JPH06179980A - 塗装後耐傷つき性に優れた表面処理鋼板 - Google Patents

塗装後耐傷つき性に優れた表面処理鋼板

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JPH06179980A
JPH06179980A JP33184392A JP33184392A JPH06179980A JP H06179980 A JPH06179980 A JP H06179980A JP 33184392 A JP33184392 A JP 33184392A JP 33184392 A JP33184392 A JP 33184392A JP H06179980 A JPH06179980 A JP H06179980A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
ppi
coating
organic resin
upper layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP33184392A
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English (en)
Inventor
Eiji Kajiyama
栄二 梶山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐食性に優れ、特に塗装後の耐傷付き性にも優
れたものとする。 【構成】亜鉛めっき鋼板または亜鉛系合金めっき鋼板上
層に、クロメート被膜を有し、さらにその上層に有機樹
脂被膜を有する複合鋼板において、前記有機樹脂被膜の
ヤング率Eが2500(kg/cm2)以上、樹脂表面粗さに
おける中心線平均粗さRaが0.8μm以上、かつ抽出
曲線の平均線からの高さ0.5μmを閾値とする1イン
チ当たりの山頂数PPIが100以上であり、しかもP
PI≧3.29Ra3 +323Ra2 −894Ra+6
99なる式を満たすものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家電,建材等に用いら
れる耐傷つき性および耐食性に優れた表面処理複合鋼板
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、亜鉛めっき鋼板および亜鉛系合金
めっき鋼板は、その耐食性が優れることにより、家電,
自動車,建材等に広く利用されている。これらの亜鉛め
っき鋼板および亜鉛系合金めっき鋼板は、より一層の耐
食性向上を図るため、近年はめっき表面上にクロメート
被膜を、さらにその上層に有機樹脂被膜を施された、い
わゆる有機樹脂複合鋼板が盛んに利用されている。
【0003】この種の鋼板としては、たとえば鋼板表面
にクロメート処理を施した後に 0.3〜 5g/m2
特殊樹脂を塗布するものがある。この特殊樹脂の使用に
より裸耐食性および塗装後耐食性はかなり向上するもの
であり、さらには塗装密着性も向上し、塗装前処理工程
を省略することも可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機樹
脂複合鋼板は、家電,建材用として塗装用途に使用され
る場合には、塗装後の組立や運搬作業時において塗装表
面に傷が入りやすいものである。この傷は、これらの鋼
板の商品価値を大きく低下させるものである。
【0005】しかし、前記の有機樹脂複合鋼板における
表面粗さについては、従来、耐傷つき性の点から、考慮
がなされていなかった。
【0006】したがって本発明の課題は、有機樹脂被膜
の表面性状を適切なものとすることにより、耐食性に優
れ、特に塗装後の塗膜の耐傷つき性に優れたものとする
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、亜鉛めっき鋼板または亜鉛系合金めっき
鋼板上層に、クロメート被膜を有し、さらにその上層に
有機樹脂被膜を有し、その表面に塗装が施される表面処
理鋼板において、前記有機樹脂被膜のヤング率Eが25
00kg/cm2以上、有機樹脂被膜の表面性状として、表面
粗さにおける中心線平均粗さRaと、抽出曲線の平均線
からの高さ0.5μmを閾値とする1インチ当たりの山
頂数PPIとの相関において、Ra≧0.8μm 、PP
I≧100の範囲内において、さらにPPI=3.29
Ra3 +323Ra2 −894Ra+699なる関係式
がRa限界線と交差する点とPPI限界線と交差する点
との間において、PPI≧3.29Ra3 +323Ra
2 −894Ra+699なる式を満たすものとしたこと
をその構成とするものである。
【0008】
【作用】耐食性の優れる有機樹脂複合鋼板において、本
発明者は、耐傷つき性に優れたものとするための条件と
しては、第1に塗装塗膜と有機樹脂被膜との密着性を向
上させること、第2に傷が入る原因となる外力を一点に
集中させることなく、分散すること、第3に樹脂被膜の
塑性変形を少なくすることがあることを知見した。
【0009】すなわち、本発明に従って、有機樹脂被膜
の表面粗さRaおよびPPIを高くする。かくして、R
aを高くすることにより、有機樹脂と塗装塗膜との密着
性が向上する。また、PPIが高いということは、樹脂
表面における凹凸が多数存在することにであり、塗膜を
傷つける外力が作用したとき、その外力を分散させるこ
ととなる。
【0010】しかも、RaおよびPPIが一義的に高い
ばかりでなく、両者が関係することがあり、これがPP
I=3.29Ra3 +323Ra2 −894Ra+69
9の関係式である。
【0011】RaおよびPPIの制御方法としては、コ
ーターからオーブンまでの距離やラインスピード、ある
いはオーブン温度で調整する。あるいは図4および図5
に示すように、樹脂表面粗度は樹脂液レベリングのた
め、RaおよびPPIとも母材表面のそれらより約2〜
3割程度小さい。この傾向を利用して、レベラー,スキ
ンパスロールの表面粗度により母材表面粗度を制御し
て、樹脂表面粗度を制御できる。
【0012】一方、樹脂のヤング率を高くすることで、
樹脂皮膜の塑性変形を減少させることができる。このヤ
ング率は、有機樹脂の中にメタアクリル樹脂等の比較的
ヤング率の高い樹脂を混合してその配合比等を変更した
り、充填材等を加えること等により調整できる。
【0013】これらの有機樹脂としては、ウレタン系、
エポキシ系、アクリル系またはポリエステル系の一種あ
るいは二種を混合したものを主成分とするのが好適であ
る。
【0014】さらに好ましくは、耐食性,塗膜との密着
性を向上させるため、コロイダルシリカ、あるいは気相
シリカを有機樹脂中に含有させることができる。
【0015】上述の数値限定理由は、以下の実施例によ
り明らかにする。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。冷延鋼板
に片面30g/m2の電気亜鉛めっきおよび20mg/m2
のクロメート処理を施し1μmのクリア有機樹脂を塗布
し、この樹脂の表面粗度がRa=0.7〜1.9μmお
よびPPI=100〜290となるように調整した。さ
らに、その上層にメラミン・アルキッド系塗料(グリミ
ン♯100:神東塗料社製)25μm塗工焼付け(12
0℃×20min)を行い試験に供した。試験および評
価は、25℃の温度下で JIS 5400に準じた鉛筆硬度試
験による。
【0017】試験における有機樹脂の組成およびヤング
率を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】各組成につき数種類の試験を行った。その
結果を、実施例1については図1に、実施例2について
は図2に、比較例1については図3にそれぞれ示す。
【0020】これらの実験結果に基づき、ヤング率が2
500(kg/cm2)以上の有機樹脂について、Ra≧0.
8μm、PPI≧100であり、また、0.8≦Ra<
1.4の範囲のときはPPI≧3.29Ra3 +323
Ra2 −894Ra+699なる式を満たすとき、鉛筆
硬度3Hという優れた硬度を有することがわかる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
よれば、耐食性に優れ、かつ塗装後における塗膜の耐傷
つき性に優れる表面処理複合鋼板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明例1の結果を示す図である。
【図2】本発明例2の結果を示す図である。
【図3】比較例1の結果を示す図である。
【図4】母材鋼板と被覆有機樹脂とのRaの関係を示す
図である。
【図5】母材鋼板と被覆有機樹脂とのPPIの関係を示
す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛めっき鋼板または亜鉛系合金めっき鋼
    板上層に、クロメート被膜を有し、さらにその上層に有
    機樹脂被膜を有し、その表面に塗装が施される表面処理
    鋼板において、 前記有機樹脂被膜のヤング率Eが2500kg/cm2以上、 有機樹脂被膜の表面性状として、表面粗さにおける中心
    線平均粗さRaと、抽出曲線の平均線からの高さ0.5
    μmを閾値とする1インチ当たりの山頂数PPIとの相
    関において、 Ra≧0.8μm 、PPI≧100の範囲内において、
    さらにPPI=3.29Ra3 +323Ra2 −894
    Ra+699なる関係式がRa限界線と交差する点とP
    PI限界線と交差する点との間において、PPI≧3.
    29Ra3 +323Ra2 −894Ra+699なる式
    を満たすものであることを特徴とする塗装後耐傷つき性
    に優れた表面処理鋼板。
JP33184392A 1992-12-11 1992-12-11 塗装後耐傷つき性に優れた表面処理鋼板 Pending JPH06179980A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012121323A (ja) * 2010-11-17 2012-06-28 Nippon Steel Corp クロメートフリー着色塗装金属板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012121323A (ja) * 2010-11-17 2012-06-28 Nippon Steel Corp クロメートフリー着色塗装金属板

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