JPH06184413A - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 - Google Patents

ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物

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JPH06184413A
JPH06184413A JP33586992A JP33586992A JPH06184413A JP H06184413 A JPH06184413 A JP H06184413A JP 33586992 A JP33586992 A JP 33586992A JP 33586992 A JP33586992 A JP 33586992A JP H06184413 A JPH06184413 A JP H06184413A
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JP
Japan
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polybutylene terephthalate
terephthalate resin
resin composition
present
compound
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JP33586992A
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English (en)
Inventor
Jun Fukazawa
純 深沢
Mitsunori Matsushima
三典 松島
Hiroko Haraga
弘子 原賀
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた機械的性質、成形加工性を損なうこと
なく、耐加水分解性が改善されたポリブチレンテレフタ
レート樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A) 末端カルボキシル基量が15当量/106g以
下のポリブチレンテレフタレート樹脂に、(B) オレフィ
ン系重合体及び脂肪酸アミド系化合物より選ばれた一種
以上の化合物0.01〜3重量%を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリブチレンテレフタ
レート樹脂組成物に関し、更に詳しくは成形時の離型性
に優れ、かつ耐加水分解性の良好なポリブチレンテレフ
タレート樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリブ
チレンテレフタレート(以下、PBTと略称する)は、
結晶性熱可塑性樹脂として、機械的強度、電気的性質、
その他、物理的・化学的特性に優れている為、エンジニ
アリングプラスチックとして、自動車、電気・電子機器
等の広範な用途に使用されている。一般にPBTの成形
加工は、ポリエチレンテレフタレート樹脂に比べ比較的
容易ではあるが、複雑な形状の成形品、或いは小さな、
又、肉厚の薄い成形品等では成形時の離型不良による変
形、割れ等の種々の問題がある為に、従来より成形加工
性向上のため、離型剤として、パラフィンオイル、脂肪
酸金属石鹸等が添加されている。又、PBTは、その固
有の欠点として耐加水分解性が低いという問題があっ
た。このため、耐加水分解性向上について各種の方法が
検討されてきたが、中でもエポキシ化合物を添加する方
法が広く検討されてきた。しかしながら、エポキシ化合
物を添加する場合、化合物の耐熱性・揮発性等により、
成形時のガス発生・滞留による流動性の低下、エポキシ
化合物自身の反応による黒色反応物の発生等の問題があ
り、未だ十分満足できる結果は得られていなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる要
求に鑑み、優れた機械的性質、成形加工性を損なうこと
なく、耐加水分解性が改善されたポリブチレンテレフタ
レート樹脂組成物を得る為に鋭意検討を重ねた結果、本
発明に到達した。即ち、本発明は、(A) 末端カルボキシ
ル基量が15当量/106g以下のポリブチレンテレフタレー
ト樹脂に、(B) オレフィン系重合体及び脂肪酸アミド系
化合物より選ばれた一種以上の化合物0.01〜3重量%を
配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物で
ある。
【0004】以下、本発明の構成成分について詳しく説
明する。本発明の組成物の特徴は、末端カルボキシル基
量が15当量/106g以下のPBTを用いる点にある。本発
明でのPBTは、例えば1,4 −ブタンジオールとテレフ
タル酸又はその低級アルコールエステルとを重縮合して
得られるポリブチレンテレフタレートであり、ポリブチ
レンテレフタレートを70重量%以上含有する共重合体で
あってもよい。共重合されるモノマーとしては、テレフ
タル酸又はその低級アルコールエステル以外の二塩基酸
成分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、
アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、コハク酸等
の脂肪族、芳香族多塩基酸、又はそのエステル形成性誘
導体、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナフトエ酸等の
芳香族ヒドロキシカルボン酸又はそのエステル形成性誘
導体等が、又、1,4 −ブタンジオール以外のグリコール
成分として、通常のアルキレングリコール例えばエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、トリメチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメ
タノール等、1,3 −オクタンジオール等の低級アルキレ
ングリコール、ビスフェノールA、4,4'−ジヒドロキシ
ビフェニル等の芳香族アルコール、ビスフェノールAの
エチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAの
プロピレンオキサイド3モル付加体等のアルキレンオキ
サイド付加体アルコール、グリセリン、ペンタエリスリ
トール等のポリヒドロキシ化合物又はそのエステル形成
性誘導体等が挙げられる。本発明では、上記の如き化合
物をモノマー成分として重縮合により生成するポリブチ
レンテレフタレートは何れも本発明の(A) 成分として使
用することができ、単独で、又は2種以上混合して使用
されるが、好ましくはポリブチレンテレフタレートが使
用される。又、コポリマーに属する分岐ポリマーも用い
ることができる。ここでいうPBT分岐ポリマーとは、
いわゆるポリブチレンテレフタレート又はブチレンテレ
フタレート単量体を主体とし、多官能性化合物を添加す
る事により分岐形成されたポリエステルである。ここで
使用できる多官能性化合物としては、トリメシン酸、ト
リメリット酸、ピロメリット酸及びこれらのアルコール
エステル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトールなとがある。
本発明では、上記モノマーより重合されたPBTの粉砕
試料をベンジルアルコール中 215℃で10分間溶解後、0.
01Nの水酸化ナトリウム溶液にて滴定し測定した末端カ
ルボキシル基量が15当量/106g以下、好ましくは10当量
/106g以下のPBTが用いられ、かかるPBTの末端カ
ルボキシル基量が15当量/106gを越えては耐加水分解性
の改良が充分ではない。かかるPBTは、例えば固有粘
度0.1 〜0.55 dl/g の段階で溶融状態での重合を停止
し、一旦冷却固化させて、末端カルボキシル基量の低い
中間重合物を得た後、該中間重合物を180 〜210 ℃で固
相重合する方法により得ることができ、固有粘度を 0.6
dl/g 以上2 dl/g 以下、望ましくは、1.0 dl/g 以下
としたものである。固有粘度が 0.6 dl/g 未満である場
合、機械的強度が低く、一方2.0 dl/g 以上では、成形
性が不良となる傾向があり、いずれも好ましくない。こ
こで、固有粘度は、0.5 %の O−クロルフェノール溶液
を25℃で測定したときの値である。
【0005】次に、本発明では、(B) オレフィン系重合
体及び脂肪酸アミド系化合物より選ばれた一種以上の化
合物が配合される。本発明で用いられるオレフィン系重
合体とは、オレフィンより成る構成単位を主体とする重
合体又は共重合体であれば何れの物質でもよく、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合
体及びこれらの変性体が挙げられる。特にこれらのオレ
フィン系重合体は、分子量の小さいものが本発明の目的
には好適であり、特にそれ自体では成形性に乏しいワッ
クス状のものが好ましい。又、脂肪酸アミド化合物と
は、炭素数10以上の直鎖を有する高級脂肪酸と脂肪族ア
ミンとから得られるアミドであり、具体的には、ステア
リル酸アミド、エチレンビスステアロアミド、メチレン
ビスステアロアミド、メチレンビスラウロアミド等が挙
げられる。(B) 化合物の使用量は0.01〜3重量%、好ま
しくは 0.1〜1重量%であり、0.01重量%未満では射出
成形時の離型性が低下し、又、3重量%を越えると、機
械的物性の低下を起こし好ましくない。
【0006】本発明の樹脂組成物は、その目的を阻害し
ない範囲で他の熱可塑性樹脂を補助的に少量併用するこ
とも可能である。ここで用いられる他の熱可塑性樹脂と
しては高温において安定な熱可塑性樹脂であればいずれ
のものでもよい。例えば、ポリアミド、ABS、ポリフ
ェニレンオキサイド、ポリアルキルアクリレート、ポリ
アセタール、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リエーテルイミド、ポリエーテルケトン、フッ素樹脂、
ポリエチレンテレフタレートなどを挙げることができ
る。また、これらの熱可塑性樹脂は2種以上混合して使
用することもできる。本発明組成物には更にその目的に
応じ所望の特性を付与するため、一般に熱可塑性樹脂に
添加される公知の物質、すなわち酸化防止剤や耐熱安定
剤、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、染料や顔料
等の着色剤、潤滑剤、可塑剤及び結晶化促進剤、結晶核
剤、無機充填剤等を配合することも勿論可能である。無
機充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック
繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維、アスベスト
等の一般無機繊維、炭酸カルシウム、高分散性珪酸塩、
アルミナ、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、マイ
カ、ガラスフレーク、ガラス粉、ガラスビーズ、石英
粉、珪砂、ウォラストナイト、カーボンブラック、硫酸
バリウム、焼石膏、炭化珪素、アルミナ、ボロンナイト
ライトや窒化珪素等の粉粒状物質、板状の無機化合物、
ウィスカー等が含まれる。これらの無機充填剤は、必要
に応じ1種又は2種以上を併用混合使用できる。
【0007】本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成
物調製法として一般に用いられている公知の設備と方法
により容易に調製される。例えば、i)各成分を混合し
た後、押出機により練込押出してペレットを調製し、し
かる後成形する方法、ii)一旦組成の異なるペレットを
調製し、そのペレットを所定量混合して成形に供し成形
後に目的組成の成形品を得る方法、iii)成形機に各成分
の1または2以上を直接仕込む方法等、何れも使用でき
る。また、樹脂成分の一部を細かい粉体としてこれ以外
の成分と混合し添加することは、これらの成分の均一配
合を行う上で好ましい方法である。
【0008】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜2、比較例1〜2 固有粘度0.75 dl/g で、表1に示す末端カルボキシル基
量の(A) ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B) 化合物
をリボンブレンダーで5分間ドライブレンドしたもの
を、2軸押出機で押し出し、ペレットとした。ついでこ
のペレットを用いて射出成形により試験片を作成し、評
価を行った。耐加水分解性は、初期及び80℃、95%RHで
1000時間後の試験片について、ASTMD638 に従い引張試
験を行い、その保持率にて評価した。又、離型性は、平
板(50×50×3mm)を同一成形条件で成形した時の突き
出しピンによる変形を以下のランクに従って判定した。 ○ 変形なし × 変形大 評価結果を表2に示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【発明の効果】以上の説明及び実施例により明かなよう
に末端カルボキシル基量が15当量/106g以下のポリブチ
レンテレフタレート樹脂に、特定のオレフィン系重合体
及び脂肪酸アミド系化合物を配合してなるポリブチレン
テレフタレート樹脂は、耐加水分解性に優れ、かつ離型
性に優れる為、極めて好ましい成形用樹脂組成物であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 末端カルボキシル基量が15当量/10
    6g以下のポリブチレンテレフタレート樹脂に、(B) オレ
    フィン系重合体及び脂肪酸アミド系化合物より選ばれた
    一種以上の化合物0.01〜3重量%を配合してなるポリブ
    チレンテレフタレート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B) 化合物がポリエチレンワックス又は
    エチレンビスステアロアミドである請求項1記載のポリ
    ブチレンテレフタレート樹脂組成物。
JP33586992A 1992-12-16 1992-12-16 ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 Pending JPH06184413A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1449883A1 (en) * 2003-02-18 2004-08-25 Corus Technology BV Polymer packaging layer with improved release properties

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1449883A1 (en) * 2003-02-18 2004-08-25 Corus Technology BV Polymer packaging layer with improved release properties

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