JPH06181543A - 赤外線撮像装置用オフセット補正回路及び固定パターンノイズデータ補正回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 赤外画像信号から固定パターンノイズを除去
するオフセット補正回路において、回路ノイズ、Ａ／Ｄ
変換時の量子化誤差やＦＰＮデータ取込み時の信号のゆ
らぎ等による数ＬＳＢ程度の残留固定パターンノイズを
除去する。 【構成】 面光源等の均一温度分布を見ている時の画像
データを基に生成された固定パターンノイズデータを記
憶するＦＰＮデータメモリ３と、この固定パターンノイ
ズデータと、面光源等の均一温度分布を見ている時の画
像データとを１画素ずつ比較し差分データを求め数回積
分する比較演算部２と、その結果を符号付きで固定パタ
ーンノイズ補正データとして記憶するＦＰＮ補正データ
用メモリ４と、前記固定パターンノイズデータと前記固
定パターンノイズ補正データとを符号付きで加算する加
算器５とを有しており、加算器５で加減算した結果を通
常の赤外画像データから減算するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、赤外線撮像装置からの
赤外画像信号における赤外画像を表す赤外画像データ
（デジタルデータ）から固定パターンノイズを表す固定
パターンノイズデータ（デジタルデータ）を除去する赤
外線撮像装置用オフセット補正回路に関する。本発明
は、又、赤外線撮像装置用オフセット補正回路に使用さ
れ、固定パターンノイズデータを補正する固定パターン
ノイズデータ補正回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の赤外線撮像装置用オフセット補正
回路は、図２に示すように、面光源等の均一温度分布を
見ている時の画像データを、オン状態の切換スイッチ７
を介して受け、受けた画像データを数回積分し、ランダ
ムノイズを除去されたデータを、固定パターンノイズデ
ータとして出力する積分器６と、固定パターンノイズデ
ータを、記憶されたノイズデータとして記憶するＦＰＮ
（固定パターンノイズ）データ用メモリ３と、固定パタ
ーンノイズデータを除去すべき赤外画像データをラッチ
Ｌを介して受け、受けた赤外画像データから前記記憶さ
れたノイズデータを減算し、減算結果を、前記固定パタ
ーンノイズデータが除去された赤外画像データ（ＦＰＮ
除去データ）として出力する差分演算器１とを、備えて
いる。

【０００３】この従来のオフセット補正回路では、ま
ず、面光源等の均一温度分布を見ている時の画像データ
を積分器６で数回積分し、ランダムノイズを除去したデ
ータを、固定パターンノイズデータとしてＦＰＮデータ
用メモリ３に書き込む。次にこのデータを差分演算器１
で通常の赤外画像データから減算することにより、固定
パターンノイズを除去していた。

【０００４】例えば、特開平２−１２１４８０号公報に
は、画像信号から固定パターンノイズを減算して画像信
号の補正を行うことが開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】図２のオフセット補正
回路では、このオフセット補正回路の前段にあるＡ／Ｄ
変換器で、アナログの画像データをデジタルの画像デー
タに変換する時の量子化誤差や、このオフセット補正回
路内の回路ノイズや、ＦＰＮデータ用メモリ３への固定
パターンノイズデータの取込時の信号のゆらぎ等によっ
て数ＬＳＢ程度の固定パターンノイズが残る場合があっ
た。

【０００６】

【課題を解決するための手段】それ故、本発明の課題
は、固定パターンノイズを高精度で除去できる赤外線撮
像装置用オフセット補正回路を提供することにある。

【０００７】本発明のもう一つの課題は、赤外線撮像装
置用オフセット補正回路に使用され、固定パターンノイ
ズデータを補正して、高精度の補正されたノイズデータ
を出力する固定パターンノイズデータ補正回路を提供す
ることにある。

【０００８】本発明によれば、赤外画像を表す赤外画像
データから固定パターンノイズを表す固定パターンノイ
ズデータを除去する赤外線撮像装置用オフセット補正回
路であって、面光源等の均一温度分布を見ている時の画
像データを数回積分し、ランダムノイズを除去されたデ
ータを、前記固定パターンノイズデータとして出力する
積分器と、前記固定パターンノイズデータを、記憶され
たノイズデータとして記憶する固定パターンノイズデー
タ用メモリとを有する前記赤外線撮像装置用オフセット
補正回路において、前記面光源等の均一温度分布を見て
いる時の前記画像データと前記記憶されたノイズデータ
とを１画素ずつ比較し差分データを求め数回積分して得
られた演算結果を、符号付きで固定パターンノイズ補正
データとして出力する比較演算部と、この符号付きの固
定パターンノイズ補正データを、記憶されたノイズ補正
データとして記憶する固定パターンノイズ補正データ用
メモリと、前記記憶されたノイズデータに前記記憶され
たノイズ補正データを符号付きで加算し、加算結果を出
力する加算器と、前記赤外画像データから前記加算結果
を減算し、減算結果を、前記固定パターンノイズデータ
が除去された赤外画像データとして出力する差分演算器
とを、備えることを特徴とする赤外線撮像装置用オフセ
ット補正回路が得られる。

【０００９】更に本発明によれば、赤外画像を表す赤外
画像データから固定パターンノイズを表す固定パターン
ノイズデータを除去する赤外線撮像装置用オフセット補
正回路に使用され、前記固定パターンノイズデータを補
正して、補正されたノイズデータを出力する固定パター
ンノイズデータ補正回路において、面光源等の均一温度
分布を見ている時の画像データを数回積分し、ランダム
ノイズを除去されたデータを、前記固定パターンノイズ
データとして出力する積分器と、前記固定パターンノイ
ズデータを、記憶されたノイズデータとして記憶する固
定パターンノイズデータ用メモリと、前記面光源等の均
一温度分布を見ている時の前記画像データと前記記憶さ
れたノイズデータとを１画素ずつ比較し差分データを求
め数回積分して得られた演算結果を、符号付きで固定パ
ターンノイズ補正データとして出力する比較演算部と、
この符号付きの固定パターンノイズ補正データを、記憶
されたノイズ補正データとして記憶する固定パターンノ
イズ補正データ用メモリと、前記記憶されたノイズデー
タに前記記憶されたノイズ補正データを符号付きで加算
し、加算結果を前記補正されたノイズデータとして出力
する加算器とを、備えることを特徴とする固定パターン
ノイズデータ補正回路が得られる。

【００１０】

【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。

【００１１】図１を参照すると、本発明の一実施例によ
る赤外線撮像装置用オフセット補正回路は、固定パター
ンノイズデータを補正して、補正されたノイズデータを
出力する固定パターンノイズデータ補正回路を含む。こ
の固定パターンノイズデータ補正回路は、面光源等の均
一温度分布を見ている時の画像データを、オン状態の切
換スイッチ７を介して受け、受けた画像データを数回積
分し、ランダムノイズを除去されたデータを、固定パタ
ーンノイズデータとして出力する積分器６と、固定パタ
ーンノイズデータを、記憶されたノイズデータとして記
憶するＦＰＮデータ用メモリ３と、ラッチＬ及び切換ス
イッチ８を介して受けた、前記面光源等の均一温度分布
を見ている時の前記画像データと、ＦＰＮデータ用メモ
リ３から切換スイッチ９を介して受けた、前記記憶され
たノイズデータとを、１画素ずつ比較し差分データを求
め数回積分して得られた演算結果を、符号付きで固定パ
ターンノイズ補正データとして出力する比較演算部２
と、この符号付きの固定パターンノイズ補正データを、
記憶されたノイズ補正データとして記憶するＦＰＮ（固
定パターンノイズ）補正データ用メモリ４と、ＦＰＮデ
ータ用メモリ３から切換スイッチ９を介して受けた前記
記憶されたノイズデータに、前記記憶されたノイズ補正
データを符号付きで加算し、加算結果を前記補正された
ノイズデータとして出力する加算器５とを備えている。

【００１２】本赤外線撮像装置用オフセット補正回路
は、更に、ラッチＬ、切換スイッチ８、及びラッチＬを
介して受けた、固定パターンノイズデータを除去すべき
赤外画像データから前記加算結果（即ち、前記補正され
たノイズデータ）を減算し、減算結果を、前記固定パタ
ーンノイズデータが除去された赤外画像データ（ＦＰＮ
除去データ）として出力する差分演算器１を、備えてい
る。

【００１３】このオフセット補正回路では、まず、面光
源等の均一温度分布を受光している状態で、外部から固
定パターンノイズ取込みの制御信号を入力する。その制
御信号により切換スイッチ７が閉じると、積分器６は任
意の回数画像データを取込み積分し、ランダムノイズを
除去したデータを生成する。このデータを固定パターン
ノイズデータとしてＦＰＮデータ用メモリ３に記憶す
る。

【００１４】次に切換スイッチ８及び９をＡ側に切換
え、前記面光源等の均一温度分布を受光している状態の
画像データとＦＰＮデータ用メモリ３から出力される固
定パターンノイズデータを１画素ずつ比較演算部２で比
較し、その差分を求める。これを任意の回数行ない平均
したものを各画素の固定パターンノイズ補正データとし
てＦＰＮ補正データ用メモリ４に符号付きで記憶する。

【００１５】次に切換スイッチ８及び９をＢ側に切換
え、加算器５でＦＰＮデータ用メモリ３から出力される
固定パターンノイズデータにＦＰＮ補正データ用メモリ
４から出力される固定パターンノイズ補正データを符号
付きで加算する。

【００１６】最後に差分演算部１で通常の固定パターン
ノイズデータを除去すべき赤外画像データから加算器５
の出力を減算することによってＦＰＮ除去データを得
る。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来技術では除去しきれなかった数ＬＳＢ程度の残留固定
パターンノイズを、Ａ／Ｄ変換時の量子化誤差や、オフ
セット補正回路内の回路ノイズや、固定パターンノイズ
データ用メモリへの固定パターンノイズデータの取込時
の信号のゆらぎ等の影響を受けることなく、除去できる
高精度の赤外線撮像装置用オフセット補正回路が得られ
る。

【００１８】更に本発明によれば、Ａ／Ｄ変換時の量子
化誤差や、オフセット補正回路内の回路ノイズや、固定
パターンノイズデータ用メモリへの固定パターンノイズ
データの取込時の信号のゆらぎ等による残留固定パター
ンノイズ成分が除去された、高精度の補正されたノイズ
データを出力する固定パターンノイズデータ補正回路が
得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による赤外線撮像装置用オフ
セット補正回路のブロック図。

【図２】従来の赤外線撮像装置用オフセット補正回路の
ブロック図。

【符号の説明】

１ 差分演算部 ２ 比較演算部 ３ ＦＰＮデータ用メモリ ４ ＦＰＮ補正データ用メモリ ５ 加算器 ６ 積分器 ７ 切換スイッチ ８ 切換スイッチ ９ 切換スイッチ Ｌ ラッチ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 赤外画像を表す赤外画像データから固定
   パターンノイズを表す固定パターンノイズデータを除去
   する赤外線撮像装置用オフセット補正回路であって、面
   光源等の均一温度分布を見ている時の画像データを数回
   積分し、ランダムノイズを除去されたデータを、前記固
   定パターンノイズデータとして出力する積分器と、前記
   固定パターンノイズデータを、記憶されたノイズデータ
   として記憶する固定パターンノイズデータ用メモリとを
   有する前記赤外線撮像装置用オフセット補正回路におい
   て、 前記面光源等の均一温度分布を見ている時の前記画像デ
   ータと前記記憶されたノイズデータとを１画素ずつ比較
   し差分データを求め数回積分して得られた演算結果を、
   符号付きで固定パターンノイズ補正データとして出力す
   る比較演算部と、 この符号付きの固定パターンノイズ補正データを、記憶
   されたノイズ補正データとして記憶する固定パターンノ
   イズ補正データ用メモリと、 前記記憶されたノイズデータに前記記憶されたノイズ補
   正データを符号付きで加算し、加算結果を出力する加算
   器と、 前記赤外画像データから前記加算結果を減算し、減算結
   果を、前記固定パターンノイズデータが除去された赤外
   画像データとして出力する差分演算器とを、備えること
   を特徴とする赤外線撮像装置用オフセット補正回路。
2. 【請求項２】 赤外画像を表す赤外画像データから固定
   パターンノイズを表す固定パターンノイズデータを除去
   する赤外線撮像装置用オフセット補正回路に使用され、
   前記固定パターンノイズデータを補正して、補正された
   ノイズデータを出力する固定パターンノイズデータ補正
   回路において、 面光源等の均一温度分布を見ている時の画像データを数
   回積分し、ランダムノイズを除去されたデータを、前記
   固定パターンノイズデータとして出力する積分器と、 前記固定パターンノイズデータを、記憶されたノイズデ
   ータとして記憶する固定パターンノイズデータ用メモリ
   と、 前記面光源等の均一温度分布を見ている時の前記画像デ
   ータと前記記憶されたノイズデータとを１画素ずつ比較
   し差分データを求め数回積分して得られた演算結果を、
   符号付きで固定パターンノイズ補正データとして出力す
   る比較演算部と、 この符号付きの固定パターンノイズ補正データを、記憶
   されたノイズ補正データとして記憶する固定パターンノ
   イズ補正データ用メモリと、 前記記憶されたノイズデータに前記記憶されたノイズ補
   正データを符号付きで加算し、加算結果を前記補正され
   たノイズデータとして出力する加算器とを、備えること
   を特徴とする固定パターンノイズデータ補正回路。