JPH06192993A - 製紙用添加剤 - Google Patents
製紙用添加剤Info
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- JPH06192993A JPH06192993A JP34430592A JP34430592A JPH06192993A JP H06192993 A JPH06192993 A JP H06192993A JP 34430592 A JP34430592 A JP 34430592A JP 34430592 A JP34430592 A JP 34430592A JP H06192993 A JPH06192993 A JP H06192993A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリアクリルアミドのホフマン分解反応によ
り製造される製紙用添加剤において、N−ビニル−2−
ピロリドンあるいは、ホフマン反応後反応を継続するこ
とにより形成されるラクタム環を分子中に含有する、ア
クリルアミド系水性高分子化合物からなる製紙用添加
剤。 【効果】 高分子のメチレン鎖中に直結した−N−C=
O結合により、優れた濾水効果、紙力効果がもたらされ
る。
り製造される製紙用添加剤において、N−ビニル−2−
ピロリドンあるいは、ホフマン反応後反応を継続するこ
とにより形成されるラクタム環を分子中に含有する、ア
クリルアミド系水性高分子化合物からなる製紙用添加
剤。 【効果】 高分子のメチレン鎖中に直結した−N−C=
O結合により、優れた濾水効果、紙力効果がもたらされ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製紙工程において使用
される紙力増強剤、ろ水性向上剤、あるいは廃水処理用
に使用される凝集剤としての用途があるカチオン性アク
リルアミド重合体に関するものであり、具体的には高分
子のメチレン鎖に直結した−N−C=O結合と−NH2
を必須構成単位として有する水性のアクリルアミド系重
合体に関する。
される紙力増強剤、ろ水性向上剤、あるいは廃水処理用
に使用される凝集剤としての用途があるカチオン性アク
リルアミド重合体に関するものであり、具体的には高分
子のメチレン鎖に直結した−N−C=O結合と−NH2
を必須構成単位として有する水性のアクリルアミド系重
合体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年地球環境問題などが大きくクローズ
アップされるに従い、産業界における省資源や環境保全
に対する問題は一層その重要性を増してきており、従来
は大量に森林資源を消費してきた紙・パルプ産業におい
ても、漂白技術の改良や古紙のリサイクル率を上げるな
どの努力が求められている。このような原料事情のなか
で、古紙原料を使用した紙の品質を向上する技術は更に
重要性を増すものと考えられ、従来にもまして高性能の
製紙用添加剤の開発が待たれている。
アップされるに従い、産業界における省資源や環境保全
に対する問題は一層その重要性を増してきており、従来
は大量に森林資源を消費してきた紙・パルプ産業におい
ても、漂白技術の改良や古紙のリサイクル率を上げるな
どの努力が求められている。このような原料事情のなか
で、古紙原料を使用した紙の品質を向上する技術は更に
重要性を増すものと考えられ、従来にもまして高性能の
製紙用添加剤の開発が待たれている。
【0003】従来、カチオン性アクリルアミド系重合体
(以下ポリアクリルアミド)としてホフマン分解ポリア
クリルアミド、マンニッヒ化ポリアクリルアミド、及び
カチオン性モノマーとアクリルアミドとの共重合体等が
あり、紙力増強剤、高分子凝集剤等各種の用途に使用あ
るいはその使用が検討されている。
(以下ポリアクリルアミド)としてホフマン分解ポリア
クリルアミド、マンニッヒ化ポリアクリルアミド、及び
カチオン性モノマーとアクリルアミドとの共重合体等が
あり、紙力増強剤、高分子凝集剤等各種の用途に使用あ
るいはその使用が検討されている。
【0004】上記の中でもホフマン分解ポリアクリルア
ミド(以下ホフマンPAM)はマンニッヒ化ポリアクリ
ルアミド及びカチオン性モノマーとの共重合体にはない
優れた特徴を有しており、最近では水溶液中でそのカチ
オン性が経時的に消失するという経時劣化の問題を回避
する方法が開発され、その使用用途が拡大されつつあ
る。
ミド(以下ホフマンPAM)はマンニッヒ化ポリアクリ
ルアミド及びカチオン性モノマーとの共重合体にはない
優れた特徴を有しており、最近では水溶液中でそのカチ
オン性が経時的に消失するという経時劣化の問題を回避
する方法が開発され、その使用用途が拡大されつつあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高性能
のホフマンPAMも今後の原料事情を考えた場合、更に
性能を向上する必要があり、また従来のホフマンPAM
は原料パルプに対して添加率が高くなると諸性能が頭打
ちになるという問題点があり、低添加率から高添加率ま
で高性能を示す製紙用添加剤の開発が待たれていた。
のホフマンPAMも今後の原料事情を考えた場合、更に
性能を向上する必要があり、また従来のホフマンPAM
は原料パルプに対して添加率が高くなると諸性能が頭打
ちになるという問題点があり、低添加率から高添加率ま
で高性能を示す製紙用添加剤の開発が待たれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記した点
に鑑み、ポリアクリルアミドのホフマン分解反応を詳細
に検討した結果、ホフマン分解反応により生成する一級
アミノ基の効果を広い添加率条件で引き出すためには、
高分子のメチレン鎖に直結した−N−C=O結合を構成
単位とする置換基を導入すれば良いことがわかり本発明
に至った。
に鑑み、ポリアクリルアミドのホフマン分解反応を詳細
に検討した結果、ホフマン分解反応により生成する一級
アミノ基の効果を広い添加率条件で引き出すためには、
高分子のメチレン鎖に直結した−N−C=O結合を構成
単位とする置換基を導入すれば良いことがわかり本発明
に至った。
【0007】すなわち、本発明は、 (1)(a) アクリルアミドおよび/またはメタクリルア
ミド40〜96モル%、 (b) 一般式
ミド40〜96モル%、 (b) 一般式
【0008】
【化4】 (c) 一般式
【0009】
【化5】 で示される構造単位を1〜40モル%を必須成分とするア
クリルアミド系水性高分子化合物からなる製紙用添加
剤。 (2) アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミ
ド系の水性高分子化合物を、アクリルアミドおよび/ま
たはメタクリルアミドに対して5〜50モル%の次亜塩素
酸ソーダとpH11以上のアルカリ性条件下でホフマン
分解反応を行い、ホフマン分解反応終了後さらに反応を
継続することにより、生成した1級アミノ基を構造式
クリルアミド系水性高分子化合物からなる製紙用添加
剤。 (2) アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミ
ド系の水性高分子化合物を、アクリルアミドおよび/ま
たはメタクリルアミドに対して5〜50モル%の次亜塩素
酸ソーダとpH11以上のアルカリ性条件下でホフマン
分解反応を行い、ホフマン分解反応終了後さらに反応を
継続することにより、生成した1級アミノ基を構造式
【0010】
【化6】 で示される構造単位に3〜40モル%変性することを特徴
とする、アクリルアミド系の水性高分子からなる製紙用
添加剤に関する。
とする、アクリルアミド系の水性高分子からなる製紙用
添加剤に関する。
【0011】本発明は、アクリルアミド(またはメタク
リルアミド)のホモポリマー、あるいはアクリルアミド
(またはメタクリルアミド)とN−ビニル−2−ピロリ
ドンとの共重合体、あるいはそれらと共重合可能な一種
以上の不飽和単量体との共重合体をホフマン分解反応す
る、あるいはホフマン分解反応後にさらに反応を継続す
ることにより製造される。
リルアミド)のホモポリマー、あるいはアクリルアミド
(またはメタクリルアミド)とN−ビニル−2−ピロリ
ドンとの共重合体、あるいはそれらと共重合可能な一種
以上の不飽和単量体との共重合体をホフマン分解反応す
る、あるいはホフマン分解反応後にさらに反応を継続す
ることにより製造される。
【0012】共重合可能な単量体としては、親水性単量
体、イオン性単量体、親油性単量体などがあげられ、そ
れらの一種以上の単量体が適用できる。具体的には親水
性単量体として、例えばジアセトンアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリル
アミド、N−エチルメタクリルアミド、N−エチルアク
リルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N−プロピ
ルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−
アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリ
ン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、各種のメトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、等をあげる
ことができる。
体、イオン性単量体、親油性単量体などがあげられ、そ
れらの一種以上の単量体が適用できる。具体的には親水
性単量体として、例えばジアセトンアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリル
アミド、N−エチルメタクリルアミド、N−エチルアク
リルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N−プロピ
ルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−
アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリ
ン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、各種のメトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、等をあげる
ことができる。
【0013】イオン性単量体としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン
酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−ア
クリルアミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の酸
及びそれらの塩、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジメチルアハノエチルアクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド等のアミン及びそれらの塩
等をあげることができる。
酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン
酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−ア
クリルアミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の酸
及びそれらの塩、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジメチルアハノエチルアクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド等のアミン及びそれらの塩
等をあげることができる。
【0014】親油性単量体としては、例えばN,N−ジ−
n−プロピルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリル
アミド、N−n−ヘキシルアクリルアミド、N−n−ヘ
キシルメタクリルアミド、N−n−オクチルアクリルア
ミド、N−n−オクチルメタクリルアミド、N−tert−
オクチルアクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミ
ド、N−n−ドデシルメタクリルアミド等のN−アルキ
ル(メタ)アクリルアミド誘導体、N,N−ジグリシジル
アクリルアミド、N,N−ジグリシジルメタクリルアミ
ド、N−(4−グリシドキシブチル)アクリルアミド、
N−(4−グリシドキシブチル)メタクリルアミド、N
−(5−グリシドキシペンチル)アクリルアミド、N−
(6−グリシドキシヘキシル)アクリルアミド等のN−
(ω−グリシドキシアルキル)(メタ)アクリルアミド
誘導体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリレート誘導体、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類、
スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、ブ
タジエン、イソプレン等をあげることができる。共重合
に供せられる不飽和単量体の使用量は、不飽和単量体の
種類、及びそれらの組合せにより異なり一概には言えな
いが、概ね0〜50重量%の範囲にある。
n−プロピルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリル
アミド、N−n−ヘキシルアクリルアミド、N−n−ヘ
キシルメタクリルアミド、N−n−オクチルアクリルア
ミド、N−n−オクチルメタクリルアミド、N−tert−
オクチルアクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミ
ド、N−n−ドデシルメタクリルアミド等のN−アルキ
ル(メタ)アクリルアミド誘導体、N,N−ジグリシジル
アクリルアミド、N,N−ジグリシジルメタクリルアミ
ド、N−(4−グリシドキシブチル)アクリルアミド、
N−(4−グリシドキシブチル)メタクリルアミド、N
−(5−グリシドキシペンチル)アクリルアミド、N−
(6−グリシドキシヘキシル)アクリルアミド等のN−
(ω−グリシドキシアルキル)(メタ)アクリルアミド
誘導体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリレート誘導体、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類、
スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、ブ
タジエン、イソプレン等をあげることができる。共重合
に供せられる不飽和単量体の使用量は、不飽和単量体の
種類、及びそれらの組合せにより異なり一概には言えな
いが、概ね0〜50重量%の範囲にある。
【0015】次に上記した単量体を重合して、ポリアク
リルアミドを製造するのであるが、重合法としてはラジ
カル重合が好ましく、重合溶媒としては水、アルコー
ル、ジメチルホルムアミド等の極性溶媒が適用可能であ
るが、ホフマン分解反応を水溶液中で行うので、水溶液
重合が好ましい。その時の単量体濃度は 2〜30重量%好
ましくは 5〜30重量%である。重合開始剤としては水溶
性のものであれば特に制限はなく、通常単量体水溶液に
溶解して使用される。具体的には過酸化物系では、たと
えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ、過酸化水素、te
rt−ブチルパーオキサイド等があげられる。この場合、
単独でも使用できるが、還元剤と組合せてレドックス系
重合剤としても使える。還元剤としては、例えば亜硫酸
塩、亜硫酸水素塩、鉄、銅、コバルトなどの低次のイオ
ン化の塩、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン
等の有機アミン、更にはアルドース、ケトース等の還元
糖などをあげることができる。
リルアミドを製造するのであるが、重合法としてはラジ
カル重合が好ましく、重合溶媒としては水、アルコー
ル、ジメチルホルムアミド等の極性溶媒が適用可能であ
るが、ホフマン分解反応を水溶液中で行うので、水溶液
重合が好ましい。その時の単量体濃度は 2〜30重量%好
ましくは 5〜30重量%である。重合開始剤としては水溶
性のものであれば特に制限はなく、通常単量体水溶液に
溶解して使用される。具体的には過酸化物系では、たと
えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ、過酸化水素、te
rt−ブチルパーオキサイド等があげられる。この場合、
単独でも使用できるが、還元剤と組合せてレドックス系
重合剤としても使える。還元剤としては、例えば亜硫酸
塩、亜硫酸水素塩、鉄、銅、コバルトなどの低次のイオ
ン化の塩、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン
等の有機アミン、更にはアルドース、ケトース等の還元
糖などをあげることができる。
【0016】また、アゾ化合物としては、2,2'−アゾビ
ス−2−アミジノプロパン塩酸塩、2,2'−アゾビス−2,
4−ジメチルバレロニトリル、4,4'−アゾビス−4−シ
アノバレイン酸及びその塩等を使用することができる。
更に、上記した重合開始剤を2種以上併用することも可
能である。また、水溶性重合体にグラフト重合する場合
には重合開始剤として上記した重合開始剤以外に、第2
セリウムイオン、第2鉄イオン等の遷移金属イオンを使
用することも可能であり、前記した重合開始剤と併用し
てもよい。開始剤の添加量は、単量体に対して0.01〜10
重量%、好ましくは0.05〜8.0重量%である。また、レ
ドックス系の場合には、開始剤に対して還元剤の添加量
はモル基準で0.1〜10.0%、好ましくは 0.2〜8.0%で
ある。
ス−2−アミジノプロパン塩酸塩、2,2'−アゾビス−2,
4−ジメチルバレロニトリル、4,4'−アゾビス−4−シ
アノバレイン酸及びその塩等を使用することができる。
更に、上記した重合開始剤を2種以上併用することも可
能である。また、水溶性重合体にグラフト重合する場合
には重合開始剤として上記した重合開始剤以外に、第2
セリウムイオン、第2鉄イオン等の遷移金属イオンを使
用することも可能であり、前記した重合開始剤と併用し
てもよい。開始剤の添加量は、単量体に対して0.01〜10
重量%、好ましくは0.05〜8.0重量%である。また、レ
ドックス系の場合には、開始剤に対して還元剤の添加量
はモル基準で0.1〜10.0%、好ましくは 0.2〜8.0%で
ある。
【0017】重合温度は単一重合開始剤の場合には、よ
り低く概ね30〜90℃であり、レドックス系重合開始剤の
場合にはより低く概ね 5〜50℃である。また、重合中同
一温度に保つ必要はなく、重合の進行に伴い適宜変えて
よく一般に重合の進行に伴い発生する重合熱により昇温
する。その時の重合器内の雰囲気は特に限定はないが、
重合を速やかに行わせるには窒素ガスのような不活性ガ
スで置換したほうがよい。重合時間は特に限定はない
が、概ね1〜20時間である。
り低く概ね30〜90℃であり、レドックス系重合開始剤の
場合にはより低く概ね 5〜50℃である。また、重合中同
一温度に保つ必要はなく、重合の進行に伴い適宜変えて
よく一般に重合の進行に伴い発生する重合熱により昇温
する。その時の重合器内の雰囲気は特に限定はないが、
重合を速やかに行わせるには窒素ガスのような不活性ガ
スで置換したほうがよい。重合時間は特に限定はない
が、概ね1〜20時間である。
【0018】ホフマン分解反応はポリアクリルアミドの
アミド基に次亜ハロゲン酸塩をアルカリ性物質の共存下
に作用させて行うものであり、次亜ハロゲン酸としては
次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸があげられる。
次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸の金属またはアルカ
リ土類金属塩があげられ、具体的には次亜塩素酸ナトリ
ウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウム、次亜
塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素
酸バリウム等がある。同様に次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ
素酸塩でも次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ素酸塩のアルカリ
金属またはアルカリ土類金属塩があげられる。また、ア
ルカリ溶液中にハロゲンガスを吹き込んで次亜ハロゲン
酸塩を生成させることも可能である。一方、アルカリ性
物質としてはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属
水酸化物、アルカリ金属炭酸塩等があげられ、それらの
中でもアルカリ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等があげられ
る。上記した物質のポリアクリルアミドに対する添加量
は次亜ハロゲン酸では、アミド基に対して0.05〜2.0モ
ル、好ましくは0.1〜1.5モルであり、アルカリ性物質で
はアミド基に対して0.05〜4.0モル、好ましくは0.1〜3.
0モルである。その時のpHは概ね11〜14の範囲に
ある。その時のポリアクリルアミドの濃度は概ね0.1〜1
7.5重量%であるが、反応濃度が高くなると攪拌が困難
になることやゲル化を起こし易くなる点から、通常は
0.1〜10重量%の範囲であることが好ましい。また、反
応濃度が1%未満の場合反応速度が遅くなる等の問題があ
るため、1〜10重量%であることがさらに好ましい。
アミド基に次亜ハロゲン酸塩をアルカリ性物質の共存下
に作用させて行うものであり、次亜ハロゲン酸としては
次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸があげられる。
次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸の金属またはアルカ
リ土類金属塩があげられ、具体的には次亜塩素酸ナトリ
ウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウム、次亜
塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素
酸バリウム等がある。同様に次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ
素酸塩でも次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ素酸塩のアルカリ
金属またはアルカリ土類金属塩があげられる。また、ア
ルカリ溶液中にハロゲンガスを吹き込んで次亜ハロゲン
酸塩を生成させることも可能である。一方、アルカリ性
物質としてはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属
水酸化物、アルカリ金属炭酸塩等があげられ、それらの
中でもアルカリ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等があげられ
る。上記した物質のポリアクリルアミドに対する添加量
は次亜ハロゲン酸では、アミド基に対して0.05〜2.0モ
ル、好ましくは0.1〜1.5モルであり、アルカリ性物質で
はアミド基に対して0.05〜4.0モル、好ましくは0.1〜3.
0モルである。その時のpHは概ね11〜14の範囲に
ある。その時のポリアクリルアミドの濃度は概ね0.1〜1
7.5重量%であるが、反応濃度が高くなると攪拌が困難
になることやゲル化を起こし易くなる点から、通常は
0.1〜10重量%の範囲であることが好ましい。また、反
応濃度が1%未満の場合反応速度が遅くなる等の問題があ
るため、1〜10重量%であることがさらに好ましい。
【0019】上記のアクリルアミド系重合体をホフマン
分解することにより、本発明の製紙用添加剤が製造され
る。製造方法としては、(A)N−ビニル−2−ピロリ
ドンとのアクリルアミド系共重合体をホフマン分解反応
する方法と、(B)アクリルアミド系共重合体をホフマ
ン分解反応した後に引き続きラクタム環化反応を行う方
法に大別される。
分解することにより、本発明の製紙用添加剤が製造され
る。製造方法としては、(A)N−ビニル−2−ピロリ
ドンとのアクリルアミド系共重合体をホフマン分解反応
する方法と、(B)アクリルアミド系共重合体をホフマ
ン分解反応した後に引き続きラクタム環化反応を行う方
法に大別される。
【0020】製造方法(A)および(B)に共通の反応
であるホフマン分解反応の反応温度は、0〜110℃の範囲
にある。
であるホフマン分解反応の反応温度は、0〜110℃の範囲
にある。
【0021】ホフマン分解反応の反応時間は、反応温
度、及び反応溶液中のポリマー濃度に依存するため一概
には言えないが、例えばポリマー濃度が5重量%の場
合、 0℃では 800時間以内、20℃では20時間以内、50℃
では十数分以内、65℃では数分以内、80℃では数十秒以
内で十分である。更にポリマー濃度が高くなれば反応時
間はより短くて済む。反応時間と反応温度との関係は概
略2つの関係式に挟まれる範囲内にあればよく、その範
囲内で反応を行えば好適な結果が得られる。反応温度
(T)が0≦T<50℃の場合には(1)式と(2)式
に挟まれる範囲内にあれば良く、50≦T≦110℃の
場合には(3)式と(4)式に挟まれる範囲内で反応を
行えば好適な結果が得られる。
度、及び反応溶液中のポリマー濃度に依存するため一概
には言えないが、例えばポリマー濃度が5重量%の場
合、 0℃では 800時間以内、20℃では20時間以内、50℃
では十数分以内、65℃では数分以内、80℃では数十秒以
内で十分である。更にポリマー濃度が高くなれば反応時
間はより短くて済む。反応時間と反応温度との関係は概
略2つの関係式に挟まれる範囲内にあればよく、その範
囲内で反応を行えば好適な結果が得られる。反応温度
(T)が0≦T<50℃の場合には(1)式と(2)式
に挟まれる範囲内にあれば良く、50≦T≦110℃の
場合には(3)式と(4)式に挟まれる範囲内で反応を
行えば好適な結果が得られる。
【0022】
【数1】
【0023】
【数2】 ホフマン分解反応後引き続き反応を行う製造方法(B)
では、生成させる環状ラクタム量により反応条件が異な
り一概にはいえないが、反応温度は反応時間を短縮する
ために、一般的には40≦T≦110℃の範囲で反応を行う
ことが好ましい。反応時間は(5)および(6)の2つ
の関係式で挟まれる範囲内にあれば好適な結果が得られ
る。
では、生成させる環状ラクタム量により反応条件が異な
り一概にはいえないが、反応温度は反応時間を短縮する
ために、一般的には40≦T≦110℃の範囲で反応を行う
ことが好ましい。反応時間は(5)および(6)の2つ
の関係式で挟まれる範囲内にあれば好適な結果が得られ
る。
【0024】
【数3】 次に上記した条件で反応を行った後、反応を停止するこ
とが好ましい。ただし、反応後直ちに使用する場合には
反応停止を行わなくともよい場合がある。
とが好ましい。ただし、反応後直ちに使用する場合には
反応停止を行わなくともよい場合がある。
【0025】反応停止の方法としては、(C)冷却す
る、(D)溶液のpHを酸添加により低下させる、等の
方法を単独あるいは組み合わせて用いることができる。
(C)は冷却により反応進行を抑える方法であり、その
方法としては、熱交換器を用いて冷却する、冷水で希釈
する等の方法がある。その時の温度は通常40℃以下好
ましくは35℃以下、更に好ましくは30℃以下であ
る。(D)の方法では、通常pH12〜13のアルカリ性を
示す反応終了時の溶液を、酸を用いてpHを下げること
によりホフマン分解反応を停止させ、同時に加水分解反
応の進行を抑制してラクタム環化反応を抑制する。その
時のpHは中性以下であればよく、好ましくはpH4〜
6の範囲である。pH調整で使用する酸としては、塩
酸、硫酸、りん酸、硝酸等の鉱酸、あるいはぎ酸、酢
酸、くえん酸などの有機酸が挙げられる。反応停止法は
(C)、(D)の中から反応の条件により適宜選ぶこと
ができ、またそれらの方法を組み合わせてもよい。
る、(D)溶液のpHを酸添加により低下させる、等の
方法を単独あるいは組み合わせて用いることができる。
(C)は冷却により反応進行を抑える方法であり、その
方法としては、熱交換器を用いて冷却する、冷水で希釈
する等の方法がある。その時の温度は通常40℃以下好
ましくは35℃以下、更に好ましくは30℃以下であ
る。(D)の方法では、通常pH12〜13のアルカリ性を
示す反応終了時の溶液を、酸を用いてpHを下げること
によりホフマン分解反応を停止させ、同時に加水分解反
応の進行を抑制してラクタム環化反応を抑制する。その
時のpHは中性以下であればよく、好ましくはpH4〜
6の範囲である。pH調整で使用する酸としては、塩
酸、硫酸、りん酸、硝酸等の鉱酸、あるいはぎ酸、酢
酸、くえん酸などの有機酸が挙げられる。反応停止法は
(C)、(D)の中から反応の条件により適宜選ぶこと
ができ、またそれらの方法を組み合わせてもよい。
【0026】次に上記した方法で停止した反応液はその
ままカチオン性ポリアクリルアミドの水溶液として使用
できるし、該水溶液をメタノール等のカチオン性ポリア
クリルアミドを溶解しない溶媒中に投入して、ポリマー
を析出させてその後乾燥して粉末状にすることもでき
る。また、該カチオン性ポリアクリルアミド水溶液をタ
ンク中に保存しておき、必要に応じ使用することもでき
る。その時保存しておく温度は水溶液の凍結しない程度
の低温であればよく、好ましくは10〜15℃である。
しかし比較的短期間のうちに使用する場合には常温でも
保存でき、1カ月程度の保存は可能である。
ままカチオン性ポリアクリルアミドの水溶液として使用
できるし、該水溶液をメタノール等のカチオン性ポリア
クリルアミドを溶解しない溶媒中に投入して、ポリマー
を析出させてその後乾燥して粉末状にすることもでき
る。また、該カチオン性ポリアクリルアミド水溶液をタ
ンク中に保存しておき、必要に応じ使用することもでき
る。その時保存しておく温度は水溶液の凍結しない程度
の低温であればよく、好ましくは10〜15℃である。
しかし比較的短期間のうちに使用する場合には常温でも
保存でき、1カ月程度の保存は可能である。
【0027】本発明のカチオン性ポリアクリルアミド
は、反応温度を高くした場合には極めて短時間で製造で
きるため、オンサイト化が可能になる。このとき、次亜
ハロゲン酸塩の使用量がポリアクリルアミドのアミド基
に対して下回る条件で反応を行ったときには、溶液中に
遊離の次亜ハロゲン酸イオンが残存していない場合があ
る。この場合には反応を停止することなく、パルプスラ
リーなどに添加することができる。
は、反応温度を高くした場合には極めて短時間で製造で
きるため、オンサイト化が可能になる。このとき、次亜
ハロゲン酸塩の使用量がポリアクリルアミドのアミド基
に対して下回る条件で反応を行ったときには、溶液中に
遊離の次亜ハロゲン酸イオンが残存していない場合があ
る。この場合には反応を停止することなく、パルプスラ
リーなどに添加することができる。
【0028】本発明により製造されるアクリルアミド系
水性高分子化合物は通常の水溶性カチオン性ポリマーの
使用されている分野に適用でき、それらの中でも主な用
途として紙を抄造する時使用する薬品及び高分子凝集剤
の分野などがあげられる。紙薬品の分野では紙の製造工
程の種々の分野でカチオン性重合体は使用されるのであ
るが、本発明の方法により製造されるアクリルアミド系
水性高分子化合物はパルプを抄紙する工程において使用
され、抄紙時の水切れをよくするための濾水性向上及び
紙の機械的強度を増強する紙力増強などにその添加によ
り大きな効力がもたらされる。これらは水溶性のアニオ
ン性樹脂を併用すると更に効果が増す場合がある。この
とき使用される水溶性アニオン性樹脂は、カルボキシル
基、スルホン酸基、リン酸基等のアニオン性の置換基あ
るいはそれらの塩を含有する水溶性の樹脂であり、例え
ばアニオン性アクリルアミド系樹脂、アニオン性ポリビ
ニルアルコール系樹脂、カルボキシメチルセルロース、
カルボキシメチル化でんぷん、アルギン酸ナトリウム等
を挙げることができる。
水性高分子化合物は通常の水溶性カチオン性ポリマーの
使用されている分野に適用でき、それらの中でも主な用
途として紙を抄造する時使用する薬品及び高分子凝集剤
の分野などがあげられる。紙薬品の分野では紙の製造工
程の種々の分野でカチオン性重合体は使用されるのであ
るが、本発明の方法により製造されるアクリルアミド系
水性高分子化合物はパルプを抄紙する工程において使用
され、抄紙時の水切れをよくするための濾水性向上及び
紙の機械的強度を増強する紙力増強などにその添加によ
り大きな効力がもたらされる。これらは水溶性のアニオ
ン性樹脂を併用すると更に効果が増す場合がある。この
とき使用される水溶性アニオン性樹脂は、カルボキシル
基、スルホン酸基、リン酸基等のアニオン性の置換基あ
るいはそれらの塩を含有する水溶性の樹脂であり、例え
ばアニオン性アクリルアミド系樹脂、アニオン性ポリビ
ニルアルコール系樹脂、カルボキシメチルセルロース、
カルボキシメチル化でんぷん、アルギン酸ナトリウム等
を挙げることができる。
【0029】本発明のアクリルアミド系水性高分子化合
物を濾水向上剤の目的で使用する方法は、従来公知の方
法に従って行えばよい。反応後のアクリルアミド系水性
高分子化合物は濃度に応じて水で希釈して添加してもよ
い。パルプの種類、抄紙のスピード等により変化し、一
概には述べられないが、添加するときのアクリルアミド
系水性高分子化合物の濃度は概ね0.1〜10 重量%であ
り、好ましくは0.5〜5重量%であり、より好ましくは0.
8〜2重量%である。このとき、本発明のアクリルアミド
系水性高分子化合物を単独で使用することもできるが、
必要に応じて硫酸バンド、アニオン性樹脂等と併用して
抄造を行う。これらの薬剤の添加順序は任意の順序、あ
るいは同時に添加することができる。また、アクリルア
ミド系水性高分子化合物と水溶性アニオン性樹脂とをp
H9以上で混合した後に添加することもできる。アクリ
ルアミド系水性高分子化合物と水溶性アニオン性樹脂の
添加比率は任意に選ぶことができ、固形分重量の比で10
0:0〜10:90の範囲にある。その添加量はパルプの乾燥固
形分重量に対してそれぞれ0.005〜3 重量%、好ましく
は0.01〜1 重量%の範囲である。添加場所は湿潤シート
が形成される以前であればどこでもよく、通常は抄紙ワ
イヤー部に近い場所で添加する方がよい。本発明はホフ
マン分解反応直後の溶液を反応停止を行う、あるいは反
応停止を行うことなくパルプスラリー添加することがで
きる。いずれの場合にも、溶液を希釈することなく添加
できるが、必要に応じてポリマー固形分0.1〜10%に水
で希釈した後に添加する方が好ましい。
物を濾水向上剤の目的で使用する方法は、従来公知の方
法に従って行えばよい。反応後のアクリルアミド系水性
高分子化合物は濃度に応じて水で希釈して添加してもよ
い。パルプの種類、抄紙のスピード等により変化し、一
概には述べられないが、添加するときのアクリルアミド
系水性高分子化合物の濃度は概ね0.1〜10 重量%であ
り、好ましくは0.5〜5重量%であり、より好ましくは0.
8〜2重量%である。このとき、本発明のアクリルアミド
系水性高分子化合物を単独で使用することもできるが、
必要に応じて硫酸バンド、アニオン性樹脂等と併用して
抄造を行う。これらの薬剤の添加順序は任意の順序、あ
るいは同時に添加することができる。また、アクリルア
ミド系水性高分子化合物と水溶性アニオン性樹脂とをp
H9以上で混合した後に添加することもできる。アクリ
ルアミド系水性高分子化合物と水溶性アニオン性樹脂の
添加比率は任意に選ぶことができ、固形分重量の比で10
0:0〜10:90の範囲にある。その添加量はパルプの乾燥固
形分重量に対してそれぞれ0.005〜3 重量%、好ましく
は0.01〜1 重量%の範囲である。添加場所は湿潤シート
が形成される以前であればどこでもよく、通常は抄紙ワ
イヤー部に近い場所で添加する方がよい。本発明はホフ
マン分解反応直後の溶液を反応停止を行う、あるいは反
応停止を行うことなくパルプスラリー添加することがで
きる。いずれの場合にも、溶液を希釈することなく添加
できるが、必要に応じてポリマー固形分0.1〜10%に水
で希釈した後に添加する方が好ましい。
【0030】本発明のアクリルアミド系水性高分子化合
物を紙力増強剤の目的で使用する方法は、従来公知の方
法に従って行えばよい。このとき、本発明のアクリルア
ミド系水性高分子化合物を単独で使用することもできる
が、必要に応じて硫酸バンド、アニオン性樹脂等と併用
して抄造を行う。これらの薬剤の添加順序は任意の順
序、あるいは同時に添加することができる。また、アク
リルアミド系水性高分子化合物とアニオン性樹脂とをp
H9以上で混合した後に添加することもできる。アクリ
ルアミド系水性高分子化合物とアニオン性樹脂の添加比
率は任意に選ぶことができ、固形分重量の比で100:0〜1
0:90の範囲にある。その添加量はパルプの乾燥固形分重
量に対してそれぞれ0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜2
重量%である。添加場所は湿潤シートが形成される以
前に添加することもできるが、湿潤シートが形成された
後でも、特に抄き合わせ紙を製造する場合には、スプレ
ー塗布やロールコーター塗布により添加することも可能
である。また、その際反応後のアクリルアミド系水性高
分子化合物は濃度に応じて水で希釈して添加してもよ
い。パルプの種類、抄紙のスピード等により変化し、一
概には述べられないが、添加するときのアクリルアミド
系水性高分子化合物の濃度は概ね0.1〜10重量%であ
り、好ましくは0.5〜5重量%であり、より好ましくは0.
8〜2重量%である。
物を紙力増強剤の目的で使用する方法は、従来公知の方
法に従って行えばよい。このとき、本発明のアクリルア
ミド系水性高分子化合物を単独で使用することもできる
が、必要に応じて硫酸バンド、アニオン性樹脂等と併用
して抄造を行う。これらの薬剤の添加順序は任意の順
序、あるいは同時に添加することができる。また、アク
リルアミド系水性高分子化合物とアニオン性樹脂とをp
H9以上で混合した後に添加することもできる。アクリ
ルアミド系水性高分子化合物とアニオン性樹脂の添加比
率は任意に選ぶことができ、固形分重量の比で100:0〜1
0:90の範囲にある。その添加量はパルプの乾燥固形分重
量に対してそれぞれ0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜2
重量%である。添加場所は湿潤シートが形成される以
前に添加することもできるが、湿潤シートが形成された
後でも、特に抄き合わせ紙を製造する場合には、スプレ
ー塗布やロールコーター塗布により添加することも可能
である。また、その際反応後のアクリルアミド系水性高
分子化合物は濃度に応じて水で希釈して添加してもよ
い。パルプの種類、抄紙のスピード等により変化し、一
概には述べられないが、添加するときのアクリルアミド
系水性高分子化合物の濃度は概ね0.1〜10重量%であ
り、好ましくは0.5〜5重量%であり、より好ましくは0.
8〜2重量%である。
【0031】上記のような方法で製造した紙は、紙力強
度、具体的には破裂強度、Z軸強度、圧縮強度等に優れ
ている。従って、本発明の方法を適用すれば、段ボール
や新聞紙等のような原料に古紙の占める割合の高いもの
に使用すると非常に効果が大きく、紙力強度の高い紙の
製造が可能になる。また、段ボール紙や新聞紙に限ら
ず、強度が求められる紙に本発明を適用することによ
り、優れた紙力強度をもつ紙を製造することが可能にな
る。
度、具体的には破裂強度、Z軸強度、圧縮強度等に優れ
ている。従って、本発明の方法を適用すれば、段ボール
や新聞紙等のような原料に古紙の占める割合の高いもの
に使用すると非常に効果が大きく、紙力強度の高い紙の
製造が可能になる。また、段ボール紙や新聞紙に限ら
ず、強度が求められる紙に本発明を適用することによ
り、優れた紙力強度をもつ紙を製造することが可能にな
る。
【0032】一方、高分子凝集剤の分野では本発明の方
法により製造されるアクリルアミド系水性高分子化合物
は各種廃水の中でも特に生活廃水として排出されるし尿
・汚水、活性汚泥等生物的処理より排出される余剰汚泥
などの有機性懸濁物の凝集・脱水に有効となる。本発明
の高分子凝集剤の使用方法としては、排水などの凝集用
に使用する場合には、添加量は、排水に対し固形分で0.
01〜1,000ppm、好ましくは0.1〜100ppmであり、凝集沈
降方法または加圧浮上方法のいずれにも適用できる。ま
た凝集沈澱物、汚泥などの脱水剤として使用する場合の
添加量は汚泥などの乾燥固形分に対して固形分で0.01〜
50重量%好ましくは0.2〜10重量%であり、添加方法は
通常凝集槽中の沈澱物、汚泥等に高分子凝集剤水溶液を
添加攪拌し、または配管中で両者を直接混合し、凝集フ
ロックを形成させ、濾過脱水を行う。脱水方法としては
真空脱水、デカンター等を用いる遠心脱水、毛細管脱
水、およびスクリュープレス脱水機、フィルタープレス
脱水機、ベルトプレス脱水機などを用いる加圧脱水など
が適用できる。
法により製造されるアクリルアミド系水性高分子化合物
は各種廃水の中でも特に生活廃水として排出されるし尿
・汚水、活性汚泥等生物的処理より排出される余剰汚泥
などの有機性懸濁物の凝集・脱水に有効となる。本発明
の高分子凝集剤の使用方法としては、排水などの凝集用
に使用する場合には、添加量は、排水に対し固形分で0.
01〜1,000ppm、好ましくは0.1〜100ppmであり、凝集沈
降方法または加圧浮上方法のいずれにも適用できる。ま
た凝集沈澱物、汚泥などの脱水剤として使用する場合の
添加量は汚泥などの乾燥固形分に対して固形分で0.01〜
50重量%好ましくは0.2〜10重量%であり、添加方法は
通常凝集槽中の沈澱物、汚泥等に高分子凝集剤水溶液を
添加攪拌し、または配管中で両者を直接混合し、凝集フ
ロックを形成させ、濾過脱水を行う。脱水方法としては
真空脱水、デカンター等を用いる遠心脱水、毛細管脱
水、およびスクリュープレス脱水機、フィルタープレス
脱水機、ベルトプレス脱水機などを用いる加圧脱水など
が適用できる。
【0033】さらに上記した用途以外にも水性塗料、水
性フィルム、マイクロカプセル、石油採掘及び回収用薬
剤、接着剤、繊維処理剤、染色加工助剤、顔料分散剤な
ど多方面に応用できる。
性フィルム、マイクロカプセル、石油採掘及び回収用薬
剤、接着剤、繊維処理剤、染色加工助剤、顔料分散剤な
ど多方面に応用できる。
【0034】
【実施例】つぎに本発明を実施例により説明するが、本
発明は以下の実施例に必ずしも限定されるものではな
い。なお%とあるものは特に限定のない場合はすべて重
量%である。
発明は以下の実施例に必ずしも限定されるものではな
い。なお%とあるものは特に限定のない場合はすべて重
量%である。
【0035】実施例1 12.5wt%の5mol%N−ビニル−2−ピロリドン共重合アク
リルアミド系重合体水溶液(25℃におけるブルックフィ
ールド粘度:9,200cps)16.0gを300mlのビーカーにと
り、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液を攪拌下80℃に
加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOHの混合溶液(次
亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、NaOH濃度:2.4mo
l/kg)を4.8g添加して15秒後に4℃の冷水155.2gを加え
て反応を停止して、1wt%のアクリルアミド系重合体を得
た。反応生成物の一部をpH2の水溶液に取り、指示薬と
してトルイジンブルーを用いて1/400N−ポリビニルスル
ホン酸カリウム水溶液によるコロイド滴定を行ったとこ
ろ、カチオン価は2.5meq./gであった。
リルアミド系重合体水溶液(25℃におけるブルックフィ
ールド粘度:9,200cps)16.0gを300mlのビーカーにと
り、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液を攪拌下80℃に
加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOHの混合溶液(次
亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、NaOH濃度:2.4mo
l/kg)を4.8g添加して15秒後に4℃の冷水155.2gを加え
て反応を停止して、1wt%のアクリルアミド系重合体を得
た。反応生成物の一部をpH2の水溶液に取り、指示薬と
してトルイジンブルーを用いて1/400N−ポリビニルスル
ホン酸カリウム水溶液によるコロイド滴定を行ったとこ
ろ、カチオン価は2.5meq./gであった。
【0036】実施例2 12.5wt%の5mol%N−ビニル−2−ピロリドン共重合アク
リルアミド系重合体水溶液(25℃におけるブルックフィ
ールド粘度:9,200cps)16.0gを300mlのビーカーにと
り、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液を攪拌下80℃に
加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOHの混合溶液(次
亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、NaOH濃度:2.4mo
l/kg)を7.1g添加して15秒後に5℃の冷水152.9gを加え
て反応を停止して、1wt%のアクリルアミド系重合体を得
た。反応生成物の一部をpH2の水溶液に取り、指示薬と
してトルイジンブルーを用いて1/400N−ポリビニルスル
ホン酸カリウム水溶液によるコロイド滴定を行ったとこ
ろ、カチオン価は3.5meq./gであった。
リルアミド系重合体水溶液(25℃におけるブルックフィ
ールド粘度:9,200cps)16.0gを300mlのビーカーにと
り、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液を攪拌下80℃に
加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOHの混合溶液(次
亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、NaOH濃度:2.4mo
l/kg)を7.1g添加して15秒後に5℃の冷水152.9gを加え
て反応を停止して、1wt%のアクリルアミド系重合体を得
た。反応生成物の一部をpH2の水溶液に取り、指示薬と
してトルイジンブルーを用いて1/400N−ポリビニルスル
ホン酸カリウム水溶液によるコロイド滴定を行ったとこ
ろ、カチオン価は3.5meq./gであった。
【0037】実施例3,4 12.5wt%の10mol%N−ビニル−2−ピロリドン共重合ア
クリルアミド系重合体水溶液(25℃におけるブルックフ
ィールド粘度:12,000cps)を使用した以外には実施例
1,2と同様に反応を行い、それぞれカチオン価が2.4m
eq./g、3.5meq./gであるアクリルアミド系重合体を得
た。
クリルアミド系重合体水溶液(25℃におけるブルックフ
ィールド粘度:12,000cps)を使用した以外には実施例
1,2と同様に反応を行い、それぞれカチオン価が2.4m
eq./g、3.5meq./gであるアクリルアミド系重合体を得
た。
【0038】実施例5 12.5wt%のアクリルアミド系重合体水溶液(25℃におけ
るブルックフィールド粘度:11,000cps)16.0gを300ml
のビーカーにとり、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液
を攪拌下80℃に加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOH
の混合溶液(次亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、Na
OH濃度:2.4mol/kg)を7.1g添加して73.5秒ホフマン
分解反応を行った後に、引き続き80℃で226秒間加熱攪
拌した後に5℃の冷水152.9gを加えて反応を停止して、1
wt%のアクリルアミド系重合体を得た。反応生成物の一
部をpH2の水溶液に取り、指示薬としてトルイジンブル
ーを用いて1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶
液によるコロイド滴定を行ったところ、カチオン価は2.
9meq./gであった。
るブルックフィールド粘度:11,000cps)16.0gを300ml
のビーカーにとり、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液
を攪拌下80℃に加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOH
の混合溶液(次亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、Na
OH濃度:2.4mol/kg)を7.1g添加して73.5秒ホフマン
分解反応を行った後に、引き続き80℃で226秒間加熱攪
拌した後に5℃の冷水152.9gを加えて反応を停止して、1
wt%のアクリルアミド系重合体を得た。反応生成物の一
部をpH2の水溶液に取り、指示薬としてトルイジンブル
ーを用いて1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶
液によるコロイド滴定を行ったところ、カチオン価は2.
9meq./gであった。
【0039】実施例6 12.5wt%のアクリルアミド系重合体水溶液(25℃におけ
るブルックフィールド粘度:11,000cps)16.0gを300ml
のビーカーにとり、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液
を攪拌下80℃に加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOH
の混合溶液(次亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、Na
OH濃度:2.4mol/kg)を9.5g添加して73.5秒ホフマン
分解反応を行った後に、引き続き80℃で226秒間加熱攪
拌した後に5℃の冷水150.5gを加えて反応を停止して、1
wt%のアクリルアミド系重合体を得た。反応生成物の一
部をpH2の水溶液に取り、指示薬としてトルイジンブル
ーを用いて1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶
液によるコロイド滴定を行ったところ、カチオン価は3.
6meq./gであった。
るブルックフィールド粘度:11,000cps)16.0gを300ml
のビーカーにとり、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液
を攪拌下80℃に加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOH
の混合溶液(次亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、Na
OH濃度:2.4mol/kg)を9.5g添加して73.5秒ホフマン
分解反応を行った後に、引き続き80℃で226秒間加熱攪
拌した後に5℃の冷水150.5gを加えて反応を停止して、1
wt%のアクリルアミド系重合体を得た。反応生成物の一
部をpH2の水溶液に取り、指示薬としてトルイジンブル
ーを用いて1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶
液によるコロイド滴定を行ったところ、カチオン価は3.
6meq./gであった。
【0040】比較例1 12.5wt%のアクリルアミド系重合体水溶液(25℃におけ
るブルックフィールド粘度:11,000cps)16.0gを300ml
のビーカーにとり、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液
を攪拌下80℃に加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOH
の混合溶液(次亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、Na
OH濃度:2.4mol/kg)を4.8g添加して15秒反応を行っ
た後、5℃の冷水155.2gを加えて反応を停止して、1wt%
のアクリルアミド系重合体を得た。反応生成物の一部を
pH2の水溶液に取り、指示薬としてトルイジンブルーを
用いて1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶液に
よるコロイド滴定を行ったところ、カチオン価は2.6me
q./gであった。
るブルックフィールド粘度:11,000cps)16.0gを300ml
のビーカーにとり、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液
を攪拌下80℃に加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOH
の混合溶液(次亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、Na
OH濃度:2.4mol/kg)を4.8g添加して15秒反応を行っ
た後、5℃の冷水155.2gを加えて反応を停止して、1wt%
のアクリルアミド系重合体を得た。反応生成物の一部を
pH2の水溶液に取り、指示薬としてトルイジンブルーを
用いて1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶液に
よるコロイド滴定を行ったところ、カチオン価は2.6me
q./gであった。
【0041】比較例2 12.5wt%のアクリルアミド系重合体水溶液(25℃におけ
るブルックフィールド粘度:11,000cps)16.0gを300ml
のビーカーにとり、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液
を攪拌下80℃に加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOH
の混合溶液(次亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、Na
OH濃度:2.4mol/kg)を7.1g添加して15秒反応を行っ
た後、5℃の冷水152.9gを加えて反応を停止して、1wt%
のアクリルアミド系重合体を得た。反応生成物の一部を
pH2の水溶液に取り、指示薬としてトルイジンブルーを
用いて1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶液に
よるコロイド滴定を行ったところ、カチオン価は3.7me
q./gであった。
るブルックフィールド粘度:11,000cps)16.0gを300ml
のビーカーにとり、蒸留水24.0gで希釈した後この溶液
を攪拌下80℃に加熱して、次亜塩素酸ソーダとNaOH
の混合溶液(次亜塩素酸ソーダ濃度:1.2mol/kg、Na
OH濃度:2.4mol/kg)を7.1g添加して15秒反応を行っ
た後、5℃の冷水152.9gを加えて反応を停止して、1wt%
のアクリルアミド系重合体を得た。反応生成物の一部を
pH2の水溶液に取り、指示薬としてトルイジンブルーを
用いて1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶液に
よるコロイド滴定を行ったところ、カチオン価は3.7me
q./gであった。
【0042】抄紙試験例1 段ボール古紙から得られた叩解度(カナディアンスタン
ダード・フリーネス、以下C.S.Fと記す)450mlなる濃度
1.0%のパルプスラリーに硫酸アルミニウムを乾燥重量基
準で1.0%添加しさらに1分間攪拌した。このときのパル
プスラリーのpHは、5.5であった。ついで実施例1で
得られたアクリルアミド系水性重合体を乾燥重量基準で
1.0%添加した。攪拌をさらに1分間継続した後得られた
パルプスラリーの一部をとり、JIS-P-8121に準じて、C.
S.Fを測定し、残りはTAPPI角型シートマシンで抄
紙した。次いで110℃の送風型乾燥機で2時間乾燥
し、坪量が150±3g/m2の手抄き紙を得た。この手抄き紙
はJIS-P-8126に準じて「比圧縮強さ」を、JIS-P-8112に
準じて「比破裂強さ」を測定した。結果を表1に示し
た。
ダード・フリーネス、以下C.S.Fと記す)450mlなる濃度
1.0%のパルプスラリーに硫酸アルミニウムを乾燥重量基
準で1.0%添加しさらに1分間攪拌した。このときのパル
プスラリーのpHは、5.5であった。ついで実施例1で
得られたアクリルアミド系水性重合体を乾燥重量基準で
1.0%添加した。攪拌をさらに1分間継続した後得られた
パルプスラリーの一部をとり、JIS-P-8121に準じて、C.
S.Fを測定し、残りはTAPPI角型シートマシンで抄
紙した。次いで110℃の送風型乾燥機で2時間乾燥
し、坪量が150±3g/m2の手抄き紙を得た。この手抄き紙
はJIS-P-8126に準じて「比圧縮強さ」を、JIS-P-8112に
準じて「比破裂強さ」を測定した。結果を表1に示し
た。
【0043】抄紙試験例2〜6 実施例2〜6で製造したアクリルアミド系水性重合体を
用いた以外には、抄紙試験例1と同様の方法で抄紙試験
を行った。結果は表1に示した。
用いた以外には、抄紙試験例1と同様の方法で抄紙試験
を行った。結果は表1に示した。
【0044】抄紙比較例1,2 比較例1,2で製造したアクリルアミド系水性重合体を
用いた以外には抄紙試験例1と同様の方法で抄紙試験を
行った。結果は表1に示した。
用いた以外には抄紙試験例1と同様の方法で抄紙試験を
行った。結果は表1に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】表1に示したように、本発明請求範囲の
製紙用添加剤を使用した場合には、従来の高性能ホフマ
ンPAMに比べても濾水性が大幅に向上するのである
が、これらの効果は明らかに高分子鎖に直結した−N−
C=0結合によるものである。しかも、濾水性が大幅に
向上しているのにも関わらず、破裂強度、圧縮強度の紙
力性能が改善されている。この置換基が諸性能向上に寄
与する理由については未だ解明されていないのではある
が、疎水性の高分子主鎖に直結したラクタム基の水素結
合に由来するものであると推察される。従って、本発明
請求範囲の製紙用添加剤を使用すれば、原料事情が悪化
した場合にも十分な効果をもって対応できるのである。
製紙用添加剤を使用した場合には、従来の高性能ホフマ
ンPAMに比べても濾水性が大幅に向上するのである
が、これらの効果は明らかに高分子鎖に直結した−N−
C=0結合によるものである。しかも、濾水性が大幅に
向上しているのにも関わらず、破裂強度、圧縮強度の紙
力性能が改善されている。この置換基が諸性能向上に寄
与する理由については未だ解明されていないのではある
が、疎水性の高分子主鎖に直結したラクタム基の水素結
合に由来するものであると推察される。従って、本発明
請求範囲の製紙用添加剤を使用すれば、原料事情が悪化
した場合にも十分な効果をもって対応できるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土岐 宏俊 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】(1)(a) アクリルアミドおよび/または
メタクリルアミド40〜96モル%、 (b) 一般式 【化1】 (式中Xーは、無機または有機の陰イオンを示す)で示
される構造単位を3〜50モル% (c) 一般式 【化2】 で示される構造単位を1〜40モル%を必須成分とするア
クリルアミド系水性高分子化合物からなる製紙用添加
剤。 (2) アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミ
ド系の水性高分子化合物を、アクリルアミドおよび/ま
たはメタクリルアミドに対して5〜50モル%の次亜塩素
酸ソーダとpH11以上のアルカリ性条件下でホフマン
分解反応を行い、ホフマン分解反応終了後さらに反応を
継続することにより、生成した1級アミノ基を構造式 【化3】 で示される構造単位に3〜40モル%変性することを特徴
とする、アクリルアミド系の水性高分子からなる製紙用
添加剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34430592A JPH06192993A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 製紙用添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34430592A JPH06192993A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 製紙用添加剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06192993A true JPH06192993A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=18368218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34430592A Pending JPH06192993A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 製紙用添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06192993A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001096424A1 (fr) * | 2000-06-15 | 2001-12-20 | Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. | Procede de production de polymere de vinylpirrolidone de haute purete |
WO2001096423A1 (fr) * | 2000-06-15 | 2001-12-20 | Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. | Procede de production de polymere de vinylpirrolidone |
US6465592B1 (en) | 2000-06-15 | 2002-10-15 | Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. | Process for preparing vinylpyrrolidone polymer |
JP2004292969A (ja) * | 2003-03-26 | 2004-10-21 | Showa Highpolymer Co Ltd | 生分解性ポリエステル繊維複合体 |
CN103739776A (zh) * | 2014-01-02 | 2014-04-23 | 华东理工大学 | 无机超细纤维造纸用两性多羟基聚合物及其制备方法 |
JP2016186023A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社日本触媒 | 新規重合体、樹脂組成物、樹脂成形体、および新規重合体の製造方法 |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP34430592A patent/JPH06192993A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001096424A1 (fr) * | 2000-06-15 | 2001-12-20 | Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. | Procede de production de polymere de vinylpirrolidone de haute purete |
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JP2002069115A (ja) * | 2000-06-15 | 2002-03-08 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | ビニルピロリドン重合体の製造方法 |
US6465592B1 (en) | 2000-06-15 | 2002-10-15 | Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. | Process for preparing vinylpyrrolidone polymer |
AU754507B2 (en) * | 2000-06-15 | 2002-11-21 | Daiichi Kogyo Seiyaku Co. Ltd. | Process for producing vinylpyrrolidone polymer |
JP2004292969A (ja) * | 2003-03-26 | 2004-10-21 | Showa Highpolymer Co Ltd | 生分解性ポリエステル繊維複合体 |
CN103739776A (zh) * | 2014-01-02 | 2014-04-23 | 华东理工大学 | 无机超细纤维造纸用两性多羟基聚合物及其制备方法 |
JP2016186023A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社日本触媒 | 新規重合体、樹脂組成物、樹脂成形体、および新規重合体の製造方法 |
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