JPH0618836B2 - 水不溶性共重合体の製造法 - Google Patents
水不溶性共重合体の製造法Info
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- JPH0618836B2 JPH0618836B2 JP62321387A JP32138787A JPH0618836B2 JP H0618836 B2 JPH0618836 B2 JP H0618836B2 JP 62321387 A JP62321387 A JP 62321387A JP 32138787 A JP32138787 A JP 32138787A JP H0618836 B2 JPH0618836 B2 JP H0618836B2
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- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H17/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
- D21H17/20—Macromolecular organic compounds
- D21H17/33—Synthetic macromolecular compounds
- D21H17/34—Synthetic macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水不溶性共重合体の製造法に係るものであ
る。詳しくは、N−ビニルホルムアミドとアクリロニト
リルの水不溶性共重合体の製造法に関するものである。
る。詳しくは、N−ビニルホルムアミドとアクリロニト
リルの水不溶性共重合体の製造法に関するものである。
ポリビニルアミンは、製紙用の添加剤および廃水処理用
の凝集剤を始めとする水溶性高分子物質、親水性高分子
物質の用途分野に優れた効果を発揮する。特に、有機汚
泥の脱水用凝集剤として使用することにより、脱水汚泥
の含水率を下げ、汚泥の処理効率を著しく向上させる効
果を奏する。
の凝集剤を始めとする水溶性高分子物質、親水性高分子
物質の用途分野に優れた効果を発揮する。特に、有機汚
泥の脱水用凝集剤として使用することにより、脱水汚泥
の含水率を下げ、汚泥の処理効率を著しく向上させる効
果を奏する。
ポリビニルアミンは、従来、ポリアクリルアミドのホフ
マン分解又はポリN−ビニルホルムアミドの加水分解等
により製造する方法が知られている。特にN−ビニルホ
ルムアミドの重合体を加水分解する方法は、高分子量で
安定性の良いポリビニルアミンを製造することができる
優れた方法である。高分子量のポリビニルアミンを製造
する為には、通常、N−ビニルホルムアミドを水溶液状
で重合し、得られた水溶性の重合体を加水分解する方法
が用いられるが、加水分解反応を行うためには高粘性の
溶液や付着性の高い重合体の含水物を取り扱う必要があ
り、粉末状の製品を得るためには煩雑な工程が必要であ
る。
マン分解又はポリN−ビニルホルムアミドの加水分解等
により製造する方法が知られている。特にN−ビニルホ
ルムアミドの重合体を加水分解する方法は、高分子量で
安定性の良いポリビニルアミンを製造することができる
優れた方法である。高分子量のポリビニルアミンを製造
する為には、通常、N−ビニルホルムアミドを水溶液状
で重合し、得られた水溶性の重合体を加水分解する方法
が用いられるが、加水分解反応を行うためには高粘性の
溶液や付着性の高い重合体の含水物を取り扱う必要があ
り、粉末状の製品を得るためには煩雑な工程が必要であ
る。
上記の欠点を改善するため、疎水性の単量体をN−ビニ
ルホルムアミドと共重合する方法が考えられるが、従来
公知のエチレンや酢酸ビニルとN−ビニルホルムアミド
との共重合では、共重合性が良好でないために水溶性の
共重合体が多量に生成するうえ、共重合体の特性から、
これを加水分解しても高分子量のビニルアミン共重合体
が得られないと言う問題があった。
ルホルムアミドと共重合する方法が考えられるが、従来
公知のエチレンや酢酸ビニルとN−ビニルホルムアミド
との共重合では、共重合性が良好でないために水溶性の
共重合体が多量に生成するうえ、共重合体の特性から、
これを加水分解しても高分子量のビニルアミン共重合体
が得られないと言う問題があった。
本発明者等は先に、N−ビニルホルムアミドを、より疎
水性のアクリロニトリルと共重合し、得られた共重合体
を加水分解することにより、脱水用の凝集剤を得る方法
(特開昭59-39399)を提案したが、さらに、N−ビニル
ホルムアミドとアクリロニトリルとを特定範囲の割合で
含む混合物を共重合させることにより、粘着性の無い水
不溶性の共重合体を高収率で得ることができ、この粘着
性の無い水不溶性共重合体は、加水分解により容易に高
分子量の水溶性乃至親水性のビニルアミン共重合体に変
えられることを見出し、本発明に到達した。
水性のアクリロニトリルと共重合し、得られた共重合体
を加水分解することにより、脱水用の凝集剤を得る方法
(特開昭59-39399)を提案したが、さらに、N−ビニル
ホルムアミドとアクリロニトリルとを特定範囲の割合で
含む混合物を共重合させることにより、粘着性の無い水
不溶性の共重合体を高収率で得ることができ、この粘着
性の無い水不溶性共重合体は、加水分解により容易に高
分子量の水溶性乃至親水性のビニルアミン共重合体に変
えられることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、N−ビニルホルムアミドと
アクリロニトリルのモル比5:95〜55:45の混合
物を水性媒体中において、これ等単体濃度5〜25重量
%の条件で共重合させ、生成する共重合体を沈澱状で得
ることを特徴とする水不溶性共重合体の製造法に存す
る。
アクリロニトリルのモル比5:95〜55:45の混合
物を水性媒体中において、これ等単体濃度5〜25重量
%の条件で共重合させ、生成する共重合体を沈澱状で得
ることを特徴とする水不溶性共重合体の製造法に存す
る。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリル
のモル比5:95〜55:45の混合物を、水性媒体中
でラジカル重合機構によって共重合反応させることによ
り生成する共重合体を沈澱物として得る方法である。N
−ビニルホルムアミドの量比が、この範囲より多いと水
溶性の共重合体が生成して粘着状となり、取扱いが困難
であるうえ、水性媒体からの沈澱共重合体の収率が著し
く低下する。また、N−ビニルホルムアミドの量比が上
記範囲より少い場合は、水不溶性の共重合体が得られる
が、これを加水分解した場合、高分子量の水溶性乃至親
水性のビニルアミン共重合体を収率よく得ることができ
ない。N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルの好
ましいモル比は35:65〜55:45であり、特に好
ましいモル比は35:65〜50:50である。これら
の場合、高分子量の水不溶性共重合体が顆粒状で得られ
る上、収率も高い。
のモル比5:95〜55:45の混合物を、水性媒体中
でラジカル重合機構によって共重合反応させることによ
り生成する共重合体を沈澱物として得る方法である。N
−ビニルホルムアミドの量比が、この範囲より多いと水
溶性の共重合体が生成して粘着状となり、取扱いが困難
であるうえ、水性媒体からの沈澱共重合体の収率が著し
く低下する。また、N−ビニルホルムアミドの量比が上
記範囲より少い場合は、水不溶性の共重合体が得られる
が、これを加水分解した場合、高分子量の水溶性乃至親
水性のビニルアミン共重合体を収率よく得ることができ
ない。N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルの好
ましいモル比は35:65〜55:45であり、特に好
ましいモル比は35:65〜50:50である。これら
の場合、高分子量の水不溶性共重合体が顆粒状で得られ
る上、収率も高い。
本発明によって得られるN−ビニルホルムアミドとアク
リロニトリルからなる水不溶性乃至親水性の共重合体
は、下記一般式(I)及び(II)で示される構造単位によ
り構成される。
リロニトリルからなる水不溶性乃至親水性の共重合体
は、下記一般式(I)及び(II)で示される構造単位によ
り構成される。
この共重合体のうち、(I)及び(II)の比率が35:6
5〜55:45である共重合体は、夫々の単量体の単独
重合体を含まない上、構造単位(I)と(II)が交互に配
列する確立が極めて高い。これに伴い、共重合体の分解
温度は夫々の単量体の単独重合体より低く、この範囲で
最小値となる。また、この共重合体を加水分解すること
により、分子中の−NHCHO基(ホルムアミド基)をアミ
ノ基に変えた水溶性ビニルアミン共重合体は、アミノ基
の隣接位置にニトリル基が存在する確率が高いので、中
性付近のpHの水溶液状で、コロイド滴定法により測定す
ると、大部分のアミノ基がカチオン基として検出され
る。これに対し、ビニルアミンの単独重合体は、アミノ
基同志の隣接基効果によりアミノ基の半分程度しかカチ
オン基が検出されない。この現象は、本発明の共重合体
のホルムアミド基をアミノ基に変えることにより得られ
る水溶性ビニルアミン共重合体の用途分野における機能
に大きく貢献する。
5〜55:45である共重合体は、夫々の単量体の単独
重合体を含まない上、構造単位(I)と(II)が交互に配
列する確立が極めて高い。これに伴い、共重合体の分解
温度は夫々の単量体の単独重合体より低く、この範囲で
最小値となる。また、この共重合体を加水分解すること
により、分子中の−NHCHO基(ホルムアミド基)をアミ
ノ基に変えた水溶性ビニルアミン共重合体は、アミノ基
の隣接位置にニトリル基が存在する確率が高いので、中
性付近のpHの水溶液状で、コロイド滴定法により測定す
ると、大部分のアミノ基がカチオン基として検出され
る。これに対し、ビニルアミンの単独重合体は、アミノ
基同志の隣接基効果によりアミノ基の半分程度しかカチ
オン基が検出されない。この現象は、本発明の共重合体
のホルムアミド基をアミノ基に変えることにより得られ
る水溶性ビニルアミン共重合体の用途分野における機能
に大きく貢献する。
本発明に従って共重合反応を行う場合、アクリロニトリ
ルは蒸気圧が高いので反応器の気相に分配される場合が
あるが、その場合は、予めその過剰分を添加し、実質的
に水中の組成が前記の範囲となるよう調節することがで
きる。
ルは蒸気圧が高いので反応器の気相に分配される場合が
あるが、その場合は、予めその過剰分を添加し、実質的
に水中の組成が前記の範囲となるよう調節することがで
きる。
本発明の共重合反応には、ラジカル重合開始剤が使用さ
れる。ラジカル重合開始剤としては、通常水溶性または
親水性の単量体の重合に用いられる一般的な開始剤のい
ずれもが使用されるが、共重合体を収率良く得る為に
は、アゾ化合物が好ましい。特に好ましいのは水溶性の
アゾ化合物である。
れる。ラジカル重合開始剤としては、通常水溶性または
親水性の単量体の重合に用いられる一般的な開始剤のい
ずれもが使用されるが、共重合体を収率良く得る為に
は、アゾ化合物が好ましい。特に好ましいのは水溶性の
アゾ化合物である。
特に好ましい開始剤の例としては、2,2′−アゾビス−
2−アミジノプロパンの塩酸塩、または酢酸塩、4,4′
−アゾビス−4−シアノ吉草酸のナトリウム塩、アゾビ
ス−N,N′−ジメチレンイソブチルアミジンの塩酸酸、
または硫酸塩が例示される。その使用量は、通常単量体
の重量に対して0.01〜1重量%の範囲である。また、重
合反応は、一般に不活性ガス気流下、30〜100℃の条
件下で実施される。
2−アミジノプロパンの塩酸塩、または酢酸塩、4,4′
−アゾビス−4−シアノ吉草酸のナトリウム塩、アゾビ
ス−N,N′−ジメチレンイソブチルアミジンの塩酸酸、
または硫酸塩が例示される。その使用量は、通常単量体
の重量に対して0.01〜1重量%の範囲である。また、重
合反応は、一般に不活性ガス気流下、30〜100℃の条
件下で実施される。
単量体を均一水溶液状で重合を開始する場合、単量体濃
度5〜25重量%の範囲、好ましくは、10〜20重量
%の範囲の条件で溶液状で共重合を開始し、生成する共
重合体を沈澱物として得る方法が用いられる。さらにN
−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルを夫々モル比
5:95〜55:45となるように水性媒体中に連続的
に導入するか、両者の混合物を水性媒体中に連続的に導
入し、単量体を逐次沈澱共重合体に変えながら共重合さ
せる方法が採用される。沈澱する共重合体は濾過や遠心
分離などの公知の分離方法により、含水率60重量%以
下の粘着性の無い顆粒状として分離される。
度5〜25重量%の範囲、好ましくは、10〜20重量
%の範囲の条件で溶液状で共重合を開始し、生成する共
重合体を沈澱物として得る方法が用いられる。さらにN
−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルを夫々モル比
5:95〜55:45となるように水性媒体中に連続的
に導入するか、両者の混合物を水性媒体中に連続的に導
入し、単量体を逐次沈澱共重合体に変えながら共重合さ
せる方法が採用される。沈澱する共重合体は濾過や遠心
分離などの公知の分離方法により、含水率60重量%以
下の粘着性の無い顆粒状として分離される。
本発明の方法に従って得られたN−ビニルホルムアミド
−アクリロニトリル共重合体は、分散状で酸性条件下で
加水分解することにより、水溶性のビニルアミン共重合
体に変えることができるが、通常公知の方法で含水物を
分離し、必要により、脱水または乾燥して粉末状とした
のち酸性条件下で加水分解してビニルアミン共重合体に
変える場合その効果が顕著である。
−アクリロニトリル共重合体は、分散状で酸性条件下で
加水分解することにより、水溶性のビニルアミン共重合
体に変えることができるが、通常公知の方法で含水物を
分離し、必要により、脱水または乾燥して粉末状とした
のち酸性条件下で加水分解してビニルアミン共重合体に
変える場合その効果が顕著である。
本発明方法で得られた水不溶性共重合体を水溶性のビニ
ルアミン共重合体に変えるには、固体状の水不溶性共重
合体に酸性ガスを吸収させて加水分解する方法、沈澱共
重合体を、水を含有するアルコールなどの親水性溶媒中
に分散させて加水分解する方法、あるいは加アルコール
分解してホルミル基をギ酸エステルとして分離しつつ変
性する方法などが例示される。酸性変性に使用する変性
剤としては、強酸性に作用する化合物のいずれも使用さ
れ、例えば、塩酸、臭素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝
酸、燐酸、スルファミン酸、アルカンスルホン酸等が挙
げられる。変性剤の使用量は、共重合体中のホルムアミ
ド基に対して、0.1〜2倍モルの範囲で目的の変性率に
応じて適宜使用される。変性反応は通常40〜120℃
の条件で実施され、その結果、分子中にニトリル基を含
有し、ニトリル基の加水分解によるカルボキシル基の含
有量が低いビニルアミン共重合体が生成する。
ルアミン共重合体に変えるには、固体状の水不溶性共重
合体に酸性ガスを吸収させて加水分解する方法、沈澱共
重合体を、水を含有するアルコールなどの親水性溶媒中
に分散させて加水分解する方法、あるいは加アルコール
分解してホルミル基をギ酸エステルとして分離しつつ変
性する方法などが例示される。酸性変性に使用する変性
剤としては、強酸性に作用する化合物のいずれも使用さ
れ、例えば、塩酸、臭素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝
酸、燐酸、スルファミン酸、アルカンスルホン酸等が挙
げられる。変性剤の使用量は、共重合体中のホルムアミ
ド基に対して、0.1〜2倍モルの範囲で目的の変性率に
応じて適宜使用される。変性反応は通常40〜120℃
の条件で実施され、その結果、分子中にニトリル基を含
有し、ニトリル基の加水分解によるカルボキシル基の含
有量が低いビニルアミン共重合体が生成する。
本発明の水不溶性の共重合体を変性して得られる水溶性
乃至親水性のビニルアミン共重合体は、廃水処理用カチ
オン性凝集剤として、有機性懸濁物の凝集、および有機
性スラッジの脱水用凝集剤として優れている。特に、下
水処理における初沈生汚泥、水溶性有機物の活性汚泥処
理、嫌気性処理で発生する汚泥、およびこれらの混合物
の脱水用凝集剤として優れた効果を示す。その使用方法
は従来公知のカチオン性凝集剤、例えば、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレートの四級化物重合体などの使用法
と同様に有機汚泥を含有する懸濁液に対して0.1〜0.5重
量%の水溶液状で20〜20000ppmの重量の範囲で添加混
合される。
乃至親水性のビニルアミン共重合体は、廃水処理用カチ
オン性凝集剤として、有機性懸濁物の凝集、および有機
性スラッジの脱水用凝集剤として優れている。特に、下
水処理における初沈生汚泥、水溶性有機物の活性汚泥処
理、嫌気性処理で発生する汚泥、およびこれらの混合物
の脱水用凝集剤として優れた効果を示す。その使用方法
は従来公知のカチオン性凝集剤、例えば、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレートの四級化物重合体などの使用法
と同様に有機汚泥を含有する懸濁液に対して0.1〜0.5重
量%の水溶液状で20〜20000ppmの重量の範囲で添加混
合される。
凝集処理された有機汚泥は、強固な凝集フロックを形成
するので、ベルトプレス、スクリュープレス、フィルタ
ープレス、などの圧搾脱水、あるいは、遠心分離、真空
過等の機械脱水を施すことにより、脱水処理速度が向
上し、処理量が増大し、脱水した汚泥の含水率が低下す
る。そして、N−ビニルホルムアミドの単独重合体を変
性して得られる重合体を使用した場合より、強固な凝集
フロックを形成するので、処理速度の向上に寄与すると
ころが大である。
するので、ベルトプレス、スクリュープレス、フィルタ
ープレス、などの圧搾脱水、あるいは、遠心分離、真空
過等の機械脱水を施すことにより、脱水処理速度が向
上し、処理量が増大し、脱水した汚泥の含水率が低下す
る。そして、N−ビニルホルムアミドの単独重合体を変
性して得られる重合体を使用した場合より、強固な凝集
フロックを形成するので、処理速度の向上に寄与すると
ころが大である。
本発明の水不溶性の共重合体を変性して得られる水溶性
共重合体は、また製紙工業用のカチオン性水溶性高分子
物質として使用され、水性向上剤、填料歩留向上剤、紙
力増強剤として優れた効果を発揮する。その使用方法と
しては、従来公知の抄紙方法のいずれをも用いることが
できる。すなわち0.5〜3重量%のパルプスラリー中
に、パルプの乾燥重量に対して0.05〜2重量%に相当す
る量の上記カチオン性重合体を含む0.1〜5重量%の水
溶液として添加したのち抄紙する。紙力増強剤の場合、
内添剤としてパルプスラリーに添加して抄紙する方法の
他、湿紙または、乾燥紙にロールコーター、サイズプレ
ス、および浸漬機により塗布を行っても良く、必要に応
じ、カチオン性澱粉、硫酸バンドおよびアニオン性紙力
増強剤を併用しても良い。パルプの種類にはよらず、グ
ランドパルプ、サルファイドパルプ、クラフトパルプ、
叩解した古紙などいずれにも使用される。このカチオン
性重合体は、溶解水の水質によらず希薄な水溶液状であ
っても極めて安定である。また、炭酸カルシウムを填料
として用いる弱アルカリ性の抄紙条件下でも安定でその
効力を失わず、中性または弱アルカリ性の抄紙条件に優
れた添加剤である。
共重合体は、また製紙工業用のカチオン性水溶性高分子
物質として使用され、水性向上剤、填料歩留向上剤、紙
力増強剤として優れた効果を発揮する。その使用方法と
しては、従来公知の抄紙方法のいずれをも用いることが
できる。すなわち0.5〜3重量%のパルプスラリー中
に、パルプの乾燥重量に対して0.05〜2重量%に相当す
る量の上記カチオン性重合体を含む0.1〜5重量%の水
溶液として添加したのち抄紙する。紙力増強剤の場合、
内添剤としてパルプスラリーに添加して抄紙する方法の
他、湿紙または、乾燥紙にロールコーター、サイズプレ
ス、および浸漬機により塗布を行っても良く、必要に応
じ、カチオン性澱粉、硫酸バンドおよびアニオン性紙力
増強剤を併用しても良い。パルプの種類にはよらず、グ
ランドパルプ、サルファイドパルプ、クラフトパルプ、
叩解した古紙などいずれにも使用される。このカチオン
性重合体は、溶解水の水質によらず希薄な水溶液状であ
っても極めて安定である。また、炭酸カルシウムを填料
として用いる弱アルカリ性の抄紙条件下でも安定でその
効力を失わず、中性または弱アルカリ性の抄紙条件に優
れた添加剤である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定
されるものではない。
本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定
されるものではない。
実施例1〜5及び比較的1〜2 攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた500mlの四っ口フ
ラスコに、第1表に示すモル分率のアクリロニトリルを
含有するN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルの
単量体混合物60gと蒸留水338.8gを入れた。アクリ
ロニトリルの蒸発を防ぐため氷冷下窒素をガス通じた
後、60℃に昇温した。10重量%の2,2′−アゾビス
−2−アミジノプロパン・2塩酸塩水溶液を1.2gを添
加し、攪拌下60℃にて6時間保持し、水中に顆粒状の
共重合体が析出した沈澱物が得られた。
ラスコに、第1表に示すモル分率のアクリロニトリルを
含有するN−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルの
単量体混合物60gと蒸留水338.8gを入れた。アクリ
ロニトリルの蒸発を防ぐため氷冷下窒素をガス通じた
後、60℃に昇温した。10重量%の2,2′−アゾビス
−2−アミジノプロパン・2塩酸塩水溶液を1.2gを添
加し、攪拌下60℃にて6時間保持し、水中に顆粒状の
共重合体が析出した沈澱物が得られた。
沈澱物を遠心分離して水分を約50%含有する粘着性の
無い顆粒を分離した。生成物の一部を110℃で乾燥し
て重量を測定し、収率を求め第1表に示した。重合反応
後の水相から水を加熱留去して濃縮し、これにアセトン
を添加して水溶性の共重合体を析出させた。水溶性の共
重合体の生成率を求め第1表に示した。
無い顆粒を分離した。生成物の一部を110℃で乾燥し
て重量を測定し、収率を求め第1表に示した。重合反応
後の水相から水を加熱留去して濃縮し、これにアセトン
を添加して水溶性の共重合体を析出させた。水溶性の共
重合体の生成率を求め第1表に示した。
実施例6 攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた500mlの四っ口フ
ラスコに、蒸留水238.8gと10重量%の2,2′−アゾビ
ス−2−アミジノプロパン・2塩酸塩水溶液1.2gを添
加し、窒素ガス雰囲気下60℃に昇温した。55モル%
のアクリロニトリルを含有するN−ビニルホルムアミド
とアクリロニトリルの単量体混合物60gを攪拌下定量
ポンプにより少量ずつ添加した。単量体の添加に1時間
を要し、この間重合物が逐次析出した。60℃でさらに
3時間保持し、水中に顆粒状の共重合体が析出した沈澱
物を得た。
ラスコに、蒸留水238.8gと10重量%の2,2′−アゾビ
ス−2−アミジノプロパン・2塩酸塩水溶液1.2gを添
加し、窒素ガス雰囲気下60℃に昇温した。55モル%
のアクリロニトリルを含有するN−ビニルホルムアミド
とアクリロニトリルの単量体混合物60gを攪拌下定量
ポンプにより少量ずつ添加した。単量体の添加に1時間
を要し、この間重合物が逐次析出した。60℃でさらに
3時間保持し、水中に顆粒状の共重合体が析出した沈澱
物を得た。
この沈澱物を実施例1と同様に遠心分離して顆粒状の共
重合体を得た。共重合体の収率は99%で、共重合反応
後の水中から水溶性の共重合体は得られなかった。
重合体を得た。共重合体の収率は99%で、共重合反応
後の水中から水溶性の共重合体は得られなかった。
得られた共重合体の示差熱分析による分解温度を、N−
ビニルホルムアミド及びアクリロニトリルの単独重合体
と比較して第2表に示した。
ビニルホルムアミド及びアクリロニトリルの単独重合体
と比較して第2表に示した。
このようにして得られた共重合体を、塩酸ヒドロキシル
アミン共存下、共重合体中のホルムアミド基に対して1
当量の塩酸ガスを吸収させ、95℃にて4時間保持して
加水分解することにより、水溶性のビニルアミン共重合
体を得た。この生成物の還元粘度は2.8であり、pH3と
7で測定したコロイド滴定によるカチオン当量値をポリ
ビニルアミンの測定値と比較して第3表に示した。
アミン共存下、共重合体中のホルムアミド基に対して1
当量の塩酸ガスを吸収させ、95℃にて4時間保持して
加水分解することにより、水溶性のビニルアミン共重合
体を得た。この生成物の還元粘度は2.8であり、pH3と
7で測定したコロイド滴定によるカチオン当量値をポリ
ビニルアミンの測定値と比較して第3表に示した。
(還元粘度の測定) 固体状の重合体を1規定の食塩水に0.1g/dlの濃度に
溶解し、25℃の条件下、オストワルドの粘度計を用い
て測定した。
溶解し、25℃の条件下、オストワルドの粘度計を用い
て測定した。
還元粘度〔dl/g〕=(t−t0)/t0/0.1 t0:食塩水の下降速度 t:重合体溶液の下降速度 (コロイド当量値の測定) 固体状の重合体を0.1重量%の濃度に蒸留水に溶解し
た。この水溶液5.0gを脱塩水を用いて200mlに希釈して
溶液のpHを3および7に調整したのち、1/400規定のポ
リビニル硫酸カリウムを用い、トルイジンブルーを指示
薬としたコロイド滴定法により求めた。いずれもpH3の
測定値は元素分析による重合体の組成と一致した。
た。この水溶液5.0gを脱塩水を用いて200mlに希釈して
溶液のpHを3および7に調整したのち、1/400規定のポ
リビニル硫酸カリウムを用い、トルイジンブルーを指示
薬としたコロイド滴定法により求めた。いずれもpH3の
測定値は元素分析による重合体の組成と一致した。
本発明によれば、N−ビニルホルムアミドとアクリロニ
トリルとの量比が特定範囲の混合物を、水性媒体中で特
定の単量体濃度において共重合させることによって、粘
着性がなく取扱いの容易な粉末状のN−ビニルホルムア
ミドとアクリロニトリルからなる水不溶性共重合体を高
収率で得ることができる。しかも、本発明方法によって
得られて水不溶性共重合体を加水分解して変性すれば、
凝集剤、製紙用添加剤等として価値の高い水溶性乃至親
水性のビニルアミン共重合体が効率よく得られるので、
本発明はこの物質の工業的製造に寄与するところが大き
い。
トリルとの量比が特定範囲の混合物を、水性媒体中で特
定の単量体濃度において共重合させることによって、粘
着性がなく取扱いの容易な粉末状のN−ビニルホルムア
ミドとアクリロニトリルからなる水不溶性共重合体を高
収率で得ることができる。しかも、本発明方法によって
得られて水不溶性共重合体を加水分解して変性すれば、
凝集剤、製紙用添加剤等として価値の高い水溶性乃至親
水性のビニルアミン共重合体が効率よく得られるので、
本発明はこの物質の工業的製造に寄与するところが大き
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/44 MNA 7242−4J D21H 17/37
Claims (1)
- 【請求項1】N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリ
ルのモル比5:95〜55:45の混合物を水性媒体中
において、これ等単量体濃度5〜25重量%の条件で共
重合させ、生成する共重合体を沈澱状で得ることを特徴
とする水不溶性共重合体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62321387A JPH0618836B2 (ja) | 1987-12-21 | 1987-12-21 | 水不溶性共重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62321387A JPH0618836B2 (ja) | 1987-12-21 | 1987-12-21 | 水不溶性共重合体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01163208A JPH01163208A (ja) | 1989-06-27 |
JPH0618836B2 true JPH0618836B2 (ja) | 1994-03-16 |
Family
ID=18131983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62321387A Expired - Lifetime JPH0618836B2 (ja) | 1987-12-21 | 1987-12-21 | 水不溶性共重合体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0618836B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3225550B2 (ja) * | 1991-09-27 | 2001-11-05 | 三菱化学株式会社 | 水溶性ポリマーの製造法 |
GB2308123A (en) * | 1995-12-15 | 1997-06-18 | Mitsubishi Chem Corp | Process for the preparation of an aqueous solution or dispersion containing cationic polymer |
JP7327467B2 (ja) * | 2019-03-22 | 2023-08-16 | 株式会社レゾナック | N-ビニルカルボン酸アミド共重合体水溶液の製造方法 |
-
1987
- 1987-12-21 JP JP62321387A patent/JPH0618836B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01163208A (ja) | 1989-06-27 |
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