JPH06104508A - 固体レーザ発振器 - Google Patents

固体レーザ発振器

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Publication number
JPH06104508A
JPH06104508A JP24948392A JP24948392A JPH06104508A JP H06104508 A JPH06104508 A JP H06104508A JP 24948392 A JP24948392 A JP 24948392A JP 24948392 A JP24948392 A JP 24948392A JP H06104508 A JPH06104508 A JP H06104508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
rods
state laser
quartz
face
Prior art date
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Pending
Application number
JP24948392A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiwamu Takehisa
究 武久
Makoto Yano
眞 矢野
Koji Kuwabara
皓二 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Publication of JPH06104508A publication Critical patent/JPH06104508A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】固体レーザ発振器10の固体レーザ媒質である
YAG結晶からなるロッド1aと1bとが水晶旋光子2
を挾んだ状態で一体化される。水晶旋光子2はロッド1
a及びロッド1bとほぼ同じ直径のロッド状になってい
る。ロッド1cは、ロッド1aの右端面と水晶旋光子2
の左面、及びロッド1bの左端面と水晶旋光子2の右面
とを、光学接着剤で接合する。 【効果】微調整機構をランプハウスに設ける必要がなく
なり、高出力動作させて、熱レンズ効果が増加しても、
2本のロッドにおけるレーザ光の中心軸からの距離の差
が小さいままであるため、直線偏光の乱れを常にキャン
セルでき、偏光度はほとんど低下しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】一般に、YAGレーザなどの固体
レーザでは、レーザ出力を増やすためにフラッシュラン
プなどによる励起光を増加させると、固体レーザ媒質の
温度が上昇する。通常固体レーザ媒質はロッド状をして
おり、その周囲から水冷するため、ロッド内部の温度
は、ロッドの中心軸上が最も高く、周囲に近づくにつれ
て低くなる様な不均一な分布になる。それにより、ロッ
ド内部の屈折率も同様に不均一になるため、複屈折効果
が生じて、ロッドを通過するレーザ光の偏光方向が乱れ
る。したがって、直線偏光のレーザ光を取り出すため
に、共振器中にブリュースタ板を挿入しても、取り出さ
れるレーザ光は完全な直線偏光にはならずに、偏光度が
50〜60%程度まで低下することがある。
【0002】
【従来の技術】従来、この現象を抑制する方法は、例え
ば、図2に示した固体レーザ発振器20の様に、2本の
ロッド21a,21bを用いて、それらの間に偏光方向
を90度回転させる旋光子22を挿入する方法が用いら
れることがあった。これによると、ロッドに複屈折効果
が生じる場合、ブリュースタ板26で損失を受けない直
線偏光のレーザ光29aは、ロッド21a中で、偏光方
向における半径方向成分と円周方向成分とで位相速度が
異なるため、位相差が生じて直線偏光が崩れる。レーザ
光29bは、旋光子22を通ると、その偏光方向は90
度回転するため、レーザ光29cでは、半径方向成分の
位相と円周方向成分の位相とが反転する。それにより、
ロッド21b中で、それぞれの成分の位相速度が異なっ
ても、位相差が減少する様に進むため、レーザ光29d
では、それぞれの成分の位相差がなくなり、直線偏光に
なる。また、レーザ光29dは全反射鏡25で反射して
再びロッド21b,旋光子22,ロッド21aを通過す
ると、基のレーザ光29aの偏光方向と等しくなり、ブリ
ュースタ板26で損失を受けない。つまり、この偏光方
向のレーザ光が、共振器間を往復して、強められる。そ
れにより、出力鏡24から共振器外部に取り出されるレ
ーザ光は直線偏光になると考えられる。
【0003】この様に、従来の方法では、旋光子をロッ
ド間に置くことで、一方のロッド中で直線偏光が乱され
る様に作用しても、もう一方のロッド中では直線偏光に
戻る様に作用するため、直線偏光の乱れをキャンセルす
ると考えられる。
【0004】尚、この方法としては、例えば、アプライ
ド・フィジックス・レターズ・ボリューム18,ナンバ
ー1(Applied Physics Letters,Vol.18,Number
1,1971,pp.3〜4)において説明されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
直線偏光の乱れを起因する二つの成分の位相速度の差
は、レーザ光のロッドへの入射位置における中心軸から
の距離である半径rと、円周方向の角度に依存するた
め、直線偏光の乱れをキャンセルさせるには、2本のロ
ッドを0.2〜3mm 以内の精度で同軸上に並べる必要が
ある。
【0006】ところが、この程度の精度で位置を調整す
るには、ロッドとフラッシュランプとを含んだランプハ
ウス全体を微調整できる機構が必要であり、しかも同軸
上に並べられたことを定量的に確認する簡単な方法が無
いため、微調整が困難であった。
【0007】さらにまた、2本のロッドが約0.1mm 以
内のずれで同軸上に並べられた場合でも、励起光を一層
強くすると、直線偏光の乱れが完全にキャンセルされず
に、取り出されるレーザ光の偏光度が60%程度まで低
下することがあった。
【0008】本発明の目的は、固体レーザ発振器のラン
プハウスに微調整機構を設けずに、しかも、高出力動作
させても、取り出されるレーザ光の偏光度が低下しない
様にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、偏光方向を約90度回転させる旋光子の両側にロッ
ド状の固体レーザ媒質を接合させたものである。
【0010】
【作用】偏光方向を約90度回転させる旋光子の両側に
ロッド状の固体レーザ媒質を接合させて一体化したロッ
ドを一つのランプハウスに挿入して用いることで、上記
微調整をする必要が無くなった。
【0011】また、従来の方法では、励起光を強めると
偏光度が低下することの原因は、以下で説明することが
考えられる。これを図3を用いて説明する。
【0012】高出力動作させるために、励起光を一層強
めると、ロッドに生じる熱レンズ効果が大きくなる。そ
れにより、図3に示された様に、片方のロッド31aの
中心からr離れた位置に中心軸30と平行に入射するレ
ーザ光39aは、ロッド31a中で屈折するため、ロッド
31aを出射するレーザ光39bは、ロッドの中心軸3
0と平行でなくなる。それによってロッド31bに入射
する位置は中心からr′の距離になり、rより数百ミク
ロン以上異なることがある。その結果、ロッド31aを
通過したレーザ光39bの偏光方向における半径方向成
分と円周方向成分とにおける位相速度との差と、ロッド
31bに入射するレーザ光39bに対する同様な位相速
度の差とが異なってしまうため、直線偏光の乱れをキャ
ンセルできなくなると考えられる。
【0013】そこで、一体化したロッドを一つのランプ
ハウスに挿入して用いれば、2本のロッド間を旋光子の
厚み程度まで短くでき、rとr′との差を従来より1桁
程度小さい数十ミクロン程度にできる。それによって、
直線偏光の乱れをほぼキャンセルできる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0015】図1は、本発明の一実施例を示す説明図で
ある。
【0016】固体レーザ発振器10は全反射鏡5と出力
鏡4で共振器が組まれており、共振器中にはランプハウ
ス8とブリュースタ板6が挿入されている。ランプハウ
ス8中には励起用のフラッシュランプ3a,3bとが挿
入されている。また、固体レーザ媒質であるYAG結晶
からなるロッド1aと1bとが水晶旋光子2を挾んだ状
態で一体化されている。この水晶旋光子2はロッド1a
及びロッド1bとほぼ同じ直径のロッド状になってい
る。この一体化されたロッド1cは、ロッド1aの右端
面と水晶旋光子2の左面、及びロッド1bの左端面と水
晶旋光子2の右面とを、光学接着剤で接合したものから
なる。尚、この光学接着剤の屈折率は、ロッドの屈折率
と水晶旋光子の屈折率との間であるため、これら接合面
を通過するレーザ光に対する反射損失は1%未満と小さ
くなっている。
【0017】以上の様に、一体化されたロッド1cを用
いることで、図2に示された従来の様に、2本のロッド
を同軸上に位置合わせをするためのランプハウス28a
と28bとを微調整する機構が必要なく、ランプハウス
8に微調整機構を設けずに済む様になった。
【0018】水晶旋光子2では、YAGレーザの発振波
長1.06 ミクロンのレーザ光の偏光方向を90度回転
させるために、厚みはおよそ1.4cm である。それによ
り、従来よりもロッド間隔をおよそ1桁も小さくできる
様になった。その結果、励起光を一層強めると、ロッド
に対する熱レンズ効果が増大するが、2本のロッドを通
過するレーザ光の中心軸からの距離rとr′の差は1桁
程度小さいおよそ数十ミクロン以内のままである。その
結果、直線偏光の乱れをキャンセルする作用はほぼ変わ
らないことから、取り出されるレーザ光9の偏光度はほ
とんど低下せず、ほぼ90%以上を保つことができる。
【0019】また、一体化したロッド1cは、その周囲
全体が水冷されるため、水晶旋光子2も冷却される様に
なった。これに関して、従来、図2に示された様に、旋
光子22に対しても水冷するには、これだけを独立に水
冷する構造にしなければならず、装置全体が複雑になっ
てしまった。
【0020】
【発明の効果】本発明はロッドと旋光子が一体化されて
いるため、2本のロッドを同軸上に位置合わせをするた
めの微調整機構をランプハウスに設ける必要がなくなっ
た。
【0021】また、高出力動作させるために励起光を一
層強めても、取り出されるレーザ光の偏光度はほとんど
低下せず、ほぼ90%以上を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体レーザ発振器の説明図。
【図2】従来の固体レーザ発振器の説明図。
【図3】従来方法の説明図。
【符号の説明】
1a,1b…ロッド、2…水晶旋光子、3a,3b…フ
ラッシュランプ、4…出力鏡、5…全反射鏡、6…ブリ
ュースタ板、8…ランプハウス、9…レーザ光、10…
固体レーザ発振器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光方向を約90度回転させる旋光子の両
    側にロッド状の固体レーザ媒質を接合させたことを特徴
    とする固体レーザ発振器。
JP24948392A 1992-09-18 1992-09-18 固体レーザ発振器 Pending JPH06104508A (ja)

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JP24948392A JPH06104508A (ja) 1992-09-18 1992-09-18 固体レーザ発振器

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JP24948392A JPH06104508A (ja) 1992-09-18 1992-09-18 固体レーザ発振器

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JPH06104508A true JPH06104508A (ja) 1994-04-15

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ID=17193644

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JP24948392A Pending JPH06104508A (ja) 1992-09-18 1992-09-18 固体レーザ発振器

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10200184A (ja) * 1997-01-14 1998-07-31 Hamamatsu Photonics Kk 固体レーザ装置
JPH10284775A (ja) * 1997-04-09 1998-10-23 Toshiba Corp 固体レーザ装置
WO2003001634A1 (fr) * 2001-06-21 2003-01-03 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Module d'excitation, oscillateur laser, et amplificateur laser
US6693922B1 (en) * 2000-01-13 2004-02-17 Raytheon Company Reeder rod

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