JPH06190918A - 熱収縮チューブとその製造方法 - Google Patents

熱収縮チューブとその製造方法

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JPH06190918A
JPH06190918A JP35950792A JP35950792A JPH06190918A JP H06190918 A JPH06190918 A JP H06190918A JP 35950792 A JP35950792 A JP 35950792A JP 35950792 A JP35950792 A JP 35950792A JP H06190918 A JPH06190918 A JP H06190918A
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heat
shrinkage
tube
shrinkable tube
rubber
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JP35950792A
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English (en)
Inventor
Tadao Omiya
忠男 近江屋
Seiichi Okuyama
清一 奥山
Masayoshi Sugiyama
正義 杉山
Mitsutaka Tanida
光隆 谷田
Koichi Masuko
耕一 益子
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非加熱時の収縮を規制して高収縮率を確保す
る。 【構成】 所定の温度以上に加熱されると縮径する熱収
縮チューブWの内側に、この熱収縮チューブWの一定以
上の縮径を規制する収縮規制チューブRを離脱可能に設
ける。また収縮規制チューブRに直線状または螺旋状の
スリットを形成して、この収縮規制チューブRを除去し
易くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高い収縮率を備えた
ゴム系の熱収縮チューブと、その製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】熱収縮チューブの用途の一つとして、例
えば図10に断面を示すゴム・プラスチック絶縁ケーブ
ル1の導体接続がある。この絶縁ケーブル1は、中心の
導体2の外側に、内部導電層3と絶縁体4と外部導電層
5とが順に同心円状に形成された構造となっている。こ
のようなゴム・プラスチック絶縁ケーブル1において
は、長い線路を布設する場合には、製造上、輸送上およ
び布設上ケーブル長が制約されるため、現場でケーブル
相互の接続を行う必要がある。
【0003】この現場で行われるケーブル相互の接続
は、図11に示すように、接続する両ケーブル1,1の
端部の被覆をそれぞれ除去して導体2を露出させるとと
もに、互いの端面を突き合わせた状態で両導体2の外周
に導体接続スリーブ6を被せて圧縮接続した後、この導
体接続スリーブ6の外側に、ケーブル1と同様の内部半
導電層を構成する。その方法として内導用半導電性チュ
ーブ7を被装したり、未架橋の半導電性テープを所定の
厚さに巻き重ね、これを加熱モールドする方法がある
が、いずれの場合も表面整形のためにゴム系の熱収縮チ
ューブを使用する。
【0004】また内導用半導電性チューブ7には、未架
橋の熱可塑性樹脂からなる絶縁テープを多重に巻き付け
て、ケーブル1の絶縁体4の代りとなる絶縁層8を形成
し、更にその外側に外部用半導電層5の代りとなる外導
用半導電性チューブ9を被装するが、この場合も内部用
半導電層と同じように、表面整形のためのゴム系の熱収
縮チューブが使用される。そして、前記内導用半導電性
チューブ7および外導用半導電性チューブ9とは、ケー
ブル接続時に、一方のケーブル1の外周に予め被せてお
き、導体接続スリーブ6を圧着した後、この導体接続ス
リーブ6の外側に移動させ、収縮させて外周に密着さ
せ、同様に外導用半導電性チューブ9は、絶縁層8が形
成された後、この絶縁層8の外側に移動させ、収縮させ
て外周に密着させる。
【0005】したがって、いずれも収縮率の大きいもの
が必要であるが、架橋熱可塑性樹脂の場合は60%以上
のものも製作可能で特に問題は無いが、表面整形に使用
する市販品のゴム系熱収縮チューブの収縮率は50%以
下で、収縮前の内径が80mm以上になると収縮率40%
前後となり、収縮後に必要とする寸法のものは、予め挿
入しておくこともできないので、高収縮率化が要望され
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】既に市販されている従
来のゴム系の熱収縮チューブをさらに二次拡径すること
は比較的容易であるが、架橋熱可塑性樹脂のチューブと
異なり、冷却後に内部の圧力を解放すると、常温におい
ても徐々に収縮して、二次拡径前の寸法に戻ってしま
う。
【0007】したがって、ゴム系の熱収縮チューブの収
縮率を少しでも大きくするために、常温における収縮を
防止することが望ましい。
【0008】この発明は、上記の事情に鑑みなされたも
ので、常温時に収縮前の状態にあるチューブを、更に加
熱拡径し、常温での収縮を規制した高収縮率のゴム系の
熱収縮チューブと、その製造方法を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として請求項1の発明は、所定の温度以上に加
熱されると縮径するゴム系の熱収縮チューブの内側に、
このチューブの一定以上の縮径を規制する収縮規制部材
が離脱可能に設けられていることを特徴としている。
【0010】また請求項2の発明は、所定の温度以上に
加熱されると縮径するゴム系の熱収縮チューブの製造方
法において、前記ゴム系の熱収縮チューブを更に加熱拡
径し、二次拡径したこのチューブの内側に、このチュー
ブの常温時における縮径を規制する収縮規制部材を離脱
可能に挿入した後、この拡径状態で冷却することを特徴
としている。
【0011】また、請求項3の発明は、加熱用マンドレ
ルの外周に、常温で硬質の熱可塑性樹脂からなるチュー
ブを装着し、このチューブの外側にゴム系の熱収縮チュ
ーブ材を密着するように重ねて設けた後、加熱用マンド
レルを昇温させて、この2つのチューブを同時に加熱す
るとともに、所定寸法まで一体に拡径し、次に冷却して
この熱収縮チューブ材の内側の収縮規制部材を拡径され
た状態に固定した後、マンドレルから外すことを特徴と
している。
【0012】さらに請求項4の発明は、所定の温度以上
に加熱されると縮径するゴム系の熱収縮チューブの製造
方法において、加熱用マンドレルの外周に、ゴム系の熱
収縮チューブを加熱収縮させることによって密着させ、
その周面上に熱可塑性樹脂からなる厚肉のテープを螺旋
状に巻き付けた後、その上にゴム系の熱収縮チューブを
被せるとともに加熱収縮させることによって密着させ、
この状態で加熱用マンドレルを昇温させて、前記テープ
の軟化点に達した時点で前記ゴム系の熱収縮チューブの
内側にエアを圧入して所定寸法まで一体に膨張させ、エ
ア圧を維持しながらこの膨張させた状態を冷却した後、
マンドレルから外すことを特徴としている。
【0013】
【作用】上記のように構成することによって請求項1の
発明は、拡径状態に固定されているゴム系の熱収縮チュ
ーブの内側に、収縮規制部材が設けられているので、ゴ
ム系の熱収縮チューブの非加熱時の縮径が防止される。
また、このゴム系熱収縮チューブは、加熱する前に収縮
規制部材をゴム系熱収縮チューブの内側から除去して使
用するため、常温状態での収縮がなく、収縮率の低下が
防止される。
【0014】また請求項2の発明の方法によれば、熱可
塑性樹脂製のチューブを加熱拡径し、拡径したチューブ
の内側に、このチューブの一定以上の縮径を規制する収
縮規制部材を離脱可能に挿入した後、この拡径状態を冷
却固定するので、非加熱状態におけるゴム系熱収縮チュ
ーブの半径方向の収縮が防止される。また、このゴム系
熱収縮チューブは、加ゴム系熱収縮させる直前に収縮規
制部材をゴム系熱収縮チューブの内側から除去して使用
するため、常温状態での収縮がなく、収縮率の低下が防
止される。
【0015】さらに、請求項3の発明の方法によれば、
加熱用マンドレルの外周に、常温で硬質の熱可塑性樹脂
からなる収縮規制部材を離脱可能に装着し、この収縮規
制部材の外側にゴム系熱収縮チューブ材を密着するよう
に重ねて設けた後、加熱用マンドレルを昇温させて収縮
規制部材をゴム系熱収縮チューブ材とともに加熱すると
ともに、所定寸法まで一体に拡径するとともに、この拡
径状態を冷却固定されているので、非加熱状態における
ゴム系熱収縮チューブの半径方向の収縮が、内側に密着
した収縮規制部材によって完全に防止される。そして、
このゴム系熱収縮チューブは、加熱収縮させる直前に収
縮規制部材をチューブの内側から除去して使用するた
め、常温状態での収縮が防止され、収縮率の低下が防止
される。
【0016】
【実施例】以下、この発明のゴム系熱収縮チューブと、
このゴム系熱収縮チューブを、製造装置を用いて造る製
造方法の実施例を、図1ないし図9を参照して説明す
る。
【0017】図1はこの発明の製造方法を実施するのに
使用するヒートパイプ式加熱用マンドレルを用いた熱収
縮チューブの製造装置の一例を示すもので、この製造装
置11は、その外側に素材チューブ等を被装する加熱用
マンドレル12と、この加熱用マンドレル12の外周に
所定の空間を存して着脱可能に装着され、素材チューブ
を溶融軟化させてエアを吹き込んだときに、所定の外径
となるように素材チューブの膨張限を規制するととも
に、塵芥等の付着を防止する膨張規制パイプ13とを有
している。
【0018】また、加熱用マンドレル12は熱伝導性に
優れた銅あるいは銅合金等の金属パイプ製のコンテナ1
4の内周面にウイック(図示せず)を設けるとともに、
その内部に凝縮性の作動流体のみを封入してヒートパイ
プ機能を持たせたもので、コンテナ14の両端は、外径
を絞ってそれぞれ小径に形成されるとともに、この小径
に形成した一方の端部(図1において左端)は、加熱用
マンドレル12の加熱時に加熱されるとともに冷却時に
は冷却される加熱兼冷却部15とされており、また加熱
用マンドレル12の中央部分には一定の外径の加工部1
6が形成されている。
【0019】そして、この加熱用マンドレル12の加工
部16には、外側の膨張規制パイプ13を外した状態に
おいて、架橋ポリチレンチューブ等の常温で硬質となる
収縮規制チューブRおよび熱収縮チューブ材W0 が被装
される。また加熱用マンドレル12の加熱兼冷却部15
と反対側の端部(図1において右端)には、コネクタを
備えたエア吹込み口17が設けられ、このエア吹込み口
17は、一端をこのエア吹込み口17に連通し、他端を
前記加工部16の表面に開口した通気路17aを形成し
ている。
【0020】また、加熱用マンドレル12の加熱兼冷却
部15には、高周波電源に接続された高周波コイル18
が着脱可能に装着されており、加熱用マンドレル12を
加熱する際にこの高周波コイル18に通電して加熱兼冷
却部15を誘導加熱する。また加熱用マンドレル12を
冷却する際には、前記高周波コイル18を取外して露出
した加熱兼冷却部15に冷風を吹付けて冷却するように
なっている。
【0021】一方、膨張規制パイプ13は、機械的強度
および耐熱性に優れたポリカーボネート等の透明な樹脂
パイプで形成され、その内径は、完成時の半導電性熱収
縮チューブの外径に一致する寸法で、その周面には小径
の空気抜き穴19が多数貫通形成されている。そして、
この膨張規制パイプ13は加熱用マンドレル12の小径
に形成された両端付近の段部にそれぞれ係合するように
取付けられたリング状のクランパ20,20に支持され
て加熱用マンドレル12の外周に同心状に装着されてい
る。またクランパ20,20の互いに対向する面には、
膨張ガイドテーパ凹部20aがそれぞれすり鉢状に形成
されている。
【0022】また、加熱用マンドレル12の端部に設け
られた前記エア吹込み口17には、エアコンプレッサ2
1に接続された配管22の端部が取付けられており、こ
のコクタ17は、一端を前記加工部16の表面に開口し
た通気路17aの他端に設けられている。
【0023】上記のように構成される製造装置11は、
加熱させる際には加熱兼冷却部15側が低くなるように
加熱用マンドレル12をセットした後、高周波コイル1
8を通電して誘導加熱すると、この加熱兼冷却部15が
ヒートパイプの蒸発部となり、加工部16が凝縮部とな
り、この加工部16の全体が急速かつ均一に加熱され
る。また加熱された加熱用マンドレル12を冷却する際
には、加熱兼冷却部15側が高くなるように加熱用マン
ドレル12をセットして、加熱兼冷却部15に冷風を吹
付けると、加熱兼冷却部15が凝縮部となり、高温の加
工部16の熱が作動流体の蒸気に運ばれて凝縮部で放熱
することによって加工部16の全体が急速に冷却される
ようになっている。
【0024】また収縮規制チューブRとしては、加熱時
の融着を防ぐために半導電性熱収縮チューブWと異なる
材料、例えば半導電性熱収縮チューブWのベースポリマ
にシリコーン樹脂が使われる場合にはポリエチレン樹脂
が適している。この場合の収縮規制チューブRは、常温
で硬質の架橋ポリエチレンチューブで、予め周面にミシ
ン目や溝等の脆弱部を、直線状もしくは螺旋状に形成し
ておけば、拡径後に収縮規制チューブRの内側から除去
する際に容易に引剥がすことができる。
【0025】次に、収縮規制チューブRを備えたゴム系
材料からなる内導整形用の半導電性熱収縮チューブW
を、前述の製造装置11を用いて製造する場合について
説明する。
【0026】高い収縮率が必要とされる半導電性熱収縮
チューブWを製造する際には、先ず、製造装置11の膨
張規制パイプ13を外した状態で加熱用マンドレル12
の外側に、架橋ポリエチレンチューブの収縮規制チュー
ブRを装着し、そのチューブ内面が加工部16の表面に
密着するように取付ける。次に、既に一次延伸加工が施
されたゴム系熱収縮チューブW0 を、収縮規制チューブ
Rの外側に装着し、加熱収縮させて、前記収縮規制チュ
ーブRとともに加工部16の表面に密着させる。
【0027】次にゴム系熱収縮チューブW0 の両端をク
ランパ20,20によって、内側の収縮規制チューブR
の両端と一体に加熱用マンドレル12の表面との間に挟
圧させシールした後、加熱用マンドレル12の外側に膨
張規制パイプ13を装着する。続いて加熱用マンドレル
12の加熱兼冷却部15に高周波コイル18をセット
し、誘導加熱を行う。加熱用マンドレル12がヒートパ
イプであるため、収縮規制チューブRおよびゴム系熱収
縮チューブW0 の全体が均一に加熱される。
【0028】収縮規制チューブRの温度が軟化点に達し
たところで、収縮規制チューブRと加熱用マンドレル1
2の表面との間に窒素ガスまた空気を圧入する。膨張す
る収縮規制チューブRとゴム系熱収縮チューブW0 の外
周は、瞬時に膨張規制パイプ13の内面に達する。この
間、膨張規制パイプ13内の空気は、空気抜き穴19か
ら排出される。
【0029】ゴム系熱収縮チューブW0 の外周が完全に
膨張規制パイプ13の内面に到達した時点で、加熱兼冷
却部15から高周波コイル18を取外すとともに、製造
装置11の加熱兼冷却部15側を高くセットし直した
後、この加熱兼冷却部15をブロア等を使用して冷却す
ると、この加熱用マンドレル12はヒートパイプである
ため、傾斜を逆にして冷却することにより、加熱兼冷却
部15が作動液の凝縮部となり、加工部16の熱は加熱
冷却部15へ移動するので、自然放熱に比べて速く冷却
することができる。また、この冷却を行う際には、収縮
規制チューブR内のエア圧は、冷却が完了するまで一定
に保っておく。
【0030】そして充分に冷却した後、膨張規制パイプ
13を除去し、クランパ20,20を取外すと、一体に
拡径されたゴム系の半導電性熱収縮チューブW1 と収縮
規制チューブRとを、その両端のテーパ部分を切離して
加熱用マンドレル12から取外せば、所定の寸法に拡径
されるとともに、内側に収縮規制チューブRを備えた高
収縮率の内導整形用のゴム系の半導電性熱収縮チューブ
Wが得られる。
【0031】この方法で製造されるゴム系の半導電性熱
収縮チューブWは、製造時一次延伸加工が施された収縮
前のゴム系熱収縮チューブW0 と、これに重ねられた架
橋ポリエチレン樹脂製の収縮規制チューブRとを、ヒー
トパイプ式の加熱用マンドレル12で加熱拡径すること
によって二次延伸させるので、加熱した際の収縮率を大
きくできるとともに、チューブ内側に収縮規制チューブ
Rが設けられているため、常温においてゴム系樹脂が有
する弾性力による収縮が規制され、二次延伸したときの
状態が維持されるので、収縮率を大きくすることができ
る。
【0032】図5は、上記の装置11を用いた方法で製
造されたこの発明の半導電性熱収縮チューブWを示すも
ので、収縮規制チューブR1 を内側に備えたこのゴム系
の半導電性熱収縮チューブWは、収縮規制チューブR1
の作用によって非加熱時の収縮、すなわちゴム系樹脂が
有する常温での弾性収縮が規制されるため、拡径時と同
じ外径D1 が保持されている。そして、その内側の収縮
規制チューブR1 を除去することによって、非加熱状態
であるにもかかわらず外径D2 まで縮径する。さらに、
収縮規制チューブR1 を除去した状態で加熱すると外径
D3 まで収縮する。したがって、D1 からD3 まで収縮
したとして、このときの収縮率は約60〜70%とな
る。
【0033】また、収縮規制チューブR1 をゴム系の半
導電性熱収縮チューブWの内側から除去する方法として
は、例えば図6に示すように、熱収縮チューブWの完成
後に、内側の収縮規制チューブR1 に、切削深さを一定
以下に制限する治具付きのカッタ等で直線状のスリット
S1 を、チューブ長手方向に予め複数形成して、収縮規
制チューブR1 の一部を帯状に剥離できるようにしてお
き、接続する電力ケーブルの端部外周に被装しておき、
導体スリーブ上の内導処理作業後、大径のケーブル外周
から小径の内導処理部の外周に移動させる。そして、内
導処理部の外周面と収縮規制チューブR1 の内周面との
間隙から、予め設けられているスリットS1 によって分
割された収縮規制チューブR1 の端部から剥がし、切片
rを帯状に剥離させて除去する方法がある。
【0034】また、この発明の製造方法によれば、半導
電性熱収縮チューブWの常温での収縮を規制する収縮規
制チューブR1 を、熱収縮チューブWの内側に密着させ
た状態で一体に拡径して形成できるので、拡径した熱収
縮チューブWの内側に収縮規制部材を後から挿入する作
業が不要となる。
【0035】また図7は、熱収縮チューブW0 と一体に
拡径し、かつ冷却固定した収縮規制チューブR2 に切削
形成するスリットとして、内周面を切削する専用の治具
を用いて螺旋状のスリットS2 を形成し、半導電性熱収
縮チューブWを、ケーブルの導体スリーブ外周に移動さ
せる。
【0036】そして、導体スリーブの外周面と収縮規制
チューブR2 の内周面との間隙から、スリットS2 の形
成された収縮規制チューブR2 の端部から引き剥がし、
螺旋状に剥離させて除去する。このようにスリットS2
を螺旋状に形成することにより、収縮規制チューブR2
を1本の帯状に剥離して除去できるので、作業性に優
れ、短時間で容易に除去することができる。また、収縮
規制チューブとして、切離し予定部に、予め直線状ある
いは螺旋状のミシン目を形成したものを使用してもよ
く、この場合には拡径後にスリットを形成する手間を省
くことができる。
【0037】また、図8および図9は第2実施例の熱収
縮チューブの製造方法を示すもので、前記第1実施例で
使用した架橋ポリエチレンチューブの代りに、架橋ポリ
エチレンテープを用いており、以下図面に基いて説明す
る。
【0038】高い収縮率が必要とされる内導整形用の半
導電性熱収縮チューブW4 を製造する際には、先ず、製
造装置11の膨張規制パイプ13を外した状態で加熱用
マンドレル12の外側に、先ず、既に一次延伸加工され
ているゴム系の熱収縮チューブW3 を被装し、加熱して
密着させた後、この熱収縮チューブの外側に、例えば厚
さ3mmの架橋ポリエチレンテープRTを、ラップしない
ように隙間を設けて螺旋状に巻き付ける(図9参照)。
次に、この上にゴム系の熱収縮チューブW0 を被せると
ともに加熱収縮させることによって、螺旋状に巻かれた
架橋ポリエチレンテープに密着させ、この状態で加熱用
マンドレルを昇温させる(図8参照)。
【0039】そして、前記架橋ポリエチレンテープRT
の軟化点に達した時点で、最下層の前記ゴム系の熱収縮
チューブW3 と加熱用マンドレル12の表面との間にエ
アを圧入して所定寸法まで一体に膨張させる。このとき
架橋ポリエチレンテープRTは、ラップしないように隙
間を設けて螺旋状に巻かれているため、軟化させても融
着してチューブ状にはならず帯状のままであるが、最下
層に熱収縮チューブW3 を設けて、この熱収縮チューブ
W3 の内側にエアを圧入して、この最下層に熱収縮チュ
ーブW3 とその外側の架橋ポリエチレンテープRTおよ
び最上層のゴム系の熱収縮チューブW0 とを一体に膨張
させることによって、ゴム系の熱収縮チューブW0 が二
次延伸加工されるとともに、架橋ポリエチレンテープR
Tの巻き径を拡大させる。
【0040】次に、最上層のゴム系の熱収縮チューブW
0 が所定寸法まで拡径したら、エア圧を一定に維持しな
がらこの膨張させた状態で、加熱用マンドレル12の加
熱兼冷却部15側を低くし、かつブロア等で冷風を吹付
けて冷却すると、ヒートパイプの作用でマンドレル12
全体が均一に冷却される。
【0041】そして、冷却して常温まで充分に温度低下
させた後、エアの供給をストップすると、架橋ポリエチ
レンテープRTが冷却固化して膨張した状態に固定され
るため、その外側のゴム系の熱収縮チューブW1 は、常
温での収縮を規制されて拡径状態に維持されるが、最下
層のゴム系の熱収縮チューブW3 は、その内側に縮径を
規制する部材がないため、常温において一定量縮径し
て、架橋ポリエチレンテープRTの内面から分離する。
【0042】次に、クリッパ20,20を外して加熱用
マンドレル12から抜き取り、両端のテーパ部を切除す
れば、収縮規制部材として螺旋状の架橋ポリエチレンテ
ープRTを内側に備えたゴム系熱収縮チューブWが得ら
れる。
【0043】したがって、上記のように製造することに
よって、前記第1実施例の場合と同様に高収縮率のゴム
系熱収縮チューブWを製造することができるとともに、
内周部の収縮規制部材として架橋ポリエチレンテープR
Tが、螺旋帯状に設けられているため、スリット等を形
成しなくても、ゴム系熱収縮チューブWの内周部から容
易に除去することができる。なお、常温で収縮分離した
最下層に設けられていたゴム系熱収縮チューブW3 は、
次回の製造時に同様の用途で再使用することができる。
【0044】なお、上記両実施例においては、導体接続
用の熱収縮チューブについて説明したが、導体接続用以
外の各種用途の熱収縮チューブの製造方法にも応用する
ことができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の熱収縮チ
ューブは、チューブ内側に収縮規制部材が設けられてい
るので、非加熱状態での収縮が防止されて、高い収縮率
の製品とすることができる。
【0046】また、この発明の熱収縮チューブの製造方
法は、チューブを加熱拡径した状態で、その内側に収縮
規制部材を配設するので、拡径時の状態に維持でき、高
い収縮率の熱収縮チューブとすることができる。
【0047】さらに、加熱用マンドレルの外側に収縮規
制部材と熱収縮チューブ材とを一体に拡径し、かつ内側
の収縮規制部材を拡径状態に冷却固定するので、収縮規
制部材を容易に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法に用いる装置の一例を示す説明
図である。
【図2】この発明の方法の押えテープ巻き付け工程を示
す図である。
【図3】同じく加熱工程を示す図である。
【図4】同じく拡径工程を示す図である。
【図5】この発明の第1実施例の方法により製造された
内導用の半導電性熱収縮チューブの収縮状態を示す断面
図である。
【図6】収縮規制パイプの除去方法を示す半導電性熱収
縮チューブの斜視図である。
【図7】収縮規制パイプの別の除去方法を示す熱収縮チ
ューブの斜視図である。
【図8】この発明の第2実施例の製造方法における加熱
用マンドレルへの素材の装着状態を示す断面図である。
【図9】第2実施例に製造方法における架橋ポリエチレ
ンテープの巻装状態を示す断面図である。
【図10】ゴム・プラスチック絶縁ケーブルの断面図で
ある。
【図11】ゴム・プラスチック絶縁ケーブル同士の接続
部の断面図である。
【符号の説明】
11…製造装置、 12…加熱用マンドレル、 13…
膨張規制パイプ、15…加熱兼冷却部、 16…加工
部、 17…エア吹込み口、 17a…通気路、 18
…高周波コイル、 20…クランパ、 21…エアコン
プレッサ、W…半導電性熱収縮チューブ、 T…押えテ
ープ、 R…収縮規制パイプ、RT…架橋ポリエチレン
テープ、 S1 …直線状のスリット、 S2 …螺旋状の
スリット、 S3 …螺旋状のミシン目、 S4 …螺旋状
の細溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷田 光隆 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 益子 耕一 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の温度以上に加熱されると縮径する
    ゴム系の熱収縮チューブの内側に、このチューブの一定
    以上の縮径を規制する収縮規制部材が離脱可能に設けら
    れていることを特徴とする熱収縮チューブ。
  2. 【請求項2】 所定の温度以上に加熱されると縮径する
    ゴム系の熱収縮チューブの製造方法において、 前記ゴム系の熱収縮チューブを更に加熱拡径し、二次拡
    径したこのチューブの内側に、このチューブの常温時に
    おける縮径を規制する収縮規制部材を離脱可能に挿入し
    た後、この拡径状態を冷却固定することを特徴とする熱
    収縮チューブの製造方法。
  3. 【請求項3】 所定の温度以上に加熱されると縮径する
    ゴム系の熱収縮チューブの製造方法において、 加熱用マンドレルの外周に、常温で硬質の熱可塑性樹脂
    からなるチューブを装着し、このチューブの外側にゴム
    系の熱収縮チューブ材を密着するように重ねて設けた
    後、加熱用マンドレルを昇温させて、この2つのチュー
    ブを同時に加熱するとともに、所定寸法まで一体に拡径
    し、次に冷却して前記熱収縮チューブの内側の収縮規制
    部材を、拡径された状態に固定することを特徴とする熱
    収縮チューブの製造方法。
  4. 【請求項4】 所定の温度以上に加熱されると縮径する
    ゴム系の熱収縮チューブの製造方法において、 加熱用マンドレルの外周に、ゴム系の熱収縮チューブを
    加熱収縮させることによって密着させ、その周面上に熱
    可塑性樹脂からなる厚肉のテープを、重ねないように隙
    間を設けて螺旋状に巻き付けた後、その上にゴム系の熱
    収縮チューブを被せるとともに加熱収縮させることによ
    って密着させ、この状態で加熱用マンドレルを昇温させ
    て、前記テープの軟化点に達した時点で前記ゴム系の熱
    収縮チューブ内にエアを圧入して所定寸法まで一体に膨
    張させ、エア圧を維持しながらこの膨張させた状態を冷
    却固定した後、マンドレルから外すことを特徴とする熱
    収縮チューブの製造方法。
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