JPH0618492B2 - バラの切花栽培方法 - Google Patents
バラの切花栽培方法Info
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- JPH0618492B2 JPH0618492B2 JP1332330A JP33233089A JPH0618492B2 JP H0618492 B2 JPH0618492 B2 JP H0618492B2 JP 1332330 A JP1332330 A JP 1332330A JP 33233089 A JP33233089 A JP 33233089A JP H0618492 B2 JPH0618492 B2 JP H0618492B2
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Description
ラの切花を得るための栽培方法に関するものである。
て簡単に説明する。 バラの苗を植えて通常30〜40日すると、第2図Aの
ように、大豆位の大きさのツボミができる。そこで第2
図Bの点線で示すように、このツボミおよび上部の葉1
〜2枚をつけてピンチする。そうすると、摘芯した後か
ら新しいシュートが発生する。しかし、このシュート
は、母枝の細いことと残った葉が少ないために、枝とし
て育てても細くて短いので採花はできない。第2図Cは
かかる状態を示している。そこで更に第2図Dの点線の
ようにピンチを続け、最小でも2回のピンチ後に採花と
なる。第2図Eはこの状態を示す。しかし最初は株に葉
を多く残すために切花長は短く、ステム長の長い高品質
の切花は得られない。 最初の採花後は、採花した後から発生する新芽の数が多
くなるので、多くの労力をかけて不要な新芽を取り除く
整理作業を行い、細くて短い切花しかえられないといっ
たことがないようにする。採花の時には常に5枚葉を2
〜3枚残す。このため、樹高は段々と高くなり、これに
伴って採花位置が高くなって、採花のための作業性が悪
くなる。そこで剪定による切り下げを必要としたのであ
る。 一方、オランダの文献である「TEELT VANKASROZEN 8e ge
heel herziene druk No.4 BLOEMENTEELTINFORMATIE Sep
tember 1988」Consulentschap in Algemene Dienst voor
de Bloemisterij編には、最初の若枝で咲いた花を摘む
と、頂部の芽の成長により茎は垂れ下がること、その垂
れ下がりを早い時期に促進させると、より早く基部の若
枝が形成されるけれども、大体あまり強くはない旨の記
載がされている。 また、本発明者は、これ迄、ロックウールに定植したバ
ラの苗が30〜50cmに成育したとき主枝をねん枝して
側芽を発芽させ、発芽した側芽のうち充実した芽は開花
用に充当し、未熟な枝はねん枝し、以後これを繰り返す
ことによって低位整枝する研究を重ねてきたが、未だ満
足いくものではなかった。
質的に持っている頂芽優性の性質を利用して、ピンチ、
採花の際に、枝と葉を残しながら頂点の芽を出させて伸
ばし、採花位置を上げ、樹高を高くしていく高作りであ
ったから、わき芽取り、採花に時間がかかって作業性が
悪いものであった。また、一年のうち最低1度は樹高を
下げるため剪定をしたから、採花は年に6〜7回どまり
となった。高作りは、また、樹間を通過する光線の透過
を阻害して、ベット内温度のムラ、室内環境のバラツキ
を生じた。更にステムの長さは20〜80cm位までの差
があるために選花作業に時間を要し、間引き、ピンチ等
の作業を必要としたのである。 本発明の目的は、採花位置が腰の高さ程度にとどまるも
のとすると共に、ステムの長い良品質の切花を少ない労
力で継続して収穫することができる栽培方法を提供する
ことにある。 以下に使用する「ベーサルシュート」の用語は、一般に
は地際部から発生する勢のあるシュートのことである
が、本願明細書においては下部の腋芽から発生したシュ
ート(axillary shoot)と区別し、不定芽及び潜芽から発
生したシュートをベーサルシュート(basal shoot)と呼
んでいる。 また、芽は、発生位置の相違に基づいて、茎葉部の頂端
部に位置する頂芽,葉腋部に位置する側芽あるいは腋
芽,および普通、茎を生じない節間部、葉、根などより
生ずる不定芽と潜芽とに区別することとする。 さらに「枝の葉がついていない基部」という表現は、葉
腋部に位置する側芽あるいは腋芽、乃至は側芽あるいは
腋芽から発生したaxillary shootは本願発明から除外さ
れることをあらわしている。
培初期に、最初に伸びた枝のツボミだけを取り、その枝
は株元附近で人為的に曲げて倒伏状態を維持せしめ、そ
の株元附近から発生せるベーサルシュートを枝として生
育させてその枝の葉がついていない基部から切断採花
し、最初の採花以後は、採花しないすべての枝を曲げて
倒伏状態を維持せしめ、前に採花した後に発生するシュ
ートおよび新たに株元附近に発生するベーサルシュート
を枝として生育させてその枝の基部から切断採花するこ
とを繰り返すようにしたものである。
で頂芽優性の特性を抑制する。その枝を株元附近で人為
的に曲げて倒伏状態を維持せしめると、株元によく日が
当り、曲げた枝葉で生産される光合成物質をより早くよ
り多く株元に移動させて、ベーサルシュートの発生と、
その良好な生育を促すことになり、採花を始めるまでの
株作り期間の短縮化を可能ならしめる。ツボミを開花さ
せ、その開花した花を摘む場合は、ツボミから開花の
間、枝の上部の葉で生産された光合成物質は上(花)方
へ、枝の下部の葉で生産された光合成物質は下(株元)
方へと分配移動することになって、光合成物質をより早
くより多く株元に移動させる点や株作り期間の短縮化の
点では、本願発明と比べて劣ることになる。採花の際に
は葉がついていない基部から切断し、ステム長の長い切
花が得られる。 また、最初の採花以後は、採花しないすべての枝を曲げ
て倒伏状態を維持せしめると、前記したところと同様、
株元の近傍によく日が当って、基部に集積している発芽
抑制物質のABAは消長し、根で生成された発芽促進ホ
ルモンは基部の芽(不定芽及び潜芽)に集積していって
発芽を促進し、こうして不定芽及び潜芽を発生させ、ベ
ーサルシュートとして伸長させることになり、前に採花
した後に発生するシュートおよび新たに株元附近に発生
するベーサルシュートの発生と、その良好な生育を促
す。この場合も、採花の際に、枝の葉がついていない基
部から切断する。 以後、上記の作業が繰り返されるのであるが、常に枝の
基部から切断採花するので、樹高を高くさせないように
できる。
と、つぎの通りである。 バラの苗を植えて通常30〜40日すると、第1図Aの
ように、大豆位の大きさのツボミとなることについて
は、従来と変わりはない。しかし、第1図Bの点線で描
いたツボミ1だけをピンチし、枝2は株元附近で人為的
に曲げて、例えばその枝2を支柱に括りつける(図示せ
ず)等の適宜手段によって倒伏状態を維持せしめる。折
り曲げた後は株元からベーサルシュートが発生する。第
1図Cで、細かい横線で示した個所は、このベーサルシ
ュートを生育させた枝3である。この枝3は、枝の葉が
ついていない基部から切断することで、ステムの長い高
品質の切花が得られる。第1図Dで、細かい横線で示し
た個所は採花される個所を、同図で黒く塗り潰した個所
は採花によって残る箇所であるが、右側のように葉がつ
いていない基部から切断する。左側のように葉を残して
いる基部から切断するのではない。 最初の採花以後は、採花しないすべての枝を曲げて倒伏
状態を維持せしめる。そうすると、前に採花した後に発
生するシュートおよび新たに株元に発生するベーサルシ
ュートが適当な具合に発生する。芽の整理は行わないで
よい。採花した後に発生するシュートは、ベーサルシュ
ートと同じように太くて長いものとなる。この場合も、
枝の葉がついていない基部から切断採花することで、ス
テムの長い高品質の切花が得られる。第1図Eで、黒く
塗り潰した個所は、第1図Dで黒く塗り潰した個所と同
じ採花によって残った個所である。細かい横線で示した
個所4は、採花した後に発生するシュートが枝となっ
て、つぎに枝の基部から切断採花される予定個所である
が、左右2本の枝のうち、右側が本発明による場合であ
り、基部に葉がついていることを黒く塗り潰して示した
左側は本発明によらない例である。 上述した作業は、以後、年間を通して同様に繰り返され
る。
は株元付近で人為的に曲げて倒伏状態を維持せしめたか
ら、頂芽優性の特性は抑制され、曲げた枝葉で生産され
る光合成物質をより早くより多く株元に移動させてベー
サルシュートの発生を促進させる。従って採花を始める
までの株作り期間は、ツボミを開花させて、その開花し
た花を摘む場合と比較すると遥かに短縮できる。また、
その株元付近から発生せるベーサルシュートを枝として
発育させて、その枝の葉がついていない基部から切断採
花したから、茎径が太く、樹勢が強く、大きく成長する
特性を有するベーサルシュートを確実に得ることがで
き、ステム長が長く、花の大きさも大きいものとなるか
ら、側芽が成長した枝の場合の切花に比べると遥かに優
れた切花を市場に提供することができる。更に最初の採
花以後は、採花しないすべての枝を曲げて倒伏状態を維
持せしめたから、芽の整理作業の省力化が図れ、またど
のように繁茂しても常に株元に日光を良くあてて、上述
した曲げた枝葉で生産される光合成物質の株元への移動
と相俟って、ベーサルシュートの発生促進を保証するこ
とができる。
理解を容易ならしめるために、定植後の仕立方を順番に
示した説明図、第2図AからEは、従来の栽培方法の場
合の、第1図AからEに相当する説明図である。 1……ピンチされるツボミ、 2……倒伏状態を維持せしめられた枝、 3……採花される枝、 4……つぎに採花予定個所。
Claims (1)
- 【請求項1】バラの栽培初期に、最初に伸びた枝のツボ
ミだけを取り、その枝は株元付近で人為的に曲げて倒伏
状態を維持せしめ、その株元付近から発生せるベーサル
シュートを枝として生育させてその枝の葉がついていな
い基部から切断採花し、最初の採花以後は、採花しない
すべての枝を曲げて倒伏状態を維持せしめ、前に採花し
た後の枝の葉がついていない基部から発生するベーサル
シュートを枝として生育させてその枝の葉がついていな
い基部から切断採花することを繰り返すことを特徴とす
るバラの切花栽培方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1332330A JPH0618492B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | バラの切花栽培方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1332330A JPH0618492B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | バラの切花栽培方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03191716A JPH03191716A (ja) | 1991-08-21 |
JPH0618492B2 true JPH0618492B2 (ja) | 1994-03-16 |
Family
ID=18253757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1332330A Expired - Lifetime JPH0618492B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | バラの切花栽培方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0618492B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013252086A (ja) * | 2012-06-06 | 2013-12-19 | Yamato Kogyo Kk | 鉢植えブドウの製造方法 |
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JPH0822184B2 (ja) * | 1993-04-05 | 1996-03-06 | 純 矢吹 | バラの切り花栽培方法 |
JP2011109934A (ja) * | 2009-11-24 | 2011-06-09 | Mkv Dream Co Ltd | 植物栽培方法 |
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JP7161421B2 (ja) * | 2019-02-13 | 2022-10-26 | 日本製紙株式会社 | ヒノキ科樹木の苗木の生産方法及びヒノキ科樹木の生産方法 |
CN117243103B (zh) * | 2023-11-15 | 2024-02-20 | 云南省农业科学院花卉研究所 | 一种切花月季基质栽培树型桩口培养花枝的方法 |
-
1989
- 1989-12-21 JP JP1332330A patent/JPH0618492B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
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「Teelevankasrozen8egeheelherzienedrukNo.4BLOEMENTEELTINFORMATIESeptember1988 |
「普及現地事例情報リスト平成1年10月に基づくマイクロフィルム番号63−2084部門:花植木 |
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JP2013252086A (ja) * | 2012-06-06 | 2013-12-19 | Yamato Kogyo Kk | 鉢植えブドウの製造方法 |
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JPH03191716A (ja) | 1991-08-21 |
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