JPH06179769A - 多孔質体 - Google Patents

多孔質体

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JPH06179769A
JPH06179769A JP33130992A JP33130992A JPH06179769A JP H06179769 A JPH06179769 A JP H06179769A JP 33130992 A JP33130992 A JP 33130992A JP 33130992 A JP33130992 A JP 33130992A JP H06179769 A JPH06179769 A JP H06179769A
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JP
Japan
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porous material
porous body
powder
ptfe
liquid lubricant
Prior art date
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Pending
Application number
JP33130992A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Iimura
満男 飯村
Eiji Takahata
栄治 高畠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機器、装置等に組み込むパッキンであり、使
用中の流体汚染を防止する。 【構成】 ポリテトラフルオロエチレン多孔質体内に窒
化ホウ素を含有させると共に該多孔質体に液体潤滑剤を
含浸させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパッキン等として使用で
きる多孔質体に関する。
【0002】
【従来の技術】バルブ、ポンプ等の機器、装置にはパッ
キンが組み込まれ構成部材間での流体の漏洩を防止して
いる。このパッキンはそれが組み込まれるスペースに正
確に合致し、使用温度、圧力に耐え、しかも、流体に侵
されないことが要求される。
【0003】このようなパッキンとして、例えば、延伸
により多孔質化されたポリテトラフルオロエチレン(以
下、「PTFE」という)をグラファイト、液体潤滑剤
(例えば、シリコーンオイル)およびPTFE微粉分散
体から成る組成物中に浸漬して引上げ、PTFE多孔質
体上に形成されたグラファイト被覆に剪断力を加え、次
いで乾燥することにより前記分散体における分散媒とし
ての水を除去して得られるものが知られている(特公昭
61−8848号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のパッキンは
基材としてPTFEを使用しているので高温、高圧に耐
えるばかりでなく、化学的にも安定しており殆どの流体
に侵されず、また、多孔質化により緩衝性をも備えてい
る。そして、PTFE多孔質体上にはグラファイト被覆
が形成されており、このグラファイトにより熱伝導性が
向上し放熱効果も優れている。
【0005】しかしながら、このパッキンは基材として
のPTFE多孔質体と該基材上に形成されたグラファイ
ト被覆の接合強度が弱く、機器や装置に組み込んだ後の
グラファイトの剥落による流体の汚染が懸念されてい
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は従来技術の有
する上記問題を解決するため鋭意研究の結果、PTFE
に熱伝導性を付与するため窒化ホウ素(以下、「BN」
という)を使用すると共に該BNをPTFE多孔質体に
含有させることにより所期の目的が達成できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明に係る多孔質体はBNを含む
PTFE多孔質体と、該PTFE多孔質体に含浸された
液体潤滑剤とから成ることを特徴とするものである。
【0008】本発明に用いるPTFE多孔質体の厚さ、
気孔率、微細孔の孔径は適宜設定できるが、通常、厚さ
は約30〜1000μm、気孔率は約35〜90%、微
細孔の孔径は約0.01〜50μmである。
【0009】このPTFE多孔質体はBNを含むもので
あり、該BNとしては通常平均粒径が約0.5〜30μ
mの粉末が用いられる。PTFE多孔質体重量(多孔質
体がPTFEとBNのみから成る場合には、PTFEと
BNの重量和)中に占めるBNの含有割合が少な過ぎる
と熱伝導性が向上せず、逆に多過ぎると該多孔質体の成
形性の低下を招くことになる。これらを考慮して、BN
含有量は通常約0.01〜30重量%とするのが好まし
い。このようにBNを用いることにより、本発明に係る
多孔質体はグラファイトを用いた前記従来品に比べ、熱
伝導性や耐熱性が優れたものとなる。なお、本発明にお
いては所望によりBNと共に二硫化モリブデン粉末、ガ
ラス繊維、金属粉末、金属酸化物粉等をPTFE多孔質
体中に含有させることもできる。
【0010】そして、本発明においては液体潤滑剤がB
N含有PTFE多孔質体に含浸される。液体潤滑剤とし
てはシリコーンオイル、流動パラフィン、ナフサ、ホワ
イトオイル等の揮発性の少ないものを用いるのが好まし
い。液体潤滑剤の含浸率は、通常、約5〜50%とす
る。なお、この含浸率(%)はBN含有PTFE多孔質
体の液体潤滑剤含浸後の重量(A)と、その含浸前の重
量(B)を用い、下記数1により算出する。
【0011】
【数1】
【0012】PTFE多孔質体の製造法は既に知られて
いる。例えば、特公昭42−13560号公報にはPT
FE粉末とナフサのような液状潤滑剤の混和物を押出お
よび/または圧延により成形し、この成形物を未焼成状
態で延伸して多孔質化し、次いで327℃以上の温度に
加熱して焼成する方法が記載され、特公昭58−253
32号公報にはPTFEと液状潤滑剤の混和物を押出お
よび/または圧延により成形し、この成形物をPTFE
の融点以上の温度に加熱して焼成しながら延伸して多孔
質化する方法が記載されている。なお、いずれの方法に
おいても成形に使用した液状潤滑剤は延伸前や延伸時に
抽出や乾燥等により除去される。
【0013】従って、本発明に用いるBN含有PTFE
多孔質体はこれら方法を応用して得ることができる。例
えば、PTFE粉末と液状潤滑剤に更にBN粉末を加え
た混和物を得、この混和物に上記方法を適用することに
より本発明に用いるBN含有PTFE多孔質体を得るこ
とができる。
【0014】このBN含有PTFE多孔質体の製造に際
し、BN粉末をシランカップリング剤、チタネート系カ
ップリング剤あるいはフッ素系カップリング剤により処
理して用いることができる。シランカップリング剤の具
体例としてはビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン等を、チタネート系カッ
プリング剤の具体例としてはイソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート、イソプロピル(N−アミノエチル
−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリス(ジ
オクチルパイロホスフェート)チタネート等を、フッ素
系カップリング剤の具体例としてはCF3 CH2 CH2
Si(OCH3 3 、CF3 (CF2 )CH2 CH2
i(OCH3 3 、C6 5 Si(OCH3 3 等を各
々挙げることができる。
【0015】BN粉末のカップリング剤による処理は、
BN粉末とシランカップリング剤をスーパーミキサー等
により混合する乾式法、あるいはシランカップリング剤
を溶解ないし分散させた液中にBN粉末を混合して攪拌
し、その後溶剤を乾燥除去する湿式法により行うことが
できる。これら処理によりBN粉末にカップリング剤が
付着する。BN粉末へのカップリング剤の付着量は、特
に限定されないが、通常、BN粉末100重量部に対し
カップリング剤0.5〜30重量部である。このように
してカップリング剤を付着させたBN粉末はPTFEと
の混合性が向上する。
【0016】このようにしてBN含有PTFE多孔質体
を得た後、これを液体潤滑剤中に浸漬して引上げれば、
液体潤滑剤が含浸された多孔質体が得られる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0018】実施例 平均粒径1μmのBN粉末1kgおよびイソプロピルト
リイソステアロイルチタネート10gを1リットルのト
ルエン中に入れ、30分間攪拌した後トルエンを濾別
し、次いで温度80℃で180分間乾燥することにより
BN粉末を処理する。なお、BN粉末100重量部に対
するイソプロピルトリイソステアロイルチタネートの付
着量は0.3重量部であった。
【0019】PTFE粉末を40重量%の割合で含む水
性ディスパージョン25kg中に上記処理ずみのBN粉
末526gを入れて混合攪拌し、次に凝析させ、更に、
120℃で14時間乾燥させてPTFEとBNの混合粉
末を得る。
【0020】上記混合粉末と流動パラフィンを均一に混
合(混合粉末濃度26重量%)し、この混和物を丸棒状
に押出し、次いでこれを一対の金属製圧延ロールで圧延
し、その後トリクレン中に浸漬して流動パラフィンを抽
出除去して、厚さ100μmの長尺フィルムを得る。
【0021】この長尺フィルムを温度80℃で長尺方向
に延伸率が100%になるように1軸延伸し、その延伸
方向の寸法を規制して(即ち、収縮を防止して)温度3
50℃で2分間加熱することにより、BNを含有する焼
成PTFE多孔質フィルムを得る。なお、このBN含有
多孔質フィルムの厚さは90μm、気孔率は60%、微
細孔の平均孔径は0.5μmであった。
【0022】そして、この多孔質フィルムをシリコーン
オイル中に1時間浸漬することによりシリコーンオイル
を含浸させて多孔質フィルム(試料1)を得た。多孔質
フィルムにおけるシリコーンオイルの含浸率は35%で
あった。
【0023】更に、延伸率(%)を表1に示すように設
定すること以外は試料1と同様に作業して2枚の多孔質
フィルム(試料2および3)を得た。試料2を得る際の
BN含有多孔質PTFEフィルムは厚さ85μm、気孔
率65%、微細孔の平均孔径1.0μmであり、試料3
を得る際のBN含有PTFE多孔質フィルムは厚さ75
μm、気孔率70%、微細孔の平均孔径3.0μmであ
った。
【0024】比較例 処理ずみのBN粉末526gに代え、平均粒径1μmの
グラファイト526gを用いること以外は試料1の場合
と同様に作業してシリコーンオイルを含浸させた多孔質
フィルム(試料4)を得た。
【0025】上記実施例および比較例で得られた試料を
用いて流体汚染試験を行い、得られた結果を表1に示
す。試験は試料を長さ、幅が各々10cmになるように
切取り、これを水道水中に3日間浸漬して引上げた後、
水道水の濁度を測定する方法で行った。濁度の測定には
日本電色工業株式会社製、NDH−1001DPを用
い、JIS K 0101に基づいた条件で行った。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され、PTF
E多孔質体に熱伝導性を付与するためのBNが該多孔質
体中に含有されているので、BNの剥落を生じ難く、パ
ッキン等として機器、装置に組み込んで使用した場合の
流体の汚染を防止できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化ホウ素を含むポリテトラフルオロエ
    チレン多孔質体と、該ポリテトラフルオロエチレン多孔
    質体に含浸された液体潤滑剤から成る多孔質体。
JP33130992A 1992-12-11 1992-12-11 多孔質体 Pending JPH06179769A (ja)

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