒液の流路
    を開放し、前記冷媒液の液位を前記所定の高さ位置に保
    つことを特徴とする、空調用熱交換器の液面調節器。
  2. 【請求項2】 前記タンクの冷媒蒸気部分に、該液面調
    節器により液面高さが調節される熱交換器に接続した冷
    媒蒸気管を連通接続するための接続部を設け、前記冷媒
    蒸気管に流入した冷媒液を前記接続部から該液面調節器
    に戻せるようにしたことを特徴とする、請求項1記載の
    空調用熱交換器の液面調節器。
  3. 【請求項3】 前記タンクの冷媒蒸気部分に、該液面調
    節器により液面高さが調節される熱交換器で発生した冷
    媒蒸気を流入させる蒸気流入部と、前記蒸気流入部より
    流入した冷媒蒸気を凝縮器へ送るための蒸気流出部とを
    設け、前記タンク内で前記冷媒蒸気と前記熱交換器から
    冷媒蒸気管へ流入した冷媒液とを分離することを特徴と
    する、請求項1記載の空調用熱交換器の液面調節器。
  4. 【請求項4】 前記フロート部材と前記弁棒とは梃子に
    よって連結され、前記梃子の力点に前記フロート部材
    を、前記梃子の作用点に前記弁棒をそれぞれ連結したこ
    とを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の
    空調用熱交換器の液面調節器。
  5. 【請求項5】 冷媒の相変化による自然循環作用を用い
    た空調システムの熱交換器の液面高さを調節する液面調
    節器において、 前記液面調節器は、内部に冷媒液を蓄積して前記熱交換
    器に供給するタンクと、前記タンク内の前記冷媒液上に
    浮かび液位と共に上下動するフロート部材と、前記フロ
    ート部材の上下動と共に移動する弁棒と、前記タンクへ
    流入する前記冷媒液の流路を開閉する弁機構とを有し、 前記フロート部材と前記弁棒とを梃子によって連結し、
    前記梃子の力点に前記フロート部材を、前記梃子の作用
    点に前記弁棒をそれぞれ連結すると共に、前記梃子の支
    点に対し力点と相対する側に、前記フロート部材の質量
    による浮力の低下を抑えるための錘を取り付けたことを
    特徴とする、空調用熱交換器の液面調節器。
  6. 【請求項6】 前記タンクの底面に、前記冷媒液の液位
    が前記所定の高さ位置を超える第2の高さ位置に達した
    ときに、前記冷媒液の流出口を閉塞する第2の弁機構を
    設け、前記冷媒液の前記熱交換器への供給を停止するこ
    とを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の空
    調用熱交換器の液面調節器。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の空
    調用熱交換器の液面調節器を、液系配管の途中に設置し
    たことを特徴とする、空調用熱交換器の液面調節器を用
    いた空調システム。
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