JPH06191836A - α−アルミナ - Google Patents
α−アルミナInfo
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- JPH06191836A JPH06191836A JP5156074A JP15607493A JPH06191836A JP H06191836 A JPH06191836 A JP H06191836A JP 5156074 A JP5156074 A JP 5156074A JP 15607493 A JP15607493 A JP 15607493A JP H06191836 A JPH06191836 A JP H06191836A
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Abstract
体形状を有し、六方最密格子であるα−アルミナの六方
格子面に平行な最大粒子径をD、六方格子面に垂直な粒
子径をHとしたとき、D/H比が0.5以上3.0以下
であるα−アルミナ単結晶粒子からなり、該α−アルミ
ナ単結晶粒子の数平均粒径が5μmを超えて30μm以
下であり、ナトリウム含有量がNa2 Oに換算して0.
05重量%未満であり、アルミナ純度が99.90重量
%以上であることを特徴とする粉末状のα−アルミナ。 【効果】高純度で、微細で均質な、粒度分布が狭く、か
つ凝集粒子でない8面体以上の多面体形状を有するα−
アルミナ単結晶粒子からなる粉末状のα−アルミナで、
研磨材、焼結体用原料、プラズマ溶射材等に適してい
る。
Description
る。
原料、プラズマ溶射材、充填材等に広く用いられてい
る。従来の一般的な製造方法により得られるα−アルミ
ナ粉末は、形状が不均一な多結晶体で、凝集粒子を多く
含み、粒度分布が広い、また用途によってはアルミナ純
度が低い等の問題があった。これらの問題点を克服する
ために、特定の用途においては後述する特殊な製造方法
によるα−アルミナ粉末が用いられてきた。しかしなが
ら、このような方法によってもα−アルミナの形状や粒
径を任意に制御することはできず、これまで粒度分布の
狭いα−アルミナ粉末を製造することは困難であった。
は、水酸化アルミニウムの水熱処理による方法(以下、
水熱処理法という)、水酸化アルミニウムにフラックス
を添加して溶融して析出させる方法(以下、フラックス
法という)および水酸化アルミニウムを鉱化剤の存在下
で焼成する方法等が知られている。
22886号公報にはコランダムを種晶として添加し粒
径を制御する方法が開示されているが、高温、高圧下で
の合成であり、得られるα−アルミナ粉末が高価になる
という問題があった。また、松井らの研究(ハイドロサ
ーマル反応、2巻、71〜78頁:水熱法によるアルミ
ナ単結晶の育成)によれば、水熱育成法(水熱処理法)
によりサファイア(α−アルミナ)種晶上にクロムを含
有するアルミナ単結晶を成長させて得られるα−アルミ
ナ単結晶にはひびが存在している。その原因を明らかに
するために結晶内部の均一性をしらべたところ、種晶と
成長結晶の境界部分に大きな歪みが存在し、境界近くの
成長結晶内で転移密度に対応すると考えられるエッチピ
ット密度も大きいことが確認され、ひびはこのような歪
みや欠陥と関連があると予想されるとともに、水熱育成
法の場合、結晶内にOH基や水が含有され易く、歪みや
欠陥の原因になることが考えられるとしている。
を研磨材、充填材等に用いる目的でその形状や粒径を制
御する方法として提案されてきた。例えば、特開平3─
131517号公報には、融点が800℃以下のフッ素
系フラックスの存在下に水酸化アルミニウムを仮焼する
ことにより、平均粒径が2〜20μmであり、六方最密
格子であるα−アルミナの六方格子面に平行な最大粒子
径をD、六方格子面に垂直な粒子径をHとしたとき、D
/H比が5〜40の六角板状のα−アルミナ粒子を製造
する方法が開示されている。しかし、この方法では、粒
径が2μm以下の微細なα−アルミナ粉末ができず、ま
た形状はすべて板状であり、得られたα−アルミナ粉末
は、研磨材、充填材および単結晶用原料等の用途には必
ずしも十分なものではなかった。
提案がなされてきた。例えば、α−アルミナ粒子の形状
を改良する方法として、特開昭59─97528号公報
には、原料にバイヤー法による水酸化アルミニウムを用
い、アンモニウムを含むホウ素およびホウ素系鉱化剤の
存在下に仮焼することにより、平均粒径が1〜10μm
であり、前記したD/H比が1に近いα−アルミナ粉末
を製造する方法が開示されている。しかし、この方法は
鉱化剤として添加したホウ素あるいはフッ素含有物質が
α−アルミナ中に残存するとともに、焼成時に凝集体を
生成するという欠点を有する。
ウム含有水酸化アルミニウムを仮焼する際、効率よく脱
ナトリウムを行うと同時に、粒子径をコントロールする
方法として、フッ化アルミニウム、氷晶石等のフッ化物
および塩素、塩化水素等の塩素含有化合物の存在下で仮
焼する方法が英国特許第990801号に、また、ホウ
酸および塩化アンモニウム、塩酸または塩化アルミニウ
ムの存在下に仮焼する方法が西ドイツ国特許第1767
511号にそれぞれ開示されている。しかし、前者の方
法はフッ化アルミニウム等の鉱化剤を固体で混合するか
あるいは塩素およびフッ素ガスに水を添加することなく
供給し焼成するため、生成したアルミナ粒子は形状が不
均一であり、粉末の粒度分布が広い等の品質上の問題が
あった。また、後者の方法は鉱化剤として添加したホウ
酸がホウ素含有物質としてα−アルミナ中に残存する。
さらに、これらの方法は脱ナトリウムが主目的であるた
め、ナトリウムが脱ナトリウム剤と反応して生成したN
aClやNa2SO4 等のナトリウム塩を昇華ないしは
分解させるために1200℃以上の高温で焼成しなけれ
ばならない等の不都合がある。
は、粒径2〜3mmに焼結されたα−アルミナと塩化水
素と、生成物の塩化アルミニウムとの反応平衡定数に関
する研究がツァイトシュリフト・フューレ・アンオルガ
ニッシェ・ウント・アルゲマイネ・ケミー(Zeit.
fur Anorg.und Allg.Chem.)
209頁、21巻(1932年)に報告されている。こ
の報告では原料の置かれた場所とは別の場所にα−アル
ミナが生成しているが、六角板状のものしか得られてい
ない。
ナ水和物を塩化アンモニウムとともに仮焼することによ
り、不純物の少ない平均粒径10μm以下のアルミナを
製造する方法が開示されている。しかし、この方法で得
られたアルミナ粉末は粒度分布が広いものであった。し
たがって、これまでα−アルミナの単結晶粒子でその純
度や粒子内での構造の均質性において十分に満足できる
ものは未だ得られていなかった。
は、上記した問題を解決して、様々なアルミナ原料から
出発して、均質な、凝集粒子でないα−アルミナ単結晶
粒子からなる高純度の粉末状のα−アルミナを提供する
ことにある。特に、8面体以上の多面体の形状を有し、
D/Hが0.5以上3.0以下で、数平均粒径が5μm
を超えて30μm以下であり、粒度分布が狭く、アルミ
ナ純度が高く、粒子内の組成が均一で、構造的にも歪み
がなく均質なα−アルミナ単結晶粒子からなる粉末状の
α−アルミナを提供することにある。
なる。 (1)均質で内部に結晶種を有さず、8面以上の多面体
形状を有し、六方最密格子であるα−アルミナの六方格
子面に平行な最大粒子径をD、六方格子面に垂直な粒子
径をHとしたとき、D/H比が0.5以上3.0以下で
あるα−アルミナ単結晶粒子からなり、該α−アルミナ
単結晶粒子の数平均粒径が5μmを超えて30μm以下
であり、ナトリウム含有量がNa2 Oに換算して0.0
5重量%未満であり、アルミナ純度が99.90重量%
以上であることを特徴とするα−アルミナ。 (2)α−アルミナ単結晶粒子の累積粒度分布の微粒側
から累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、
D90としたとき、D90/D10が10以下である粒
度分布を有することを特徴とする項(1)記載のα−ア
ルミナ。 (3)アルミナ純度が99.95重量%以上であること
を特徴とする項(1)または(2)記載のα−アルミ
ナ。 (4)単結晶用原料用である項(1)、(2)または
(3)記載のα−アルミナ。 (5)高純度焼結体用原料用である項(1)、(2)ま
たは(3)記載のα−アルミナ。
発明のα−アルミナは、原料として遷移アルミナまたは
熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ原料を用いて
製造される。遷移アルミナとは、Al2 O3として表さ
れる多形を有するアルミナのうち、α形以外の全てのア
ルミナを意味する。具体的には、γ−アルミナ、δ−ア
ルミナ、θ−アルミナ等を例示することができる。
原料とは、焼成工程において、遷移アルミナを経由して
目的とする粉末状のα−アルミナを与える遷移アルミナ
の前駆体を意味する。具体的には、水酸化アルミニウ
ム;硫バン(硫酸アルミニウム);硫酸アルミニウムカ
リウムおよび硫酸アルミニウムアンモニウム等のいわゆ
る明バン類;アンモニウムアルミニウム炭酸塩の他、ア
ルミナゲル、例えば、アルミニウムの水中放電法による
アルミナゲル等を挙げることができる。
ミナとなるアルミナ原料の合成方法は特に限定されな
い。例えば、水酸化アルミニウムはバイヤー法、有機ア
ルミニウム化合物(アルミニウムイソプロポキシド等)
の加水分解法あるいはコンデンサー等のエッチング廃液
から得られるアルミニウム化合物を出発原料として合成
する方法等により得ることができる。
処理する方法、硫酸アルミニウムの分解法、明バン分解
法、塩化アルミニウムの気相分解法あるいはアンモニウ
ムアルミニウム炭酸塩の分解法等により得られる。
移アルミナとなるアルミナ原料を、雰囲気ガスの全体積
に対して塩化水素ガス1体積%以上、好ましくは5体積
%以上、より好ましくは10体積%以上の雰囲気ガス中
にて焼成する。雰囲気ガスである塩化水素ガスの希釈ガ
スとしては、窒素、水素あるいはアルゴン等の不活性ガ
スおよび空気を用いることができる。塩化水素ガスを含
む雰囲気ガスの圧力は特に限定されず、工業的に用いら
れる範囲において任意に選ぶことができる。このような
雰囲気ガス中で焼成することにより、後述するように比
較的に低い焼成温度で、目的とする粉末状のα−アルミ
ナを得ることができる。
蒸気の混合ガスを用いることもできる。遷移アルミナま
たは熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ原料を塩
素ガスおよび水蒸気を導入した雰囲気ガス中、雰囲気ガ
スの全体積に対して、塩素ガス1体積%以上、好ましく
は5体積%以上、より好ましくは10体積%以上と水蒸
気0.1体積%以上、好ましくは1体積%以上、より好
ましくは5体積%以上とを導入して焼成する。導入する
塩素ガスおよび水蒸気の希釈ガスとしては、窒素、水素
あるいはアルゴン等の不活性ガスおよび空気を用いるこ
とができる。塩素ガスおよび水蒸気を含む雰囲気ガスの
圧力は特に限定されず、工業的に用いられる範囲におい
て任意に選ぶことができる。このような雰囲気ガス中で
焼成することにより、後述するように比較的に低い焼成
温度で、目的とする粉末状のα−アルミナを得ることが
できる。
0℃以上1400℃以下、より好ましくは700℃以上
1300℃以下、さらに好ましくは800℃以上120
0℃以下である。この温度範囲に制御して焼成すること
により、工業的に有利な生成速度で、生成するα−アル
ミナ粒子同士の凝集が起こりにくく、焼成直後でも粒度
分布の狭いα−アルミナ単結晶粒子からなる粉末状のα
−アルミナを得ることができる。
成の温度にも依存するので必ずしも限定されないが、好
ましくは1分以上、より好ましくは10分以上である。
アルミナ原料がα−アルミナに結晶成長するまで焼成す
れば十分である。従来の方法の焼成時間に比べて短い時
間で目的とするα−アルミナを得ることができる。
されない。遷移アルミナ等の原料が存在する反応系に上
記の雰囲気ガスを導入することができればよい。例え
ば、供給源としては通常はボンベガスを用いることがで
きるが、塩酸溶液や塩化アンモニウム等の塩素化合物あ
るいは塩素含有高分子化合物等を塩素ガス等の原料とし
て用いる場合には、それらの蒸気圧または分解により上
記した所定のガス組成になるようにして用いることもで
きる。塩化アンモニウム等の分解ガスを用いる場合は、
焼成炉内に固体物質が析出することによる操業の障害が
生じることがあり、また、塩化水素ガス濃度が高いほど
低温度、短時間の焼成、さらには高純度のアルミナを得
ることが可能になるため、塩化水素あるいは塩素は、そ
れらをボンベ等から直接に焼成炉内に供給する方が好ま
しい。ガスの供給方法としては連続方式または回分方式
のいずれでも用いることができる。
焼成炉を用いることができる。焼成炉は塩化水素ガス、
塩素ガス等に腐食されない材質で構成されていることが
望ましく、さらには雰囲気を調整できる機構を備えてい
ることが望ましい。また、塩化水素ガスや塩素ガス等の
酸性ガスを用いるので、焼成炉には気密性があることが
好ましい。工業的には連続方式で焼成することが好まし
く、例えば、トンネル炉、ロータリーキルンあるいはプ
ッシャー炉等を用いることができる。製造工程の中で用
いられる装置の材質としては、酸性の雰囲気中で反応が
進行するので、アルミナ製、石英製、耐酸レンガあるい
はグラファイト製のルツボやボート等を用いることが望
ましい。
μm以下であり、アルミナ純度が99.90重量%以上
のα−アルミナを得るためには、前記した各種のアルミ
ナ原料であってアルミナ純度が99.9重量%以上の不
純物の含有量ができるだけ少ない原料を選ぶことが望ま
しい。特に好ましくはアルミニウムイソプロポキシドの
加水分解法により得た水酸化アルミニウム粉末或いはそ
うして得られた水酸化アルミニウム粉末を焼成しで得ら
れる遷移アルミナ等を例示することができる。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
ようにして行った。 1.α−アルミナの数平均粒径と粒度分布の測定 (1)(D90/D10)値は、レーザー散乱法を測定
原理とするマスターサイザー(マルバーン社製)を用い
て測定した。 (2)α−アルミナのSEM(走査型電子顕微鏡、日本
電子株式会社製:T−300)写真を写し、その写真か
ら80ないし100個の粒子を選び出して画像解析を行
い、円相当径の平均値とその分布を求めた。円相当径と
は、面積が等しい真円の直径に換算した値をいう。
測定 本発明においてα−アルミナの形状とは、六方最密格子
であるα−アルミナの六方格子面に平行な最大粒子径を
D、六方格子面に垂直な粒子径をHとしたときのD/H
比をいう。(D/H)は、α−アルミナのSEM(走査
型電子顕微鏡、日本電子株式会社製:T−300)写真
を写し、その写真から5ないし10個の粒子を選び出し
て画像解析を行い、その平均値として求めた。
式会社製:T−300)写真を写し、その写真の画像解
析により求めた。 (2)晶癖の評価 また、本発明におけるα−アルミナの粒子の形状の評価
として、結晶の晶癖を観察した。本発明により得られた
α−アルミナ粒子の晶癖(AからIで表す)を図6に表
した。α−アルミナは六方晶であり、晶癖とはa面{1
120}、c面{0001}、n面{2243}および
r面{1012}からなる結晶面の現れ方で特徴づけら
れる結晶の形態をいう。図6に結晶面a、c、nおよび
rを記した。
を酸化物換算して求めた。塩素含有量は電位差滴定法に
より求めた。このようにして求めた不純物含有量(重量
%)を100重量%から差し引いてアルミナ純度とし
た。 5.Na2 Oの測定 発光分析によりナトリウムイオンの混入量を測定し、酸
化物換算して求めた。
原料はつぎに示すとおりである。 1.遷移アルミナA アルミニウムイソプロポキシドの加水分解法により得た
水酸化アルミニウムを焼成した遷移アルミナ(商品名:
AKP−G15、住友化学工業(株)製、2次粒径:約
4μm) 2.水酸化アルミニウムA アルミニウムイソプロポキシドの加水分解により合成し
て得た粉末であり、2次粒径は約8μmである。 3.水酸化アルミニウムC バイヤー法による粉末(商品名:C12、住友化学工業
(株)製、2次粒径:約47μm)
ベ塩化水素ガス(純度99.9%)を用いた。塩素ガス
は藤本産業(株)製のボンベ塩素ガス(純度99.4
%)を用いた。水蒸気の体積%は水の温度による飽和水
蒸気圧変化により制御し、窒素ガスにより炉内に導入し
た。
のアルミナ原料をアルミナボートに充填した。充填量は
0.4g、充填深さは5mmとした。焼成は石英製炉芯
管(直径27mm、長さ1000mm)を用いた管状炉
(株式会社モトヤマ製、DSPSH−28)で行った。
窒素ガスを流通させつつ、昇温速度500℃/時間にて
昇温し、雰囲気導入温度になったとき雰囲気ガスを導入
した。
ス流量の調整により行った。雰囲気ガスの流量は、線流
速を20mm/分に調整した。この方式をガスフロー方
式と称することにする。但し、比較例1については、塩
化水素ガス濃度が低いため上記のガスフロー方式の焼成
ではなく雰囲気ガスの導入の後、雰囲気ガスを停止して
行った。雰囲気ガスの全圧はすべて大気圧であった。
の時間保持した。これをそれぞれ保持温度(焼成温度)
および保持時間(焼成時間)と称する。所定の保持時間
の経過後、自然放冷して目的とする粉末状のα−アルミ
ナを得た。水蒸気分圧は水の温度による飽和水蒸気圧変
化により制御し、水蒸気は窒素ガスにより焼成炉へ導入
した。
ミナ(γ−アルミナ)を用いて、雰囲気ガスとして塩化
水素ガスを用いた実施例である。焼成温度(保持温度)
は1100℃または800℃であった。実験条件および
実験結果を表1および表2に記した。実施例1および2
で得られた粉末状のα−アルミナのSEM写真を図1お
よび図2に、実施例2で得られた粉末状のα−アルミナ
の粒度分布を図3に示した。
体積%、水蒸気5体積%および窒素ガス60体積%を用
いて遷移アルミナを焼成した。実施例1で得られたもの
と同等に高純度なα−アルミナである。実験条件および
実験結果を表1および表2に記した。
ス中にて焼成する方法によりアルミナ原料を焼成した。
実験条件および実験結果を表1および表2に記した。比
較例1および2で得られた粉末状のα−アルミナのSE
M写真を図4および図5にそれぞれ示した。
く、アルミナ純度が高く、構造的にも均質であり、粒度
分布の狭いα−アルミナ単結晶粒子からなるα−アルミ
ナは、研磨材、焼結体用原料、プラズマ溶射材、充填
材、単結晶用原料、触媒担体用原料、蛍光体用原料、封
止材用原料、セラミックフィルター用原料等に適してお
り、工業的に極めて有用なものである。とくに本発明の
α−アルミナは極めて高純度であるため、低純度品では
適用できないイットリウムアルミニウムガーネット(Y
AG)、サファイア、ルビー等の単結晶用原料および高
純度焼結体用原料等に用いることができる。
純度、形状、粒子サイズおよび組成のアルミナ原料から
得られるものであり、水熱処理法と異なり結晶種を添加
しないので内部に結晶種を有せず、したがって構造的お
よび組成的に均質で、高純度の、微細で、粒度分布が狭
く、かつ凝集粒子でない8面体以上の多面体形状を有す
るα−アルミナ単結晶粒子からなるものである。具体的
に言えば、本発明のα−アルミナ単結晶粉末を構成する
粒子は、その数平均粒径が5μmを超えて30μm以下
で、D/H比が0.5以上3.0以下で、粒度分布が累
積粒度分布の微粒側から累積10%、累積90%の粒径
をそれぞれD10、D90としたときのD90/D10
比が10以下、好ましくは9以下、特に好ましくは7以
下と狭く、アルミナ純度が99.90重量%以上、か
つ、ナトリウム含有量がNa2 0に換算して0.05重
量%未満と極めて高純度であるという優れた特徴を有し
ている。
を示す。図面に代わる写真。倍率930倍の走査型電子
顕微鏡写真。
を示す。図面に代わる写真。倍率930倍の走査型電子
顕微鏡写真。
示す。
を示す。図面に代わる写真。倍率930倍の走査型電子
顕微鏡写真。
を示す。図面に代わる写真。倍率1900倍の走査型電
子顕微鏡写真。
Claims (5)
- 【請求項1】均質で内部に結晶種を有さず、8面以上の
多面体形状を有し、六方最密格子であるα−アルミナの
六方格子面に平行な最大粒子径をD、六方格子面に垂直
な粒子径をHとしたとき、D/H比が0.5以上3.0
以下であるα−アルミナ単結晶粒子からなり、該α−ア
ルミナ単結晶粒子の数平均粒径が5μmを超えて30μ
m以下であり、ナトリウム含有量がNa2 Oに換算して
0.05重量%未満であり、アルミナ純度が99.90
重量%以上であることを特徴とするα−アルミナ。 - 【請求項2】α−アルミナ単結晶粒子の累積粒度分布の
微粒側から累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD
10、D90としたとき、D90/D10が10以下で
ある粒度分布を有することを特徴とする請求項1記載の
α−アルミナ。 - 【請求項3】アルミナ純度が99.95重量%以上であ
ることを特徴とする請求項1または2記載のα−アルミ
ナ。 - 【請求項4】単結晶用原料用である請求項1、2または
3記載のα−アルミナ。 - 【請求項5】高純度焼結体用原料用である請求項1、2
または3記載のα−アルミナ。
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JP4-168385 | 1992-06-02 | ||
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JP4-314052 | 1992-10-28 | ||
JP15607493A JP3440498B2 (ja) | 1992-06-02 | 1993-06-01 | α−アルミナ |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15607493A Expired - Fee Related JP3440498B2 (ja) | 1992-06-02 | 1993-06-01 | α−アルミナ |
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