JPH06178968A - 脱脂洗浄方法 - Google Patents
脱脂洗浄方法Info
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- JPH06178968A JPH06178968A JP35430792A JP35430792A JPH06178968A JP H06178968 A JPH06178968 A JP H06178968A JP 35430792 A JP35430792 A JP 35430792A JP 35430792 A JP35430792 A JP 35430792A JP H06178968 A JPH06178968 A JP H06178968A
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- cleaned
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 一の洗浄槽内で被洗浄物の汚れを確実に除
去する。 【構成】 洗浄液がオーバーフローする状態の洗浄槽に
被洗浄物を浸漬し、静止して汚れの大部分を浮上させた
後、超音波振動,被洗浄物の振盪等で相対運動させて、
残りの汚れを取り除く。その後、被洗浄物を静止し、汚
れを浮上させ、洗浄液のオーバーフローと共に排出す
る。
去する。 【構成】 洗浄液がオーバーフローする状態の洗浄槽に
被洗浄物を浸漬し、静止して汚れの大部分を浮上させた
後、超音波振動,被洗浄物の振盪等で相対運動させて、
残りの汚れを取り除く。その後、被洗浄物を静止し、汚
れを浮上させ、洗浄液のオーバーフローと共に排出す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のレンズなどのガラス製品
や金属製品に付着している汚れを除去する脱脂洗浄方法
に関する。
や金属製品に付着している汚れを除去する脱脂洗浄方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】図8はレンズなどの光学部品の従来の洗
浄システムを示す。この洗浄システムは全部で14槽か
らなり、第1〜第3槽には洗浄液としてトリクレンが充
填されていると共に、30℃に保たれており、被洗浄物
は第1,第2,第3槽の順で供給されながら超音波振動
と共に洗浄される。第4および第5槽は洗剤が充填さ
れ、20℃における超音波振動により洗浄が行われる。
第6槽は20℃の市水が充填され、超音波振動により洗
剤のリンスが行われる。第7槽は第4および第5槽と、
また第8槽は第6槽と同様である。第9槽は20℃の純
水の超音波振動により被洗浄物表面を純水に置換し、第
10〜第12槽は25℃のIPA(イソプロピルアルコ
ール)の超音波振動により純水のアルコール置換が行わ
れる。第13槽は25℃のフロンが充填され、超音波振
動によりアルコールのフロン置換が行われ、第14槽は
フロンベーパーによる乾燥が行われる。
浄システムを示す。この洗浄システムは全部で14槽か
らなり、第1〜第3槽には洗浄液としてトリクレンが充
填されていると共に、30℃に保たれており、被洗浄物
は第1,第2,第3槽の順で供給されながら超音波振動
と共に洗浄される。第4および第5槽は洗剤が充填さ
れ、20℃における超音波振動により洗浄が行われる。
第6槽は20℃の市水が充填され、超音波振動により洗
剤のリンスが行われる。第7槽は第4および第5槽と、
また第8槽は第6槽と同様である。第9槽は20℃の純
水の超音波振動により被洗浄物表面を純水に置換し、第
10〜第12槽は25℃のIPA(イソプロピルアルコ
ール)の超音波振動により純水のアルコール置換が行わ
れる。第13槽は25℃のフロンが充填され、超音波振
動によりアルコールのフロン置換が行われ、第14槽は
フロンベーパーによる乾燥が行われる。
【0003】図9は液残りが少ない簡単な形状の金属製
品を洗浄する洗浄システムであり、第1槽では、30℃
のトリクロロエタンの超音波振動により洗浄を行い、第
2槽では40℃のトリクロロエタンへの浸漬が行われ
る。そして、第3槽では70℃に加熱することによりト
リクロロエタンベーパーとして乾燥させるようになって
いる。なお図8および図9においては、超音波振動に替
えて被洗浄物の揺動、回転等の物理的運動を行うことも
なされている。
品を洗浄する洗浄システムであり、第1槽では、30℃
のトリクロロエタンの超音波振動により洗浄を行い、第
2槽では40℃のトリクロロエタンへの浸漬が行われ
る。そして、第3槽では70℃に加熱することによりト
リクロロエタンベーパーとして乾燥させるようになって
いる。なお図8および図9においては、超音波振動に替
えて被洗浄物の揺動、回転等の物理的運動を行うことも
なされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の洗
浄において、一の槽内では、その槽が担う処理を行うの
みであり、被洗浄物の汚れの度合いに合わせて汚れを除
去するための手段がなされていない。このためオイル等
の汚れが多量に付着した被洗浄物や形状が複雑で洗浄液
等との接触が十分になされない被洗浄物に対しての脱脂
洗浄では、洗浄のための工程(槽数)を増加させたり、
洗浄液濃度を増大させたり、あるいはその交換頻度を増
加させる必要があった。このため槽数の増加による洗浄
設備の大型化や洗浄時間の延長化の原因となるばかりで
なく、洗浄液の大量消費の原因ともなっていた。
浄において、一の槽内では、その槽が担う処理を行うの
みであり、被洗浄物の汚れの度合いに合わせて汚れを除
去するための手段がなされていない。このためオイル等
の汚れが多量に付着した被洗浄物や形状が複雑で洗浄液
等との接触が十分になされない被洗浄物に対しての脱脂
洗浄では、洗浄のための工程(槽数)を増加させたり、
洗浄液濃度を増大させたり、あるいはその交換頻度を増
加させる必要があった。このため槽数の増加による洗浄
設備の大型化や洗浄時間の延長化の原因となるばかりで
なく、洗浄液の大量消費の原因ともなっていた。
【0005】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
であり、設備の大型化や処理時間の増加を伴うことな
く、確実に脱脂を行うことができる脱脂洗浄方法を提供
することを目的とする。
であり、設備の大型化や処理時間の増加を伴うことな
く、確実に脱脂を行うことができる脱脂洗浄方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】すなわち本発
明は、洗浄液がオーバーフローする状態の洗浄槽内に被
洗浄物を浸漬し、静止状態で被洗浄物の汚れを浮上させ
た後、被洗浄物または洗浄液の一方に他方に対する相対
運動を付与し、その後、被洗浄物を静止させて浮上して
いる汚れを洗浄液のオーバーフローと共に除去すること
を特徴とする。上記目的を達成するため本発明では、被
洗浄物を洗浄液中に静止状態で浸漬する第1の工程と、
被洗浄物または洗浄液を相対運動させる第2の工程と、
被洗浄物を洗浄液内で静止させる第3の工程とを備え、
これらの工程を洗浄液がオーバーフローしている状態の
単一の槽内で行うものである。
明は、洗浄液がオーバーフローする状態の洗浄槽内に被
洗浄物を浸漬し、静止状態で被洗浄物の汚れを浮上させ
た後、被洗浄物または洗浄液の一方に他方に対する相対
運動を付与し、その後、被洗浄物を静止させて浮上して
いる汚れを洗浄液のオーバーフローと共に除去すること
を特徴とする。上記目的を達成するため本発明では、被
洗浄物を洗浄液中に静止状態で浸漬する第1の工程と、
被洗浄物または洗浄液を相対運動させる第2の工程と、
被洗浄物を洗浄液内で静止させる第3の工程とを備え、
これらの工程を洗浄液がオーバーフローしている状態の
単一の槽内で行うものである。
【0007】かかる構成により第1の工程では、被洗浄
物に付着しているほとんどの汚れを取り除くと共に、除
去された汚れを槽からオーバーフローする洗浄液と共に
槽外に排出する。第2の工程における相対運動は洗浄液
を超音波振動させたり、被洗浄物を揺動,回転等により
振盪させたり、あるいはこれらを併用する。これにより
被洗浄物に付着残留しているオイル等の汚れを強制的に
溶解,乳化あるいは分散させて被洗浄物から分離する。
この第2の工程で分解される汚れはその量が少ないため
洗浄液に対する濃度が小さく、被洗浄物へ再付着するこ
とがなく、洗浄効果が向上する。第3の工程では被洗浄
物を静止することにより、第2の工程で分離した汚れを
浮上させ、オーバーフローしている洗浄液と共に槽外に
排出する。
物に付着しているほとんどの汚れを取り除くと共に、除
去された汚れを槽からオーバーフローする洗浄液と共に
槽外に排出する。第2の工程における相対運動は洗浄液
を超音波振動させたり、被洗浄物を揺動,回転等により
振盪させたり、あるいはこれらを併用する。これにより
被洗浄物に付着残留しているオイル等の汚れを強制的に
溶解,乳化あるいは分散させて被洗浄物から分離する。
この第2の工程で分解される汚れはその量が少ないため
洗浄液に対する濃度が小さく、被洗浄物へ再付着するこ
とがなく、洗浄効果が向上する。第3の工程では被洗浄
物を静止することにより、第2の工程で分離した汚れを
浮上させ、オーバーフローしている洗浄液と共に槽外に
排出する。
【0008】このような方法では単一の槽内での洗浄効
果が増大するため、洗浄システム全体としての設備の大
型化が不要となると共に、洗浄時間を短縮することがで
きる。また、オーバーフローした洗浄液はフィルターに
よって汚れを除去して清浄とした後に、槽内に再供給す
ることもできるため、循環便用が可能で、その消費量を
削減することも可能となる。
果が増大するため、洗浄システム全体としての設備の大
型化が不要となると共に、洗浄時間を短縮することがで
きる。また、オーバーフローした洗浄液はフィルターに
よって汚れを除去して清浄とした後に、槽内に再供給す
ることもできるため、循環便用が可能で、その消費量を
削減することも可能となる。
【0009】
【実施例1】図1は本発明の実施例1が適用される洗浄
システムを示す。本実施例は金属製品を洗浄するシステ
ムに適用されるものであり、全体で4槽より構成されて
いる。同図において第1槽は本実施例が適用される第1
の洗浄槽1,第2はその後の洗浄を行う洗浄槽2、第3
槽は純水槽3、第4槽は温純水槽4である。洗浄槽1お
よび温純水槽4には、駆動手段5からの動力によって上
下動する昇降アーム6が配設されており、この昇降アー
ム6のフック8に洗浄籠7が掛止されている。被洗浄物
(図示省略)はこの洗浄籠7に入れられた状態で、洗浄
槽1および温純水槽4に対して出し入れされる。この場
合、洗浄槽1では駆動手段5が小刻みのストローク(例
えば5〜10mのストローク)で上下動することにより
被洗浄物を洗浄籠7と共に振盪させる。一方、温純水槽
4では液残りがないような低速度で洗浄籠7を引き上げ
るものである。
システムを示す。本実施例は金属製品を洗浄するシステ
ムに適用されるものであり、全体で4槽より構成されて
いる。同図において第1槽は本実施例が適用される第1
の洗浄槽1,第2はその後の洗浄を行う洗浄槽2、第3
槽は純水槽3、第4槽は温純水槽4である。洗浄槽1お
よび温純水槽4には、駆動手段5からの動力によって上
下動する昇降アーム6が配設されており、この昇降アー
ム6のフック8に洗浄籠7が掛止されている。被洗浄物
(図示省略)はこの洗浄籠7に入れられた状態で、洗浄
槽1および温純水槽4に対して出し入れされる。この場
合、洗浄槽1では駆動手段5が小刻みのストローク(例
えば5〜10mのストローク)で上下動することにより
被洗浄物を洗浄籠7と共に振盪させる。一方、温純水槽
4では液残りがないような低速度で洗浄籠7を引き上げ
るものである。
【0010】洗浄槽1および2は被洗浄物の脱脂を行う
ものであり、その内部にはノニオン系界面活性剤が洗浄
液として充填されている。このノニオン系界面活性剤と
しては、例えば商品名バイオセブン(ベリタス(株)
製)や商品名EE−1210、その他の界面活性剤が選
択使用される。また、これらの洗浄槽1,2の底部には
40KHZ 等の超音波振動子9が配置されている。
ものであり、その内部にはノニオン系界面活性剤が洗浄
液として充填されている。このノニオン系界面活性剤と
しては、例えば商品名バイオセブン(ベリタス(株)
製)や商品名EE−1210、その他の界面活性剤が選
択使用される。また、これらの洗浄槽1,2の底部には
40KHZ 等の超音波振動子9が配置されている。
【0011】図2は洗浄槽1および2に使用される槽の
構造を示し、外槽11の内部に内槽12が設けられた2
槽構造となっている。また外槽11の内部には内槽12
からオーバーフローした洗浄液が流れるオーバーフロー
部13が形成されている。このオーバーフロー部13は
接続管14によって内槽12の底部部分に連結されてい
る。接続管14にはポンプ15およびフィルター16が
設けられており、ポンプ15の駆動によりオーバーフロ
ー部13からの洗浄液が内槽12内に再供給されるよう
になっている。フィルター16としてはオイル分離用フ
ィルターが使用されており、オーバーフロー部13から
の洗浄液内に溶解,乳化,分離しているオイルを除去す
る。これにより洗浄液は清浄状態となって循環使用され
る。17は内槽12内の洗浄液を加温するヒータであ
る。
構造を示し、外槽11の内部に内槽12が設けられた2
槽構造となっている。また外槽11の内部には内槽12
からオーバーフローした洗浄液が流れるオーバーフロー
部13が形成されている。このオーバーフロー部13は
接続管14によって内槽12の底部部分に連結されてい
る。接続管14にはポンプ15およびフィルター16が
設けられており、ポンプ15の駆動によりオーバーフロ
ー部13からの洗浄液が内槽12内に再供給されるよう
になっている。フィルター16としてはオイル分離用フ
ィルターが使用されており、オーバーフロー部13から
の洗浄液内に溶解,乳化,分離しているオイルを除去す
る。これにより洗浄液は清浄状態となって循環使用され
る。17は内槽12内の洗浄液を加温するヒータであ
る。
【0012】図3は純水槽3および温純水槽4に使用さ
れる槽の構造を示し、オーバーフロー部23および内槽
22が外槽21内に設けられた2槽構造となっている。
内槽22の底部部分にはフィルター24を有した供給管
25が接続される一方、オーバーフロー部23にはオー
バーフローした純水を外部に排出する排出管26が接続
されている。このような構造では、内槽22内に新たな
純水が常時、供給された状態で使用される。
れる槽の構造を示し、オーバーフロー部23および内槽
22が外槽21内に設けられた2槽構造となっている。
内槽22の底部部分にはフィルター24を有した供給管
25が接続される一方、オーバーフロー部23にはオー
バーフローした純水を外部に排出する排出管26が接続
されている。このような構造では、内槽22内に新たな
純水が常時、供給された状態で使用される。
【0013】このような構成の洗浄システムにおいて、
洗浄槽1,2および純水槽3を40℃、温純水槽4を7
0℃に温度設定し、各槽における流速を1〜2リットル
/minに設定して、脱脂洗浄を行う。第1槽の洗浄槽
1内においては、洗浄液としてノニオン系界面活性剤
(商品名「バイオセブン」)を充填し、洗浄籠7を降下
することにより被洗浄物を洗浄液に浸漬する。この浸漬
後、被洗浄物を洗浄液内で20秒間、静止させ、この静
止により被洗浄物に付着しているオイル等の汚れを浮上
させ、オーバーフローしている洗浄液と共に、オーバー
フロー部13から排出する。その後、超音波振動子9に
より洗浄液を超音波振動させると共に、5〜10cmの
ストローク、10〜20cm/secの周期で洗浄籠7
と共に被洗浄物を振盪させる。これらの作動を20秒間
行うことにより、被洗浄物に残留付着している汚れを分
離させる。そして、上記作動を停止して被洗浄物を20
秒間静止させる。この静止により、汚れは洗浄液の液面
上に浮上して、洗浄液と共にオーバーフローする。上記
作動では被洗浄物に残存していた汚れが少量であるた
め、洗浄液内に良好に分散して被洗浄物に再付着するこ
とがなく、洗浄液内を浮上して洗浄液と共に排出され
る。このため、第1槽の洗浄槽1内での洗浄を確実に行
うことができる。
洗浄槽1,2および純水槽3を40℃、温純水槽4を7
0℃に温度設定し、各槽における流速を1〜2リットル
/minに設定して、脱脂洗浄を行う。第1槽の洗浄槽
1内においては、洗浄液としてノニオン系界面活性剤
(商品名「バイオセブン」)を充填し、洗浄籠7を降下
することにより被洗浄物を洗浄液に浸漬する。この浸漬
後、被洗浄物を洗浄液内で20秒間、静止させ、この静
止により被洗浄物に付着しているオイル等の汚れを浮上
させ、オーバーフローしている洗浄液と共に、オーバー
フロー部13から排出する。その後、超音波振動子9に
より洗浄液を超音波振動させると共に、5〜10cmの
ストローク、10〜20cm/secの周期で洗浄籠7
と共に被洗浄物を振盪させる。これらの作動を20秒間
行うことにより、被洗浄物に残留付着している汚れを分
離させる。そして、上記作動を停止して被洗浄物を20
秒間静止させる。この静止により、汚れは洗浄液の液面
上に浮上して、洗浄液と共にオーバーフローする。上記
作動では被洗浄物に残存していた汚れが少量であるた
め、洗浄液内に良好に分散して被洗浄物に再付着するこ
とがなく、洗浄液内を浮上して洗浄液と共に排出され
る。このため、第1槽の洗浄槽1内での洗浄を確実に行
うことができる。
【0014】この第1槽の洗浄槽1の処理の後、第2槽
の洗浄槽2に被洗浄物を移送し、同槽2内で1分間の超
音波振動を行う。その後、第3槽の純水槽3内に移送
し、1分間静止してリンスした後、第4槽の温純水槽4
内に移送し、緩速度で引上げて洗浄を終了する。
の洗浄槽2に被洗浄物を移送し、同槽2内で1分間の超
音波振動を行う。その後、第3槽の純水槽3内に移送
し、1分間静止してリンスした後、第4槽の温純水槽4
内に移送し、緩速度で引上げて洗浄を終了する。
【0015】上述のような操作を切削油(商品名「カッ
ト201A」、三菱石油(株)製)が付着した厚さ1m
m,寸法30mm×30mmのアルミニウム板に対して
行い、50倍の光学顕微鏡による目視検査を行ったとこ
ろ、汚れやシミがなく、清浄であることが確認された。
また、このアルミニウム板を接触角試験に供したとこ
ろ、表1となった。
ト201A」、三菱石油(株)製)が付着した厚さ1m
m,寸法30mm×30mmのアルミニウム板に対して
行い、50倍の光学顕微鏡による目視検査を行ったとこ
ろ、汚れやシミがなく、清浄であることが確認された。
また、このアルミニウム板を接触角試験に供したとこ
ろ、表1となった。
【0016】
【表1】
【0017】同表において比較例は図9に示す洗浄シス
テムで洗浄した場合の接触角であり、この比較例と同程
度の接触角であるところから清浄であることが裏付けら
れている。因みにアルミニウム板はオイルが付着してい
る場合には、60℃前後の接触角となる。
テムで洗浄した場合の接触角であり、この比較例と同程
度の接触角であるところから清浄であることが裏付けら
れている。因みにアルミニウム板はオイルが付着してい
る場合には、60℃前後の接触角となる。
【0018】図4は上述のように処理したアルミニウム
板をX線光電子分光法(XPS)により評価した結果を
示し、(a)は本実施例、(b)は図9に示す洗浄シス
テムによる比較例である。XPSにおける縦軸は被洗浄
物表面の炭素(有機物)の光電子の検出強度であり、比
較例に比べて、有機物付着が少なくなっている。
板をX線光電子分光法(XPS)により評価した結果を
示し、(a)は本実施例、(b)は図9に示す洗浄シス
テムによる比較例である。XPSにおける縦軸は被洗浄
物表面の炭素(有機物)の光電子の検出強度であり、比
較例に比べて、有機物付着が少なくなっている。
【0019】
【実施例2】図5は本発明の実施例2が適用される洗浄
システムを示し、図1と同一の要素は同一の符号を付し
て対応させてある。本実施例はレンズ等のガラス製品を
洗浄するシステムに適用されるものであり、全体で9槽
により構成されている。第1槽および第2槽は洗浄液と
してトリクロロエタンが充填された洗浄槽31,32で
あり、この内、第1の洗浄槽31に対して、本実施例が
適用される。第3および第4槽は界面活性剤(例えば商
品名「NCOOL」、ナショナル貿易(社)製)が充填
された洗浄槽33,34、第5および第6槽は市水が充
填された市水槽35,36、第7槽は純水槽37、第8
槽はIPA槽38、第9槽はフロンベーパーによる乾燥
槽39となっている。超音波振動子9(28KHZ )は
洗浄槽31,32,33,34およびIPA槽38に配
置される。また洗浄槽31および33には上下動する昇
降アーム6が配置されている。この昇降アーム6は駆動
手段5の駆動によって昇降すると共に、振盪装置10に
より被洗浄物を洗浄籠7と共に振盪させるものである。
システムを示し、図1と同一の要素は同一の符号を付し
て対応させてある。本実施例はレンズ等のガラス製品を
洗浄するシステムに適用されるものであり、全体で9槽
により構成されている。第1槽および第2槽は洗浄液と
してトリクロロエタンが充填された洗浄槽31,32で
あり、この内、第1の洗浄槽31に対して、本実施例が
適用される。第3および第4槽は界面活性剤(例えば商
品名「NCOOL」、ナショナル貿易(社)製)が充填
された洗浄槽33,34、第5および第6槽は市水が充
填された市水槽35,36、第7槽は純水槽37、第8
槽はIPA槽38、第9槽はフロンベーパーによる乾燥
槽39となっている。超音波振動子9(28KHZ )は
洗浄槽31,32,33,34およびIPA槽38に配
置される。また洗浄槽31および33には上下動する昇
降アーム6が配置されている。この昇降アーム6は駆動
手段5の駆動によって昇降すると共に、振盪装置10に
より被洗浄物を洗浄籠7と共に振盪させるものである。
【0020】このような構成における洗浄槽31,3
2,33,34およびIPA槽38は図2に示すオーバ
ーフロー構造の槽が使用され、市水槽35,36および
純水槽37は図3に示す構造の槽が使用される。図6は
乾燥槽39を示し、槽41の底部にヒーター42が設け
られると共に、槽41の周囲には冷却媒体が流通する冷
却管43が巻回されている。
2,33,34およびIPA槽38は図2に示すオーバ
ーフロー構造の槽が使用され、市水槽35,36および
純水槽37は図3に示す構造の槽が使用される。図6は
乾燥槽39を示し、槽41の底部にヒーター42が設け
られると共に、槽41の周囲には冷却媒体が流通する冷
却管43が巻回されている。
【0021】上記構成の洗浄システムにおいて、乾燥槽
39を除く各槽の流速を1〜2リットル/minに設定
すると共に、洗浄槽31,32,33,34を40℃、
乾燥槽39を70℃に設定する。そして、被洗浄物は各
槽内に1分間ずつ入れられて処理が行われる。ここで第
1槽の洗浄槽31では、被洗浄物のトリクロロエタンへ
の浸漬後に20秒間静止し、その後、超音波振動と振盪
とを20秒間行い、さらに20秒間静止する処理を行
う。かかる第1槽の洗浄槽31での処理後、第2槽から
第9槽まで被洗浄物を順に移送して洗浄を終了する。
39を除く各槽の流速を1〜2リットル/minに設定
すると共に、洗浄槽31,32,33,34を40℃、
乾燥槽39を70℃に設定する。そして、被洗浄物は各
槽内に1分間ずつ入れられて処理が行われる。ここで第
1槽の洗浄槽31では、被洗浄物のトリクロロエタンへ
の浸漬後に20秒間静止し、その後、超音波振動と振盪
とを20秒間行い、さらに20秒間静止する処理を行
う。かかる第1槽の洗浄槽31での処理後、第2槽から
第9槽まで被洗浄物を順に移送して洗浄を終了する。
【0022】本実施例において、芯取り油(商品名「ユ
シロンCG」、ユシロ化学(社)製)を付着させたガラ
ス平板を被洗浄物として、上述した処理を行い、50倍
の光学顕微鏡による目視検査およびXPSによる評価を
行った。目視検査では、ガラス平板上に汚れ、シミがな
く清浄であることが確認された。図7はXPS評価であ
り、(a)は本実施例、(b)は図8に示す洗浄システ
ムによる比較例、(c)はこれらの洗浄を行わない芯取
り油付着状態のガラス平板を示す。本実施例では、比較
例に比べ、有機物残量が少なくなっており、清浄である
ことが確認できている。
シロンCG」、ユシロ化学(社)製)を付着させたガラ
ス平板を被洗浄物として、上述した処理を行い、50倍
の光学顕微鏡による目視検査およびXPSによる評価を
行った。目視検査では、ガラス平板上に汚れ、シミがな
く清浄であることが確認された。図7はXPS評価であ
り、(a)は本実施例、(b)は図8に示す洗浄システ
ムによる比較例、(c)はこれらの洗浄を行わない芯取
り油付着状態のガラス平板を示す。本実施例では、比較
例に比べ、有機物残量が少なくなっており、清浄である
ことが確認できている。
【0023】
【発明の効果】以上の通り本発明は、単一の槽内での汚
れの除去を確実に行うことができ、洗浄効率が向上する
ため、洗浄システムの槽数削減や洗浄時間の短縮化が可
能となる。
れの除去を確実に行うことができ、洗浄効率が向上する
ため、洗浄システムの槽数削減や洗浄時間の短縮化が可
能となる。
【図1】本発明の実施例1が適用される洗浄システムの
斜視図。
斜視図。
【図2】洗浄槽の断面図。
【図3】純水槽の断面図。
【図4】実施例1のXPSによる評価を示す特性図。
【図5】本発明の実施例2が適用される洗浄システムの
斜視図。
斜視図。
【図6】乾燥槽の断面図。
【図7】実施例2のXPSによる評価を示す特性図。
【図8】ガラス製品の洗浄を行う従来システムの構成
図。
図。
【図9】金属製品の洗浄を行う従来システムの構成図。
1,2 洗浄槽 3 純水槽 4 温純水槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 夏樹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 洗浄液がオーバーフローする状態の洗浄
槽内に被洗浄物を浸漬し、静止状態で被洗浄物の汚れを
浮上させた後、被洗浄物または洗浄液の一方に他方に対
する相対運動を付与し、その後、被洗浄物を静止させて
浮上している汚れを洗浄液のオーバーフローと共に除去
することを特徴とする脱脂洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35430792A JPH06178968A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 脱脂洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35430792A JPH06178968A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 脱脂洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06178968A true JPH06178968A (ja) | 1994-06-28 |
Family
ID=18436663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35430792A Withdrawn JPH06178968A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 脱脂洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06178968A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0917913A2 (en) * | 1997-11-19 | 1999-05-26 | Coburn Optical Industries, Inc. | Method and apparatus for cleaning ophthalmic lenses and blocks |
-
1992
- 1992-12-15 JP JP35430792A patent/JPH06178968A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0917913A2 (en) * | 1997-11-19 | 1999-05-26 | Coburn Optical Industries, Inc. | Method and apparatus for cleaning ophthalmic lenses and blocks |
EP0917913A3 (en) * | 1997-11-19 | 2000-07-19 | Coburn Optical Industries, Inc. | Method and apparatus for cleaning ophthalmic lenses and blocks |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000307 |