JPH0116122Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は陰極線管その他の表示装置を載置する
回転置台に関する。

従来からコンピユータの陰極線管等の表示装置
は、最近ではある範囲内で回転できるものもある
が、一般に固定式のものが多く、ある範囲内で回
転できるものであつても、その範囲が限定され、
そのため非常に見にくいことが多く、特に日光や
照明が画面に反射したりした場合には特に見づら
いものとなつていた。

本考案はこれに鑑み、固定式の表示装置であつ
ても画面を見やすくするために簡単に左右および
上下方向に向きをかえることのできる回転基台を
提供して従来の欠点である見にくさを解消するこ
とを目的としてなされたものである。

以下、本考案を図面に示す一実施例にもとずい
て説明する。

本考案の回転基台は、ベース１上に設けられた
回転基台２と、この回転基台２上に設けられた第
１軸３、および第２軸４と、前記回転基台２を上
方から覆うように回転基台２に取付けられる載置
台５と、この載置台５を水平または傾斜位置に固
定保持する締付部材とを備えている。

ベース１の上面部には所定高さの固定金具６が
あり、この固定金具６の上部に設けられたベアリ
ングを介してその上部に回転基台２が設けられて
いる。

この回転基台２は、所定高さを保持しその垂直
中心C₁は前記ベアリングの中心をなすようにな
つているため、ベース１に対し水平面内で自由に
回転できるようになつている。

またこの回転基台２の上面には、ほゞ中央部に
近い位置において水平方向に所定長さの第１軸３
が固設されており、また上面の第１軸３より離隔
された前端部近傍には第１軸３とほゞ同長で、か
つ第１軸３に平行に第２軸４が固設されている。
そして第２軸４の両端面には所定深さの雌ねじ４
ａが螺設してある。

前記回転基台２の上面の両端部には鍔７が形成
されていて、この鍔７に穿設された孔に、頭部を
有するダンパーシヤフト８が上方から挿入され、
このシヤフトの上部の頭部と鍔７との間に外嵌さ
れたばね９によつて鍔７面より上部に保持され、
下部は鍔７の下面に固着されたガイド部材１０の
孔を貫通して垂下するように取付けられている。
したがつてダンパーシヤフト８は頭部上面で外力
を受け、ばね９が圧縮されると圧縮された長さ分
だけ下方へ押し下げられることになる。

載置台５は、前述のように回転基台２を上方か
ら覆うように、下部が解放された箱状をなし、上
面が平面状で表示装置を載置できるようになつて
いる。

載置台５の左右の両側壁は、前記第１軸３を貫
通して第１軸３の両軸端部に対し上下方向に揺動
可能に支持されており、また第２軸４に対向する
部分には上下方向に弓形状の切欠き１１を有して
いて、この切欠き１１部分に第２軸４の軸端が摺
動可能に嵌合されている。

前記切欠き１１部分の両外側には同じ切欠きを
もつた補強板１２が固着されている。

締付け部材であるストツパーつまみ１３は、そ
の頭部が段付となつていて操作用の丸形のつまみ
となる大径部１３ａと、前記補強板１２と接触す
るワツシヤ１４を端面で圧接させる小径部１３ｂ
とを有し、この小径部１３ｂに連設される棒状部
１３ｃは所定長さの雄ねじが螺設されていてこの
部分が前記第２軸４の端部の雌ねじと螺合するよ
うになつている。

したがつて載置台５の両側壁に設けた切欠き１
１の補強板１２にワツシヤ１４を接触させ、スト
ツパーつまみ１３の雄ねじを第２軸４端の雌ねじ
に螺合させて締めつけると摩擦により載置台５
は、切欠き１１の任意の位置に固定されることに
なる。なお、この締付け部材は第２軸４の片側の
みに設け、他側は固定の鍔状物を設けたものであ
つてもよい。

また、載置台５の上面裏側で、前記ダンパーシ
ヤフト８の頭部に対向する個所には前後一対の接
触板１５，１５が設けられており、載置台５が第
１軸３を中心として上下に揺動するとき前後何れ
かの接触板１５がダンパーシヤフト８の頭部に接
触してばね９を撓ませるようになつている。

さらに、前記ベース１の後部で載置台５の下方
にはねじ状のストツパー１６が直立して設けてあ
り、その上部先端は、ゴムキヤツプ１７により被
覆されていて、載置台５が水平方向に必要以上に
回転したとき、載置台５の第１軸３がストツパー
１６と衝接して回動範囲を制限し、かつそのとき
の衝撃を柔げるようになつている。

つぎに作用について述べる。

第１図において右側は前方を、左側は後方を示
し、C₁は回転基台２の水平方向の回転中心であ
り、C₂は載置台５の上下方向の傾動中心である。

まず、表示装置を載置台５上に載置した場合、
水平方向に動かすには、載置台５を右または左に
回転させてストツパー１６に当るまでの範囲内に
おいて回動して適正な位置を設定すればよい。

つぎに上下方向に動かす場合には、まずストツ
パーつまみ１３をゆるめると載置台５は第１軸３
を回動の支点として上下に傾動できることになる
が、見やすい位置に固定するには切欠き１１の上
端から下端の範囲内で任意に選べるわけであり、
切欠き１１の上端位置が第２軸４と一致すれば、
載置台５は最前傾することになり、また切欠き１
１の下端部が第２軸４と一致すれば載置台５は最
後傾することになる。

このとき載置台５に載置された表示装置の重量
により、第２軸４がストツパーつまみ１３をゆる
めることにより切欠き１１内を急激に落下しない
ように前後の抵触板１５がダンパーシヤフト８の
頭部に当ててばね９を縮めることによつてばね９
の反力がダンパ効果をもつことになり、しかも支
点C₂を中心にシーソー式に柔かくチルトするこ
とになる。そこで適当な位置でストツパーつまみ
１３を締めつければ、載置台５はその傾斜位置で
固定される。

なお、締付け部材は実施例ではストツパーつま
み１３としたものについて説明したが、必ずしも
これに限定されるものではない。

本考案は以上のように、載置台に水平方向の回
転とチルト機構を具えたから日光や照明のために
画面が反射して見にくい場合や、種々の体形の人
でも上下、左右に動かすことにより適正な見やす
い角度に極めて簡単に調整することができるの
で、これまでのような欠陥を解消することがで
き、また傾動時には前後傾動時とも載置台の下面
が回転基台の前後部に設けたダンパーシヤフトの
上端に当接して圧縮ばねをたわませることになる
ので、急激な傾動が生じないとともに衝撃が生じ
ることがなく、載置台上に置かれるCRTに衝撃
を与えず、安全性が高められる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る回転置台に側断面図、第
２図は載置台をチルトした状態を示す側断面図、
第３図は載置台を内側から見た平面図、第４図は
本考案に係る回転置台の斜視図である。 １……ベース、２……回転基台、３……第１
軸、４……第２軸、５……載置台、１１……切欠
き、１３……ストツパーつまみ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベース１上に設けられ所定高さを有する固定金
   具６上に回転可能に設けれらた回転基台２と、こ
   の回転基台２のほぼ中央部に水平に固着された第
   １軸３と、この第１軸３に離隔して回転基台２上
   に該第１軸３と平行に固着された第２軸４と、こ
   の回転基台２を上方から覆うように下部が開放さ
   れた箱状をなし、かつ前記第１軸３を上下方向の
   揺動中心として両側壁で回動可能に支持される載
   置台５と、回転基台２の前後部に水平方向に突出
   された鍔部７，７に挿通され上端が前記載置台５
   の下面に当接し得るダンパーシヤフト８，８と、
   このダンパーシヤフト８，８の上端と鍔部７，７
   との間に介装された圧縮ばね９，９とを有し、前
   記第２軸４は前記載置台５の両側壁に設けられた
   上下方向の切欠き１１，１１に挿通して所定の傾
   動範囲を規定するとともに、該切欠き１１，１１
   内の任意の位置で締付けて固定し得るストツパー
   つまみ１３を有することを特徴とする回転置台。