JPH06193727A - ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

ロックアップクラッチの制御装置

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JPH06193727A
JPH06193727A JP34424192A JP34424192A JPH06193727A JP H06193727 A JPH06193727 A JP H06193727A JP 34424192 A JP34424192 A JP 34424192A JP 34424192 A JP34424192 A JP 34424192A JP H06193727 A JPH06193727 A JP H06193727A
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JP
Japan
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control
muffled sound
signal
clutch
lock
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JP34424192A
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English (en)
Inventor
Taiji Isobe
大治 磯部
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 こもり音の発生による車室内の居住性の低下
を防止した上で、トルクコンバータの滑りによる動力損
失を低減して燃費を向上させる。 【構成】 マイクロホン16にて検出された車室騒音か
らこもり音信号MDBを抽出し、こもり音信号MDBを
積分処理した積分処理後信号IMDBが判定レベル未満
のときには、制御信号のデューティ比を増加してロック
アップクラッチ8のスリップ量を減少させ、積分処理後
信号IMDBが判定レベル以上のときには、制御信号の
デューティ比を減少してスリップ量を増加させる。故
に、こもり音が発生して車室の居住性に影響を与える直
前まで、可能な限りスリップ量が減少されて、トルクコ
ンバータ6の滑りによる動力損失が最小限に低減され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機のロックア
ップクラッチに供給される油圧を調整して、そのスリッ
プ量を制御するロックアップクラッチの制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、近年の自動変速機にはロ
ックアップクラッチが広く採用されており、車両の定速
走行時等にはロックアップクラッチを締結状態に保持し
て、内燃機関の回転をトルクコンバータを介することな
く変速機構側に伝達し、よってトルクコンバータの滑り
による動力損失を防止している。そして、このクラッチ
締結時には、内燃機関のトルク変動がロックアップクラ
ッチを介して自動変速機側に伝達されて、特に低速走行
時に車室内にこもり音が発生するため、これを防止すべ
く従来では約50km/h未満の速度領域でロックアップク
ラッチを開放して、トルク変動をトルクコンバータに吸
収させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のロックアップク
ラッチの制御装置は、上記のように約50km/h未満の速
度領域でロックアップクラッチを開放しているため、こ
の速度領域ではトルクコンバータの滑りにより動力損失
が生じて少なからず燃費が悪化していた。したがって、
従来より動力損失を低減するための対策が要望されてい
た。
【0004】そこで本発明は、こもり音の発生による車
室内の居住性の低下を防止した上で、トルクコンバータ
の滑りによる動力損失を低減して燃費を向上させること
ができるロックアップクラッチの制御装置の提供を課題
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるロックア
ップクラッチの制御装置は、図1に示すように、ロック
アップクラッチを介する内燃機関から自動変速機へのト
ルク伝達に起因して車室内に発生するこもり音、または
こもり音と共に増減する振動を検出するこもり音・振動
検出手段M1と、前記こもり音・振動検出手段M1にて
検出されたこもり音または振動が予め設定された判定レ
ベル未満のときに、自動変速機のロックアップクラッチ
のスリップ量を減少させるとともに、こもり音・振動検
出手段にて検出されたこもり音または振動が判定レベル
以上のときに、ロックアップクラッチのスリップ量を増
加させるスリップ量制御手段M2とを具備するものであ
る。
【0006】
【作用】本発明においては、車室内に発生するこもり音
自体、或いはこもり音を推定可能な車体等の振動がこも
り音・振動検出手段M1により検出され、その検出され
たこもり音または振動が判定レベル未満のときには、ス
リップ量制御手段M2にて自動変速機のロックアップク
ラッチのスリップ量が減少され、また、こもり音または
振動が判定レベル以上のときには、スリップ量制御手段
M2にてロックアップクラッチのスリップ量が増加され
る。
【0007】したがって、こもり音が判定レベル以上と
なって車室の居住性に影響を与える直前まで、可能な限
りスリップ量が減少されるため、トルクコンバータの滑
りによる動力損失が最小限に低減される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例のロックアップクラッ
チの制御装置について説明する。
【0009】図2は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置の概略構成図、図3は本発明の一
実施例であるロックアップクラッチの制御装置の図2に
対応するブロック図、図4は本発明の一実施例であるロ
ックアップクラッチの制御装置の処理手順の概要を示す
ブロック図である。
【0010】図2に示すように、内燃機関1の吸気管2
にはスロットルバルブ3及び燃料噴射弁10が設けら
れ、吸気管2内を経て内燃機関1に供給される吸入空気
は、スロットルバルブ3にて流量を調整されるとともに
燃料噴射弁10から噴射された燃料が混入されて、所定
の機関出力が発揮される。内燃機関1のクランクシャフ
ト4には自動変速機5のトルクコンバータ6を介して変
速機構7が接続され(便宜上、内燃機関1と分離して図
示している)、その変速機構7は図示しない車両の駆動
系を介して駆動輪と接続されている。トルクコンバータ
6内にはロックアップクラッチ8が内装され、そのロッ
クアップクラッチ8はロックアップ制御アクチュエータ
9の切換動作に応じて作動油を供給されて開放状態と締
結状態との間で切り換えられ、かつ、それらの中間にお
いて任意のスリップ量(スリップ率)に調整される。
【0011】そして、周知のようにロックアップクラッ
チ8の開放時には、内燃機関1のトルクがトルクコンバ
ータ6を介して変速機構7に伝達され、また、ロックア
ップクラッチ8の締結時には、トルクコンバータ6を介
することなくロックアップクラッチ8を介して変速機構
7に伝達され、一方、中間のスリップ制御時には、スリ
ップ量に応じた割合でトルクコンバータ6及びロックア
ップクラッチ8を介して変速機構7に伝達される。
【0012】前記ロックアップクラッチ8を制御する電
子制御装置11(以下、単に『ECU』という)は、後
述する信号処理用CPU11a、制御用CPU11b、
ROM、RAM等を中心に論理演算回路を構成し、前記
ロックアップ制御アクチュエータ9、燃料噴射弁10、
スロットルバルブ3の開度TAを検出するスロットル開
度センサ12、内燃機関1の回転に比例したパルスを発
生するエンジン回転数センサ13、吸気管2内のスロッ
トルバルブ3の下流側の吸気負圧Pm を検出する吸気圧
センサ14、変速機構7のアウトプット回転数NO (=
車速)を検出するアウトプット回転数センサ15、及び
車室騒音を検出するマイクロホン16がそれぞれ接続さ
れている。
【0013】図3に示すように、ECU11はその機能
上から2つに細分化されており、燃料噴射の許可、停止
の判断、並びに燃料噴射量の算出を実行する燃料制御手
段11cと、車両の走行状態、並びに車室内のこもり音
の発生の有無を判断してロックアップクラッチ8を制御
するロックアップ制御手段11dとから構成されてい
る。
【0014】一方、図4の処理手順は図3に示すロック
アップ制御手段11dにて実行されるものであり、ま
ず、4−1で現在のエンジン回転数Ne よりこもり音発
生周波数fs (内燃機関1の点火1次周波数)を推定
し、4−2でマイクロホン16にて車室騒音を検出し、
4−3でその車室騒音を、前記こもり音発生周波数fs
を中心周波数としてフィルタリングする。後述するよう
に、こもり音の周波数は点火1次周波数と一致するた
め、車室騒音に含まれたこもり音以外のノイズが除去さ
れる。
【0015】更に、4−4でフィルタリング後の信号
を、こもり音の有無を判定する判定レベルと比較し、4
−5でその比較結果に基づいてロックアップ制御アクチ
ュエータ9への制御信号のデューティ比を設定する。即
ち、フィルタリング後の信号が判定レベル未満のときに
は制御信号のデューティ比を増加させて、ロックアップ
クラッチ8のスリップ量を減少方向に制御し、信号が判
定レベル以上のときには制御信号のデューティ比を減少
させて、スリップ量を増加方向に制御する。
【0016】次に、上記のように構成されたロックアッ
プクラッチの制御装置のECU11の特に本発明の要部
に関わる箇所の構成を説明する。
【0017】図5は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置のECUの要部構成を示すブロッ
ク図である。
【0018】図に示すように、ECU11は信号処理用
CPU11a、制御用CPU11b、入力回路21及び
A/D変換器22を備えている。信号処理用CPU11
aは、前記したこもり音発生周波数fs の推定(図4の
4−1)、車室騒音の検出(4−2)、車室騒音のフィ
ルタリング(4−3)、及び判定レベル比較(4−4)
を実行し、また、制御用CPU11bは、制御信号のデ
ューティ比の設定(4−5)を実行する。
【0019】ここで、図4に基づいて説明した制御装置
の処理手順を、信号処理用CPU11a及び制御用CP
U11bに区分して更に詳細に説明する。
【0020】図6は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置の信号処理用CPU及び制御用C
PUの処理手順を示すブロック図、図7は本発明の一実
施例であるロックアップクラッチの制御装置のこもり音
に基づくスリップ制御状態を示すタイムチャートであ
る。
【0021】図6に示すように、制御用CPU11bは
エンジン回転数センサ13が発生するパルスを入力して
現在のエンジン回転数Ne を算出し(6−1)、そのエ
ンジン回転数Ne を信号処理用CPU11aに出力す
る。信号処理用CPU11aは入力されたエンジン回転
数Ne に基づいてこもり音発生周波数fs (内燃機関1
の点火1次周波数)を推定するとともに(6−2)、マ
イクロホン16にて検出された車室騒音を入力して、こ
もり音発生周波数fs を中心周波数としてフィルタリン
グする(6−3)。
【0022】周知のように、こもり音は内燃機関1のト
ルク変動に起因するものであり、そのトルク変動の周期
は点火1次周波数と一致する。したがって、こもり音発
生周波数fs を中心周波数としてフィルタリングすれ
ば、車室騒音に含まれたこもり音以外の騒音が除去され
て、図7に示すこもり音信号MDBが抽出される。
【0023】こもり音信号MDBは実際のこもり音と共
に変動して前記した判定レベルと直接比較できないた
め、信号処理用CPU11aはこもり音信号MDBの正
または負のいずれか領域のみを積分処理して(図7では
正側の領域を積分処理した場合を示す)、こもり音に比
例する積分処理後信号IMDBを作成する(6−4)。
そして、得られた積分処理後信号IMDBと判定レベル
とを比較して(6−5)、積分処理後信号IMDBが判
定レベル未満(こもり音が小)のときには制御フラグを
クリア(=0)し、また、積分処理後信号IMDBが判
定レベル以上(こもり音が大)のときには制御フラグを
セット(=1)し、その制御フラグを制御用CPU11
bに出力する(6−6)。
【0024】制御用CPU11bは制御フラグがクリア
されているときには、ロックアップ制御アクチュエータ
9に出力する制御信号のデューティ比を増加させて、ロ
ックアップクラッチ8のスリップ量を減少方向に制御す
る。また、制御フラグがセットされているときには、デ
ューティ比を減少させて、スリップ量を増加方向に制御
する(6−7)。
【0025】したがって、ロックアップクラッチ8のス
リップ量は、常に積分処理後信号IMDBを判定レベル
に収束させるように制御される。換言すれば、こもり音
が発生して車室内の居住性に影響を与える直前まで、可
能な限りスリップ量が減少される(締結側に制御され
る)ため、トルクコンバータ6の滑りによる動力損失が
最小限に低減される。
【0026】なお、車両の走行速度が高いときには内燃
機関1のトルク変動が小さいことから、スリップ量を減
少させてもこもり音が抑制され続け、ロックアップクラ
ッチ8は最終的にスリップ量0%の締結状態に保持され
る。また、車両の走行速度が低いときには内燃機関1の
トルク変動が大きいことから、スリップ量を増加させて
もこもり音が発生し、ロックアップクラッチ8は最終的
にスリップ量を最大値とした開放状態に保持される。
【0027】次に、以上の信号処理用CPU11aが実
行する制御フラグの設定処理、及び制御用CPU11b
が実行するロックアップクラッチ8の制御処理をフロー
チャートに従って説明する。
【0028】図8は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置の信号処理用CPUが実行するメ
インルーチンを示すフローチャート、図9は本発明の一
実施例であるロックアップクラッチの制御装置の信号処
理用CPUが実行するfs 推定ルーチンを示すフローチ
ャート、図10は本発明の一実施例であるロックアップ
クラッチの制御装置の信号処理用CPUが実行する2ms
ecルーチンを示すフローチャートである。
【0029】信号処理用CPU11aは図8に示すメイ
ンルーチンのステップS801で各RAMのメモリ値を
初期化し、ステップS802で制御用CPU11bから
入力されたエンジン回転数Ne を読み込み、ステップS
803でfs 推定ルーチンを実行する。
【0030】fs 推定ルーチンがコールされると、信号
処理用CPU11aは図9のステップS901に移行し
てエンジン回転数Ne(rpm)を1sec 毎の回転数Ne2に換
算してRAMに格納する。次いで、ステップS902で
回転数Ne2に予め設定された点火回数NIGを乗算して
こもり音発生周波数fs を求める。ここで、点火回数N
IGとは内燃機関1の1回転当たりの点火回数であり、
例えば、4気筒4サイクル機関ではNIG=4/2=2
となり、ステップS902では常にその値が用いられ
る。その後、信号処理用CPU11aは図8のメインル
ーチンに戻り、ステップS804で2msecルーチンを実
行する。
【0031】2msecルーチンがコールされると、信号処
理用CPU11aは図10のステップS1001に移行
して前記のように推定したこもり音発生周波数fs を読
み込み、ステップS1002でこもり音発生周波数fs
を中心周波数としてハイパス、ローパスフィルタをディ
ジタルで実行し、こもり音信号MDBを抽出する。
【0032】その後、信号処理用CPU11aは図8の
メインルーチンに戻り、ステップS805でこもり音信
号MDBを読み込み、ステップS806でこもり音信号
MDBの正側の領域を積分処理し、得られた積分処理後
信号IMDBをRAMに格納する。次いで、ステップS
807で積分処理後信号IMDBを前記した判定レベル
とを比較して、積分処理後信号IMDBが判定レベル未
満(こもり音が小)のときには、ステップS808で制
御フラグをクリアし、また、積分処理後信号IMDBが
判定レベル以上(こもり音が大)のときには、ステップ
S809で制御フラグをセットする。そして、ステップ
S810で制御フラグを制御用CPU11bに出力して
前記ステップS802に戻り、再びステップS802か
らステップS810の処理を繰り返す。
【0033】図11は本発明の一実施例であるロックア
ップクラッチの制御装置の制御用CPUが実行するメイ
ンルーチンを示すフローチャート、図12は本発明の一
実施例であるロックアップクラッチの制御装置の制御用
CPUが実行する20msecルーチンを示すフローチャー
ト、図13は本発明の一実施例であるロックアップクラ
ッチの制御装置のデューティ比とパルスOFF時間との
関係を示す説明図、図14は本発明の一実施例であるロ
ックアップクラッチの制御装置のOCRによるデューテ
ィ比の制御状態を示すタイムチャートである。
【0034】制御用CPU11bは図11に示すメイン
ルーチンのステップS1101で各RAMのメモリ値を
初期化し、ステップS1102でエンジン回転数センサ
13が発生するパルスを入力して現在のエンジン回転数
Ne を算出する。更に、ステップS1103で20msec
ルーチンを実行した後に前記ステップS1102に戻
り、再びステップS1102及びステップS1103の
処理を繰り返す。
【0035】20msecルーチンがコールされると、制御
用CPU11bは図12のステップS1201に移行し
てアウトプット回転数センサ15にて検出されたアウト
プット回転数NO に基づいて、現在の車速が予め設定さ
れたロックアップ制御領域にあるか否かを判定する。こ
のロックアップ制御領域としては、一般には約50km/h
未満の速度領域が設定されているが、本実施例ではより
低速の30km/h未満の速度領域に設定されている。そし
て、車速が30km/h以上でロックアップ制御領域である
と判定したときには、ステップS1202で信号処理用
CPU11aから入力された制御フラグがセットされて
いるか否かを判定する。制御フラグがセットされている
ときには、ステップS1203でロックアップ制御アク
チュエータ9に出力する制御信号のデューティ比LCD
UTYをデクリメント「−1」し、ステップS1204
でそのデューティ比LCDUTYの下限を0%にガード
してステップS1207に移行する。また、制御フラグ
がクリアされているときには、ステップS1205でデ
ューティ比LCDUTYをインクリメント「+1」し、
ステップS1206でそのデューティ比LCDUTYの
上限を100%にガードしてステップS1207に移行
する。
【0036】次いで、ステップS1207でアウトプッ
ト・コンペア・レジスタ(以下、単に「OCR」とい
う)対応ポートの出力ビットをクリアし、ステップS1
208でデューティ比LCDUTY(%)をパルス時間
に換算し、ステップS1209でパルスOFF時間を算
出する。図13ではデューティ比LCDUTYとして4
0%が算出された場合を例示しており、このときのパル
ス時間は、20msec(本ルーチンの実行周期)×40/
100=8msecに、パルスOFF時間は20msec-8msec
=12msecに設定される。
【0037】その後、制御用CPU11bはステップS
1210でパルスOFF時間をOCRにセットして、一
旦このルーチンを終了する。したがって、図14に示す
ように、20msecルーチンの実行によりOCR対応ポー
トの出力ビットがクリアされると(図にAで示す時
点)、パルスOFF時間のカウントダウンが開始され、
パルスOFF時間経過後に出力ビットは再びセットされ
る。以上の処理が20msec毎に繰り返されて所定デュー
ティ比LCDUTYの制御信号が作成され、その制御信
号に応じてロックアップ制御アクチュエータ9が作動し
てロックアップクラッチ8のスリップ量を制御する。
【0038】一方、前記ステップS1201で現在の車
速が30km/h未満でロックアップ制御領域でないと判定
したときには、ステップS1211で制御信号のデュー
ティ比LCDUTYを0%に設定する。したがって、ス
リップ量が最大値に制御されてロックアップクラッチ8
は開放され、内燃機関1のトルク変動がトルクコンバー
タ6により吸収されて、こもり音の発生が防止される。
なお、前記したステップS1202以降のスリップ量の
制御でも、車速の低下によりこもり音が発生すれば、ス
リップ量が増加してロックアップクラッチ8は開放され
るが、この場合にはフィードバックのための時間を要す
るため、車速に基づいて速やかに開放しているのであ
る。
【0039】そして、以上の制御により30km/h以上の
ロックアップ制御領域では、こもり音が発生して車室の
居住性に影響を与える直前まで、可能な限りロックアッ
プクラッチ8のスリップ量が減少されるため、トルクコ
ンバータ6の滑りによる動力損失が最小限に低減され
る。
【0040】このように本実施例では、こもり音・振動
検出手段M1としてマイクロホン16及びステップS8
02乃至ステップS806の処理を実行するときの信号
処理用CPU11aが機能し、スリップ量制御手段M2
としてステップS807乃至ステップS810の処理を
実行するときの信号処理用CPU11a、及びステップ
S1202乃至ステップS1210の処理を実行すると
きの制御用CPU11bが機能する。
【0041】以上のように本実施例のロックアップクラ
ッチの制御装置は、車室騒音を検出するマイクロホン1
6と、前記マイクロホン16にて検出された車室騒音か
らこもり音信号MDBを抽出するとともに、こもり音信
号MDBを積分処理した積分処理後信号IMDBが判定
レベル未満のときには制御フラグをクリアし、積分処理
後信号IMDBが判定レベル以上のときには制御フラグ
をセットする信号処理用CPU11aと、信号処理用C
PU11aにて設定された制御フラグがクリアされてい
るときには、ロックアップ制御アクチュエータ9に出力
する制御信号のデューティ比を増加させて、ロックアッ
プクラッチ8のスリップ量を減少方向に制御し、制御フ
ラグがセットされているときには、制御信号のデューテ
ィ比を減少させて、スリップ量を増加方向に制御する制
御用CPU11bとを具備している。
【0042】したがって、こもり音が発生して車室の居
住性に影響を与える直前まで、可能な限りロックアップ
クラッチ8のスリップ量が減少される。故に、車室内の
居住性の低下を防止した上で、トルクコンバータ6の滑
りによる動力損失を最小限に低減して、燃費を向上させ
ることができる。
【0043】ところで、上記実施例ではマイクロホン1
6で検出した車室騒音からこもり音以外の騒音を除去し
てこもり音信号MDBを抽出し、そのこもり音信号MD
Bに基づいてロックアップクラッチ8のスリップ量を制
御したが、必ずしもこもり音自体に基づいて制御する必
要はない。前記のように、こもり音の原因は内燃機関1
のトルク変動がロックアップクラッチ8を介して自動変
速機5に伝達されることにあり、車体を振動として伝播
して車室内にこもり音を発生させている。したがって、
車体の振動をシート等に取り付けたGセンサにて検出
し、その振動に基づいてスリップ量を制御してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明のロックアップク
ラッチの制御装置によれば、こもり音が判定レベル以上
となって車室の居住性に影響を与える直前まで、可能な
限りスリップ量が減少されるため、車室内の居住性の低
下を防止した上で、トルクコンバータの滑りによる動力
損失を最小限に低減して、燃費を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例の内容を概念的に示し
たクレーム対応図である。
【図2】図2は本発明の一実施例であるロックアップク
ラッチの制御装置の概略構成図である。
【図3】図3は本発明の一実施例であるロックアップク
ラッチの制御装置の図2に対応するブロック図である。
【図4】図4は本発明の一実施例であるロックアップク
ラッチの制御装置の処理手順の概要を示すブロック図で
ある。
【図5】図5は本発明の一実施例であるロックアップク
ラッチの制御装置のECUの要部構成を示すブロック図
である。
【図6】図6は本発明の一実施例であるロックアップク
ラッチの制御装置の信号処理用CPU及び制御用CPU
の処理手順を示すブロック図である。
【図7】図7は本発明の一実施例であるロックアップク
ラッチの制御装置のこもり音に基づくスリップ制御状態
を示すタイムチャートである。
【図8】図8は本発明の一実施例であるロックアップク
ラッチの制御装置の信号処理用CPUが実行するメイン
ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】図9は本発明の一実施例であるロックアップク
ラッチの制御装置の信号処理用CPUが実行するfs 推
定ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】図10は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置の信号処理用CPUが実行する2
msecルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図11は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置の制御用CPUが実行するメイン
ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】図12は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置の制御用CPUが実行する20ms
ecルーチンを示すフローチャートである。
【図13】図13は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置のデューティ比とパルスOFF時
間との関係を示す説明図である。
【図14】図14は本発明の一実施例であるロックアッ
プクラッチの制御装置のOCRによるデューティ比の制
御状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
M1 こもり音・振動検出手段 M2 スリップ量制御手段 1 内燃機関 5 自動変速機 8 ロックアップクラッチ 16 マイクロホン 11a 信号処理用CPU 11b 制御用CPU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロックアップクラッチを介する内燃機関
    から自動変速機へのトルク伝達に起因して車室内に発生
    するこもり音、またはこもり音と共に増減する振動を検
    出するこもり音・振動検出手段と、 前記こもり音・振動検出手段にて検出されたこもり音ま
    たは振動が予め設定された判定レベル未満のときに、自
    動変速機のロックアップクラッチのスリップ量を減少さ
    せるとともに、こもり音・振動検出手段にて検出された
    こもり音または振動が判定レベル以上のときに、ロック
    アップクラッチのスリップ量を増加させるスリップ量制
    御手段とを具備することを特徴とするロックアップクラ
    ッチの制御装置。
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