JPH061821A - 熱硬化性樹脂の製法 - Google Patents

熱硬化性樹脂の製法

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JPH061821A
JPH061821A JP4159388A JP15938892A JPH061821A JP H061821 A JPH061821 A JP H061821A JP 4159388 A JP4159388 A JP 4159388A JP 15938892 A JP15938892 A JP 15938892A JP H061821 A JPH061821 A JP H061821A
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JP
Japan
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unsaturated
isocyanate
reaction
vinyl copolymer
acrylate
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JP4159388A
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English (en)
Inventor
Shinichi Nonaka
眞一 野中
Tomomasa Mitani
倶正 三谷
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 スチレン−ヒドロキシメチルメタクリレート
共重合体等のヒドロキシル基を含むビニル共重合体
(a)と、イソホロンジイソシアナートとヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレートとの付加物等の不飽和イソ
シアナート(b)とを押出し機等で溶融混合して反応さ
せる。 【効果】 爆発の危険性が小さく、ゲル化を起こすこと
なく反応時間が短い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化可能な樹脂の製法に
かかわり側鎖に重合可能な不飽和結合を有する新規なラ
ジカル硬化型樹脂の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ラジカル硬化型樹脂としてより大
きい耐水性、耐薬品性が求められたり、高度な塗膜物性
例えば高硬度と高密着性とを兼ね、優れた耐候性が望ま
れているる。
【0003】ところが、ラジカル硬化型樹脂として汎用
されているポリエステル樹脂或いはオリゴアクリレ−ト
は、硬化前の樹脂の分子量は大きくできず、しかも構成
分子の主鎖中にエステル結合のように加水分解の可能性
のある結合を含んでいるために、高温時における耐水
性、耐候性の低下を招くものであった。
【0004】更に、ビニルエステル樹脂で代表されるオ
リゴアクリレ−ト、すなわちアクリロイル基またはメタ
クリロイル基のような架橋点を持つ場合には、オリゴア
クリレ−トの限度以上の分子量の増大は、必然的に架橋
点の減少となり、硬化性の遅延、耐熱性をはじめとする
物性低下させるという欠点があった。
【0005】従来より、以上の欠点を改良するための一
つの方法として、側鎖に不飽和結合を有するポリマ−の
合成が以前から試みられており、例えば特公昭63−4
6770号には、ヒドロキシ基を含むビニル共重合体
と、不飽和イソシアナートとをそれらと共重合可能なモ
ノマー中で重合させる技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
63−46770号公報記載の様にモノマー中で重合す
る方法は、モノマ−の揮発等による爆発の危険性がある
他、ゲル化及び官能基濃度の低下に伴って反応時間が長
時間化するという課題を有していた。
【0007】また、重合禁止剤を多量に用いる必要があ
ることから得られた熱硬化樹脂が着色するという課題を
も有していた。本発明が解決しようとする課題は、爆発
の危険性が小さく、ゲル化を防止でき、反応時間が極め
て短くなり、更に樹脂の着色を防止できる熱硬化樹脂の
製法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、ヒドロキシル基を含むビニル共重合体と、
不飽和イソシアナートとを溶融状態で反応させることに
より上記課題が解決できることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0009】即ち、本発明は(a)ヒドロキシル基を含
むビニル共重合体と、(b)不飽和イソシアナートとを
溶融状態で反応させることを特徴とするラジカル重合性
ポリマーの製造方法に関する。
【0010】本発明で用いる(a)ヒドロキシル基を含
むビニル共重合体としては、特に限定されるものではな
く、ビニル系モノマーと、不飽和モノアルコールとの共
重合体が挙げられる。
【0011】ビニル系モノマーとしては、特に限定され
るものではないが、例えば、スチレン、ビニルトルエ
ン、クロロスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル
酸テトラヒドロフルフリル、アクリロニトリル等のアク
リル系モノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の
ビニルエステル系モノマー及びエチレン、ブタジエン、
塩化ビニル等が挙げられる。
【0012】不飽和モノアルコールとしても特に限定さ
れないが、例えば、ヒドロキシエチルアクリレ−ト、ヒ
ドロキシプロピルアクリレ−ト、ヒドロキシエチルメタ
クリレ−ト、ヒドロキシプロピルメタクリレ−ト等のヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレート及びメチロ−ル
アクリルアミド等が挙げられる。
【0013】ビニル共重合体(a)は、これらの中でも
得られたポリマー中の官能基が副反応を起こし難い点か
らビニル系モノマーとしてスチレン系モノマーとアクリ
ル系モノマー、不飽和モノアルコールとしてヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレートを用いたものが好まし
い。
【0014】上記ビニル共重合体(a)は、上述の通り
ビニル系モノマーと不飽和モノアルコールとを共重合さ
せたものであるが、その反応割合は不飽和モノアルコー
ル1モルに対してビニル系モノマーが通常3〜250モ
ル、中でもゲル化防止効果と最終的に得られる樹脂の耐
熱性に優れる点から不飽和モノアルコール1モルに対し
てビニル系モノマーが5〜25モルであることが好まし
い。
【0015】かかる共重合を行なう方法としては、ビニ
ル系モノマー及び不飽和モノアルコールを連鎖移動剤存
在下にラジカル重合法で、懸濁重合またはエマルジョン
重合等の重合法によって重合するという方法が挙げられ
る。
【0016】連鎖移動剤としては、メルカプタン系連鎖
移動剤が好ましく、具体的にはラウリルメルカプタン、
メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸等が挙げ
られる。かかるメルカプタン系連鎖移動剤を上記ビニル
単量体のラジカル重合時に共存させておくことにより、
ポリマ−の分子量を調整する。
【0017】この様にして得られたビニル共重合体
(a)は、その分子量が1000〜50000であるこ
とが共重合体の極性が適切な範囲になり、重合時のゲル
化を防止できる他、得られる樹脂の耐水性及び耐熱性が
向上する点から好ましく、中でも2500〜6000で
あることがこの効果が顕著なものとなり好ましい。
【0018】本発明で用いる不飽和イソシアナート
(b)としては、分子骨格中に重合性不飽和二重結合
と、イソシアナート基とを有するものであればよく、特
に限定されないが、多価イソシアナートと不飽和モノア
ルコールとの付加物であることが好ましい。
【0019】本発明で用いる多価イソシアナートは、分
子構造中イソシアナート基を2個以上有するものである
が、高分子量化した副生成物の発生を押さえることがで
きる点から2個であることが好ましく、例えばトリレン
ジイソシアナ−ト、ナフタレンジイソシアナ−ト、ヘキ
サメチレンジイソシアナ−ト、イソホロンジイソシアナ
−ト、ジフェニルメタンジイソシアナ−ト、キシリレン
ジイソシアナ−ト等が挙げられる。これらの中でも2個
のイソシアナート基の反応性が異なり不飽和イソシアナ
ートの製造上取扱いが容易である点からイソホロンジイ
ソシアナート及び2,4−トリレンジイソシアナートが
好ましい。中でもイソホロンジイソシアナートが好まし
い。
【0020】本発明で用いる不飽和モノアルコールとし
ては、上述したモノマー(2)と同じものが挙げられる
が、中でも多価イソシアナートとの反応性に優れる点か
らヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好まし
い。
【0021】本発明で用いる不飽和イソシアナート
(b)は上記多価イソシアナートと、不飽和モノアルコ
ールとを反応させて得られるが、その反応割合は通常モ
ル比前者:後者=1:1である。
【0022】本発明の製法は、上述したビニル共重合体
(a)と、不飽和イソシアナート(b)とを溶融状態で
反応させたものであり、その他特に反応条件は限定され
ないが、反応時間がより短縮できる点から100〜20
0℃で溶融混合することが好ましい。また、該反応は、
多価フェノ−ル類で代表される重合防止剤の存在下で無
触媒で行うことが好都合である。
【0023】ビニル共重合体(a)と不飽和イソシアナ
ート(b)との使用割合としては、通常、前者/後者=
0.1〜1.0となる範囲であるが、耐水性と耐熱性と
のバランスに優れる点から0.3〜0.7であることが
好ましい。
【0024】また、この反応は空気(酸素)の存在下で
行うことが、アクリロイル基またはメタクリロイル基の
重合を防ぐ意味から好ましい。
【0025】具体的な反応方法としては特に限定される
ものではないが、押出し機、高粘度反応釜、ニーダー、
加圧ニーダー、レーディゲミキサー、プラネタリミキサ
ー等の混練基で重合させることができるが、中でも反応
時間をより短縮できる点から押出し機が好ましい。
【0026】以下、実施例により本発明をより詳細に説
明する。
【0027】
【実施例】
実施例1 (ヒドロキシル基を有するビニル共重合体の合成)攪拌
機、温度計、還流コンデンサ−を付した5リットルセパ
ラブルフラスコにイオン交換水2500g、NaNO2
0.213g、ポリビニルアルコール(日本合成化学社
製「GL−05」)(2%aq.)31.25g、ポリ
アクリル酸(日本純薬社製「ジュリマ−AC−10
H」)18.75gを入れ攪拌し、窒素気流中で60℃
まで加熱する。これに、メチルメタアクリレ−ト112
5g、β−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト125g、
連鎖移動剤としてラウリルメルカプタン112.5g、
重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ(2−エチルヘ
キサノエート)(日本油脂社製「パ−ブチルO」)6.
25gの混合液を投入する。攪拌速度を200rpmに
して、温度を80℃に保つ。3時間後、比重が1.10
以上になったのを確認後、さらに3時間加熱攪拌する。
反応中、ブロッキング等の不都合は生じなかった。冷却
後、200メッシュの濾布で濾過、水洗後乾燥(40
℃、10時間 その後40℃で24時間真空乾燥)し、
あられ状の側鎖にヒドロキシル基を含有するビニル共重
合体を得た。GPCによる分子量測定の結果Mn=30
00程度であった。
【0028】(不飽和イソシアナ−トの合成)攪拌機、
温度計、塩化カルシウム管、滴下ロ−トを付した2リッ
トルセパラブルフラスコにイソホロンジイソシアナ−ト
888g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチル
エ−テル0.7g、ウレタン化触媒としてジブチルチン
ジラウレ−トを0.7g入れ、乾燥空気中50℃まで加
熱する。滴下ロ−トより、β−ヒドロキシエチルメタク
リレ−ト520gを滴下していく。この時発熱するが反
応液が60℃で一定になるよう、滴下速度を調整する。
約2時間後、滴下終了。さらに1時間、60℃加熱攪拌
後、NCO当量を測定。352になったのを確認後、冷
却し目的の不飽和イソシアナ−トを得た。
【0029】製造したヒドロキシル基を含有するポリマ
−500g、不飽和イソシアナート69.1g、ハイド
ロキノンモノメチルエ−テル0.1gを室温下混合し、
得られた混合物を2軸混合スクリュ−押出機に入れ、メ
インスクリュ−回転数50rpm、フィ−ダ−スクリュ
−回転数2rpm、樹脂温度160℃で反応させ、NC
O%0.1%以下になったのを確認、多価不飽和ポリマ
−を得た。このポリマ−からソックスレ−抽出器を用い
四塩化炭素で不飽和イソシアナ−トの抽出を試みるが、
不飽和イソシアナ−トは得られず、水分等によってイソ
シアナ−トが消費されていないことを確認した。
【0030】反応に要した滞留時間は10分であり、ま
た反応中ゲル化は全く起こらなかった。また、得られた
熱硬化樹脂は、目視で黄変が全く認められなかった。
【0031】実施例2 実施例1で合成したヒドロキシル基を含有するビニル共
重合体、不飽和イソシアナ−ト、ハイドロキノンモノメ
チルエ−テルを同量、高粘度反応釜にて120〜130
℃で反応させ、NCO%0.1%以下になったのを確認
後、すぐに取り出しを行った。生成物は実施例1と全く
同様の特性であった。
【0032】反応に要した時間は1時間であり、また反
応中ゲル化は全く起こらなかった。また、得られた熱硬
化樹脂は、目視で黄変が全く認められなかった。
【0033】実施例3 ヒドロキシル基を含有するビニル共重合体の合成におい
て、実施例1のメチルメタクリレ−トの代わりに、スチ
レンモノマ−を用いること以外は、実施例1と全く同様
にして重合、反応してスチレン系多価不飽和ポリマ−を
得た。
【0034】反応に要した滞留時間は10分であり、ま
た反応中ゲル化は全く起こらなかった。また、得られた
熱硬化樹脂は、目視で黄変が全く認められなかった。
【0035】比較例1 実施例1のヒドロキシル基を含むビニル共重合体226
1gをスチレンモノマ−1935gに溶解、ハイドロキ
ノンモノメチルエ−テル0.5gを投入する。不飽和イ
ソシアナ−ト562gとジブチルチンジラウレ−ト2.
4g加え、高粘度反応釜にて75℃で反応させ、NCO
%が0.1%になったのを確認後、NV60%の不飽和
ポリマ−を得た。反応に要した時間は10時間であり、
また、ゲル化を生じた。また、得られた熱硬化樹脂は、
目視でも黄変着色が確認できた。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、爆発の危険性が小さ
く、ゲル化を起こすことなく反応時間が短い熱硬化樹脂
を提供できる。また、得られた樹脂は、黄変着色がなく
透明性も良好である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ヒドロキシル基を含むビニル共重
    合体と、(b)不飽和イソシアナートとを溶融状態で反
    応させることを特徴とする熱硬化性樹脂の製法。
  2. 【請求項2】 (a)ヒドロキシル基を含むビニル共重
    合体と、(b)不飽和イソシアナートとを100〜20
    0℃で溶融混合させる請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 ビニル共重合体(a)が、スチレン系モ
    ノマー及び/又はアクリル系モノマーと、ヒドロキシア
    ルキル(メタ)アクリレートとを必須成分として反応さ
    せたものである請求項1又は2記載の製法。
  4. 【請求項4】 不飽和イソシアナート(b)が、多価イ
    ソシアナートと不飽和モノアルコールとの付加物である
    請求項3記載の製法。
  5. 【請求項5】 多価イソシアナートが、イソホロンジイ
    ソシアナートであって、不飽和モノアルコールがヒドロ
    キシアルキル(メタ)アクリレートである請求項4記載
    の製法。
JP4159388A 1992-06-18 1992-06-18 熱硬化性樹脂の製法 Pending JPH061821A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11252825B2 (en) 2016-10-03 2022-02-15 Google Llc Voice-activated electronic device assembly with separable base

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11252825B2 (en) 2016-10-03 2022-02-15 Google Llc Voice-activated electronic device assembly with separable base
US11678442B2 (en) 2016-10-03 2023-06-13 Google Llc Voice-activated electronic device assembly with separable base

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