JPH0617969Y2 - クラツチ式ロ−ラ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案はクラッチ式ローラに関するものであり、特に
本品は折畳み扉を有するドアー装置における振れ止めの
ために有用なものである。

従来の技術 左右方向に複数個の扉体ユニットを配設し、蝶番によっ
て隣接する扉体ユニットを折畳み自在とし、扉体の頂部
にハンガーローラを設けてガイドレールに懸架した建物
用折畳み扉は広く知られている。

この種の折畳み扉は扉体ユニットをジグザグ状に折り畳
む構造であり、扉体の前後方向に突出する箇所にハンガ
ーローラを取付けることが出来ないので、懸垂された扉
体を左右方向に伸長して開口部を閉鎖した状態にあって
は甚だ不安定であり、風を受けて扉体がふらつくなどの
トラブルがあった。

問題点を解決するための手段 本考案者等は、このような事情に鑑みこの種折畳み扉の
振れ止めに適する補助具について鋭意検討を重ねた結
果、シリンダー(1)の内部にバネ(2)を介在して出入自在
とした支軸(3)の突端に傾斜状押圧部(4)を設け、該押圧
部(4)の内方に少なくとも一側が開口した空間部(5)を形
成し、ローラ(6)を前記空間部(5)に格納して回転可能に
軸支したクラッチ式ローラを用いることによって所期の
目的を達成したものである。

すなわち本案クラッチ式ローラは、例えば左右方向に複
数個の扉体ユニット(7)(7)…を配設し、蝶番(8)によっ
て隣接する扉体ユニット(7)(7)を折畳み自在とし、扉体
の頂部にハンガーローラ(9)を設けてガイドレール(10)
に懸架した建物用折畳み扉において、前後方向に突出す
る扉体ユニット(7)(7)の頂部に設け、ローラ(6)をガイ
ドレール(10)と係合させ、且つガイドレール(10)の所定
位置に突起体(11)を形成し、ローラ(6)を有する支軸(3)
の傾斜状押圧部(4)を突起体(11)によって押し下げ、本
品とガイドレール(10)の係合を離脱させることができ
る。

本案の実施に当っては、シリンダー(1)の一側に長孔(1
2)を穿ち、支軸(3)に植設したスライドピン(13)をこれ
に遊嵌させ、またシリンダー(1)の外側に取付鈑(14)を
施すべきである。

作用 本案は、支軸(3)をシリンダー(1)内にバネ(2)を介在し
て嵌合させた構造であるから、ローラ(6)を備えた支軸
(3)の出入作動が適確であり、且つ支軸(3)の突端におけ
る押圧部(4)を傾斜状としているので、支軸に対する力
の向きが変化しても支軸の作動を円滑に行うことができ
る。また、傾斜状押圧部(4)とローラ(6)とが別体となっ
て独立して構成されているので、傾斜状押圧部(4)が押
圧されてローラ(6)が支軸(3)の移動方向に移動しても、
ローラ(6)は当接する面を転がりながら、接線方向に移
動するだけである。従って、ローラ(6)の摩擦抵抗を極
めて小さく抑えることができ、摩耗の少ないものであ
る。

考案の効果 本案クラッチ式ローラは、折畳み扉の補助具として使用
すれば、扉体のふらつきを飛躍的に低減させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案クラッチ式ローラの一部欠載側面図、第２
図は同じく正面図、第３図は本案クラッチ式ローラを用
いた折畳み扉の扉体部分を示す斜視図、第４図及び第５
図は同じく折畳み扉の要部拡大縦断面図であり、図中
(1)はシリンダー、(2)はバネ、(3)は支軸、(4)は押圧
部、(5)は空間部、(6)はローラを表わす。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シリンダーの内部にバネを介在して出入自
   在とした支軸の突端に傾斜状押圧部を設け、該押圧部の
   内方に少なくとも一側が開口した空間部を形成し、ロー
   ラを前記空間部に格納して回転可能に軸支したことを特
   徴とするクラッチ式ローラ。