JPH04314373A - 光波長変換装置 - Google Patents

光波長変換装置

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JPH04314373A
JPH04314373A JP7984991A JP7984991A JPH04314373A JP H04314373 A JPH04314373 A JP H04314373A JP 7984991 A JP7984991 A JP 7984991A JP 7984991 A JP7984991 A JP 7984991A JP H04314373 A JPH04314373 A JP H04314373A
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岡崎洋二
Yoji Okazaki
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基本波を第2高調波に
変換する光波長変換装置に関し、特に詳細には、レーザ
ーダイオードポンピング固体レーザーの共振器内に配さ
れ、基本波と第2高調波との間でタイプIIの位相整合
が取られるようにした光波長変換装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭62−189783 号公
報に示されるように、ネオジウム等の希土類がドーピン
グされた固体レーザーロッドを半導体レーザー(レーザ
ーダイオード)によってポンピングするレーザーダイオ
ードポンピング固体レーザーが公知となっている。この
種のレーザーダイオードポンピング固体レーザーにおい
ては、より短波長のレーザー光を得るために、その共振
器内に非線形光学材料のバルク単結晶を配設して、固体
レーザー発振ビームを第2高調波に波長変換することも
行なわれている。
【0003】ところで上記非線形光学材料の結晶として
は、例えばKTPのような2軸性結晶が用いられること
も多い。J.Appl .Phys .Vol.55,
p65(1984)にはYaoらによって、2軸性結晶
であるKTPの位相整合方法に関する内容が詳細に記述
されている。以下、ここに記述されている2軸性結晶に
おける位相整合方法に関して説明する。図4に示すよう
にθを光の進行方向と結晶の光学軸Zとのなす角度とし
、φを光学軸X、Yを含む面においてX軸からの光の進
行方向の角度とする。 ここで、任意の角度で入射したときの基本波および第2
高調波に対する結晶の屈折率を各々
【0004】
【数1】
【0005】とし、基本波および第2高調波の光学軸X
、Y、Z各方向の偏光成分に対する結晶の屈折率をそれ
ぞれ、
【0006】
【数2】
【0007】とする。次に、 kX =sin θ・cos φ kY =sin θ・sin φ kZ =cos θ                
  としたとき、
【0008】
【数3】
【0009】
【数4】
【0010】上記(数3)および(数4)の解が位相整
合条件となる。
【0011】
【数5】
【0012】とおいたとき(数3)および(数4)式の
解は、
【0013】
【数6】
【0014】
【数7】
【0015】(複号はi=1のとき+、i=2のとき−
)となる。
【0016】ここで、
【0017】
【数8】
【0018】なる条件が満足されるとき、基本波と第2
高調波との間で位相整合が取られ、これはタイプIの位
相整合と称されている。また、
【0019】
【数9】
【0020】なる条件が満たされるときにも、基本波と
第2高調波との間で位相整合が取られ、これは一般にタ
イプIIの位相整合と称されている。
【0021】ところで、上記のような2軸性結晶を用い
てタイプIIの位相整合を取る場合、結晶に入射させる
基本波が該結晶に関して2つの屈折率を感じるようにな
る。例えば結晶の非線形光学定数d24を利用する場合
、すなわち図5に示すように結晶10の光学軸YからZ
軸側に45°傾いた方向に直線偏光した(つまりY軸方
向の直線偏光成分とZ軸方向の直線偏光成分とを有する
)基本波11を入射させて、Y軸方向に直線偏光した第
2高調波12を取り出す場合、基本波11は屈折率
【0
022】
【数10】
【0023】つまりZ軸方向の偏光成分が感じる屈折率
と、屈折率
【0024】
【数11】
【0025】つまり光の進行方向とZ軸に直角なY’方
向の偏光成分が感じる屈折率の双方を感じる。
【0026】なお図5のように結晶10がカットされて
いる場合、厳密に言えば、基本波11はY’方向(Y軸
からX軸側に傾いた方向)およびZ軸方向に直線偏光し
た状態で入射され、第2高調波12はY’方向に偏光し
た状態で取り出されることになるが、実用上は上記のよ
うに考えて差支えない。
【0027】上述のように、基本波が2つの屈折率を感
じると、それぞれの屈折率に対する偏光成分の間に下記
の位相差Δが生じる。
【0028】
【数12】
【0029】この位相差Δが生じると、基本波の直線偏
光方向が位相差Δの値に応じて変化することになる。こ
うして基本波の直線偏光方向が変化すると、非線形光学
材料結晶の光学軸に対する基本波偏光方向の角度が、最
大波長変換効率を得る所定角度からずれてしまい、第2
高調波の光強度が低下することになる。
【0030】そこで、最大の第2高調波出力を得るため
には、結晶温度を最適に制御したり、あるいは結晶長を
最適に調整する必要がある。例えば米国特許第4,91
3,533 号明細書には、前者の手法を採る光波長変
換装置の一例が示されており、一方特開平1−1527
81号公報、同1−152782号公報には、後者の手
法を採る光波長変換装置の一例が示されている。また特
開平1−152781号公報には、共振器内に配置する
非線形光学材料の結晶を断面台形状に形成し、この結晶
を台形の上下方向に移動させることにより、基本波の結
晶における光路長を変化させて、上記の位相差Δを調整
するようにした装置が開示されている。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかし、結晶長を任意
に設定しておいて、結晶温度の制御によって最大の第2
高調波出力を得ようとすると、大きな温度調節ストロー
クが求められるために温調電源やヒートシンクが大型化
し、光波長変換装置の大型化やコストアップを招く。
【0032】一方、結晶温度が一定となるように温度調
節をし、個々の結晶の長さをその温度に対して最適な値
に調整して対応する場合は、結晶長の許容誤差が極めて
小さいため、現実には、最大の第2高調波出力を得るの
は非常に困難となっている。そして、たとえそのような
ことが可能でも、この場合には、結晶長の厳密な測定お
よび調整の作業が必要となるから、光波長変換装置が大
幅にコストアップしてしまう。
【0033】また上記特開平1−152781号公報に
示される装置においては、基本波が縦モードマルチ化し
やすく、そのためにモード競合ノイズが発生しやすいと
いう問題が認められている。
【0034】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、基本波と第2高調波との間でタイプII
の位相整合が取られる非線形光学材料の結晶を用いて、
モード競合ノイズの無い高出力の第2高調波を得ること
ができ、しかも小型かつ安価に形成可能な光波長変換装
置を提供することを目的とするものである。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明による光波長変換
装置は、前述したようにレーザーダイオードポンピング
固体レーザーの共振器内に配され、入射した基本波とし
ての固体レーザー発振ビームを、タイプIIの位相整合
を取って第2高調波に変換する非線形光学材料の結晶を
有する光波長変換装置において、◆上記結晶の少なくと
も一方の光通過面が、外側に凸の曲率を有する面に形成
される一方、◆この結晶を、そこにおける基本波光路長
が変化する向きに移動させる手段が設けられたことを特
徴とするものである。
【0036】
【作用および発明の効果】上記の基本波光路長は、すな
わち前記(数12)式の結晶長Lであり、このLの値が
変化すれば位相差Δが変化する。こうして位相差Δの値
が変化すれば、それに応じて基本波の偏光方向が変化す
る。そこで、上述のように非線形光学材料結晶を移動さ
せることにより、基本波の偏光方向を、最大波長変換効
率が得られるように調整することができる。
【0037】また、上記の構成においては、非線形光学
材料の結晶の少なくとも一方の光通過面を、外側に凸の
曲率を有する面に形成したので、固体レーザーはシング
ルモードで発振しやすくなる。そこで、上述したモード
競合ノイズの発生を抑えて、ノイズの無い第2高調波が
得られるようになる。
【0038】さらに上記の曲率を有する面のレンズ効果
により、非線形光学材料結晶内におけるレーザービーム
の径が小さくなるので、波長変換効率も向上する。
【0039】そして上記構成の本発明装置は、大型かつ
高精度の温度調節手段は不要なものであるから、小型か
つ安価に形成可能となる。
【0040】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例による光
波長変換装置を示すものである。この光波長変換装置を
有するレーザーダイオードポンピング固体レーザーは、
ポンピング光としてのレーザービーム13を発する半導
体レーザー(フェーズドアレイレーザー)14と、発散
光である上記レーザービーム13を平行光化するコリメ
ーターレンズ15aと、このレンズ15aを通過したレ
ーザービーム13を集束させる集光レンズ15bと、ネ
オジウム(Nd)がドーピングされた固体レーザーロッ
ドであるYVO4 ロッド(以下、Nd:YVO4 ロ
ッドと称する)16と、このNd:YVO4 ロッド1
6の前方側(図中右方側)に配されたKTP結晶10と
からなる。以上述べた各要素は、共通の筐体(図示せず
)にマウントされて一体化されている。なおフェーズド
アレイレーザー14は、図示しないペルチェ素子と温調
回路により、所定温度に温調される。
【0041】このフェーズドアレイレーザー14として
は、波長λ1 =809 nmのレーザービーム13を
発するものが用いられている。一方Nd:YVO4 ロ
ッド16は、上記レーザービーム13によってネオジウ
ム原子が励起されることにより、波長λ2 =1064
nmのレーザービーム11を発する。
【0042】Nd:YVO4 ロッド16の光入射側端
面16aには、波長1064nmのレーザービーム11
は良好に反射させ(反射率99.9%以上)、波長80
9 nmのポンピング用レーザービーム13は良好に透
過させる(透過率99%以上)コーティング18が施さ
れている。一方KTP結晶10の前方側の端面10aに
は、波長1064nmのレーザービーム11および波長
809 nmのレーザービーム13は良好に反射させ、
そして後述する波長532 nmの第2高調波12は良
好に透過させるコーティング19が施されている。また
このKTP結晶10の後方側の端面10bは、外側に凸
となった球面の一部をなす形状とされ、その表面には、
レーザービーム11を良好に透過させるコーティング2
0が施されている。したがって波長1064nmのレー
ザービーム11は、上記の面16a、10a間に閉じ込
められて、レーザー発振を引き起こす。
【0043】このレーザービーム11は非線形光学材料
であるKTP結晶10に入射して、波長が1/2すなわ
ち532 nmの第2高調波12に波長変換される。K
TP結晶10の端面10aには前述した通りのコーティ
ング19が施されているので、このKTP結晶10から
は、ほぼ第2高調波12のみが取り出される。
【0044】KTP結晶10を保持した保持部材21に
は、図中上下方向に延びる複数のガイドロッド22が挿
通されている。これらのガイドロッド22の下端部は固
定台23に固定されており、保持部材21はガイドロッ
ド22に沿って上下方向に移動自在となっている。そし
て固定台23には精密ねじ24が回転自在に保持され、
この精密ねじ24の先端部は上記保持部材21に螺合さ
れている。したがって精密ねじ24が回転されると、保
持部材21が上下方向に螺進退し、KTP結晶10が上
下移動する。
【0045】図2に詳しく示すように、2軸性結晶であ
るKTP結晶10は、YZ面をZ軸周りに24°回転さ
せた面にレーザービーム11が垂直に入射するように配
されている。この構成においては、矢印Pで示すレーザ
ービーム11の直線偏光方向とZ軸とが45°の角度を
なす場合に、大きな非線形光学定数d24が利用された
上で、基本波としてのレーザービーム11と第2高調波
12との間で良好にタイプIIの位相整合が取られ、最
大強度の第2高調波12が得られる。
【0046】しかし、KTP結晶10によりレーザービ
ーム11に前述のような位相差Δが生じると、その値に
応じてレーザービーム11の直線偏光方向が変化してし
まうので、上記45°の角度を実現できないことも起こ
り得る。 そこで、前述した精密ねじ24を右回りあるいは左回り
に回転させて、KTP結晶10を上下方向に微小量ずつ
移動させると、該結晶10におけるレーザービーム11
の光路長Lが極く僅かずつ変化する。この光路長Lが変
化すると、前述したように位相差Δの値が変化し、した
がってその直線偏光方向も変化する。このようにしてレ
ーザービーム11の直線偏光方向を微調整すれば、この
直線偏光方向が上述したようにZ軸に対して45°をな
す状態が得られ、そのときに最大強度の第2高調波12
を得ることができる。
【0047】また、KTP結晶10の端面10bは、外
側に凸となった球面の一部をなす形状とされているので
、レーザービーム11は単一縦モードで発振しやすくな
る。そこで、モード競合ノイズの発生を抑えて、ノイズ
の無い第2高調波12が得られるようになる。さらに、
上記の結晶端面10bのレンズ効果により、KTP結晶
10内におけるレーザービーム11の径が小さくなるの
で、波長変換効率も向上する。
【0048】次に図3を参照して、本発明の第2実施例
について説明する。なおこの図3において、図1中のも
のと同等の要素については同番号を付し、それらについ
ての重複した説明は省略する。
【0049】この第2実施例においてKTP結晶10は
、保持部材31に対して、その端面10bの曲率中心か
ら外れた回転軸32を中心に回転自在に保持されている
。そして保持部材31には、調節つまみ33が回転軸3
4を中心に回転自在に取り付けられている。この回転軸
34は、図示しない減速歯車列を介して上記回転軸32
に連結されている。 したがって、調節つまみ33が回転操作されると、KT
P結晶10が回転軸32を中心にして回転する。このよ
うにしてKTP結晶10が回転されると、そこにおける
レーザービーム11の光路長が変化するので、この場合
も第1実施例と同様にレーザービーム11の直線偏光方
向を調節可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例装置の側面図
【図2】上記
第1実施例装置の要部を示す斜視図
【図3】本発明の第
2実施例装置の側面図
【図4】本発明に関連する結晶内
部での基本波進行方向と光学軸Zとがなす角度θ、およ
び基本波進行方向と光学軸Xとがなす角度φを説明する
概略図
【図5】非線形光学材料の光学軸と基本波の直線
偏光方向との関係を説明するための概略図
【図6】第2高調波出力の温度変化に依存する周期的変
動を示すグラフ
【図7】第2高調波出力の結晶長に依存する周期的変動
を示すグラフ
【符号の説明】
10    KTP結晶 10a、10b    KTP結晶の端面11    
レーザービーム(基本波)12    第2高調波 13    レーザービーム(ポンピング光)14  
  フェーズドアレイレーザー16    Nd:YV
O4 ロッド 21、31    保持部材 22    ガイドロッド 23    固定部材 24    精密ねじ 32、34    回転軸 33    調整つまみ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  レーザーダイオードポンピング固体レ
    ーザーの共振器内に配され、入射した基本波としての固
    体レーザー発振ビームを、タイプIIの位相整合を取っ
    て第2高調波に変換する非線形光学材料の結晶を有する
    光波長変換装置において、前記結晶の少なくとも一方の
    光通過面が、外側に凸の曲率を有する面に形成される一
    方、この結晶を、そこにおける基本波光路長が変化する
    向きに移動させる手段が設けられたことを特徴とする光
    波長変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116793330A (zh) * 2023-08-25 2023-09-22 山西大学 基于连续变量量子纠缠源的量子增强型光纤陀螺仪及方法

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CN116793330A (zh) * 2023-08-25 2023-09-22 山西大学 基于连续变量量子纠缠源的量子增强型光纤陀螺仪及方法
CN116793330B (zh) * 2023-08-25 2023-11-14 山西大学 基于连续变量量子纠缠源的量子增强型光纤陀螺仪及方法

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