JP3151070B2 - バラの切り花栽培方法 - Google Patents

バラの切り花栽培方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバラの切り花栽培方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バラの切り花栽培方法としては、
図2に示すような方法が採られている。まず、台木20
に接木したバラの苗21を定植して30〜40日放置す
ると枝が生長し図2(a)に示すようにツボミ21aが
できる。そして、下部の5枚葉21bが2枚残るように
して、ツボミ21aと共に上部の5枚葉21bを1〜2
枚ピンチする(図2(b))。これにより、ピンチした
付近から新しいシュート22が発生する。しかしなが
ら、このシュート22は細くかつ葉が少ししか残ってい
ない枝から発生しているため、生長させても枝としては
細く、これを採花母枝とすることはできない。そこで、
さらに、このシュート22のツボミ22aを上部の5枚
葉22b1〜2枚と共にピンチし(図2(d))、そこ
から発生するシュート23を採花母枝として生長させ、
最初の採花を行っていた(図2(e))。また、2回目
以降の採花も常に5枚葉を2〜4枚残して行っていた。
【0003】しかしながら、かかる従来の方法では、上
記したピンチ作業を最低でも2回行なわなければ最初の
採花ができず、しかも、常に5枚葉を2〜4枚残して採
花する必要があるため、樹高が次第に高くなると共に、
採花位置も高くなることから採花作業の点で問題があっ
た。また、このように採花位置が高くなることから1年
のうちに最低1度はせん定を行って切り下げなければな
らなかった。
【0004】一方、かかる問題を解消するバラの切り花
栽培方法として、特開平3−191716号公報には次
のような方法が開示されている。すなわち、図3に示す
ように、バラの栽培初期に、最初に伸びた枝30のツボ
ミ30aだけを採り、その枝30を株元付近で人為的に
曲げて倒伏状態を維持せしめ(図3(a)(b))、そ
の株元付近から発生するベーサルシュート31を枝とし
て生育させてその枝31の基部から切断採花し(図3
(c)(d)斜線部分)、最初の採花以後は採花しない
すべての枝を曲げて倒伏状態を維持せしめ、前に採花し
た後に発生するシュート32および新たに発生するベー
サルシュート33を枝として生育させてその枝の基部か
ら切断採花し(図3(e)斜線部分)、以後、これを繰
り返すことを特徴とするものである。そして、この方法
によれば枝の長い切り花が得られるという効果を有す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
バラの栽培方法では、株元付近(根際部)で折り曲げあ
るいは採花するため、根にストレスを生じたり、折り曲
げの際に台木から茎がもげて栄養吸収障害を招いたりし
て生育不良が生じるという問題もある。さらには、根際
部で折り曲げると倒した枝が次第に重なっていき、その
部分で湿気がたまることにより、ダニの発生やウドンコ
病の発生も多い。
【0006】また、株元のより近い部分で採花するため
茎葉の発達が促される結果、茎径が太くなり過ぎ、水上
げが強い、すなわち採花後の日持ちが悪いという問題
や、常に根際部で折り曲げ採花を行うため、樹高は高く
ならないが、逆に架台がなければ却って作業に不都合を
来すという問題もある。
【0007】本発明は上記課題を解消するためになされ
たものであり、根際部で折り曲げ、採花しなくても、枝
の長い良好な品質の切り花を得られるとと共に、採花位
置が従来ほどに高くなることがないバラの切り花栽培方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるバラの切
り花栽培方法は、接木又はさし木をしたバラの苗を定植
し、最初に伸びた枝のツボミだけをピンチし、所定期間
放置した後に萌芽位置から約5〜15cmの高さの範囲
でこの枝を折り曲げて倒伏させる工程、順次伸びる2〜
4本目の枝まで前記工程におけるツボミのピンチ及び枝
の倒伏作業を繰り返す工程、倒伏位置付近から発生する
複数のシュート及び株元付近から発生するベーサルシュ
ートの中から所定数の採花母枝を決定する工程、1回目
採花では5枚葉を2〜3枚残して採花する工程、2回目
の採花では、前回採花した採花枝の採花位置付近から発
生するシュートを生長させ、新たな採花枝を決定し、5
枚葉を1〜2枚を残してこの新たな採花枝を採花する工
程、3回目以降は1節は必ず残し採花することを繰り返
す工程、を含むことを特徴とする。
【0009】
【実施例】以下、本発明にかかるバラの切り花栽培方法
を図面に示した一実施例に基づき更に詳細に説明する。
【0010】まず、バラの苗を接木した台木1をロック
ウールマット2に定植する。定植後30〜40日経過す
ると最初に伸びる枝のうち1本目の枝3がツボミ3aを
つける。この最初に出たツボミ3aだけをピンチする
(図1(a))。そして、ピンチから約1〜1.5か月
放置する。この時、節々から2〜3芽つぼみが出るがこ
れはこの放置期間の間に適宜ピンチする。1〜1.5か
月放置後、ツボミ3aのピンチをした枝3を、その萌芽
位置から5〜15cmの範囲、バラの種類によっても多
少異なるが好ましくは約10cm位の位置で折り曲げる
(図1(b))。なお、折り曲げ方向は、任意である
が、太陽光線をより多く当てるため、通路側へ折り曲げ
ることが好ましい。また、太陽光線を更にできるだけ強
く当て、強い萌芽を期待するために、折り曲げから5〜
7日目に、折り曲げ位置の葉を数葉摘除することが好ま
しい。
【0011】2〜3週間経過後、2本目の枝4のツボミ
4aのみをピンチする(図1(b))。ピンチしてから
約1〜1.5か月この枝4を放置し、折り曲げる(図1
(c))。折り曲げた後、5〜7日経過後折り曲げ位置
の葉を数葉滴除する。なお、折り曲げ位置及び折り曲げ
方向等は、上記した最初の枝を折り曲げる場合と同じで
ある。そして、2〜3週間経過後、必要に応じて、3本
目の枝5のツボミ5aのみをピンチし(図1(c))、
1〜1.5か月経過後折り曲げる(図1(d))。ここ
で、上記したツボミ3a,4a,5aだけのピンチ及び
折り曲げ作業は、最初に伸びる枝群のうち、少なくとも
2本目の枝まで行うが、バラの種類や草勢等によって、
本実施例のように3本目の枝、さらには4本目の枝まで
行ってもよい。
【0012】次に、上記した折り曲げた枝の折り曲げ部
分から発生するシュート6または株元付近から発生する
ベーサルシュート7の中から品種により2〜8本採花母
枝を決定し、採花母枝以外のシュート(図示せず)はそ
の萌芽位置から除去する。そして、1回目は、この採花
母枝に5枚葉が2〜3枚残るようにして、その部分より
上部を採花枝6a,7aとして採花する(図1(d)斜
線部分)。
【0013】次に、1回目の採花枝6a,7aの採花位
置6b,7b付近から発生する新たなシュート8,9を
生長させ、2回目に採花する採花枝を決定する。そし
て、2回目は、5枚葉を1〜2枚残してその部分の上部
を新たな採花枝8a,9aとしてを採花する(図1
(e)斜線部分)。
【0014】2回目の採花以降は、前回採花した採花枝
8a,9aの採花位置8b,9b付近から発生する新た
なシュート10,11を生長させ、少なくとも1節は残
して採花し10a,11aを採花する(図1(f)斜線
部分)。
【0015】なお、採花作業は品種により異なるが年間
6〜9回(例えば、ローテローゼでは6〜7回)行うこ
とができる。樹高は、1年で、図2に示した従来法によ
れば約160〜180cmになるが、本実施例では約6
0〜90cmであった。
【0016】2年目は、まず、約60〜90cmまで生
長した枝を、萌芽位置から約5〜15cmの高さの範
囲、好ましくは約10cm位の位置で折り曲げて倒伏さ
せる。その後、この倒伏位置から発生する最初のシュー
トまたは株元付近から発生する最初のベーサルシュート
を生長させてツボミだけをピンチし、所定期間放置した
後に萌芽位置から5〜15cm、好ましくは約10cm
位の位置で折り曲げて倒伏させ、上記した図1に示した
工程と同じ工程を繰り返す。
【0017】上記した方法によれば、最初に伸びる枝
3,4,5のツボミ3a,4a,5aだけをピンチし
て、この枝3,4,5を萌芽位置から約5〜15cmの
高さの範囲で折り曲げ、この折り曲げ位置から発生する
シュート6またはベーサルシュート7を生長させ、採花
母枝を決定し採花対象とすることができる。また、2回
目の採花は母枝に5枚葉を1〜2枚残すだけでよく、さ
らに3回目の採花は少なくとも1節残すだけで採花する
ことができる。したがって、常に5枚葉を2〜4枚残
し、ツボミを上部の5枚葉1〜2枚と共にピンチする作
業を少なくとも2回行なった後に最初の採花が可能とな
ると共に、その後も常に5枚葉を2枚残す必要があった
図2に示した従来のバラの切り花栽培方法と比較して、
樹高が高くなることがない。
【0018】また、この樹高が従来よりも低くできるの
は、最初の採花を低い位置で行えるという理由のほか、
3回目の採花以降、少なくとも1節残すだけで採花可能
であり、しかもこの節間長さが、図2に示した従来のバ
ラの切り花栽培方法よりも短くなることも影響してい
る。ただし、この節間の長さが従来の方法によって生長
させた枝よりも短くなる理由は明確ではないが、最初に
伸びた枝のツボミだけをピンチして、この枝を萌芽位置
から約5〜15cmの高さの範囲で折り曲げていること
が影響していると考えられる。
【0019】本実施例のバラの切り花栽培方法によれ
ば、最初に伸びた枝のツボミだけをピンチして、この枝
を萌芽位置から約5〜15cmの高さの範囲で折り曲げ
ているため台木から茎がもげてしまうことがなく、図3
に示した根際部で倒伏させる従来例と比較して、根にス
トレスが生じず、栄養状態が良好で、枝枯れが生じるこ
ともなかった。また、茎径が太くなり過ぎることもなく
日持ちがよかった。さらに、本実施例は根際部から一定
の距離をおいて倒伏させていると共に、採花しないもの
すべてを倒伏させる図3の従来例と比較して倒伏枝の数
も少ない。そのため、倒伏させた枝が密集して湿気を含
むことによるダニの発生やウドンコ病の発生も少なくす
ることができた。
【0020】
【発明の効果】本発明のバラの切り花栽培方法によれ
ば、従来と比較して樹高が余り高くなることがなく作業
性に優れていると共に、良質の切り花を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバラの切り花栽培方法の実施例を示す
工程図である。
【図2】従来のバラの切り花栽培方法の実施例を示す工
程図である。
【図3】従来の他のバラの切り花栽培方法の実施例を示
す工程図である。
【符号の説明】
1 台木 2 ロックウールマット 3 1本目の枝 4 2本目の枝 5 3本目の枝 6 シュート 6a 採花枝 7 ベーサルシュート 7a 採花枝 8 シュート 8a 採花枝 9 シュート 9a 採花枝 10 シュート 10a 採花枝 11 シュート 11a 採花枝

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接木又はさし木をしたバラの苗を定植
    し、最初に伸びた枝のツボミだけをピンチし、所定期間
    放置した後に萌芽位置から約5〜15cmの高さの範囲
    でこの枝を折り曲げて倒伏させる工程、順次伸びる2〜
    4本目の枝まで前記工程におけるツボミのピンチ及び枝
    の倒伏作業を繰り返す工程、倒伏位置付近から発生する
    複数のシュート及び株元付近から発生するベーサルシュ
    ートの中から所定数の採花母枝を決定する工程、1回目
    採花では5枚葉を2〜3枚残して採花する工程、2回目
    の採花では、前回採花した採花枝の採花位置付近から発
    生するシュートを生長させ、新たな採花枝を決定し、5
    枚葉を1〜2枚を残してこの新たな採花枝を採花する工
    程、3回目以降は1節は必ず残し採花することを繰り返
    す工程、を含むことを特徴とするバラの切り花栽培方
    法。
  2. 【請求項2】 前年度に生長した枝を、翌年以降は、一
    年経過した枝の萌芽位置から約5〜15cmの高さの範
    囲で折り曲げて倒伏させた後、請求項1記載の工程を繰
    り返すことを特徴とするバラの切り花栽培方法。
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CN117243103B (zh) * 2023-11-15 2024-02-20 云南省农业科学院花卉研究所 一种切花月季基质栽培树型桩口培养花枝的方法

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