JPH06190400A - 有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法並びに併合処理装置 - Google Patents
有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法並びに併合処理装置Info
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- JPH06190400A JPH06190400A JP4345054A JP34505492A JPH06190400A JP H06190400 A JPH06190400 A JP H06190400A JP 4345054 A JP4345054 A JP 4345054A JP 34505492 A JP34505492 A JP 34505492A JP H06190400 A JPH06190400 A JP H06190400A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 洗浄工程を設けることなく、しかも生石灰を
原料として用いることなく有機及び無機汚泥の処理を同
時に行い得る熱効率の高い併合処理装置を提供する。 【構成】 流動層炉1で有機汚泥の燃焼とCaCO3 の
熱分解とを行い、生成する過剰のCaOにより燃焼排ガ
スの一次脱硫を行う。排出される高温焼却混合物を熱交
換用の空気加熱器2を経て乾燥機3に送り、ここで含水
無機汚泥と接触させることにより、未反応のCaOと水
とによって燃焼排ガスの二次脱硫を行う。同時に、高温
焼却混合物に含有される多量の熱により含水無機汚泥の
水分除去を行う。その後、サイクロン6及び乾式集塵機
7により固気分離を行う。分離された固形物と含水無機
汚泥とを水和固化装置8で混合してCaOによる水和固
化反応を行い、更に分級装置11で分級して改良土を得
る。
原料として用いることなく有機及び無機汚泥の処理を同
時に行い得る熱効率の高い併合処理装置を提供する。 【構成】 流動層炉1で有機汚泥の燃焼とCaCO3 の
熱分解とを行い、生成する過剰のCaOにより燃焼排ガ
スの一次脱硫を行う。排出される高温焼却混合物を熱交
換用の空気加熱器2を経て乾燥機3に送り、ここで含水
無機汚泥と接触させることにより、未反応のCaOと水
とによって燃焼排ガスの二次脱硫を行う。同時に、高温
焼却混合物に含有される多量の熱により含水無機汚泥の
水分除去を行う。その後、サイクロン6及び乾式集塵機
7により固気分離を行う。分離された固形物と含水無機
汚泥とを水和固化装置8で混合してCaOによる水和固
化反応を行い、更に分級装置11で分級して改良土を得
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃水処理プラントから
排出される活性汚泥等の有機汚泥と、建設現場に於ける
掘削等により排出される無機汚泥とを同時に処理するた
めの併合処理方法及び併合処理装置に関する。
排出される活性汚泥等の有機汚泥と、建設現場に於ける
掘削等により排出される無機汚泥とを同時に処理するた
めの併合処理方法及び併合処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物のうち、廃水処理プラントか
ら排出される活性汚泥に代表される有機汚泥や、建設現
場で使用される掘削用のシールド機から排出される泥土
等の無機汚泥は、含水率が高いのが特徴である。このよ
うな高含水率の汚泥の処理には、通常、何らかの安定化
処理が必要であり、この安定化処理を行うための種々の
方法及び装置が開発されている。
ら排出される活性汚泥に代表される有機汚泥や、建設現
場で使用される掘削用のシールド機から排出される泥土
等の無機汚泥は、含水率が高いのが特徴である。このよ
うな高含水率の汚泥の処理には、通常、何らかの安定化
処理が必要であり、この安定化処理を行うための種々の
方法及び装置が開発されている。
【0003】これらの高含水率の汚泥のうち、活性汚泥
等の有機汚泥は、例えば流動層炉を用いた焼却による処
理が従来より行われている。この種の有機汚泥処理装置
として、1991年に社団法人の日本下水道協会から発
行された「下水道維持管理指針」第512〜513頁に
記載されているものがある。図2にこの文献に記載され
た有機汚泥処理装置の概略構成を示す。この処理装置で
は、まず、流動層炉31に有機汚泥と必要に応じて重油
が供給される。流動層炉31内では有機汚泥は重油と共
に燃焼され、高温(約700〜800℃)の燃焼排ガス
となって空気加熱器32に導かれる。ここで、有機汚泥
は硫黄分を含有しているため、流動層炉31から排出さ
れる燃焼排ガスは有害な硫黄酸化物(所謂SOX )を含
んでいる。
等の有機汚泥は、例えば流動層炉を用いた焼却による処
理が従来より行われている。この種の有機汚泥処理装置
として、1991年に社団法人の日本下水道協会から発
行された「下水道維持管理指針」第512〜513頁に
記載されているものがある。図2にこの文献に記載され
た有機汚泥処理装置の概略構成を示す。この処理装置で
は、まず、流動層炉31に有機汚泥と必要に応じて重油
が供給される。流動層炉31内では有機汚泥は重油と共
に燃焼され、高温(約700〜800℃)の燃焼排ガス
となって空気加熱器32に導かれる。ここで、有機汚泥
は硫黄分を含有しているため、流動層炉31から排出さ
れる燃焼排ガスは有害な硫黄酸化物(所謂SOX )を含
んでいる。
【0004】空気加熱器32に送られた燃焼排ガスは、
流動ブロワ34から流動層炉31に送られる空気との間
の熱交換により約500℃に冷却され、更に白煙防止予
熱器33で白煙防止ファン35から送られる空気との間
で熱交換されて約300℃に冷却される。冷却後の燃焼
排ガスはサイクロン36及び集塵機37によって固形物
と排ガスとに分離され、固形物は灰貯留ホッパ38に貯
留される。また、排ガスは排ガス誘引ファン39によっ
て洗浄塔40に導入される。
流動ブロワ34から流動層炉31に送られる空気との間
の熱交換により約500℃に冷却され、更に白煙防止予
熱器33で白煙防止ファン35から送られる空気との間
で熱交換されて約300℃に冷却される。冷却後の燃焼
排ガスはサイクロン36及び集塵機37によって固形物
と排ガスとに分離され、固形物は灰貯留ホッパ38に貯
留される。また、排ガスは排ガス誘引ファン39によっ
て洗浄塔40に導入される。
【0005】洗浄塔40では、排ガス中に含有される硫
黄酸化物及びばいじんを除去するため、アルカリ貯留タ
ンク41に貯留されている水酸化ナトリウム等のアルカ
リ水溶液による洗浄が行われる。アルカリ洗浄によって
硫黄酸化物を除去した燃焼排ガスは、白煙防止予熱器3
3から送られてくる空気と共に大気中に排出される。
黄酸化物及びばいじんを除去するため、アルカリ貯留タ
ンク41に貯留されている水酸化ナトリウム等のアルカ
リ水溶液による洗浄が行われる。アルカリ洗浄によって
硫黄酸化物を除去した燃焼排ガスは、白煙防止予熱器3
3から送られてくる空気と共に大気中に排出される。
【0006】また、排ガスの洗浄に用いられたアルカリ
洗浄廃水は、pH調整の後に廃水処理プラント等で処理
が行われることになる。
洗浄廃水は、pH調整の後に廃水処理プラント等で処理
が行われることになる。
【0007】一方、前述の無機汚泥は、単に生石灰、高
分子固化剤等の添加による固化処理が従来より行われて
いる。この種の先行技術に特開平2−211300号公
報がある。固化処理が施された無機汚泥は、多くの場
合、埋め戻し材として再び地中に戻されることになる。
分子固化剤等の添加による固化処理が従来より行われて
いる。この種の先行技術に特開平2−211300号公
報がある。固化処理が施された無機汚泥は、多くの場
合、埋め戻し材として再び地中に戻されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように有機汚泥
の焼却処理を行う場合、有害な硫黄酸化物及びばいじん
を除去するためにアルカリ水溶液による湿式洗浄を行う
必要がある。ところが、湿式洗浄を行うとその排水によ
る二次公害への対策が必要となるという問題点がある。
また、図2の有機汚泥処理装置では空気加熱器32及び
白煙防止予熱器33に於いて熱回収が行われているもの
の、約300℃もの高温の排ガスに含有される熱が利用
されずに廃棄されている。従って、図2の有機汚泥処理
装置では、効率的な熱利用が行われていないという問題
点がある。
の焼却処理を行う場合、有害な硫黄酸化物及びばいじん
を除去するためにアルカリ水溶液による湿式洗浄を行う
必要がある。ところが、湿式洗浄を行うとその排水によ
る二次公害への対策が必要となるという問題点がある。
また、図2の有機汚泥処理装置では空気加熱器32及び
白煙防止予熱器33に於いて熱回収が行われているもの
の、約300℃もの高温の排ガスに含有される熱が利用
されずに廃棄されている。従って、図2の有機汚泥処理
装置では、効率的な熱利用が行われていないという問題
点がある。
【0009】一方、無機汚泥の生石灰又は高分子固化剤
を用いた固化処理では、生石灰及び高分子固化剤が高価
であるため、ランニングコストが高いという問題点があ
る。
を用いた固化処理では、生石灰及び高分子固化剤が高価
であるため、ランニングコストが高いという問題点があ
る。
【0010】また、生石灰は吸湿による発熱の危険性と
固化能力の低下の問題があるため、貯蔵に際しては特別
の配慮を払わなければならないという問題点がある。
固化能力の低下の問題があるため、貯蔵に際しては特別
の配慮を払わなければならないという問題点がある。
【0011】なお、上記で特開平2−211300号公
報に記載の含水泥土の溶融処理方法およびその装置を挙
げたが、この処理方法およびその装置は無機汚泥のみを
処理するものであり、有機汚泥を処理するものではな
い。つまり、従来の汚泥装置は、無機汚泥のみ又は有機
汚泥のみを処理するものであった。
報に記載の含水泥土の溶融処理方法およびその装置を挙
げたが、この処理方法およびその装置は無機汚泥のみを
処理するものであり、有機汚泥を処理するものではな
い。つまり、従来の汚泥装置は、無機汚泥のみ又は有機
汚泥のみを処理するものであった。
【0012】本発明はこのような従来の問題点を一挙に
解決するものであり、本発明の目的は、硫黄酸化物除去
のための湿式洗浄を行うことなく有機汚泥の処理を行う
ことができ、しかも高価な生石灰又は高分子固化剤を用
いることなく無機汚泥の処理を同時に行うことができ
る、熱効率の高い有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法
並びに併合処理装置を提供することである。
解決するものであり、本発明の目的は、硫黄酸化物除去
のための湿式洗浄を行うことなく有機汚泥の処理を行う
ことができ、しかも高価な生石灰又は高分子固化剤を用
いることなく無機汚泥の処理を同時に行うことができ
る、熱効率の高い有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法
並びに併合処理装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る有機汚泥及
び無機汚泥の併合処理方法は、(1)有機汚泥と、該有
機汚泥中の硫黄分に対し過剰当量のカルシウムを含有す
る、炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムからなる群か
ら選択されるカルシウム化合物とを加熱することによ
り、前記有機汚泥を燃焼させると共に前記カルシウム化
合物から生石灰を生成させ、該生石灰によって前記有機
汚泥の燃焼排ガスの一次脱硫を行う第1の工程と、
(2)該第1の工程に於いて排出される高温焼却混合物
と含水無機汚泥とを接触させることにより、前記高温焼
却混合物中に含有される前記生石灰と前記含水無機汚泥
に含有される水分とによる前記燃焼排ガスの二次脱硫
と、前記高温焼却混合物中に含有される熱による前記含
水無機汚泥の乾燥とを行う第2の工程と、(3)該第2
の工程に於いて排出される混合排出物中のガスと固形物
とを分離する第3の工程と、(4)該第3の工程に於い
て分離された固形物に水分を加えて該固形物に含有され
る前記生石灰の水和固化反応を行うことにより、改良土
を生成する第4の工程とを有することを特徴とする。
び無機汚泥の併合処理方法は、(1)有機汚泥と、該有
機汚泥中の硫黄分に対し過剰当量のカルシウムを含有す
る、炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムからなる群か
ら選択されるカルシウム化合物とを加熱することによ
り、前記有機汚泥を燃焼させると共に前記カルシウム化
合物から生石灰を生成させ、該生石灰によって前記有機
汚泥の燃焼排ガスの一次脱硫を行う第1の工程と、
(2)該第1の工程に於いて排出される高温焼却混合物
と含水無機汚泥とを接触させることにより、前記高温焼
却混合物中に含有される前記生石灰と前記含水無機汚泥
に含有される水分とによる前記燃焼排ガスの二次脱硫
と、前記高温焼却混合物中に含有される熱による前記含
水無機汚泥の乾燥とを行う第2の工程と、(3)該第2
の工程に於いて排出される混合排出物中のガスと固形物
とを分離する第3の工程と、(4)該第3の工程に於い
て分離された固形物に水分を加えて該固形物に含有され
る前記生石灰の水和固化反応を行うことにより、改良土
を生成する第4の工程とを有することを特徴とする。
【0014】また、前記第4の工程は、前記第3の工程
に於いて分離された固形物に含水無機汚泥を加えて該固
形物に含有される前記生石灰の水和反応を行う構成とす
ることができる。
に於いて分離された固形物に含水無機汚泥を加えて該固
形物に含有される前記生石灰の水和反応を行う構成とす
ることができる。
【0015】本発明に係る有機汚泥及び無機汚泥の併合
処理装置は、(1)有機汚泥と、該有機汚泥中に含有さ
れる硫黄分に対し過剰当量のカルシウムを含有する、炭
酸カルシウム及び水酸化カルシウムからなる群から選択
されるカルシウム化合物とを加熱することにより、前記
有機汚泥を燃焼させると共に前記カルシウム化合物から
生石灰を生成させ、該生石灰によって前記有機汚泥の燃
焼排ガスの一次脱硫を行う焼却炉と、(2)該焼却炉か
ら排出される高温焼却混合物と含水無機汚泥とを接触さ
せることにより、前記高温焼却混合物中に含有される前
記生石灰と前記含水無機汚泥に含有される水分とによる
前記燃焼排ガスの二次脱硫と、前記高温焼却混合物中に
含有される熱による前記含水無機汚泥の乾燥とを行う乾
燥機と、(3)該乾燥機から排出される混合排出物中の
ガスと固形物とを分離する固気分離装置と、(4)該固
気分離装置に於いて分離された固形物に水分を加えて該
固形物に含有される前記生石灰の水和固化反応を行うこ
とにより、改良土を生成する水和固化装置とを備えたこ
とを特徴とする。
処理装置は、(1)有機汚泥と、該有機汚泥中に含有さ
れる硫黄分に対し過剰当量のカルシウムを含有する、炭
酸カルシウム及び水酸化カルシウムからなる群から選択
されるカルシウム化合物とを加熱することにより、前記
有機汚泥を燃焼させると共に前記カルシウム化合物から
生石灰を生成させ、該生石灰によって前記有機汚泥の燃
焼排ガスの一次脱硫を行う焼却炉と、(2)該焼却炉か
ら排出される高温焼却混合物と含水無機汚泥とを接触さ
せることにより、前記高温焼却混合物中に含有される前
記生石灰と前記含水無機汚泥に含有される水分とによる
前記燃焼排ガスの二次脱硫と、前記高温焼却混合物中に
含有される熱による前記含水無機汚泥の乾燥とを行う乾
燥機と、(3)該乾燥機から排出される混合排出物中の
ガスと固形物とを分離する固気分離装置と、(4)該固
気分離装置に於いて分離された固形物に水分を加えて該
固形物に含有される前記生石灰の水和固化反応を行うこ
とにより、改良土を生成する水和固化装置とを備えたこ
とを特徴とする。
【0016】また、前記水和固化装置は、前記固気分離
装置で分離された固形物に含水無機汚泥を加えて該固形
物に含有される前記生石灰の水和反応を行う構成とする
ことができる。
装置で分離された固形物に含水無機汚泥を加えて該固形
物に含有される前記生石灰の水和反応を行う構成とする
ことができる。
【0017】
【作用】上記の構成よりなる有機汚泥及び無機汚泥の併
合処理方法に於いては、有機汚泥はカルシウム化合物と
共に加熱される。ここで、カルシウム化合物とは炭酸カ
ルシウム及び/又は水酸化カルシウムであり、使用され
るカルシウム化合物の量は、有機汚泥中の硫黄化分に対
し過剰当量のカルシウムを含有するように決められる。
有機汚泥とカルシウム化合物との加熱により、有機汚泥
は焼却され、それと同時にカルシウム化合物は、以下に
示すように、熱分解によって生石灰と二酸化炭素又は水
とを生成する。 CaCO3 → CaO+CO2 Ca(OH)2 → CaO+H2 O 生成した生石灰の一部は、以下に示すように、有機汚泥
の燃焼排ガス中に含まれる硫黄酸化物と結合し、 CaO+SO2 +1/2 O2 → CaSO4 硫酸カルシウムを生成する(一次脱硫工程)。この一次
脱硫工程により、燃焼排ガス中に含まれる硫黄酸化物の
約80%が除去される。
合処理方法に於いては、有機汚泥はカルシウム化合物と
共に加熱される。ここで、カルシウム化合物とは炭酸カ
ルシウム及び/又は水酸化カルシウムであり、使用され
るカルシウム化合物の量は、有機汚泥中の硫黄化分に対
し過剰当量のカルシウムを含有するように決められる。
有機汚泥とカルシウム化合物との加熱により、有機汚泥
は焼却され、それと同時にカルシウム化合物は、以下に
示すように、熱分解によって生石灰と二酸化炭素又は水
とを生成する。 CaCO3 → CaO+CO2 Ca(OH)2 → CaO+H2 O 生成した生石灰の一部は、以下に示すように、有機汚泥
の燃焼排ガス中に含まれる硫黄酸化物と結合し、 CaO+SO2 +1/2 O2 → CaSO4 硫酸カルシウムを生成する(一次脱硫工程)。この一次
脱硫工程により、燃焼排ガス中に含まれる硫黄酸化物の
約80%が除去される。
【0018】なお、上述のカルシウム化合物は有機汚泥
と共に焼却炉に供給するのが一般的であるが、有機汚泥
の焼却前の段階で予め水酸化カルシウムが添加されてい
る場合がある。この場合には、その含有量に応じて焼却
炉に供給するカルシウム化合物の量を減らすことができ
る。
と共に焼却炉に供給するのが一般的であるが、有機汚泥
の焼却前の段階で予め水酸化カルシウムが添加されてい
る場合がある。この場合には、その含有量に応じて焼却
炉に供給するカルシウム化合物の量を減らすことができ
る。
【0019】一次脱硫後に排出される高温焼却混合物
は、燃焼排ガスとカルシウム化合物から生成する過剰の
生石灰とを含有している。この高温焼却混合物を含水無
機汚泥と接触させると、生石灰と未反応の硫黄酸化物と
無機汚泥中の水との反応が以下のように起こり、 CaO+SO2 +1/2 H2 O → CaSO3 ・1/2 H
2 O 亜硫酸カルシウムが生成する(二次脱硫)。この反応は
含水無機汚泥の粒子表面で行われるため、燃焼排ガス中
の硫黄酸化物の濃度が低い場合にも十分な速度で進行す
る。この二次脱硫と前述の一次脱硫とによって約90%
の脱硫率を達成することができる。また、高温焼却混合
物は多量の熱を含有しているので、これと接触した無機
汚泥の水分の多くは除去されることになる。
は、燃焼排ガスとカルシウム化合物から生成する過剰の
生石灰とを含有している。この高温焼却混合物を含水無
機汚泥と接触させると、生石灰と未反応の硫黄酸化物と
無機汚泥中の水との反応が以下のように起こり、 CaO+SO2 +1/2 H2 O → CaSO3 ・1/2 H
2 O 亜硫酸カルシウムが生成する(二次脱硫)。この反応は
含水無機汚泥の粒子表面で行われるため、燃焼排ガス中
の硫黄酸化物の濃度が低い場合にも十分な速度で進行す
る。この二次脱硫と前述の一次脱硫とによって約90%
の脱硫率を達成することができる。また、高温焼却混合
物は多量の熱を含有しているので、これと接触した無機
汚泥の水分の多くは除去されることになる。
【0020】二次脱硫及び水分除去後の混合排出物は燃
焼排ガスと固形物とに分離される。
焼排ガスと固形物とに分離される。
【0021】分離された固形物には水分が加えられ、こ
の水分により、固形物中に含有される生石灰は水和固化
反応を起こして水酸化カルシウムを生成する。この水和
固化反応により、最終生成物が改良土として得られる。
なお、上述の水分は注水又は水の噴霧により加えてもよ
いが、含水無機汚泥の添加によってもよい。
の水分により、固形物中に含有される生石灰は水和固化
反応を起こして水酸化カルシウムを生成する。この水和
固化反応により、最終生成物が改良土として得られる。
なお、上述の水分は注水又は水の噴霧により加えてもよ
いが、含水無機汚泥の添加によってもよい。
【0022】本発明の構成によれば、生石灰が炭酸カル
シウム又は水酸化カルシウムから得られるので、原料と
して生石灰を使用する必要がない。また、生成した生石
灰は二回の脱硫工程で硫黄酸化物の除去に用いられるの
で、高い脱硫率を達成することができ、従って、従来の
ように湿式洗浄の工程を設ける必要がなくなる。これに
加えて、生成した生石灰は固化材として使用することが
できるので、無機汚泥の固化にも使用することができ
る。更に、有機汚泥の燃焼の際に発生する多量の熱量を
無機汚泥の乾燥に用いることができるので、非常に高い
熱効率で有機汚泥及び無機汚泥の併合処理を行うことが
できる。
シウム又は水酸化カルシウムから得られるので、原料と
して生石灰を使用する必要がない。また、生成した生石
灰は二回の脱硫工程で硫黄酸化物の除去に用いられるの
で、高い脱硫率を達成することができ、従って、従来の
ように湿式洗浄の工程を設ける必要がなくなる。これに
加えて、生成した生石灰は固化材として使用することが
できるので、無機汚泥の固化にも使用することができ
る。更に、有機汚泥の燃焼の際に発生する多量の熱量を
無機汚泥の乾燥に用いることができるので、非常に高い
熱効率で有機汚泥及び無機汚泥の併合処理を行うことが
できる。
【0023】本発明の有機汚泥及び無機汚泥の併合処理
装置は、上記の有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法を
実施するものであり、焼却炉に於いて有機汚泥とカルシ
ウム化合物とが加熱され、有機汚泥の焼却と同時にカル
シウム化合物の熱分解が行われる。更に焼却炉内では、
生成した酸化カルシウムが硫黄酸化物と結合して硫酸カ
ルシウムを生成する一次脱硫工程が行われる。
装置は、上記の有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法を
実施するものであり、焼却炉に於いて有機汚泥とカルシ
ウム化合物とが加熱され、有機汚泥の焼却と同時にカル
シウム化合物の熱分解が行われる。更に焼却炉内では、
生成した酸化カルシウムが硫黄酸化物と結合して硫酸カ
ルシウムを生成する一次脱硫工程が行われる。
【0024】焼却炉から排出される高温焼却混合物は乾
燥機に送られ、この乾燥機では生石灰と未反応の硫黄酸
化物と含水無機汚泥中の水との反応により、亜硫酸カル
シウムを生成する二次脱硫が行われる。また、これと同
時に、高温焼却混合物に含有される多量の熱による含水
無機汚泥の水分除去が行われる。
燥機に送られ、この乾燥機では生石灰と未反応の硫黄酸
化物と含水無機汚泥中の水との反応により、亜硫酸カル
シウムを生成する二次脱硫が行われる。また、これと同
時に、高温焼却混合物に含有される多量の熱による含水
無機汚泥の水分除去が行われる。
【0025】二次脱硫及び水分除去後の混合排出物は、
固気分離装置に於いて燃焼排ガスと固形物とに分離され
る。
固気分離装置に於いて燃焼排ガスと固形物とに分離され
る。
【0026】分離された固形物は水和固化装置に導入さ
れて水分が加えられる。この水分により、固形物中に含
有される生石灰は水和固化反応を起こして水酸化カルシ
ウムを生成する。この水和固化反応により、最終生成物
が改良土として排出される。
れて水分が加えられる。この水分により、固形物中に含
有される生石灰は水和固化反応を起こして水酸化カルシ
ウムを生成する。この水和固化反応により、最終生成物
が改良土として排出される。
【0027】この水分は、上述と同様に、注水、噴霧又
は含水無機汚泥の添加によって加えることができる。
は含水無機汚泥の添加によって加えることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1に本発明の有機汚泥及び無機汚泥の併
合処理装置の概略構成を示す。本実施例の併合処理装置
は、有機汚泥の焼却と炭酸カルシウムの熱分解とを行う
と共に、有機汚泥の燃焼排ガスの一次脱硫を行う流動層
炉1と、流動層炉1から排出される高温焼却混合物と流
動層炉1へ送風される空気との間の熱交換を行う空気加
熱器2とを有している。空気加熱器2を介して流動層炉
1へ送風される空気は空気ブロワ4によって供給されて
いる。
に説明する。図1に本発明の有機汚泥及び無機汚泥の併
合処理装置の概略構成を示す。本実施例の併合処理装置
は、有機汚泥の焼却と炭酸カルシウムの熱分解とを行う
と共に、有機汚泥の燃焼排ガスの一次脱硫を行う流動層
炉1と、流動層炉1から排出される高温焼却混合物と流
動層炉1へ送風される空気との間の熱交換を行う空気加
熱器2とを有している。空気加熱器2を介して流動層炉
1へ送風される空気は空気ブロワ4によって供給されて
いる。
【0029】また、本実施例の併合処理装置は、流動層
炉1から空気加熱器2を介して排出される高温焼却混合
物と無機汚泥とを接触させて二次脱硫を行う乾燥機3
と、乾燥機3からの排出物の固形物とガスとを分離する
サイクロン6と、サイクロン6で分離されたガスに含ま
れる粒子径の小さいばいじん等を分離する乾式集塵機7
とを有している。サイクロン6で分離されたガスは、乾
燥ブロワ5によって乾式集塵機7に供給される。本実施
例では、サイクロン6と乾式集塵機7と乾燥ブロワ5と
によって固気分離装置が構成されている。
炉1から空気加熱器2を介して排出される高温焼却混合
物と無機汚泥とを接触させて二次脱硫を行う乾燥機3
と、乾燥機3からの排出物の固形物とガスとを分離する
サイクロン6と、サイクロン6で分離されたガスに含ま
れる粒子径の小さいばいじん等を分離する乾式集塵機7
とを有している。サイクロン6で分離されたガスは、乾
燥ブロワ5によって乾式集塵機7に供給される。本実施
例では、サイクロン6と乾式集塵機7と乾燥ブロワ5と
によって固気分離装置が構成されている。
【0030】更に、本実施例の装置は、乾式集塵機7で
ばいじん等が除去されたガスを煙突10を介して排出す
る排ガスブロワ9と、サイクロン6及び乾式集塵機7で
分離された固形物と含水無機汚泥とを混合して、該固形
物中に含まれる生石灰による水和固化反応を行う水和固
化装置8と、水和固化装置8で得られる混合物を分級す
る分級装置11とを有している。
ばいじん等が除去されたガスを煙突10を介して排出す
る排ガスブロワ9と、サイクロン6及び乾式集塵機7で
分離された固形物と含水無機汚泥とを混合して、該固形
物中に含まれる生石灰による水和固化反応を行う水和固
化装置8と、水和固化装置8で得られる混合物を分級す
る分級装置11とを有している。
【0031】上記構成を有する本実施例の併合処理装置
では、以下のようにして有機汚泥及び無機汚泥の併合処
理が行われる。まず、有機汚泥である下水汚泥脱水ケー
キ、石灰石(炭酸カルシウム)及び重油が、予め800
℃に加熱されている流動層炉1に供給される。下水汚泥
脱水ケーキの含水率は50〜90%である。石灰石の供
給量は、下水汚泥脱水ケーキ中に含まれる硫黄分に対し
て5倍当量以上のカルシウムが添加されるように決めら
れる。下水汚泥脱水ケーキに既に水酸化カルシウムが添
加されている場合には、カルシウムの量が上記当量とな
るように石灰石の供給量を調節すればよい。また、流動
層炉1内の温度は、炭酸カルシウム及び/又は水酸化カ
ルシウムの分解温度以上に設定する必要がある。
では、以下のようにして有機汚泥及び無機汚泥の併合処
理が行われる。まず、有機汚泥である下水汚泥脱水ケー
キ、石灰石(炭酸カルシウム)及び重油が、予め800
℃に加熱されている流動層炉1に供給される。下水汚泥
脱水ケーキの含水率は50〜90%である。石灰石の供
給量は、下水汚泥脱水ケーキ中に含まれる硫黄分に対し
て5倍当量以上のカルシウムが添加されるように決めら
れる。下水汚泥脱水ケーキに既に水酸化カルシウムが添
加されている場合には、カルシウムの量が上記当量とな
るように石灰石の供給量を調節すればよい。また、流動
層炉1内の温度は、炭酸カルシウム及び/又は水酸化カ
ルシウムの分解温度以上に設定する必要がある。
【0032】なお、炭酸カルシウム及び水酸化カルシウ
ムの当量は特に限定されるものではなく、処理すべき有
機汚泥及び無機汚泥の比率、各含水量等に応じて適宜決
めればよいが、通常、硫黄分に対して5倍当量以上であ
ればよい。この当量数が5倍より小さいと、燃焼排ガス
の脱硫率が低くなると共に無機汚泥の水和固化が十分に
行われないので好ましくない。
ムの当量は特に限定されるものではなく、処理すべき有
機汚泥及び無機汚泥の比率、各含水量等に応じて適宜決
めればよいが、通常、硫黄分に対して5倍当量以上であ
ればよい。この当量数が5倍より小さいと、燃焼排ガス
の脱硫率が低くなると共に無機汚泥の水和固化が十分に
行われないので好ましくない。
【0033】流動層炉1に供給された下水汚泥脱水ケー
キは、燃焼によって燃焼排ガスと、ばいじん等の固形物
とを生成する。燃焼排ガスには、下水汚泥脱水ケーキ中
に含まれていた硫黄分の酸化によって生ずる硫黄酸化物
が含まれている。また、石灰石は熱分解によって生石灰
と二酸化炭素とに分解される。熱分解によって生成した
生石灰の一部は、燃焼排ガス中に含まれている硫黄酸化
物と反応して硫酸カルシウム(石膏)を生成する一次脱
硫に使用される。この一次脱硫工程により、燃焼排ガス
中に含まれる硫黄酸化物の約80%が除去される。
キは、燃焼によって燃焼排ガスと、ばいじん等の固形物
とを生成する。燃焼排ガスには、下水汚泥脱水ケーキ中
に含まれていた硫黄分の酸化によって生ずる硫黄酸化物
が含まれている。また、石灰石は熱分解によって生石灰
と二酸化炭素とに分解される。熱分解によって生成した
生石灰の一部は、燃焼排ガス中に含まれている硫黄酸化
物と反応して硫酸カルシウム(石膏)を生成する一次脱
硫に使用される。この一次脱硫工程により、燃焼排ガス
中に含まれる硫黄酸化物の約80%が除去される。
【0034】流動層炉1から排出される高温焼却混合物
は、一次脱硫を終えた燃焼排ガスとカルシウム化合物か
ら生成する過剰の生石灰とを含有している。この高温焼
却混合物の温度は約800℃である。この高温焼却混合
物は空気加熱器2へ送られ、空気ブロワ4によって供給
される空気との間で熱交換が行われる。空気加熱器2と
しては多管式、プレート式等の各種の型式のものを用い
ることができる。空気加熱器2での熱交換により、空気
ブロワ4から供給される空気は約500℃まで加熱さ
れ、流動層炉1での燃焼に供される。一方、高温焼却混
合物は約500℃まで冷却されて空気加熱器2から排出
される。
は、一次脱硫を終えた燃焼排ガスとカルシウム化合物か
ら生成する過剰の生石灰とを含有している。この高温焼
却混合物の温度は約800℃である。この高温焼却混合
物は空気加熱器2へ送られ、空気ブロワ4によって供給
される空気との間で熱交換が行われる。空気加熱器2と
しては多管式、プレート式等の各種の型式のものを用い
ることができる。空気加熱器2での熱交換により、空気
ブロワ4から供給される空気は約500℃まで加熱さ
れ、流動層炉1での燃焼に供される。一方、高温焼却混
合物は約500℃まで冷却されて空気加熱器2から排出
される。
【0035】乾燥機3では、空気加熱器2から排出され
る高温焼却混合物と、無機汚泥である建設残土の一部と
を加えてこれらを接触させることにより、二次脱硫が行
われる。乾燥機3としては、気流乾燥機、流動乾燥機等
の気体と固体とが直接接触するタイプのものが適してい
る。建設残土の含水率は30〜60%である。この二次
脱硫工程では、高温焼却混合物に含有される生石灰と未
反応の硫黄酸化物と建設残土中の水が反応し、亜硫酸カ
ルシウムが生成する(二次脱硫)。この反応は建設残土
に含まれている汚泥粒子の表面で行われる。汚泥粒子の
総表面は非常に大きいので、燃焼排ガス中の硫黄酸化物
の濃度が低い場合にも十分な脱硫を行うことができる。
この二次脱硫と前述の一次脱硫とによって90%以上の
脱硫率を達成することができる。また、高温焼却混合物
は多量の熱量を有しており、この熱量は建設残土に含ま
れている水分を除去するために使用される。この水分除
去操作により、乾燥機3から排出される混合排出物の温
度は、約100℃まで低下する。
る高温焼却混合物と、無機汚泥である建設残土の一部と
を加えてこれらを接触させることにより、二次脱硫が行
われる。乾燥機3としては、気流乾燥機、流動乾燥機等
の気体と固体とが直接接触するタイプのものが適してい
る。建設残土の含水率は30〜60%である。この二次
脱硫工程では、高温焼却混合物に含有される生石灰と未
反応の硫黄酸化物と建設残土中の水が反応し、亜硫酸カ
ルシウムが生成する(二次脱硫)。この反応は建設残土
に含まれている汚泥粒子の表面で行われる。汚泥粒子の
総表面は非常に大きいので、燃焼排ガス中の硫黄酸化物
の濃度が低い場合にも十分な脱硫を行うことができる。
この二次脱硫と前述の一次脱硫とによって90%以上の
脱硫率を達成することができる。また、高温焼却混合物
は多量の熱量を有しており、この熱量は建設残土に含ま
れている水分を除去するために使用される。この水分除
去操作により、乾燥機3から排出される混合排出物の温
度は、約100℃まで低下する。
【0036】二次脱硫及び水分除去が行われた混合排出
物は、サイクロン6に送られて燃焼排ガスと固形物とに
分離される。サイクロン6で分離された燃焼排ガスは乾
燥ブロワ5によって乾式集塵機7に送られる。乾式集塵
機7では更に粒径の小さいばいじん等の固形物が除去さ
れる。ばいじん除去後の燃焼排ガスは排ガスブロワ9に
よって煙突10を介して大気中に放出される。
物は、サイクロン6に送られて燃焼排ガスと固形物とに
分離される。サイクロン6で分離された燃焼排ガスは乾
燥ブロワ5によって乾式集塵機7に送られる。乾式集塵
機7では更に粒径の小さいばいじん等の固形物が除去さ
れる。ばいじん除去後の燃焼排ガスは排ガスブロワ9に
よって煙突10を介して大気中に放出される。
【0037】一方、サイクロン6及び乾式集塵機7で分
離された固形物は水和固化装置8に送られる。この固形
物の含水率は0〜20%である。水和固化装置8ではこ
の固形物と前述の建設残土とが混合される。建設残土は
多量の水分を含有しているので、この水分と固形物中に
含有される生石灰とが水和固化反応を起こして水酸化カ
ルシウムを生成する。この水和固化反応により得られた
混合物は分級装置11で分級され、最終生成物である改
良土が得られる。この改良土は土質改良材、埋め戻し材
等として使用することができる。
離された固形物は水和固化装置8に送られる。この固形
物の含水率は0〜20%である。水和固化装置8ではこ
の固形物と前述の建設残土とが混合される。建設残土は
多量の水分を含有しているので、この水分と固形物中に
含有される生石灰とが水和固化反応を起こして水酸化カ
ルシウムを生成する。この水和固化反応により得られた
混合物は分級装置11で分級され、最終生成物である改
良土が得られる。この改良土は土質改良材、埋め戻し材
等として使用することができる。
【0038】本実施例の併合処理装置では、生石灰が流
動層炉1に於いて炭酸カルシウムから製造されるので、
原料として生石灰を使用する必要がない。また、生成し
た生石灰は、流動層炉1に於ける一次脱硫工程と、乾燥
機3に於ける二次脱硫工程との二つの工程に於いて硫黄
酸化物の除去に用いられ、しかも生成する硫黄酸化物に
対して大過剰の生石灰が用いられるので、高い脱硫率を
達成することができる。その結果、従来のように湿式洗
浄の工程を設ける必要がなくなるので、二次排水の処理
の問題も生じない。
動層炉1に於いて炭酸カルシウムから製造されるので、
原料として生石灰を使用する必要がない。また、生成し
た生石灰は、流動層炉1に於ける一次脱硫工程と、乾燥
機3に於ける二次脱硫工程との二つの工程に於いて硫黄
酸化物の除去に用いられ、しかも生成する硫黄酸化物に
対して大過剰の生石灰が用いられるので、高い脱硫率を
達成することができる。その結果、従来のように湿式洗
浄の工程を設ける必要がなくなるので、二次排水の処理
の問題も生じない。
【0039】また、本実施例では過剰に生成する生石灰
が固化材としての機能を有するので、これを建設残土の
固化処理に使用することができ、下水処理脱水ケーキと
建設残土とを併合して処理することが可能となってい
る。
が固化材としての機能を有するので、これを建設残土の
固化処理に使用することができ、下水処理脱水ケーキと
建設残土とを併合して処理することが可能となってい
る。
【0040】更に、下水処理脱水ケーキの燃焼の際に発
生する多量の熱量を乾燥機3に於いて建設残土の乾燥に
用いることができるので、含水無機汚泥の量を低減させ
ることができる。その結果、固化に必要な生石灰の量を
低減することができる。即ち、本実施例の併合処理装置
を用いると、非常に高い熱効率で汚泥の併合処理を行う
ことができる。
生する多量の熱量を乾燥機3に於いて建設残土の乾燥に
用いることができるので、含水無機汚泥の量を低減させ
ることができる。その結果、固化に必要な生石灰の量を
低減することができる。即ち、本実施例の併合処理装置
を用いると、非常に高い熱効率で汚泥の併合処理を行う
ことができる。
【0041】尚、本実施例では焼却炉として流動層炉を
用いた場合について説明したが、本発明は他のタイプの
焼却炉を用いた場合にも適用することができる。また、
本実施例では水和固化装置8に建設残土を添加すること
により水分を添加したが、水を直接添加することもでき
る。
用いた場合について説明したが、本発明は他のタイプの
焼却炉を用いた場合にも適用することができる。また、
本実施例では水和固化装置8に建設残土を添加すること
により水分を添加したが、水を直接添加することもでき
る。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る有機汚泥及び無機汚泥の併
合処理方法並びに併合処理装置によれば、高価な生石灰
が安価な炭酸カルシウムから製造されるので、汚泥処理
コストを大幅に低減することができる。また、生成した
生石灰を用いた脱硫工程が二回行われ、しかも硫黄酸化
物に対して大過剰の生石灰が用いられるので、高い脱硫
率を達成することができる。そのうえ、湿式洗浄による
二次排水も生じない。
合処理方法並びに併合処理装置によれば、高価な生石灰
が安価な炭酸カルシウムから製造されるので、汚泥処理
コストを大幅に低減することができる。また、生成した
生石灰を用いた脱硫工程が二回行われ、しかも硫黄酸化
物に対して大過剰の生石灰が用いられるので、高い脱硫
率を達成することができる。そのうえ、湿式洗浄による
二次排水も生じない。
【0043】また、本発明の併合処理方法並びに併合処
理装置では、過剰に生成する生石灰を無機汚泥の処理に
使用することができるので、有機汚泥と無機汚泥とを併
合して処理することが可能となっている。
理装置では、過剰に生成する生石灰を無機汚泥の処理に
使用することができるので、有機汚泥と無機汚泥とを併
合して処理することが可能となっている。
【0044】更に、有機汚泥の燃焼の際に発生する多量
の熱量を無機汚泥の乾燥に用いることができるので熱効
率が非常に高く、無機汚泥の量を低減させて生石灰の必
要量を抑えることができる。
の熱量を無機汚泥の乾燥に用いることができるので熱効
率が非常に高く、無機汚泥の量を低減させて生石灰の必
要量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機汚泥及び無機汚泥の併合処理装置
の一実施例を示す概略構成図である。
の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】従来の有機汚泥処理装置の一例を示す概略構成
図である。
図である。
1…流動層炉 2…空気加熱器 3…乾燥機 6…サイクロン 7…乾式集塵機 8…水和固化装置 10…煙突 11…分級装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 11/00 101 Z 7824−4D 11/12 ZAB A 7824−4D
Claims (4)
- 【請求項1】 (1)有機汚泥と、該有機汚泥中の硫黄
分に対し過剰当量のカルシウムを含有する、炭酸カルシ
ウム及び水酸化カルシウムからなる群から選択されるカ
ルシウム化合物とを加熱することにより、前記有機汚泥
を燃焼させると共に前記カルシウム化合物から生石灰を
生成させ、該生石灰によって前記有機汚泥の燃焼排ガス
の一次脱硫を行う第1の工程と、 (2)該第1の工程に於いて排出される高温焼却混合物
と含水無機汚泥とを接触させることにより、前記高温焼
却混合物中に含有される前記生石灰と前記含水無機汚泥
に含有される水分とによる前記燃焼排ガスの二次脱硫
と、前記高温焼却混合物中に含有される熱による前記含
水無機汚泥の乾燥とを行う第2の工程と、 (3)該第2の工程に於いて排出される混合排出物中の
ガスと固形物とを分離する第3の工程と、 (4)該第3の工程に於いて分離された固形物に水分を
加えて該固形物に含有される前記生石灰の水和固化反応
を行うことにより、改良土を生成する第4の工程とを有
することを特徴とする有機汚泥及び無機汚泥の併合処理
方法。 - 【請求項2】 前記第4の工程は、前記第3の工程に於
いて分離された固形物に含水無機汚泥を加えて該固形物
に含有される前記生石灰の水和反応を行うことを特徴と
する請求項1記載の有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方
法。 - 【請求項3】 (1)有機汚泥と、該有機汚泥中に含有
される硫黄分に対し過剰当量のカルシウムを含有する、
炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムからなる群から選
択されるカルシウム化合物とを加熱することにより、前
記有機汚泥を燃焼させると共に前記カルシウム化合物か
ら生石灰を生成させ、該生石灰によって前記有機汚泥の
燃焼排ガスの一次脱硫を行う焼却炉と、 (2)該焼却炉から排出される高温焼却混合物と含水無
機汚泥とを接触させることにより、前記高温焼却混合物
中に含有される前記生石灰と前記含水無機汚泥に含有さ
れる水分とによる前記燃焼排ガスの二次脱硫と、前記高
温焼却混合物中に含有される熱による前記含水無機汚泥
の乾燥とを行う乾燥機と、 (3)該乾燥機から排出される混合排出物中のガスと固
形物とを分離する固気分離装置と、 (4)該固気分離装置に於いて分離された固形物に水分
を加えて該固形物に含有される前記生石灰の水和固化反
応を行うことにより、改良土を生成する水和固化装置と
を備えたことを特徴とする有機汚泥及び無機汚泥の併合
処理装置。 - 【請求項4】 前記水和固化装置は、前記固気分離装置
で分離された固形物に含水無機汚泥を加えて該固形物に
含有される前記生石灰の水和反応を行うことを特徴とす
る請求項3記載の有機汚泥及び無機汚泥の併合処理装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4345054A JPH06190400A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法並びに併合処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4345054A JPH06190400A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法並びに併合処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06190400A true JPH06190400A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=18373981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4345054A Pending JPH06190400A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 有機汚泥及び無機汚泥の併合処理方法並びに併合処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06190400A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107670633A (zh) * | 2016-08-02 | 2018-02-09 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种处理有机废水的方法 |
CN110152465A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-08-23 | 中化二建集团有限公司 | 一种用于石灰-石膏法脱硫的烟气脱白系统及方法 |
WO2022061958A1 (zh) * | 2020-09-27 | 2022-03-31 | 航天凯天环保科技股份有限公司 | 一种油泥无害化、资源化集成处理方法和系统 |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP4345054A patent/JPH06190400A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107670633A (zh) * | 2016-08-02 | 2018-02-09 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种处理有机废水的方法 |
CN107670633B (zh) * | 2016-08-02 | 2021-02-09 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种处理有机废水的方法 |
CN110152465A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-08-23 | 中化二建集团有限公司 | 一种用于石灰-石膏法脱硫的烟气脱白系统及方法 |
WO2020248732A1 (zh) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | 中化二建集团有限公司 | 一种用于石灰-石膏法脱硫的烟气脱白系统及方法 |
WO2022061958A1 (zh) * | 2020-09-27 | 2022-03-31 | 航天凯天环保科技股份有限公司 | 一种油泥无害化、资源化集成处理方法和系统 |
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