JPH061861A - 硬質塩化ビニルフィルム - Google Patents
硬質塩化ビニルフィルムInfo
- Publication number
- JPH061861A JPH061861A JP16308892A JP16308892A JPH061861A JP H061861 A JPH061861 A JP H061861A JP 16308892 A JP16308892 A JP 16308892A JP 16308892 A JP16308892 A JP 16308892A JP H061861 A JPH061861 A JP H061861A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl chloride
- film
- fatty acid
- acid ester
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 塩化ビニル樹脂が本来有する諸特性、特に透
明性の大幅な低下をさせることなく、延伸フィルムのよ
うな厚みの薄いフィルムにおいても優れた帯電防止効果
を発現させることを可能にする。 【構成】 塩化ビニル樹脂１００重量部に対し、下記一
般式 （式中、Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4はそれぞれ炭素数５〜１１
個を有するアシル基もしくは水素原子であり、かつ
Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4のうち少なくとも一個はアシル基で
あり、１≦ｎ≦５）で表わされるポリグリセリン脂肪酸
エステルを１〜１０重量部含有する硬質塩化ビニルフィ
ルム。
明性の大幅な低下をさせることなく、延伸フィルムのよ
うな厚みの薄いフィルムにおいても優れた帯電防止効果
を発現させることを可能にする。 【構成】 塩化ビニル樹脂１００重量部に対し、下記一
般式 （式中、Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4はそれぞれ炭素数５〜１１
個を有するアシル基もしくは水素原子であり、かつ
Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4のうち少なくとも一個はアシル基で
あり、１≦ｎ≦５）で表わされるポリグリセリン脂肪酸
エステルを１〜１０重量部含有する硬質塩化ビニルフィ
ルム。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性と帯電防止効果
の優れた硬質塩化ビニルフィルムに関するものであり、
詳しくは、シュリンク包装、シュリンクラベル等に用い
られる熱収縮性延伸フィルムとして好適な硬質塩化ビニ
ルフィルムを提供するものである。
の優れた硬質塩化ビニルフィルムに関するものであり、
詳しくは、シュリンク包装、シュリンクラベル等に用い
られる熱収縮性延伸フィルムとして好適な硬質塩化ビニ
ルフィルムを提供するものである。
【０００２】
【従来の技術】硬質塩化ビニルフィルムは、その優れた
剛性，透明性，加工性，印刷適正等の特性を生かして、
食品，雑貨，化粧品その他の容器や包装用として、ある
いは、カレンダー，ポスター等の印刷物用として用いら
れており、特に一軸延伸もしくは二軸延伸したフィルム
は、剛直であり、光沢，保存時の寸法安定性，収縮特性
などが良好なため、シュリンク包装，シュリンクラベル
用として広く用いられている。しかしながら、他の樹脂
フィルムと同様に硬質塩化ビニルのもつ特徴として、非
常に静電気を帯びやすいという性質のために、人体に不
快感を与えたり、あるいは空気中の塵挨の吸着により汚
染されやすいという欠点を有しており、このような帯電
障害を防止するために帯電防止処理を要するケースがし
ばしばある。この帯電防止性を付与する方法としては、
塩化ビニル樹脂に熱安定剤、補強剤、滑剤等を配合する
際に帯電防止剤を添加して練り込む方法と、フィルム形
成後に帯電防止剤をフィルム表面に塗布する方法が一般
的に行われている。前者は厚みの厚いフィルムでは広く
用いられている方法であり、帯電防止剤としては、グリ
セリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、高
級アルコール等のノニオン系界面活性剤や、アルキルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナト
リウム等のアニオン系界面活性剤が既に市販されている
が、熱収縮性延伸フィルムのように厚みの薄いフィルム
では帯電防止効果がほとんど発現されなかったり、透明
性を阻害するために透明シートには用いることができな
かったりするなど、要求を満足できるものはほとんどな
い。後者は熱収縮性フィルムで広く用いられている方法
であるが、塗布された帯電防止剤が水洗摩擦等で容易に
フィルムから離脱して帯電防止効果を失うなど耐久性に
劣るうえに、フィルムどうしのブロッキングをおこしや
すいという欠点を有している。
剛性，透明性，加工性，印刷適正等の特性を生かして、
食品，雑貨，化粧品その他の容器や包装用として、ある
いは、カレンダー，ポスター等の印刷物用として用いら
れており、特に一軸延伸もしくは二軸延伸したフィルム
は、剛直であり、光沢，保存時の寸法安定性，収縮特性
などが良好なため、シュリンク包装，シュリンクラベル
用として広く用いられている。しかしながら、他の樹脂
フィルムと同様に硬質塩化ビニルのもつ特徴として、非
常に静電気を帯びやすいという性質のために、人体に不
快感を与えたり、あるいは空気中の塵挨の吸着により汚
染されやすいという欠点を有しており、このような帯電
障害を防止するために帯電防止処理を要するケースがし
ばしばある。この帯電防止性を付与する方法としては、
塩化ビニル樹脂に熱安定剤、補強剤、滑剤等を配合する
際に帯電防止剤を添加して練り込む方法と、フィルム形
成後に帯電防止剤をフィルム表面に塗布する方法が一般
的に行われている。前者は厚みの厚いフィルムでは広く
用いられている方法であり、帯電防止剤としては、グリ
セリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、高
級アルコール等のノニオン系界面活性剤や、アルキルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナト
リウム等のアニオン系界面活性剤が既に市販されている
が、熱収縮性延伸フィルムのように厚みの薄いフィルム
では帯電防止効果がほとんど発現されなかったり、透明
性を阻害するために透明シートには用いることができな
かったりするなど、要求を満足できるものはほとんどな
い。後者は熱収縮性フィルムで広く用いられている方法
であるが、塗布された帯電防止剤が水洗摩擦等で容易に
フィルムから離脱して帯電防止効果を失うなど耐久性に
劣るうえに、フィルムどうしのブロッキングをおこしや
すいという欠点を有している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、硬質塩化ビ
ニルが本来有している諸特性、特に透明性を大幅に低下
させることなく優れた帯電防止効果を有する帯電防止剤
の練り込まれた硬質塩化ビニルフィルムを提供すること
を目的としたものである。
ニルが本来有している諸特性、特に透明性を大幅に低下
させることなく優れた帯電防止効果を有する帯電防止剤
の練り込まれた硬質塩化ビニルフィルムを提供すること
を目的としたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来のこの
ような問題点の解決のため鋭意検討を重ねた結果、特定
の化学構造式をもつポリグリセリン脂肪酸エステルを添
加することにより、透明性を大幅に低下させることなし
に優れた帯電防止効果が発現できることを見出だし本発
明に至った。即ち、本発明は、塩化ビニル樹脂１００重
量部に対し、下記一般式で表わされるポリグリセリン脂
肪酸エステルを１〜１０重量部含有することを特徴とす
る硬質塩化ビニルフィルムを提供するものである。 （式中、Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4はそれぞれ炭素数５〜１１
個を有するアシル基もしくは水素原子であり、かつ
Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4のうち少なくとも一個はアシル基で
あり、１≦ｎ≦５）
ような問題点の解決のため鋭意検討を重ねた結果、特定
の化学構造式をもつポリグリセリン脂肪酸エステルを添
加することにより、透明性を大幅に低下させることなし
に優れた帯電防止効果が発現できることを見出だし本発
明に至った。即ち、本発明は、塩化ビニル樹脂１００重
量部に対し、下記一般式で表わされるポリグリセリン脂
肪酸エステルを１〜１０重量部含有することを特徴とす
る硬質塩化ビニルフィルムを提供するものである。 （式中、Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4はそれぞれ炭素数５〜１１
個を有するアシル基もしくは水素原子であり、かつ
Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4のうち少なくとも一個はアシル基で
あり、１≦ｎ≦５）
【０００５】上記一般式で表わされるポリグリセリン脂
肪酸エステルにおいて、アシル基の数が１未満の場合
は、帯電防止効果が発現されない。また、アシル基を構
成する炭素の数は５〜１１個であることが望ましい。ア
シル基の炭素の数が５より小であっても１１より大であ
っても帯電防止効果が不充分であり不適当である。塩化
ビニル樹脂１００重量部に対して上記ポリグリセリン脂
肪酸エステルの添加量は１〜１０重量部であり、好まし
くは２〜７重量部であることが望ましい。１重量部以下
では帯電防止効果が不充分であり、１０重量部以上にな
ると透明性が低下するだけでなくフィルムの生産時の加
工性が著しく低下する。また、このポリグリセリン脂肪
酸エステルは、単独で用いても２種類以上混合して用い
てもよく、従来から知られているグリセリン脂肪酸エス
テル，ソルビタン脂肪酸エステル，アルキルスルホン酸
ナトリウム等の帯電防止剤と併用してもさしつかえない
のはもちろんである。本発明において使用される塩化ビ
ニル樹脂は、塩化ビニル単独重合体の他に塩化ビニルを
主成分とする共重合体をも含むものであり、共重合させ
る単量体としては、エチレン，プロピレン等のオレフィ
ン類，酢酸ビニル，塩化ビニリデン等が例示される。ま
た、塩化ビニル樹脂は、熱安定剤，酸化防止剤，補強
剤，加工助剤，紫外線吸収剤，滑剤顔料等の添加剤を目
的に応じて適宜含有していてもよい。
肪酸エステルにおいて、アシル基の数が１未満の場合
は、帯電防止効果が発現されない。また、アシル基を構
成する炭素の数は５〜１１個であることが望ましい。ア
シル基の炭素の数が５より小であっても１１より大であ
っても帯電防止効果が不充分であり不適当である。塩化
ビニル樹脂１００重量部に対して上記ポリグリセリン脂
肪酸エステルの添加量は１〜１０重量部であり、好まし
くは２〜７重量部であることが望ましい。１重量部以下
では帯電防止効果が不充分であり、１０重量部以上にな
ると透明性が低下するだけでなくフィルムの生産時の加
工性が著しく低下する。また、このポリグリセリン脂肪
酸エステルは、単独で用いても２種類以上混合して用い
てもよく、従来から知られているグリセリン脂肪酸エス
テル，ソルビタン脂肪酸エステル，アルキルスルホン酸
ナトリウム等の帯電防止剤と併用してもさしつかえない
のはもちろんである。本発明において使用される塩化ビ
ニル樹脂は、塩化ビニル単独重合体の他に塩化ビニルを
主成分とする共重合体をも含むものであり、共重合させ
る単量体としては、エチレン，プロピレン等のオレフィ
ン類，酢酸ビニル，塩化ビニリデン等が例示される。ま
た、塩化ビニル樹脂は、熱安定剤，酸化防止剤，補強
剤，加工助剤，紫外線吸収剤，滑剤顔料等の添加剤を目
的に応じて適宜含有していてもよい。
【０００６】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 《実施例１〜５，比較例１〜３》塩化ビニル樹脂（ホモ
ポリマー，重合度＝７００）１００重量部，オクチル錫
メルカプト系安定剤１．０重量部，エポキシ化大豆油
２．０重量部，ステアリン酸０．５重量部，ＭＢＳ系補
強剤１０重量部をベース配合とし、これに帯電防止剤を
表１の記載に従って添加したものをカレンダー法により
フィルム化したのち縦横２軸方向に２倍に延伸して厚み
３０μｍのフィルムを得た。このフィルムについて表面
固有抵抗及び透明性を比較した結果及びカレンダー加工
時の加工性の評価結果を表２に示す。透明性は主にヘイ
ズ値をもとに判定した。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 《実施例１〜５，比較例１〜３》塩化ビニル樹脂（ホモ
ポリマー，重合度＝７００）１００重量部，オクチル錫
メルカプト系安定剤１．０重量部，エポキシ化大豆油
２．０重量部，ステアリン酸０．５重量部，ＭＢＳ系補
強剤１０重量部をベース配合とし、これに帯電防止剤を
表１の記載に従って添加したものをカレンダー法により
フィルム化したのち縦横２軸方向に２倍に延伸して厚み
３０μｍのフィルムを得た。このフィルムについて表面
固有抵抗及び透明性を比較した結果及びカレンダー加工
時の加工性の評価結果を表２に示す。透明性は主にヘイ
ズ値をもとに判定した。
【０００７】
【０００８】
【０００９】
【発明の効果】本発明によれば、塩化ビニル樹脂が本来
有している諸特性の大幅な低下、特に透明性の大幅な低
下をさせることなく、延伸フィルムのような厚みの薄い
フィルムにおいても優れた帯電防止効果を発現させるこ
とが可能になる。
有している諸特性の大幅な低下、特に透明性の大幅な低
下をさせることなく、延伸フィルムのような厚みの薄い
フィルムにおいても優れた帯電防止効果を発現させるこ
とが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 // Ｂ２９Ｋ 27:06 Ｂ２９Ｌ 7:00 4Ｆ
Claims (1)
- 【請求項１】 塩化ビニル樹脂１００重量部に対して、
下記一般式 （式中、Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4はそれぞれ炭素数５〜１１
個を有するアシル基もしくは水素原子であり、かつ
Ｒ1，Ｒ2，Ｒ3，Ｒ4のうち少なくとも一個はアシル基で
あり、１≦ｎ≦５）で表わされるポリグリセリン脂肪酸
エステルを１〜１０重量部含有することを特徴とする硬
質塩化ビニルフィルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16308892A JPH061861A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 硬質塩化ビニルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16308892A JPH061861A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 硬質塩化ビニルフィルム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH061861A true JPH061861A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=15766961
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16308892A Pending JPH061861A (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 硬質塩化ビニルフィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH061861A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0758641A1 (en) | 1995-08-11 | 1997-02-19 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | A fatty acid esters composition of a polyglycerine, a process for the preparation thereof, a process for the preparation of a highly-purified fatty esters composition of a polyglycerine, a highly-purified fatty esters composition of a polyglycerine, an additive for food-stuffs, a resin composition, and a composition for cosmetics or detergents |
| US9809394B2 (en) | 2014-03-07 | 2017-11-07 | Ringspann Gmbh | Torque-limiting return stop device |
-
1992
- 1992-06-22 JP JP16308892A patent/JPH061861A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0758641A1 (en) | 1995-08-11 | 1997-02-19 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | A fatty acid esters composition of a polyglycerine, a process for the preparation thereof, a process for the preparation of a highly-purified fatty esters composition of a polyglycerine, a highly-purified fatty esters composition of a polyglycerine, an additive for food-stuffs, a resin composition, and a composition for cosmetics or detergents |
| US9809394B2 (en) | 2014-03-07 | 2017-11-07 | Ringspann Gmbh | Torque-limiting return stop device |
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