JPH08269221A - 多孔質体および該多孔質体から成るパッキン - Google Patents
多孔質体および該多孔質体から成るパッキンInfo
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- JPH08269221A JPH08269221A JP7142395A JP7142395A JPH08269221A JP H08269221 A JPH08269221 A JP H08269221A JP 7142395 A JP7142395 A JP 7142395A JP 7142395 A JP7142395 A JP 7142395A JP H08269221 A JPH08269221 A JP H08269221A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 流体洩れの少ない高性能のパッキンを得るた
めのＰＴＦＥ多孔質体および該多孔質体から成るパッキ
ンを提供する。 【構成】 窒化ホウ素を含むポリテトラフルオロエチレ
ン多孔質体と、この多孔質体に含浸された液体潤滑剤か
ら成り、且つ、少なくとも一方向の引張強度が４ｋｇ／
ｍｍ2 以上である多孔質体と、この多孔質体から成るパ
ッキンである。
めのＰＴＦＥ多孔質体および該多孔質体から成るパッキ
ンを提供する。 【構成】 窒化ホウ素を含むポリテトラフルオロエチレ
ン多孔質体と、この多孔質体に含浸された液体潤滑剤か
ら成り、且つ、少なくとも一方向の引張強度が４ｋｇ／
ｍｍ2 以上である多孔質体と、この多孔質体から成るパ
ッキンである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はポリテトラフルオロエチ
レン（以下、「ＰＴＦＥ」という）多孔質体および該多
孔質体から成るパッキンに関する。
レン（以下、「ＰＴＦＥ」という）多孔質体および該多
孔質体から成るパッキンに関する。
【０００２】
【従来の技術】バルブ、ポンプ等の機器、装置にはパッ
キンが組み込まれ構成部材間での流体の漏洩を防止して
いる。このパッキンはそれが組み込まれるスペースに正
確に合致し、機器や装置の使用温度、圧力に耐え、しか
も、流体に侵されないことが要求される。
キンが組み込まれ構成部材間での流体の漏洩を防止して
いる。このパッキンはそれが組み込まれるスペースに正
確に合致し、機器や装置の使用温度、圧力に耐え、しか
も、流体に侵されないことが要求される。
【０００３】このようなパッキンとして、例えば、延伸
により多孔質化されたＰＴＦＥ成形体をグラファイト、
液体潤滑剤（例えば、シリコーンオイル）およびＰＴＦ
Ｅ粉末を水に分散させた分散液中に浸漬して引上げ、該
ＰＴＦＥ多孔質体上に形成されたグラファイト被覆に剪
断力を加え、次いで乾燥することにより水を除去して得
られるものが知られている（特公昭６１−８８４８号公
報）。
により多孔質化されたＰＴＦＥ成形体をグラファイト、
液体潤滑剤（例えば、シリコーンオイル）およびＰＴＦ
Ｅ粉末を水に分散させた分散液中に浸漬して引上げ、該
ＰＴＦＥ多孔質体上に形成されたグラファイト被覆に剪
断力を加え、次いで乾燥することにより水を除去して得
られるものが知られている（特公昭６１−８８４８号公
報）。
【０００４】また、窒化ホウ素（以下、「ＢＮ」とい
う）を含有するＰＴＦＥ多孔質体にシリコーンオイルの
ような液体潤滑剤を含浸させた多孔質体も知られている
（特開平６−１７９７６９号公報）。
う）を含有するＰＴＦＥ多孔質体にシリコーンオイルの
ような液体潤滑剤を含浸させた多孔質体も知られている
（特開平６−１７９７６９号公報）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記のグラファイト被
覆を有するパッキンは基材としてＰＴＦＥを使用してい
るので高温、高圧に耐えるばかりでなく、化学的にも安
定しており殆どの流体に侵されず、また、多孔質化によ
り緩衝性をも備えている。そして、ＰＴＦＥ多孔質体上
にはグラファイト被覆が形成されており、このグラファ
イトにより熱伝導性が向上し放熱効果も優れている。
覆を有するパッキンは基材としてＰＴＦＥを使用してい
るので高温、高圧に耐えるばかりでなく、化学的にも安
定しており殆どの流体に侵されず、また、多孔質化によ
り緩衝性をも備えている。そして、ＰＴＦＥ多孔質体上
にはグラファイト被覆が形成されており、このグラファ
イトにより熱伝導性が向上し放熱効果も優れている。
【０００６】しかしながら、このパッキンは基材として
のＰＴＦＥ多孔質体と該基材上に形成されたグラファイ
ト被覆の接合強度が弱く、機器や装置に組み込んだ後の
グラファイト被覆の剥落による汚染が懸念される。
のＰＴＦＥ多孔質体と該基材上に形成されたグラファイ
ト被覆の接合強度が弱く、機器や装置に組み込んだ後の
グラファイト被覆の剥落による汚染が懸念される。
【０００７】一方、後者はグラファイトの剥落のような
問題を生ずることはなく、この点では好ましいものであ
る。
問題を生ずることはなく、この点では好ましいものであ
る。
【０００８】ところで、最近、パッキンのようなシール
材料に対する性能向上の要求が強く、高性能品の早期開
発が望まれている。従って、本発明はグラファイト被覆
の剥落のような問題を生ぜず、しかも、より高性能のパ
ッキンにし得る多孔質体および該多孔質体から成るパッ
キンを提供することを目的とするものである。
材料に対する性能向上の要求が強く、高性能品の早期開
発が望まれている。従って、本発明はグラファイト被覆
の剥落のような問題を生ぜず、しかも、より高性能のパ
ッキンにし得る多孔質体および該多孔質体から成るパッ
キンを提供することを目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多孔質体は
ＢＮを含むＰＴＦＥ多孔質体と、該多孔質体に含浸され
た液体潤滑剤から成り、且つ、少なくとも一方向の引張
強度が４ｋｇ／ｍｍ2以上であることを特徴とするもの
である。
ＢＮを含むＰＴＦＥ多孔質体と、該多孔質体に含浸され
た液体潤滑剤から成り、且つ、少なくとも一方向の引張
強度が４ｋｇ／ｍｍ2以上であることを特徴とするもの
である。
【００１０】本発明に用いるＰＴＦＥ多孔質体の厚さ、
気孔率、微細孔の孔径は適宜設定できるが、通常、厚さ
は約３０〜１０００μｍ、気孔率は約３５〜９０％、微
細孔の孔径は約０．０１〜３０μｍである。
気孔率、微細孔の孔径は適宜設定できるが、通常、厚さ
は約３０〜１０００μｍ、気孔率は約３５〜９０％、微
細孔の孔径は約０．０１〜３０μｍである。
【００１１】このＰＴＦＥ多孔質体はＢＮを含むもので
あり、該ＢＮとしては通常粒径が約０．５〜３０μｍの
粉末が用いられる。ＰＴＦＥ多孔質体重量（多孔質体が
ＰＴＦＥとＢＮのみから成る場合には、ＰＴＦＥとＢＮ
の重量の和）中に占めるＢＮの含有割合（ＢＮ含有率）
が低過ぎると熱伝導性が向上せず、逆に高過ぎると該多
孔質体の成形性の低下を招くことになる。これらを考慮
して、ＢＮ含有率は通常約０．１〜１０重量％とするの
が好ましい。このようにＢＮを用いることにより、本発
明に係る多孔質体はグラファイトを用いたものに比べ、
熱伝導性や耐熱性が優れたものとなる。なお、本発明に
おいては所望によりＢＮと共に二硫化モリブデン粉末、
ガラス繊維、金属粉末、金属酸化物粉等をＰＴＦＥ多孔
質体中に含有させることもできる。
あり、該ＢＮとしては通常粒径が約０．５〜３０μｍの
粉末が用いられる。ＰＴＦＥ多孔質体重量（多孔質体が
ＰＴＦＥとＢＮのみから成る場合には、ＰＴＦＥとＢＮ
の重量の和）中に占めるＢＮの含有割合（ＢＮ含有率）
が低過ぎると熱伝導性が向上せず、逆に高過ぎると該多
孔質体の成形性の低下を招くことになる。これらを考慮
して、ＢＮ含有率は通常約０．１〜１０重量％とするの
が好ましい。このようにＢＮを用いることにより、本発
明に係る多孔質体はグラファイトを用いたものに比べ、
熱伝導性や耐熱性が優れたものとなる。なお、本発明に
おいては所望によりＢＮと共に二硫化モリブデン粉末、
ガラス繊維、金属粉末、金属酸化物粉等をＰＴＦＥ多孔
質体中に含有させることもできる。
【００１２】そして、本発明においては液体潤滑剤がＢ
Ｎ含有ＰＴＦＥ多孔質体に含浸される。液体潤滑剤とし
てはシリコーンオイル、流動パラフィン、ナフサ、ホワ
イトオイル等の揮発性の少ないものを用いるのが好まし
い。液体潤滑剤の含浸率は、通常、約０．１〜５０％と
する。なお、この含浸率（％）はＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔
質体の液体潤滑剤含浸後の重量（Ａ）と、その含浸前の
重量（Ｂ）を用い、下記数１により算出する。
Ｎ含有ＰＴＦＥ多孔質体に含浸される。液体潤滑剤とし
てはシリコーンオイル、流動パラフィン、ナフサ、ホワ
イトオイル等の揮発性の少ないものを用いるのが好まし
い。液体潤滑剤の含浸率は、通常、約０．１〜５０％と
する。なお、この含浸率（％）はＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔
質体の液体潤滑剤含浸後の重量（Ａ）と、その含浸前の
重量（Ｂ）を用い、下記数１により算出する。
【００１３】
【数１】
【００１４】ＰＴＦＥ多孔質体の製造法は既に知られて
いる。例えば、特公昭４２−１３５６０号公報にはＰＴ
ＦＥ粉末とナフサのような液状潤滑剤の混和物を押出お
よび／または圧延により成形し、この成形物を未焼成状
態で延伸して多孔質化し、次いで３２７℃以上の温度に
加熱して焼成する方法が記載され、特公昭５８−２５３
３２号公報にはＰＴＦＥと液状潤滑剤の混和物を押出お
よび／または圧延により成形し、この成形物をＰＴＦＥ
の融点以上の温度に加熱して焼成しながら延伸して多孔
質化すると共に焼成する方法が記載されている。なお、
いずれの方法においても液状潤滑剤は延伸前や延伸時に
抽出や乾燥等により除去される。
いる。例えば、特公昭４２−１３５６０号公報にはＰＴ
ＦＥ粉末とナフサのような液状潤滑剤の混和物を押出お
よび／または圧延により成形し、この成形物を未焼成状
態で延伸して多孔質化し、次いで３２７℃以上の温度に
加熱して焼成する方法が記載され、特公昭５８−２５３
３２号公報にはＰＴＦＥと液状潤滑剤の混和物を押出お
よび／または圧延により成形し、この成形物をＰＴＦＥ
の融点以上の温度に加熱して焼成しながら延伸して多孔
質化すると共に焼成する方法が記載されている。なお、
いずれの方法においても液状潤滑剤は延伸前や延伸時に
抽出や乾燥等により除去される。
【００１５】従って、本発明に用いるＢＮ含有ＰＴＦＥ
多孔質体はこれら方法を応用して得ることができる。例
えば、ＰＴＦＥ粉末と液状潤滑剤にＢＮを加えた混和物
を得、この混和物に上記方法を適用することにより本発
明に用いるＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質体を得ることができ
る。
多孔質体はこれら方法を応用して得ることができる。例
えば、ＰＴＦＥ粉末と液状潤滑剤にＢＮを加えた混和物
を得、この混和物に上記方法を適用することにより本発
明に用いるＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質体を得ることができ
る。
【００１６】上記の方法によりＰＴＦＥ多孔質体を得る
に際し、ＰＴＦＥ粉末としては数平均分子量が２×１０
7 以上（好ましくは２×１０7 〜１×１０8 ）である高
分子量のものを用いる。かような高分子量ＰＴＦＥを用
いることにより、少なくとも一方向の引張強度が４ｋｇ
／ｍｍ2 以上である多孔質体を得ることができる。な
お、ＰＴＦＥの数平均分子量はＡＳＴＭ Ｄ １４５７
に規定される方法により測定できる。少なくとも一方向
の引張強度が４ｋｇ／ｍｍ2 以上であるＰＴＦＥ多孔質
体から成るパッキンは、その理由は明らかではないが流
体洩れが少なくシール性能が高いという利点を有する。
に際し、ＰＴＦＥ粉末としては数平均分子量が２×１０
7 以上（好ましくは２×１０7 〜１×１０8 ）である高
分子量のものを用いる。かような高分子量ＰＴＦＥを用
いることにより、少なくとも一方向の引張強度が４ｋｇ
／ｍｍ2 以上である多孔質体を得ることができる。な
お、ＰＴＦＥの数平均分子量はＡＳＴＭ Ｄ １４５７
に規定される方法により測定できる。少なくとも一方向
の引張強度が４ｋｇ／ｍｍ2 以上であるＰＴＦＥ多孔質
体から成るパッキンは、その理由は明らかではないが流
体洩れが少なくシール性能が高いという利点を有する。
【００１７】このＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質体の製造に際
し、ＢＮ粉末をシランカップリング剤、チタネート系カ
ップリング剤あるいはフッ素系カップリング剤により処
理して用いることができる。シランカップリング剤の具
体例としてはビニルトリス（β−メトキシエトキシ）シ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン等を、チタネート系カッ
プリング剤の具体例としてはイソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート、イソプロピル（Ｎ−アミノエチ
ル）チタネート、イソプロピルトリス（ジオクチルパイ
ロホスフェート）チタネート等を、フッ素カップリング
剤の具体例としてはＣＦ3 ＣＨ2 ＣＨ2 Ｓｉ（ＯＣ
Ｈ3 ）3 、ＣＦ3（ＣＦ2 ）ＣＨ2 ＣＨ2 Ｓｉ（ＯＣＨ
3 ）3 、Ｃ6 Ｈ5 Ｓｉ（ＯＣＨ3 ）3 等を挙げることが
できる。
し、ＢＮ粉末をシランカップリング剤、チタネート系カ
ップリング剤あるいはフッ素系カップリング剤により処
理して用いることができる。シランカップリング剤の具
体例としてはビニルトリス（β−メトキシエトキシ）シ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン等を、チタネート系カッ
プリング剤の具体例としてはイソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート、イソプロピル（Ｎ−アミノエチ
ル）チタネート、イソプロピルトリス（ジオクチルパイ
ロホスフェート）チタネート等を、フッ素カップリング
剤の具体例としてはＣＦ3 ＣＨ2 ＣＨ2 Ｓｉ（ＯＣ
Ｈ3 ）3 、ＣＦ3（ＣＦ2 ）ＣＨ2 ＣＨ2 Ｓｉ（ＯＣＨ
3 ）3 、Ｃ6 Ｈ5 Ｓｉ（ＯＣＨ3 ）3 等を挙げることが
できる。
【００１８】ＢＮ粉末のカップリング剤による処理は、
ＢＮ粉末とシランカップリング剤をスーパーミキサー等
により混合する乾式法、あるいはシランカップリング剤
を溶解乃至分散させた液中にＢＮ粉末を混合して攪拌
し、その後溶剤を乾燥除去する湿式法により行うことが
できる。これら処理によりＢＮ粉末にカップリング剤が
付着する。ＢＮ粉末へのカップリング剤の付着量は、特
に限定されないが、通常、ＢＮ粉末１００重量部に対し
カップリング剤０．５〜３０重量部である。このように
してカップリング剤を付着させたＢＮ粉末はＰＴＦＥ粉
末との混合性が向上する。
ＢＮ粉末とシランカップリング剤をスーパーミキサー等
により混合する乾式法、あるいはシランカップリング剤
を溶解乃至分散させた液中にＢＮ粉末を混合して攪拌
し、その後溶剤を乾燥除去する湿式法により行うことが
できる。これら処理によりＢＮ粉末にカップリング剤が
付着する。ＢＮ粉末へのカップリング剤の付着量は、特
に限定されないが、通常、ＢＮ粉末１００重量部に対し
カップリング剤０．５〜３０重量部である。このように
してカップリング剤を付着させたＢＮ粉末はＰＴＦＥ粉
末との混合性が向上する。
【００１９】このようにしてＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質体
を得た後、これを液体潤滑剤中に浸漬して引上げれば、
液体潤滑剤が含浸された多孔質体が得られる。
を得た後、これを液体潤滑剤中に浸漬して引上げれば、
液体潤滑剤が含浸された多孔質体が得られる。
【００２０】この液体潤滑剤を含浸させたＢＮ含有ＰＴ
ＦＥ多孔質体からパッキンを製造するには、該ＰＴＦＥ
多孔質体を所定幅（例えば、約１０〜３０ｍｍ）に切断
し、この細幅多孔質体を所定本数（例えば、約２０〜３
０本）集めて編組するという方法等を採用できる。
ＦＥ多孔質体からパッキンを製造するには、該ＰＴＦＥ
多孔質体を所定幅（例えば、約１０〜３０ｍｍ）に切断
し、この細幅多孔質体を所定本数（例えば、約２０〜３
０本）集めて編組するという方法等を採用できる。
【００２１】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
する。
【００２２】実施例１ 数平均分子量７．９×１０7 、平均粒径５００μｍのＰ
ＴＦＥ粉末１００重量部に対し、ＢＮ粉末（平均粒径３
μｍ）３．１重量部を混合し、更に、流動パラフィン
（液状潤滑剤）を加えて攪拌し混合する。なお、流動パ
ラフィンは混合物中に占める割合が２５重量％になるよ
うに加えた。
ＴＦＥ粉末１００重量部に対し、ＢＮ粉末（平均粒径３
μｍ）３．１重量部を混合し、更に、流動パラフィン
（液状潤滑剤）を加えて攪拌し混合する。なお、流動パ
ラフィンは混合物中に占める割合が２５重量％になるよ
うに加えた。
【００２３】この混合物を丸棒状に押出し、次いでこれ
を金属製圧延ロールで圧延し、その後トリクレン中に浸
漬して流動パラフィンを抽出除去して、厚さ１００μｍ
の長尺フィルムを得る。
を金属製圧延ロールで圧延し、その後トリクレン中に浸
漬して流動パラフィンを抽出除去して、厚さ１００μｍ
の長尺フィルムを得る。
【００２４】このフィルムを温度１００℃において長尺
方向に延伸率が２００％になるように一軸延伸し、その
延伸方向の寸法を規制して（即ち、収縮を防止して）温
度３５０℃で２分間加熱することにより、ＢＮを含有す
る焼成ＰＴＦＥ多孔質フィルムを得る。この多孔質フィ
ルムの厚さは６５μｍ、気孔率は６５％、微細孔の孔径
は０．３μｍであった。
方向に延伸率が２００％になるように一軸延伸し、その
延伸方向の寸法を規制して（即ち、収縮を防止して）温
度３５０℃で２分間加熱することにより、ＢＮを含有す
る焼成ＰＴＦＥ多孔質フィルムを得る。この多孔質フィ
ルムの厚さは６５μｍ、気孔率は６５％、微細孔の孔径
は０．３μｍであった。
【００２５】次に、このＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質フィル
ムをシリコーンオイル（液体潤滑剤）中に１分間浸漬し
てシリコーンオイルを含浸させた。この多孔質フィルム
（試料１）におけるシリコーンオイルの含浸率は２５％
であった。
ムをシリコーンオイル（液体潤滑剤）中に１分間浸漬し
てシリコーンオイルを含浸させた。この多孔質フィルム
（試料１）におけるシリコーンオイルの含浸率は２５％
であった。
【００２６】実施例２ 延伸率を３００％とすること以外は実施例１と同様に作
業してシリコーンオイルを含浸（含浸率２６％）させた
ＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質フィルム（試料２）を得た。な
お、シリコーンオイル含浸前の多孔質フィルムの厚さは
６０μｍ、気孔率は６８％、微細孔の孔径は０．４μｍ
であった。
業してシリコーンオイルを含浸（含浸率２６％）させた
ＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質フィルム（試料２）を得た。な
お、シリコーンオイル含浸前の多孔質フィルムの厚さは
６０μｍ、気孔率は６８％、微細孔の孔径は０．４μｍ
であった。
【００２７】実施例３ 延伸率を４００％とすること以外は実施例１と同様に作
業してシリコーンオイルを含浸（含浸率２８％）させた
ＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質フィルム（試料３）を得た。な
お、シリコーンオイル含浸前の多孔質フィルムの厚さは
５２μｍ、気孔率は７３％、微細孔の平均孔径は０．５
μｍであった。
業してシリコーンオイルを含浸（含浸率２８％）させた
ＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質フィルム（試料３）を得た。な
お、シリコーンオイル含浸前の多孔質フィルムの厚さは
５２μｍ、気孔率は７３％、微細孔の平均孔径は０．５
μｍであった。
【００２８】実施例４ 数平均分子量２．４×１０7 、平均粒径５００μｍのＰ
ＴＦＥ粉末を用いること以外は実施例１と同様に作業し
てシリコーンオイルを含浸（含浸率２３％）させたＢＮ
含有ＰＴＦＥ多孔質フィルム（試料４）を得た。なお、
シリコーンオイル含浸前の多孔質フィルムの厚さは６５
μｍ、気孔率は５５％、微細孔の孔径は０．５μｍであ
った。
ＴＦＥ粉末を用いること以外は実施例１と同様に作業し
てシリコーンオイルを含浸（含浸率２３％）させたＢＮ
含有ＰＴＦＥ多孔質フィルム（試料４）を得た。なお、
シリコーンオイル含浸前の多孔質フィルムの厚さは６５
μｍ、気孔率は５５％、微細孔の孔径は０．５μｍであ
った。
【００２９】参考例 数平均分子量５．３×１０6 、平均粒径５００μｍのＰ
ＴＦＥ粉末を用いること以外は実施例１と同様に作業し
てシリコーンオイルを含浸（含浸率２２％）させたＢＮ
含有ＰＴＦＥ多孔質フィルム（試料５）を得た。なお、
シリコーンオイル含浸前の多孔質フィルムの厚さは６５
μｍ、気孔率は５１％、微細孔の孔径は０．６μｍであ
った。
ＴＦＥ粉末を用いること以外は実施例１と同様に作業し
てシリコーンオイルを含浸（含浸率２２％）させたＢＮ
含有ＰＴＦＥ多孔質フィルム（試料５）を得た。なお、
シリコーンオイル含浸前の多孔質フィルムの厚さは６５
μｍ、気孔率は５１％、微細孔の孔径は０．６μｍであ
った。
【００３０】上記実施例および参考例で得た試料を用い
て引張強度試験および水洩れ試験を下記要領で行い、得
られた結果を表１に示す。なお、表１中における引張強
度の単位は「ｋｇｆ／ｍｍ2 」、水の漏洩量の単位は
「ｍｌ／ｍｉｎ」である。
て引張強度試験および水洩れ試験を下記要領で行い、得
られた結果を表１に示す。なお、表１中における引張強
度の単位は「ｋｇｆ／ｍｍ2 」、水の漏洩量の単位は
「ｍｌ／ｍｉｎ」である。
【００３１】Ａ．引張強度試験 試料の延伸方向の引張強度をＪＩＳ Ｋ ６８８７の方
法により測定する。
法により測定する。
【００３２】Ｂ．水洩れ試験 シリコーンオイルを含浸させたＢＮ含有ＰＴＦＥ多孔質
フィルムを細幅に切断し、この細幅フィルムを編組して
紐状パッキンを得る。この紐状パッキンは断面が角状
（縦、横の寸法は各々１０ｍｍ）である。
フィルムを細幅に切断し、この細幅フィルムを編組して
紐状パッキンを得る。この紐状パッキンは断面が角状
（縦、横の寸法は各々１０ｍｍ）である。
【００３３】この紐状パッキンを直径８２．５ｍｍのシ
ャフトの外周面上にセットし、このシャフトを４ｍ／ｍ
ｉｎの速度で回転させながら２ｋｇｆ／ｃｍ2 に加圧し
た水を流し、１０時間後にパッキンセット部からの水の
漏洩量を測定した。
ャフトの外周面上にセットし、このシャフトを４ｍ／ｍ
ｉｎの速度で回転させながら２ｋｇｆ／ｃｍ2 に加圧し
た水を流し、１０時間後にパッキンセット部からの水の
漏洩量を測定した。
【００３４】
【表１】
【００３５】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されており、
実施例に示されているように流体に対するシール性能が
高いという利点を有する。
実施例に示されているように流体に対するシール性能が
高いという利点を有する。
Claims (3)
- 【請求項１】 窒化ホウ素を含むポリテトラフルオロエ
チレン多孔質体と、該多孔質体に含浸された液体潤滑剤
から成り、且つ、少なくとも一方向の引張強度が４ｋｇ
／ｍｍ2 以上である多孔質体。 - 【請求項２】 ポリテトラフルオロエチレン多孔質体が
２×１０7 以上の数平均分子量を有する高分子量ポリテ
トラフルオロエチレンから形成されている請求項１記載
の多孔質体。 - 【請求項３】 窒化ホウ素を含むポリテトラフルオロエ
チレン多孔質体と、該多孔質体に含浸された液体潤滑か
ら成り、且つ、少なくとも一方向の引張強度が４ｋｇ／
ｍｍ2 以上の多孔質体から成るパッキン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7142395A JPH08269221A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 多孔質体および該多孔質体から成るパッキン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7142395A JPH08269221A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 多孔質体および該多孔質体から成るパッキン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08269221A true JPH08269221A (ja) | 1996-10-15 |
Family
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|---|---|---|---|---|
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| WO2012127546A1 (ja) * | 2011-03-23 | 2012-09-27 | 日東電工株式会社 | 放熱部材およびその製造方法 |
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-
1995
- 1995-03-29 JP JP7142395A patent/JPH08269221A/ja active Pending
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