JPH06184114A - 殺虫性ピラゾリン類 - Google Patents

殺虫性ピラゾリン類

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JPH06184114A
JPH06184114A JP35485192A JP35485192A JPH06184114A JP H06184114 A JPH06184114 A JP H06184114A JP 35485192 A JP35485192 A JP 35485192A JP 35485192 A JP35485192 A JP 35485192A JP H06184114 A JPH06184114 A JP H06184114A
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JP
Japan
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chloro
hydrogen atom
methyl
halogen
group
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Application number
JP35485192A
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English (en)
Inventor
Shinichi Tsuboi
真一 坪井
Koichi Moriie
晃一 盛家
Yumi Hattori
ゆみ 服部
Katsuaki Wada
勝昭 和田
Shinzaburo Sone
信三郎 曽根
Toru Ohigata
徹 大日方
Akimi Ito
暁美 伊藤
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Bayer CropScience KK
Original Assignee
Nihon Bayer Agrochem KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式(I) 【化1】 で表わされる化学構造式を基本骨格として有するピラゾ
リン類及び殺虫剤としての利用。 【効果】 本発明式(I)のピラゾリン類は、顕著な殺
虫作用を現わす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は殺虫性ピラゾリン類に関
する。
【0002】
【従来の技術】ある種のピラゾリン類が、殺虫活性を有
することは、すでに知られている。(USP3,99
1,073;USP4,010,271;USP4,0
95,026)
【0003】
【発明が解決しようとする課題と手段】本発明者は下記
式(I)のピラゾリン類を見い出した。式
【化2】 式中、R1 及びR2 は、水素原子、C1-4 アルキル、又
は、ハロゲン置換されてもよいフェニルを示し、Aは、
置換されていてもよいフェニル、ここで置換基として
は、ハロゲン、C1-4 アルキル、ジ−又はトリ−フルオ
ロメチル及びトリフルオロメトキシよりなる群より選ば
れる、ハロゲン置換されていてもよいチエニル、又はハ
ロゲン置換されていてもよいピリジルを示し、Bは、
O,S及びNより任意に選ばれるヘテロ原子を有する5
員のヘテロ環式基、Nを2ケ有する6員のヘテロ環式
基、又はベンゾ縮合ヘテロ環式基を示し、ここで、これ
らの環は、ハロゲン、C1-4 アルキル、トリフルオロメ
チル、C1-2 アルコキシ、C1-2 アルキルチオ及びC
2-4 ジアルキルアミノよりなる群より選ばれる任意の置
換基を有してもよい、
【0004】Xは、水素原子、又はハロゲンを示し、Y
は、ハロゲン、C1-4 アルキル、ジ−又はトリ−フルオ
ロメチル若しくはジ−又はトリ−フルオロメトキシを示
し、そして、XとYは一緒になって、ハロエチレンジオ
キシを示してもよい、但し、R1 及びR2 が水素原子を
示し、そしてBが、ハロゲン又はC1-4 アルキルにより
置換されていてもよいチエニルを示すとき、Yは、ジ−
又はトリ−フルオロメトキシを示すか、又はXとYが一
緒になったハロエチレンジオキシを示す。
【0005】本発明式(I)の化合物は、例えば下記の
方法、 a)式
【化3】 式中、R1 、R2 、A、及びBは前記と同じ、で表わさ
れる化合物と、式
【化4】 式中、X及びYは前記と同じ、で表わされる化合物とを
反応させることにより得られる。本発明式(I)のピラ
ゾリン類は強力な殺虫作用を示す。
【0006】本発明によれば、式(I)のピラゾリン類
は意外にも、驚くべきことには、例えば後記試験例で示
される通り、本発明化合物と類似する化合物と比較し、
実質的に極めて、卓越した殺虫作用を現わす。本発明式
(I)の化合物、並びにその製造中間体の式(II) 及び
(III) に於いて、一般には、ハロゲン原子は、フルオ
ル、クロル、ブロム、ヨードを示し、好ましくは、フル
オル、クロル、ブロムを示し、特にはフルオル、クロル
を示す。C1-4 アルキル基、並びにC1-4 アルコキシ
基、及びC1-4 アルキルチオ基に於けるアルキル部分
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−(iso−、sec−、又はtert−)ブチルを示
し、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、tert−ブチルを示す。
【0007】本発明式(I)の化合物に於いて、その好
ましい例は、R1 が、水素原子、メチル、又はクロル置
換されていてもよいフェニルを示し、R2 が、水素原子
を示し、Aが、置換されていてもよいフェニル、ここで
置換基としては、フルオル、クロル、ブロム、メチル、
ジフルオロメチル、トリフルオロメチル及びトリフルオ
ロメトキシよりなる群より選ばれる、クロル置換されて
いてもよいチエニル、又はクロル置換されていてもよい
ピリジルを示し、BがO,S及びNより任意に選ばれる
1〜3ケのヘテロ原子を有する5員のヘテロ環式基、N
を2ケ有する6員のヘテロ環式基、又はベンゾキノリル
を示し、ここで、これらの環は、クロル、ブロム、メチ
ル、トリフルオロメチル、メトキシ、メチルチオ及びジ
メチルアミノよりなる群より選ばれる任意の置換基を有
してもよい、
【0008】Xが、水素原子、又はクロルを示し、Y
が、フルオル、クロル、ブロム、イソプロピル、ter
t−ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、
ジフルオロメトキシ、又はトリフルオロメトキシを示
し、そしてXとYが、一緒になって、テトラフルオロエ
チレンジオキシを示してもよい、但し、R1 及びR
2 が、水素原子を示し、そしてBがクロル、ブロム、又
はメチルにより置換されていてもよいチエニルを示すと
き、Yがジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシ
を示すか、又はXとYが一緒になったテトラフルオロエ
チレンジオキシを示す、ところの化合物を示す。
【0009】更に、特に好ましい例は、R1 が水素原子
を示し、R2 が水素原子を示し、Aが、置換されていて
もよいフェニルを示し、ここで置換基としては、フルオ
ル、クロル、ブロム、メチル、ジフルオロメチル、トリ
フルオロメチル及びトリフルオロメトキシよりなる群よ
り選ばれる、Bが、フリル、チエニル、ピロリル、ピラ
ゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリ
ル、1,3,4−チアジアゾリルに代表される5員のヘ
テロ環式基、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル
に代表される6員のヘテロ環式基、又はベンゾキノリル
を示し、ここで、これらの環は、クロル、ブロム、メチ
ル、トリフルオロメチル、メトキシ、メチルチオ及びジ
メチルアミノよりなる群より選ばれる任意の置換基を有
してもよい、
【0010】Xが水素原子を示し、Yが、フルオル、ク
ロル、ブロム、イソプロピル、tert−ブチル、ジフ
ルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキ
シ、又はトリフルオロメトキシを示し、そしてXとY
が、一緒になって、テトラフルオロエチレンジオキシを
示してもよい、但し、R1 及びR2 が、水素原子を示
し、そして、Bがクロル、ブロム、又はメチルにより置
換されていてもよいチエニルを示すとき、Yがジフルオ
ロメトキシ又はトリフルオロメトキシを示すか、又はX
とYが一緒になったテトラフルオロエチレンジオキシを
示す、ところの化合物を示す。
【0011】本発明式(I)の化合物として、後記実施
例に挙げた化合物に加え、次の化合物を列記することが
できる。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】製法a)に於いて、例えば原料として、3
−(4−クロロフェニル)−5−(1−メチル−4−ピ
ラゾリル)−2−ピラゾリンと、4−クロロフェニルイ
ソシアネートを用いると、反応式は下記で表わされる。
【化5】 製法a)に於ける原料の式(II) の化合物は、前記
1 、R2 、A、及びBの定義に従ったものを表わし、
好ましくは、R1 、R2 、A、及びBは、前記式(I)
の化合物の好ましい例で示したと同一の意味を表わす。
【0017】式(II) の化合物は、文献公知(例えば、
特開昭48−87028号)の方法により製造でき、後
記実施例に示すとおり、容易に得られる。一般には、式
【化6】 式中、A、B、R1 及びR2 は前記と同じ、で表わされ
る化合物と、抱水ヒドラジンとを反応させることによ
り、得られる。
【0018】上記式(IV) の化合物も新規化合物であ
り、例えば、式
【化7】 式中、A及びR1 は前記と同じ、で表わされる化合物
と、式
【化8】 式中、B及びR2 は前記と同じ、で表わされる化合物と
を反応させることにより得られる。
【0019】上記式(V)の化合物は、有機化学の分野
でよく知られた公知化合物である。また式(VI) の化合
物は、例えば、J.Chem.Soc.,2563頁,
1970年、J.Chem.Soc.,3314頁,1
957年、Chem.Ber.,97巻,3407頁,
1964年、Acta.Chem.Scand.,20
巻,2649頁,1966年、J.Chem.Soc.
Perkin Trans.I,329頁,1990
年、Acta.Chem.Scand.,20巻,26
49頁,1966年、Chem.Ber.,97巻,3
407頁,1964年、Chem.Abstract,
82巻(No.23),156107u、Chem.A
bstract,104巻(No.8),51594
v、特開昭59−59669号、及び特開昭59−20
6370号等に記載される公知化合物を含む。
【0020】式(II) の化合物の代表例としては、下記
のものを例示できる。 3−(4−クロロフェニル)−5−(1−メチル−4−
ピラゾリル)−2−ピラゾリン、3−(4−クロロフェ
ニル)−5−(3−クロロ−2,5−ジメチル−4−ピ
ラゾリル)−2−ピラゾリン、3−(4−クロロフェニ
ル)−5−(2−ジメチルアミノ−5−ピラゾリル)−
2−ピラゾリン、3−(4−クロロフェニル)−5−
(2−ジメチルアミノ−5−ピリミジニル)−2−ピラ
ゾリン、3−(4−クロロフェニル)−5−(2−メチ
ル−5−ピラジニル)−2−ピラゾリン、等々。
【0021】式(III)の化合物はよく知られたフェニル
イソシアネート類である。その代表例としては、例え
ば、4−クロロフェニルイソシアネート、4−トリフル
オロメトキシフェニルイソシアネート、4−トリフルオ
ロメチルフェニルイソシアネート、3,4−テトラフル
オロメチレンジオキシフェニルイソシアネート等を例示
できる。
【0022】上記製法a)の実施に際しては、適当な希
釈剤として、すべての不活性な有機溶媒を挙げることが
できる。斯かる希釈剤の例としては、水;脂肪族、環脂
肪族および芳香族炭化水素類(場合によっては塩素化さ
れてもよい)例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、石油
エーテル、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、
エチレンクロライド、クロルベンゼン;その他、エーテ
ル類例えば、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテ
ル、ジ−iso−プロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、プロピレンオキサイド、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン;ケトン類例えばアセトン、メチルエチルケト
ン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−iso
−ブチルケトン;ニトリル類例えば、アセトニトリル、
プロピオニトリル、アクリロニトリル;アルコール類例
えば、メタノール、エタノール、iso−プロパノー
ル、ブタノール、エチレングリコール;エステル類例え
ば、酢酸エチル、酢酸アミル;酸アミド類例えば、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド;スルホン、
スルホキシド類例えば、ジメチルスルホキシド、スルホ
ラン;および塩基例えば、ピリジン等をあげることがで
きる。
【0023】製法a)は、実質的に広い温度範囲内にお
いて実施することができる。一般には、約0〜約120
℃、好ましくは、約0〜約40℃の間で実施できる。ま
た、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧ま
たは減圧下で操作することもできる。 製法a)を実施するに当っては、例えば、式(II) の化
合物1モルに対し、式(III) の化合物1〜1.5モル、
好ましくは、1〜1.2モルを、不活性溶媒、例えばア
セトニトリルの存在下で反応させることができる。本発
明の式(I)化合物は、強力な殺虫作用を現わす。従っ
て、それらは、殺虫剤として、使用することができる。
そして、本発明の式(I)活性化合物は、栽培植物に対
し、薬害を与えることなく、有害昆虫に対し、的確な防
除効果を発揮する。また本発明化合物は広範な種々の害
虫、有害な吸液昆虫、かむ昆虫およびその他の植物寄生
害虫、貯蔵害虫、衛生害虫等の防除のために使用でき、
それらの駆除撲滅のために適用できる。
【0024】そのような害虫類の例としては、以下の如
き害虫類を例示することができる。昆虫類として、鞘翅
目害虫、例えばアズキゾウムシ(Callosobruchus chine
nsis) 、コクゾウムシ (Sitophilus zeamais) 、コクヌ
ストモドキ (Tribolium castaneum)、オオニジュウヤホ
シテントウ (Epilachna vigintioctomaculata)、トビイ
ロムナボソコメツキ (Agriotes fuscicollis) 、ヒメコ
ガネ (Anomala rufocuprea) 、コロラドポテトビートル
(Leptinotarsa decemlineata)、ジアブロテイカ (Diab
rotica spp.)、マツノマダラカミキリ (Monochamus alt
ernatus)、イネミズゾウムシ (Lissorhoptrus oryzophi
lus)、ヒラタキクイムシ (Lyctus bruneus);鱗翅目虫、
例えば、マイマイガ (Lymantria dispar) 、ウメケムシ
(Malacosoma neustria)、アオムシ (Pieris rapae) 、
ハスモンヨトウ (Spodoptera litura)、ヨトウ (Mamest
rabrassicae) 、ニカメイチュウ (Chilo suppressalis)
、アワノメイガ (Pyrausta nubilalis) 、コナマダラ
メイガ (Ephestia cautella)、コカクモンハマキ (Adox
ophyes orana) 、コドリンガ (Carpocapsa pomonella)
、カブラヤガ (Agrotis fucosa) 、ハチミツガ (Galle
ria mellonella)、コナガ (Plutella maculipennis)、
ヘリオティス (Heliothis virescens)、ミカンハモグリ
ガ (Phyllocnistis citrella);
【0025】半翅目、例えば、ツマグロヨコバイ (Neph
otettix cincticeps) 、トビイロウンカ (Nilaparvatal
ugens) 、クワコナカイガラムシ (Pseudococcus comsto
cki) 、ヤノネカイガラムシ (Unaspis yanonensis) 、
モモアカアブラムシ (Myzus persicae) 、リンゴアブラ
ムシ (Aphis pomi) 、ワタアブラムシ (Aphis gossypi
i) 、ニセダイコンアブラムシ (Rhopalosiphum pseudob
rassicas)、ナシグンバイ (Stephanitis nashi)、アオ
カメムシ (Nezara spp.)、トコジラミ (Cimex lectular
ius)、オンシツコナジラミ (Trialeurodes vaporarioru
m)、キジラミ (Psylla spp.);直翅目虫、例えば、チャ
バネゴキブリ(Blatella germanica) 、ワモンゴキブリ
(Periplaneta americana)、ケラ (Gryllotalpa africa
na) 、バッタ (Locusta migratoria migratoriodes) ;
等翅目虫、例えば、ヤマトシロアリ (Deucotermes sper
atus) 、イエシロアリ (Coptotermes formosanus);
【0026】双翅目虫、例えば、イエバエ (Musca dome
stica)、ネツタイシマカ (Aedes aegypti)、タネバエ
(Hylemia platura)、アカイエカ (Culex pipiens)、シ
ナハマダラカ (Anopheles slnensis) 、コガタアカイエ
カ (Culex tritaeniorhynchus)、等を挙げることができ
る。またダニ類としては例えば、ニセナミハダニ (Tetr
anychus telarius) 、ナミハダニ (Tetranychus urtica
e)、ミカンハダニ (Panonychus citri) 、ミカンサビダ
ニ (Aculops pelekassi)、ホコリダニ (Tarsonemus sp
p.)等を挙げることができる。またセンチュウ類として
は例えば、サツマイモネコブセンチュウ (Meloidogyne
incognita)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus l
ignicolus Mamiya et Kiyohara)、イネシンガレセンチ
ュウ(Aphelenchoides besseyi) 、ダイズシストセンチ
ュウ (Heterodera glycines)、ネグサレセンチュウ (Pr
atylenchus spp.)等を挙げることができる。
【0027】更に、獣医学の医薬分野においては、本発
明の新規化合物を種々の有害な動物寄生虫(内部および
外部寄生虫)、例えば、昆虫類およびせん虫に対して使
用して有効である。このような動物寄生虫の例として
は、以下の如き害虫を例示することができる。昆虫類と
しては例えば、ウマバエ(Gastrophilus spp.)、サシバ
エ (Stomoxys spp.)、ハジラミ (Trichodectes spp.)、
サシガメ (Rhodnius spp.)、イヌノミ (Ctenocephalide
s canis)等を挙げることができる。ダニ類としては、例
えば、カズキダニ (Ornithodoros spp.)、マダニ (Ixod
es spp.)、オウシマダニ (Boophilus spp.) 等を挙げる
ことができる。本発明ではこれらすべてを包含する虫類
に対する殺虫作用を有する物質として殺虫剤と呼ぶこと
がある。
【0028】本発明の活性化合物は通常の製剤形態にす
ることができる。そして斯る形態としては、液剤、水和
剤、エマルジョン、懸濁剤、粉剤、泡沫剤、ペースト、
粒剤、錠剤、エアゾール、活性化合物浸潤−天然及び合
成物、マイクロカプセル、種子用被覆剤、燃焼装置を備
えた製剤(例えば燃焼装置としては、くん蒸及び煙霧カ
ートリッジ、かん並びにコイル)、そしてULV[コー
ルドミスト(cold mist)、ウォームミスト (warm mis
t)]を挙げることができる。これらの製剤は、公知の方
法で製造することができる。斯る方法は、例えば、活性
化合物を、展開剤、即ち、液体希釈剤;液化ガス希釈
剤;固体希釈剤又は担体、場合によっては界面活性剤、
即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡沫形成剤を
用いて、混合することによって行なわれる。展開剤とし
て水を用いる場合には、例えば、有機溶媒はまた補助溶
媒として使用されることができる。
【0029】液体希釈剤又は担体としては、概して、芳
香族炭化水素類(例えば、キシレン、トルエン、アルキ
ルナフタレン等)、クロル化芳香族又はクロル化脂肪族
炭化水素類(例えば、クロロベンゼン類、塩化エチレン
類、塩化メチレン等)、脂肪族炭化水素類[例えば、シ
クロヘキサン等、パラフィン類(例えば鉱油留分
等)]、アルコール類(例えば、ブタノール、グリコー
ル及びそれらのエーテル、エステル等)、ケトン類(例
えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン又はシクロヘキサノン等)、強極性溶媒(例え
ば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)
そして水も挙げることができる。
【0030】液化ガス希釈剤又は担体は、常温常圧でガ
スであり、その例としては、例えば、ブタン、プロパ
ン、窒素ガス、二酸化炭素、そしてハロゲン化炭化水素
類のようなエアゾール噴射剤を挙げることができる。固
体希釈剤としては、土壌天然鉱物(例えば、カオリン、
クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルガイド、モ
ンモリロナイト又は珪藻土等)、土壌合成鉱物(例え
ば、高分散ケイ酸、アルミナ、ケイ酸塩等)を挙げるこ
とができる。粒剤のための固体担体としては、粉砕且つ
分別された岩石(例えば、方解石、大理石、軽石、海泡
石、白雲石等)、無機及び有機物粉の合成粒、そして有
機物質(例えば、おがくず、ココやしの実のから、とう
もろこしの穂軸そしてタバコの茎等)の細粒体を挙げる
ことができる。乳化剤及び/又は泡沫剤としては、非イ
オン及び陰イオン乳化剤〔例えば、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルコール
エーテル(例えば、アルキルアリールポリグリコールエ
ーテル、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アリ
ールスルホン酸塩等)〕、アルブミン加水分解生成物を
挙げることができる。
【0031】分散剤としては、例えば、リグニンサルフ
ァイト廃液、そしてメチルセルロースを包含する。固着
剤も、製剤(粉剤、粒剤、乳剤)に使用することがで
き、斯る固着剤としては、カルボキシメチルセルロース
そして天然及び合成ポリマー(例えば、アラビアゴム、
ポリビニルアルコールそしてポリビニルアセテート等)
を挙げることができる。着色剤を使用することもでき、
斯る着色剤としては、無機顔料(例えば酸化鉄、酸化チ
タンそしてプルシアンブルー)、そしてアリザリン染
料、アゾ染料又は金属フタロシアニン染料のような有機
染料そして更に、鉄、マンガン、ボロン、銅、コバル
ト、モリブデン、亜鉛のそれらの塩のような微量要素を
挙げることができる。該製剤は、一般には、前記活性成
分を0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量
%含有することができる。
【0032】本発明の式(I)活性化合物は、それらの
商業上、有用な製剤及び、それらの製剤によって調製さ
れた使用形態で、他の活性化合物、例えば、殺虫剤、毒
餌、殺菌剤、殺ダニ剤、殺センチュウ剤、殺カビ剤、生
長調整剤又は除草剤との混合剤として、存在することも
できる。ここで、上記殺虫剤としては、例えば、有機リ
ン剤、カーバメート剤、カーボキシレート系薬剤、クロ
ル化炭化水素系薬剤、微生物より生産される殺虫性物質
を挙げることができる。更に、本発明の式(I)活性化
合物は、協力剤との混合剤としても、存在することがで
き、斯る製剤及び、使用形態は、商業上有用なものを挙
げることができる。該協力剤は、それ自体、活性である
必要はなく、活性化合物の作用を増幅する化合物であ
る。本発明の式(I)活性化合物の商業上有用な使用形
態における含有量は、広い範囲内で、変えることができ
る。本発明の式(I)活性化合物の使用上の濃度は、例
えば0.0000001〜100重量%であって、好ま
しくは、0.00001〜1重量%である。本発明式
(I)化合物は、使用形態に適合した通常の方法で使用
することができる。衛生害虫、貯蔵物に対する害虫に使
用される際には活性化合物は、石灰物質上のアルカリに
対する良好な安定性はもちろんのこと、木材及び土壌に
おける優れた残効性によって、きわだたされている。次
に実施例により本発明の内容を具体的に説明するが、本
発明はこれのみに限定されるべきものではない。
【0033】
【実施例】
合成例1
【化9】 4−クロロフェニル−3−(1−メチル−4−ピラゾリ
ル)−プロペノン(1.20g)をエタノール(20m
l)に溶かし、抱水ヒドラジン(0.3g)を加え、2
時間加熱還流する。反応終了後、溶媒を減圧下に留去す
ると、3−(4−クロロフェニル)−5−(1−メチル
−4−ピラゾリル)−2−ピラゾリン(1.27g)が
得られる。これをアセトニトリル(10ml)に溶かし、
室温で4−クロロフェニルイソシアネート(0.75
g)を加える。10時間室温で攪拌後、溶媒を減圧下に
留去する。粗生成物をエタノールより再結晶し、目的の
1−(4−クロロフェニル)カルバモイル−3−(4−
クロロフェニル)−5−(1−メチル−4−ピラゾリ
ル)−2−ピラゾリン(1.75g)が得られる。 mp.122〜125.5℃ 合成例1と同様にして、得られる発明化合物を第2表に
示す。(合成例1の化合物も含む)
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】合成例2(中間体合成)
【化10】 4−クロロアセトフェノン(1.5g)と、1−メチル
−3−ピラゾリルアルデヒド(1.1g)をエタノール
(50ml)に溶かし、室温で20%水酸化ナトリウム水
溶液(2ml)を滴下する。室温で3時間攪拌し、生成し
た結晶を濾取し、冷水エタノールで洗浄後、風乾する
と、目的の4−クロロフェニル−3−(1−メチル−4
−ピラゾリル)−プロペノン(2.0g)が得られる。 mp.157.5〜159.5℃
【0038】生物試験: 比較化合物
【化11】
【化12】
【0039】試験例1 ハスモンヨトウ幼虫に対する試験 供試薬液の調製 溶剤:キシロール3重量部 乳化剤:ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
1重量部 適当な活性化合物の調合物を作るために活性化合物1重
量部を前記量の乳化剤を含有する前記量の溶剤と混合
し、その混合物を水で所定濃度まで希釈した。 試験方法:サツマイモの葉を活性化合物の所定濃度の水
希釈液に浸漬し、薬液の風乾後、直径9cmのシャーレに
入れてこれをハスモンヨトウ3令幼虫を10頭放ち、2
8℃の定温室に置き、7日後に死虫数を調べ殺虫率を算
出した。その結果を代表例をもって第3表に示す。
【0040】
【表8】 第 3 表 化合物No. 有効濃度ppm 殺虫率% 7日後 =============================== 2 40 100 4 40 100 9 40 100 10 40 100 12 40 100 ─────────────────────────────── 比 較 C−1 1000 0 C−2 1000 0 ───────────────────────────────
【0041】
【発明の効果】本発明の新規な殺虫性ピラゾリン類は、
実施例で示される通り、一般的製法により合成すること
ができる新規化合物であると共に、殺虫剤として顕著な
作用を現わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 405/14 8829−4C 409/14 8829−4C 413/04 8829−4C 417/04 9051−4C (72)発明者 曽根 信三郎 茨城県結城市結城11758−32 (72)発明者 大日方 徹 栃木県小山市若木町1−9−31 (72)発明者 伊藤 暁美 栃木県小山市神鳥谷934−7

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 式中、R1 及びR2 は、水素原子、C1-4 アルキル、又
    はハロゲン置換されてもよいフェニルを示し、 Aは、置換されていてもよいフェニル、ここで置換基と
    しては、ハロゲン、C1-4 アルキル、ジ−又はトリ−フ
    ルオロメチル及びトリフルオロメトキシよりなる群より
    選ばれる、ハロゲン置換されていてもよいチエニル、又
    はハロゲン置換されていてもよいピリジルを示し、 Bは、O,S及びNより任意に選ばれるヘテロ原子を有
    する5員のヘテロ環式基、Nを2ケ有する6員のヘテロ
    環式基、又はベンゾ縮合ヘテロ環式基を示し、ここで、
    これらの環は、ハロゲン、C1-4 アルキル、トリフルオ
    ロメチル、C1-2 アルコキシ、C1-2 アルキルチオ及び
    2-4 −ジアルキルアミノよりなる群より選ばれる任意
    の置換基を有してもよい、 Xは、水素原子、又はハロゲンを示し、 Yは、ハロゲン、C1-4 アルキル、ジ−又はトリ−フル
    オロメチル若しくはジ−又はトリ−フルオロメトキシを
    示し、 そしてXとYは一緒になって、ハロエチレンジオキシ基
    を示してもよい、 但し、R1 及びR2 が水素原子を示し、そしてBが、ハ
    ロゲン又はC1-4 アルキルにより置換されていてもよい
    チエニルを示すとき、 Yは、ジ−又はトリ−フルオロメトキシを示すか、又は
    XとYが一緒になったハロエチレンジオキシを示す、で
    表わされるピラゾリン類。
  2. 【請求項2】 R1 が水素原子、メチル、又はクロル置
    換されていてもよいフェニルを示し、 R2 が、水素原子を示し、 Aが、置換されていてもよいフェニル、ここで置換基と
    しては、フルオル、クロル、ブロム、メチル、ジフルオ
    ロメチル、トリフルオロメチル及びトリフルオロメトキ
    シよりなる群より選ばれる、クロル置換されていてもよ
    いチエニル、又はクロル置換されていてもよいピリジル
    を示し、 BがO,S及びNより任意に選ばれる1〜3ケのヘテロ
    原子を有する5員のヘテロ環式基、Nを2ケ有する6員
    のヘテロ環式基、又はベンゾキノリルを示し、ここで、
    これらの環は、クロル、ブロム、メチル、トリフルオロ
    メチル、メトキシ、メチルチオ及びジメチルアミノより
    なる群より選ばれる任意の置換基を有してもよい、 Xが、水素原子、又はクロルを示し、 Yが、フルオル、クロル、ブロム、イソプロピル、te
    rt−ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
    ル、ジフルオロメトキシ、又はトリフルオロメトキシを
    示し、そしてXとYが一緒になって、テトラフルオロエ
    チレンジオキシを示してもよい、 但し、R1 及びR2 が水素原子を示し、そしてBがクロ
    ル、ブロム、又はメチルにより置換されていてもよいチ
    エニルを示すとき、Yがジフルオロメトキシ又はトリフ
    ルオロメトキシを示すか、又はXとYが一緒になったテ
    トラフルオロエチレンジオキシを示す、ところの請求項
    1の化合物。
  3. 【請求項3】 R1 が水素原子を示し、 R2 が水素原子を示し、 Aが、置換されていてもよいフェニルを示し、ここで置
    換基としては、フルオル、クロル、ブロム、メチル、ジ
    フルオロメチル、トリフルオロメチル及びトリフルオロ
    メトキシよりなる群より選ばれる、 Bが、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミ
    ダゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、1,3,4
    −チアジアゾリルに代表される5員のヘテロ環式基、ピ
    リミジニル、ピリダジニル、ピラジニルに代表される6
    員のヘテロ環式基、又はベンゾキノリルを示し、ここ
    で、これらの環は、クロル、ブロム、メチル、トリフル
    オロメチル、メトキシ、メチルチオ及びジメチルアミノ
    よりなる群より選ばれる任意の置換基を有してもよい、 Xが水素原子を示し、 Yが、フルオル、クロル、ブロム、イソプロピル、te
    rt−ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
    ル、ジフルオロメトキシ、又はトリフルオロメトキシを
    示し、そしてXとYが一緒になって、テトラフルオロエ
    チレンジオキシを示してもよい、 但し、R1 及びR2 が水素原子を示し、そして、 Bがクロル、ブロム、又はメチルにより置換されていて
    もよいチエニルを示すとき、Yがジフルオロメトキシ又
    はトリフルオロメトキシを示すか、又はXとYが一緒に
    なったテトラフルオロエチレンジオキシを示す、ところ
    の請求項1の化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1のピラゾリン類を有効成分とし
    て含有する殺虫剤。
JP35485192A 1992-12-18 1992-12-18 殺虫性ピラゾリン類 Pending JPH06184114A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001032173A1 (fr) * 1999-10-29 2001-05-10 Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. Inhibiteurs de neurocytotoxicite de l'acide kainique
WO2023081312A1 (en) * 2021-11-04 2023-05-11 Vir Biotechnology, Inc. Small molecule inducers of autophagy

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001032173A1 (fr) * 1999-10-29 2001-05-10 Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. Inhibiteurs de neurocytotoxicite de l'acide kainique
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