JPH06192203A - アミジノシクロヘキサン誘導体 - Google Patents

アミジノシクロヘキサン誘導体

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JPH06192203A
JPH06192203A JP23756692A JP23756692A JPH06192203A JP H06192203 A JPH06192203 A JP H06192203A JP 23756692 A JP23756692 A JP 23756692A JP 23756692 A JP23756692 A JP 23756692A JP H06192203 A JPH06192203 A JP H06192203A
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Mutsumi Muramatsu
睦 村松
Toshiaki Tamura
敏晃 田村
Toshiji Yanagi
利治 柳
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】 【化1】 【効果】本発明により提供される化合物は、蛋白分解酵
素を阻害する性質を有し、細胞増殖抑制や膵炎に効果的
に作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンパク分解酵素阻害
作用を有する化合物を提供するものであって、当該化合
物は、その備えている酵素阻害作用の故に、医療に用途
を有するものである。
【0002】
【従来技術】生体内酵素、就中、トリプシン、キモトリ
プシン、トロンビン、プラスミン、カリクレイン等の酵
素は、血液凝固系、又はこれを溶解する線溶系、抗原抗
体反応に伴って惹起される事柄に関係する補体系に係わ
りを持っており、又、血圧上昇や下降に関与するもの、
更には各種炎症病態へ関与するもの等々がある。
【0003】このようなプロテアーゼを活性化したり又
は阻害したりすること、とりわけ阻害することにより、
病状の治癒を行うことができることに着目し、種々の阻
害剤の合成が試みられ開発されている。既に、医療用と
して使用されているものもある。例えば、膵炎の治療に
使用されているトリプシン阻害作用を有するグアニジノ
カプロン酸エトキシカルボニルフェニルエステル、トリ
プシン、カリクレイン、プラスミン、トロンビンに強い
阻害作用を有するN,N−ジメチルカルバモイルメチル
p−(グアニジノベンゾイルオキシ)フェニルアセテー
トが慢性膵炎の治療に使用されている。
【0004】トロンビン、トリプシン、補体等のタンパ
ク分解酵素を強力に阻害する性質を持っている6−アミ
ジノ−2−ナフチルp−グアニジノベンゾエートもやは
り膵炎の治療に使用されている。その他に、トリプシ
ン、トロンビン、プラスミンに対し、強い阻害活性を示
し、トリプシン誘発膵炎のラットの生存率改善が認めら
れたとする4−(2−サクシンイミドエチルチオ)フェ
ニル4−グアニジノベンゾエートも知られている。(日
薬理誌 91巻 285ページ 1988年)
【0005】このように酵素阻害と治療については、試
行錯誤的に、化合物の合成と有効性を確認することでも
って探索が進められている状況下にある。近年、本発明
者等は、トリプシン様プロテアーゼ阻害作用を持ってい
るグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸誘導体
が、細胞の増殖に関与しているプロテアーゼを阻害する
ことを見つけた。同調細胞を使っての試験において、そ
の同調解除後に出現するプロテアーゼの活性を同化合物
が阻害し、DNAの合成遅延を起こしたことをつきとめ
ている。(化学と生物 29巻 No8 485ペー
ジ) かくて、細胞の増殖を抑制することから、正常細
胞には作用を及ぼさず、異常細胞にのみ作用をする薬物
の探索へと発展している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、プロテ
アーゼとりわけトリプシン、トロンビン、プラスミン、
カリクレイン、トリプターゼ17:17、DNA合成開
始に与かるプロテアーゼ(仮にトリガーゼと呼ぶ)、細
胞分裂開始に与かるプロデアーゼ等の酵素を阻害する性
質を持っている化合物の探索を行い、当該分野における
有用な化合物の提供を行うものであって、本発明は、式
(I)
【化1】 (式中Rは置換基を有していてもよいフェニル基を、n
は0〜2の整数を示す)で示されるアミジノシクロヘキ
サン誘導体及びその立体的異性体である式(II)
【化2】 (式中R、nは前記と同じ)で示される化合物を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明により提供される
化合物は、次のようにして造られる。即ち、式(II
I)
【化3】 (式中nは前記と同じ)で示される化合物又は式(I
V)
【化4】 (式中nは前記と同じ)で示される化合物とHOR(R
は置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)で示
される化合物とをエステル化することによって造ること
ができる。
【0008】ここにおいて、エステル化反応は、式(I
II)又は式(IV)で示される化合物或いはこれら化
合物の反応性誘導体とHORで示される化合物とを適宜
溶媒中で、撹拌混合することによって達成される。その
際、式(III)又は式(IV)で示される化合物にお
ける−COOH遊離の状態でHORとエステル化する場
合にはジシクロヘキシルカルボジイミドなどのようなエ
ステル合成に使用される縮合剤を使用するのがよい。
【0009】一方、式(III)、式(IV)で示され
る化合物の反応性誘導体を使用する場合における反応性
誘導体しては、酸クロライド、酸ブロマイド等の酸ハラ
イド、クロル炭酸エチル、アセチルクロライドなどとの
混合酸無水物、1,1’−スルフィニルジイミダゾー
ル、1,1’−カルボニルジイミダゾールとの反応生成
物などが挙げられる。本発明目的化合物を造るために使
用する式(III)又は式(IV)で示される化合物
は、新規化合物であって、参考例として記載したところ
にしたがって造られるのであるが、本発明目的化合物を
造るうえにおいて、重要な位置を占める中間化合物であ
る。また、HORで示される置換基を有していてもよい
フェノールを反応性誘導体(例えば R−O−SO−O
−R)に変えて、式(III)または式(IV)で示さ
れる化合物と反応せることによっても本発明目的化合物
を得ることができる。HORにおけるRとしての置換基
を有していてもよいフェニルにおける置換基としては、
CH−、C−、t−But−、CHO−、N
−、−CH−C等が挙げられる。使用され
る適宜溶媒としては、使用する原料と反応しないもので
あれば、何でもよいが、エチルエーテル、イソプロピル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロル
エタン、ジクロルメタン、アセトニトリル、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ピリジン等の有機
溶媒が挙げられ、反応は、室温乃至溶媒還流温度で撹拌
混合することにより進行する。
【0010】本発明目的化合物は窒素原子を含んでいる
ので各種酸と塩体をつくるところ、これら塩体も本発明
の目的化合物に含まれるものである。ここにおける各種
酸との塩としては、HCl、HBr、炭酸塩などの無機
酸塩、CHSOH、p−トルエンスルホン酸などと
の有機スルホン酸塩、乳酸、クエン酸、コハク酸、酒石
酸、マレイン酸、フマール酸などの有機カルボン酸塩が
ある。これら各種塩体は相互に変換することもできる。
変換の具体的方法は炭酸塩を経由して行うのが好適であ
る。
【0011】本発明により提供される目的化合物の酵素
阻害は次のようにして測定された。 (1)トリプシン阻害 ベンゾール−DL−アルギニン−p−ニトロアニリド2
1.8mgを2mlジメチルスルホキシドに溶かし、5
mMの塩化カルシウムを含む0.1Mホウ酸緩衝液(p
H8.0)48mlを加え溶解したものを基質の溶液と
して使用した。別に、トリプシン3mgを5mMの塩化
カルシウムを含む0.1Mホウ酸緩衝液40mlに溶か
した酵素溶液を調整した。被検化合物については同緩衝
液で段階希釈して、所定濃度の溶液を調整した。基質溶
液1mlに、酵素溶液0.2mlを加え、被検化合物溶
液1.8mlを加え、25℃で10分間インキュベート
した。30%酢酸1mlを加えて酵素反応を止め、Er
langerらの方法を用いて410nmにおける吸収
を測定して、加水分解された基質の量を求め、被検化合
物の濃度と基質の加水分解量との関係から、50%阻害
を起こすのに要する被検化合物の濃度を求めIC50
とし、阻害活性の指標とした。
【0012】(2)トロンビン阻害 Boc−Val−Pro−Arg−NH−Mecを0.
1Mホウ酸緩衝液(pH8.0)に溶解し、100μM
濃度の溶液を作り基質溶液とした。別に、トロンビン
(持田製薬製)500Uを5mlの0.1Mホウ酸緩衝
液(pH8.0)に溶かし、更に2000倍に希釈し、
酵素溶液とした。被検化合物については、同緩衝液で段
階希釈して、所定濃度の溶液を調整した。基質溶液0.
5mlに、20μlの酵素溶液及び被検化合物溶液0.
98mlを加え、37℃で10分間インキュベートし
た。30%酢酸1mlを加えて酵素反応を止め、系中に
生成した7−アミノ−4−メチルクマリンの蛍光を、励
起波長380nm、検出波長410nmで吸収を測定
し、加水分解された基質の量を求め、被検化合物の濃度
と基質の加水分解量との関係から、50%阻害を起こす
のに要する被検化合物の濃度を求め、IC50値とし、
阻害活性の指標とした。
【0013】(3)トリプターゼ17:17(HeLa
細胞中に存在するプロテアーゼ)及びトリガーゼ阻害 Boc−Val−Pro−Arg−NH−Mecを1m
MCaClを含む0.1Mホウ酸緩衝液に溶かし、1
00μM濃度の溶液を作り、基質溶液とした。別に、ト
リプターゼ17:17及びトリガーゼの酵素溶液を、1
mMCaClを含む0.1Mホウ酸緩衝液を用い、先
の例に倣って調整した。被検化合物については、同緩衝
液で段階希釈して、所定濃度の溶液を調整した。基質溶
液1mlに、酵素溶液20μl及び被検化合物溶液0.
98mlを加え37℃で60分間インキュベートした。
30%酢酸1mlを加え、反応を止めた後、系中に生成
した7−アミノ−4−メチルクマリンの蛍光をトロンビ
ン阻害の場合と同様にして測定し、各々の酵素に対する
阻害効果につき、被検化合物のIC50値を求め、阻害
活性の指標とした。
【0014】
【実施例1】 3−(トランス−4’−アミジノシクロヘキシル)プロ
ピオン酸4−t−ブチルフェニルエステル塩酸塩 4−t−ブチルフェノール6.61g塩化チオニル2.
62g乾燥エーテル60mlの混合物に10℃以下でピ
リジン3.48gを滴下する。室温で3.5時間撹拌後
析出結晶を瀘別し濾液を減圧濃縮して7.80gの油状
物を得る。この油状物にピリジン10ml乾燥DMF2
0mlを加え氷冷し続いて3−(トランス−4’−アミ
ジノシクロヘキシル)プロピオン酸塩酸塩4.69gを
添加する。室温で一晩撹拌後減圧濃縮し残渣にアセトン
50mlを加え、結晶を分散し濾取、アセトン洗浄す
る。得た結晶をIPAで再結晶して表題化合物5.40
gを得る。 mp223〜226℃ NMR(DMSO−d)δ: 0.5〜2.2(12H,m) 1.28(9H,s) 2.2〜2.8(2H,m) 6.97(2H,d) 7.38(2H,d) 8.90(4H,d) ここに得た化合物は、同調細胞の培養において、開始後
10時30分から11時までの間において出現するプロ
テアーゼを20μM濃度で100%阻害することが判っ
た。
【0015】
【実施例2】 3−(トランス−4’−アミジノシクロヘキシル)プロ
ピオン酸2,4−ジメチルフェニルエステル塩酸塩1水
和物 2,4−キシレノール5.38g塩化チオニル2.62
g乾燥エーテル60mlの混合物に10℃以下でピリジ
ン3.48gを滴下する。室温で4時間撹拌後析出結晶
を瀘別し濾液を減圧濃縮して6.66gの油状物を得
る。この油状物にピリジン10ml、乾燥DMF20m
lを加え氷冷し続いて3−(トランス−4’−アミジノ
シクロヘキシル)プロピオン酸塩酸塩4.69gを添加
する。室温で一晩撹拌後減圧濃縮し残渣にアセトン50
mlを加え結晶を分散し、濾取、アセトン洗浄した。得
た結晶を水10mlに懸濁し撹拌後濾取し冷水洗浄して
表題化合物4.75gを得る。 mp188〜189℃ NMR(DMSO−d)δ: 0.5〜2.4(12H,m) 2.07(3H,
s) 2.27(3H,s) 2.60(2H,t) 3.4
3(2H,s) 6.8〜7.2(3H,m) 8.9
3(4H,d)
【0016】
【実施例3】 トランス−4−アミジノシクロヘキサンカルボン酸4−
t−ブチルフェニルエステル塩酸塩1/4水和物 4−t−ブチルフェノール7.93g塩化チオニル3.
14g乾燥エーテル60mlの混合物に10℃以下でピ
リジン4.18gを滴下する。室温で3.5時間撹拌後
析出結晶を瀘別し濾液を減圧濃縮して9.38gの油状
物を得る。この油状物にピリジン10ml、乾燥DMF
20mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−アミジノ
シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩5gを添加する。室温
で一晩撹拌後減圧濃縮し残渣にアセトン50mlを加え
結晶を分散し濾取、アセトン洗浄する。得た結晶をIP
Aで再結晶して表題化合物6.68gを得る。 mp226〜229℃ NMR(DMSO−d)δ: 0.5〜3.2(10H,m) 1.30(9H,
s) 3.47(1/2H,s) 6.8〜7.6(4H,
m) 8.9(2H,broad s) 9.18(2H,
broad s)
【0017】
【実施例4】 トランス−4−アミジノシクロヘキサンカルボン酸2,
4−ジメチルフェニルエステル塩酸塩1/4水和物 2,4−キシレノール5.38g、塩化チオニル2.6
2g、乾燥エーテル60mlの混合物に10℃以下でピ
リジン3.48gを滴下する。室温で4時間撹拌後析出
結晶を瀘別し濾液を濃縮する。残渣にピリジン10m
l、乾燥DMF20mlを加え、続いて氷冷下トランス
−4−アミジノシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩4.1
3gを添加する。室温で一晩撹拌後、減圧濃縮し残渣に
アセトン50mlを加え一晩放置する。析出結晶を濾取
しアセトン洗浄しIPA−IPE混液で再結晶して表題
化合物3.24を得る。 mp181〜183℃ NMR(DMSO−d)δ: 0.5〜3.2(10H,m) 2.07(3H,
s) 2.27(3H,s) 3.43(1/2H,s) 6.7〜7.2(3H,m) 8.83(2H,br
oad s) 9.12(2H,broad s)
【0018】
【実施例5】 3−(トランス−4’−アミジノシクロヘキシル)プロ
ピオン酸4−ベンジルフェニルエステル塩酸塩1/2水
和物 4−ベンジルフェノール1.73g,塩化チオニル0.
56g、乾燥エーテル50mlの混合物に10℃以下で
ピリジン0.74gを滴下する。室温で4時間撹拌後析
出結晶を瀘別し濾液を減圧濃縮する。残渣にピリジン
7.5ml、乾燥DMF15mlを加え、続いて氷冷下
3−(トランス−4’−アミジノシクヘキシル)プロピ
オン酸塩酸塩1.00gを添加する。室温で一晩撹拌
後、減圧濃縮し、残渣にIPEを加え上澄みを除去し、
アセトン30mlを加え室温で一晩撹拌する。析出結晶
を濾取し、アセトン洗浄し、表題化合物0.99gを得
る。 mp143〜145℃ NMR(DMSO−d)δ: 0.5〜2.8(10H,m) 3.43(1H,b
road s) 3.94(2H,s) 7.01(2H,d) 7.26(5H,s) 7.30(2H,d) 8.90(2H,broad s) 9.04(2
H,broad s)
【0019】
【実施例6】 トランス−4−アミジノシクロヘキサンカルボン酸4−
ベンジルフェニルエステル塩酸塩 4−ベンジルフェノール1.96g、塩化チオニル0.
63g、乾燥エーテル50mlの混合物に10℃以下
で、ピリジン0.84gを滴下する。室温で4時間撹拌
後、析出結晶を瀘別し、濾液を濃縮する。残渣にピリジ
ン7.5ml)乾燥DMF15mlを加え、続いて氷冷
下、トランス−4−アミジノシクロヘキサンカルボン酸
塩酸塩1.00gを添加する。室温で一晩撹拌後、減圧
濃縮し残渣にIPEを加え上澄みを除去し、アセトン3
0mlを加え、室温で一晩撹拌する。析出結晶を濾取
し、アセトン、ヘキサン洗浄し、表題化合物1.22g
を得る。 mp147〜150℃ NMR(DMSO−d)δ: 0.6〜2.7(10H,m) 3.96(2H,
s) 7.06(2H,d) 7.30(5H,s) 7.33(2H,d) 9.03(2H,broad
s) 9.26(2H,broad s)
【0020】
【参考例1】 トランス−4−ハイドロキシメチルシクロヘキサンカル
ボン酸メチルエステル トランス−4−メトキシカルボニルシクロヘキサンカル
ボン酸93.1g、乾燥THF250mlの混合物を−
20〜−25℃に冷却し、窒素雰囲気下同温度にてボラ
ン−テトラヒドロフランコンプレックス(1モル濃度T
HF溶液)500mlを滴下する。滴下終了後さらに3
時間同温度で撹拌した後ゆっくり0℃まで昇温させ、氷
冷下撹拌を5hr続ける。続いて室温まで自然昇温させ
た後、氷水冷却下氷水300mlを加え、さらに炭酸カ
リ120gを添加する。室温まで昇温後上層を分取し、
下層をエーテルで二回抽出し先の上層とエーテル層をあ
わせて無水硫酸マグネシウム乾燥した後減圧濃縮すると
無色の油状物78.36gを得る。これを減圧蒸留しb
p122〜125℃/3mmHgの留分を分取し無色油
状の表題化合物64.9gを得る。 NMR(CDCl)δ: 0.5〜2.6(10H,m) 2.05(1H,
s) 3.43(2H,d) 3.65(3H,s)
【0021】
【参考例2】 トランス−4−クロロメチルシクロヘキサンカルボン酸
メチルエステル トランス−4−ハイドロキシメチルシクロヘキサンカル
ボン酸メチルエステル56.11g、ピリジン30.9
4g、クロロホルム280mlの混合物に氷水冷却下1
0℃以下にて塩化チオニル46.55gを滴下する。氷
水冷却下0.5時間、続いて室温で一晩撹拌し、続いて
3時間加熱還流する。反応混合物を水洗し、クロロホイ
ルム層を無水硫酸マグネシウム乾燥後、減圧濃縮し残渣
を減圧蒸留して、bp118〜119℃/9mmHgの
留分を分取し油状の表題化合物59.43gを得る。 NMR(CDCl)δ: 0.5〜2.6(10H,s) 3.38(2H,
d) 3.65(3H,s) なお塩化チオニルの代わりに臭化チオニルを使用し同様
にして、合成したトランス−4−ブロムメチルシクロヘ
キサンカルボン酸メチルエステルは bp133〜13
6℃/9mmHgを示す。 MNR(CDCl)δ: 0.5〜2.6(10H,s) 3.25(2H,
d) 3.63(3H,s,)
【0022】
【参考例3】 トランス−4−クロロメチルシクロヘキサンカルボン酸 水酸化ナトリウム1.14g、水25mlの溶液に氷冷
下トランス−4−クロロメチルシクロヘキサンカルボン
酸メチルエステル5.00gを加え、続いて室温で24
時間撹拌する。反応液をトルエンで洗浄し、水層を希塩
酸でpH2とし析出結晶を濾取、水洗、乾燥して白色の
表題化合物4.49gを得る。 mp91〜94℃ NMR(CDCl)δ: 0.5〜2.7(10H,m) 3.37(2H,
d) 11.32(1H,s) この結晶2gを氷冷下、4N−水酸化ナトリウム溶液
2.83mlメタノール20mlの混合溶液に加え溶解
する。減圧濃縮し、残渣にアセトンを加え結晶を濾取す
れば、表題化合物のナトリウム塩2.24gが白色結晶
として得られる。
【0023】
【参考例4】 3−(トランス−4’−カルボキシシクロヘキシル)−
2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル 60%油性水素化ナトリウム7.25g、乾燥DMF1
20mlの混合物に氷冷下10℃以下にてマロン酸ジエ
チル29.03gを滴下し同温度で15分、室温で30
分撹拌する。続いてヨウ化ナトリウム0.45g、トラ
ンス−4−クロロメチルシクロヘキサンカルボン酸ナト
リウム塩30gを添加し120℃で12時間撹拌する。
反応混合物を冷却後、氷水480mlに注ぎトルエンで
洗浄し、続いて希塩酸でpH2〜3としトルエンで抽出
する。トルエン層を水洗、無水硫酸マグネシウム乾燥、
減圧濃縮し、残渣をクロロホルム−メタノールを溶離液
としたシリカゲルカラムクロマトフラフィーに付し表題
化合物を油状物として32.35g得る。 NMR(CDCl)δ: 0.5〜2.7(12H,m) 1.27(6H,
t) 3.42(1H,t) 4.20(4H,q)
【0024】
【参考例5】 3−(トランス−4’−カルボキサミドシクロヘキシ
ル)−2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエス
テル 3−(トランス−4’−カルボキシシクロヘキシル)−
2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル
9.23g、トリエチルアミン3.64g、乾燥クロロ
ルム65mlの混合物を−20℃に冷却する。−15〜
−20℃にてクロル炭酸エチル3.91gを滴下し同温
度にて30分撹拌後−10℃まで昇温させる。続いて−
15〜−20℃にて乾燥アンモニアガスを反応液内へ1
時間導入する。氷水冷却下撹拌を2時間行い減圧濃縮
し、残渣を酢酸エチルに溶解し水洗、無水硫酸マグネシ
ウム乾燥後、減圧濃縮してガラス状物9.59gを得
る。これをトルエン−酢酸エチルを溶離液としシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し表題化合物を白色結
晶として6.77gを得る。 mp64〜67℃ NMR(DMSO−d)δ: 0.5〜2.7(12H,m) 1.20(6H,
t) 3.42(1H,t) 4.13(4H,q) 6.52(1H,broad s) 7.03(1
H,broad s)
【0025】
【参考例6】 3−(トランス−4’−シアノシクロヘキシル)−2−
エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル 3−(トランス−4’−カルボキサミドシクロヘキシ
ル)−2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエス
テル5g、ピリジン20mlの混合物に塩化ベンゼンス
ルホニル8.85gを室温でゆっくり滴下する。室温で
2時間撹拌後、氷水にあけトルエンで抽出し、水、希塩
酸、重曹水、水と順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ム乾燥する。減圧濃縮し残渣をトルエン−酢酸エチルを
溶離液としシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、無色液体の表題化合物4.46gを得る。 NMR(CDCl)δ: 0.5〜2.7(12H,m) 1.25(6H,
t) 3.37(1H,t) 4.18(4H,q) IR:2240cm−1(CN)
【0026】
【参考例7】 3−(トランス−4’−アミジノシクロヘキシル)プロ
ピオン酸塩酸塩 3−(トランス−4’−シアノシクロヘキシル)−2−
エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル31.
9g、乾燥エタノール50mlの混合物に−5〜0℃に
て乾燥した塩化水素ガスを通し飽和する。氷冷下撹拌を
3時間行い一晩氷冷下放置する。氷冷下減圧にて過剰の
塩化水素を除去し、10℃以下で乾燥エタノール125
mlを加える。続いて10℃以下で乾燥アンモニアガス
を通し飽和し、同温度で3時間撹拌後、室温で一晩放置
する。析出結晶を瀘別し、濾液を減圧濃縮し残渣に6N
−塩酸110mlを加え45時間加熱還流する。減圧濃
縮し残渣に水160mlを加え希水酸化ナトリウムにて
pH7.5とし析出結晶を濾取、水、アセトンで順次洗
浄する。得た結晶を水250mlに懸濁し希塩酸でpH
2とし濾過後、濾液に希水酸化ナトリウムを加えpH
7.5とする。析出結晶を濾取し、水、アセトンで洗浄
して、15.29gの白色結晶を得る。この結晶をIN
−塩酸85mlに加熱溶解後、減圧濃縮し残渣にアセト
ンを加え結晶を分散し、濾取、アセトン洗浄すれば表題
化合物14.86gを得る。 mp266〜267℃ NMR(DMSO−d)δ: 0.5〜2.8(12H,m) 2.23(2H,
t) 8.87(4H,d) 11.5〜12.5(1H,
broad s)
【0027】
【参考例8】 トランス−4−アミジノシクロヘキサンカルボン酸塩酸
塩 トランス−4−シアノシクロヘキサンカルボン酸40
g、乾燥エタノール100mlの混合液に0℃以下で乾
燥塩化水素ガスを通し飽和する。氷冷下撹拌3時間、続
いて氷冷下一晩放置する。氷冷下減圧にて過剰の塩化水
素を除去し、10℃以下で乾燥エタノール200mlを
加える。続いて10℃以下で乾燥アンモニアガスを通し
飽和し、同温度で3時間撹拌後室温で一晩放置する。析
出結晶を瀘別し濾液を減圧濃縮し残渣に6N−塩酸水2
00mlを加え、30時間加熱還流する。減圧濃縮し、
残渣に水200mlを加え、希水酸化ナトウムにてpH
7.5とし析出結晶を濾取、水、アセトンで順次洗浄す
る。得た結晶を水200mlに懸濁し希塩酸でpH2と
し溶解後、活性炭を加え濾過する。濾液に希水酸化ナト
リウムを加えpH7.5とし析出結晶を濾取し、水、ア
セトンで順次洗浄して、32.46gの白色結晶を得
る。この結晶を1N−塩酸210mlに溶解し、減圧濃
縮し残渣にアセトン150mlを加え結晶を分散する。
結晶を濾取しアセトン洗浄すれば表題化合物35.11
gを得る。 mp272〜273℃
【0028】酵素阻害効果を表1に示す。
【表1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 (式中Rは置換基を有していてもよいフェニル基を、n
    は0〜2の整数を示す)で示されるアミジノシクロヘキ
    サン誘導体
  2. 【請求項2】式 【化2】 (式中Rは置換基を有していてもよいフェニル基を、n
    は0〜2の整数を示す)で示されるアミジノシクロヘキ
    サン誘導体
  3. 【請求項3】式 【化3】 (式中nは0〜2の整数を示す)で示されるアミジノシ
    クロヘキサンカルボン酸
  4. 【請求項4】式 【化4】 (式中nは0〜2の整数を示す)で示されるアミジノシ
    クロヘキサンカルボン酸
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