JPH0617738A - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JPH0617738A
JPH0617738A JP27288491A JP27288491A JPH0617738A JP H0617738 A JPH0617738 A JP H0617738A JP 27288491 A JP27288491 A JP 27288491A JP 27288491 A JP27288491 A JP 27288491A JP H0617738 A JPH0617738 A JP H0617738A
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清 上村
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知之 小川
Hiroyasu Nito
博康 仁藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】内燃機関の回転速度が設定値を超えたときに機
関を失火させて、機関の過回転を防止する場合に、設定
値付近で機関の出力が急激に変動するのを防止する。 【構成】コンデンサC1 の電荷をサイリスタS1 を通し
て点火コイル1の1次コイルに放電させることにより点
火用の高電圧を得る点火回路を用いる。内燃機関の回転
速度が設定値を超えた時にコンデンサC1 の充電を阻止
して点火動作を停止させる失火制御回路6と、この失火
制御回路の動作を周期的に停止させて点火動作を復帰さ
せる間引き制御回路7とを設けて、機関の回転速度が設
定値を超えたときに機関の点火を周期的に間引く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の回転速度が
設定値を超えた時に点火動作を停止させて機関の回転速
度を制御するようにしたコンデンサ放電式の内燃機関用
点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関により駆動される車両は、安全
上過剰な速度が出るのを防止することが必要である。そ
のため車速あるいは機関の回転速度が所定の速度を超え
たときに機関の点火動作を停止させて、内燃機関の過回
転を防止する機能を持った点火装置が用いられている。
この種の内燃機関用点火装置として、特開昭59−16
8273号に示された装置が知られている。この点火装
置では、車速検出手段の出力を車速に比例する車速検出
電圧に変換してこの車速検出電圧を所定の基準電圧と比
較し、該車速検出電圧が基準電圧を超えたときに点火電
源用発電コイルの出力を点火回路から側路して機関の点
火動作を停止させる。これにより車速が低下して出力電
圧が基準電圧以下になったときに点火動作を再開させ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の点火装置で
は、機関の回転速度が設定値を超えたときに、点火動作
を完全に停止させるようにしていたため、回転速度が設
定値を超えたときに機関の出力が無くなり、機関の回転
速度が設定値以下に低下して点火動作が再開されると急
激に機関の全出力が生ずる。そのため設定回転速度付近
での機関の出力変動が著しく大きくなり、運転者に不快
感を与えるという問題があった。これを多少でも緩和す
るため、従来は機関が最高出力を発生する回転速度を過
ぎて、出力が下降していく回転速度領域に制限回転速度
を設定していたが、最近では、機関の出力を有効に利用
するために、制限回転速度付近で機関の出力が最高にな
るように機関を設計することが要求されるようになって
いる。そのため、上記のような過回転防止機能を持たせ
た点火装置では、所定の制限回転速度付近で生ずる機関
出力の変動による衝撃が大きく、特に点火動作が停止さ
れる回転速度と再開される回転速度との間にヒステリシ
スがある場合にこの衝撃が著しく大きくなるという問題
があった。
【0004】本発明の目的は、内燃機関により駆動され
る交流発電機内に設けられたエキサイタコイルの出力で
点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電し、このコンデン
サの電荷を機関の点火時期に導通する放電制御用ソイリ
スタを通して点火コイルの1次コイルに放電させて点火
コイルの2次コイルに点火電圧を発生させるようにした
コンデンサ放電式の内燃機関用点火装置において、機関
の回転速度が設定値を超えたときに点火電圧を間引くこ
とにより、機関の回転速度を設定値付近に制限するとと
もに、その際に機関の出力が急激に変動して車両に大き
な衝撃が生ずるのを防ぐことができるようにした内燃機
関用点火装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては、コンデンサ放電式の点火回路
に更に内燃機関の回転速度が設定値を超えた時に点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの充電を阻止して点火動作を停
止させる失火制御回路と、この失火制御回路の動作を周
期的に停止させて点火動作を復帰させる間引き制御回路
とを設ける。
【0006】失火制御回路は、導通した際に点火エネル
ギ蓄積用コンデンサの充電電流を該コンデンサから側路
するように設けられた失火制御用サイリスタと、エキサ
イタコイルの一方の半サイクルの出力で失火制御用サイ
リスタに点弧信号を与えるサイリスタ点弧回路と、エキ
サイタコイルの他方の半サイクルの出力により一定の時
定数で充電される速度検出用コンデンサと、この速度検
出用コンデンサの電荷を一定の時定数で放電させる速度
検出用コンデンサ放電回路と、失火制御用サイリスタの
点弧回路に接続され、速度検出用コンデンサの両端に得
られる速度検出電圧により制御されて、速度検出電圧が
設定値以下のときには失火制御用サイリスタに点弧信号
が与えられるのを阻止し、速度検出電圧が設定値を超え
た時には失火制御用サイリスタに点弧信号が与えられる
のを許容するサイリスタ点弧制御用スイッチとを備えて
いる。
【0007】また間引き制御回路は、失火制御用サイリ
スタに直列に接続された小抵抗と、この小抵抗の両端の
電圧により一定の時定数で充電される間引き制御用コン
デンサと、間引き制御用コンデンサの電荷を一定の時定
数で放電させる間引き制御用コンデンサ放電回路と、失
火制御用サイリスタの点弧回路に接続され、間引き制御
用コンデンサの両端の電圧が設定値に達した時に導通し
て導通している期間失火制御用サイリスタに点弧信号が
与えられるのを阻止し、間引き制御用コンデンサの両端
の電圧が設定値未満のときに遮断状態になって失火制御
用サイリスタに点弧信号が与えられるのを許容する間引
き制御用スイッチとを備えている。
【0008】上記「小抵抗」は、抵抗値が十分小さい電
流制限素子を意味する。この小抵抗の抵抗値は、失火制
御用サイリスタが導通した際に該サイリスタと小抵抗と
の直列回路の両端に生じる電圧により点火エネルギー蓄
積用コンデンサが充電されて点火動作が行われるのを阻
止できる程度に十分小さく設定する。この小抵抗として
は通常の抵抗器を用いることができるが、ダイオード等
を用いるようにしてもよい。
【0009】
【作用】上記の構成において、点火エネルギ蓄積用コン
デンサはエキサイタコイルの一方の半サイクルの出力に
より充電されるが、エキサイタコイルが一方の半サイク
ルの出力を発生したときに、該出力により失火制御用サ
イリスタに点弧信号が与えられた場合には、該失火制御
用サイリスタを通して点火エネルギ蓄積用コンデンサの
充電電流が側路されるため点火電圧は発生しない。
【0010】速度検出用コンデンサは、エキサイタコイ
ルの他方の半サイクルの出力により充電された後、速度
検出用コンデンサ放電回路を通して一定の時定数で放電
させられる。この速度検出用コンデンサの両端に得られ
る速度検出電圧が設定値以下であると、サイリスタ点弧
制御用スイッチは失火制御用サイリスタに点弧信号が与
えられるのを阻止するように作用し、該速度検出信号が
設定値を超えるとサイリスタ点弧制御用スイッチは失火
制御用サイリスタに点弧信号が与えられるのを許容する
ように作用する。速度検出電圧が設定値以上になってい
る期間は機関の回転速度が上昇するにつれて長くなり、
機関が設定回転速度を超えると、速度検出電圧が設定値
を超えている状態がエキサイタコイルの一方の半サイク
ルの出力により失火制御用サイリスタの点弧信号が生ず
る時まで継続するようになる。この状態ではエキサイタ
コイルに一方の半サイクルの出力が発生する毎に失火制
御用サイリスタに点弧信号が与えられて点火エネルギ蓄
積用コンデンサの充電電流が毎回失火制御用サイリスタ
により側路される。
【0011】本発明においては失火制御回路の動作を周
期的に停止させるために間引き制御回路が更に設けられ
ている。失火制御用サイリスタが導通すると、エキサイ
タコイルの一方の半サイクルの出力により、失火制御用
サイリスタに直列接続された小抵抗に電流が流れ、該小
抵抗の両端に生ずる電圧で間引き制御用コンデンサが一
定の時定数で充電される。エキサイタコイルの出力が他
方の半サイクルに転ずると間引き制御用コンデンサは間
引き制御用コンデンサ放電回路を通して一定の時定数で
放電させられる。
【0012】間引き制御用コンデンサの両端の電圧が設
定値以上になっている間は間引き制御用スイッチが導通
するため、失火制御用サイリスタに点弧信号が与えられ
ない。従って失火制御用サイリスタが非導通となって点
火エネルギ蓄積用コンデンサに充電電流が供給され、点
火動作が行われる。間引き制御用コンデンサの両端の電
圧が設定値未満まで低下すると間引き制御用スイッチが
遮断され、エキサイタコイルに再び一方の半サイクルの
出力が生ずると失火制御用サイリスタに再び点弧信号が
与えられるので、失火制御用サイリスタが再び導通して
上記の動作が繰返される。
【0013】上記のように、本発明の装置では、内燃機
関の回転速度が設定値を超えると、失火制御回路により
点火停止動作が開始されるが、間引き制御回路により失
火制御回路の動作が周期的に停止させられて点火動作が
復帰させられるので、機関は間引き点火される。これに
より機関の出力が低下して回転速度が低下していく。回
転速度が設定値以下になると再び毎点火時期に点火が行
われて回転速度が上昇していく。これらの動作が繰返さ
れて機関の回転速度が設定値以下に制限される。
【0014】本発明の点火装置では、機関の回転速度が
設定値を超えたときに機関が完全に失火することがない
ので、従来の点火装置の場合に見られるように、設定回
転速度付近で機関の出力が大きく変動することがない。
従って過回転防止動作時に車両に大きな衝撃が生じるの
を防ぐことができ、運転のフィーリングを良好にするこ
とができる。
【0015】
【実施例】図1は本発明の実施例を概略的に示したもの
で、同図において1は一端が接地された1次コイル1a
及び2次コイル1bを有する点火コイル、2は図示しな
い機関の気筒に取付けられた点火プラグで、この点火プ
ラグには2次コイル1bの出力が印加されている。1次
コイル1aの非接地側端子に点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサC1 の一端が接続され、該コンデンサC1 の他端と
接地間には放電制御用サイリスタS1 がそのカソードを
接地側に向けた状態で接続されている。3は内燃機関の
点火時期に放電制御用サイリスタS1 のゲートにトリガ
信号を与える点火時期決定回路である。点火エネルギ蓄
積用コンデンサC1 、放電制御用サイリスタS1 及び点
火時期決定回路3により主点火回路4が構成されてい
る。
【0016】5は図示しない内燃機関により駆動される
交流発電機内に設けられて機関の回転と同期して交流電
圧Ve (図4A参照)を発生するエキサイタコイルで、
該エキサイタコイル5に図示の実線矢印方向の一方の半
サイクルの出力が発生すると、エキサイタコイル5→ダ
イオードD1 →点火エネルギ蓄積用コンデンサC1 →点
火コイルの1次コイル1a→エキサイタコイル5の経路
からなるコンデンサ充電回路によりコンデンサC1 が図
示の極性に充電される。
【0017】点火時期決定回路3としては例えば図2に
示したようにサイリスタS2 、ダイオードD1 、ツェナ
ーダイオードZ1 、コンデンサC2 及び抵抗R1 〜R4
からなる公知の回路を用いることができる。図2の点火
時期決定回路では、ダイオードD2 のカソードがエキサ
イタコイル5の非接地側端子に接続され、コンデンサC
2 と抵抗R2 との接続点が放電制御用サイリスタS1 の
ゲートに接続されている。エキサイタコイル5に図示の
破線矢印方向の他方の半サイクルの出力が生ずると、エ
キサイタコイル5→抵抗R2 →コンデンサC2 →抵抗R
3 →ダイオードD2 →エキサイタコイル5の経路でコン
デンサC2 が図示の極性に充電され、ツェナーダイオー
ドZ1 の両端の電圧が該ツェナーダイオードのツェナー
電圧に達するとサイリスタS2 が導通してコンデンサC
2 の電荷が抵抗R2 、サイリスタS2 及び抵抗R3 を通
して放電する。このとき抵抗R2 の両端に生ずる電圧が
トリガ信号となって放電制御用サイリスタS1 を導通さ
せる。これにより点火エネルギ蓄積用コンデンサC1 の
電荷が放電制御用サイリスタS1 を通して点火コイルの
1次コイル1aに放電し、このとき2次コイル1bに誘
起した高電圧で点火プラグ2に火花が飛ぶ。またサイリ
スタS2 が導通するとエキサイタコイル5の図示の破線
矢印方向の出力がサイリスタS2 及びダイオードD2 を
通して短絡される。本実施例においては、点火コイル
1、主点火回路4、ダイオードD1 及びエキサイタコイ
ル5によりコンデンサ放電式の点火回路が構成されてい
る。
【0018】6は内燃機関の回転速度が設定値を超えた
ときに点火エネルギ蓄積用コンデンサC1 の充電を阻止
して点火動作を停止させるために設けられた失火制御回
路であり、また7は失火制御回路6の動作を周期的に停
止させて点火動作を復帰させるために設けられた間引き
制御回路である。
【0019】失火制御回路6は例えば図3に示すように
構成される。この例では、点火エネルギ蓄積用コンデン
サの充電回路のダイオードD1 のカソードに抵抗R5 を
通してアノードが接続された失火制御用サイリスタS3
と、ダイオードD3 、抵抗R6 ,R7 及びツェナーダイ
オードZ2 からなっていてエキサイタコイル5の図示実
線矢印方向の一方の半サイクルの出力により失火制御用
サイリスタS3 に点弧信号を与えるサイリスタ点弧回路
8と、サイリスタ点弧回路8の抵抗R6 とツェナーダイ
オードZ2 との接続点と接地間にエミッタコレクタ回路
が接続されていて、導通した際に失火制御用サイリスタ
S3 への点弧信号を側路するように設けられたトランジ
スタT1 及び該トランジスタT1 のベースコレクタ間に
並列接続されていてトランジスタT1 の導通を制御する
電界効果トランジスタF1 からなるサイリスタ点弧制御
用スイッチ9と、電界効果トランジスタF1 のゲートソ
ース間に接続され、エキサイタコイル5の図示破線方向
の他方の半サイクルの出力によりツェナーダイオードZ
3 、抵抗R8 及びダイオードD4 の直列回路を通して充
電される速度検出用コンデンサC3 と、抵抗R9 及び調
整抵抗Rf の直列回路からなっていて速度検出用コンデ
ンサC3 に並列接続された速度検出用コンデンサ放電回
路10とを備えている。トランジスタT1 のエミッタベ
ース間には抵抗R11〜R12と温度補償用のサーミスタR
f とからなる抵抗回路が接続され、速度検出用コンデン
サC3 の両端間には該コンデンサの最高充電電圧を制限
するツェナーダイオードZ4 が接続されている。
【0020】また本実施例の間引き制御回路7は、失火
制御回路6の失火制御用サイリスタS3 のカソードと接
地間に直列に接続された小抵抗R13と、該小抵抗R13の
両端間の電圧によりダイオードD5 及び抵抗R14の直列
回路を通して一定の時定数で充電される間引き制御用コ
ンデンサC4 と、該コンデンサC4 に並列接続された抵
抗R15からなっていてコンデンサC4 の電荷を一定の時
定数で放電させる間引き制御用コンデンサ放電回路11
と、コレクタエミッタ回路が失火制御回路6のトランジ
スタT1 のエミッタコレクタ間に並列に接続されたトラ
ンジスタT2 からなる間引き制御用スイッチ12とを備
えている。トランジスタT2 のベースは抵抗R16を通し
て間引き制御用コンデンサC4 の非接地側端子に接続さ
れている。トランジスタT2 は、間引き制御用コンデン
サC4 の両端の電圧が該トランジスタT2 のオンレベル
により定まる設定値Vtr以上のときに導通し、コンデン
サC4 の両端の電圧が設定値Vtr未満のときには遮断状
態となる。
【0021】次に上記実施例の動作を説明する。まず失
火制御回路6の動作を図4を参照して説明する。今エキ
サイタコイル5の出力電圧Ve (図4A参照)が角度位
置θ0 の位置で他方の半サイクル(図4A下半部)に転
じたとすると、該他方の半サイクルの出力により速度検
出用コンデンサC3 がエキサイタコイル5→コンデンサ
C3 →ツェナーダイオードZ3 →抵抗R8 →ダイオード
D4 →エキサイタコイル5の経路で図示の極性に充電さ
れて該コンデンサC3 の両端の電圧Vc3(図4B参照)
が角度位置θ0 から上昇していく。この電圧Vc3の最高
値はツェナーダイオードZ4 のツェナー電圧Vz4により
制限される。機関の点火角度位置θi で点火時期決定回
路3(図2)のサイリスタS2 が導通し、エキサイタコ
イル5の出力が短絡されると、速度検出用コンデンサC
3 の電荷は速度検出用コンデンサ放電回路10を通して
一定の時定数で放電し、該コンデンサC3 の電圧Vc3が
低下していく。コンデンサC3 の両端の電圧Vc3は速度
検出電圧として電界効果トランジスタF1 のゲートソー
ス間に印加される。該速度検出電圧Vc3が電界効果トラ
ンジスタF1 のカットオフレベルにより設定される設定
値Vfr以下の時には、電界効果トランジスタF1 が導通
してトランジスタT1 も導通(ON)するため、該トラ
ンジスタT1 が失火制御用サイリスタS3 への点弧信号
の供給を阻止する。速度検出電圧Vc3が設定値Vfrを超
えると、電界効果トランジスタE1 が非導通となってト
ランジスタT1 も非導通(OFF)となるため、失火制
御用サイリスタS3 への点弧信号の供給が許容される。
図4(B)には、速度検出電圧Vc3の変化を機関の回転
速度が設定値より低い場合(破線)と設定値より高い場
合(実線)とが比較して例示されており、図4(C)に
はこれに対応するトランジスタT1 のON,OFFの状
態が示されている。
【0022】機関の低速時には、速度検出電圧Vc3が角
度位置θi から低下していって、角度位置θt ´で設定
値Vfrに達する。速度検出電圧Vc3が設定値Vfrに達す
る角度位置は機関の回転速度が上昇するにつれて遅れて
いき、高速時には、図示の角度位置θt で速度検出電圧
Vc3が設定値Vfrに達するようになる。本実施例におい
ては、機関の高速時に回転速度が設定値に達したとき上
記角度位置θt が、エキサイタコイル5の一方の半サイ
クルの出力(図4A上半部)が生じはじめる角度位置θ
1 に一致するように速度検出コンデンサ放電回路10の
抵抗値が選定されている。
【0023】従って機関の回転速度が設定値を超える
と、エキサイタコイル5に一方の半サイクルの出力が生
ずる時までトランジスタT1 の非導通(OFF)状態が
続くので、この状態ではエキサイタコイル5に一方の半
サイクルの出力が生ずる毎に失火制御用サイリスタS3
に点弧信号Vt (図4D参照)が与えられる。
【0024】次に、間引き制御回路7の作用を図5を参
照して説明する。機関の回転速度が設定値以下の時に
は、エキサイタコイル5に実線矢印方向の一方の半サイ
クルの出力が発生したときに失火制御回路6のトランジ
スタT1 が導通状態になっていて、失火制御用サイリス
タS3 は導通しないので、毎点火時期に点火動作が行わ
れる。
【0025】機関の回転速度が設定値を超えた状態で
は、エキサイタコイル5の出力Ve が一方の半サイクル
(図5A上半部)に転じた時にトランジスタT1 が遮断
(OFF)状態になっている(図4C及び図5D参
照)。トランジスタT1 が遮断状態になっているとき
に、トランジスタT1 に対して並列に接続された間引き
制御回路7のトランジスタT2 (間引き制御用スイッ
チ)が導通(ON)状態にある場合には、失火制御用サ
イリスタS3 への点弧信号の供給が阻止されて点火動作
が行われる。またトランジスタT1 が遮断状態にあると
きに、トランジスタT2 も遮断(OFF)状態にある場
合には、失火制御用サイリスタS3 に点弧信号が与えら
れて該失火制御用サイリスタS3 が導通するため、点火
動作が停止させられる。
【0026】今回転角度位置θ1 で失火制御用サイリス
タS3 に点弧信号Vt (図5E参照)が与えられて該サ
イリスタS3 が導通したとすると、エキサイタコイル5
の一方の半サイクルの出力により失火制御用サイリスタ
S3 を通して小抵抗R13に電流が流れ、このとき小抵抗
R13の両端間に生ずる電圧により間引き制御用コンデン
サC4 が一定の時定数で図示の極性に充電される。コン
デンサC4 の両端の電圧Vc4(図5B参照)は角度位置
θ1 から上昇していく。角度位置θ2 でエキサイタコイ
ル5の出力電圧Ve が他方の半サイクルに転ずると、コ
ンデンサC4 の電荷は間引き制御用コンデンサ放電回路
11を構成する抵抗R15を通して一定の時定数で放電し
てコンデンサC4 の両端の電圧Vc4は下降していく。コ
ンデンサC4 の両端の電圧Vc4が設定値Vtr以上となっ
ているθs1〜θs2の期間はトランジスタT2 が導通して
いて(図5CのON状態)、この期間中は図5(E)に
破線で示す点弧信号Vt ´が失火制御サイリスタS3 に
与えられるのが阻止される。角度位置θs2の後に角度位
置θ7 で点弧信号Vt が再び失火制御用サイリスタS3
に与えられると、上記と同様な動作が繰返される。トラ
ンジスタT2 が導通している期間θs1〜θs2に相応する
時間は、間引き制御用コンデンサC4 の充電抵抗R14及
び放電抵抗R15の抵抗値によって調節することができ
る。図5に示した例では、エキサイタコイル5に生ずる
一方の半サイクルの出力のうち、図5(A)に斜線を付
して示した半サイクルの出力による点火エネルギ蓄積用
コンデンサC1 の充電電流が失火制御用サイリスタS3
により側路され、これに伴って点火エネルギ蓄積用コン
デンサC1 の充電電圧Vc1は図5(F)のようになる。
従ってこの場合、点火プラグ2に生ずる火花は3回のう
ち1回が周期的に間引かれて失火し、点火プラグ2の放
電電流i2 は図5(G)に示すようになる。またこの例
において、内燃機関の正規の点火がエキサイタコイル5
の交流出力の1サイクルにつき1回行われる場合には、
機関の正規の点火時期に2回連続して点火された後1回
失火するモードとなり、機関の正規の点火がエキサイタ
コイル5の交流出力の2サイクルにつき1回行われる場
合にも同様のモードで周期的に間引き点火が行われる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、内燃機
関の回転速度が設定値を超えた時に点火エネルギ蓄積用
コンデンサの充電を阻止して点火動作を停止させる失火
制御回路と、この失火制御回路の動作を周期的に停止さ
せて点火動作を復帰させる間引き制御回路とを設けて、
機関の回転速度が設定値を超えたときに機関の点火を周
期的に間引くようにしたので、機関の回転速度を設定値
付近に制限することができるだけでなく、過回転防止動
作時に設定値の上下で機関の出力が急激に変動して機関
を搭載した車両に大きな衝撃が加わるのを防ぐことがで
きる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を概略的に示した回路図
である。
【図2】図1の実施例で用いる点火時期決定回路の具体
例を示した回路図である。
【図3】図1の実施例で用いる失火制御回路及び間引き
制御回路の具体例を示した回路図である。
【図4】(A)ないし(D)は図3の失火制御回路部分
の各部の電圧波形及びスイッチのオンオフ状態を示した
波形図である。
【図5】(A)ないし(G)は図1及び図3の各部の電
圧または電流波形とスイッチのオンオフ状態とを示した
波形図である。
【符号の説明】
1…点火コイル、2…点火プラグ、3…点火時期決定回
路、4…主点火回路、5…エキサイタコイル、6…失火
制御回路、7…間引き制御回路、8…サイリスタ点弧回
路、9…サイリスタ点弧制御用スイッチ、10…速度検
出用コンデンサ放電回路、11…間引き制御用コンデン
サ放電回路、12…間引き制御用スイッチ、C1 …点火
エネルギ蓄積用コンデンサ、C3 …速度検出用コンデン
サ、C4間引き制御用コンデンサ、S1 …放電制御用サ
イリスタ、S3 …失火制御用サイリスタ、R13…小抵
抗。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】3の失火制御回路部分の各部の電圧波形及び
スイッチのオンオフ状態を示した波形図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】1及び図3の各部の電圧または電流波形とス
イッチのオンオフ状態とを示した波形図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】点火コイルと、 内燃機関により駆動される交流発電機内に設けられたエ
    キサイタコイルと、 前記点火コイルの1次側に設けられた点火エルネギ蓄積
    用コンデンサ、導通した際に前記コンデンサの電荷を点
    火コイルの1次コイルに放電させるように設けられた放
    電制御用サイリスタ及び内燃機関の点火時期に前記サイ
    リスタにトリガ信号を与える点火時期決定回路を備えた
    主点火回路と、 前記エキサイタコイルの一方の半サイクルの出力で前記
    点火エネルギ蓄積用コンデンサを充電するコンデンサ充
    電回路と、 内燃機関の回転速度が設定値を超えた時に前記点火エネ
    ルギ蓄積用コンデンサの充電を阻止して点火動作を停止
    させる失火制御回路と、 前記失火制御回路の動作を周期的に停止させて点火動作
    を復帰させる間引き制御回路とを備えた内燃機関用点火
    装置において、 前記失火制御回路は、 導通した際に前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電
    電流を該コンデンサから側路するように設けられた失火
    制御用サイリスタと、 前記エキサイタコイルの一方の半サイクルの出力で前記
    失火制御用サイリスタに点弧信号を与えるサイリスタ点
    弧回路と、 前記エキサイタコイルの他方の半サイクルの出力により
    一定の時定数で充電される速度検出用コンデンサと、 前記速度検出用コンデンサの電荷を一定の時定数で放電
    させる速度検出用コンデンサ放電回路と、 前記失火制御用サイリスタの点弧回路に接続され、前記
    速度検出用コンデンサの両端に得られる速度検出電圧に
    より制御されて、前記速度検出電圧が設定値以下のとき
    に前記失火制御用サイリスタに点弧信号が与えられるの
    を阻止し、前記速度検出電圧が設定値を超えた時に前記
    失火制御用サイリスタに点弧信号が与えられるのを許容
    するサイリスタ点弧制御用スイッチとを備え、 前記間引き制御回路は、 前記失火制御用サイリスタに直列に接続された小抵抗
    と、 前記小抵抗の両端の電圧により一定の時定数で充電され
    る間引き制御用コンデンサと、 前記間引き制御用コンデンサの電荷を一定の時定数で放
    電させる間引き制御用コンデンサ放電回路と、 前記失火制御用サイリスタの点弧回路に接続され、前記
    間引き制御用コンデンサの両端の電圧が設定値に達した
    時に導通して導通している期間前記失火制御用サイリス
    タに点弧信号が与えられるのを阻止し、前記間引き制御
    用コンデンサの両端の電圧が設定値未満のときに遮断状
    態になって前記失火制御用サイリスタに点弧信号が与え
    られるのを許容する間引き制御用スイッチとを備えてい
    ることを特徴とする内燃機関用点火装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012007577A (ja) * 2010-06-28 2012-01-12 Ikeda Denso Co Ltd コンデンサ充放電式エンジン点火装置

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