JP3183724B2 - アミジノシクロヘキサン誘導体 - Google Patents
アミジノシクロヘキサン誘導体Info
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Description
作用を有する化合物を提供するものであって、当該化合
物は、その備えている酵素阻害作用の故に、医療に用途
を有するものである。
プシン、トロンビン、プラスミン、カリクレイン等の酵
素は、血液凝固系、又はこれを溶解する線溶系、抗原抗
体反応に伴って惹起される事柄に関係する補体系に係わ
りを持っており、又、血圧上昇や下降に関与するもの、
更には各種炎症病態へ関与するもの等々がある。
は阻害したりすること、とりわけ阻害することにより、
病状の治癒を行うことができることに着目し、種々の阻
害剤の合成が試みられ開発されている。既に、医療用と
して使用されているものもある。例えば、膵炎の治療に
使用されているトリプシン阻害作用を有するグアニジノ
カプロン酸エトキシカルボニルフェニルエステル、トリ
プシン、カリクレイン、プラスミン、トロンビンに強い
阻害作用を有するN,N−ジメチルカルバモイルメチル
p−(グアニジノベンゾイルオキシ)フェニルアセテー
トが慢性膵炎の治療に使用されている。
ク分解酵素を強力に阻害する性質を持っている6−アミ
ジノ−2−ナフチルp−グアニジノベンゾエートもやは
り膵炎の治療に使用されている。その他に、トリプシ
ン、トロンビン、プラスミンに対し、強い阻害活性を示
し、トリプシン誘発膵炎のラットの生存率改善が認めら
れたとする4−(2−サクシンイミドエチルチオ)フェ
ニル4−グアニジノベンゾエートも知られている。(日
薬理誌 91巻 285ページ 1988年)
行錯誤的に、化合物の合成と有効性を確認することでも
って探索が進められている状況下にある。近年、本発明
者等は、トリプシン様プロテアーゼ阻害作用を持ってい
るグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸誘導体
が、細胞の増殖に関与しているプロテアーゼを阻害する
ことを見つけた。同調細胞を使っての試験において、そ
の同調解除後に出現するプロテアーゼの活性を同化合物
が阻害し、DNAの合成遅延を起こしたことをつきとめ
ている。(化学と生物 29巻 No8 485ペー
ジ) かくて、細胞の増殖を抑制することから、正常細
胞には作用を及ぼさず、異常細胞にのみ作用をする薬物
の探索へと発展している。
アーゼとりわけトリプシン、トロンビン、プラスミン、
カリクレイン、トリプターゼ17:17、DNA合成開
始に与かるプロテアーゼ(仮にトリガーゼと呼ぶ)、細
胞分裂開始に与かるプロデアーゼ等の酵素を阻害する性
質を持っている化合物の探索を行い、当該分野における
有用な化合物の提供を行うものであって、本発明は、式
(I)
は0〜2の整数を示す)で示されるアミジノシクロヘキ
サン誘導体及びその立体的異性体である式(II)
るものである。
化合物は、次のようにして造られる。即ち、式(II
I)
V)
は置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)で示
される化合物とをエステル化することによって造ること
ができる。
II)又は式(IV)で示される化合物或いはこれら化
合物の反応性誘導体とHORで示される化合物とを適宜
溶媒中で、撹拌混合することによって達成される。その
際、式(III)又は式(IV)で示される化合物にお
ける−COOH遊離の状態でHORとエステル化する場
合にはジシクロヘキシルカルボジイミドなどのようなエ
ステル合成に使用される縮合剤を使用するのがよい。
る化合物の反応性誘導体を使用する場合における反応性
誘導体しては、酸クロライド、酸ブロマイド等の酸ハラ
イド、クロル炭酸エチル、アセチルクロライドなどとの
混合酸無水物、1,1’−スルフィニルジイミダゾー
ル、1,1’−カルボニルジイミダゾールとの反応生成
物などが挙げられる。本発明目的化合物を造るために使
用する式(III)又は式(IV)で示される化合物
は、新規化合物であって、参考例として記載したところ
にしたがって造られるのであるが、本発明目的化合物を
造るうえにおいて、重要な位置を占める中間化合物であ
る。また、HORで示される置換基を有していてもよい
フェノールを反応性誘導体(例えば R−O−SO−O
−R)に変えて、式(III)または式(IV)で示さ
れる化合物と反応せることによっても本発明目的化合物
を得ることができる。HORにおけるRとしての置換基
を有していてもよいフェニルにおける置換基としては、
CH3−、C2H5−、t−But−、CH3O−、N
O2−、−CH2−C6H5等が挙げられる。使用され
る適宜溶媒としては、使用する原料と反応しないもので
あれば、何でもよいが、エチルエーテル、イソプロピル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロル
エタン、ジクロルメタン、アセトニトリル、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ピリジン等の有機
溶媒が挙げられ、反応は、室温乃至溶媒還流温度で撹拌
混合することにより進行する。
ので各種酸と塩体をつくるところ、これら塩体も本発明
の目的化合物に含まれるものである。ここにおける各種
酸との塩としては、HCl、HBr、炭酸塩などの無機
酸塩、CH3SO3H、p−トルエンスルホン酸などと
の有機スルホン酸塩、乳酸、クエン酸、コハク酸、酒石
酸、マレイン酸、フマール酸などの有機カルボン酸塩が
ある。これら各種塩体は相互に変換することもできる。
変換の具体的方法は炭酸塩を経由して行うのが好適であ
る。
阻害は次のようにして測定された。 (1)トリプシン阻害 ベンゾール−DL−アルギニン−p−ニトロアニリド2
1.8mgを2mlジメチルスルホキシドに溶かし、5
mMの塩化カルシウムを含む0.1Mホウ酸緩衝液(p
H8.0)48mlを加え溶解したものを基質の溶液と
して使用した。別に、トリプシン3mgを5mMの塩化
カルシウムを含む0.1Mホウ酸緩衝液40mlに溶か
した酵素溶液を調整した。被検化合物については同緩衝
液で段階希釈して、所定濃度の溶液を調整した。基質溶
液1mlに、酵素溶液0.2mlを加え、被検化合物溶
液1.8mlを加え、25℃で10分間インキュベート
した。30%酢酸1mlを加えて酵素反応を止め、Er
langerらの方法を用いて410nmにおける吸収
を測定して、加水分解された基質の量を求め、被検化合
物の濃度と基質の加水分解量との関係から、50%阻害
を起こすのに要する被検化合物の濃度を求めIC50値
とし、阻害活性の指標とした。
1Mホウ酸緩衝液(pH8.0)に溶解し、100μM
濃度の溶液を作り基質溶液とした。別に、トロンビン
(持田製薬製)500Uを5mlの0.1Mホウ酸緩衝
液(pH8.0)に溶かし、更に2000倍に希釈し、
酵素溶液とした。被検化合物については、同緩衝液で段
階希釈して、所定濃度の溶液を調整した。基質溶液0.
5mlに、20μlの酵素溶液及び被検化合物溶液0.
98mlを加え、37℃で10分間インキュベートし
た。30%酢酸1mlを加えて酵素反応を止め、系中に
生成した7−アミノ−4−メチルクマリンの蛍光を、励
起波長380nm、検出波長410nmで吸収を測定
し、加水分解された基質の量を求め、被検化合物の濃度
と基質の加水分解量との関係から、50%阻害を起こす
のに要する被検化合物の濃度を求め、IC50値とし、
阻害活性の指標とした。
細胞中に存在するプロテアーゼ)及びトリガーゼ阻害 Boc−Val−Pro−Arg−NH−Mecを1m
MCaCl2を含む0.1Mホウ酸緩衝液に溶かし、1
00μM濃度の溶液を作り、基質溶液とした。別に、ト
リプターゼ17:17及びトリガーゼの酵素溶液を、1
mMCaCl2を含む0.1Mホウ酸緩衝液を用い、先
の例に倣って調整した。被検化合物については、同緩衝
液で段階希釈して、所定濃度の溶液を調整した。基質溶
液1mlに、酵素溶液20μl及び被検化合物溶液0.
98mlを加え37℃で60分間インキュベートした。
30%酢酸1mlを加え、反応を止めた後、系中に生成
した7−アミノ−4−メチルクマリンの蛍光をトロンビ
ン阻害の場合と同様にして測定し、各々の酵素に対する
阻害効果につき、被検化合物のIC50値を求め、阻害
活性の指標とした。
ピオン酸4−t−ブチルフェニルエステル塩酸塩 4−t−ブチルフェノール6.61g塩化チオニル2.
62g乾燥エーテル60mlの混合物に10℃以下でピ
リジン3.48gを滴下する。室温で3.5時間撹拌後
析出結晶を瀘別し濾液を減圧濃縮して7.80gの油状
物を得る。この油状物にピリジン10ml乾燥DMF2
0mlを加え氷冷し続いて3−(トランス−4’−アミ
ジノシクロヘキシル)プロピオン酸塩酸塩4.69gを
添加する。室温で一晩撹拌後減圧濃縮し残渣にアセトン
50mlを加え、結晶を分散し濾取、アセトン洗浄す
る。得た結晶をIPAで再結晶して表題化合物5.40
gを得る。 mp223〜226℃ NMR(DMSO−d6)δ: 0.5〜2.2(12H,m) 1.28(9H,s) 2.2〜2.8(2H,m) 6.97(2H,d) 7.38(2H,d) 8.90(4H,d) ここに得た化合物は、同調細胞の培養において、開始後
10時30分から11時までの間において出現するプロ
テアーゼを20μM濃度で100%阻害することが判っ
た。
ピオン酸2,4−ジメチルフェニルエステル塩酸塩1水
和物 2,4−キシレノール5.38g塩化チオニル2.62
g乾燥エーテル60mlの混合物に10℃以下でピリジ
ン3.48gを滴下する。室温で4時間撹拌後析出結晶
を瀘別し濾液を減圧濃縮して6.66gの油状物を得
る。この油状物にピリジン10ml、乾燥DMF20m
lを加え氷冷し続いて3−(トランス−4’−アミジノ
シクロヘキシル)プロピオン酸塩酸塩4.69gを添加
する。室温で一晩撹拌後減圧濃縮し残渣にアセトン50
mlを加え結晶を分散し、濾取、アセトン洗浄した。得
た結晶を水10mlに懸濁し撹拌後濾取し冷水洗浄して
表題化合物4.75gを得る。 mp188〜189℃ NMR(DMSO−d6)δ: 0.5〜2.4(12H,m) 2.07(3H,
s) 2.27(3H,s) 2.60(2H,t) 3.4
3(2H,s) 6.8〜7.2(3H,m) 8.9
3(4H,d)
t−ブチルフェニルエステル塩酸塩1/4水和物 4−t−ブチルフェノール7.93g塩化チオニル3.
14g乾燥エーテル60mlの混合物に10℃以下でピ
リジン4.18gを滴下する。室温で3.5時間撹拌後
析出結晶を瀘別し濾液を減圧濃縮して9.38gの油状
物を得る。この油状物にピリジン10ml、乾燥DMF
20mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−アミジノ
シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩5gを添加する。室温
で一晩撹拌後減圧濃縮し残渣にアセトン50mlを加え
結晶を分散し濾取、アセトン洗浄する。得た結晶をIP
Aで再結晶して表題化合物6.68gを得る。 mp226〜229℃ NMR(DMSO−d6)δ: 0.5〜3.2(10H,m) 1.30(9H,
s) 3.47(1/2H,s) 6.8〜7.6(4H,
m) 8.9(2H,broad s) 9.18(2H,
broad s)
4−ジメチルフェニルエステル塩酸塩1/4水和物 2,4−キシレノール5.38g、塩化チオニル2.6
2g、乾燥エーテル60mlの混合物に10℃以下でピ
リジン3.48gを滴下する。室温で4時間撹拌後析出
結晶を瀘別し濾液を濃縮する。残渣にピリジン10m
l、乾燥DMF20mlを加え、続いて氷冷下トランス
−4−アミジノシクロヘキサンカルボン酸塩酸塩4.1
3gを添加する。室温で一晩撹拌後、減圧濃縮し残渣に
アセトン50mlを加え一晩放置する。析出結晶を濾取
しアセトン洗浄しIPA−IPE混液で再結晶して表題
化合物3.24を得る。 mp181〜183℃ NMR(DMSO−d6)δ: 0.5〜3.2(10H,m) 2.07(3H,
s) 2.27(3H,s) 3.43(1/2H,s) 6.7〜7.2(3H,m) 8.83(2H,br
oad s) 9.12(2H,broad s)
ピオン酸4−ベンジルフェニルエステル塩酸塩1/2水
和物 4−ベンジルフェノール1.73g,塩化チオニル0.
56g、乾燥エーテル50mlの混合物に10℃以下で
ピリジン0.74gを滴下する。室温で4時間撹拌後析
出結晶を瀘別し濾液を減圧濃縮する。残渣にピリジン
7.5ml、乾燥DMF15mlを加え、続いて氷冷下
3−(トランス−4’−アミジノシクヘキシル)プロピ
オン酸塩酸塩1.00gを添加する。室温で一晩撹拌
後、減圧濃縮し、残渣にIPEを加え上澄みを除去し、
アセトン30mlを加え室温で一晩撹拌する。析出結晶
を濾取し、アセトン洗浄し、表題化合物0.99gを得
る。 mp143〜145℃ NMR(DMSO−d6)δ: 0.5〜2.8(10H,m) 3.43(1H,b
road s) 3.94(2H,s) 7.01(2H,d) 7.26(5H,s) 7.30(2H,d) 8.90(2H,broad s) 9.04(2
H,broad s)
ベンジルフェニルエステル塩酸塩 4−ベンジルフェノール1.96g、塩化チオニル0.
63g、乾燥エーテル50mlの混合物に10℃以下
で、ピリジン0.84gを滴下する。室温で4時間撹拌
後、析出結晶を瀘別し、濾液を濃縮する。残渣にピリジ
ン7.5ml)乾燥DMF15mlを加え、続いて氷冷
下、トランス−4−アミジノシクロヘキサンカルボン酸
塩酸塩1.00gを添加する。室温で一晩撹拌後、減圧
濃縮し残渣にIPEを加え上澄みを除去し、アセトン3
0mlを加え、室温で一晩撹拌する。析出結晶を濾取
し、アセトン、ヘキサン洗浄し、表題化合物1.22g
を得る。 mp147〜150℃ NMR(DMSO−d6)δ: 0.6〜2.7(10H,m) 3.96(2H,
s) 7.06(2H,d) 7.30(5H,s) 7.33(2H,d) 9.03(2H,broad
s) 9.26(2H,broad s)
ボン酸メチルエステル トランス−4−メトキシカルボニルシクロヘキサンカル
ボン酸93.1g、乾燥THF250mlの混合物を−
20〜−25℃に冷却し、窒素雰囲気下同温度にてボラ
ン−テトラヒドロフランコンプレックス(1モル濃度T
HF溶液)500mlを滴下する。滴下終了後さらに3
時間同温度で撹拌した後ゆっくり0℃まで昇温させ、氷
冷下撹拌を5hr続ける。続いて室温まで自然昇温させ
た後、氷水冷却下氷水300mlを加え、さらに炭酸カ
リ120gを添加する。室温まで昇温後上層を分取し、
下層をエーテルで二回抽出し先の上層とエーテル層をあ
わせて無水硫酸マグネシウム乾燥した後減圧濃縮すると
無色の油状物78.36gを得る。これを減圧蒸留しb
p122〜125℃/3mmHgの留分を分取し無色油
状の表題化合物64.9gを得る。 NMR(CDCl3)δ: 0.5〜2.6(10H,m) 2.05(1H,
s) 3.43(2H,d) 3.65(3H,s)
メチルエステル トランス−4−ハイドロキシメチルシクロヘキサンカル
ボン酸メチルエステル56.11g、ピリジン30.9
4g、クロロホルム280mlの混合物に氷水冷却下1
0℃以下にて塩化チオニル46.55gを滴下する。氷
水冷却下0.5時間、続いて室温で一晩撹拌し、続いて
3時間加熱還流する。反応混合物を水洗し、クロロホイ
ルム層を無水硫酸マグネシウム乾燥後、減圧濃縮し残渣
を減圧蒸留して、bp118〜119℃/9mmHgの
留分を分取し油状の表題化合物59.43gを得る。 NMR(CDCl3)δ: 0.5〜2.6(10H,s) 3.38(2H,
d) 3.65(3H,s) なお塩化チオニルの代わりに臭化チオニルを使用し同様
にして、合成したトランス−4−ブロムメチルシクロヘ
キサンカルボン酸メチルエステルは bp133〜13
6℃/9mmHgを示す。 MNR(CDCl3)δ: 0.5〜2.6(10H,s) 3.25(2H,
d) 3.63(3H,s,)
下トランス−4−クロロメチルシクロヘキサンカルボン
酸メチルエステル5.00gを加え、続いて室温で24
時間撹拌する。反応液をトルエンで洗浄し、水層を希塩
酸でpH2とし析出結晶を濾取、水洗、乾燥して白色の
表題化合物4.49gを得る。 mp91〜94℃ NMR(CDCl3)δ: 0.5〜2.7(10H,m) 3.37(2H,
d) 11.32(1H,s) この結晶2gを氷冷下、4N−水酸化ナトリウム溶液
2.83mlメタノール20mlの混合溶液に加え溶解
する。減圧濃縮し、残渣にアセトンを加え結晶を濾取す
れば、表題化合物のナトリウム塩2.24gが白色結晶
として得られる。
2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル 60%油性水素化ナトリウム7.25g、乾燥DMF1
20mlの混合物に氷冷下10℃以下にてマロン酸ジエ
チル29.03gを滴下し同温度で15分、室温で30
分撹拌する。続いてヨウ化ナトリウム0.45g、トラ
ンス−4−クロロメチルシクロヘキサンカルボン酸ナト
リウム塩30gを添加し120℃で12時間撹拌する。
反応混合物を冷却後、氷水480mlに注ぎトルエンで
洗浄し、続いて希塩酸でpH2〜3としトルエンで抽出
する。トルエン層を水洗、無水硫酸マグネシウム乾燥、
減圧濃縮し、残渣をクロロホルム−メタノールを溶離液
としたシリカゲルカラムクロマトフラフィーに付し表題
化合物を油状物として32.35g得る。 NMR(CDCl3)δ: 0.5〜2.7(12H,m) 1.27(6H,
t) 3.42(1H,t) 4.20(4H,q)
ル)−2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエス
テル 3−(トランス−4’−カルボキシシクロヘキシル)−
2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル
9.23g、トリエチルアミン3.64g、乾燥クロロ
ルム65mlの混合物を−20℃に冷却する。−15〜
−20℃にてクロル炭酸エチル3.91gを滴下し同温
度にて30分撹拌後−10℃まで昇温させる。続いて−
15〜−20℃にて乾燥アンモニアガスを反応液内へ1
時間導入する。氷水冷却下撹拌を2時間行い減圧濃縮
し、残渣を酢酸エチルに溶解し水洗、無水硫酸マグネシ
ウム乾燥後、減圧濃縮してガラス状物9.59gを得
る。これをトルエン−酢酸エチルを溶離液としシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し表題化合物を白色結
晶として6.77gを得る。 mp64〜67℃ NMR(DMSO−d6)δ: 0.5〜2.7(12H,m) 1.20(6H,
t) 3.42(1H,t) 4.13(4H,q) 6.52(1H,broad s) 7.03(1
H,broad s)
エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル 3−(トランス−4’−カルボキサミドシクロヘキシ
ル)−2−エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエス
テル5g、ピリジン20mlの混合物に塩化ベンゼンス
ルホニル8.85gを室温でゆっくり滴下する。室温で
2時間撹拌後、氷水にあけトルエンで抽出し、水、希塩
酸、重曹水、水と順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ム乾燥する。減圧濃縮し残渣をトルエン−酢酸エチルを
溶離液としシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、無色液体の表題化合物4.46gを得る。 NMR(CDCl3)δ: 0.5〜2.7(12H,m) 1.25(6H,
t) 3.37(1H,t) 4.18(4H,q) IR:2240cm−1(CN)
ピオン酸塩酸塩 3−(トランス−4’−シアノシクロヘキシル)−2−
エトキシカルボニルプロピオン酸エチルエステル31.
9g、乾燥エタノール50mlの混合物に−5〜0℃に
て乾燥した塩化水素ガスを通し飽和する。氷冷下撹拌を
3時間行い一晩氷冷下放置する。氷冷下減圧にて過剰の
塩化水素を除去し、10℃以下で乾燥エタノール125
mlを加える。続いて10℃以下で乾燥アンモニアガス
を通し飽和し、同温度で3時間撹拌後、室温で一晩放置
する。析出結晶を瀘別し、濾液を減圧濃縮し残渣に6N
−塩酸110mlを加え45時間加熱還流する。減圧濃
縮し残渣に水160mlを加え希水酸化ナトリウムにて
pH7.5とし析出結晶を濾取、水、アセトンで順次洗
浄する。得た結晶を水250mlに懸濁し希塩酸でpH
2とし濾過後、濾液に希水酸化ナトリウムを加えpH
7.5とする。析出結晶を濾取し、水、アセトンで洗浄
して、15.29gの白色結晶を得る。この結晶をIN
−塩酸85mlに加熱溶解後、減圧濃縮し残渣にアセト
ンを加え結晶を分散し、濾取、アセトン洗浄すれば表題
化合物14.86gを得る。 mp266〜267℃ NMR(DMSO−d6)δ: 0.5〜2.8(12H,m) 2.23(2H,
t) 8.87(4H,d) 11.5〜12.5(1H,
broad s)
塩 トランス−4−シアノシクロヘキサンカルボン酸40
g、乾燥エタノール100mlの混合液に0℃以下で乾
燥塩化水素ガスを通し飽和する。氷冷下撹拌3時間、続
いて氷冷下一晩放置する。氷冷下減圧にて過剰の塩化水
素を除去し、10℃以下で乾燥エタノール200mlを
加える。続いて10℃以下で乾燥アンモニアガスを通し
飽和し、同温度で3時間撹拌後室温で一晩放置する。析
出結晶を瀘別し濾液を減圧濃縮し残渣に6N−塩酸水2
00mlを加え、30時間加熱還流する。減圧濃縮し、
残渣に水200mlを加え、希水酸化ナトウムにてpH
7.5とし析出結晶を濾取、水、アセトンで順次洗浄す
る。得た結晶を水200mlに懸濁し希塩酸でpH2と
し溶解後、活性炭を加え濾過する。濾液に希水酸化ナト
リウムを加えpH7.5とし析出結晶を濾取し、水、ア
セトンで順次洗浄して、32.46gの白色結晶を得
る。この結晶を1N−塩酸210mlに溶解し、減圧濃
縮し残渣にアセトン150mlを加え結晶を分散する。
結晶を濾取しアセトン洗浄すれば表題化合物35.11
gを得る。 mp272〜273℃
Claims (4)
- 【請求項1】 以下の式(I): 【化1】 (式中、Rはフェニル基、メチルフェニル基、エチルフ
ェニル基、t−ブチルフェニル基、メトキシフェニル
基、ニトロフェニル基、ベンジルフェニル基またはジメ
チルフェニル基を示し、nは0〜2の整数を示す)で示
されるアミジノシクロヘキサン誘導体。 - 【請求項2】 以下の式(II): 【化2】 (式中、Rはフェニル基、メチルフェニル基、エチルフ
ェニル基、t−ブチルフェニル基、メトキシフェニル
基、ニトロフェニル基、ベンジルフェニル基またはジメ
チルフェニル基を示し、nは0〜2の整数を示す)で示
されるアミジノシクロヘキサン誘導体。 - 【請求項3】 以下の式(III): 【化3】 (式中、nは0〜2の整数を示す)で示されるアミジノ
シクロヘキサンカルボン酸。 - 【請求項4】 以下の式(IV): 【化4】 (式中、nは0〜2の整数を示す)で示されるアミジノ
シクロヘキサンカルボン酸。
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