JPH0618250Y2 - 自動計量装置におけるタイミングホツパ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動計量装置における集合シュートの下方に
備えられるタイミングホッパに関する。

（従来技術） 自動計量装置に包装装置を連設して、食品やその他の品
物を一定重量に計量すると共に、この計量済みの品物を
包装装置に供給して自動的に袋詰めするようにしたシス
テムが実用されている。このシステムは、自動計量装置
における複数の計量機から目標重量となるように選択的
に排出された品物を集合シュートを滑落させることによ
り集合させた上で、包装装置にセットされた又は該包装
装置で製袋された包装用袋に供給する構成とされている
が、その場合、上記集合シュートの吐出口には、該シュ
ートから排出される品物を包装装置における袋詰め作業
のサイクルに応じてタイミングよく供給するためのタイ
ミングホッパが備えられる。

然るに、従来のこの種のタイミングホッパは、集合シュ
ートから排出される品物を一旦その内部に貯留した後、
その全量を包装装置に瞬間的且つ一挙に投下するもので
あったため、該品物が餅や煎餅等の嵩高い物である場合
に、該品物が包装装置における品物導入通路或は袋内で
絡まり合って所謂ブリッジ現象が生じ、袋の底部までス
ムーズに導入されないといった問題を生じていた。その
ため、しばしばシステムを停止させて品物を袋の底部ま
で詰め込む作業を行わなければならなかったのである。

ところで、この種のタイミングホッパとしては、本体の
下部に、両側面から下端中央部にかけて傾斜して互いに
交差する２つの傾斜面でなる排出口を設け、この排出口
の両傾斜面に対応する部分を互いに対向する一対のゲー
トで夫々開閉する構成のものが用いられることが多く、
この場合、上記の問題を解決するために、両側のゲート
を時間間隔をおいて１つづつ開くことにより、該ホッパ
内の品物を包装装置に分散して投下することが考えられ
る。

しかし、このようにすると、一方のゲートのみが開いて
いるときに、閉じている方のゲートは排出口の一方の傾
斜面に沿って傾斜した状態にあるから、品物はこの傾斜
状態にあるゲートに沿って斜め側方に投下されることに
なり、そのため包装装置に正しく供給されないで、包装
用袋の外部にこぼれるという新たな問題が発生するので
ある。

（考案の目的） 本考案は、自動計量装置に包装装置を連設して使用する
場合における上記のような問題に対処するもので、自動
計量装置におけるタイミングホッパから包装装置に計量
済みの品物を投下する際に、絡まりやこぼれ等を生じる
ことなく、包装用袋に円滑且つ確実に導入されるように
することを目的とする。

（考案の構成） 上記目的達成のため、本考案に係る自動計量装置におけ
るタイミングホッパは次のように構成される。

即ち、複数の計量機から選択的に排出される被計量物を
集合シュートにより集合させると共に、該シュートから
吐出される品物を下方に備えたタイミングホッパに一旦
貯留するようにした自動計量装置において、上記タイミ
ングホッパの本体の下部に、該本体の両側面から下端中
央部にかけて傾斜して互いに交差する２つの傾斜面でな
る排出口を設け、この排出口を開閉する開閉装置とし
て、上記両傾斜面の交線に直交する面で排出口を２分し
たときの一方の部分を開閉する第１開閉装置と、他方の
部分を開閉する第２開閉装置とを備える。そして、これ
らの開閉装置を、いずれも、上記両側の傾斜面に対応す
る部分をそれぞれ開閉する互いに対向した一対のゲート
で構成すると共に、第１開閉装置における一対のゲート
を同時に開動させる第１駆動装置と、この第１駆動装置
による第１開閉装置の一対のゲートの開動作後、時間間
隔をおいて第２開閉装置における一対のゲートを同時に
開動させる第２駆動装置とを備えたことを特徴とする。

このような構成によれば、タイミングホッパに一旦貯留
された計量済みの品物は、第１開閉装置における一対の
ゲートが開いた時に先ず略半分が投下され、次いで第２
開閉装置における一対のゲートが開いたときに残りが投
下されることとなって、包装装置に分散して供給される
ことになる。そして、特に上記第１、第２開閉装置の開
動時には、互いに対向する一対のゲートが同時に開くか
ら、一対のゲートの一方のみが開くことにより品物が斜
め側方に投下されるといった事態が回避されることにな
る。これにより、包装装置における品物導入通路或は袋
内でのブリッジ現象や該袋外部へのこぼれ等が防止さ
れ、品物が袋の底部まで常に円滑且つ確実に導入される
ことになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

先ず、自動計量装置全体の概略構成を説明すると、第１
図に示すように該自動計量装置１は、基台２上に円形に
設置され且つ上下に夫々対応させてプールホッパ３及び
計量ホッパ４が備えられた複数の計量機５…５と、被計
量物供給装置（図示せず）から供給される被計量物を受
け入れる分散テーブル６と、該テーブル６の周囲に放射
状に配置されて被計量物を上記各計量機５…５のプール
ホッパ３…３に供給する供給トラフ７…７とを有すると
共に、円形に並ぶ上記各計量ホッパ４…４の下方には該
ホッパ４…４から排出される被計量物を集合させる集合
シュート８が設けられている。そして、この自動計量装
置１における集合シュート８の下端部の吐出口８ａの下
方にはタイミングホッパ９が備えられ、上記集合シュー
ト８の吐出口８ａから吐出される計量済み被計量物を該
ホッパ９に一旦貯留した後、下方に備えられた包装装置
１０の導入部１０ａに投下するようになっている。

次に、このタイミングホッパ９について更に詳しく説明
する。

該タイミングホッパ９は第２〜４図に示すように、上部
１１ａが上記集合シュート８の吐出口８ａに対向させて
開口され且つ下部が両側面から下端中央部にかけて傾斜
して互いに交差するする２つの傾斜面でなる被計量物排
出口１１ｂとされたホッパ本体１１と、第４図の左側と
右側とに示すように並設されて、上記排出口１１ｂを上
記両側の傾斜面の交線に直交する面で２分したときの一
方の部分を開閉する第１開閉装置１２及び他方の部分を
開閉する第２開閉装置１３とから構成されている。上記
ホッパ本体１１は、その両側面上部に設けられた取付板
１４，１４′を介して基台２に架設された支持枠２ａに
取付けられていると共に、該本体１１の両側面には上記
第１開閉装置１２に対応させて２個の一対のＬ状ブラケ
ット１５…１５が、第２開閉装置１３に対応させて同じ
く２個一対のＬ状ブラケット１６…１６が、夫々４個づ
つ配設されている。また、上記第１開閉装置１２は一対
のゲート１７，１７と、両ゲート１７，１７を連結して
同時に開閉させる連結部材１８とから構成されている。
これと同様に、上記第２開閉装置１３も一対のゲート１
９，１９と連結部材２０とから構成されている。上記ゲ
ート１７，１７（ゲート１９，１９についても同様）
は、夫々、本体排出口１１ｂを閉鎖する底面部１７ａ
（１９ａ）と、該底面部１７ａ（１９ａ）に対してＬ状
に折曲した側面部１７ｂ（１９ｂ）とを有すると共に、
該底面部１７ａ（１９ａ）の裏面には状のブラケット
１７ｃ（１９ｃ）が設けられて、上記本体１１における
各一対のブラケット１５，１５（１６，１６）にピン軸
２１，２１（２２，２２）を介して揺動自在に枢着され
ている。また、各ゲート１７（１９）の側面部１７ｂ
（１９ｂ）には補強部材１７ｄ（１９ｄ）が貼設されて
おり、該補強部材１７ｄ（１９ｄ）に上記連結部材１８
（２０）の両端部が夫々取付けられている。

一方、該タイミングホッパ９の両側方には、上記支持枠
２ａに第１，第２駆動装置２３，２４が備えられてい
る。これらの駆動装置２３，２４は、夫々モータによっ
て回転される回転軸２３ａ，２４ａと該回転軸２３ａ，
２４ａに固着されたクランクアーム２３ｂ，２４ｂとを
有し、第１駆動装置２３におけるクランクアーム２３ｂ
と上記第１開閉装置１２における一方のゲート１７′の
補強部材１７ｄ′とがリンク２５を介して連結され、同
様に第２駆動装置２４におけるクランクアーム２４ｂと
上記第２開閉装置１３における一方のゲート１９′の補
強部材１９ｄ′とがリンク２６を介して連結されてい
る。これにより、該第１，第２開閉装置１２，１３は夫
々対応する第１，第２駆動装置２３，２４によって互い
に独立して開閉され、上記回転軸２３ａ，２４ａが夫々
図示の状態から一回転する間に、該第１，第２開閉装置
１２，１３におけるゲート１７，１７及び１９，１９が
閉鎖位置から開放位置に揺動され、更に当初の閉鎖位置
に再び戻されるようになっている。その場合に、第１開
閉装置１２と第２開閉装置１３とが時間間隔をおいて開
閉されるようになっていると共に、この時間間隔は所定
の時間範囲内で自由に設定可能とされている。

尚、上記第１開閉装置１２の一方のゲート１７′におけ
る補強部材１７ｄ′とリンク２５との連結部（第２開閉
装置１３の一方のゲート１９′における補強部材１９
ｄ′とリンク２６との連結部も同様）は、当該ホッパの
取付け取外しを容易化する等のため、該補強部材１７
ｄ′（１９ｄ′）に突設されたピン１７ｅ（１９ｅ）に
リンク先端部のリング部２５ａ（２６ａ）を挿通し且つ
バネ２７（２８）で抜け止めを図る構成とされている。

次に、上記実施例の作用について説明する。

自動計量装置１の分散テーブル６に供給された被計量物
は、各トラフ７…７を介して複数の計量機５…５におけ
るプールホッパ３…３に分散供給され、更に計量ホッパ
４…４に供給される。そして、各計量機５…５において
計量ホッパ４…４内の被計量物の重量が夫々測定される
と共に、各測定値から所定の目標重量となる組合せが選
択され、その選択された組合せに該当する計量機５…５
内の被計量物のみが当該計量ホッパ４…４から排出され
て、集合シュート８により集合された上で該シュート８
の下方に備えられたタイミングホッパ９内に投下され
る。

然して、このタイミングホッパ９は上記被計量物を内部
に一旦貯留した後、これを包装装置１０における処理サ
イクルに同期させて該装置１０の導入部１０ａに投下す
るのであるが、この時、該被計量物の全量を一挙に投下
すると、上記包装装置１０における導入部１０ａ内或は
該装置１０にセットされている袋内等で該被計量物が絡
まり合ってブリッジ現象が生じる場合がある。しかし、
上記タイミングホッパ９の本体１１における排出口１１
ｂには、第１，第２駆動装置２３，２４によりリンク２
５，２６を介して互いに独立して開閉される第１，第２
開閉装置１２，１３が備えられており、且つ両開閉装置
１２，１３が予め設定された時間間隔をおいて開閉され
るようになっているから、第５図に示すように、先ず第
１開閉装置１２のゲート１７，１７が開いて本体１１内
の被計量物の略半分が投下され、次いで第２開閉装置１
３のゲート１９，１９が開いて残りが投下されることに
なる。これにより、該タイミングホッパ９内の被計量物
は、その全量が一挙に上記包装装置１０に供給されるの
ではなく、所定の時間をかけて分散されて供給されるこ
とになる。

そして、特に上記第１開閉装置１２又は第２開閉装置１
２，１３が開くときには、これらの開閉装置１２又は１
３における互いに対向した一対のゲート１７，１７又は
１９，１９が同時に開くから、これらのゲートのうちの
一方のみが開いて、被計量物が傾斜状に閉じている方の
ゲートに沿って斜め側方に投下されるといったことはな
く、従って、被計量物は上記のように分散しながら、し
かも真下に投下されることになる。その結果、被計量物
が餅等の嵩高い品物の場合であっても、これらが該包装
装置１０における品物導入通路或は包装用袋内等で絡ま
り合うといったブリッジ現象の発生が防止され、且つ袋
外部へのこぼれが防止されて、該袋内に常に確実に導入
されることになる。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、自動計量装置に包装装置
を連設して、一定重量に計量した被計量物を包装装置に
セットされた又は該包装装置で製袋された包装用袋内に
袋詰めする場合に、被計量物が嵩高いものであっても上
記包装用袋内等でブリッジ現象を生じることなく、また
袋の外部へのこぼれを生じることなく、該袋の底部まで
導入されることになる。これにより、被計量物が円滑且
つ確実に袋詰めされるようになり、上記ブリッジ現象の
発生や袋外へのこぼれ等による作業能率の低下が防止さ
れる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は自動計量
装置の概略構成を示す一部破截正面図、第２図はタイミ
ングホッパ周辺の拡大正面図、第３図は第２図における
III−III線で切断した横断平面図、第４図は第２図にお
けるIV−IV線で切断した縦断側面図、第５図は作用を示
す正面図である。 １……自動計量装置、５……計量機、８……集合シュー
ト、９……タイミングホッパ、１１……本体、１１ｂ…
…排出口、１２……第１開閉装置、１３……第２開閉装
置、１７，１９……ゲート、２３……第１駆動装置、２
４……第２駆動装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の計量機から選択的に排出される被計
   量物を集合シュートにより集合させるようにした自動計
   量装置における上記集合シュートの吐出口下方に備えら
   れたタイミングホッパであって、本体の下部に、該本体
   の両側面から下端中央部にかけて傾斜して互いに交差す
   る２つの傾斜面でなる排出口が設けられていると共に、
   この排出口を開閉する開閉装置として、上記両傾斜面の
   交線に直交する面で排出口を２分したときの一方の部分
   を開閉する第１開閉装置と、他方の部分を開閉する第２
   開閉装置とが備えられ、これらの開閉装置が、いずれ
   も、上記両側の傾斜面に対応する部分をそれぞれ開閉す
   る互いに対向した一対のゲートで構成されており、且つ
   第１開閉装置における一対のゲートを同時に開動させる
   第１駆動装置と、この第１駆動装置による第１開閉装置
   の一対のゲートの開動作後、時間間隔をおいて第２開閉
   装置における一対のゲートを同時に開動させる第２駆動
   装置とが備えられていることを特徴とする自動計量装置
   におけるタイミングホッパ。