JPH061886A - 水膨潤性ゴム - Google Patents

水膨潤性ゴム

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JPH061886A
JPH061886A JP4184726A JP18472692A JPH061886A JP H061886 A JPH061886 A JP H061886A JP 4184726 A JP4184726 A JP 4184726A JP 18472692 A JP18472692 A JP 18472692A JP H061886 A JPH061886 A JP H061886A
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Kazuhiro Takasaki
一裕 高崎
Kazuhiro Okamura
一弘 岡村
Hiroya Kobayashi
博也 小林
Tadao Shimomura
忠生 下村
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CI Kasei Co Ltd
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 【化1】 (式中のRは水素原子又はメチル基、Rは炭素数2
〜4のアルキレン基、Xは水素原子又は塩残基を示す)
で表わされるスルホアルキル(メタ)アクリレート系単
量体2〜10モル%、一般式 【化2】 (式中のR、R、Rは水素原子又はメチル基を示
す)で表わされる(メタ)アクリルアミド系単量体60
〜88モル%、及び一般式 【化3】 (式中のRは水素原子又はメチル基、Yは水素原子又
は塩残基を示す)で表わされる(メタ)アクリル酸系単
量体10〜38モル%からなる単量体成分の重合体架橋
物から成り、吸水倍率20〜140重量倍をもつ吸水性
樹脂とエラストマーとを、重量比で5:95〜50:5
0の割合で含有してなる水膨潤性ゴム。 【効果】 硬水や海水などの多価金属イオンを含有する
水性液体に接しても、長期にわたり安定した吸水・膨潤
性を示し、かつ吸水・膨潤後もゴム弾性及び形状保持性
がよく水性液体への溶出分が少ないので、土木工事や建
築工事における止水材などとして有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水膨潤性ゴムに関する
ものである。さらに詳しくいえば、本発明は、硬水や海
水などの多価金属イオンを含有する水性液体に接して
も、長期にわたり安定した吸水・膨潤性を示し、かつ吸
水・膨潤後もゴム弾性及び形状保持性がよく水性液体へ
の溶出分が少ない、土木工事や建築工事における止水材
などとして有用な水膨潤性ゴムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂やゴムに吸水性樹脂を分散
させ水膨潤性ゴムを調製し、これを土木工事や建築工事
などの止水材として使用する技術が数多く提案されてい
る。しかしながら、これらは耐塩水性を欠くため、硬水
や海水などの多価金属イオンを含有する水性液体に長期
にわたり接すると膨潤率が低下し、十分な止水効果を発
揮できないという欠点がある。
【0003】これを解決するため、スルホ(メタ)アク
リレート系単量体を重合して得られる吸水性樹脂を、ゴ
ムなどの基材に特定範囲の量で分散させた耐塩水性水膨
潤材(特公昭63−5427号公報)や、特定組成の
(メタ)アクリル酸系単量体、スルホアルキル(メタ)
アクリレート系単量体及び(メタ)アクリルアミド系単
量体の共重合体の架橋化物からなる吸水性樹脂を、エラ
ストマーに特定範囲の量で配合した水膨潤性ゴム(特開
平1−121979号公報)が提案されている。
【0004】しかしながら、このような水膨潤性ゴムは
耐塩水性は改善されているが、吸水・膨潤したときに該
水膨潤性ゴムからの水性液体への溶出分が多いため、水
性液体の水質を劣化させるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の水膨潤性ゴムのもつ欠点を克服し、硬水や海水な
どの多価金属イオンを含有する水性液体に接しても、長
期にわたり安定した吸水・膨潤性を示し、かつ吸水・膨
潤後もゴム弾性及び形状保持性が良好で、水性液体への
溶出の少ない止水材などとして有用な水膨潤性ゴムを提
供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の好
ましい性質をもつ水膨潤性ゴムを開発するために種々研
究を重ねた結果、吸水性樹脂とエラストマーからなる水
膨潤性ゴムにおいて、吸水性樹脂としてスルホ(メタ)
アクリレート系単量体の使用割合を減少させ、これと
(メタ)アクリルアミド系単量体と(メタ)アクリル酸
系単量体とを所定割合で重合し、架橋させたものを用い
ることにより、その目的を達成しうることを見出し、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(A)(イ)一般式
(I)
【化4】 (式中のRは水素原子又はメチル基、Rは炭素数2
〜4の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基、Xは水素原
子、アルカリ金属、アルカリ土類金属の1価相当分、ア
ンモニウム基又は置換アンモニウム基を示す)で表わさ
れるスルホアルキル(メタ)アクリレート系単量体2〜
10モル%、(ロ)一般式(II)
【化5】 (式中のR、R、Rはそれぞれ水素原子又はメチ
ル基を示す)で表わされる(メタ)アクリルアミド系単
量体60〜88モル%、及び(ハ)一般式(III)
【化6】 (式中のRは水素原子又はメチル基、Yは水素原子、
アルカリ金属、アルカリ土類金属の1価相当分、アンモ
ニウム基又は置換アンモニウム基を示す)で表わされる
(メタ)アクリル酸系単量体10〜38モル%からなる
単量体成分の重合体架橋物から成り、吸水倍率20〜1
40重量倍をもつ吸水性樹脂と(B)エラストマーと
を、重量比で5:95〜50:50の割合で含有してな
る水膨潤性ゴムを提供するものである。
【0008】本発明に用いる(A)成分の吸水性樹脂
は、(イ)成分のスルホアルキル(メタ)アクリレート
系単量体と(ロ)成分の(メタ)アクリルアミド系単量
体と(ハ)成分の(メタ)アクリル酸系単量体を所定の
割合で用いて架橋剤の存在下に重合させることによって
得られる。
【0009】この(イ)成分は上記一般式(I)で表わ
され、例えば2‐スルホエチルアクリレート、2‐スル
ホエチルメタクリレート、2‐スルホプロピルアクリレ
ート、2‐スルホプロピルメタクリレート、3‐スルホ
プロピルアクリレート、3‐スルホプロピルメタクリレ
ート、2‐スルホブチルアクリレート、2‐スルホブチ
ルメタクリレートなどの不飽和スルホン酸や、それらの
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩
又は置換アンモニウム塩などが挙げられ、これらは単独
でも、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0010】(ロ)成分は上記一般式(II)で表わさ
れ、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N‐メ
チルアクリルアミド、N‐メチルメタクリルアミド、
N,N‐ジメチルアクリルアミド、N,N‐ジメチルメ
タクリルアミドなどが挙げられ、これらは単独でも、ま
た2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】(ハ)成分は上記一般式(III)で表わ
され、例えばアクリル酸、メタクリル酸や、それらのア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩又
は置換アンモニウム塩などが挙げられ、これらは単独で
も、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】(イ)成分は、そのスルホン酸基の強解離
性により、得られる水膨潤性ゴムに多価金属イオンを含
む水性液体に対する高吸水性を与える。また、非解離性
の(ロ)成分は、得られる水膨潤性ゴムに耐塩水性を与
えるだけでなく、単量体成分の重合性を高めて残存モノ
マーなどを低減化する結果、得られる水膨潤性ゴムの溶
出分を低減化する作用を有する。
【0013】吸水性樹脂を得るのに用いる各単量体の使
用割合は、(イ)成分2〜10モル%、(ロ)成分60
〜88モル%、(ハ)成分10〜38モル%の範囲で選
ばれ、これら単量体成分の合計量が100モル%になる
ように調整される。(イ)成分の割合が2モル%未満で
は得られる水膨潤性ゴムの耐塩水性及び吸水・膨潤性が
不十分となる。また、(イ)成分の割合が10モル%を
超えたり、(ロ)成分の割合が60モル%より少なくな
ったりすると、得られる水膨潤性ゴム中の溶出分が多く
なるし、(ロ)成分の割合が88モル%を超えると得ら
れる水膨潤性ゴムの吸水性が低下するし、(ハ)成分の
割合が10モル%未満では得られる水膨潤性ゴムの吸水
性が不十分となるし、38モル%を超えると得られる水
膨潤性ゴムの耐塩水性が低下する。
【0014】本発明に用いられる吸水性樹脂を得るため
の単量体成分には、上記(イ)、(ロ)及び(ハ)の必
須成分の他に、得られる水膨潤性ゴムの耐塩水性、吸水
・膨潤性、溶出性などの特性をそこなわない範囲で、ク
ロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラ
コン酸などの水溶性単量体や、スチレン、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、酢酸ビニルなどの疎水性単量
体を任意成分として含有してもよい。
【0015】本発明に用いる吸水性樹脂は所定の単量体
成分を架橋剤の存在下に共重合して得られるが、この架
橋剤は単量体成分を重合する際の架橋密度を自由に制御
して得られる水膨潤性ゴムの吸水・膨潤性、溶出性など
の特性を最適化するために必要なものである。架橋剤の
種類や使用量を適宜選択して用いることにより、吸水・
膨潤性に優れ、かつ溶出分の少ない水膨潤性ゴムが得ら
れる。
【0016】このような架橋剤としては、例えばジビニ
ルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、N,N‐メチレンビスアクリル
アミド、イソシアヌール酸トリアリル、トリメチロール
プロパンジアリルエーテルなどの1分子中にエチレン系
不飽和基を2個以上有する化合物やエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリ
ン、プロピレングリコール、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、ポリプロピレングリコール、ポリビ
ニルアルコール、ペンタエリスリトール、ソルビット、
ソルビタン、グルコース、マンニット、マンニタン、シ
ョ糖、ブドウ糖などの多価アルコールやエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペン
チルグリコールジグリシジルエーテル、1,6‐ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパント
リグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエー
テルなどのポリエポキシ化合物などが挙げられる。これ
らは単独で、また2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。中でもテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、N,N‐メチレンビスアクリルアミド、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテルが特に好ましい。
【0017】架橋剤として多価アルコールを用いる場合
は150〜250℃で、またポリエポキシ化合物を用い
る場合は50〜250℃で重合したのち、熱処理するの
が好ましい。
【0018】架橋剤の使用割合については、前記単量体
成分に対し、モル比で、0.0005〜0.05の範
囲、特に0.001〜0.01の範囲が好ましい。この
割合が0.05を超えると得られる水膨潤性ゴムの吸水
・膨潤性が低下しやすいし、また0.0005未満では
得られる水膨潤性ゴムの耐久性が低下したり、溶出分が
多くなる傾向がある。
【0019】本発明に用いる吸水性樹脂は、さらに脱イ
オン水に対する吸水倍率が自重の20〜140倍の範囲
であることが必要である。この吸水倍率が20未満では
得られる水膨潤性ゴムの吸水・膨潤性が低下するし、1
40倍を超えると得られる水膨潤性ゴムの溶出分が多く
なる。
【0020】本発明に用いる吸水性樹脂を得るための重
合方法は、従来から知られているいかなる方法でもよ
く、例えばラジカル重合触媒を用いる方法や、放射線、
電子線、紫外線などを照射する方法などが挙げられ、通
常はラジカル重合触媒を用いる方法が用いられる。ラジ
カル重合触媒としては、過酸化水素、ベンゾイルパーオ
キシド、クメンヒドロパーオキシドなどの過酸化物、ア
ゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩などのラジ
カル発生剤や、これらと亜硫酸水素ナトリウム、L‐ア
スコルビン酸、第一鉄塩などの還元剤との組み合わせに
よるレドックス系開始剤が用いられる。重合溶媒として
は、例えば水、メタノール、エタノール、アセトン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどやこれ
らの混合物を使用することができる。重合温度は用いる
触媒の種類により異なるが、比較的低温の方が得られる
吸水性樹脂の分子量が大きくなり好ましいが、重合を完
結させるには20℃以上100℃以下の範囲であるのが
好ましい。重合系の単量体濃度については特に制限はな
いが、重合反応の制御の容易さと収率や経済性を考慮し
て、20〜80重量%の範囲とするのが好ましい。ま
た、重合形態は種々のものを採用しうるが、懸濁重合法
や注型重合法の他、双腕型ニーダーの剪断力によりゲル
状含水重合体を細分化しながら重合する方法(特開昭5
7−34101号公報)が好ましい。
【0021】本発明に用いる(B)成分のエラストマー
としては、例えばポリブタジエンゴム、ポリイソプレン
ゴム、スチレン‐ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、
イソプレン‐イソブチレンゴム、エチレン‐プロピレン
共重合ゴムなどの合成ゴムや塩素化ポリエチレン、クロ
ロスルホン化ポリエチレン、エチレン‐酢酸ビニル共重
合体、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどのゴム弾
性を有する合成樹脂や天然ゴムなどが挙げられ、特に合
成ゴム又はそれと天然ゴムとの混合物が好ましい。これ
らは単独でも、また2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。合成ゴムとしてはクロロプレンゴム、スチレン‐ブ
タジエンゴムが好ましい。
【0022】本発明の水膨潤性ゴムは、前記吸水性樹脂
とエラストマーとを重量比で5:95〜50:50の割
合で混合し含有させることにより得られる。この割合が
5:95未満では得られる水膨潤性ゴムの吸水・膨潤性
が低下するし、また50:50を超えると得られる水膨
潤性ゴムの強度が低下したり、溶出分が多くなったりす
る。好ましい混合は吸水性樹脂をエラストマーに機械的
な方法で均一に分散させることにより行われる。分散方
法については特に制限はないが、例えばロールやバンバ
リーミキサーなどの通常用いられる混合装置によるのが
よい。
【0023】本発明の水膨潤性ゴムには、その目的をそ
こなわない範囲で、前記吸水性樹脂及びエラストマーの
必須成分以外に、必要に応じ、加硫剤、加硫促進剤、加
硫助剤、無機充填剤、補強剤、軟化剤、可塑剤、着色
剤、紫外線吸収剤などを添加することができる。
【0024】これらの添加物は、前記必須成分と同時に
混合してもよいし、また順次混合してもよい。また、本
発明の水膨潤性ゴムは、必要により押出成形、プレス成
形又は加硫成形などの成形を行ってから使用してもよ
い。
【0025】
【発明の効果】本発明の水膨潤性ゴムは、硬水や海水な
どの多価金属イオンを含有する水性液体に接しても、長
期にわたり安定した吸水・膨潤性を示し、該水性液体へ
の溶出性が抑制される結果、吸水・膨潤後も溶出分が少
なく、長期にわたりゴム弾性及び形態を保持し、外部又
は内部からの該水性液体の浸出を効率よく防止すること
ができ、接した水性液体の水質を劣化させることがない
など種々の利点を有する。
【0026】従って、本発明の水膨潤性ゴムは、例えば
土木工事や建築工事において、シールドセグメント継手
面、ヒューム管やプレハブカルバートなどのジョイント
部分、コンクリート構築物の打継目などの間隙に充填し
て止水材として使用される。
【0027】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定され
るものではない。なお、吸水性樹脂の吸水倍率、及び水
膨潤性ゴムの膨潤性、溶出性は次の方法で測定した。
【0028】(1) 吸水性樹脂の吸水倍率:高分子架
橋体粒子0.2gを不織布製のティーバッグ式袋(40
mm×150mm)に均一に入れ、脱イオン水に1時間
浸漬したのち、該袋を引き上げ、10秒間水切りし、そ
の重量を測定し、次の式により吸水倍率を算出した。
【0029】
【数1】
【0030】ただし、ブランクはティーバッグ式袋のみ
で同じ操作をした時の重量である。
【0031】(2) 水膨潤性ゴムの膨潤性:水膨潤性
ゴムから2cm×2cm角で厚さ3mmの試料を切り出
し、その重量を測定したのち、水道水及び人工海水中に
浸せきした。浸せきして30日後に試料を取り出し、ろ
紙で軽くふいて水分を除いたのち、その重量を測定し、
以下の数式により膨潤倍率及び保持率を算出した。
【0032】
【数2】
【0033】
【数3】
【0034】(3) 水膨潤性ゴムの溶出性:水膨潤性
ゴムから表面積20cm2で厚さ3mmの試料を切り出
し、脱イオン水に浸せきした。24時間静置後水を採取
し、これを試料水とした。また、同時に試料を浸せきせ
ず試料水と同一条件で静置してこれを空試験水とした。
試料水の過マンガン酸カリウム消費量を0.01N過マ
ンガン酸カリウム溶液と0.01Nシュウ酸ナトリウム
溶液を使用するJISK 6353 「水道用ゴム」の
溶解試験法により測定し、以下の数式により算出した。
【0035】
【数4】
【0036】ここで、A:過マンガン酸カリウム消費量
(mg/l)、a:試料水に要した過マンガン酸カリウ
ム溶液の合計ml数、b:空試験水に要した過マンガン
酸カリウム溶液の合計ml数、f:0.01N過マンガ
ン酸カリウム溶液のファクター、I:試料水(ml
数)、B:0.316(mg/l)。
【0037】参考例1 500mlの円筒型セパラブルフラスコに2‐スルホエ
チルメタクリレートのナトリウム塩6.5g(0.03
モル)、アクリルアミド50.0g(0.70モル)、
アクリル酸ナトリウム25.4g(0.27モル)、
N,N‐メチレンビスアクリルアミド0.31g(0.
002モル)及び水140gを仕込み均一に溶解させ
た。フラスコ内を窒素置換したのち、湯浴上で、25℃
に加熱し、20%過硫酸ナトリウム水溶液1.94g及
び2%L‐アスコルビン酸水溶液1.94gを加え、撹
拌を停止して重合させた。得られた重合物を細分化した
のち、160℃で3時間乾燥し、粉砕して平均粒子径1
5μmの吸水性樹脂(1)を得た。このものの脱イオン
水に対する吸水倍率は120倍であった。
【0038】参考例2 フラスコへの仕込み原料として2‐スルホプロピルメタ
クリレートのナトリウム塩18.4g(0.08モ
ル)、アクリルアミド50.0g(0.70モル)、メ
タクリル酸ナトリウム18.4g(0.17モル)、ア
クリル酸3.6g(0.05モル)、テトラエチレング
リコールジアクリレート1.0g(0.0035モル)
及び水150gを用いた以外は参考例1と同様にして平
均粒子径14μmの吸水性樹脂(2)を得た。このもの
の脱イオン水に対する吸水倍率は80倍であった。
【0039】参考例3 フラスコへの仕込み原料として2‐スルホエチルアクリ
レートのナトリウム塩10.1g(0.05モル)、ア
クリルアミド46.2g(0.65モル)、アクリル酸
ナトリウム1.9g(0.02モル)、アクリル酸2
0.2g(0.28モル)、テトラエチレングリコール
ジアクリレート2.27g(0.008モル)及び水1
40gを用いた以外は参考例1と同様にして平均粒子径
14μmの吸水性樹脂(3)を得た。このものの脱イオ
ン水に対する吸水倍率は50倍であった。
【0040】参考例4 N,N‐メチレンビスアクリルアミドの使用量を0.1
1g(0.0007モル)とした以外は参考例1と同様
にして平均粒子径15μmの比較吸水性樹脂(1)を得
た。このものの脱イオン水に対する吸水倍率は200倍
であった。
【0041】参考例5 テトラエチレングリコールジアクリレートの使用量を2
8.4g(0.1モル)とした以外は参考例3と同様に
して平均粒子径14μmの比較吸水性樹脂(2)を得
た。このものの脱イオン水に対する吸水倍率は15倍で
あった。
【0042】参考例6 フラスコへの仕込み原料として2‐スルホエチルメタク
リレートのナトリウム塩83.2g(0.385モ
ル)、アクリルアミド31.2g(0.45モル)、ア
クリル酸ナトリウム15.5g(0.165モル)、
N,N‐メチレンビスアクリルアミド0.15g(0.
001モル)及び水220gを用いた以外は参考例1と
同様にして平均粒子径15μmの比較吸水性樹脂(3)
を得た。このものの脱イオン水に対する吸水倍率は12
0倍であった。
【0043】実施例1 吸水性樹脂(1)50重量部をクロロプレンゴム100
重量部、酸化マグネシウム4重量部、酸化亜鉛5重量
部、加硫促進剤1重量部、滑剤1重量部、老化防止剤2
重量部、炭酸カルシウム20重量部、軟化剤15重量部
とともに10インチ試験ロールで20分間混練したの
ち、厚さ3.5mmのコンパウンドを得た。このコンパ
ウンドを電熱プレスにより170℃で10分間加硫し、
厚さ3mmのシート状水膨潤性ゴムを得た。このものの
性能を表1に示す。
【0044】実施例2 吸水性樹脂(2)70重量部をクロロプレンゴム80重
量部、天然ゴム20重量部、酸化マグネシウム2重量
部、酸化亜鉛5重量部、加硫促進剤1重量部、硫黄1重
量部、滑剤1重量部、老化防止剤2重量部、炭酸カルシ
ウム10重量部、軟化剤15重量部とともに10インチ
試験ロールで20分間混練したのち、厚さ3.5mmの
コンパウンドを得た。このコンパウンドを電熱プレスに
より170℃で10分間加硫し、厚さ3mmのシート状
水膨潤性ゴムを得た。このものの性能を表1に示す。
【0045】実施例3 吸水性樹脂(3)100重量部をクロロプレンゴム30
重量部、SBR70重量部、酸化マグネシウム1重量
部、酸化亜鉛4重量部、加硫促進剤2重量部、硫黄1重
量部、滑剤1重量部、老化防止剤2重量部、軟化剤20
重量部とともに10インチ試験ロールで20分間混練し
たのち、厚さ3.5mmのコンパウンドを得た。このコ
ンパウンドを電熱プレスにより160℃で12分間加硫
し、厚さ3mmのシート状水膨潤性ゴムを得た。このも
のの性能を表1に示す。
【0046】比較例1、2 吸水性樹脂(1)の代わりに比較吸水性樹脂(1)及び
(2)をそれぞれ用いたこと以外は実施例1と同様にし
て厚さ3mmのシート状水膨潤性ゴムを得た。このもの
の性能を表1に示す。
【0047】比較例3 吸水性樹脂(3)100重量部の代わりに比較吸水性樹
脂(3)150重量部を用いたこと以外は実施例3と同
様にして厚さ3mmのシート状水膨潤性ゴムを得た。こ
のものの性能を表1に示す。
【0048】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/10 E C (72)発明者 岡村 一弘 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒中央研究所内 (72)発明者 小林 博也 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒中央研究所内 (72)発明者 下村 忠生 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(イ)一般式 【化1】 (式中のRは水素原子又はメチル基、Rは炭素数2
    〜4の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基、Xは水素原
    子、アルカリ金属、アルカリ土類金属の1価相当分、ア
    ンモニウム基又は置換アンモニウム基を示す)で表わさ
    れるスルホアルキル(メタ)アクリレート系単量体2〜
    10モル%、(ロ)一般式 【化2】 (式中のR、R、Rはそれぞれ水素原子又はメチ
    ル基を示す)で表わされる(メタ)アクリルアミド系単
    量体60〜88モル%、及び(ハ)一般式 【化3】 (式中のRは水素原子又はメチル基、Yは水素原子、
    アルカリ金属、アルカリ土類金属の1価相当分、アンモ
    ニウム基又は置換アンモニウム基を示す)で表わされる
    (メタ)アクリル酸系単量体10〜38モル%からなる
    単量体成分の重合体架橋物から成り、吸水倍率20〜1
    40重量倍をもつ吸水性樹脂と(B)エラストマーと
    を、重量比で5:95〜50:50の割合で含有してな
    る水膨潤性ゴム。
  2. 【請求項2】 (A)成分がテトラエチレングリコール
    ジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリ
    レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
    リメチロールプロパントリメタクリレート、N,N‐メ
    チレンビスアクリルアミド又はポリエチレングリコール
    ジグリシジルエーテルを介して架橋されている請求項1
    記載の水膨潤性ゴム。
  3. 【請求項3】 エラストマーが合成ゴム又はそれと天然
    ゴムとの混合物である請求項1又は2記載の水膨潤性ゴ
    ム。
  4. 【請求項4】 合成ゴムがクロロプレンゴム又はスチレ
    ン‐ブタジエンゴムである請求項3記載の水膨潤性ゴ
    ム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100348859B1 (ko) * 2000-04-14 2002-08-17 김정섭 이산화탄소와 수분을 흡수하는 중합체 분말, 그것을제조하는 방법 및 그것을 흡수제로 포함하는 고흡수용품
JP2005120113A (ja) * 2003-09-10 2005-05-12 Kohjin Co Ltd 有機溶媒又は有機水溶液吸液剤
CN1331936C (zh) * 2005-12-08 2007-08-15 武汉化工学院 一种制备耐高温遇水膨胀橡胶的方法
JP2008536971A (ja) * 2005-04-15 2008-09-11 チバ ホールディング インコーポレーテッド 逆相親水性ポリマーおよび水膨張性エラストマー組成物中におけるそれらの使用

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