JPH0617950B2 - 光ビーム走査装置 - Google Patents

光ビーム走査装置

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JPH0617950B2
JPH0617950B2 JP61060833A JP6083386A JPH0617950B2 JP H0617950 B2 JPH0617950 B2 JP H0617950B2 JP 61060833 A JP61060833 A JP 61060833A JP 6083386 A JP6083386 A JP 6083386A JP H0617950 B2 JPH0617950 B2 JP H0617950B2
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弘之 池田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 本発明は、半導体レーザ、収差補正用ホログラムレン
ズ、及び走査用ホログラムレンズの構成からなる光ビー
ム走査装置において、前記走査用ホログラムレンズと前
記収差補正用ホログラムレンズの設定を適切にさせるこ
とを、ホログラム設計時に行い、また必要に応じて前記
半導体レーザと前記収差補正用ホログラムレンズの間隔
を最適化することにより、半導体レーザのロット毎に対
する発振波長のバラツキによる走査ビームのビーム径の
劣化を抑え、安価かつ高精度の走査を実現するものであ
る。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、半導体レーザのロット毎に対する発振波長の
バラツキによる走査ビーム径の劣化の影響を抑えること
のできる光ビーム走査装置に関する。
〔従来の技術〕
レーザプリンタなどにおけるレー光の高精度の直線走査
において、複雑で高価な回転多面鏡を用いたポリゴンに
代わって、小型,軽量,風損が小,安価,複製可能であ
り、構造が簡単で製造が容易なホログラムレンズを用い
た光ビーム装置が注目されている。
これは、第5図に示すように、円板上インターフェロメ
トリックゾーンプレート(IZP)と呼ばれる位置的に
周波数の分布の異なるホログラムレンズを複数個設けた
ホログラムスキャナを有する。このホログラムスキヤナ
51に再生波として発散波である半導体レーザ光53を
照射すると、その回折光54はフォトコンドラム52上
に結像し、ホログラムスキャナ51の回転に従って1回
転あたり前記IZPの数と同じ回数だけ該フォトコンド
ラム52上の所定領域を直線走査する。すなわち、ホロ
グラムスキャナ51は走査装置としての機能と、結像レ
ンズ、言い換えればビーム整形の機能を合わせもつもの
である。
この場合、フォトコンドラム52上での解像度を高める
ためには、そこで回折光54の結像ビーム径をできる限
り小さくする必要がある。そのためにはホログラムスキ
ャナ51上での照射ビーム径DHを大きくするのが望ま
しい。
しかし、ビーム径DHを大きくすると非点収差、及びコ
マ収差が発生しフォトコンドラム52上での結像点が1
点に定まらなくなるという問題を生じてしまい、ビーム
径DHを大きくし前記フォトコンドラム52上での結像
ビーム径を小さくするという要求と相反するものとな
る。
一方、前記問題とは別に、ビーム光源としての半導体レ
ーザは、小型,軽量,直接変調可能かつ安価なためホロ
グラムスキャナに用いることが重要となってきている。
この場合、半導体レーザの縦モードは単一でないと走査
ビームが一点とならないので、シングルモードレーザが
必要である。そのためには現在出回っている屈折率導波
型半導体レーザが条件を満たす。しかし、DCバイアス
時に例えばシングルモードであっても、その発振波長が
周囲温度、伝導電流、及びパルス印加の変化などによっ
て±0.3nmほどずれるモードホッピングと呼ばれる現
象を引き起こす。モードホッピングが起こるとホログラ
ムスキャナ51で回折した回折光54は、第5図(a)及
び同図(b)の側面図の破線55で示すようにずれ、フォ
トコンドラム52上での走査結像位置がずてしまい、レ
ーザプリンタなどの高精度直線スキャナなどに用いるた
めには、印字品質の劣化をまねくため大きな問題とな
る。
上記走査ビームの収差の問題と、モードホッピングによ
る問題とを同時に解決するために、本出願人らは特願昭
60-168830の既出願により、収差補正用ホログラムレン
ズと走査用ホログラムレンズ(ホログラムスキャナ)を
用いた光ビーム走査装置を提案した。第6図にその概観
を示す。半導体レーザ63から出射した発散球面波65
は収差補正用のホログラムレンズ61に入射し、ここで
走査用ホログラムレンズであるホログラムディスク62
上のホログラム621によって発生する走査光の走査面
上での非点、及びコマ収差を打ち消す収差を有する波面
に変換される。次に、このように変換された収差補正用
のホログラムレンズ61からの回折波66はモータ62
2により回転するホログラムディスク62上のホログラ
ム621に入射し、そこからの回折波67は収束球面波
として被走査面であるフォトコンドラム64上に走査結
像する。この時、ホログラム621で発生する非点、及
びコマ収差は前記の収差波66により補正され、被走査
面上における非点及び、コマ収差は減少する。また、収
差補正用のホログラムレンズ61での回折角θdを、ホ
ログラムディスク62からの回折波67によるフォトコ
ンドラム64上での走査点の変化が半導体レーザ63に
おける縦モードのホッピングに対して減少する角度に設
定することにより、走査光のジッタは減少させることが
できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記光ビーム走査装置により、走査ビームの収差の問題
と、モードホッピングによる問題とを同時に解決するこ
とが可能になったが、前記の出願においては半導体レー
ザ63の発振波長のロット毎のバラツキにより、設計波
長、例えば787nmから±10nmずれているとき、走査
ビーム径が劣化するという問題点があった。
この問題点を解決するために、ホログラムを、各波長に
応じて設計,作製することが考えらるが、実際的でな
い。特に、半導体レーザ63の発振波長のロット毎のバ
ラツキは、設計ホログラムを変えることなく吸収できる
ことが望ましく、特に、この調整は簡便なものが望まし
い。
本発明は上記問題点を除くために、走査用ホログラムレ
ンズと収差補正用ホログラムレンズの設定を適切にさせ
ることをホログラム設計時に行いさらに必要に応じて半
導体レーザと収差補正用ホログラムレンズの間隔も適正
化することより、走査ビーム径の劣化を防ぐことのでき
る光ビーム走査装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記問題点を除くために、位置的に空間周波数
の分布が異なり半導体レーザ13から出射した再生波1
8を回折させ該回折波19を被走査面15上で走査させ
る走査用ホログラムレンズ12と、前記半導体レーザ1
3と前記走査用ホログラムレンズ12の間の前記再生波
18の光路上に前記走査用ホログラムレンズ12の基板
に対して傾斜して配置され前記再生波18の波面を前記
回折波19の収差が前記被走査面15上で減少するよう
な波面に変換する収差補正用ホログラムレンズ11又は
21を有し、前記半導体レーザ13の発振波長のホログ
ラム設計値からのずれに対して、前記走査用ホログラム
レンズ12に入射する前記再生波18の光軸の入射点が
設計時の入射点より所定の許容値以下となるように前記
走査用ホログラムレンズ12と前記収差補正用ホログラ
ムレンズ11又は21の間隔及び前記収差補正用ホログ
ラムレンズ11又は21の空間周波数を設計の段階で設
定し、前記半導体レーザ13の発振波長の設計値からの
ずれΔλに対して、前記収差補正用ホログラムレンズ1
1又は21と前記半導体レーザ13の間隔を、走査ビー
ム径の劣化を吸収するように定めることを特徴とする。
〔作 用〕
上記手段により、走査用ホログラムレンズ(12)と収
差補正用ホログラムレンズ(11)の設定を適切にする
ことをホログラム設計時に行い±10nm程度の波長のバ
ラツキに対しても回折波(19)の被走査面(15)上
におけるビーム径の劣化を抑えることができる。
さらに、収差補正用ホログラムレンズ(11)に半導体
レーザ(13)からの発散波を直接入射させる場合に
は、半導体レーザ(13)と収差補正用ホログラムレン
ズ(11)との間隔も最適に設定することにより、前記
ビーム径の劣化を防ぐことができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例につき詳細に説明を行う。{本発
明による光ビーム走査装置の第1の実施例の構成(第1
図)} 第1図は、本発明による光ビーム走査装置の第1の実施
例の側面図を示す。半導体レーザ13からの発散球面波
16は、コリメートレンズ14により平行波17と変換
された後、ホログラムレンズ11に入射する。次に、ホ
ログラムレンズ11からの回折波18はホログラムディ
スク12上に有効半径Rで配置された複数枚のホログラ
ム121上に再生波として入射し、回折波である収束球
面波19に変換されてフォトコンドラム15上の結像点
Pに結像する。この構成は、第5図の本出願人らによる
既出願の特願昭60-168830の一実施例と同じである。た
だし、本発明においてはホログラムレンズ11とホログ
ラムディスク12との設定に限定条件が付される点で異
なっている。{第1の実施例の説明(第1図、第2
図)} 上記構成において、ホログラムレンズ11はホログラム
ディスク12上のホログラム121で発生する収束球面
波19のフォトコンドラム15上の結像点Pでの非点及
びコマ収差を打ち消す収差を有する波面に変換される。
これにより、実際の収束球面波19の収差が補正され、
フォトコンドラム15上における非点及びコマ収差は減
少する。
一方、ホログラムレンズ11の回折波18の回折角θd
は、フォトコンドラム15上での結像点Pの変化が半導
体レーザ53における縦モードのホッピングに対して減
少する角度に設定されている。これにより、収束球面波
19のジッタが減少する。これらの技術については、既
に前記特許出願により開示されている。
次に、ホログラム11の再生中心点とホログラムディス
ク12間の距離aには自由度があるが例えばa=50mmと
すれば、前記問題点の項で説明したように、半導体レー
ザ13として設計波長787nmのものから±10nmずれ
たものを用いると、結像点Pにおけるビーム径は1〜2
mmにも達し、ビームが絞れなくなる。ところが、aの値
を20mm程度に近接させることにより、半導体レーザ13
の発振波長が±10nm程度ずれても結像点Pにおけるビ
ーム径はあまり変化しないことが光線追跡によりわかっ
た。これは、設計波長787nmのものから、±10nmず
れた半導体レーザを用いると、走査用ホログラムレンズ
121への光軸入射点が設計光軸入射点Rからずれるた
めで、a=50mmのとき、この入射点Rからのずれは±2m
m,又、a=20mmのときは、ずれは±1mm程度である。
この設計入射点Rから、大きくずれると、ビーム径が大
きくなることが原因であるため、このずれ量ΔRは小さ
い方が望ましい。実用上は、通常、ずれ量ΔRは1mm以
内であれば良い。そこで、このずれ量以下となるように
走査用ホログラムレンズ12と収差補正用ホログラムレ
ンズ11を設計時に設定すれば良い。なお、この設定の
仕方は既出願の特願昭60-168830に基づけば良い。一例
として、ずれ量ΔRが、±600μmとなる本方式スキャ
ナを設計した。このときのビーム径を第2図に示す。
(a)が設計波長で再生したときであり、(b),(c)はそれぞ
れ−10nm,10nmずれているときのビーム径を示して
いる。ここでは、回折像で150μm程度のビームが得ら
れるような、ビーム径を走査用ホログラムレンズ12に
入射している。これより、走査用ホログラムレンズ1
2,収差補正用ホログラムレンズ11の設定を変えるこ
となく良好にビーム径の劣化を防止していることがわか
る。
なお、ずれ量ΔRを少なくとも±1mm以内におさえるた
めには、走査用ホログラムレンズ12と収差補正用ホロ
グラムレンズ11の間隔だけでなく、収差補正用ホログ
ラムレンズの空間周波数もパラメータとなる。
{本発明による光ビーム走査装置の第2の実施例の構成
と説明(第3図)} 次に、第3図に第2の実施例の構成を示す。第1図の第
1の実施例と異なる点は、ホログラムレンズ21に半導
体レーザ13からの発散球面波16を直接入射させ、ホ
ログラムレンズ21にレンズ作用(平行波への変換作
用)も持たせた点である。
上記実施例の場合には、上記設定を行うと共に、半導体
レーザ13とホログラムレンズ21の再生中心点の距離
fl(発散球面波16の焦点距離)を、半導体レーザ1
3の発振波長に応じて最適化すれば、フォトコンドラム
15上での結像点Pにおけるビーム径の劣化を抑えるこ
とができる。上記第1の実施例と異なってホログラムレ
ンズ21では、半導体レーザの発散波を、仮想的な平行
波に変換し、この仮想的な平行波を走査用ホログラムレ
ンズへの収差補正波である回折波18に変換する。しか
し、半導体レーザの発振波長が設計値よりΔλずれたと
きは、半導体レーザの発波を仮想的な平行波にする機能
が弱まり、従って走査ビーム径が劣化することがわかっ
た。そこで、半導体レーザの発振波長のずれΔλに応じ
て、前記flを最適化して、仮想的な平行波にすること
を考える。これは、該半導体レーザの発散波を仮想的な
平行波にするためには、この波面収差を0.07λ RMSに
しなければならないが、各Δλ毎に、この条件を達成す
るflを計算したのが第4図である。この設計例では、
既出願の特願昭60-168830による設計例を用いている。
こうして、半導体レーザの発振波長の、ホログラム設計
値からのずれΔλに対して、第4図のflを設定すれ
ば、半導体レーザの発散波は、波面収差0.07λ RMS以
内のほぼ完全な平行波に仮想的に変換され、この平行波
は、さらに第1の実施例に基づき、走査用ホログラムレ
ンズへの収差補正波18となり、走査ビーム径の劣化は
防止できるのである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、走査用ホログラムレンズと収差補正用
ホログラムレンズの間隔を設定させ、また半導体レーザ
と収差補正用ホログラムレンズの間隔を最適化させるこ
とにより、半導体レーザの発振波長のバラツキに対する
走査ビーム径の劣化を防止することが可能となり、高精
度な光ビーム走査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による光ビーム走査装置の第1の実施
例の構成図、 第2図(a),(b),(c)は、第1の実施例におけるビーム径
のスポットダイアグラム、 第3図は、本発明による光ビーム走査装置の第2の実施
例の構成図、 第4図は、半導体レーザ13の設計波長からのずれΔλ
と、その時の半導体レーザ13とホログラムレンズ21
の再生中心点の距離flの関係図、 第5図(a),(b)は、従来の光ビーム走査装置の構成図、 第6図は本発明の基本となる光ビーム走査装置の概観図
である。 11,21……ホログラムレンズ、 12……ホログラムディスク、 13……半導体レーザ、 15……フォトコンドラム、 18……回折波、 19……収束球面波.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 弘之 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 稲垣 雄史 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−201017(JP,A) 特開 昭58−172617(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置的に空間周波数の分布が異なり半導体
    レーザ(13)から出射した再生波(18)を回折させ
    該回折波(19)を被走査面(15)上で走査させる走
    査用ホログラムレンズ(12)と、前記半導体レーザ
    (13)と前記走査用ホログラムレンズ(12)の間の
    前記再生波(18)の光路上に前記走査用ホログラムレ
    ンズ(12)の基板に対して傾斜して配置され前記再生
    波(18)の波面を前記回折波(19)の収差が前記被
    走査面(15)上で減少するような波面に変換する収差
    補正用ホログラムレンズ(11又は21)を有し、 前記半導体レーザ(13)の発振波長のホログラム設計
    値からのずれに対して、前記走査用ホログラムレンズ
    (12)に入射する前記再生波(18)の光軸の入射点
    が設計時の入射点より所定の許容値以下となるように前
    記走査用ホログラムレンズ(12)と前記収差補正用ホ
    ログラムレンズ(11又は21)の間隔及び前記収差補
    正用ホログラムレンズ(11又は21)の空間周波数を
    設計の段階で設定し、 前記半導体レーザ(13)の発振波長の設計値からのず
    れ(Δλ)に対して、前記収差補正用ホログラムレンズ
    (11又は21)と前記半導体レーザ(13)の間隔
    を、走査ビーム径の劣化を吸収するように定めることを
    特徴とする光ビーム走査装置。
  2. 【請求項2】前記収差補正用ホログラムレンズ(11又
    は21)と前記半導体レーザ(13)との間に光学レン
    ズ(14)が配設されることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の光ビーム走査装置。
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DE86401720T DE3689344T2 (de) 1985-07-31 1986-07-31 Laserstrahlscanner und Herstellungsverfahren.
EP86401720A EP0214018B1 (en) 1985-07-31 1986-07-31 Laser beam scanner and its fabricating method
US07/269,412 US4957336A (en) 1985-07-31 1988-11-10 Laser beam scanner and its fabricating method

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