JP2665969B2 - Z軸紙力及び層間紙力用紙力増強剤及び増強方法、濾水向上剤並びに抄紙 - Google Patents
Z軸紙力及び層間紙力用紙力増強剤及び増強方法、濾水向上剤並びに抄紙Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は紙力増強剤、より詳しくはアクリルアミド系
共重合体をアルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反応
させて製造される、カチオン性ポリアクリルアミドを有
効成分とする、Z軸紙力強度及び層間紙力強度の紙力増
強剤及び増強方法、濾水向上剤並びに抄紙に関する。
共重合体をアルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反応
させて製造される、カチオン性ポリアクリルアミドを有
効成分とする、Z軸紙力強度及び層間紙力強度の紙力増
強剤及び増強方法、濾水向上剤並びに抄紙に関する。
[従来技術とその問題点] 現在は紙の再生利用化が進み、製造用原料に占める古
紙の量は増加する傾向にある。日本の古紙の回収率は例
えば1983年(昭和58年)では49%に達しており、世界最
高の水準にある。古紙の中で最も回収率の高い品種は、
新聞、次いで段ボールとなっている。このような状況下
では原料に占める古紙の利用の増加に伴う繊維の微細化
の進行や、更には填料、サイズ剤等の混入などの要因に
より紙力は低下する傾向にある。従って、紙力の低下を
抑えて紙の品質を保つためには紙力増強剤(紙力剤)の
使用に頼らざるを得ない。特に古紙の回収率の高い段ボ
ールや新聞紙は原料の問題が深刻であるが、そればかり
ではなく、以下に述べる点からも優れた紙力剤、特にZ
軸紙力強度及び層間紙力強度に優れた紙力剤が望まれて
いる。例えば、段ボールの場合、その成形加工に際して
の接着方法は従来のホッチキス等の止具による方法から
ホットメルト接着による方法へ転換しており、表面のめ
くれ等のトラブルが生じ易くなっている。そのトラブル
を防ぐためにはZ軸強度及び層間紙力強度を向上させる
優れた内添用の紙力剤が必須である。
紙の量は増加する傾向にある。日本の古紙の回収率は例
えば1983年(昭和58年)では49%に達しており、世界最
高の水準にある。古紙の中で最も回収率の高い品種は、
新聞、次いで段ボールとなっている。このような状況下
では原料に占める古紙の利用の増加に伴う繊維の微細化
の進行や、更には填料、サイズ剤等の混入などの要因に
より紙力は低下する傾向にある。従って、紙力の低下を
抑えて紙の品質を保つためには紙力増強剤(紙力剤)の
使用に頼らざるを得ない。特に古紙の回収率の高い段ボ
ールや新聞紙は原料の問題が深刻であるが、そればかり
ではなく、以下に述べる点からも優れた紙力剤、特にZ
軸紙力強度及び層間紙力強度に優れた紙力剤が望まれて
いる。例えば、段ボールの場合、その成形加工に際して
の接着方法は従来のホッチキス等の止具による方法から
ホットメルト接着による方法へ転換しており、表面のめ
くれ等のトラブルが生じ易くなっている。そのトラブル
を防ぐためにはZ軸強度及び層間紙力強度を向上させる
優れた内添用の紙力剤が必須である。
一方、多層抄紙法などにおいては、特に抄紙機の高速
化に伴ってZ軸強度および層間紙力強度は低下する傾向
にあり、層間での剥離などの問題も生じ易くなるため層
間紙力強度が要求される。
化に伴ってZ軸強度および層間紙力強度は低下する傾向
にあり、層間での剥離などの問題も生じ易くなるため層
間紙力強度が要求される。
また、新聞紙においてもオフセット印刷に対応するた
めにはZ軸紙力強度を上げる優れた紙力剤の開発が望ま
れている。
めにはZ軸紙力強度を上げる優れた紙力剤の開発が望ま
れている。
アクリルアミドまたはメタクリルアミド系重合体をア
ルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反応させる、いわ
ゆるホフマン転移反応を行うと比較的安価でアクリルア
ミド系重合体に一級アミノ基を導入することができる。
このアクリルアミド系重合体のホフマン転移反応物は紙
力増強剤として使用されるが、このものは他の、例えば
ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物等に比べてZ軸
紙力強度ならびに濾水性向上に秀でている特徴を持つた
め、アクリルアミド系重合体のホフマン転移反応物を使
用することにより、Z軸紙力強度の改善された紙を抄造
することができる。しかしながら、ホフマン転移反応の
欠点の1つに反応の際に大量の無機塩類を生じることが
あり、特に使用量の多い紙力増強剤として使用する場
合、白水中の無機塩類濃度が増加するという問題を生じ
る。従って、現在のように白水のクローズド化が進行し
ている中で、ホフマン転移反応物の使用量はできる限り
低減する必要がある。つまり、アクリルアミド系重合体
のホフマン転移反応物は優れたZ軸紙力強度を発現する
ものの、無機塩類を多く含む等の問題点があり、その使
用量を抑える意味でさらに高性能化する必要がある。し
かしながら、Z軸紙力強度あるいは層間紙力強度と紙力
増強剤との相関性は不明な点が多く、その改良を行うた
めの指針は知られていなかった。
ルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反応させる、いわ
ゆるホフマン転移反応を行うと比較的安価でアクリルア
ミド系重合体に一級アミノ基を導入することができる。
このアクリルアミド系重合体のホフマン転移反応物は紙
力増強剤として使用されるが、このものは他の、例えば
ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物等に比べてZ軸
紙力強度ならびに濾水性向上に秀でている特徴を持つた
め、アクリルアミド系重合体のホフマン転移反応物を使
用することにより、Z軸紙力強度の改善された紙を抄造
することができる。しかしながら、ホフマン転移反応の
欠点の1つに反応の際に大量の無機塩類を生じることが
あり、特に使用量の多い紙力増強剤として使用する場
合、白水中の無機塩類濃度が増加するという問題を生じ
る。従って、現在のように白水のクローズド化が進行し
ている中で、ホフマン転移反応物の使用量はできる限り
低減する必要がある。つまり、アクリルアミド系重合体
のホフマン転移反応物は優れたZ軸紙力強度を発現する
ものの、無機塩類を多く含む等の問題点があり、その使
用量を抑える意味でさらに高性能化する必要がある。し
かしながら、Z軸紙力強度あるいは層間紙力強度と紙力
増強剤との相関性は不明な点が多く、その改良を行うた
めの指針は知られていなかった。
[課題を解決するための手段] 本発明者はこれらの課題を解決するために、N,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミドを共重合したポリアクリ
ルアミドをホフマン転移反応したものを使用することに
より、Z軸紙力強度、層間紙力強度、及び濾水性が著し
く向上することを見出し、本発明を完成した。
メチル(メタ)アクリルアミドを共重合したポリアクリ
ルアミドをホフマン転移反応したものを使用することに
より、Z軸紙力強度、層間紙力強度、及び濾水性が著し
く向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は(a)カルバモイル基を含む基97
〜60モル%、(b)N,N−ジメチル(メタ)アクリルア
ミド基を3〜40モル%含有するアクリルアミド系共重合
体を、アルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反応させ
た、1級アミンとN,N−ジメチルアミド基を有するカチ
オン性ポリアクリルアミド系共重合体を有効成分とす
る、Z軸紙力強度及び層間紙力強度の増強剤を提供する
ものである。
〜60モル%、(b)N,N−ジメチル(メタ)アクリルア
ミド基を3〜40モル%含有するアクリルアミド系共重合
体を、アルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反応させ
た、1級アミンとN,N−ジメチルアミド基を有するカチ
オン性ポリアクリルアミド系共重合体を有効成分とす
る、Z軸紙力強度及び層間紙力強度の増強剤を提供する
ものである。
本発明で使用されるアクリルアミド系共重合体とはN,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド基を3〜40モル
%、好ましくは5〜30モル%含有するアクリルアミド系
共重合体を、アルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反
応させた、ホフマン転移反応生成物である。N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド基の量が3モル%未満では
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド共重合による効
果が不充分であり、即ちC.S.F値が充分大きくならず、
またZ軸紙力強度が全く不充分であり、一方、40モル%
を越えると水に対する溶解性に支障をきたし、同様にC.
S.F値およびZ軸紙力強度が更に悪化する等の不都合が
ある。
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド基を3〜40モル
%、好ましくは5〜30モル%含有するアクリルアミド系
共重合体を、アルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反
応させた、ホフマン転移反応生成物である。N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド基の量が3モル%未満では
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド共重合による効
果が不充分であり、即ちC.S.F値が充分大きくならず、
またZ軸紙力強度が全く不充分であり、一方、40モル%
を越えると水に対する溶解性に支障をきたし、同様にC.
S.F値およびZ軸紙力強度が更に悪化する等の不都合が
ある。
また、以下のモノマーを共重合することも可能であ
る。共重合可能な単量体としては、親水性単量体、イオ
ン性単量体、親油性単量体などがあげられ、それらの一
種以上の単量体が適用できる。具体的には親水性単量体
として、例えばメタクリルアミド、ジアセトンアクリル
アミド、N−エチルメタクリルアミド、N−エチルアク
リルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−プロ
ピルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N
−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリ
ン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、各種のメトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、N−ビニル
−2−ピロリドン等をあげることができる。
る。共重合可能な単量体としては、親水性単量体、イオ
ン性単量体、親油性単量体などがあげられ、それらの一
種以上の単量体が適用できる。具体的には親水性単量体
として、例えばメタクリルアミド、ジアセトンアクリル
アミド、N−エチルメタクリルアミド、N−エチルアク
リルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−プロ
ピルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N
−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリ
ン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、各種のメトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、N−ビニル
−2−ピロリドン等をあげることができる。
イオン性単量体としては、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタク
リルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の酸及びそれ
らの塩、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルアクリルアミド等のアミン及びそれらの塩等をあげ
ることができる。
リル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタク
リルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の酸及びそれ
らの塩、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルアクリルアミド等のアミン及びそれらの塩等をあげ
ることができる。
親油性単量体としては、例えばN,N−ジ−n−プロピ
ルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、N
−n−ヘキシルアクリルアミド、N−n−ヘキシルメタ
クリルアミド、N−n−オクチルアクリルアミド、N−
n−オクチルメタクリルアミド、N−tert−オクチルア
クリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、N−n−
ドデシルメタクリルアミド等のN−アルキル(メタ)ア
クリルアミド誘導体、N,N−ジグリシジルアクリルアミ
ド、N,N−ジグリシジルメタクリルアミド、N−(4−
グリシドキシブチル)アクリルアミド、N−(4−グリ
シドキシブチル)メタクリルアミド、N−(5−グリシ
ドキシペンチル)アクリルアミド、N−(6−グリシド
キシヘキシル)アクリルアミド等のN−(ω−グリシド
キシアルキル)(メタ)アクリルアミド誘導体、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グ
リシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレー
ト誘導体、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブテン等
のオレフィン類、スチレン、ジビニルベンゼン、α−メ
チルスチレン、ブタジエン、イソプレン等をあげること
ができる。共重合に供せられる不飽和単量体の使用量
は、不飽和単量体の種類、及びそれらの組合せにより異
なり一概には言えないが、概ね0〜30重量%の範囲にあ
る。
ルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、N
−n−ヘキシルアクリルアミド、N−n−ヘキシルメタ
クリルアミド、N−n−オクチルアクリルアミド、N−
n−オクチルメタクリルアミド、N−tert−オクチルア
クリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、N−n−
ドデシルメタクリルアミド等のN−アルキル(メタ)ア
クリルアミド誘導体、N,N−ジグリシジルアクリルアミ
ド、N,N−ジグリシジルメタクリルアミド、N−(4−
グリシドキシブチル)アクリルアミド、N−(4−グリ
シドキシブチル)メタクリルアミド、N−(5−グリシ
ドキシペンチル)アクリルアミド、N−(6−グリシド
キシヘキシル)アクリルアミド等のN−(ω−グリシド
キシアルキル)(メタ)アクリルアミド誘導体、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グ
リシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレー
ト誘導体、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブテン等
のオレフィン類、スチレン、ジビニルベンゼン、α−メ
チルスチレン、ブタジエン、イソプレン等をあげること
ができる。共重合に供せられる不飽和単量体の使用量
は、不飽和単量体の種類、及びそれらの組合せにより異
なり一概には言えないが、概ね0〜30重量%の範囲にあ
る。
次に上記した単量体を重合して、ポリアクリルアミド
を製造するのであるが、重合法としてはラジカル重合が
好ましく、重合溶媒としては水、アルコール、ジメチル
ホルムアミド等の極性溶媒が適用可能であるが、ホフマ
ン分解反応を水溶液中で行うので、水溶液重合が好まし
い。その時の単量体濃度は2〜30重量%、好ましくは5
〜30重量%である。重合開始剤としては水溶性のもので
あれば特に制限はなく、通常単量体水溶液に溶解して使
用される。具体的には過酸化物系では、たとえば過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリ、過酸化水素、tert−ブチル
パーオキサイド等があげられる。この場合、単独でも使
用できるが、還元剤と組合せてレドックス系重合剤とし
ても使える。還元剤としては、例えば亜硫酸塩、亜硫酸
水素塩、鉄、銅、コバルトなどの低次のイオン化の塩、
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン等の有機
アミン、更にはアルドース、ケトース等の還元糖などを
あげることができる。
を製造するのであるが、重合法としてはラジカル重合が
好ましく、重合溶媒としては水、アルコール、ジメチル
ホルムアミド等の極性溶媒が適用可能であるが、ホフマ
ン分解反応を水溶液中で行うので、水溶液重合が好まし
い。その時の単量体濃度は2〜30重量%、好ましくは5
〜30重量%である。重合開始剤としては水溶性のもので
あれば特に制限はなく、通常単量体水溶液に溶解して使
用される。具体的には過酸化物系では、たとえば過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリ、過酸化水素、tert−ブチル
パーオキサイド等があげられる。この場合、単独でも使
用できるが、還元剤と組合せてレドックス系重合剤とし
ても使える。還元剤としては、例えば亜硫酸塩、亜硫酸
水素塩、鉄、銅、コバルトなどの低次のイオン化の塩、
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン等の有機
アミン、更にはアルドース、ケトース等の還元糖などを
あげることができる。
また、アゾ化合物としては、2,2′−アゾビス−2−
アミジノプロパン塩酸塩、2,2′−アゾビス−2,4−ジメ
チルバレロニトリル、4,4′−アゾビス−4−シアノバ
レイン酸及びその塩等を使用することができる。更に、
上記した重合開始剤を2種以上併用することも可能であ
る。開始剤の添加量は、単量体に対して0.1〜10重量
%、好ましくは0.2〜8重量%である。また、レドック
ス系の場合には、開始剤に対して還元剤の添加量はモル
基準で0.1〜10.0%、好ましくは0.2〜8.0%である。
アミジノプロパン塩酸塩、2,2′−アゾビス−2,4−ジメ
チルバレロニトリル、4,4′−アゾビス−4−シアノバ
レイン酸及びその塩等を使用することができる。更に、
上記した重合開始剤を2種以上併用することも可能であ
る。開始剤の添加量は、単量体に対して0.1〜10重量
%、好ましくは0.2〜8重量%である。また、レドック
ス系の場合には、開始剤に対して還元剤の添加量はモル
基準で0.1〜10.0%、好ましくは0.2〜8.0%である。
本発明で使用するレドックス開始剤としては、ラジカ
ル重合を開始する能力を有するものであれば制限はな
く、例えば無機過酸化物、有機過酸化物、それらの過酸
化物と還元剤との組合せ、硝酸セリウム(IV)アンモニ
ウム、およびアゾ化合物等がある。具体的には過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、tert−ブチ
ルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、クメンヒド
ロキシパーオキシド、tert−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート、過安息香酸ブチル等があり、それ
らと組み合わせる還元剤としては亜硫酸塩、亜硫酸水素
塩、鉄、銅、コバルト等の低次のイオン価の塩アニリン
等の有機アミン、更にはアルドース、ケトース等の還元
糖等をあげることができる。アゾ化合物としては、アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2−アミ
ジノプロパン塩酸塩、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル、4,4′−アゾビス−4−シアノバレイ
ン酸等を使用することができる。また、上記した重合開
始剤の2種以上を併用することも可能である。開始剤濃
度が使用される範囲は、通常は前記単量体混合物に対し
て0.1〜5.0重量%の範囲で使用する。
ル重合を開始する能力を有するものであれば制限はな
く、例えば無機過酸化物、有機過酸化物、それらの過酸
化物と還元剤との組合せ、硝酸セリウム(IV)アンモニ
ウム、およびアゾ化合物等がある。具体的には過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、tert−ブチ
ルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、クメンヒド
ロキシパーオキシド、tert−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート、過安息香酸ブチル等があり、それ
らと組み合わせる還元剤としては亜硫酸塩、亜硫酸水素
塩、鉄、銅、コバルト等の低次のイオン価の塩アニリン
等の有機アミン、更にはアルドース、ケトース等の還元
糖等をあげることができる。アゾ化合物としては、アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2−アミ
ジノプロパン塩酸塩、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル、4,4′−アゾビス−4−シアノバレイ
ン酸等を使用することができる。また、上記した重合開
始剤の2種以上を併用することも可能である。開始剤濃
度が使用される範囲は、通常は前記単量体混合物に対し
て0.1〜5.0重量%の範囲で使用する。
重合温度は単一重合開始剤の場合には、より低く概ね
30〜90℃であり、レドックス系重合開始剤の場合にはよ
り低く概ね5〜50℃である。また、重合中同一温度に保
つ必要はなく、重合の進行に伴い適宜変えてよく、一般
に重合の進行に伴い発生する重合熱により昇温する。そ
の時の重合器内の雰囲気は特に限定はないが、重合を速
やかに行わせるには窒素ガスのような不活性ガスで置換
したほうがよい。重合時間は特に限定はないが、概ね1
〜20時間である。
30〜90℃であり、レドックス系重合開始剤の場合にはよ
り低く概ね5〜50℃である。また、重合中同一温度に保
つ必要はなく、重合の進行に伴い適宜変えてよく、一般
に重合の進行に伴い発生する重合熱により昇温する。そ
の時の重合器内の雰囲気は特に限定はないが、重合を速
やかに行わせるには窒素ガスのような不活性ガスで置換
したほうがよい。重合時間は特に限定はないが、概ね1
〜20時間である。
このようにして得られるアクリルアミド系共重合体は
アクリルアミド基を97〜60モル%、N,N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド基を3〜40モル%含有する水溶性の
重合体である。この共重合体の10%水溶液の20℃におけ
るブルックフィールド粘度は100〜100,000cpsであるが
通常は100〜80,000cpsの範囲にあることが好ましい。即
ち100cps以上であることが充分な性能を得る点で好まし
く、一方、操作性の低下やゲル化を生じ易くなるのを防
止する点でも80,000cps以下が好ましい。
アクリルアミド基を97〜60モル%、N,N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド基を3〜40モル%含有する水溶性の
重合体である。この共重合体の10%水溶液の20℃におけ
るブルックフィールド粘度は100〜100,000cpsであるが
通常は100〜80,000cpsの範囲にあることが好ましい。即
ち100cps以上であることが充分な性能を得る点で好まし
く、一方、操作性の低下やゲル化を生じ易くなるのを防
止する点でも80,000cps以下が好ましい。
ホフマン分解反応はポリアクリルアミドのアミド基に
次亜ハロゲン酸塩をアルカリ性物質の共存下に作用させ
て行うものであり、次亜ハロゲン酸としては次亜塩素
酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸があげられる。次亜塩素
酸塩としては、次亜塩素酸の金属またはアルカリ土類金
属塩があげられ、具体的には次亜塩素酸ナトリウム、次
亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸カ
ルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸バリウ
ム等がある。同様に次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ素酸塩で
も次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ素酸塩のアルカリ金属また
はアルカリ土類金属塩があげられる。また、アルカリ溶
液中にハロゲンガスを吹き込んで次亜ハロゲン酸塩を生
成させることも可能である。一方、アルカリ性物質とし
てはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化
物、アルカリ金属炭酸塩等があげられ、それらの中でも
アルカリ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウム等があげられる。上記
した物質のポリアクリルアミドに対する添加量は次亜ハ
ロゲン酸では、アミド基に対して0.05〜2.0モル、好ま
しくは0.1〜1.5モルであり、アルカリ性物質ではアミド
基に対して0.05〜4.0モル、好ましくは0.1〜3.0モルで
ある。その時のpHは概ね11〜14の範囲にある。その時の
ポリアクリルアミドの濃度は概ね0.1〜17.5重量%であ
るが、反応濃度が高くなると撹拌が困難になることやゲ
ル化を起し易くなる点から、通常は0.1〜10重量%の範
囲であることが好ましい。また、反応濃度が1%未満の
場合反応速度が遅くなる等の問題があるため、1〜10重
量%であることがさらに好ましい。
次亜ハロゲン酸塩をアルカリ性物質の共存下に作用させ
て行うものであり、次亜ハロゲン酸としては次亜塩素
酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸があげられる。次亜塩素
酸塩としては、次亜塩素酸の金属またはアルカリ土類金
属塩があげられ、具体的には次亜塩素酸ナトリウム、次
亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸カ
ルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸バリウ
ム等がある。同様に次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ素酸塩で
も次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ素酸塩のアルカリ金属また
はアルカリ土類金属塩があげられる。また、アルカリ溶
液中にハロゲンガスを吹き込んで次亜ハロゲン酸塩を生
成させることも可能である。一方、アルカリ性物質とし
てはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化
物、アルカリ金属炭酸塩等があげられ、それらの中でも
アルカリ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウム等があげられる。上記
した物質のポリアクリルアミドに対する添加量は次亜ハ
ロゲン酸では、アミド基に対して0.05〜2.0モル、好ま
しくは0.1〜1.5モルであり、アルカリ性物質ではアミド
基に対して0.05〜4.0モル、好ましくは0.1〜3.0モルで
ある。その時のpHは概ね11〜14の範囲にある。その時の
ポリアクリルアミドの濃度は概ね0.1〜17.5重量%であ
るが、反応濃度が高くなると撹拌が困難になることやゲ
ル化を起し易くなる点から、通常は0.1〜10重量%の範
囲であることが好ましい。また、反応濃度が1%未満の
場合反応速度が遅くなる等の問題があるため、1〜10重
量%であることがさらに好ましい。
一方反応温度は0〜110℃の範囲にあり、この温度範
囲内でホフマン分解反応を行う。反応時間は反応温度、
及び反応溶液中のポリマー濃度に依存するため一概には
言えないが、例えばポリマー濃度が1重量%の場合、0
℃では30〜40時間以内、20℃では3〜4時間以内、50℃
では数十分以内、65℃では数分以内、80℃では数十秒以
内で十分である。更にポリマー濃度が高くなれば反応時
間はより短くて済む。さらに、反応温度を50℃〜110℃
として、反応を短時間で終了させた場合には、低温反応
で製造されるホフマン分解ポリアクリルアミドと同等以
上の性質を有するカチオン性ポリアクリルアミドを製造
できる点、さらには反応時間短縮によるオンサイト化が
可能になり、ホフマン分解ポリアクリルアミドの経時劣
化問題を回避できるようになるなどの点から、50℃〜11
0℃の温度範囲で反応を行う方が好ましい。その場合、
反応時間と反応温度との関係は概略下記2つの関係式に
挾まれる範囲内にあればよく、その範囲内で反応を行え
ば好適な結果が得られる。
囲内でホフマン分解反応を行う。反応時間は反応温度、
及び反応溶液中のポリマー濃度に依存するため一概には
言えないが、例えばポリマー濃度が1重量%の場合、0
℃では30〜40時間以内、20℃では3〜4時間以内、50℃
では数十分以内、65℃では数分以内、80℃では数十秒以
内で十分である。更にポリマー濃度が高くなれば反応時
間はより短くて済む。さらに、反応温度を50℃〜110℃
として、反応を短時間で終了させた場合には、低温反応
で製造されるホフマン分解ポリアクリルアミドと同等以
上の性質を有するカチオン性ポリアクリルアミドを製造
できる点、さらには反応時間短縮によるオンサイト化が
可能になり、ホフマン分解ポリアクリルアミドの経時劣
化問題を回避できるようになるなどの点から、50℃〜11
0℃の温度範囲で反応を行う方が好ましい。その場合、
反応時間と反応温度との関係は概略下記2つの関係式に
挾まれる範囲内にあればよく、その範囲内で反応を行え
ば好適な結果が得られる。
T:反応温度(℃) 50≦T≦110 上記した条件で製造されるカチオン性ポリアクリルア
ミドはpH2でのコロイド滴定より測定されるカチオン当
量が概ね0〜10.0meq/gの範囲にあり、次亜ハロゲン酸
塩の添加量により該カチオン当量を制御することができ
る。また、反応をアルカリ性領域で行うのでアミド基が
加水分解されてカルボキシル基が副生する。その副生量
はpH10でのコロイド滴定により測定されるアニオン当量
で示され、概ね0〜10.0meq/gの範囲にある。その副生
量は添加するアルカリ性物質の量により制御可能とな
る。
ミドはpH2でのコロイド滴定より測定されるカチオン当
量が概ね0〜10.0meq/gの範囲にあり、次亜ハロゲン酸
塩の添加量により該カチオン当量を制御することができ
る。また、反応をアルカリ性領域で行うのでアミド基が
加水分解されてカルボキシル基が副生する。その副生量
はpH10でのコロイド滴定により測定されるアニオン当量
で示され、概ね0〜10.0meq/gの範囲にある。その副生
量は添加するアルカリ性物質の量により制御可能とな
る。
次に上記した条件で反応を行った後、副反応の進行を
抑制するために反応を停止することが好ましい。ただ
し、反応後直ちに使用する場合には反応停止を行わなく
ともよい場合がある。
抑制するために反応を停止することが好ましい。ただ
し、反応後直ちに使用する場合には反応停止を行わなく
ともよい場合がある。
反応停止の方法としては、(1)還元剤を添加する、
(2)冷却する、(3)溶液のpHを酸添加により低下さ
せる、等の方法を単独あるいは組合せて用いることがで
きる。(1)は残存する次亜ハロゲン酸塩などを還元剤
との反応により失活させる方法である。使用する還元剤
としては、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、マ
ロン酸エチル、チオグリセロール、トリエチルアミンな
どが挙げられる。還元剤の使用量は通常反応に使用され
た次亜ハロゲン酸に対して0.005〜0.15倍モル、好まし
くは0.01〜0.10倍モルである。一般にホフマン分解反応
の反応終了時には未反応の次亜ハロゲン酸塩等の活性塩
素を有する化合物が残存している。かかる反応溶液を紙
力剤として用いると抄紙機の錆を引き起す要因ともなる
ため、通常は還元剤を用いて活性塩素を失活させる。し
かしながら、次亜ハロゲン酸塩はポリマーのアクリルア
ミド単位モル数に対して当モル以下で反応を行い、かつ
高温度で反応を行うと反応終了時には未反応の次亜ハロ
ゲン酸塩はほとんど残存していない。従って、還元剤を
用いて活性塩素を失活させることなく紙力剤として使用
することも可能である。(2)は冷却により反応進行を
抑える方法であり、その方法としては、熱交換器を用い
て冷却する、冷水で希釈する当の方法がある。その時の
温度は通常50℃以下、好ましくは45℃以下、更に好まし
くは40℃以下である。(3)で、通常pH12〜13のアルカ
リ性を示す反応終了時の溶液を、酸を用いてpHを下げる
ことによりホフマン分解反応を停止させ、同時に加水分
解反応の進行を抑制する。その時のpHは中性以下であれ
ばよく、好ましくはpH4〜6の範囲である。pH調整で使
用する酸としては、塩酸、硫酸、りん酸、硝酸等の鉱
酸、あるいはぎ酸、酢酸、くえん酸などの有機酸が挙げ
られる。反応停止法は(1)〜(3)の中から反応の条
件により適宜選ぶことができ、またそれらの方法を組み
合わせてもよい。
(2)冷却する、(3)溶液のpHを酸添加により低下さ
せる、等の方法を単独あるいは組合せて用いることがで
きる。(1)は残存する次亜ハロゲン酸塩などを還元剤
との反応により失活させる方法である。使用する還元剤
としては、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、マ
ロン酸エチル、チオグリセロール、トリエチルアミンな
どが挙げられる。還元剤の使用量は通常反応に使用され
た次亜ハロゲン酸に対して0.005〜0.15倍モル、好まし
くは0.01〜0.10倍モルである。一般にホフマン分解反応
の反応終了時には未反応の次亜ハロゲン酸塩等の活性塩
素を有する化合物が残存している。かかる反応溶液を紙
力剤として用いると抄紙機の錆を引き起す要因ともなる
ため、通常は還元剤を用いて活性塩素を失活させる。し
かしながら、次亜ハロゲン酸塩はポリマーのアクリルア
ミド単位モル数に対して当モル以下で反応を行い、かつ
高温度で反応を行うと反応終了時には未反応の次亜ハロ
ゲン酸塩はほとんど残存していない。従って、還元剤を
用いて活性塩素を失活させることなく紙力剤として使用
することも可能である。(2)は冷却により反応進行を
抑える方法であり、その方法としては、熱交換器を用い
て冷却する、冷水で希釈する当の方法がある。その時の
温度は通常50℃以下、好ましくは45℃以下、更に好まし
くは40℃以下である。(3)で、通常pH12〜13のアルカ
リ性を示す反応終了時の溶液を、酸を用いてpHを下げる
ことによりホフマン分解反応を停止させ、同時に加水分
解反応の進行を抑制する。その時のpHは中性以下であれ
ばよく、好ましくはpH4〜6の範囲である。pH調整で使
用する酸としては、塩酸、硫酸、りん酸、硝酸等の鉱
酸、あるいはぎ酸、酢酸、くえん酸などの有機酸が挙げ
られる。反応停止法は(1)〜(3)の中から反応の条
件により適宜選ぶことができ、またそれらの方法を組み
合わせてもよい。
次に上記した方法で停止した反応液はそのままカチオ
ン性ポリアクリルアミドの水溶液として使用できるし、
該水溶液をメタノール等のカチオン性ポリアクリルアミ
ドを溶解しない溶媒中に投入して、ポリマーを析出させ
てその後乾燥して粉末状にすることもできる。また、該
カチオン性ポリアクリルアミド水溶液をタンク中に保存
しておき、必要に応じ使用することもできる。その時保
存しておく温度は水溶液の凍結しない程度の低温であれ
ばよく、好ましくは10〜15℃である。しかし比較的短期
間のうちに使用する場合には常温でも保存でき、1カ月
程度の保存は可能である。
ン性ポリアクリルアミドの水溶液として使用できるし、
該水溶液をメタノール等のカチオン性ポリアクリルアミ
ドを溶解しない溶媒中に投入して、ポリマーを析出させ
てその後乾燥して粉末状にすることもできる。また、該
カチオン性ポリアクリルアミド水溶液をタンク中に保存
しておき、必要に応じ使用することもできる。その時保
存しておく温度は水溶液の凍結しない程度の低温であれ
ばよく、好ましくは10〜15℃である。しかし比較的短期
間のうちに使用する場合には常温でも保存でき、1カ月
程度の保存は可能である。
本発明では、このアクリルアミド系重合体のホフマン
転移反応物をZ軸紙力強度の紙力増強剤、あるいは濾水
性向上剤として使用する。アクリルアミド系重合体のホ
フマン転移反応物を上記目的で使用する方法は、従来公
知の方法に従って行えばよく、必要に応じて硫酸バン
ド、アニオン性樹脂等と併用して抄造を行う。添加場所
は潤滑シートが形成される以前であればどこでもよく、
添加順序も任意の順序、あるいは同時に添加することが
できる。また、カチオン性ポリアクリルアミドとアニオ
ン性樹脂とをpH9以上で混合した後に添加することもで
きる。カチオン性ポリアクリルアミドとアニオン性樹脂
の添加比率は任意に選ぶことができ、好ましくは固形分
重量の比で100:0〜10:90の範囲にある。その添加量はパ
ルプの乾燥固形分重量に対してそれぞれ0.01〜5重量
%、好ましくは0.05〜2重量%である。添加場所は湿潤
シートが形成される以前に添加する。ただし、湿潤シー
トが形成された後でも、特に抄き合わせ紙を製造する場
合には、スプレー塗布やロールコーター塗布により添加
することも可能である。また、本発明ではポリアクリル
アミドを高温、短時間でホフマン分解反応を行ってカチ
オン性ポリアクリルアミドを製造する場合には、同様の
反応を低温、長時間で行って得られるカチオン性ポリア
クリルアミドよりも優れた紙力能を示す。この理由は必
ずしも明らかとはなっていないが、反応停止操作を行う
ことなく、パルプスラリーなどに添加した場合に効果が
顕著であった点などから、反応中間体であるN−クロロ
基や、その他の、高温度ゆえに生じる官能基が直接、あ
るいは間接的に紙力発現に寄与しているものと考えられ
る。従って、反応停止操作を行うことなく添加すること
が更に望ましいが、反応停止を行わないと経時的に劣化
を生じるため、反応後直ちに添加する必要がある。ここ
で言う直ちにとは反応後の水溶液を配管内より取り出
し、外部に移液することなく同一配管内を輸送してパル
プスラリーに添加することを称す。より具体的には反応
後の水溶液を配管内を通して直接パルプスラリーに添加
しても良いし、その間にストックタンクを設けてそこで
一時滞留させた後、添加量を調節して添加してもよい。
配管内での反応液の滞留時間は、反応後の水溶液が劣化
しない範囲であればよい。しかし、余り長くすると液を
滞留しておく装置が大きくなってしまい、本発明の特徴
が生かされない。従って本発明を好適に実施するには、
反応後5時間以内に添加することが好ましく、より好ま
しくは1時間以内であり、更により好ましくは10分以内
である。また、その際反応後のカチオン性ポリアクリル
アミドの濃度に応じて水で希釈して添加してもよい。パ
ルプの種類、抄紙のスピード等により変化し、一概には
述べられないが、添加するときのカチオン性ポリアクリ
ルアミドの濃度は概ね0.1〜10重量%であり、好ましく
は0.5〜5重量%であり、より好ましくは0.8〜2重量%
である。
転移反応物をZ軸紙力強度の紙力増強剤、あるいは濾水
性向上剤として使用する。アクリルアミド系重合体のホ
フマン転移反応物を上記目的で使用する方法は、従来公
知の方法に従って行えばよく、必要に応じて硫酸バン
ド、アニオン性樹脂等と併用して抄造を行う。添加場所
は潤滑シートが形成される以前であればどこでもよく、
添加順序も任意の順序、あるいは同時に添加することが
できる。また、カチオン性ポリアクリルアミドとアニオ
ン性樹脂とをpH9以上で混合した後に添加することもで
きる。カチオン性ポリアクリルアミドとアニオン性樹脂
の添加比率は任意に選ぶことができ、好ましくは固形分
重量の比で100:0〜10:90の範囲にある。その添加量はパ
ルプの乾燥固形分重量に対してそれぞれ0.01〜5重量
%、好ましくは0.05〜2重量%である。添加場所は湿潤
シートが形成される以前に添加する。ただし、湿潤シー
トが形成された後でも、特に抄き合わせ紙を製造する場
合には、スプレー塗布やロールコーター塗布により添加
することも可能である。また、本発明ではポリアクリル
アミドを高温、短時間でホフマン分解反応を行ってカチ
オン性ポリアクリルアミドを製造する場合には、同様の
反応を低温、長時間で行って得られるカチオン性ポリア
クリルアミドよりも優れた紙力能を示す。この理由は必
ずしも明らかとはなっていないが、反応停止操作を行う
ことなく、パルプスラリーなどに添加した場合に効果が
顕著であった点などから、反応中間体であるN−クロロ
基や、その他の、高温度ゆえに生じる官能基が直接、あ
るいは間接的に紙力発現に寄与しているものと考えられ
る。従って、反応停止操作を行うことなく添加すること
が更に望ましいが、反応停止を行わないと経時的に劣化
を生じるため、反応後直ちに添加する必要がある。ここ
で言う直ちにとは反応後の水溶液を配管内より取り出
し、外部に移液することなく同一配管内を輸送してパル
プスラリーに添加することを称す。より具体的には反応
後の水溶液を配管内を通して直接パルプスラリーに添加
しても良いし、その間にストックタンクを設けてそこで
一時滞留させた後、添加量を調節して添加してもよい。
配管内での反応液の滞留時間は、反応後の水溶液が劣化
しない範囲であればよい。しかし、余り長くすると液を
滞留しておく装置が大きくなってしまい、本発明の特徴
が生かされない。従って本発明を好適に実施するには、
反応後5時間以内に添加することが好ましく、より好ま
しくは1時間以内であり、更により好ましくは10分以内
である。また、その際反応後のカチオン性ポリアクリル
アミドの濃度に応じて水で希釈して添加してもよい。パ
ルプの種類、抄紙のスピード等により変化し、一概には
述べられないが、添加するときのカチオン性ポリアクリ
ルアミドの濃度は概ね0.1〜10重量%であり、好ましく
は0.5〜5重量%であり、より好ましくは0.8〜2重量%
である。
上記のような方法で製造した紙は、紙力強度、具体的
には破裂強度、Z軸強度、圧縮強度等に優れている。従
って、本発明の方法を適用すれば、段ボールや新聞紙等
のような原料に古紙の占める割合の高いものに使用する
と非常に効果が大きく、紙力強度の高い紙の製造が可能
になる。また、段ボール紙や新聞紙に限らず、強度が求
められる紙に本発明を適用することにより、優れた紙力
強度をもつ紙を製造することが可能になる。
には破裂強度、Z軸強度、圧縮強度等に優れている。従
って、本発明の方法を適用すれば、段ボールや新聞紙等
のような原料に古紙の占める割合の高いものに使用する
と非常に効果が大きく、紙力強度の高い紙の製造が可能
になる。また、段ボール紙や新聞紙に限らず、強度が求
められる紙に本発明を適用することにより、優れた紙力
強度をもつ紙を製造することが可能になる。
[実施例] 以下に実施例で本発明を説明する。なお以下において
%は特に断わらない限り重量%を意味するものとする。
%は特に断わらない限り重量%を意味するものとする。
実施例1〜2 10mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含有する
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;7800cps)の5%水溶液100重量部に、12.5%次亜塩
素酸ナトリウム水溶液21.24重量部と30%水酸化ナトリ
ウム水溶液3.83重量部(次亜塩素酸ナトリウムの2倍モ
ルに相当する)の混合物を20℃に保ちながら20分間で滴
下した後、同温度で3時間反応を行った。この時点での
カチオン化度を指示薬としてトルイジンブルーを用い、
1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶液によるコ
ロイド滴定法で測定したところ、2.62meq./gであった。
また、アニオン化度は1/200N−メチルグリコールキトサ
ンを所定量加え、pH10において指示薬としてトルイジン
ブルーを用いた1−400N−ポリビニルスルホン酸カリウ
ム水溶液による逆滴定法で測定したところ1.14meq./gで
あった。亜硫酸ナトリウム0.14重量部を少量の水に溶か
したものを加えて未反応の次亜塩素酸ナトリウムを失活
させた後、濃塩酸を用いてpHを4.5に調整した。この溶
液を約十倍容量のメタノール中に注いで再沈澱処理を行
い、濾別、乾燥後保存した。このものは20℃における1
%水溶液粘度が4.7cpsであった。同じ組成を持ち、粘度
の異なる10mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含
有するN,N−ジメチルアクリルアミド−アクリルアミド
共重合体についても同様に反応を行って白色粉末状のホ
フマン転移反応物を得た。これらのものを実施例1〜2
とし、結果を表1に掲げた。
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;7800cps)の5%水溶液100重量部に、12.5%次亜塩
素酸ナトリウム水溶液21.24重量部と30%水酸化ナトリ
ウム水溶液3.83重量部(次亜塩素酸ナトリウムの2倍モ
ルに相当する)の混合物を20℃に保ちながら20分間で滴
下した後、同温度で3時間反応を行った。この時点での
カチオン化度を指示薬としてトルイジンブルーを用い、
1/400N−ポリビニルスルホン酸カリウム水溶液によるコ
ロイド滴定法で測定したところ、2.62meq./gであった。
また、アニオン化度は1/200N−メチルグリコールキトサ
ンを所定量加え、pH10において指示薬としてトルイジン
ブルーを用いた1−400N−ポリビニルスルホン酸カリウ
ム水溶液による逆滴定法で測定したところ1.14meq./gで
あった。亜硫酸ナトリウム0.14重量部を少量の水に溶か
したものを加えて未反応の次亜塩素酸ナトリウムを失活
させた後、濃塩酸を用いてpHを4.5に調整した。この溶
液を約十倍容量のメタノール中に注いで再沈澱処理を行
い、濾別、乾燥後保存した。このものは20℃における1
%水溶液粘度が4.7cpsであった。同じ組成を持ち、粘度
の異なる10mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含
有するN,N−ジメチルアクリルアミド−アクリルアミド
共重合体についても同様に反応を行って白色粉末状のホ
フマン転移反応物を得た。これらのものを実施例1〜2
とし、結果を表1に掲げた。
実施例3 5mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含有する
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;19,000cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;19,000cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
実施例4 20mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含有する
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;9,000cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;9,000cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
実施例5 10mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含有する
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;7,800cps)の5%水溶液100重量部を80℃に保ちなが
ら、12.5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液21.24重量部と3
0%水酸化ナトリウム水溶液3.83重量部(次亜塩素酸ナ
トリウムの2倍モルに相当する)の混合物を一度に添加
した。80℃で10秒反応した後、所定量の冷水を加えてポ
リマー固形分濃度を1%とした。このときのカチオン化
度及びアニオン化度を実施例1〜3と同様にして求めた
ところ、それぞれ2.56meq./g、1.34meq./gであった。こ
のものは製造後5分以内に抄紙実験に使用した。
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;7,800cps)の5%水溶液100重量部を80℃に保ちなが
ら、12.5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液21.24重量部と3
0%水酸化ナトリウム水溶液3.83重量部(次亜塩素酸ナ
トリウムの2倍モルに相当する)の混合物を一度に添加
した。80℃で10秒反応した後、所定量の冷水を加えてポ
リマー固形分濃度を1%とした。このときのカチオン化
度及びアニオン化度を実施例1〜3と同様にして求めた
ところ、それぞれ2.56meq./g、1.34meq./gであった。こ
のものは製造後5分以内に抄紙実験に使用した。
実施例6 10mol%のN,N−ジメチルメタクリルアミド基を含有す
るアクリルアミド−N,N−ジメチルメタクリルアミド共
重合体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド
粘度;7,800cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
るアクリルアミド−N,N−ジメチルメタクリルアミド共
重合体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド
粘度;7,800cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
比較例1 50mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含有する
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;3,800cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;3,800cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
比較例2 65mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含有する
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;3,500cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;3,500cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
比較例3 80mol%のN,N−ジメチルアクリルアミド基を含有する
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;2,100cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
アクリルアミド−N,N−ジメチルアクリルアミド共重合
体(20℃における10%水溶液のブルックフィールド粘
度;2,100cps)を使用した以外は実施例1と同様に行
い、白色粉末のホフマン転移反応物を得た。
比較例4〜7 20℃における10%水溶液粘度が各々355、2,000、3,40
0、51,800cpsのアクリルアミドのホモポリマーを使用し
た以外は実施例1と同様に行い、白色粉末のホフマン転
移反応物を得た。以上の製造結果はまとめて表1に示し
た。
0、51,800cpsのアクリルアミドのホモポリマーを使用し
た以外は実施例1と同様に行い、白色粉末のホフマン転
移反応物を得た。以上の製造結果はまとめて表1に示し
た。
実施例7〜12 叩解度450mlcsfの段ボール古紙パルプ1%スラリー
に、硫酸バンドを対パルプで0.5%(乾燥重量基準)添
加して1分間撹拌し、次いで市販のアニオン系ポリアク
リルアミド(15%品、ホープロン3150B、三井東圧化学
社製)1.0%水溶液を対パルプで0.24%(乾燥重量基
準)添加して更に1分間撹拌を続けた。次いで、実施例
1〜5のホフマン転移反応物の1%水溶液を対パルプで
0.16%(乾燥重量基準)を添加した後さらに1分間撹拌
し、一部はJIS P8121に準じ、C.S.F.を測定し、残りはT
APPI角型シートマシンで抄紙した。次いで110℃の送風
型乾燥機で2時間乾燥し、坪量が125±3g/m2の手抄き紙
を得た。手抄き紙の評価に関しては、JIS P8112に準じ
て[比破裂強さ]を、[Z軸強度]は熊谷理機製インタ
ーナルボンドテスターにて測定を行った。
に、硫酸バンドを対パルプで0.5%(乾燥重量基準)添
加して1分間撹拌し、次いで市販のアニオン系ポリアク
リルアミド(15%品、ホープロン3150B、三井東圧化学
社製)1.0%水溶液を対パルプで0.24%(乾燥重量基
準)添加して更に1分間撹拌を続けた。次いで、実施例
1〜5のホフマン転移反応物の1%水溶液を対パルプで
0.16%(乾燥重量基準)を添加した後さらに1分間撹拌
し、一部はJIS P8121に準じ、C.S.F.を測定し、残りはT
APPI角型シートマシンで抄紙した。次いで110℃の送風
型乾燥機で2時間乾燥し、坪量が125±3g/m2の手抄き紙
を得た。手抄き紙の評価に関しては、JIS P8112に準じ
て[比破裂強さ]を、[Z軸強度]は熊谷理機製インタ
ーナルボンドテスターにて測定を行った。
比較例8〜14 比較例1〜7のホフマン転移反応物を使用した他は実
施例7〜12と同様にして、坪量が125±3g/m2の手抄き紙
を得た。[比破裂強さ]、[Z軸強度]の測定は実施例
7〜12と同様の方法で行った。以上の結果をまとめて表
2に示す。
施例7〜12と同様にして、坪量が125±3g/m2の手抄き紙
を得た。[比破裂強さ]、[Z軸強度]の測定は実施例
7〜12と同様の方法で行った。以上の結果をまとめて表
2に示す。
実施例13 実施例1のホフマン転移反応物を使用し、実施例7〜
12と同様の方法で乾燥前の湿潤紙を製造した。湿潤状態
のまま2枚の手抄き紙を重ね、ステンレス製のロールを
数回かけた後、3.5kg/cm2で2分間プレスを行った。次
いで110℃の送風型乾燥機で2時間乾燥し、坪量が250±
6g/m2の手抄き紙を得た。手抄き紙の評価に関しては、
[層間紙力強度]は熊谷理機製インターナルボンドテス
ターにて測定を行った。
12と同様の方法で乾燥前の湿潤紙を製造した。湿潤状態
のまま2枚の手抄き紙を重ね、ステンレス製のロールを
数回かけた後、3.5kg/cm2で2分間プレスを行った。次
いで110℃の送風型乾燥機で2時間乾燥し、坪量が250±
6g/m2の手抄き紙を得た。手抄き紙の評価に関しては、
[層間紙力強度]は熊谷理機製インターナルボンドテス
ターにて測定を行った。
比較例15 比較例6のホフマン転移反応物を使用した以外は実施
例13と同様の方法により坪量が250±6g/m2の手抄き紙を
得た。手抄き紙の評価に関しても実施例13と同様の方法
により測定を行った。
例13と同様の方法により坪量が250±6g/m2の手抄き紙を
得た。手抄き紙の評価に関しても実施例13と同様の方法
により測定を行った。
比較例16 紙力剤を使用しない点を除くと実施例13と同様の方法
により、坪量が250±6g/m2の手抄き紙を得た。手抄き紙
の評価に関しても実施例13と同様の方法により測定を行
った。以上の結果をまとめて表3に示す。
により、坪量が250±6g/m2の手抄き紙を得た。手抄き紙
の評価に関しても実施例13と同様の方法により測定を行
った。以上の結果をまとめて表3に示す。
[発明の効果] 本発明によれば従来技術ではできなかったZ軸紙力強
度及び層間紙力強度、さらには濾水性の大幅な向上が達
成できた。その理由は必ずしも明らかではないが、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド基の存在によりこの
ような効果がもたらされることは従来知られておらず、
優れたZ軸紙力強度並びに層間紙力強度を有する紙の製
造が可能になった。
度及び層間紙力強度、さらには濾水性の大幅な向上が達
成できた。その理由は必ずしも明らかではないが、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド基の存在によりこの
ような効果がもたらされることは従来知られておらず、
優れたZ軸紙力強度並びに層間紙力強度を有する紙の製
造が可能になった。
Claims (4)
- 【請求項1】(a)カルバモイル基を含む基97〜60モル
%、(b)N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド基を
3〜40モル%含有するアクリルアミド系共重合体を、ア
ルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反応させて製造さ
れる、1級アミンとN,N−ジメチルアミド基を有するカ
チオン性ポリアクリルアミドを有効成分とする、Z軸紙
力及び層間紙力用紙力増強剤。 - 【請求項2】請求項1記載のカチオン性ポリアクリルア
ミドを主成分とする濾水向上剤。 - 【請求項3】請求項1記載のアクリルアミド系共重合体
を、アルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と50℃〜110
℃の温度範囲で短時間に反応を行った後、直ちにパルプ
スラリーに添加することを特徴とする紙力増強方法。 - 【請求項4】請求項1記載のカチオン性ポリアクリルア
ミドを使用して抄造された紙。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1042180A JP2665969B2 (ja) | 1989-02-21 | 1989-02-21 | Z軸紙力及び層間紙力用紙力増強剤及び増強方法、濾水向上剤並びに抄紙 |
US07/454,526 US5039757A (en) | 1988-12-28 | 1989-12-21 | Method of manufacturing cationic acrylamide polymers, cationic acrylamide polymers, and the applications of these polymers |
DE68921598T DE68921598T2 (de) | 1988-12-28 | 1989-12-22 | Kationische Acrylamidpolymere, Verfahren zu deren Herstellung und Verwendung. |
EP89313527A EP0377313B1 (en) | 1988-12-28 | 1989-12-22 | Cationic acrylamide polymers, a process for manufacturing them, and their uses |
FI896275A FI101711B (fi) | 1988-12-28 | 1989-12-27 | Menetelmä kationisten akryyliamidipolymeerien valmistamiseksi, kationi set akryyliamidipolymeerit, ja näiden polymeerien käyttösovellutukset |
NO895265A NO178197C (no) | 1988-12-28 | 1989-12-27 | Fremgangsmåte for fremstilling av kationiske akrylamidpolymerer og anvendelsen av disse |
KR1019890019884A KR930005028B1 (ko) | 1988-12-28 | 1989-12-28 | 양이온 아크릴아마이드 중합체와 그의 제조방법 및 그 용도 |
CA002006768A CA2006768C (en) | 1988-12-28 | 1989-12-28 | Method of manufacturing cationic acrylamide polymers, cationic acrylamide polymers, and the applications of these polymers |
US07/725,611 US5239014A (en) | 1988-12-28 | 1991-07-03 | Cationic acrylamide polymers and the applications of these polymers |
US08/082,773 US5292821A (en) | 1988-12-28 | 1993-06-28 | Catonic acrylamide polymers and the applications of these polymers |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1042180A JP2665969B2 (ja) | 1989-02-21 | 1989-02-21 | Z軸紙力及び層間紙力用紙力増強剤及び増強方法、濾水向上剤並びに抄紙 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8872297A Division JP2794414B2 (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | カチオン性ポリアクリルアミド並びにz軸紙力及び層間紙力用紙力増強剤及び濾水向上剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02221495A JPH02221495A (ja) | 1990-09-04 |
JP2665969B2 true JP2665969B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=12628792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1042180A Expired - Lifetime JP2665969B2 (ja) | 1988-12-28 | 1989-02-21 | Z軸紙力及び層間紙力用紙力増強剤及び増強方法、濾水向上剤並びに抄紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2665969B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5229796A (en) * | 1975-09-01 | 1977-03-05 | Matsushita Electric Works Ltd | Smoke detector |
JPS55152896A (en) * | 1979-05-11 | 1980-11-28 | Rei Tech Inc | Increasing of dry paper strength |
JPS564606A (en) * | 1979-06-26 | 1981-01-19 | Kyoritsu Yuki Kogyo Kenkyusho:Kk | Water-soluble polymer containing tertiary amine and quaternary ammonium salt in molecule |
-
1989
- 1989-02-21 JP JP1042180A patent/JP2665969B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02221495A (ja) | 1990-09-04 |
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