JPH06188480A - 光学要素の保持方法 - Google Patents

光学要素の保持方法

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JPH06188480A
JPH06188480A JP35484292A JP35484292A JPH06188480A JP H06188480 A JPH06188480 A JP H06188480A JP 35484292 A JP35484292 A JP 35484292A JP 35484292 A JP35484292 A JP 35484292A JP H06188480 A JPH06188480 A JP H06188480A
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JP
Japan
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crystal
adhesive
screw
optical element
angle
Prior art date
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Pending
Application number
JP35484292A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Ito
雅宏 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微調整が容易で強固に固定でき、小型化に適
した簡単な構造の光学要素保持方法を提供する。 【構成】 基板に設けたネジ穴と、光学要素保持部材の
下部に設けたネジとの間の隙間を振れ角1度以下とし、
光学要素を保持部材に搭載して角度、高さを調整後ネジ
の隙間の接着剤を固化せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に小型内部共振器型
レーザー内の光学要素の保持に好適の方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年特に、半導体レーザーの高出力化に
伴い、半導体レーザーとレーザー結晶と非線形光学結晶
を組み合わせることによる青色や緑色のレーザーの応用
が図られている。それらは光記録装置の読み取りや書き
込み用の光源として用いられる。そこにおいて効率よく
発振させるため及びビーム形状を良好に保つために、レ
ーザー結晶や非線形結晶や反射鏡は、位置、向き(方
位)、光路長の微調節が必要であった。
【0003】従来、その微調整のために、結晶等を小
さなゴニオメーターにのせて調整をする、結晶等を固
着したブロックを円筒状を成した容器内に押し付けるこ
とによって、弾性力で保持すると共にわずかに動きうる
ことを利用して微調整を図る、自由に動かすために隙
間を大きくとり、その後、接着剤でとめる、という方法
が採られていた。
【0004】ところで、KTP結晶を用いたSHG法に
よる緑色レーザーの場合、リターデーションという現象
のため結晶の光路長を制御するか、KTP結晶に温度調
節を行う必要がある。KTPの光路長を制御するには、
KTP結晶をくさび状に加工して光の通る位置を変える
ことによって光路長を変えるのがよい。
【0005】KTPの温度調節をする場合、ペルチエ素
子が利用できるが、このペルチエ素子の代わりにヒータ
ーで温度調節ができるなら、コスト面で安くなり、構造
上も簡単で小型化が容易である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のの方法の場
合、小型化が難しいこと、レーザー結晶と非線形結晶の
距離がある程度以上は小さく出来ないこと、及びコスト
の問題がある。の方法は、動かすことと保持すること
が、お互いに矛盾するために細かな調整が難しいという
難点がある。又、は、接着剤の固化の時に起きる接着
剤の収縮や、接着剤の固化後の温度変動に起因される熱
収縮(膨張)のために、結晶等が最適位置からずれてし
まうという問題が起きやすく、そのため再調整がしばし
ば必要であった。それにそなえて、ひきはがしが可能な
接着力の弱い接着剤を用いると、振動に対してレーザー
が不安定になったり、あるいは発振が停止するというこ
とが起き易いという問題があった。
【0007】ところで、KTPの結晶は加工上さほど精
度が出ないため、結晶長に応じてリターデーションを制
御するための最適温度が室温より高くなったり、低くな
ったりする。いわば結晶一つ一つで設定温度が異なる。
ところがヒーターで温度調節をするためには設定値が室
温より高いときのみ可能で、設定値を常に室温より高く
できる必要がある。
【0008】本発明の目的は微調整が容易でかつ固定も
でき、振動にも強いという、小型化に適した簡単な構造
の光学要素保持方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の方法は、下部がネジ状の保持部材と、ネジ穴を
有する基板とを用いるもので、ネジとネジ穴との間に少
しだけ隙間を設け、前記保持部材が前後左右に1度以下
の角度で頭をふれるようにしてあり、それで結晶等の方
位角度の調整をし、調整後にネジ部隙間に塗布した接着
剤を固化し、その接着剤で固定するというものである。
【0010】またKTP結晶に楔状の加工、すなわち、
KTP結晶を上下に移動したとき光線(ここでは光線は
水平面内にあるとしておく)方向の光路長が変わるよう
な加工、が施してある場合、ネジを回転することによっ
て結晶を上下方向に移動し、結晶内の光路長を調節でき
る。
【0011】
【作用】レーザーの各光学要素は精度よく製作されてい
るので調整角度は約1度以下である。従って、ネジの緩
みによる前後左右の移動量(首ふり)は角度でいって1
度以下で十分である。従来品の様に数十度近くの回転自
由度は不要である。このネジ部の緩みのため、移動調整
は滑らかに、且つ外からの調整治具の精度に応じて調整
が可能である。しかも、緩みが1度以下なので失敗して
も大きくずれる心配はない。
【0012】接着剤はネジ部の所にのみ塗布してあるの
で、接着剤の厚さは薄い。せいぜい0.1〜0.2mm
程度であるから、接着剤の固化時の収縮によって引き起
こされる角度ずれと固化後の温度変化によっ引き起こさ
れる、熱膨張(収縮)による角度ずれは小さく抑えられ
る。再調整が不必要なため、接着力の強い接着剤を使う
ことが可能である。また、接着剤の厚さを薄くできる
(両物体間の距離が小さい)ため、両物体の接着力はよ
り強く、振動等に対して特に丈夫なレーザー装置にでき
る。
【0013】ネジを利用した上下方向の移動方法はネジ
の1ピッチ毎のとびとびでしか利用できない。それはK
TP結晶のSHG(第2高調波発生)の最適方法が決ま
っているからである。つまり結晶は水平面内のある方向
でしか使えない。結晶につけてある楔の角度(KTPの
入射面と出射面の平行度)は1度以下である。
【0014】仮に0.5°の楔角の時、上下方向に結晶
を移動したときの光路長の変化は約8.7μmである。
リターデーションのKTP結晶長に関する1周期は約
6.5μmなので、結晶を上下に1mm移動させれば1
周期以上かわりうる。各リターデーションの値に対して
適切な設定温度はきまり、また温度も周期性を持ってい
るので(例えば3mm結晶長の場合16°C)、最適温
度の周期温度の整数倍の上下に最適温度がある。リター
デーションの1周期分さえ確保されていれば、結晶厚み
を適当にとれば対応して温度調節の設定温度はきめら
れ、任意の温度での温度調節が可能である。
【0015】
【実施例】実験No.1…直径3mmの銅棒の一方の端
をピッチ0.2mmのネジにきり、他端は90度のV字
状の切込みを入れたものを用意した。V字の切込みを入
れた所に非線形光学結晶のKTP(寸法2×2×3m
m)を接着剤で固定した。発振器の一方の反射鏡である
凹面鏡には1.06μmの光に対してほぼ100%(9
9.9%)の反射率を持つ膜が施してある。また一方を
同様な反射率を持つ膜を施したNdドープYV04結晶
(寸法3×3×1mm)をレーザー結晶として用いた。
【0016】反射鏡とYV04結晶の間にKTP結晶を
固定した当治具を入れ内部共振器を構成し、1W級の半
導体レーザー(波長0.809μm)でNdドープYV
04結晶を励起した。なお本レーザー装置の固定基板は
やはり銅で出来ており、KTPの位置にあたるところに
ネジ穴が作ってある。雄ネジのネジ山を少し紙やすりで
削ることによって雄ネジと雌ネジの間の隙間を少し作っ
た。
【0017】KTP結晶を固定したネジには紫外線硬化
型の接着剤(エポキシ系)が塗布してある。半導体レー
ザーでYV04結晶を照射しながら凹面反射鏡を調整し
発振が最大になるように調整した後、KTP結晶の治具
をやはり緑色光の出力が最大になるように調整をした
後、接着剤を硬化させた。
【0018】反射鏡を調整段階で最適の位置にして、基
本波(1.06μmの発振)の出力とビーム形状を見、
接着剤が固化する途中での変化を追跡した。ビーム形
状、出力(3mW)共に変化は見れなかった。当接着剤
は固化に伴う収縮率は約2%である(カタログ値)の
で、従来の盛土風の使い方であると出力で20%近い変
化があるのが普通である。
【0019】次にKTP結晶を入れ、緑色光(波長:
0.53μm)の出力を見ながら結晶方位を調整し、最
大となった所で同様に保持する。このとき、固化の前後
での結晶方位の変化を見るため、上記と同様に、緑色光
のビーム形状と出力の時間変化を追跡した。ビーム形状
に変化は認められなかった。出力ははじめ約65mWあ
り、約1時間追跡したが、1%程度の幅を持つ一様な変
動しか観察出来なかった。これは、結晶の方位の変化と
は関係ないと思われる。
【0020】2%の体積変化があると仮定したとき、1
次元方向の収縮は2/3%程度であろう。ネジ部がただ
一つの方向にのみ約0.7%(=2/3%)の収縮があ
ったとしても(一般にはネジ部全面に一様に接着剤がつ
いているのだからある方向だけ縮むというのは考えられ
ないが)、結晶の方位の角度変化はせいぜい1分程度で
ある。この程度では出力の変化は0.1%以下である。
従って、計算でも出力の変化が見えないことが裏付けら
れる。
【0021】温度を20度Cから40度Cまで変化させ
て、緑色光の出力変化をみた。レーザー装置を恒温室に
いれ、5度C/時間で変化させて出力の変化をみた。約
4時間の間に1%程度の一様な変動以外には1方向の変
化は見られなかった。この接着剤の熱膨張係数は2×1
-5(1/deg)である。上記と同様に見積ってみる
と、20度の変化で4×10-4の膨張である。これを結
晶や反射鏡の角度変化で見てみると、一方的に膨張した
としても、角度で約1.5秒である。これでは変化は見
えなくて当然である。
【0022】実験No.2…実験No.1と同様なネジ
のきってある治具を用意した。KTP(寸法2×2×3
mm)として上下方向にくさび状になったものを当治具
に接着剤で固定した。ここでKTPのくさびの角度は
0.5度にしてある。またKTPには温度調節用に0.
05mm径の鉄線をヒーターとして巻いてある。その他
は実験No.1と同様である。半導体レーザーでYV0
4結晶を照射しながら凹面反射鏡を調整し発振が最大に
なるように調整した後、KTP結晶に約40度Cの温度
調節をかけて、KTPを緑色光の出力が最大になるよう
に調整をする。そして、KTP結晶を1ピッチ上ないし
下へ移動させる。出力が大きくなった方(ここでは上)
へ更に1ピッチ移動させる。それを出力がむしろ減少す
るまで繰り返す。数ピッチ移動後、出力が最大になると
ころが見つかったのでそこで今度は温度を少し変えて
(ここでは数度C)更に温度変化することによって、出
力が最大になるところで、接着剤を硬化させた。
【0023】各ピッチでの緑色光出力のグラフを作成し
たところ、リターデーションによる出力の周期性が確認
でき、この方法の有効性がわかる。
【0024】
【発明の効果】本発明により、小型レーザーで結晶や反
射鏡が簡単に調整でき、接着剤の固化時の収縮や温度変
化に伴う熱膨張(収縮)による角度方位の変化がほとん
ど無視出来る様になった。また、上下方向にも簡単に移
動できるようになった。これで、KTP結晶にくさび状
加工を施して光路長調節によるリターデーション補償が
出来るようになり、温度調節にしてもヒーターだけでの
調節が可能となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に設けられたネジ穴と、レーザー結
    晶、非線形光学結晶、鏡面等の光学要素を保持する部材
    の下部に設けたネジとの間の隙間を振れ角1度以下と
    し、該光学要素を保持部材に搭載後角度調整、高さ調整
    し、ネジの隙間の接着剤を固化せしめることを特徴とす
    る、光学要素の保持方法。
JP35484292A 1992-12-18 1992-12-18 光学要素の保持方法 Pending JPH06188480A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35484292A JPH06188480A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 光学要素の保持方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35484292A JPH06188480A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 光学要素の保持方法

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Publication Number Publication Date
JPH06188480A true JPH06188480A (ja) 1994-07-08

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ID=18440278

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JP35484292A Pending JPH06188480A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 光学要素の保持方法

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