JPH06191195A - 転写シート及びこれを用いた化粧材の製造方法 - Google Patents
転写シート及びこれを用いた化粧材の製造方法Info
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- JPH06191195A JPH06191195A JP4267895A JP26789592A JPH06191195A JP H06191195 A JPH06191195 A JP H06191195A JP 4267895 A JP4267895 A JP 4267895A JP 26789592 A JP26789592 A JP 26789592A JP H06191195 A JPH06191195 A JP H06191195A
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- sheet
- adhesion
- layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 きれいな凹凸模様を安定して形成するエンボ
ス製造方法を提供する。 【構成】 電離放射線透過シートに電離放射線遮蔽性模
様層を設け、さらに全面に着色模様層を設けて転写シー
トを形成する。被転写基材に電離放射線硬化性樹脂を塗
布し、この塗布面と転写シートの塗布面とを向き合うよ
うに重ね合わせて電離放射線透過シート側から、電離放
射線を照射する。照射後に電離放射線透過シートを剥離
して、被転写基材に凹凸模様を形成する方法で、各層間
の接着強度および電離放射線硬化性樹脂の凝集力等の相
互間の力関係を特定化することにより、きれいな凹凸模
様を安定して形成できる。
ス製造方法を提供する。 【構成】 電離放射線透過シートに電離放射線遮蔽性模
様層を設け、さらに全面に着色模様層を設けて転写シー
トを形成する。被転写基材に電離放射線硬化性樹脂を塗
布し、この塗布面と転写シートの塗布面とを向き合うよ
うに重ね合わせて電離放射線透過シート側から、電離放
射線を照射する。照射後に電離放射線透過シートを剥離
して、被転写基材に凹凸模様を形成する方法で、各層間
の接着強度および電離放射線硬化性樹脂の凝集力等の相
互間の力関係を特定化することにより、きれいな凹凸模
様を安定して形成できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凹凸模様を形成するた
めの転写シート、および、これを用いた立体的模様を有
する化粧材の製造方法に関する。
めの転写シート、および、これを用いた立体的模様を有
する化粧材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、立体的模様を有する化粧材を製造
する方法として、いろいろな方法があり、例えば、印刷
模様を形成した基板上に熱硬化性樹脂層を設け、該樹脂
層上に突起を有するロールを加圧下で回転させて、凹凸
模様を形成する方法、或いは、印刷模様を形成した基板
上に光硬化性樹脂層を設け、該樹脂層上に、遮光性イン
キで印刷模様を形成したパターン・フィルムを当接し、
しかるのち、紫外線を照射して、パターン・フィルムの
遮光性インキのない部位の光硬化性樹脂を硬化させ、次
にパターン・フィルムを剥離して凹凸模様を形成するな
どの方法がある。(たとえば、特開昭48ー17552
号公報)
する方法として、いろいろな方法があり、例えば、印刷
模様を形成した基板上に熱硬化性樹脂層を設け、該樹脂
層上に突起を有するロールを加圧下で回転させて、凹凸
模様を形成する方法、或いは、印刷模様を形成した基板
上に光硬化性樹脂層を設け、該樹脂層上に、遮光性イン
キで印刷模様を形成したパターン・フィルムを当接し、
しかるのち、紫外線を照射して、パターン・フィルムの
遮光性インキのない部位の光硬化性樹脂を硬化させ、次
にパターン・フィルムを剥離して凹凸模様を形成するな
どの方法がある。(たとえば、特開昭48ー17552
号公報)
【0003】さらにまた、他の方法として、電離放射線
透過性基材に電離放射線遮蔽性模様を設け、この模様を
覆うようにして、着色模様層を設ける。そして、この基
材と剥離基材とを、電離放射線硬化樹脂層を介して重ね
合わせ、剥離基材側より電離放射線を照射し、剥離基材
を剥離することにより、電離放射線硬化性樹脂層の未硬
化部の一部を剥離基材に付着させて凹凸模様を形成する
方法がある。(たとえば、特開平1ー253449号公
報)
透過性基材に電離放射線遮蔽性模様を設け、この模様を
覆うようにして、着色模様層を設ける。そして、この基
材と剥離基材とを、電離放射線硬化樹脂層を介して重ね
合わせ、剥離基材側より電離放射線を照射し、剥離基材
を剥離することにより、電離放射線硬化性樹脂層の未硬
化部の一部を剥離基材に付着させて凹凸模様を形成する
方法がある。(たとえば、特開平1ー253449号公
報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開昭48
ー17552号公報による方法では、パターン・フィル
ム剥離後に、遮光性インキ部の未硬化樹脂を除去するの
に、物理的に拭き取るか、または有機溶剤を使用して、
溶解除去するなど作業上の不便があった。また、特開平
1ー253449号公報の方法では、有機溶剤を必要と
せず、面倒な作業も不要なので、凹凸模様を形成する方
法としては良い方法であるが、形成されたた凹凸模様
は、安定したきれいな凹凸模様が得られないという問題
があった。
ー17552号公報による方法では、パターン・フィル
ム剥離後に、遮光性インキ部の未硬化樹脂を除去するの
に、物理的に拭き取るか、または有機溶剤を使用して、
溶解除去するなど作業上の不便があった。また、特開平
1ー253449号公報の方法では、有機溶剤を必要と
せず、面倒な作業も不要なので、凹凸模様を形成する方
法としては良い方法であるが、形成されたた凹凸模様
は、安定したきれいな凹凸模様が得られないという問題
があった。
【0005】本発明は、上記のような問題点に鑑みてさ
れたもので、各層間の剥離強度、破壊強度の大小関係な
どの鋭意追求し、解明して、上記の問題点を解消した。
れたもので、各層間の剥離強度、破壊強度の大小関係な
どの鋭意追求し、解明して、上記の問題点を解消した。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の転写シートは、電離放射線透過シートに電
離放射線遮蔽性模様層を設け、次いで、前記模様層を覆
うようにして全面に着色模様層を設けるとともに、電離
放射線遮蔽性模様層の電離放射線透過性シートに対する
密着力が、前記着色模様層の電離放射線透過性シートに
対する密着力より強く、且つ、着色模様層の電離放射線
遮蔽性模様層に対する密着力が、電離放射線透過シート
に対する密着力より強くすることを特徴としている。
に、本発明の転写シートは、電離放射線透過シートに電
離放射線遮蔽性模様層を設け、次いで、前記模様層を覆
うようにして全面に着色模様層を設けるとともに、電離
放射線遮蔽性模様層の電離放射線透過性シートに対する
密着力が、前記着色模様層の電離放射線透過性シートに
対する密着力より強く、且つ、着色模様層の電離放射線
遮蔽性模様層に対する密着力が、電離放射線透過シート
に対する密着力より強くすることを特徴としている。
【0007】また、つぎのイ、ロ、ハ、およびニの工程
からなる化粧材の製造方法を特徴としている。 イ.電離放射線透過性シートに電離放射線遮蔽性模様層
を設け、次いで、前記模様層を覆うようにして全面に着
色模様層を設けるとともに、電離放射線遮蔽性模様層の
電離放射線透過性シートに対する密着力が、前記着色模
様層の電離放射線透過シートに対する密着力より強く、
且つ、着色模様層の電離放射線遮蔽性模様層に対する密
着力が、電離放射線透過性シートに対する密着力より強
い転写シートを準備する工程。 ロ.硬化前の樹脂の凝集力が電離放射線遮蔽性模様層の
電離放射線透過性シートに対する密着力及び着色模様層
の電離放射線遮蔽性模様層に対する密着力より弱い電離
放射線硬化性樹脂を介して、上記転写シートと、被転写
基材とを着色模様層と電離放射線硬化性樹脂とが向き合
うように重ね合わせる工程。 ハ.電離放射線透過性シート側より、電離放射線を照射
して電離放射線遮蔽性模様のない部分に相当する電離放
射線硬化性樹脂を硬化させる工程。 ニ.電離放射線透過性シートを剥がして、電離放射線硬
化性樹脂層の未硬化部の樹脂の一部を該透過シートに付
着させて除去すると共に、着色模様層の密着した硬化部
を形成する工程。
からなる化粧材の製造方法を特徴としている。 イ.電離放射線透過性シートに電離放射線遮蔽性模様層
を設け、次いで、前記模様層を覆うようにして全面に着
色模様層を設けるとともに、電離放射線遮蔽性模様層の
電離放射線透過性シートに対する密着力が、前記着色模
様層の電離放射線透過シートに対する密着力より強く、
且つ、着色模様層の電離放射線遮蔽性模様層に対する密
着力が、電離放射線透過性シートに対する密着力より強
い転写シートを準備する工程。 ロ.硬化前の樹脂の凝集力が電離放射線遮蔽性模様層の
電離放射線透過性シートに対する密着力及び着色模様層
の電離放射線遮蔽性模様層に対する密着力より弱い電離
放射線硬化性樹脂を介して、上記転写シートと、被転写
基材とを着色模様層と電離放射線硬化性樹脂とが向き合
うように重ね合わせる工程。 ハ.電離放射線透過性シート側より、電離放射線を照射
して電離放射線遮蔽性模様のない部分に相当する電離放
射線硬化性樹脂を硬化させる工程。 ニ.電離放射線透過性シートを剥がして、電離放射線硬
化性樹脂層の未硬化部の樹脂の一部を該透過シートに付
着させて除去すると共に、着色模様層の密着した硬化部
を形成する工程。
【0008】
【作用】上記構成からなる転写シート、および化粧材の
製造方法では、電離放射線遮蔽性模様層を形成するの
に、ウレタン系などの接着力のある印刷インキを使用し
ているので、該模様層は電離放射線透過性シートに強固
に接着している。一方、着色模様層を形成するのに用い
る印刷インキは、通常使用されているインキであって、
電離放射線透過シートに対する接着力は比較的弱く、電
離放射線遮蔽性模様層に対する接着力は比較的強いの
で、転写エンボスの際、被転写材から転写シートを剥離
するとき、着色模様層は電離放射線透過性シートの面か
ら容易に剥がれ、その結果として、安定したきれいな立
体凹凸模様が形成される。
製造方法では、電離放射線遮蔽性模様層を形成するの
に、ウレタン系などの接着力のある印刷インキを使用し
ているので、該模様層は電離放射線透過性シートに強固
に接着している。一方、着色模様層を形成するのに用い
る印刷インキは、通常使用されているインキであって、
電離放射線透過シートに対する接着力は比較的弱く、電
離放射線遮蔽性模様層に対する接着力は比較的強いの
で、転写エンボスの際、被転写材から転写シートを剥離
するとき、着色模様層は電離放射線透過性シートの面か
ら容易に剥がれ、その結果として、安定したきれいな立
体凹凸模様が形成される。
【0009】さらに、電離放射線透過性シートと被転写
基材との間には、電離放射線遮蔽性模様層、着色模様
層、および電離放射線硬化性樹脂層などの各層が介在す
るが、電離放射線の照射により、電離放射線遮蔽性模様
層に相当する部位では、電離放射線が透過しないので、
直下の、電離放射線硬化性樹脂層は硬化しない。しか
し、電離放線遮蔽性模様層以外の部位では、電離放射線
が透過するので、電離放射線硬化性樹脂は着色模様層と
接着して一体となって硬化する。このような状態で被転
写材から転写シートを剥離すると、電離放射線硬化性樹
脂層の未硬化部位では、凝集破壊により該樹脂は分断さ
れ、電離放射線透過性シートと被転写基材の両側に、そ
れぞれ転移・付着される。一方、電離放射線硬化性樹脂
層の硬化部位では、電離放射線硬化性樹脂および着色模
様層は被転写基材に転移・付着されので、結果的に、電
離放射線硬化性樹脂層の未硬化部位で、凹部が形成され
る。
基材との間には、電離放射線遮蔽性模様層、着色模様
層、および電離放射線硬化性樹脂層などの各層が介在す
るが、電離放射線の照射により、電離放射線遮蔽性模様
層に相当する部位では、電離放射線が透過しないので、
直下の、電離放射線硬化性樹脂層は硬化しない。しか
し、電離放線遮蔽性模様層以外の部位では、電離放射線
が透過するので、電離放射線硬化性樹脂は着色模様層と
接着して一体となって硬化する。このような状態で被転
写材から転写シートを剥離すると、電離放射線硬化性樹
脂層の未硬化部位では、凝集破壊により該樹脂は分断さ
れ、電離放射線透過性シートと被転写基材の両側に、そ
れぞれ転移・付着される。一方、電離放射線硬化性樹脂
層の硬化部位では、電離放射線硬化性樹脂および着色模
様層は被転写基材に転移・付着されので、結果的に、電
離放射線硬化性樹脂層の未硬化部位で、凹部が形成され
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明の転写シート1を示すもので、電離放
射線透過性シート2の片面に、グラビア、またはシルク
スクリーン等の印刷方法により、電離放射線遮蔽性イン
キで、電離放射線遮蔽性模様層3を形成する。次に、該
電離放射線遮蔽性模様層3を覆うようにして、全面に着
色模様層4をグラビア、又はシルクスクリーン等の印刷
方法により形成し、転写シート1を作る。図2および図
3はこの転写シート1を用いて、化粧材を製造する方法
を示すもので、転写シート1と被転写基材5とを、電離
放射線硬化性樹脂6を介して、重ね合わせ、電離放射線
透過性シート側2から電離放射線7を照射する。しかる
のち、転写シート1を剥離して、被転写基材面5に立体
凹凸模様8を形成する。
る。図1は本発明の転写シート1を示すもので、電離放
射線透過性シート2の片面に、グラビア、またはシルク
スクリーン等の印刷方法により、電離放射線遮蔽性イン
キで、電離放射線遮蔽性模様層3を形成する。次に、該
電離放射線遮蔽性模様層3を覆うようにして、全面に着
色模様層4をグラビア、又はシルクスクリーン等の印刷
方法により形成し、転写シート1を作る。図2および図
3はこの転写シート1を用いて、化粧材を製造する方法
を示すもので、転写シート1と被転写基材5とを、電離
放射線硬化性樹脂6を介して、重ね合わせ、電離放射線
透過性シート側2から電離放射線7を照射する。しかる
のち、転写シート1を剥離して、被転写基材面5に立体
凹凸模様8を形成する。
【0011】なお、上記の電離放射線透過性シート2
は、紫外線等使用する電離放射線の透過性に影響のある
顔料などを含まない合成樹脂を成形したシートで、好ま
しくは酸化処理などの表面処理の施されていないものが
良い。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
ポリオレフイン、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル、ポリアミド、エチレンー酢酸ビニルアルコー
ル共重合体、ポリ塩化ビニル、フッ素系樹脂などシート
で、厚みは0.025〜0.25程度mmである。また、
電離放射線遮蔽性模様層3を形成するのに使用される電
離放射線遮蔽性インキは、電離放射線透過性シートに対
する密着力が強いものを必要とするので、インキ・ベヒ
クルとしては、ポリエステルポリオール+イソシアネー
ト・系(2液混合熱硬化型)、アクリルポリオール+イ
ソシアネート・系(2液混合熱硬化型)、などの2液混
合熱硬化型ポリウレタン系、メラミン系(熱硬化型)、
不飽和ポリエステル系(イソシアネート等を硬化剤とし
た2液混合熱硬化型)、メラミンー尿素共重合体・系
(熱硬化型)、ポリシロキサン(熱硬化型)、エポキシ
系(アミン等を硬化剤とした2液混合熱硬化型)、アミ
ノアルキッド(2液混合熱硬化型)などが使用される。
実際のインキは、これらベヒクルにカーボンブラック、
二酸化チタン、アルミニウム、鉛や、鉛白、黄鉛等の鉛
化合物、タングステンや、タングステン酸カルシウム等
のタングステン化合物、酸化鉄等の鉄化合物等の粉末、
または鱗片からなる電離放射線を吸収、または反射し易
い物質からなる着色用の顔料などを添加したものであ
る。或いは、該遮蔽性模様3としては、鉛、タングステ
ン、アルミニウム、銅等の金属膜を蒸着、メッキ、箔の
貼着等の方法を用いて、所望の模様状に形成しても良
い。該遮蔽性模様層の膜厚としては、可視光線、または
紫外線を遮蔽する場合は前記顔料を5〜30重量%程度
含んだインキを膜厚1〜10μm程度形成すれば良い。
また電子線の場合通常用いられるエネルギー100〜1
000KeV、照射線量0.5〜30Mradの時、鉛
単体の90μm程度以上の膜厚の層か、または前記の材
料を用いて形成した、これと同等の遮蔽能力を持つ膜厚
の層を形成する。
は、紫外線等使用する電離放射線の透過性に影響のある
顔料などを含まない合成樹脂を成形したシートで、好ま
しくは酸化処理などの表面処理の施されていないものが
良い。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
ポリオレフイン、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル、ポリアミド、エチレンー酢酸ビニルアルコー
ル共重合体、ポリ塩化ビニル、フッ素系樹脂などシート
で、厚みは0.025〜0.25程度mmである。また、
電離放射線遮蔽性模様層3を形成するのに使用される電
離放射線遮蔽性インキは、電離放射線透過性シートに対
する密着力が強いものを必要とするので、インキ・ベヒ
クルとしては、ポリエステルポリオール+イソシアネー
ト・系(2液混合熱硬化型)、アクリルポリオール+イ
ソシアネート・系(2液混合熱硬化型)、などの2液混
合熱硬化型ポリウレタン系、メラミン系(熱硬化型)、
不飽和ポリエステル系(イソシアネート等を硬化剤とし
た2液混合熱硬化型)、メラミンー尿素共重合体・系
(熱硬化型)、ポリシロキサン(熱硬化型)、エポキシ
系(アミン等を硬化剤とした2液混合熱硬化型)、アミ
ノアルキッド(2液混合熱硬化型)などが使用される。
実際のインキは、これらベヒクルにカーボンブラック、
二酸化チタン、アルミニウム、鉛や、鉛白、黄鉛等の鉛
化合物、タングステンや、タングステン酸カルシウム等
のタングステン化合物、酸化鉄等の鉄化合物等の粉末、
または鱗片からなる電離放射線を吸収、または反射し易
い物質からなる着色用の顔料などを添加したものであ
る。或いは、該遮蔽性模様3としては、鉛、タングステ
ン、アルミニウム、銅等の金属膜を蒸着、メッキ、箔の
貼着等の方法を用いて、所望の模様状に形成しても良
い。該遮蔽性模様層の膜厚としては、可視光線、または
紫外線を遮蔽する場合は前記顔料を5〜30重量%程度
含んだインキを膜厚1〜10μm程度形成すれば良い。
また電子線の場合通常用いられるエネルギー100〜1
000KeV、照射線量0.5〜30Mradの時、鉛
単体の90μm程度以上の膜厚の層か、または前記の材
料を用いて形成した、これと同等の遮蔽能力を持つ膜厚
の層を形成する。
【0012】着色模様層と電離放射線透過シートとの離
型性をより高めるためには、該シート上に、先ず透明な
全面ベタインキ層を剥離層兼樹脂遮断層として1〜5μ
m程度設け、さらにその上に着色模様層を設けると良
い。特に部分模様のとき、有効である。このようにする
と未硬化の電離放射線樹脂(液)が、模様層を透過して
該シートと接着硬化して離型不良となるのを防止する。
型性をより高めるためには、該シート上に、先ず透明な
全面ベタインキ層を剥離層兼樹脂遮断層として1〜5μ
m程度設け、さらにその上に着色模様層を設けると良
い。特に部分模様のとき、有効である。このようにする
と未硬化の電離放射線樹脂(液)が、模様層を透過して
該シートと接着硬化して離型不良となるのを防止する。
【0013】また、着色模様層を形成するインキは、電
離放射線透過性シートに対しては離型性があリ、電離放
射線遮蔽性模様層に対しては密着性が良いもので、具体
的には、ウレタン樹脂、硝化綿樹脂、塩化ビニルー酢酸
ビニル共重合体、アクリルななどの樹脂に着色用の顔料
を混合したものが使用される。着色模様層は全面単色ベ
タ層でも、文字、図形、木目模様、石目模様等の部分的
模様でも良いが、部分的絵模様のときは、必ず透明全面
ベタ層を該シートと模様間に設けるか、或いは、模様層
の表面(電離放射線硬化樹脂層側)に、着色全面ベタ層
を設け、直接、該樹脂層とシートが接着して離型不良に
ならないようにする。
離放射線透過性シートに対しては離型性があリ、電離放
射線遮蔽性模様層に対しては密着性が良いもので、具体
的には、ウレタン樹脂、硝化綿樹脂、塩化ビニルー酢酸
ビニル共重合体、アクリルななどの樹脂に着色用の顔料
を混合したものが使用される。着色模様層は全面単色ベ
タ層でも、文字、図形、木目模様、石目模様等の部分的
模様でも良いが、部分的絵模様のときは、必ず透明全面
ベタ層を該シートと模様間に設けるか、或いは、模様層
の表面(電離放射線硬化樹脂層側)に、着色全面ベタ層
を設け、直接、該樹脂層とシートが接着して離型不良に
ならないようにする。
【0014】本発明の転写シートに於ける各層間の密着
力および未硬化電離放射線硬化性樹脂の凝集力の間に以
下の関係が成立するよう構成される。(但し、/は2層
の界面を表す。) 1.「電離放射線遮蔽性模様層/着色模様層」の密着力
>未硬化電離放射線硬化性樹脂層の凝集力 2.「電離放射線遮蔽性模様層/電離放射線透過性シー
ト」の密着力>未硬化電離放射線硬化性樹脂の凝集力 3.「電離放射線遮蔽性模様層/電離放射線透過性シー
ト」の密着力>「着色模様層/電離放射線透過シート」
の密着力 4.「電離放射線遮蔽性模様層/着色模様層」の密着力
>「着色模様層」/電離放射線透過シート」の密着力 これらのうち、1と2は、電離放射線透過性シートの剥
離除去と共に、未硬化電離放射線硬化性樹脂の一部をシ
ートに付着除去し、凹部を形成するための必要条件であ
り、3と4は着色模様層が遮蔽模様層の外周部分の所
で、確実に切断され、着色模様層のみが毎回安定して被
転写基材側へ転写するための必要条件である。これら1
〜4のうち、本発明で使用される電離放射線硬化性樹脂
を前記のとおり、良好な凹部形成が可能な粘度100〜
50000cpsに設定すると殆どの場合、この凝集力
は0.1〜1.2kg/4cm2 の範囲になり、また、
このバラツキ(全く同一材料を用いて同一条件で転写し
ても確率的に凝集力はバラツク)も0.6kg/4cm
2 あるため、条件1、2は、実用上 1’「電離放射線遮蔽性模様層/着色模様層」の密着力
>1.8kg/4cm2 2’「電離放射線遮蔽性模様層/電離放射線透過性シー
ト」の密着力>1.8kg/4cm2 となる。
力および未硬化電離放射線硬化性樹脂の凝集力の間に以
下の関係が成立するよう構成される。(但し、/は2層
の界面を表す。) 1.「電離放射線遮蔽性模様層/着色模様層」の密着力
>未硬化電離放射線硬化性樹脂層の凝集力 2.「電離放射線遮蔽性模様層/電離放射線透過性シー
ト」の密着力>未硬化電離放射線硬化性樹脂の凝集力 3.「電離放射線遮蔽性模様層/電離放射線透過性シー
ト」の密着力>「着色模様層/電離放射線透過シート」
の密着力 4.「電離放射線遮蔽性模様層/着色模様層」の密着力
>「着色模様層」/電離放射線透過シート」の密着力 これらのうち、1と2は、電離放射線透過性シートの剥
離除去と共に、未硬化電離放射線硬化性樹脂の一部をシ
ートに付着除去し、凹部を形成するための必要条件であ
り、3と4は着色模様層が遮蔽模様層の外周部分の所
で、確実に切断され、着色模様層のみが毎回安定して被
転写基材側へ転写するための必要条件である。これら1
〜4のうち、本発明で使用される電離放射線硬化性樹脂
を前記のとおり、良好な凹部形成が可能な粘度100〜
50000cpsに設定すると殆どの場合、この凝集力
は0.1〜1.2kg/4cm2 の範囲になり、また、
このバラツキ(全く同一材料を用いて同一条件で転写し
ても確率的に凝集力はバラツク)も0.6kg/4cm
2 あるため、条件1、2は、実用上 1’「電離放射線遮蔽性模様層/着色模様層」の密着力
>1.8kg/4cm2 2’「電離放射線遮蔽性模様層/電離放射線透過性シー
ト」の密着力>1.8kg/4cm2 となる。
【0015】また、3と4は転写シートの剥離適性、剥
離の重さ、安定性等の点から、適当な値を選べば良い
が、通常好ましい範囲としては「着色模様層/電離放射
線透過シート」の密着力が0.8〜1.5kg/4cm
2 程度であり、またそのバラツキも0.6kg/4cm
2 程度あるため、 3’「電離放射線遮蔽性模様層/電離放射線透過性シー
ト」の密着力>2.1kg/4cm2 4’「電離放射線遮蔽性模様層/着色模様層」の密着力
>2.1kg/4cm2 となる。
離の重さ、安定性等の点から、適当な値を選べば良い
が、通常好ましい範囲としては「着色模様層/電離放射
線透過シート」の密着力が0.8〜1.5kg/4cm
2 程度であり、またそのバラツキも0.6kg/4cm
2 程度あるため、 3’「電離放射線遮蔽性模様層/電離放射線透過性シー
ト」の密着力>2.1kg/4cm2 4’「電離放射線遮蔽性模様層/着色模様層」の密着力
>2.1kg/4cm2 となる。
【0016】。なお、転写シートの各層間の密着力、お
よび未硬化の電離放射線硬化性樹脂の凝集力の測定法
(定義)は以下の通りである。 1.「電離放射線透過性シート/模様層」の密着力; (イ)未処理の電離放射線透過性シート(材質、厚さは
実際に転写で使うものと同一)上にバーコータで、乾燥
時の膜厚が5〜10μmとなるように着色インキ、又は
遮蔽インキ(液状)を塗工し、 (ロ)塗工したインキが固体皮膜しない間に、該インキ
層上に表面をコロナ放電等で易接着処理した電離放射線
透過性シートを、その易接着処理面と該インキ層とが接
するようにして積層し、該インキ層を完全に固体皮膜化
させ(2液硬化型、熱硬化型インキで、養生・加熱等が
必要なインキについては、養生・加熱等を行う)、両シ
ートを積層させる。 (ハ)次いで、JAS(日本農林規格)の特殊合板規格
の平面引張試験法で使用する断面積2cmx2cm(4c
m2 )の鉄製の正4角柱型の引張治具を2個用意し、こ
の底面を(ロ)で作った積層シートの表面、および裏面
に、シアノアクリレート系接着剤で接着する。 (ニ)次いで、引張試験機を用い、引張治具(表裏)を
引張速度20mm/分で引張り、未処理の電離放射線透過
性シートとインキ層との界面を剥離させ、剥離時の抗張
力(kg)を測定する。 (ホ)剥離時の抗張力(但し、4cm2 当り)を以て密着
力とする。 2.模様層間の密着力; (イ)コロナ放電処理等の易接着処理を施した電離放射
線透過性シート(材質、厚さは転写で使用するものと同
一)を2枚用意し、 (ロ)該シートのうち1枚の易接着処理面上にバーコー
タで遮蔽性インキ(液状)を乾燥時の膜厚が5〜10μ
mとなるように塗工し、 (ハ)該シートのうち残りの1枚の易接着処理面上に、
バーコータで着色インキ(液状)を乾燥時の膜厚が5〜
10μmとなるように塗工し、 (ニ)該両シートの塗工したインキが、固体皮膜化しな
い間に、該両シートをインキ塗工面同志が接するように
して積層し、該インキ層を完全に固体皮膜化させ、(加
熱・養生が必要なインキについては加熱・養生する) (ホ)次いで、1のハ〜ホと同じ要領で剥離時の抗張力
を求め、4cm2 当りの抗張力を以て密着力とする。 3.凝集力; (イ)電離放射線透過性シート(表面未処理、材質と厚
みは転写で使用するものと同一)の片面上に、1と同様
の引張治具の底面をシアノアクリレート系接着剤で接着
する。 (ロ)次いで、樹脂板等の適当な基板上の4隅に樹脂周
囲にこぼれないよう堰を作り、該基板上に転写で使用す
るのと同様の未硬化電離放射線硬化性樹脂液を厚さ0.
1〜1mm程度塗工し、 (ハ)該塗工面上に(イ)で作ったシート試験片を、そ
の引張治具のない側が該塗工面と接するように積層す
る。 (ニ)次いで、(ハ)の積層体の引張治具と基板とを、
引張試験機を用い、引張速度20mm/分で、引張り、該
未硬化電離放射線硬化性樹脂層間で、剥離させ、その時
の剥離強度を求める。 (ホ)4cm2 当りの剥離強度を以て凝集力とする。
よび未硬化の電離放射線硬化性樹脂の凝集力の測定法
(定義)は以下の通りである。 1.「電離放射線透過性シート/模様層」の密着力; (イ)未処理の電離放射線透過性シート(材質、厚さは
実際に転写で使うものと同一)上にバーコータで、乾燥
時の膜厚が5〜10μmとなるように着色インキ、又は
遮蔽インキ(液状)を塗工し、 (ロ)塗工したインキが固体皮膜しない間に、該インキ
層上に表面をコロナ放電等で易接着処理した電離放射線
透過性シートを、その易接着処理面と該インキ層とが接
するようにして積層し、該インキ層を完全に固体皮膜化
させ(2液硬化型、熱硬化型インキで、養生・加熱等が
必要なインキについては、養生・加熱等を行う)、両シ
ートを積層させる。 (ハ)次いで、JAS(日本農林規格)の特殊合板規格
の平面引張試験法で使用する断面積2cmx2cm(4c
m2 )の鉄製の正4角柱型の引張治具を2個用意し、こ
の底面を(ロ)で作った積層シートの表面、および裏面
に、シアノアクリレート系接着剤で接着する。 (ニ)次いで、引張試験機を用い、引張治具(表裏)を
引張速度20mm/分で引張り、未処理の電離放射線透過
性シートとインキ層との界面を剥離させ、剥離時の抗張
力(kg)を測定する。 (ホ)剥離時の抗張力(但し、4cm2 当り)を以て密着
力とする。 2.模様層間の密着力; (イ)コロナ放電処理等の易接着処理を施した電離放射
線透過性シート(材質、厚さは転写で使用するものと同
一)を2枚用意し、 (ロ)該シートのうち1枚の易接着処理面上にバーコー
タで遮蔽性インキ(液状)を乾燥時の膜厚が5〜10μ
mとなるように塗工し、 (ハ)該シートのうち残りの1枚の易接着処理面上に、
バーコータで着色インキ(液状)を乾燥時の膜厚が5〜
10μmとなるように塗工し、 (ニ)該両シートの塗工したインキが、固体皮膜化しな
い間に、該両シートをインキ塗工面同志が接するように
して積層し、該インキ層を完全に固体皮膜化させ、(加
熱・養生が必要なインキについては加熱・養生する) (ホ)次いで、1のハ〜ホと同じ要領で剥離時の抗張力
を求め、4cm2 当りの抗張力を以て密着力とする。 3.凝集力; (イ)電離放射線透過性シート(表面未処理、材質と厚
みは転写で使用するものと同一)の片面上に、1と同様
の引張治具の底面をシアノアクリレート系接着剤で接着
する。 (ロ)次いで、樹脂板等の適当な基板上の4隅に樹脂周
囲にこぼれないよう堰を作り、該基板上に転写で使用す
るのと同様の未硬化電離放射線硬化性樹脂液を厚さ0.
1〜1mm程度塗工し、 (ハ)該塗工面上に(イ)で作ったシート試験片を、そ
の引張治具のない側が該塗工面と接するように積層す
る。 (ニ)次いで、(ハ)の積層体の引張治具と基板とを、
引張試験機を用い、引張速度20mm/分で、引張り、該
未硬化電離放射線硬化性樹脂層間で、剥離させ、その時
の剥離強度を求める。 (ホ)4cm2 当りの剥離強度を以て凝集力とする。
【0017】さらに、電離放射線硬化性樹脂層として
は、未硬化状態(液状)における凝集力が高いものは、
凹部の平滑性が悪くなったり、塗工時のレベリングが悪
くなったりするので、好ましくなく、流動性を有してい
るものが良い。しかし、あまり低すぎても凹が浅くなり
すぎるので、良くない。粘度で表現するなら、100〜
50000cpsが望ましい。また、構造中にラジカル
重合性の二重結合、エポキシ基、またはチオール基を有
するポリマー、オリゴマー、モノマーなどを主成分と
し、そのほか必要に応じて、光重合開始剤や、増感剤、
非反応性のポリマー、有機溶剤、ワックス、その他の添
加剤を含有するもので、種々のグレードのものが市場か
ら容易に入手でき、本発明に使用できる。
は、未硬化状態(液状)における凝集力が高いものは、
凹部の平滑性が悪くなったり、塗工時のレベリングが悪
くなったりするので、好ましくなく、流動性を有してい
るものが良い。しかし、あまり低すぎても凹が浅くなり
すぎるので、良くない。粘度で表現するなら、100〜
50000cpsが望ましい。また、構造中にラジカル
重合性の二重結合、エポキシ基、またはチオール基を有
するポリマー、オリゴマー、モノマーなどを主成分と
し、そのほか必要に応じて、光重合開始剤や、増感剤、
非反応性のポリマー、有機溶剤、ワックス、その他の添
加剤を含有するもので、種々のグレードのものが市場か
ら容易に入手でき、本発明に使用できる。
【0018】具体的な樹脂としては、ウレタンアクリレ
ート、ポリエステルアクリレート等のアクリレート、不
飽和ボリエステル、ポリエステル、エポキシ等である。
また、電離放射線硬化性樹脂層に増感剤、導電性材料等
を混入して、難燃化、導電化等の機能を付与することも
できる。なお、ここで電離放射線としては可視光線、紫
外線、X線等の電磁波、または電子線等の粒子線等の中
から適当なものを選ぶ。被転写基材としては、例えば、
ポリ塩化ビニル、アクリル等の合成樹脂の板、またはシ
ート、鉄、アルミニウム等の金属の板、陶磁器、硝子、
珪酸カルシユウム、セメント等の無機板、木質の単板、
または合板等各種の物が用いられる。
ート、ポリエステルアクリレート等のアクリレート、不
飽和ボリエステル、ポリエステル、エポキシ等である。
また、電離放射線硬化性樹脂層に増感剤、導電性材料等
を混入して、難燃化、導電化等の機能を付与することも
できる。なお、ここで電離放射線としては可視光線、紫
外線、X線等の電磁波、または電子線等の粒子線等の中
から適当なものを選ぶ。被転写基材としては、例えば、
ポリ塩化ビニル、アクリル等の合成樹脂の板、またはシ
ート、鉄、アルミニウム等の金属の板、陶磁器、硝子、
珪酸カルシユウム、セメント等の無機板、木質の単板、
または合板等各種の物が用いられる。
【0019】
【実施例1】厚み25μmのポリエステルフィルム(東
レ(株) 製ルミラーSー10)を電離放射線透過性シ
ートとし、この表面に紫外線遮蔽性の白色インキ(顔料
は二酸化チタン、ベヒクルはエポキシ樹脂)を版深50
μmのグラビア版でタイルの目地を印刷した。次に、絵
柄印刷層および非印刷層を覆うように全面に3色の印刷
インキを使用して陶器タイルの模様及び釉を表す着色模
様層を形成し、転写シートを作製した。一方、化粧紙を
貼り合わせた基板上に、ウレタンアクリレート系のオリ
ゴマーを主体とする紫外線性硬化性樹脂塗料をフローコ
ート法にて全面塗布し、この塗布面に転写シートを、そ
の模様層と塗布面とが向き合うように重ね合わせて、転
写シート側から、紫外線高圧水銀灯を照射した。しかる
のちに、転写シートを剥離除去してタイル目地柄部分の
未硬化塗料のみ除去して凹部となしそれ以外の部分では
タイルの模様を転写し、凹凸模様を有する化粧板を作製
した。なお、ここで転写シートの層間の密着力および電
離放射線硬化性樹脂の未硬化時の凝集の値は第1表のと
おりである。
レ(株) 製ルミラーSー10)を電離放射線透過性シ
ートとし、この表面に紫外線遮蔽性の白色インキ(顔料
は二酸化チタン、ベヒクルはエポキシ樹脂)を版深50
μmのグラビア版でタイルの目地を印刷した。次に、絵
柄印刷層および非印刷層を覆うように全面に3色の印刷
インキを使用して陶器タイルの模様及び釉を表す着色模
様層を形成し、転写シートを作製した。一方、化粧紙を
貼り合わせた基板上に、ウレタンアクリレート系のオリ
ゴマーを主体とする紫外線性硬化性樹脂塗料をフローコ
ート法にて全面塗布し、この塗布面に転写シートを、そ
の模様層と塗布面とが向き合うように重ね合わせて、転
写シート側から、紫外線高圧水銀灯を照射した。しかる
のちに、転写シートを剥離除去してタイル目地柄部分の
未硬化塗料のみ除去して凹部となしそれ以外の部分では
タイルの模様を転写し、凹凸模様を有する化粧板を作製
した。なお、ここで転写シートの層間の密着力および電
離放射線硬化性樹脂の未硬化時の凝集の値は第1表のと
おりである。
【0020】
【実施例2】厚み38μmのポリエステルフィルム(東
レ(株)製ルミラーSー10)を電離放射線透過性シー
トとし、この表面に紫外線遮蔽性の黒色インキ(顔料は
カーボンブラック、ベヒクルは二液硬化型ポリウレタ
ン)を版深30μmのグラビア版で抽象柄を印刷した。
次に柄印刷層及び非印刷層を覆うように全面に2色の印
刷インキを使用して着色模様層を形成し、転写シートを
作製した。一方、化粧紙を貼り合わせた基板上に、ウレ
タンアクリレート系のオリゴマーを主体とする電離放射
線性硬化性塗料(中国塗料(株)製のDN)を、フロー
コート法にて全面塗布しこの塗布面に転写シートを、模
様層と塗布面とが向き合うように、重ね合わせて、転写
シート側から紫外線高圧水銀灯を照射した。しかるのち
に、転写シートを剥離除去し、さらに非転写材の全面
に、オーバーコート用として上記電離放射線硬化性樹脂
をフローコート法により、塗布した後、紫外線を照射し
た。
レ(株)製ルミラーSー10)を電離放射線透過性シー
トとし、この表面に紫外線遮蔽性の黒色インキ(顔料は
カーボンブラック、ベヒクルは二液硬化型ポリウレタ
ン)を版深30μmのグラビア版で抽象柄を印刷した。
次に柄印刷層及び非印刷層を覆うように全面に2色の印
刷インキを使用して着色模様層を形成し、転写シートを
作製した。一方、化粧紙を貼り合わせた基板上に、ウレ
タンアクリレート系のオリゴマーを主体とする電離放射
線性硬化性塗料(中国塗料(株)製のDN)を、フロー
コート法にて全面塗布しこの塗布面に転写シートを、模
様層と塗布面とが向き合うように、重ね合わせて、転写
シート側から紫外線高圧水銀灯を照射した。しかるのち
に、転写シートを剥離除去し、さらに非転写材の全面
に、オーバーコート用として上記電離放射線硬化性樹脂
をフローコート法により、塗布した後、紫外線を照射し
た。
【0021】しかるのちに、転写シートを剥離除去し
て、抽象柄部分の未硬化塗料のみ除去して凹部となし、
そ以外の部分では抽象柄の模様を転写し、凹凸模様を有
する化粧板を作製した。なお、ここで転写シートの層間
の密着力および電離放射線硬化性樹脂の未硬化時の凝集
の値は第1表のとおりである。
て、抽象柄部分の未硬化塗料のみ除去して凹部となし、
そ以外の部分では抽象柄の模様を転写し、凹凸模様を有
する化粧板を作製した。なお、ここで転写シートの層間
の密着力および電離放射線硬化性樹脂の未硬化時の凝集
の値は第1表のとおりである。
【0022】
【実施例3】厚み38μmのポリエステルフィルム(東
レ(株)製ルミラーSー10)を電離放射線透過性シー
トとし、この表面に紫外線遮蔽性の黒色インキ(顔料は
カーボンブラック、ベヒクルは2液硬化型ポリウレタ
ン)を版深50μmのグラビア版で、欅木目板の導管溝
を印刷した。次に、該絵柄印刷層および、非印刷層を覆
うように全面に半透明の茶褐色の印刷インキを使用して
欅木目板の春材部および秋材部を、さらに二酸化チタン
被覆雲母顔料入りのパールインキで、該木目板の照り光
沢柄を印刷して、着色模様層を形成し、転写シートを作
製した。なお、該着色模様層インキのベヒクルは、塩化
ビニル、酢酸ビニル共重合体を用いた。
レ(株)製ルミラーSー10)を電離放射線透過性シー
トとし、この表面に紫外線遮蔽性の黒色インキ(顔料は
カーボンブラック、ベヒクルは2液硬化型ポリウレタ
ン)を版深50μmのグラビア版で、欅木目板の導管溝
を印刷した。次に、該絵柄印刷層および、非印刷層を覆
うように全面に半透明の茶褐色の印刷インキを使用して
欅木目板の春材部および秋材部を、さらに二酸化チタン
被覆雲母顔料入りのパールインキで、該木目板の照り光
沢柄を印刷して、着色模様層を形成し、転写シートを作
製した。なお、該着色模様層インキのベヒクルは、塩化
ビニル、酢酸ビニル共重合体を用いた。
【0023】一方、化粧紙を貼り合わせた基板上に、ウ
レタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂のオリゴマー
を主成分とする塗料をフローコート法にて全面塗布し、
この塗布面に転写シートを、模様層と塗布面とが向き合
うように重む合わせて、転写シート側から超高圧水銀灯
を用いて紫外線を照射した。しかるのちに、転写シート
を剥離除去して、導管溝柄直下の未硬化樹脂の一部をシ
ートに付着して凹部となし、硬化型のウレタンアクリレ
ート系オリゴマーからなる塗料を上塗りし、紫外線照射
によって上塗塗膜と凹部内の残留未硬化インキを硬化さ
せて、凹凸模様を有する化粧板を作製した。なお、ここ
で、転写シートの層間の密着力および電離放射線硬化性
樹脂の未硬化時の凝集の値は第1表のとおりである。
レタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂のオリゴマー
を主成分とする塗料をフローコート法にて全面塗布し、
この塗布面に転写シートを、模様層と塗布面とが向き合
うように重む合わせて、転写シート側から超高圧水銀灯
を用いて紫外線を照射した。しかるのちに、転写シート
を剥離除去して、導管溝柄直下の未硬化樹脂の一部をシ
ートに付着して凹部となし、硬化型のウレタンアクリレ
ート系オリゴマーからなる塗料を上塗りし、紫外線照射
によって上塗塗膜と凹部内の残留未硬化インキを硬化さ
せて、凹凸模様を有する化粧板を作製した。なお、ここ
で、転写シートの層間の密着力および電離放射線硬化性
樹脂の未硬化時の凝集の値は第1表のとおりである。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の転写シー
ト、および本発明においては、電離放射線遮蔽性模様層
の電離放射線透過性シートに対する密着力が、模様層の
電離放射線透過性シートに対する密着力より強く、着色
模様層の電離放射線遮蔽性模様層に対する密着力が、電
離放射線透過性シートに対する密着力より、強いので、
転写シートの剥離除去で、非転写基材上に、転写シート
のパターンの型に忠実な着色凹凸模様が簡単・容易に、
しかも再現性良く形成できる。
ト、および本発明においては、電離放射線遮蔽性模様層
の電離放射線透過性シートに対する密着力が、模様層の
電離放射線透過性シートに対する密着力より強く、着色
模様層の電離放射線遮蔽性模様層に対する密着力が、電
離放射線透過性シートに対する密着力より、強いので、
転写シートの剥離除去で、非転写基材上に、転写シート
のパターンの型に忠実な着色凹凸模様が簡単・容易に、
しかも再現性良く形成できる。
【図1】本発明で使用する転写シートの一例を示す縦断
図面である。
図面である。
【図2】本発明の製造方法の1工程を示す断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の製造方法で、被転写基材に凹凸模様を
形成する工程を示す図である。
形成する工程を示す図である。
1 転写シート 2 電離放射線透過性シート 3 電離放射線遮蔽性模様 4 着色模様層 5 被転写基材 6 電離放射線硬化性樹脂 7 電離放射線 8 立体凹凸模様
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 3/06 E 8808−2H // B29C 59/16 8823−4F
Claims (4)
- 【請求項1】 電離放射線透過性シートに電離放射線遮
蔽性模様層を設け、次いで、前記模様層を覆うようにし
て全面に着色模様層を設けるとともに、電離放射線遮蔽
性模様層の電離放射線透過性シートに対する密着力が、
前記着色模様層の電離放射線透過性シートに対する密着
力より強く、且つ、着色模様層の電離放射線遮蔽性模様
層に対する密着力が、電離放射線透過性シートに対する
密着力より強くすることを特徴とする転写シート。 - 【請求項2】 つぎのイ、ロ、ハ、およびニの工程から
なる化粧材の製造方法。 イ.電離放射線透過性シートに電離放射線遮蔽性模様層
を設け、次いで、前記模様層を覆うようにして全面に着
色模様層を設けるとともに、電離放射線遮蔽性模様層の
電離放射線透過性シートに対する密着力が、前記着色模
様層の電離放射線透過性シートに対する密着力より強
く、且つ、着色模様層の電離放射線遮蔽性模様層に対す
る密着力が、電離放射線透過性シートに対する密着力よ
り強い転写シートを準備する工程。 ロ.硬化前の樹脂の凝集力が電離放射線遮蔽性模様層の
電離放射線透過性シートに対する密着力及び着色模様層
の電離放射線遮蔽性模様層に対する密着力より弱い電離
放射線硬化性樹脂を介して、上記転写シートと、被転写
基材とを着色模様層と電離放射線硬化性樹脂とが向き合
うように重ね合わせる工程。 ハ.電離放射線透過性シート側より、電離放射線を照射
して電離放射線遮蔽性模様のない部分に相当する電離放
射線硬化性樹脂を硬化させる工程。 ニ.電離放射線透過性シートを剥離して、電離放射線硬
化性樹脂層の未硬化部の樹脂の一部を該透過性シートに
付着させて除去すると共に、着色模様層の密着した硬化
部を形成する工程。 - 【請求項3】 被転写基材上に残った未硬化の電離放射
線硬化性樹脂を電離放射線を照射して硬化させる請求項
(2)記載の化粧材の製造方法。 - 【請求項4】 着色模様層の密着した硬化部を形成した
後、全体に電離放射線硬化性樹脂を塗布し、電離放射線
を照射して、被転写基材上に残っていた未硬化の電離放
射線硬化性樹脂とともに、硬化させる請求項(2)記載
の化粧材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4267895A JPH06191195A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 転写シート及びこれを用いた化粧材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4267895A JPH06191195A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 転写シート及びこれを用いた化粧材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06191195A true JPH06191195A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=17451117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4267895A Pending JPH06191195A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 転写シート及びこれを用いた化粧材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06191195A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014103941A1 (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-03 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 薄膜転写物の製造方法、液体吐出装置、及び液体吐出方法 |
JP2017061151A (ja) * | 2016-09-29 | 2017-03-30 | 大日本印刷株式会社 | 偽造防止用媒体の製造方法 |
-
1992
- 1992-09-11 JP JP4267895A patent/JPH06191195A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014103941A1 (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-03 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 薄膜転写物の製造方法、液体吐出装置、及び液体吐出方法 |
JP2017061151A (ja) * | 2016-09-29 | 2017-03-30 | 大日本印刷株式会社 | 偽造防止用媒体の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20011002 |