JPH06189229A - チルトスタンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転角度の制動機構を有するチルトスタンド
を２部品で構成して構造上の簡素化と共に安全上の向上
を図る。 【構成】 画像表示装置の取付け台である回転台１と、
それを載せる台座２の２部品から構成され、上記回転台
１のガイド用長穴部４の下面に一体にリブ１ａを突設し
て、これを台座２の回転軸３の周りに配置された凹型溝
２ａにはめ込むことで回転角度の制動機構とした。 【効果】 この発明における回転角度ストッパー付チル
トスタンドは、２部品でコンパクトに構成され、しかも
使用上及び安全性上有利である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、画像表示装置を載置
し、その画面の位置を調整可能に構成した回転ストッパ
ー機構付チルトスタンドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図５は画像表示装置Ｂをチルトスタンド
Ａに載せた使用状態図であり、図６は従来のこの種の回
転角度ストッパー機構付チルトスタンドの斜視図、図７
はその要部であるスペーサａとそれが嵌合される凹型溝
部の平面図ｂとその断面図ｃである。図において、１は
底面が凸球面に形成された回転台、２はこの回転台１を
支える台座であり、中央部が凹球面に形成されてその中
心部に回転軸３を立設している。４は回転台１に設けら
れた長穴、５はこの長穴４に遊嵌されかつ上記回転軸３
に嵌め込まれる摺動用スペーサ、６はその押え部材、７
はこの押え部材６及び上記回転軸３を通し台座２の裏面
からナット８で螺着されるネジである。９は上記スペー
サ５の下端に設けられた三日月形の爪、１０はこの爪９
が嵌合され、上記台座２に設けられた凹型溝、１１はそ
の回転ストッパー面である。

【０００３】即ちこの構造は、製品取付台である回転台
１と台座２と、これらの間に設けられ、回転シャフトと
ストッパーを兼ねたスペーサ５と、これらをネジ７とナ
ット８で固定するための押え部材６の計４種の部品で構
成されている。

【０００４】次に動作について説明する。即ち図８ａ，
ｂ，ｃはその動作を示すもので、回転台１を回転させる
と、これに伴って長穴４の中でスペーサ５が同時に回転
することで回転角を調整する（図５では左回転Ｃ或いは
右回転Ｄ）。そしてその側面５ａが図８のｂｃの如く上
記凹型溝１０のストッパー面１１に当たったところでそ
の回転をストップするものである。なお図のａは回転角
度０°時、ｂ，ｃは各々その両側へ回転角９０°時の状
態を示す。

【０００５】次に、図９に示すチルト角の調整におい
て、チルト角を上又は下方向（図５のＥ又はＦ方向）に
調整する際、最大限に動作させると、長穴４と台座２の
間に開口４ａが発生し、その開口部に指を挿入した場
合、何らかの力で回転台１が動作したとき、指を切傷す
ることが考えられ、安全上極めて不都合な面があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来のチルトスタンド
は以上のように構成されているので、回転台及び台座の
他に、回転ストッパー機構付スペーサやそれらを固定す
るホルダー（押え部材）が必要であるため、部品点数が
多くなり、また、構造上チルト角度の関係で、回転台に
スリットが発生するため、安全面に不備な機構となって
いる。

【０００７】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、回転台と台座間のスペーサとホ
ルダーを不要にして２ピース構造化ができ、更に構造上
安全なチルトスタンドを得ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係る回転角度
ストッパー機構付チルトスタンドは、回転台側のガイド
用長穴部の下面に沿ってリブ状ストッパーを突設し、一
方、それを載せる台座側に上記リブが嵌合される左右対
称の扇形状凹型溝を配設し、回転ストッパー機構を２部
品の中に組込んだものである。

【０００９】

【作用】この発明における回転角ストッパー機構付チル
トスタンドは、台座に設けられた凹型溝と回転台の長穴
部の下面に設けられたリブとの嵌合によるものであり、
上記回転台のリブを上記台座の凹型溝の範囲内で回動調
整可能としている。

【００１０】

【実施例】実施例１．以下、この発明の一実施例を図に
ついて説明する。図１は本発明の一実施例による分解斜
視図、図２はそのＺ矢視図である（なお台座については
断面で示す）。図において、１は製品取付台である回転
台、２はその台座、３は回転軸、４は長穴である。１ａ
は回転台１の長穴４部の下面にそって突設された回転ス
トッパー用リブ、２ａは台座２に設けられた凹型溝で、
回転軸３が貫通する中心穴部２３を中心としてその周り
の両側に対称的な一対の扇形状凹溝２１，２２が配設さ
れている。そして上記リブ１ａは後述の図３で示すよう
にこの凹型溝２ａ内にはめ込まれる。なお、図中７はス
プリングワッシャ２４及びワッシャ２５を介して回転台
１を通して回転軸３にねじ込まれる取付ネジである。

【００１１】次に図３により動作を説明する。図３にお
けるａはチルト角度標準位置、ｂはチルト角度上向き最
大位置、ｃはチルト角度下向き最大位置のときの回転角
度最大位置＋Ｘ°と−Ｘ°を示すものである。即ち、±
Ｘ°のときリブ１ａが凹型溝２ａのストッパ壁２ｄに当
り、その回転が制動されることがわかる。なお図中矢印
Ｙは前方を示す。

【００１２】以上のような構造にすることにより、回転
ストッパー機構を完全に２ピース構造にすることが可能
となるとともに、従来のように、長穴４の一部が底面に
開口部４ａとして表出するおそれがなく、安全上有利と
なる。即ち、台座２の凹型溝２ａと回転台１の長穴４
は、いかなるチルト角及び回転角においてもオーバーラ
ップすることがなく、可動範囲内において安全上不備な
開口部は発生しないからである。

【００１３】実施例２．また、図１、図２において、回
転台１及び台座２の対向する摺動面１ｂ，２ｂのいずれ
か一方の面にシボ加工を施しておくことにより、面と面
の摩擦を低減することができ、このことによって、潤滑
剤及び潤滑シート等が不要となる。

【００１４】実施例３．また、回転軸３を図４に示すよ
うに、シャフトのネジ穴部３ａにリブ３ｂとスリット３
ｃを形成することによって、ネジ穴の壁面３ｄに、成形
によるひけ状態を防止し、ネジ穴が大きくなることも防
止され、しかも、リブを付けることによって、ネジの締
付トルクに対する強度を確保することができる。なお図
３のａは回転軸の平面図、ｂは断面図、ｃは斜視図を示
す。

【００１５】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、回転ス
トッパー機構を回転台と台座に一体に組込むことで２ピ
ース構造に構成したので、装置が安価にでき、また精度
及び安全性の高いものが得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例による回転ストッパー機構
付チルトスタンドの構成を示す分解斜視図である。

【図２】この発明の一実施例による回転ストッパー機構
付チルトスタンドの分解断面図である。

【図３】この発明の実施例における動作説明図であり、
ａはチルト角度標準位置、ｂはチルト角度上向き最大位
置、ｃはチルト角度下向き最大位置を示す。

【図４】この発明の実施例における台座に立設した回転
軸の構造を示す平面図ａと断面図ｂと斜視図ｃである。

【図５】従来の画像表示装置を載せた状態のチルトスタ
ンドを示す斜視図である。

【図６】従来の回転ストッパー機構付チルトスタンドを
示す分解斜視図である。

【図７】従来の回転ストッパーの機構を示す部品説明図
である。

【図８】従来のチルトスタンドの動作説明図である。

【図９】従来のチルトスタンドの不具合点を示す正面図
ａと側面図ｂである。

【符号の説明】

１ 回転台 １ａ ストッパー用リブ ２ 台座 ２ａ 凹型溝 ３ 回転軸 ４ ガイド用長穴

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に凹球面を有しその中心に回転軸を
   立設した台座と、上記凹球面上に載る凸球面を有しかつ
   上記回転軸部が嵌合されるガイド用長穴を備えた回転台
   との組合せからなり、上記回転台が上記台座に対して左
   右方向及び上下方向に首振り運動可能に構成したものに
   おいて、上記ガイド用長穴部の下面に回転ストッパー用
   リブを突設するとともに、上記台座に、上記リブがはま
   り込み所定角度回動し得る扇形状凹型溝を回転軸を中心
   にその両側に配置したことを特徴とするチルトスタン
   ド。