JPH0619004Y2 - 自動車用ドアロック装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用ドアロック装置の改良に関する。

（従来技術とその問題点） 従来、自動車用ドアロック装置において、ドアロック機
構と、該ドアロック機構のロック・アンロックを電気的
に切換えるロックコントローラとは、ドアに別々に取付
けられ、取付け後に両者を連結部材け連結するようにし
ていた。

しかしながら、近年、組付性の向上のために、ドアロッ
ク機構が組付けられたベースの下部に、ロックコントロ
ーラを一体的に取付けたドアロック装置が実用化されつ
つある。

ところで、ドアロック装置がフロントサイドドア用の場
合、センターピラーの下部にシートベルト用のリトラク
ターが設けられていると、ドアのインナーパネルがリト
ラクターと接触しないように、外方（ドア内）へ凹ませ
る必要が生じ、そうすると、この凹部が邪魔してベース
の下部にロックコントローラを取付けることが困難にな
るという問題があった。

（考案の目的） 本考案は上記のようなドアロック装置において、ロック
コントローラの取付け構造を工夫して、合理的に取付け
できるようにすることを目的とするものである。

（考案の構成） このため本考案は、ドアロック機構が組付けられたベー
スに、ロックコントローラが一体的に取付けられたドア
ロック装置であって、上記ベースの一側部には、ドアの
インナーパネルとウインドーガラスとの間で前方に立上
がった立上り部が形成されており、該立上り部の先端に
逆Ｌ字状のロックコントローラ取付部が形成され、該取
付部の内面に取付けられたロックコントローラと上記ベ
ースに組付けられたドアロック機構のロックプレートと
が連結部材で連結されていることを特徴とするものであ
る。

（考案の作用・効果） 本考案は、ドアロック機構のベースの一側部をドアのイ
ンナーパネルとウインドーガラスとの間で立上げて立上
り部を形成し、この立上り部の先端を延長した逆Ｌ字状
の取付部の内面にロックコントローラを取付けて、ドア
ロック機構のロックプレートと連結部材で連結したもの
である。

したがって、ロックコントローラをベースの下部に取付
ける必要がなくなり、ドアのインナーパネルにリトラク
ター逃げ用の凹部があるドアにもロックコントローラ付
のドアロック機構を無理なく組み込めるようになる。

また、ロックコントローラ取付部の逆Ｌ字形状およびロ
ックコントローラのドア厚さ方向寸法を適切に設定する
ことにより、ロックコントローラが上記立上り部よりも
ウインドーガラス側に張り出すことを防止でき、該ウイ
ンドーガラスの昇降時における作動軌跡のスペースをよ
り有利に確保できるようになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細に説明す
る。

第３図及び第４図に示すように、自動車の運転席側のサ
イドドア１の後端部には、センターピラー２のストライ
カ（不図示）に係脱自在なドアロック機構３が設けられ
ている。

なお、４は昇降自在なウインドーガラス、５はサイドド
ア１のアウターパネル、６はサイドドア１のインナーパ
ネルである。また、サイドドア１のインナーパネル６に
は、センタピラー２の下部に設けられたシートベルト用
リトラクター２１を逃げるための外方（ドア内）へ凹ん
だ凹部２２が設けられている。

第１図は第３図のＡ矢視方向からみたドアロック機構３
であって、該ドアロック機構３は、サイドドア１の後端
部内面にねじで取付けられるベース（基板）７に組付け
られている。

該ドアロック機構３は、公知機構とほぼ同様の構成であ
って、詳細な説明は省略するが、オープンレバー８、ロ
ックプレート９などを有し、アウターハンドルに連動す
るロッド１０、インナーハンドルに連動するロッド１
１、インナーロックノブに連動するロッド１２、ドア用
キーシリンダに連動するロッド１３等が連結されて、ア
ウターハンドルやインナーハンドルの操作でオープンレ
バー８が作動して、ドアロック機構３がアンロックされ
る一方、インナーロックノブやドア用キーシリンダの操
作でロックプレート９が揺動して、ドアロック機構３が
アウターハンドルやインナーハンドルの操作でアンロッ
クされないようにロックし、またはそのロックをアンロ
ックする。

第２図にも示すように、上記ベース７の一側部には、ド
ア１のインナーパネル６とウインドーガラス４との間で
前方へ立上がった立上り部7bが一体的に形成され、該立
上り部7b先端の逆Ｌ字状部（取付部）7cの内面には、ロ
ックコントローラ１５がプランジャ15aを上向きにし
て、ねじ１６，１６（第１図参照）により締結固定され
ている。

該ロックコントロータ１５の上記プランジャ15aと上記
ロックプレート９とは連結ロッド１９で連結されてい
る。

上記のような構成であれば、組付け時には、ドアロック
機構３が組付けられたベース７の立上り部7bの逆Ｌ字状
部7cにロックコントローラ１５をねじ１６，１６で固定
し、プランジャ15aとロックプレート９とを連結ロッド
１９で連結することにより、ドアロック機構３とロック
コントローラ１５が一体的に組付けられる。次いで、ベ
ース７をサイドドア１の後端部内面にねじで取付ける
と、サイドドア１へのドアロック機構３の組付けが完了
する。

そして、運転席のコンソールボックスなどのスイッチ操
作でロックコントローラ１５を作動させることにより、
連結ロッド１９を介してロックプレート９が揺動され、
ドアロック機構３がアウターハンドルやインナーハンド
ルの操作でアンロックされないようにロックし、または
そのロックをアンロックする。

このように、ベース７の側部を延長した立上り部7bの逆
Ｌ字状部（取付部）7cにロックコントローラ１５をねじ
１６，１６で締結固定することにより、インナーパネル
６にリトラクター逃げ用の凹部があるサイドドア１に
も、ロックコントローラ１５付のドアロック機構３を無
理なく組み込めるのである。

また、ベース７の立上り部7b及び逆Ｌ字状部7cは、イン
ナーパネル６とウインドーガラス４との間に位置するか
ら、ロックコントローラ１５はインナーパネル６やウイ
ンドーガラス４に干渉することがない。

さらに、ロックコントローラ取付部7cの逆Ｌ字形状およ
びロックコントローラ１５のドア厚さ方向寸法を適切に
設定することにより、ロックコントローラ１５が上記立
上り部7bよりもウインドーガラス４側に張り出すことを
防止でき（第２図参照）、該ウインドーガラス４の昇降
時における作動軌跡のスペースをより有利に確保できる
ようになる。

なお、上記実施例では、ベース７に立上り部及び逆Ｌ字
状部7cを一体的に形成したが、立上り部7b及び逆Ｌ字状
部7cを別部品で形成して、ベース７に一体的に固定する
構成であってもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るドアロック装置の正面図、第２図
はドアの後端部の横断面図、第３図は自動車用ドアの内
面側正面図、第４図は第３図の要部断面図である。 １……サイドドア、３……ドアロック機構、 ７……ベース、7b……立上り部、 7c……逆Ｌ字状部（取付部）、９……ロックプレート、 １５……ロックコントローラ、１９……連結ロッド、 ２２……凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ドアロック機構が組付けられたベースに、
   ロックコントローラが一体的に取付けられたドアロック
   装置であって、 上記ベースの一側部には、ドアのインナーパネルとウイ
   ンドーガラスとの間で前方に立上がった立上り部が形成
   されており、該立上り部の先端に逆Ｌ字状のロックコン
   トローラ取付部が形成され、該取付部の内面に取付けら
   れたロックコントローラと上記ベースに組付けられたド
   アロック機構のロックプレートとが連結部材で連結され
   ていることを特徴とする自動車用ドアロック装置。